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「特別の教科 道徳」道徳教科化への対応(2)-ゼミにおける模擬授業の取組みを中心にして-

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「特別の教科 道徳」道徳教科化への対応(2)

−ゼミにおける模擬授業の取組みを中心にして−

矢田貞行 *

はじめに

道徳教科化については、小学校ではすでに平成 30 年度から、中学校では今年(平成 31 年/令和元年) 度から始められている。これに対応して本ゼミにおいても、昨年度より道徳教科化に対応すべく模擬授 業の中で取り組みを始めてきた。小中学校の教員志望の学生にとって、従前の専門科目の学習指導に加 えて、道徳科の指導は担任教員が原則として行うため、きわめて重要な教科の 1 つでもある。 本ゼミにおいては、専門演習Ⅱ(3 年次秋学期)の時間を利用して、道徳の教材研究・学習指導案の 作成を行い、主として 1・2 年次の演習(基礎演習Ⅱ・専門基礎演習Ⅱ)において 3 年生が教師役を務め、 1、2 年生を児童生徒役に見立てて模擬授業を実施している。 本稿では、平成 30 年度秋学期における「特別の教科 道徳」を念頭に置いた模擬授業について、授 業報告を行うことにする。

Ⅰ.「特別の教科 道徳」の授業づくり

上述のように、すでに小学校では平成 30 年 4 月から「特別の教科 道徳」が始められ、これまで培 われてきた道徳の授業実践に基づきつつも、道徳の教科書を用いた教科としての授業が行われてきてい る。また同様に、教育実習においても道徳の授業は重複されており、多くの学生が研究授業を行ってい る。そこで、本学部において玉川大学の小学校通信課程を受講する学生(8 名)には小学校の道徳、そ れ以外の学生(4 名)には中学校の道徳の模擬授業を行うことを求めた。 まず、ゼミの開講時に「特別の教科 道徳」新設の経緯やその意義、指導上のポイント等を踏まえて、 学習指導案の立て方について講義を行った。その後、学生が各自で教材研究を行い、学習指導案を作成 するよう指示した。 その際、本ゼミにおいては、教師用指導書を予め学生に見せ、それを参考にして学習指導案を作成す ることを勧めている。学生たちは、すでに 2 年次の道徳指導法の授業において、学習指導案の立て方に ついて履修しており、ある程度その概要に関しては周知している。また、本ゼミにおける専門演習のね らいが、学習指導案作成自体が目的ではなく、教科化された道徳の授業を、どのように教師として児童 生徒を前に限られた時間内で行うかを重視しているからである。 さらにまた、教職という仕事は本来、「型にはまって、型を出る」という過程を経て、職能的成長を 遂げる。今日、全国各地の教育委員会で作成されている『教員育成指標』でも明らかなように、着任時、 初任段階、中堅段階、ベテラン段階へと登るにつれ、それぞれの指標を習得することで学び続ける教師 像が確立されていく。教員の基本的資質能力の 1 つである学習指導力についてみても、教師は指導書に 頼るばかりであった初任当初から、次第に教職経験を深め、周囲の同僚教員の授業参観や授業研究、更 * 東海学園大学スポーツ健康科学部

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には幾多の研修を重ねることで自らの型を作り上げ、教師としての力量を高めていく。しかし、まだ教 職経験のない大学の養成段階では、こうした先行事例の蓄積である指導書をうまく活用し、基礎的な学 習指導力の礎とすることも必要であると考えるからである。 ともあれ、学生が各自学習指導案を作成し、指導教員と事前の打ち合わせを行った上で模擬授業を行 うことにしている。その際、最終的な学習指導案のチェック(導入・展開・終末段階の精査、めあてと ふりかえりの確認、学習の成果の検証等)とならんで、板書計画の試行(実際に使用する教室における 板書やフラッシュカードの確認等)を行う。このことによって、授業の全体像やグランドデザインを鳥 瞰することが可能になる。ちなみに、授業時間については、多くの学生は自宅や教室において予め予行 演習を試みているようであり、実際の授業に際して定められた時間(45 ∼ 50 分)を遵守しているケー スが多かったのは、その証拠であると思われる。

Ⅱ.教科化された道徳の学習指導案

ところで、「特別の教科 道徳」の学習指導案とは、どのようなものであろうか。学習指導案自体の 枠組みについては、これまでのものと大きな変化はない。ただし、際立った特徴としては、たとえば主 人公が経験することを自分事として捉え、自分ならどのように行動すべきかについて「考え、(他人と) 議論する」道徳を指向する点にあると言える。以下、その概要について述べてみたい。1) 1.「主題名」について 本時の授業テーマである。 2.「ねらい」について 本時で取扱う内容項目について、授業者が大切にしたいこと(道徳的価値)、授業者の道徳的価値に 関する児童生徒のこれまでの実態とそこから得られること(児童生徒観)、児童生徒に考えさせたいこ とについて教材を通じて授業の中でどのように活用するのか(教材観)を書く。 3.「主題設定の理由」について 「ねらいとする価値」「児童生徒の実態」「教材について」から構成される。学習指導案の最も核心を 占める重要なところである。たとえば、学習指導要領解説(「中学校 特別の教科 道徳編」)では、(1) 教師の捉え方、(2)生徒の学習状況の実態や教師の生徒観、(3)教材の具体的活用法について記述する とされている。 記述に当っては、児童生徒の肯定的な面やそれを更に伸ばす観点からの積極的な捉え方に心掛ける必 要がある。また、彼らの学習場面を予想したり、発達段階や指導の流れを踏まえて、具体的で積極的な 教材の生かし方を記述する。 4.学習指導過程 通常、学習指導案と言われるものであり、(1)導入、(2)展開前半:教材を基に学習する段階、展開 後半:教材から離れ、自分に関することを学習する段階、(3)終末から成る。具体的には、表 1 に示す 通りである。2) 上記の学習指導案について概略すると、以下のようになる。 (1)「導入」 ① ねらいとする価値(内容項目)の焦点化。 ねらいに関わる生活経験を掘り起こす。(たとえば、「○○した時の気持ち」「○○してよかったなと思っ た時」)必要に応じてアンケートを事前に取っておき、その結果から学級内の傾向性を話題にする。また、 教師の説話の一部を導入(続きは終末)に用いてもよいし、主題名をそのまま導入の発問としてもよい。

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② 教材の導入 教材理解のために、登場人物、背景、舞台や場所について説明する。次いで、教材の紹介をし、興味 関心を持たせる。そして、教材名から、どのようなイメージを抱くのかについて発問する。 (2)展開前段 ① 教材提示 どのような意図で、教材を話し合うために児童生徒に示すのかを明記する。 ② 発問 中心発問とは、主人公の心情や決意を児童生徒自身の考え方を基に語り、それぞれの考え方に気づき 合うための発問である。さらには、それぞれの考え方のうち最も望ましいのはどれなのかについて、児 童生徒が議論を重ねながら発見する。その議論の中で、道徳的価値や自分自身との関わりについて彼ら が発見できるように、教師が話し合いをコーディネートする。精度の高い発問を作成するためには、彼 らの議論を傾聴し、時にはじっと待つことも大切である。 また、発問の仕方によっても、児童生徒の反応が異なる。たとえば、「○○した時の△△の気 持ち(・思い・考え)は」と尋ねるよりもむしろ、「どんな気持ち(・思い・考え)から△△は、○○ ⾲㸯㸬㐨ᚨ⛉ࡢᏛ⩦ᣦᑟ㐣⛬ ᑟධ ۑᮏ᫬ࡢㄢ㢟ࢆᣢࡓࡏࡿࠋ ۑ㈨ᩱ࡟ࡘ࠸࡚ෆᐜㄝ᫂ࡍࡿࠋ ۑ㞺ᅖẼࢆ㧗ࡵࡿࠋ ͤᑟධࡣ▷᫬㛫㸦5 ศ⛬ᗘ㸧࡟Ṇࡵࡿࠋࡇࢀ࠿ࡽࡢヰࡋྜ࠸ࡢどⅬࢆ᫂ࡽ࠿࡟ࡍࡿࠋ ᒎ㛤๓ẁ ㈨ᩱෆᐜࡢ⌮ゎ ࡟ࡘ࠸࡚ヰࡋྜ࠺ ẁ㝵 ୰ᚰⓎၥ ᒎ㛤ᚋẁ ᮏ᫬ࡢࡡࡽ࠸࡟ ㏕ࡿヰࡋྜ࠸ࡢẁ 㝵 ࡌࡗࡃࡾ᫬㛫 ࢆ࠿ࡅ࡚ヰࡋྜ࠺ (1)㈨ᩱࡢᥦ♧ ձㄞࡳ≀㈨ᩱࡢ≉Ⰽ ۑ⠊ㄞ͐ឤ᝟ࢆ㎸ࡵࡿࠋ₎Ꮠࡸゝⴥࢆㄝ᫂ࡍࡿࠋ ۑሙ㠃⤮͐ᩥᏐࡸゝⴥࢆ⿵࠸ࠊࢫࢺ࣮࣮ࣜࡢ⌮ゎࢆ῝ࡵࡿࠋ ۑ࣮࣮࢟࣡ࢻ͐୺ேබࡢᚰࡢືࡁࢆ⾲⌧ࡋ࡚࠸ࡿゝⴥ࡟ὀ┠ࡍࡿࠋ ղどぬⓗ࡞㈨ᩱࡢ≉Ⰽ ۑື⏬ࠊ⤮ヰ͐ࢫࢺ࣮࣮ࣜ඲యࡣ⌮ゎࡋࡸࡍ࠸ࠋሙ㠃⤮ࡸྎモ࣮࢝ࢻ࡛⌮ゎࢆ☜ᐇ࡟ࡍ ࡿࠋ (2)㈨ᩱෆᐜࡢ☜ㄆ࡟ࡘ࠸࡚ヰࡋྜ࠺ࠋ ձ㯮ᯈ࡟ሙ㠃⤮ࢆ㈞ࡾ࡞ࡀࡽࠊᩍᖌࡀ㈨ᩱෆᐜࡢㄝ᫂ࢆࡍࡿࠋ ͤͤヰࡋྜ࠸ࢆ↔Ⅼ࡙ࡅࡿሙ㠃ࢆ 3 ࡘ⛬ᗘ࡟⤠ࡗ࡚ᩚ⌮ࡍࡿࠋ ղ୺ேබࢆᅖࡴ᮲௳ࡸே㛫㛵ಀ࡞࡝ࢆ୺ேබࡢどⅬ࠿ࡽ⪃࠼ࡿࠋ ͤͤͤ୺ேබࡢẼᣢࡕࡸᚰࡢືࡁࢆ㏻ࡋ࡚ࠊ᮲௳ࢆ⌮ゎࡍࡿࠋ㸦࡞ࡐࠊ࡝࠺ࡋ࡚࡜࠸ࡗࡓ Ẽᣢࡕࢆ⪃࠼ࡿⓎၥࢆࡍࡿࠋ㸧 (3)୺ேබࡢỴ᩿ࡸ⾜Ⅽࢆᨭ࠼࡚࠸ࡿ኱ษ࡞⪃࠼᪉࡟Ẽ࡙ࡃࡼ࠺࡟ヰࡋྜ࠺ࠋ ձ㈨ᩱ࡟⾲⌧ࡉࢀ࡚࠸ࡿ࣮࣮࢟࣡ࢻ࠿ࡽ୺ேබࡢẼᣢࡕࢆ⪃࠼ࡿࠋ ղ୺ேබࡢᚰࡢኚ໬ࢆ㸦⾲ࡍ⾲⌧㸧㏻ࡋ࡚ࠊࡡࡽ࠸ࡢ኱ษࡉ࡟Ẽ࡙ࡃࠋ ճඣ❺⏕ᚐࡀ୺ேබࡢ⪃࠼᪉ࢆ㏻ࡋ࡚ࠊ⪃࠼ࡓ⌮⏤ࢆⓎ⾲ࡍࡿࠋ㛫㐪ࡗ࡚࠸ࡓ ࡜ࡋ࡚ࡶࠊࡑࢀࡒࢀࡢ⪃࠼ࢆཷࡅṆࡵࡿࠋ մ⪃࠼᪉ࡢ㐪࠸ࢆᩚ⌮ࡋ࡚ࠊࡑࢀࡒࢀࡢ⌮⏤ࢆⓎ⾲ࡍࡿࠋ (4)୺ேබࡢ⪃࠼᪉࠿ࡽ⮬ศ࡟ࡶయ㦂ࡀ࠶ࡿࡇ࡜࡟Ẽ࡙ࡃࠋ ۔㈨ᩱࡢࡇ࡜ࡔࡅ࡛࡞ࡃࠊ⮬ศࡢ⏕ά࡟ඹ㏻ࡋ࡚࠸ࡿࡇ࡜࡟Ẽ࡙ࡃࠋ ۔୺ேබࡢ⪃࠼᪉ࡣࠊ⮬ศࡢࡇࢀ࠿ࡽࡢ⏕ά࡟࡝ࢇ࡞ሙ㠃࡛⏕࠿ࡏࡿ࠿ࢆ⪃࠼ࡿࠋ ⤊ᮎ ۑᏛ⩦࡛⪃࠼ࡓࡇ࡜ࠊẼ࡙࠸ࡓࡇ࡜࡟ࡘ࠸࡚ࡲ࡜ࡵࡿࠋ ۑඣ❺⏕ᚐࡢ⪃࠼ࡸⓎゝ࡟ບࡲࡋࡢゝⴥࢆ࠿ࡅࡿࠋ ۑᣦᑟࡢࡡࡽ࠸࡟㛵ࢃࡿᩍᖌࡢᛮ࠸ฟヰ࡞࡝ࢆࡍࡿࠋ ۔ホ౯࡟ࡘ࠸࡚ࡣࠊ㈨ᩱࠊⓎၥࠊ㞟୰ࡢᵝᏊ࡞࡝ࢆࠊ␃ពⅬࡢ୰࡟᭩ࡁ㎸ࢇ࡛࠾ࡃࠋ ۔ヰࡋྜ࠸ࡣࠊㄞࡴࠊ⪃࠼ࡿࠊヰࡋྜ࠺ࠊ᭩ࡃࠊⓎ⾲ࡍࡿ࡜࠸࠺άືࢆࣂࣛࣥࢫࡼࡃ㓄ศࡍࡿࠋ 表1.道徳科の学習指導過程

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したのでしょう」の方が、ねらいとする彼らの道徳性に強く訴えることができる。 主人公の心の変容を問う場合は、「どんな気持ちになったのでしょう」と尋ねたり、教材提示の際にも、 「△△の気持ちを考えながら」と課題を明確にする必要がある。 (3)展開後段 「道徳の時間は、児童 1 人 1 人が、一定の道徳的価値の含まれるねらいとのかかわりにおいて自己を 見つめ、道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを発達の段階に即して深め、内面的資質と しての道徳的実践力を主体的に身に付けていく時間である」(小学校学習指導要領解説「特別の教科  道徳編」)。そこでは、自己を見つめ、自己の生き方についての考えを深めることが重要な要素となる。 したがって、展開後段における中心発問がきわめて大切になってくる。すなわち、それは価値の主体 的自覚を図る発問であり、児童生徒が展開前段で学び取った価値を後段において現実の生活へ広げたり、 今までの経験を生かして深めたり、他人と考えを比べたりしながら、ねらいをより確実な形で自覚して いくためのものである。 また他方で、ふりかえりの発問であると同時に、前を見る発問でもある。ここでは、たとえば「今日 の学習をふりかえり、○○について感じたことを自分なりの言葉でまとめてみましょう」「○○をする には、どんな心構えを大切にしていきたいですか」といった発問が適切である。 さらに、道徳科はねらい(とする価値)に照らして、児童生徒が自らの生き方の中の課題について、 深く感じたり考えたりする時間である。したがって、展開前段では共通の教材に基づいてねらいとする 道徳的価値を学ぶが、後段では各自の生き方の課題に拡散させて深く感じたり、考えたりしなければな らない。十人十色の課題があり、それぞれに応じた考え方がある。どのようにふりかえるかについては、 彼ら 1 人 1 人に任せるしかない。前段では、児童生徒を指名して発言させる場面は当然考えられるが、 後段では無理に発言を促してはいけないのである。 (4)終末 終末は、ねらいにある道徳的価値に対する思いや考えをまとめたり温めたりして、今後の発展につな ぐ段階である。それは、児童生徒 1 人 1 人が皆異なる。教師が 1 つの答にまとめてはいけない。押し付 け道徳になってもいけない。まとめは個人固有のものであり、それ故に敢えて終末という言葉を使うの である。 5.板書計画 板書の役割は、見えない心の在り様を可視化して、児童生徒に思考を深める手がかりとなるものであ る。道徳科では、目に見えない内面的資質である道徳性を扱うため、個々の学びや全体の学習の成果(心 の変容、深まり、拡がり、新たな気づき等)を少しでも見えるように黒板に記録することが重要になる。 なぜなら、道徳科は教科のように知識理解や技能を学んだり、習得したことが学力として可視化できな いからである。 また、板書に際して、次の点に留意する必要がある。3) (1)板書計画を入念に立てる。 「思考の流れや順序を示すような順接的な板書だけでなく、違いや多様さを対比的、構造的に示す工夫、 中心部分を浮き立たせる工夫などを凝らす」(小学校学習指導要領解説「道徳編」)必要がある。板書計 画は、授業活性化にとって重要である。なぜなら、学習指導過程と板書計画は一体だからである。 (2)児童生徒にも教師にも分かりやすい板書にする。 彼らの発言通りに板書する必要はない。「気持ち」「思い」「考え」を端的に板書する。フラッシュカー ドについては、発問が分かる程度でよい。 (3)単なる授業の記録から新たな学習につなげる。 発問→板書の繰り返しだけではなく、児童生徒から出てきた意見や考えを基に、さらに学習を発展さ

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せて新たな気づきを導いていく。 (4)心の多様性を際立たせる板書を心掛ける。 道徳科は心の学習である。心の多様性を児童生徒に気づかせ、考えさせることが重要である。彼らか ら出てきた意見や考えを色分けして、補助発問(たとえば、「それぞれの色は、どんな心だと思う」と 尋ねる)を発し、心の多様性について自覚と分析をさせる。そこから初めて児童生徒は、考え始め、授 業が更に活性化する。

Ⅲ.模擬授業の実施

次に、模擬授業を行った学生の事例を取り上げることで、教科化された道徳の一端を紹介することに したい。ここで例示する学生の学習指導案は、小学校 6 年生の道徳(「理解し合う大切さ」『「ダン」を どうする?』日本文教出版)を教材とした模擬授業である。 この授業では、「友だちと意見が食い違って考えが 1 つにまとまらない時、どんな気持ちになりますか」 というテーマで、「理解し合う大切さ」について子ども同士が話し合い、大人が子どもたちに教えられ たことや、お互いの意見や考えが異なり、いがみ合ってしまう人たちの心にどんなことを教えたらよい のかについて、考えさせることをねらいとしている。 具体的な内容としては、目の見えない犬を拾った子どもたちは、団地で飼いたいと主張するが、団地 の規則を変えてまで許可すべきかという議論を経て、最終的には彼らの意見を大人たちが受け入れ、犬 の飼育を認めるというストーリーである。なお、学習指導案は表 2、授業で使用したワークシートは表 3、 板書計画は図 1 に示す通りである。 ᅗ 㸯 䥼 ᯈ ᭩ ィ ⏬ ࢸ 䤀 ࣐ 䥽 䣓 ࢲ ࣥ 䣔 ࢆ ࡝ ࠺ ࡍ ࡿ 㸽 ㄡ ࠿ ࡜ ព ぢ ࡀ 㣗 ࠸ 㐪 䣬 ࡓ ᫬  ᎘ ࡞ Ẽ ᣢ ࡕ ࡟ ࡞ 䣬 ࡓ  ࡇ ࡢ ே ࡟ ྜ ࢃ ࡏ ࡞ ࡁ 䣭  ゝ ࠸ ྜ ࠸ ࡣ ᎘ ࡔ Ⓩ ሙ ே ≀  ≟ 䢣 ࢲ ࣥ  ┠ ࡀ ぢ ࠼ ࡞ ࠸ ᆏ ᮏ ࡉ ࢇ  㣫 ࠸ ࡓ ࠸  Ꮚ ࡝ ࡶ ࡓ ࡕ ᆏ ᮏ ࡉ ࢇ ࣭ ᅋ ᆅ ࡢ ᙺ ဨ  ᕼ ࡕ 䣭 ࢇ ᅋ ᆅ ࡢ つ ๎  䣓 ື ≀ ࡣ 㣫 ࠼ ࡞ ࠸ 䣔 䣓 ┠ ࡢ ぢ ࠼ ࡞ ࠸ ≟ ࡣ 䣍 ࡝ ࠺ ࡋ ᙺ ဨ ࡢ ே ࡓ ࡕ ࡣ 䣍 ࡝ ࠺ ᛮ 䣬 ࡓ ࡢ 㸽  ࡚ ᤞ ࡚ ࡽ ࢀ ࡚ ࡋ ࡲ ࠺ ࡢ ࠿ 䣔 つ ๎ ࡣ つ ๎ 㸟 䣓 ࢲ ࣥ ࡣ 䣍 ည ࡳ ࡘ ࠸ ࡓ ࡾ ࡋ Ꮚ ࡝ ࡶ ࡀ ఱ ࢆ ゝ 䣬 ࡚ ࠸ ࡿ  ࡞ ࠸ ࡢ ࡟ 䣔 Ꮚ ࡝ ࡶ ࡣ ⏕ ព Ẽ ࡔ 䣓 ≟ ࡢ ᎘ ࠸ ࡞ ே ࡀ ࠸ ࡿ ࡇ ࡜ ࡣ  ศ ࠿ 䣬 ࡓ 䣔 䣓 ⮬ ศ ࡓ ࡕ ࡛ ୡ ヰ ࢆ ࡍ ࡿ 䣔 ᮏ ᙜ ࡟ Ꮚ ࡝ ࡶ ࡔ ࡅ ࡛ ୡ ヰ ࡛ ࡁ ࡿ ࡢ 㸽 䣓 ࢚ ࢧ ࢆ ⮬ ศ ࡓ ࡕ ࡛ ୚ ࠼ ࡽ ࢀ 䣓 ௚ ࡢ ே ࡶ 㸟 䣔 䣬 ࡚ ࡞ 䣬 ࡓ ࡽ  ࡿ 䣔 Ꮚ ࡝ ࡶ ࡢ ⇕ ᚰ ࡉ ࡟ ⪃ ࠼ ┤ ࡑ ࠺ ࠿ ࡞  ྠ ᝟ ࡋ ࡚ ࡋ ࡲ ࠺  Ꮚ ࡝ ࡶ ࡓ ࡕ ࡢ ព ぢ ࢆ ⪺ ࡁ ྲྀ ࢁ ࠺ ࡜ ࡍ ࡿ ែ ᗘ ⮬ ศ ࡔ 䣬 ࡓ ࡽ 䣍 ࡝ ࡢ ࡼ ࠺ ࡞ ୺ ᙇ ࢆ ࡍ ࡿ ࠿ 㸽 ࡞ ࡐ 䣍 ࢲ ࣥ ࢆ 㣫 ࠺ ࡇ ࡜ ࢆ チ ྍ ࡋ ࡓ 㸽  ⇕ ព ࡟ ㈇ ࡅ ࡓ  ⣡ ᚓ ࡛ ࡁ ࡿ 䥹 ල య ⓗ ࡞ ᱌ 䥺 ⮬ ศ ࡓ ࡕ ࡢ ព ぢ ࡔ ࡅ ࡛ ࡞ ࡃ 䣍 ᙺ ဨ ࡓ ࡕ ࡢ ព ぢ ࢆ ㋃ ࡲ ࠼ ࡚ Ꮚ ࡝ ࡶ ࡓ ࡕ ࡬ ᮇ ᚅ ࡋ ࡓ ࡢ ࡛ 䣍 ю ࢲ ࣥ ࢆ 㣫 ࠺ ࡇ ࡜ ࢆ チ ྍ ࡋ ࡓ ⮬ ศ ࡢ ព ぢ ࢆ ࡁ ࡕ ࢇ ࡜ ┦ ᡭ ࡟ ఏ ࠼ ࡿ ┦ ᡭ ࡢ ព ぢ ࢆ ᑛ 㔜 ࡍ ࡿ ┦ ⏣ ࡳ ࡘ ࢆ ࡢ リ 図 1.板書計画

(6)

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(7)

ᒎ㛤 ෆᐜ㸸཭㐩࡜ពぢࡀ㣗 ࠸㐪ࡗࡓ᫬ࠊ⮬ศࡣ࡝ ࡢࡼ࠺࡞⾜ືࢆࡍࡿࡢ ࠿࡟ࡘ࠸࡚⪃࠼ࡿࠋ ۑᩍ⛉᭩ࢆㄞࡴࠋ ۑⓏሙே≀ࡢᩚ⌮࡜ᅋᆅ ࡢつ๎ࡢ☜ㄆࢆࡍࡿࠋ ۑᩍ⛉᭩ࢆㄞࡴࠋ ۑࢲࣥࡀ࡝ࡢࡼ࠺࡞≟ ࡛࠶ࡿ࠿ࠊ1 ᅇ┠ࡢ⮬἞ ఍࡛Ꮚ࡝ࡶࡓࡕࡣࠊ࡝ ࡢࡼ࠺࡞୺ᙇࢆࡋࡓࡢ ࠿ࢆ⌮ゎࡍࡿࠋ ۑᣦྡࡋࡓඣ❺㸦1 ྡ㸧࡟ㄞࡲࡏࡿࠋ ۑⓏሙே≀ࡢᩚ⌮ Ⓨၥձ ࠕࡇࡇࡲ࡛࡛ㄡࡀࠊฟ࡚ࡁࡲࡋࡓ࠿ࠋࠖ ⪃࠼ձ ࣭Ꮚ≟㸯༉ ࣭ᅋᆅࡢᙺဨ ࣭⮬἞఍㛗ࡢᆏᮏࡉࢇ ࣭Ꮚ࡝ࡶࡓࡕ㸦2 ேࡢᗂ⛶ᅬඣ㸧 ۑつ๎ࡢ☜ㄆ Ⓨၥղ ࠕᅋᆅ࡟࠶ࡿつ๎ࡀ࠶ࡾࡲࡍࠋ࡝ࢇ࡞つ๎࡛ࡍ ࠿ࠋࠖ ⪃࠼ղ ࣭ື≀ࡣ㣫࠼࡞࠸࡜࠸࠺つ๎ ۑᣦྡࡋࡓඣ❺࡟ㄞࡲࡏࡿࠋ㸦4 ྡ㸧 ۑⓏሙே≀ᩚ⌮ Ⓨၥձ ࠕᏊ≟ 1 ༉ࡣ࡝ࡢࡼ࠺࡞≟࡛ࡍ࠿ࠋࠖ ⪃࠼ձ ࣭ྡ๓ࡣࠕࢲࣥࠖࠋ ࣭┠ࡀぢ࠼࡞࠸ࠋ Ⓨၥղ ࠕ௒ㄞࢇࡔ୰࡛ࠊⓎゝࡋࡓᏊ࡝ࡶࡓࡕࡀ 3 ேฟ ࡚ࡁࡲࡋࡓࠋㄡࡀⓎゝࢆࡋࡲࡋࡓ࠿ࠋࠖ ⪃࠼ղ ۑᩍ⛉᭩ࢆㄞࡴ๓࡟ࠊ ఱ࡟ὀពࡋ࡚⪺ࡃࡢ࠿ ࢆಁࡋ࡚࠾ࡃࠋ ۑኌࡀᑠࡉ࠸ሙྜࡣࠊ ࡳࢇ࡞࡟⪺ࡇ࠼ࡿࡼ࠺ ࡟ㄞࡴࡼ࠺ಁࡍࠋ ۑⓎၥᚋࠊᣲᡭࡀ࡞࠸ ሙྜࡣࠊᣦྡࢆࡍࡿࠋ ۑᩍ⛉᭩ࢆㄞࡴ๓࡟ࠊ ࡇࡇ࠿ࡽࡢෆᐜࡢ኱ࡲ ࠿࡞ㄝ᫂㸦2 ᅇࡢ⮬἞ ఍ࡀ࠶ࡿࡇ࡜➼㸧ࢆࡋ ࡚࠾ࡃࠋ ۑኌࡀᑠࡉ࠸ሙྜࡣࠊ ࡳࢇ࡞࡟⪺ࡇ࠼ࡿࡼ࠺ ࡟ㄞࡴࡼ࠺ಁࡍࠋ ۑⓎၥᚋࠊᣲᡭࡀ࡞࠸ ሙྜࡣࠊᣦྡࡍࡿࠋ ۑᏊ࡝ࡶࡓࡕࡣࠊࢲࣥ ࢆ㣫࠸ࡓ࠸࡜ᛮࡗ࡚࠸ ࡿࡇ࡜ࢆ☜ㄆࡍࡿࠋ

(8)

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(9)

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(10)

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(11)

Ⅳ.授業のふりかえり

模擬授業を終えて、最後に児童役の受講生(1 年生及び 3 年生)からのコメント(「よい点」「改善す べき点」)を集約し、『みんなの声』(表 4)としてまとめたものを次週の授業において配布することに している。なお、「感想」については、教員が書いたものを記載した。また、各受講生から次の評価表 に基づいて、観点別に授業評価(表 5)を行うよう求めている。 表 4.『みんなの声』 ⾲ 4㸬ࡳࢇ࡞ࡢኌ ࡳ ࢇ ࡞ ࡢ ኌ ࠙ࡼ࠸Ⅼࠚ ኌࡢ㏻ࡾࡀࡼࡃࠊᑟධ㒊࠿ࡽඖẼ࡛ຊᙉ࠸ゝ ⴥ࡛ඣ❺࡜఍ヰࢆ஺ࢃࡋࠊᤵᴗࢆ㐍ࡵ࡚࠸ࡿࠋ ᩍᖌࡀඣ❺࡜୍య࡟࡞ࡗࡓᤵᴗ࡟࡞ࡗ࡚࠸ࡿࠋ ᑟධ㒊࡛ࠊᮏ᫬ࡢࡡࡽ࠸࡛࠶ࡿពぢࡢ㣗࠸㐪 ࠸ࡢ࠶ࡗࡓ⤒㦂࡟ࡘ࠸࡚ᑜࡡࠊ⯆࿡㛵ᚰࢆᢪ࠿ ࡏࡿࡼ࠺࡟ᕤኵࡋ࡚࠸ࡿࠋ ඣ❺ࢆ✚ᴟⓗ࡟ᣦྡࡋࠊ࡟ࡇࡸ࠿࡞⾲᝟࡛᥋ ࡋ࡚࠸ࡿࠋ ሙ㠃ࢆྍ⬟࡞㝈ࡾྍど໬ࡋࠊⓏሙே≀ࡢⓎゝ ࡸẼᣢࡕࢆᯈ᭩໬ࡋ࡚ࠊศ࠿ࡾࡸࡍࡃᤵᴗࢆᒎ 㛤ࡋࡼ࠺࡜ࡋ࡚࠸ࡿࠋሙ㠃ࡈ࡜࡟༊ษࡗ࡚࠸ࡿ ࡢ࡛ࠊ⌮ゎࡋࡸࡍ࠸ࠋ ಶே࡛⪃࠼ࡉࡏࠊࢢ࣮ࣝࣉ࡛ヰࡋྜ࠸ࠊඣ❺ ࡢ࣮࣡ࢡࢩ࣮ࢺࢆࡋࡗ࠿ࡾぢࡓࡾࠊඣ❺ࡢ఍ヰ ࡢ୰࡟ධࡗ࡚࠸ࡿࠋࢢ࣮ࣝࣉෆࡢ㆟ㄽࡶ┒ࡾୖ ࡀࡗ࡚࠸ࡿࠋ ࠕ⮬ศ࡞ࡽ࡝࠺ࡍࡿ࠿ࠖ࡜࠸࠺Ⓨၥࢆ༢ย┤ ධ࡟⾜࠸ࠊᩍ⛉໬ࡉࢀࡓ㐨ᚨࡢㄢ㢟࡟ྲྀࡾ⤌ࢇ ࡛࠸ࡿࠋ ⮬ศࡢពぢЍ௚ேࡢពぢࡢ⫈ྲྀЍ⮬ศࡢព ぢࡢࡩࡾ࠿࠼ࡾ࡜࠸࠺㐨ᚨ⛉ࡢ㊃᪨ࢆⓗ☜࡟ ᢲࡉ࠼࡚࠸ࡿࠋពぢࡶୖᡭ࡟ࡲ࡜ࡵࠊ⮬ศࡢゝ ⴥ࡛⡆᫆࡟ゝ࠸᥮࠼࡚࠸ࡿࠋ ⚾ㄒ࡟ᑐࡍࡿὀពࡶ࠶ࡾࠊᤵᴗつᚊࡶ㑂Ᏺࡉ ࢀ࡚࠸ࡿࠋ ࠙ᨵၿࡍ࡭ࡁⅬࠚ  ↔ࡿ࡜᪩ཱྀ࡟࡞ࡿࠋ  ヰࡍ᫬࡟ឤ᝟ࢆࡶ࠺ᑡࡋ㎸ࡵࡿ࡜ࠊࡶࡗ ࡜ඣ❺ࡀᤵᴗ࡟⁐ࡅ㎸ࡳࡸࡍࡃ࡞ࡿࠋඣ❺ ࡢⓎゝ࡟┦ᵔࢆᡴࡘ᫬࡟ࡣࠊឤ᝟ࢆ㎸ࡵࡓ ᪉ࡀࡼ࠸ࠋヰࡋ᪉ࡀᑡࡋጾᅽⓗ࡟࡞ࡿࡇ࡜ ࡀ࠶ࡗࡓࠋ  ㄒᑿࡀ⪺ࡁྲྀࡾ࡟ࡃ࠸᫬ࡀ࠶ࡗࡓࠋ  ඣ❺࡟⠊ㄞࡉࡏࡿ᫬ࠊࡺࡗࡃࡾㄞࢇ࡛ࡶ ࡽ࠺࡞࡝ࡢᣦ♧ࡀ࠶ࡿ࡜ࡼ࠿ࡗࡓࠋ  ࣮࣡ࢡࢩ࣮ࢺࡢ✰ᇙࡵࡢ⟠ᡤࢆ㣕ࡤࡋ࡚ ࠸ࡓࠋ  ࣮࣡ࢡࢩ࣮ࢺ࡟⤮ࢆᤄධࡍࡿ࡞࡝ࡢᕤኵ ࡀ࠶ࡿ࡜୍ᒙࡼ࠿ࡗࡓࠋ  ㄢ㢟ࡢㄝ᫂ࡸၥ࠸ࡢព࿡ࡀศ࠿ࡾ࡟ࡃ࠸ ⟠ᡤࡀ࠶ࡗࡓࠋ  ඣ❺ࡀⓎ⾲ࡋ࡚࠸ࡿ᫬ࡣࠊᯈ᭩ࢆࡋ࡞࠸ࠋ  Ꮚ࡝ࡶࡓࡕࡸᙺဨࡢேࡓࡕࡢពぢ࡟ࡘ࠸ ࡚ࡶⓎ⾲ࡉࡏࡓ᪉ࡀࠊຠᯝⓗ࡛ࡣ࡞࠿ࡗࡓ ࡢ࡛ࡣ࡞࠸࠿ࠋ  ࣇࣛࢵࢩ࣮ࣗ࢝ࢻࡢྲྀࡾᢅ࠸ࡀ㞧࡞Ⅼࡀ ぢࡽࢀࡓࠋ㈞ࡾᛀࢀ࠿ࠊ࣮࢝ࢻྠኈࡀ㔜࡞ ࡗ࡚ࡃࡕࡷࡃࡕࡷ࡟࡞ࡗ࡚ࡋࡲࡗࡓ⟠ᡤࡀ ࠶ࡗࡓࠋ  ᑠᏛ⏕ᑐ㇟ࡢᤵᴗ࡛࠶ࡿࡓࡵࠊ㞴ࡋ࠸₎ Ꮠ࡟ࡣࡩࡾࡀ࡞ࢆࡩࡿ࡜ࡼ࠿ࡗࡓࠋ ࠙ឤ᝿ࠚ  㐨ᚨᩍ⛉໬ࡢ㔜せ࡞ᰕࡢ㸯ࡘ࡛࠶ࡿࠕ⪃࠼ࠊ㆟ㄽࡍࡿࠖ㐨ᚨࡢ࠾ᡭᮏ࡛࠶ࡿࡼ࠺࡞ᤵᴗ࡛ࡋ ࡓࠋᤵᴗ࡛஺ࢃࡉࢀࡓ㆟ㄽࡸࠊ࣮࣡ࢡࢩ࣮ࢺ࡟᭩࠿ࢀࡓඣ❺ࡢ⪃࠼ࢆࡩࡾ࠿࠼ࡿ࡜ࠊࡑࡢෆᐜ ࡢ඘ᐇࡀ┳ྲྀ࡛ࡁࡲࡍࠋ   ࡲࡓࠊᤵᴗࡢ୰࡛ࠕ⮬ศ࡞ࡽࠊ࡝࠺ࡍࡿ࠿ࠖ࡜࠸࠺ၥ࠸ࡶࠊ2 ࡘ┠ࡢ㔜せ࡞㐨ᚨ⛉ࡢ࣏࢖ࣥ ࢺ࡛ࡍࠋඣ❺ 1 ே 1 ேࡀࠊ௚ࡢ࣓ࣥࣂ࣮࡜㆟ㄽࢆࡍࡿ㐣⛬࡟࠾࠸࡚⮬ศࡢពぢࢆぢ┤ࡋࠊ௚ ேࡢពぢ࡟⪥ࢆഴࡅࡿ࡜࡜ࡶ࡟ࠊࡑࡢୖ࡛ᨵࡵ࡚≟ࡢࠕࢲࣥࠖࢆ࡝࠺ࡍࡿࡢ࠿࡜࠸࠺ࡢࡀࠊࡇ ࡢᤵᴗࡢࡡࡽ࠸࡛ࡋࡓࡀࠊࡇࡢⅬࡶⓗ☜࡟ᢕᥱࡋࡓᤵᴗࡀ⾜ࢃࢀ࡚࠸ࡲࡋࡓࠋ ࡉࡽ࡟ࠊᤵᴗࡀ⤊ࢃࡗࡓᚋ࡛㯮ᯈࢆ═ࡵࡿ࡜ࠊࡇࡢ 1 ᫬㛫ࡢᏛࢇࡔෆᐜࡀ᫂☜࡟ศ࠿ࡿᯈ ᭩ࡢ௙᪉࡛ࡋࡓࠋ⤊ᮎ࡛⏝࠸ࡓ┦⏣ࡳࡘࢆࡉࢇࡢリࡶṇ㭀ࢆᚓࡓࡶࡢ࡛ࡋࡓࠋ ࡇࡢࡼ࠺࡟ۑۑඛ⏕ࡢᤵᴗࡣࠊᩍ⛉໬ࡉࢀࡓ㐨ᚨࡢ㔜せ࡞Ⅼࢆᢲࡉ࠼ࡓ⋞ேዲࡳࡢࡶࡢࡔ ࡗࡓ࡜ᛮ࠸ࡲࡍࠋ᪥㡭ࡢᑠᏛᰯ࡛ࡢ࣎ࣛࣥࢸ࢕࢔⤒㦂ࡢ㈷≀ࡔ࡜☜ಙࡋࡲࡍࠋ

(12)

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おわりに

模 擬 授 業 を 行 っ た 学 生 か ら は、 授 業 時 に 撮 影 し た VTR に 基 づ い て、 ふ り か え り と し て レ ポートを作成することを課している。本授業を行った学生からは、次のような内容のレポート(表 6) が提出されているので、併せて掲載する。 今回、道徳教科化に向けての模擬授業を行うに当り、授業者側で重視した点は「考え、議論する」道 徳という点である。実際学生のレポートにも見られるように、ただ単に児童に「発問」を発するだけで は、「考え」にストレートに結び付かない。児童を授業に引き込むためには、それ相応の教員の働きか けや授業の創意工夫が必要であるということだ。ただし、学生自身が述べているように、正解がないが 故にどのように道徳を方向づけていくかという点での難しさが吐露されている。他方で、児童に気づい て欲しい点や、授業の目標・ねらいも存在するため、彼らの多様な意見を尊重しつつも、うまく方向性 を示せないもどかしさや筋道が見えてこない難しさが述べられている。 また、単なる「発問→考え」の繰り返しを避けるため、板書の仕方や児童の発言を掘り下げるような 発問の工夫、更には机間指導を通して彼らが主体となって議論が交わせるように意識したことについて も、学生自身のレポートからその努力を伺い知ることができる。1 人 1 人の児童に接する配慮、年齢に 応じた対応の仕方の工夫、更には児童役の彼らの表情や学習状況の把握の必要性などについても指摘さ れており、多くの示唆を得ることができた。 学生自身が述懐しているように、教科化された道徳の授業は今後も回を重ね、場を何度も踏んでいく ことによって、真の道徳となり得るのである。まだまだ産毛の生えたばかりの道徳ではあるが、授業の 実践者である学生も、指導者である教員の側も今後一層研鑽を積み重ねることによって、よりよい道徳 の授業が可能になることを確信する。

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1)∼ 3) 大原龍一「『特別の教科 道徳』学習指導案の『イ』『ロ』『ハ』」、道徳科通信 No.1 ∼ No.3、学校図書。

参考文献

(1) 大原龍一「『特別の教科 道徳』学習指導案のイロハの『イ』」、道徳科通信 No.1、学校図書。 (https://gakuto.co.jp/docs/download/pdf/doutoku01_1.pdf) (2) 大原龍一「『特別の教科 道徳』学習指導案のイロハの『ロ』」、道徳科通信 No.2、学校図書。 (https://gakuto.co.jp/docs/download/pdf/doutoku02_1.pdf) (3) 大原龍一「『特別の教科 道徳』学習指導案のイロハの『ハ』」、道徳科通信 No.3、学校図書。 (https://gakuto.co.jp/docs/download/pdf/doutoku03_1.pdf) (4) 宮城県教育委員会「『特別の教科 道徳』の全面実施に向けて」宮城県教育委員会、平成 29 年 9 月。 (5) 群馬県教育委員会「はじめよう!道徳科」群馬県教育委員会、平成 30 年 3 月。

参照

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