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肥育豚における筋肉内脂肪の蓄積機構

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Academic year: 2021

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Title

肥育豚における筋肉内脂肪の蓄積機構( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

芦原, 茜

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第489号

Issue Date

2008-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/23496

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 芦 原 茜 (石川県) 博士(農学) 農博甲第489号 平成20年3月13日 学位規則第3条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 岐阜大学 肥育豚における筋肉内脂肪の蓄積機構 主査 岐阜大学 教 授 大 谷 副査 岐阜大学 教 授 土 井 副査 信州大学 教 授 唐 津 副査 静岡大学 教 授 森 滋 守 豊 誠 論 文 の 内 容 の 要 旨 本論文は、同一管理条件下で飼養した父方半兄弟の産子を用いて、筋肉内脂肪(IMF)蓄 積に影響を及ぼす因子を探索し、さらに、その因子とIMF蓄積との関連について調査すること で、肥育豚におけるIMF蓄積機構を解明することを目的として行った一連の研究成果をまとめ たものである。3章より構成されており、概要は以下の通りである。 第1章では、同一管理条件下で飼養した父方半兄弟である産子を用いて、肥育豚のIMF 蓄積に影響を及ぼす要因を探索している。まず、特定の雄豚を交配した同一家系の肥育豚に おけるrMF蓄積の様相を調査し、通常のIMF含量が2∼3%であるのに対し、その家系の供試 豚(73頭)では1∼7%と広範囲に分布することを確かめた。更に、同じ父方半兄弟の供試豚 151頭のIMF含量は1∼10%に分布することを確かめた上で、この分布の高低10%に相当する 個体を抽出し、IMF含量が高い個体(=F)と低い個体(LF)■間で、発育成簾、胸最長筋肉重量、 筋肉内脂肪細胞の体積と数を比較し、IMF含量に関連する形質を探索した。その結果、HF群 の生時体重はLF群よりも軽く(jYO.05)、体重115kg到達日齢はHF群がLF群より長かった (j<0.05)。また、HF群の筋肉重量はLF群よりも低い(j<0・05)値であった。一方、HF群の筋 肉内脂肪細胞の数および体積はLF群より多かった(P(0・05)。これらのことから、IMF蓄積は、 晴乳期以降の発育遅延と筋肉発達の抑制が出荷時のIMF蓄積に関連している可能性を明ら かにした。 第2章では晴乳期に跡ナるビタミンA給与量の制限が豚のIMF蓄積に及ぼす影響を検討 している。IMF蓄積との関連が示唆された晴乳期における発育遅延は、摂取量不足が影響し ていたと考えられるが、摂取量が不足すると、エネルギーやタンパク質摂取量が不足するだけ ではなく、脂肪細胞分化に作用する因子とされているビタミンAの不足も生じる可能性がある0 このことから、晴乳期にビタミンA摂取量を制限することがIMF蓄積に及ぼす影響を検討した。 雌子豚10頭を2区に分け、生後3日齢から28日齢の噂乳期間中、養分要求量を満たす量

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-107-を給与する区(対照区)とビタミンAのみ対照区の1/5量給与した区(低VA区)の2区iこ分け て授乳させ、生後28日齢でと畜した。低VA区の増俸量は対照区とほぼ等しかった。また、低 VA区の総血中脂質とIMF含量は対照区よりも低かった(尺0.001、尺0.01)。噂乳期における ビタミンA摂取量不足は、発育に影響を及ぼさずに、血清中脂質画分とIMF含量低下させた。 以上から、豚における哺乳期のビタミンA摂取量制限は脂質代謝を低下させ、IMF蓄積を減 少させることを明らかにした。 第3章では哺乳期におけるエネルギーおよびタンパク質給与量の制限が肥育豚のIMF蓄 積に及ぼす影響について検討している。第1章および第2章での結果から、IMF蓄積の増加 には晴乳期の発育遅延が起因するが、ビタミンA摂取量の不足はほとんど影響しないことが示 された。このことは、晴乳期の発育遅延は、摂取量不足により最も影響される、エネルギーおよ びタンパク質摂取量不足と関連している可能性が考えられた・。このことから、エネルギーおよび タンパク質給与量の制限が出荷時の豚のIMF蓄積に及ぼす影響について検討した。雌子豚8 頭を、3日齢から28日齢の哺乳期間中、養分要求量を満たす量を給与する区(対照区)とエ ネルギーとタンパク質摂取量を対照区の50%給与する区(低栄養区)の2区に分け哺乳した。 離乳後は、体重115kg到達時にと畜するまで、両区とも同条件で飼養した。低栄養区の飼料 摂取量および増体量は対照区と比べ処理中では約1/2であったが、処理後はほぼ等しい値で あった。また、低栄養区の筋線推断面積および筋肉重量は対照区よりも低い値であった(P< 0.05)。低栄養区のIMF含量およびⅠ型コラーゲン含量は、対照区よりも高い値であった(ア< 0.05)。これらのことから、晴乳期にエネルギーおよびタンパク質摂取量が不足すると、筋肉重 量の低下と結合組織の主成分であるコラーゲン含量の上昇が生じ、その結果、IMF含量が高 くなることを示している。 以上のことから、IMF蓄積の増大には、哺乳期の摂取量不足が起因していることを明らかに した。特に、飼料中のエネルギーおよびタンパク質摂取量が制限されることによりIMF蓄積は増 大するが、このことは筋線維および筋肉の発達が抑制されることによる筋肉重量の低下と、結 合組織であるコラーゲン含丑が増加することと関連が高いことを明らかにしている。 審 査 結 果 の 要 旨 本論文は、同一管理条件下で飼養した父方半兄弟の産子を用いて、筋肉内脂肪(IMF) 蓄積に影響を及ぼす因子を探索し、さらに、その因子とIMF蓄積との関連について調査す

ることで、胆育豚におけるIMF蓄積機構を解明することを目的とした一連の研究成果をまと

めたものである。3章より構成されており、概妻は以下の通りである。 第1章では、同一管理条件下で飼養した父方半兄弟である産子を用いて、肥育豚の筋 肉内脂肪蓄積に影響を及ぼす要因を探索している。まず、特定の雄豚を交配した向一家 系の肥育豚におけるIMF蓄積の様相を調査し、通常の1MF含量が2∼3%であるのに対し、 その家系の供試豚(73頭)では1∼7%と広範囲に分布することを確かめた。更に、同じ父方 半兄弟の供試豚(151頭)のIMF含量が1∼10%に分布することを確かめた上で、この分布

の高庇10%に相当する個体を抽出し、IMF含量が高い個体(HF)と低い個体(LF)間で、発

育成凍、胸最長筋肉重皇、筋肉内脂肪細胞の体積と数を比較し、筋肉内脂肪含量に関連

する形質を探索した。その結果、HF群の生時体重はLF群よりも軽く(尺0・05)、体重115kg 到達日齢はHF群がLF群より長かった(j<0.05)。また、HF群の筋肉重量はLF・#よりも低

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ー108-い(J<0.'05)値であった。一方、HF群の筋肉内脂肪細胞の数および体積はLF群より多かっ た(尺0.05)。これらのことから、筋肉内脂肪蓄積は、哺乳期の発育遅延と筋肉発達の抑制 が出荷時のIMF蓄積に関連していることを明らかにした。 第2章では晴乳期におけるビタミンA.給与量の制限が豚のIMF蓄積に及ぼす影響を検 討している。雌子豚10頭を2区に分け、生後3日齢から28日齢の晴乳期間中、養分要求 量を満たす量を給与する区(対照区)とビタミンAのみ対照区の1/5量給与した区(低VA 区)の2区に分けて晴乳し、生後28日齢でと畜した。低槻区の増体量は対照区とほぼ等 しかった。また、低VA区の給血中脂質とIMF含量は対照区よりも低かった(j<0.001、 尺0.01)。晴乳期におけるビタミンA摂取量不足は、発育に影響を及ぼさずに、血清中脂質 画分とIMF含量低下させた。以上から、豚における晴乳期のビタミンA摂取量制限は脂質

代謝を低下させ、IMF蓄積を減少させることを明らかにした。

第3章では晴乳期におけるエネルギーおよびタンパク質給与量の制限が肥育豚のIMF 蓄積に及ぼす影響について検討している。雌子豚8頭を、3日齢から28日齢の晴乳期間 中、養分要求量を満たす量を給与する区(対照区)とエネルギーとタンパク質摂取量を対照 区の50%給与する区(低栄養区)の2区に分け噂乳した。離乳後は、体重115kg到達時に と畜するまで、両区とも同条件で飼養した。低栄養区の飼料摂取量および増体量は対照区 と比べ処理中では約1/2であったが、処理後はほぼ等しい値であった。また、低栄養区の 筋線推断面積および筋肉重量は対照区よりも低い値であった(タ<0.05)。低栄養区のIMF 含量およびⅠ型コラーゲン含量は、対照区よりも高い値であった(クく0.05)。これらのことか ら、晴乳期にエネルギーおよびタンパク質摂取量が不足すると、筋肉重量の低下と結合組 織の主成分であるコラーゲン含量の上昇が生じ、その結果、筋肉内脂肪含量が高くなること を示している。 以上のことから、IMF蓄積の増大には、哺乳期の摂取畳不足が起因していることを明らか にしている。特に、エネルギーおよびタンパク質摂取量が制限されることによりIMF蓄積が 増大し、それは筋線維および筋肉の発達が抑制されることによる筋肉重量の低下と、結合 組織であるコラーゲン含量が増加することと関連が高いことを明らかにしている。 以上の研究結果は、噂乳期の栄養摂取量を制限することがIMF含量の.高い高品質豚肉生 産に有効な手段であることを明らかにしたもので、鵜豚業の発展に寄与すること大である。よっ て、審査委鼻全員丁致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論文として十分価 値あるものと認めた。 基礎となる学術論文 1・晴乳期におけるエネルギー及びタンパク質給与量の制限が豚の筋肉内脂肪蓄積に 及ぼす影響.日畜会報.78:435-440.2007.芦原茜、吉岡豪、今枝紀明、八代田 真人、大谷滋 2.晴乳期におけるビタミンA給与量の制限が豚の筋肉内脂肪蓄積に及ぼす影響.日 畜会報.印刷中.2008.芦原茜、吉岡豪、今枝紀明、八代田真人、大谷滋 -109一

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