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CdSe量子ドットを吸着したナノ構造TiO2電極の光エネルギー変換

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Academic year: 2021

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修 士 論 文 の 和 文 要 旨

大学院 電気通信学研究科 博士前期課程 量子・物質工学専攻 氏 名 山本 浩之 学籍番号 0333050 論 文 題 目 CdSe量子ドットを吸着したナノ構造 TiO2電極の 光エネルギー変換 要 旨 n型半 導体 である TiO2を電極材料として用いた色素増感太陽電池は、エネルギー 変換効率11%を記録し低コストで作製できるため、Si系に代わる次世代太陽電池 として注目されている。しかしTiO2のバンドギャップは約3.2eVと広いため、近紫 外光しか吸収しないという欠点がある。今回我々は表面積を増大させたナノ構造 TiO2電極に光増感剤としてCdSe量子ドットを表面に吸着させ、可視光にまでその 光吸収領域を広げることを試みた(分光増感)。CdSeのような半導体量子ドット は、量子サイズ効果によりそのエネルギーギャップを制御し光吸収領域を広げら れることや、有機色素より分解されにくいことなどの利点がある。 今回我々は基礎的な太陽電池特性評価の第一歩となる光吸収評価に対して、光 散乱の強い系においても有効な情報を得ることができる光音響(PA)スペクトル を適応した。さらにCdSeからTiO2への電子の移動を確認するため、量子効率に対

応するIPCE(Incident Photon to Current Efficiency)スペクトルを測定した。また ソーラーシミュレータにより電極のI-V特性を測定し、エネルギー変換効率を求め た。さらに太陽電池としての耐久性を評価するため、光電流信号の励起光照射時 間依存性を測定した。 PAスペクトルの結果から、CdSe吸着時間の増加とともにPA信号強度が増大し 可視光領域まで拡大していることがわかった(図1)。これは吸着時間の増加とと もにCdSeの吸着量が増加し、CdSe自身の光吸収量が増加しているためだと思われ る。また有効質量近似を用いてCdSeの粒径は約5nmから6nm程度まで変化するこ とがわかった。IPCEスペクトルの結果(図2)から、CdSeを2℃で48時間吸着した 電極で最高約30%のIPCE値が得られた。しかし72時間以上吸着すると徐々にIPCE 値は減少した。これは吸着量の増加とともにCdSe内部での電子再結合が起きてい る可能性を示唆している。さらにソーラーシミュレータによる測定結果から、短 絡電流1.4mA/cm2、開放電圧480mV、エネルギー変換効率0.17%が得られた。 図1 CdSeを吸着したPAスペクトル 図2 CdSeを吸着したIPCEスペクトル 5.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 0 5 10 15 20 25 30 Wavelength (nm) CdSe deposition time (h) at 2℃ 0 24 48 72 125 IP C E (% )

Photon energy (eV)

700 600 500 400 300 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 1 2 3 4 5 6 Wavelength (nm) CdSe deposition time (h) at 2℃ 800 600 500 400 300 0 24 48 72 125 PA I n tensity ( A rb . units)

参照

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