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小学校通常学級における特別支援教育の基本指針についての考察 : 東条東小学校のノート検定における議論を端緒として

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Academic year: 2021

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(1)小学校通常学級における特別支援教育の基本指針についての考察   一東条東小学校のノート検定における議論を端緒として一                                  専攻教育実践高度化専攻                                 小学校教員養成特別コース                                     学籍番号 P09058H                                       氏名 飯島杏那. I問題の所在と研究の目的. 皿研究報告書の構成(構成の概要).  特殊教育から特別支援教育への転換が図られてから4. Iはじめ. 年が経とうとしている現在,校内委員会の設置や特別支. 1.研究の背景. 援コーディネーターの位置付けによって,特別支援教育. 2.研究の動機. に対する教員の理解や学校の教育支援体制も徐々に整い. 3。研究の目的. つつある。しかし実際は,特別支援教育の重要性を認識. 4.研究の方法と手順. していながらも,通常学級では多くの問題が山積みとな っていることが予測される。. II東条東小学校のノート検定の実際とそれを.  実習校では,校内研究の一環としてノート検定を実施.  めぐる諸議論. している。この実践を通して,在籍学級から区分けした. 1.ノート検定. 形で特別支援学級に籍を置く児童のノート検定を行うこ. 2。特別支援学級に在籍する児童への対応. との是非について,同校の教職員会議の場で大々的に議. 3.糊岐援教育の在り方をめぐる諸議論. 論がなされた。. 4.考察.  そこで,この諸議論を通して浮上した諸課題を整理し,. 統合的・体系的に捉え直すことで,特別支援教育の本質. 皿初等教育下における特別支援教育の基本的.. 的な基本構造や,今後通常学級で求められる教育的支援.  指針について. の在り方について考察することを目的とする。. 1.鰯1』の支援を必要とする児童と各種障害について 2.共生社会の実≡見と教育現場の充実に向けて. 皿研究の方法と手順. 3・ノ」・学段通常学級における特別支援教育の在り方.  本研究では,東条東小学校の教育方針や,その他学校 で行われている研究に関する資料をもとにノート検定の. wおわりに. 取り組みを把握し,実際に行われているノート指導との 関連を図る。また,実践的取組とノート検定をめぐる諸. IV研究の成果. 議論を通して明るみに出た問題や課題等を整理し,通常. 皿東条東ノ」哨交のノート検定の実際とそれをめぐる諸議論. 学級刊了われている糊1」支援教育の在り方に関する先行. 研究や有用性のある文献を用いて,特別支援教育の本質.  ノート検定とは,平成21年度から実習校が独自に行っ. 的な基本構造を追求し,これをまとめていく。. ているノート指導の一環であり,国語科と算数科におけ るノートの書き方を示したものである。二学期が終わり,. 三学期が始まる前にこのノート検定の今後の方針につい て検討がなされた。「特別支援の児童のノートをみんなと. 同じ場所で検定するのは難しい。担任からその子のがん ばりを聞いてはいるが,不合格者が出る中で,違う基準 で合格シールをはることは,複雑である。三学期は特別 支援学級の申で検定してはどうか。」iという提案について. 一100一.

(2) 多くの諸議論が交わされた。この議論の的となった観点. であり,特に小学校では総合的な学びが期待されている. についてまとめると,次の4点に分類することができた。. ことが考えられる。それゆえに,小学校において児童に. ●同じ教室で検定を行う意義. 謬えるべき内容は相当多岐にわたることから,全ての児. ●場所を区分けして検定を行う意義. 童にとって得手不得手があることは当然のことと言える. ●特別支援教育に関する認識. だろう。このように考えていけば,特別支援教育の考え. ●その他. は通常学級で教育を行う上で最も重要な一つの側面を担.  分類した諸議論の中には,特別支援教育を考えていく. っているといえよう。. にあたっていくつかの重要な視点が含まれていたように. IVおわりに. 思われる。従って,この諸議論について以下にように考 察した。.  本研究で明らかになった事柄をまとめると,およそ以.  まず,通常学級に在籍する児童に対して障害理. 下のようになるだろう。. 解を図りながら共に学ぶということは,障害児個人の守.  特別支援教育とは,苦手を支援し得意を伸ばし,自信. 秘義務もあり,難しい場合もある。児童に,発達障害と. をつけさせる教育である。. いう一見目に見えない障害を理解させるよりも,まずは.  小学校は全人教育であり,扱う領域は多岐にわたるこ. 教員側が公平な学級に近づけていく努力と,場合によっ. とから,誰しもが得意不得意をもっていることは当然の. ては個別に対応するという柔軟さが必要である。次に,. ことだろう。. 通常学級と特別支援学級に区分けした形で検定基準が存. 轄者も健常者も同じように得意と不得意をもってい. 在するという状況や,検定基準をそれぞれ明確にするこ. るため,それらに応じた学習習熟度別指導が必要になっ. とが共通の場で検定を可能にする条件となり得るという. てくる。. 考え方は,従来行われていた特殊教育時代の考えに削る.  また障害者は苦手なところに焦点があたりがちだが,. ものであった。従って,教員の特別支援教育への理解を. 得意なところもあり,トップに躍り出ることも少なくな. 求めることが早急の課題であろう。そもそも検定とは,. い。. ある一定の基準から合否を判定していくものである。す.  特別支援は苦手に着目されやすいが,得意も同様にみ. べての児童が受けることを前提とした取り組みであると. ていくことが大切である。. するならば,基準を設けずに個々の能力に応じた指導を.  教員の中には,障害理解・児童理解の観点から特別支. 行えるように,柔軟な対応にする方が望ましいのではな. 援教育の在り方を考えていこうとする傾向にあるが,障. いだろうか。また,健常児も障害児も一定の評価から見. 害児を特別視しない学級づくりに向けた努力と,学習に. ていくことによって生じる苦しみの解決策として,ノー. ついていけない等の児童に対して個別に対応する柔軟さ. ト検定という考え方からノート指導という考え方に移行. が教員には求められている。. するべきではないだろう狐.  諸議論の中で,従来の特殊教育の考えが現場教員の認.  以上のことから,この議論は糊岐援教育の考え方と. 識に根強くあることがわかり,教員の特別支援教育に対. いうより,検定という考え方から議論がなされていた結. する理解の促進は早急の課題である。. 果であった。従って,特別支援教育を考えていくために.  ノート検定では,検定基準を意識するあま.りに,ノー. は,ノート指導の一環として始まったノート検定の在り. トをとること自体が目的になっている。このことから何. 方を,根幹から考えていく必要があるのではないだろう. のためのノートなのか,その点から見直していくことが. か。. 必要であろう。. ㎜初等教育下における特別支援教育の基本的指針について.                 指導教員:前芝武史 参考資料. 特別支援教育の本質は得意を伸ばし,苦手を支援し,. 自信をつけさせることである。また学校教育は全人教育. i東条勅噌校『平成22年度第13回職員会議剰 「2学期ノート 検定「小嶋賞」の反省」平成22年. 一101一.

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