小学校通常学級における特別支援教育の基本指針についての考察 : 東条東小学校のノート検定における議論を端緒として
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(2) 多くの諸議論が交わされた。この議論の的となった観点. であり,特に小学校では総合的な学びが期待されている. についてまとめると,次の4点に分類することができた。. ことが考えられる。それゆえに,小学校において児童に. ●同じ教室で検定を行う意義. 謬えるべき内容は相当多岐にわたることから,全ての児. ●場所を区分けして検定を行う意義. 童にとって得手不得手があることは当然のことと言える. ●特別支援教育に関する認識. だろう。このように考えていけば,特別支援教育の考え. ●その他. は通常学級で教育を行う上で最も重要な一つの側面を担. 分類した諸議論の中には,特別支援教育を考えていく. っているといえよう。. にあたっていくつかの重要な視点が含まれていたように. IVおわりに. 思われる。従って,この諸議論について以下にように考 察した。. 本研究で明らかになった事柄をまとめると,およそ以. まず,通常学級に在籍する児童に対して障害理. 下のようになるだろう。. 解を図りながら共に学ぶということは,障害児個人の守. 特別支援教育とは,苦手を支援し得意を伸ばし,自信. 秘義務もあり,難しい場合もある。児童に,発達障害と. をつけさせる教育である。. いう一見目に見えない障害を理解させるよりも,まずは. 小学校は全人教育であり,扱う領域は多岐にわたるこ. 教員側が公平な学級に近づけていく努力と,場合によっ. とから,誰しもが得意不得意をもっていることは当然の. ては個別に対応するという柔軟さが必要である。次に,. ことだろう。. 通常学級と特別支援学級に区分けした形で検定基準が存. 轄者も健常者も同じように得意と不得意をもってい. 在するという状況や,検定基準をそれぞれ明確にするこ. るため,それらに応じた学習習熟度別指導が必要になっ. とが共通の場で検定を可能にする条件となり得るという. てくる。. 考え方は,従来行われていた特殊教育時代の考えに削る. また障害者は苦手なところに焦点があたりがちだが,. ものであった。従って,教員の特別支援教育への理解を. 得意なところもあり,トップに躍り出ることも少なくな. 求めることが早急の課題であろう。そもそも検定とは,. い。. ある一定の基準から合否を判定していくものである。す. 特別支援は苦手に着目されやすいが,得意も同様にみ. べての児童が受けることを前提とした取り組みであると. ていくことが大切である。. するならば,基準を設けずに個々の能力に応じた指導を. 教員の中には,障害理解・児童理解の観点から特別支. 行えるように,柔軟な対応にする方が望ましいのではな. 援教育の在り方を考えていこうとする傾向にあるが,障. いだろうか。また,健常児も障害児も一定の評価から見. 害児を特別視しない学級づくりに向けた努力と,学習に. ていくことによって生じる苦しみの解決策として,ノー. ついていけない等の児童に対して個別に対応する柔軟さ. ト検定という考え方からノート指導という考え方に移行. が教員には求められている。. するべきではないだろう狐. 諸議論の中で,従来の特殊教育の考えが現場教員の認. 以上のことから,この議論は糊岐援教育の考え方と. 識に根強くあることがわかり,教員の特別支援教育に対. いうより,検定という考え方から議論がなされていた結. する理解の促進は早急の課題である。. 果であった。従って,特別支援教育を考えていくために. ノート検定では,検定基準を意識するあま.りに,ノー. は,ノート指導の一環として始まったノート検定の在り. トをとること自体が目的になっている。このことから何. 方を,根幹から考えていく必要があるのではないだろう. のためのノートなのか,その点から見直していくことが. か。. 必要であろう。. ㎜初等教育下における特別支援教育の基本的指針について. 指導教員:前芝武史 参考資料. 特別支援教育の本質は得意を伸ばし,苦手を支援し,. 自信をつけさせることである。また学校教育は全人教育. i東条勅噌校『平成22年度第13回職員会議剰 「2学期ノート 検定「小嶋賞」の反省」平成22年. 一101一.
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