53
小集団活動と労働組合
一電機労連による調査を中心に一
高堂
解 同 1 わが国における小集団活動と労使関係 QC活動やZD運動に代表されるわが国の小集団活動は,鉄鋼,電機,自動 車などの基幹的製造業の分野はもちろん今日では建設運輸流通,金融・保 険,サービス業や,官公庁,自治体などの分野にまで広汎に普及し定着してい D る。それらは,アメリカにおけるQCやZDの技法にそのルーツをもちながら も,いまや日本的経営風土のなかで,まさに全社的品質管El =体質改善運動と 2)しての役割を発揮して注目されているのは知られる通りである。 1)わが国におけるQCサークル活動の推進本部である日本科学技術連盟に登録されて いるサークル数とメンバー数は,1962年の登録第1号からはじまって,1983年12月末 では,173,953サークル,メンバー数1,490,629人目なっており,さらに,!984年6月 末現在では187,105サークル./,580,993人目ある。日記技連『FQC』No。 256(1984.2) 59ページおよび,同誌,No.262(1984.8)付表参照。 2) たとえばくセオリーZ>の著者はつぎのように言う。 「日本的経営技術を学ぶ上で最も興味あることの一つ一それはくセオリーZ>の 精神に似たものの一つである一は品質管理サークル,QCサークルである。実際の ところ,日本を訪れたことのあるアメリカ人経営者の多くは,これらのサークルの効 率性に驚かされ,アメリカのそれぞれの企業にも同じような方法を採用しようと思っ ている。このサークルの人気の秘密はそのユニークな機能にある。そこで行なわれる ことは,調整生産性といった問題を発見して解決すること,その責任を経営者とわか ちあうことである……そういう理由から,日本でつくりだされたQCサークルは,高 い品質,生産性の改善,従業員のモラルの向上を達成する方法として有益なのであ る。しかも,すべて大してコストがかからずに,である。」 ウィリアムG.オオウチ 徳山二郎訳『セオリーZ』CBSソニー出版ユ982年337ページ54 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) ところで,わが国における小集団活動の展開は,たとえば鉄鋼業界の場合, とりわけそれが1960年代の後半以降において,業界ぐるみで組織的に促進され てきたのは周知のところである。そこでは,この種の職場小集団活動が,文字 通り「自主」的な職場参加の形態であるJK活動(自主管理活動)として位置 づけられ,評価された。けれども,鉄鋼業界におけるJK活動展開の背景を顧 みると,それは戦後のあい次ぐ鉄鋼合理化にともなった生産技術や労働内容の 変化に対応して,現場管理の再編・強化が要請されていたことと無関係でなか った。その意味では,それらは,「自主管理」活動といわれながらも,実は, 組織的な組合対策と併行して進められた,上からの強力な指導・統制に導:かれ たものとして,まさに資本による「自主活動」管理の日本的形態であったとい お えるであろう。けだし,こうした活動がそこに定着し,それが企業にとって実 効をうるためには,個々の労働者を職場における従業員の「小集団活動」とし て組織的,有効的に管理するだけにとどまらず,こうした労働者の,ほんらい 自主的な組織である労働組合ぐるみの協力をも実現しなければならなかったか らである。 ちなみに,オイルショックを契機とした経済的危機の高まりのなかで,「当 面している最大の国民的課題」である「活力ある福祉社会の実現」にむけて, 国民的合意を形成すべく発足した社会経済国民会議(昭和48年置0月設立)は, いち早く「労使関係の安定は経営参加なくしてはありえない」として,「現実 には現行の労使協議制を充実させ,あわせて職場レベルにおける参加の場を設 けること」を提唱した。 こうし立場は,さらに昭和53年の同報告書r経営参加の条件 経済危機下 の労使関係の安定のために一』のなかで,つぎのように示されてい9)。 3) これらについては,別稿でとりあげたので,参照されたい。高堂俊彌「わが国にお ける経営参加問題と〈自主管理活動〉の展開」 (奥田・高堂編著『経営参加と労働組 合』関西大学経済・政治研究所 1983年所収) 4) 日本生産性本部『わが国労使協議制の推進とその発展』昭和55年!23∼4ページ。 5)社会経済国民会議・参加問題特別委員会報告書『経営参加の条件一経済危機下の 労使関係安定のために一』昭和53年 4ページおよび6ページ参照。
小集団活動と労働組合 55 経営参加については,様々なレベルでの参加方式が考えられるが,その中でも企業 のトップレベルにおける労働者代表による間接的な参加と,職場レベルでの労働者全 員による直接的な参加を重視する必要がある。企業レベルにおける参加は,企業のト ップマネージメントである取締役会や監査役会への特別の参加方式をとらなくとも, 現行の労使協議制の充実強化によって企業経営への意思決定への参画が可能になる。 もちろんこの場合,労働組合の責任協力体制が重要である。…… 職場レベルの参加については,職場における労働の人間化,人間関係の確立が大前 提であるから,これを実現する一方策として労働者の小数グループの編成による労働 配置を重視するとともに.労働者の自主性ないし自発性を尊重し,かつ現場の労働者 も職場と仕事のルールづくりに積極的に参加できるようなしくみが重要である。しか し,いかなる場合でも,労使の相互信頼関係と労働組合の民主的運営が重要であるこ とはいうまでもない。…… 以上のように各レベルでの経営参加制度の確立は,企業におけ’る公正な労使関係を 持続し信頼関係を強め,働く者の生きがいを創出するうえに大きな役割を果すととも に,ひいてはわが国経済の成長発展のための大きな原動力となる。 また,わが国における「生産性運動」推進の中核体として設立された日本生 産性本部(昭30年)は,労使の協力関係を促進するために労使協議制常任委員 会を設置して(昭32年)その具体化にとりくみ,昭和40年以降は,毎年「労使 関係白書」を公刊して,とくに労使関係の現状の理解とあり方に積極的な発言 の を示してきた。 なかでも,昭和57年版労使関係白書(昭57年3月)は,rME革命と職場の 労使関係』と題して,「職場労使関係の今日的意義と課題」をとりあげ,とく に「職場参加と小集団活動」に関して,労働組合に期待される立場(あり方) を率直に示している。 すなわち,同白書は,目本の労働者の「企業帰属意識といい企業忠誠心とい っても,それは第一次的には同じ職場の仲間への連帯意識であり,自分の仕事 を忠実に遂行しようとする誠意であって,このような仲間の連帯感を企業目的 に向かって組織し,動機づけることができたところに日本の企業の成功があっ 6) これらの歴史的経過については,前掲『わが国労使協議制の推進とその発展』に詳 しい。
56 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) た」と指摘する。その意味から,「“職場こそは労使関係の原点”といえるので あって,このレベルにおける参加を一層推進することが今後のひとつの課題」 であるとして,そのための条件づくりに果すべき労働組合の役割を重視してい る。すなわち,白書は,「企業と労働組合という組織を生産性運動の主たる担 い手」と考えて,こうした生産性向上の諸方策に相通ずるべき小集団活動を活 性化させるためにこそ,労働組合の主体的な役割を重視するのである。かく て, 「小集団活動が成功するためには経営組織内における責任体制の確立と強 力で民主的な労働組合の存在」が不可欠の条件であるといわれる。その意味で 「この活動は初めは経営側の主導によって進められ,やがて活動が定着して成 果をあげるようになると,労働組合としてもこれに関与せざるを得なくなつ ア た」と指摘している。 あきらかにそこでは,労働組合が,経営の主導によって進められている小集 団活動に,「生産性の向上」に協力するという立場にたって理解を示し,その 責任の一意を荷うべきこが期待され,ているというべきであろう。まことにこう した労働組合こそが,白書にいうところの「民主的労働組合」にほかならない といえる。 ところで,わが国における今日の小集団活動の展開をみると,とくに主要産 業部門における労働組合の対応について,上記の指摘に関連するいくつかの興 味ある事実ないし傾向がうかがわれる。ここでは主として,電機労連の資料に よりながら,それらについて検討してみることにしよう。 ∬ わが国における小集団活動の概況
一日本労働協会の調査を中心に一
さて電機労連による傘下企業における小集団活動に関する調査は,同労連の ユ 『調査時報』183号(1983年11月)に詳しく報告されている。いまこれについ 7) 日本生産性本部・昭和57年版労使関係白書『ME革命と職場の労使関係』昭和57年 22一一32ページ参照。 1) この調査の全容は,電機労連『調査時報』No.183(1983.11)「電機労連傘下の小集小集団活動と労働組合 57 て紹介する前に,この調査より以前に,全産業的規模で試みられた日本労働協 会によるこの種の調査について触れておこう。それは,日本労働協会が昭和56 年10月下旬から12月上旬にかけて実施した全国主要都道府県の民間単一労組の 2) 組合役員に対する意識調査にもとづいている。 団活動・提案制度の実態と労働組合の対応一生産部門の小集団活動を中心として 一」に収録されている。この調査の目的と方法はつぎの通りである。 (目的) 小集団活動と提案制度の導入状況,活動実態,及びそれらに対する労働組 合の評価と対応を把握するため。 (対象組合) 電機労連傘下の全支部712組合。うち単位組織組合99,単一組織組合 6130 (調査時期) 調査票配布 1983年6月20日,調査票回収締切 1983年7月20日 (調査票の回収状況) 303票回収,うち無効票16,有効票 287,回収率 40.3% (回答組合の内訳) 回答組合の属する企業の従業員規模は5,000人以上62.7%, 1,000一・一4,999人22.3%,999人以下15.5%,また事業所の従業員規模は1,000人以 上42.9%,50(〉一一一999人22.6%,499人以下29.2%,組合員の属する事業所におけ る男子従業員の比率は,80%以上が44.6%.70一一80%が17.1%,60∼70%が13.2 %となっている。 2) この調査は,日本労働協会『調査研究資料』No.99「80年代の労働組合活動に関す る実態調査」(昭和57年3月)に詳録されている。これは「80年代の労使関係.とり わけ’企業内の労使関係が今後どのように推移していくのか,その方向の糸口を捉えよ う」として.労働組合役員に対してアンケートしたものである。 (対象組合) 単位労組が2,000組合以上所在する北海道,東京都,神奈川県,長野 県,愛知県,大阪府,兵庫県,福岡県の8都道府県内の,民間企業に組織された 組合員数100人以上の組合から5,180組合をサンプリングした。 (調査時期) 昭和56年10月23日発送完了.同12月上旬,回収。 (調査票の回収) 最終的に698組合から回収(回収率13.4%)。ただし,このうち非 該当票,無効票を除ぎ,実際に集計対象としたのは682組合である。 (回答組合の内訳) 地域別発送数と回収数
購道志京1神奈川i長野障矢喉阪i兵劇福岡i計
発送数1・・5i・・734i 58・122S [5551938145・129・b・8・
回収劃・・t233i 74 1・・i 96 1…166 [331682
(組合員規模別構成) (組合数,%) 1・・一一299人}…一一499人}…一999人ILO31鰍aOO跳隙回答1計38・ユ1・6・3}・4・・4}17・41ユ3・2}・.・6}….・
58 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) そこでこの調査に示された小集団活動(QC, ZDなど)の全産業的概要を 見てみよう。 1.小集国活動の実施状況 表(1)に見られるように,従業員3,000人以上の企業では約7割が実施してい (1)小集団活動の実施の有無 (単位 上段:実数,下段:%) 1
\騨さ叔い
総 計 50.40/o344企業規模別
話製造別 製造・ 1 3000人以上 2 1000∼2999人 3 500∼999人 4 300∼499人 5 100∼299入 1 製 造 業2 非製造業
73 67.0 82 64.1 60 49.2 48 45. 7 6! 33. 9 273 62,9 40 22. 92
実施されてい ない 297, 43.5% 23 21.1 39 30. 5 53 43. 4 52 49.5 !13 62.8 13/ 30,2 !27 72. 6 答3回
無 41 6. 0% 計 682 100. 0 ナショナルセンター別 131L9
7
0r.Jr9
7.45
4.86
3.3 9A︶ 0 ・10
0 180
210
0 120
210
0 1 ﹁DO O ■10
0 100
00 ■10
0 1 30 6.9 8 4.6 434 100.0 175 100. 0・総 翻
2 同 盟 3 新 産 別14 中立労連
5 無 所 属 44 41.5 93 53. 87
87.5 37 64.9 161 48.6 50 47. 2 68 39. 31
12.5 183L6
156 47. 1一
12 11.3 12 6.90
0.02
3. ro 14 4.2 106 100. 0 173 100, 08
100. 0 57 100.0 331 100. 0 日本労働協会く調査研究資料>No.99104ページ (ナショナルセンター別構成) (組合数,%)総副同盟1新産別中立労副その倒無回割 計
iO6 is.s 1 i73 2s.4 1 8 i.2 1 57 s 4−i 33i 4s.s 1 7 i.o i 682ioo, o小集団活動と労働組合 59 るのに,100∼299人では約3割に低下している。また,製造業の6割が実施し ているのに,非製造業では2割程度であることがわかる。ナショナルセンター 別では,実施例の多いのは同盟,中立労連系で,5∼6割に達しており,他方 総評系では4割と少ない。
2.実施時期
② 小集団活動の実施時期 。 50 1oqers 日召和 日召季口 蓋,.,墾24・・響
窒 25・6野
畢 25・3 昭和 ら ピ612.2 年 3.5鼎欄
細答
20 25 30 s i s 忽 29 34 年年 年 O.3 O.3 O.9 実施時期の多く(約9割)は,昭和40年以降で,大規模企業ほどその時期は 早く,3,000人以上企業の約2割は昭和39年以前から実施されている。また製 造業の方が実施時期が早く,非製造業の7割は昭和50年以降の実施となってい る。 (その詳細はく調査研究資料>104∼107ページ参照) 3.実施回数,参加丁丁,実施時間帯 小集団活動の実施回数一一一一一一一
〇 50 10et%
1 40.7回 2 28.2回 3回8.1 4回1L3 5以5.3薔菖
小集団活動の参加方式 。 50 100(ode 対象職場全員参加 67.4 自主参加 32.0 無回答 O.660 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 小集団活動の時間帯 o 50 { 100〈Of,O 就業時間内 29.7 就業時間外 27.0 就業逸聞の内外 43.0 無回答 O.3 実施の回数は,月1回(4割),2回(3割)と多く,全体のほぼ7割が全 員参加の方式をとっている。実施の時間帯の概要は上表の通りであるが,企業 組合として小集団活動に対してどのような態度をとっていますか。 (単位 上段=実数,下段:%)
一x一一一一
総 計 寺る 蚕い一て
支し 193 56.IC/o企業規模別
非製造別 製 造・ ナショナルセンタ⋮別・3…人以上「
L 2 1000一一一2999ゾv 3 500∼999人 4 300・一499人 5 100∼299人 1 製 造 業2 非製造業
46 63. 0 49 ro9. 8 29 48.3 21 43.8 37 60. 7 150 54. 9 23 57. 51総 訓
、同 副
3新産別1
4中立労副
1 5 無 所 属 15 34. 1 66 71.e3
42, 9 13 35.1 96 59. 62
獣 量刃 ノレい ロノロし している 144 41.90/u3
反 対 している 4 1.20/o 答4回
無 3 0. 9% 27 37. 0 29 35. 4 30 50.0 26 54. 2 23 37. 7 118 43. 2 !5 37. 5 25 56. 8 25 26.94
57. 1 24 64. 9 64 39. 80037QO1100
0 3 0 2 0 o o.0 1 1.2 1 1.7 0 0.0 1 1.6 9﹂1 15 1 9臼 2 4.5 1 1.1 0 0.o o O」0 1 0.6 2 0.7 1 2.5 2 4.5 1 1.1 0 0.o o o.o o o.o 計 344 100.0% 73 100. 0 82 100.0 60 100.0 48 100.0 61 !00. 0 273 100. 0 40 100.0 44 100. 0 93 100.e7
100. 0 37 100. 0 161 100. 0 <調査研究資料>123ページ小集団活動と労働組合 61 規模に関係なく,就業時間内外の両万で実施されているのが多い。しかし規模 が小さくなるにしたがって,就業時間内に行うものが増えている。製造業,非 製造業とも就業時間内での実施が3割である。だが製造業では就業時間内外の 両方で実施されているのが4割強あるのに対して,非製造業では2割にすぎ ず,また就業時間外の活動が4割に達している。なおナショナルセンター別で は,中立労連系組合において時聞外の小集団活動が少ないことが示されてい る。 (<調査研究資料>11!ページ参照) 4.小集団活動に対する労働組合の態度 小集団活動を支持している組合が,全体として5割強,黙認しているものが 4割で,総じて9割以上が小集団活動を認めていることになる。その詳細は次 表の通りである(前頁参照)。100∼299人規模の企業で積極的支持が高いのが 注目されるが業種別では製造業,非製造業の聞に,特に労働組合の態度の差は ない。 ナショナルセンター別では,総評と同盟が対極に位置しており,総評系では 5割強が黙認しているのに対して,同盟系の場合,積極的に支持しているのが 7割におよんでいるQなお中立労連は総評のパタンに近く,無所属のものは同 盟に近いことがうかがえる。 5.小集団活動をめぐる労使間のコミュニケーション ところで,小集団活動の実施,運営について労使の問で,どのような話し合 いがもたれているのか。 次表に示されているように,全体としては,小集団法動の実施そのものを話 し合った組合が6割,時間帯や就業時間外の実施に対する手当支給について話 し合ったものが,それぞれ4割であるが,何れについても全く話し合っていな い組合が約2割もあることがわかる。なお,ナショナルセンター別では同盟, 新産別系がかなり積極的に話し合いをもっているのにくらべて,総評,中立労 連系では話し合いのないものが約3割におよんでいる。これは組合員(職場労 働者)の日常の作業にかかわる重要な問題に対して,組合としての責任を放棄 しているともいえるのではなかろうか。
62 河野出教授退官記念論文集(第228,229号) 小集団活動をめぐる次の事柄について,労使の間で話し合いがもたれましたか。 該当するものすべてを選び,選択肢に○印をつけてください。 (単位 上段=実数,下段:%) 総 十 二ニロ
企業規模別
非製造別 製 造・ ナショナルセンター別13000人以上
21000∼2999人 3 500・一999人 4 300∼499人 5 100一一299人1製 造 業
2非製造業
1総 評 2同 盟3新 産 別
4中立労連
5無 所 属
1
小集団活 動を実施 すること について 210 61.0% 48 65. 8 62 75. 6 39 65. 0 21 43.8 29 47. 5 165 60.4 27 67. 5 25 56. 8 65 69. 95
71. 4 18 48. 6 97 60. 22
小集団活 動を行う 時間帯に ついて 138 40. 1% 35 47. 9 43 52, 4 22 36. 79
18.8 19 31. 1 118 43. 2 10 25.0 16 36. 4 4! 44. 14
57. 1 !3 3 or. 1 64 39. 83
就業時間 外に活動 を行うば あいの手 当支給に ついて 134 39.0% 28 38. 4 41 50. 0 25 41. 7 12 25. 0 22 36. 1 113 41.4 11 27. 5 15 34. 1 38 40. 93
42. 9 12 32. 4 66 4L O4
組合員へ の成果還 元 49 14. 2% QゾQJ 2 1 6﹁0 1 ● 9 177
1 176
4 1 7・門0 1 15
昇進・賃 金等の査 定の対象 とすること 24 7. 0%8
11.07
8.53
5.0 1 2.14
6.6 41 15.05
12.55
11.4 17 18. 31
14. 32
5.4 24 14.9 20 7.34
10. 038970024
︵b 9 0 門D02
1 6 柄ていて 事い合つい 6 のつしもな 左に話をい 78 22. 7% 15 20.5 12 14. 6 10 16.7 17 35. 4 18 29. 5 57 20.9 11 27. 5 12 27. 3 14 15.1 1 14.3 11 29.7 38 23.6 計 344 100. 0% 73 100.0 82 100. 0 60 100. 0 48 100.0 61 100.0 273 100.0 40 100.0 44 100. 0 93 100.0 7 100.0 37 100.0 !61 100.0 <調査研究資料>115∼6ページ。 6.小集団活動に対する労働組合の評価 小集団活動が,どのような効果(影響)を示しているかについて,その全体 的傾向は下表の通りである。 ここで回答の詳細な内容については省略するが(それについては,<調査研小集団活動と労働組合 63 小集団活動に対する組合の評価 生産性向 上 。 作業方法 ・作業環 境の改善 労働強化 組合員の 労働意欲 向上 の係ニヨ善 寛喜ユシ改 場問ミ一の 職入コケン 組合員問 の競争 50 10吻 はい 馬V4.1 どちらとも 「えない 22.7 無回Q.0 ” ’ い f ” い 1 ”’ノ えし2 奮 70.3 1.7 25.Q 2.9 一 一 C’@ ノ ’ , 一 f ノ ’ 一 @ , ’ C’ ’I ’ 一 ’ f !Y ’ , ’ @4 −4 ’ ’ 14.0 36.9 44.5 4.7 、 、 @ 、 @ 、 @ 、 @ 、 @ 、 @ 、 @ 、 @ 、 ! @〆I/ 1竃竜 40.4 4. 5Q.9 3.8 、、 、、 ︸ 、 、 、 \ 1 、 、 \ 1 55.5 3.8 37.5 3.2 ’ 8 , ’ ’ C ’ ’ノ 5 ’ @ ’ @ ’ C ’ ’ ’ ’ 翻 12.8 41.6 41.3 4.4 究資料>117∼123ページ参照),それぞれの主要な特徴を見ておこう。 ① 生産性向上 7割の組合が生産性向上に効果をあげていると評価している。もっとも企業 規模が小さくなる程,評価は下っている。また総評系組合では他に比べて評価 が低く,「どちらともいえない」として評価を下さないものが多い。 ② 作業方法・作業環境の改善 これについ一(,評価している組合は7割を占めている。とくに製造業の4分の 3の組合がその効果を認めているのに対して,非製造業ではそれが4割強にす
64 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) ぎず,「どちらともいえない」と評価を下さない組合が4割に達している。
③労働強化
労働強化がもたらされている。 (単位 上段:実数,下段=%) 総 計 ナショナルセンター別1234︻0
総 評 同 盟 新 産 別中立労連
無 所 属1
は い え2い
い48 1 127
14.00/ol 36.9%8
18. 2 11 11.83
42. 91
2.7 23 14. 3 15 34. 1 42 45. 21
14. 3 16 43. 2 53 32. 9 3 どちらとも いえない 153 44.50/o 19 43. 2 37 39. 83
42 9 18 48. 6 76 47. 2 答4回
無 十 昌一両 16 1 344 4.7e/ol loo.oo/o2532002496
4 3 0 5 5 44 ユ00.0 93 100. 07
100. 0 37 100. 0 161 100. 0 <調査研究資料>119ページ。 労働強化をもたらすとしているのは1割強であるが,どちらともいえないと して評価を下してないものが半数近くあることを注目すべきである。とくに総 評系の組合は他にくらべてその傾向が強いのがわかる。④労働意欲の向上
これについても,約半数の組合は明確な評価を下していない。ただし,同盟, 中立労連系はかなり野積的な評価を与えている。 ⑤ 人間関係・コミュニケーションの改善 半数以上の組合が,その効果を評価しているが,とくに同盟系組合の評価が 高い(64.5%)。 ⑥組合員間の競争の発生 明確に否定しているのは1割強,どちらともいえないとするものが4割強で あるが,同盟系組合の半数(49.5%)ははっきり否定しているのが目立ってい る。 日本労働協会の調査は小集団活動に対する労働組合の評価を,以上の6点に小集団活動と労働組合 65 わたって調査しているが,これらについて総括的に次の4点を指摘している (<調査研究資料>28ページ)。 第1にそこでは,一般に小集団活動のプラス面に係わる事項については評価 が高く,逆にマイナス面に係わる事項については評価を下さない傾向が強い。 第2に,企業規模の大小によって小集団活動の評価の違いを生んでいる。つ まり大規模企業ほど,その労働組合の小集団活動への肯定的評価が強くなる。 第3に,業種別では,製造業の労働組合の評価は非製造業の労働組合の評価 より肯定的である。 第4に,ナショナルセンターでは,同盟系労働組合が小集団活動に対して肯 定的であるのに対して,総評系労働組合では肯定的評価は弱い。 さて,日本労働協会による調査のうち,小集団活動に関連した部分について の概要は以上の通りである。それは,全産業分野における労働組合の対応につ いて試みられた,比較的新しい資料として,少なからぬ意義をもっているもの と認められる。 もっともそれは,全産業分野にわたるものとはいっても,調査票発送総数 5,180に対して有効回収が682で,(有効)回収率は13.2%であった。したがっ て,従業員規模別ないしナショナルセンター別の数字に示された結果をもって, それぞれの一般的な特徴と理解することは必ずしも妥当なものとは言えない。 しかも,この調査で試みられた設問は,どちらかといえば単純で一面的なも のが多いので諸現象の実体を厳密に理解することは困難である。したがってそ れは,業界における小集団活動の一般的傾向を理解する一応の目安として考慮 されるべきであろう。 皿 電機産業における小集団活動と労働組合 さて電機産業における小集団活動の実態はどうであろうかを「電機労連の調 査」によって検討することにしよう。 周知のように,わが国電機産業は,いわゆる労働集約型産業として発展して きたが,70年代に入って急速に進展した拉術革新と,そのもとでの「合理化4
66 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) は大量の人員削減,出向,配転や厳しいコストダウンに向けての労働強化を促 進して,労働現場の緊張をかってないまでに高めることとなった。 (労働者調 査研究会編r電機』1983年新日本出版社15∼19ページ参照) このような電機業界の状況を念頭におきながら,小集団活動の普及・拡大の 実情を追跡してみよう。 1.規模別。部門別の実施状況 1−1 企業規模別の部門別実施率 (%) 1.5,000人以上 2.1,000人∼ 3.1,000人未満 生産部門 97. 9 87.8 84.2 事務部門 79.3 71.4 59.5 営業・販売 部 門 65. 3 56. 8 56. 5 技術・研究 情報処理 部 門 83.9 69.0 62.9 合
計1
93.4 1 ,,.6 1 ,i.s 1 77. 1 加重平均 83.4 72.0 66.7 78.1 1−2 企業規模別の導入開始時期 (生産部門) (%) 合 計 .3043 年年 1和∼ 昭 2. 昭和44年 一48年 3. 昭和49年 ∼53年 年降 54 4和 昭以 5. 不 明 合 計 213 32.g i 27.2 1 ls.s 2!. 6 2.8 1.5,000人以上 2.1,000人∼ 3.1,000人未満 137 43 32 41.6 27. 9 3.1 30. 7 14. 0 28. 1 13.1 18.6 21.9 1O. 9 39. 5 43. 8 3.6 0.0 3.1 1−3 小集団活動の目的 (%) ’LgX
?刀D一x.x. n=213×
123456789
コスト削減 品質・サービス向上 生産性向上・能率向上 人間関係改善・モラール向上 職場環境改善・安全問題 職場の活性化 能力開発・向上 経営方針・目標の浸透 その他 (a)最近のネライとし て重視されているも の2つ以内に○ 24.9 31.5 23. 5 !2. 2 0.9 4.2 0.5 0.o o.o 近の 最も べる 比い○ にてに 計れ内 年さ以 5視つ 重2 働 23.0 25. 8 21.1 8.5 2.8 8.5 0.o O.5 0.o 上位3位までの占有率 8!. 8 77. 5小集団活動と労働組合 67 1−4 小集団活動の目的の導入開始時期,企業規摸別集計(生産部門) (5年前に比べ重視されているもの) (%) 導入開始 時 期 企業規模 !.昭和30∼43年 2.昭和44∼48年 3e昭和49∼53年 L5,00Q人以上 2. 1.000一一4,999」. 3.999人以下 合 計
∩V83
753
137 43 32コスト削摩
2 ro, 7 22. 4 12.1 27. 7 18,6 9.4 職場環境改善・ 安全問題 人間関係改善・ モラール向上 生産性向上・能 率向上 自己質・サービス 向上 31.4 22. 4 30. 3 24. ! 27. 9 31. 3 21.4 25.9 24. 2 24. 1 14. 0 15.686
8,6 6,1 8,8 7.0 9.4 o.0 6.9 3.OL5
2.3 9.4 職場の活性化Z1
10. 3 21.2 8.8 9.3 6.3 能力開発・向上 。.o o.o o.o o.o o.o o.o 経営方針・目標 000の浸透 000
700
000
電機産業における小集団活動の実施状況は,生産部門では業界平均して93.4 %が導入されているのに対して,営業・販売部門は61.5%と対極をなしてお り,全社的活動(TQC)としては,今後,後者の強化に力が注がれるものと 見られる。導入された時期(生産部門)は大規模企業の場合,昭和30年代から 40年代を通じて7割以上に見られたが,中堅企業群ではむしろ50年代になって 活発化したようにおもわれる。これはオイルショック以降の系列下請けないし 関連企業への合理化の影響があらわれていることがあげられよう。 ところで,こうした活動導入の目的についてみると,1−3,1−4表から うかがえるように,導入時期の早い企業群では,品質・サービスの向上と並ん で,コストの削減が明確に意識されているのに対して,後発的な導入(昭49∼ 53年)の企業群では,コストの削減よりも職場の活性化に重点が置かれている 特徴がみられる。これは,小集団活動展開の過程で,当初の連帯感や活性化を 強化しようとするどちらかといえぼ意識面の革新運動的な特色が,その後,経 験や実績の積み重ねのなかで,次第に具体的,物質的な効果を実現するための, すぐれて直接的な運動として促進されることを意味している。 2.小集団活動の参加者 電機産業における小集団活動の参加者の特徴は,たてまえとしては自主的活68 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 動とか任意の参加といわれながら,実際には制度的に義務づけられていること がわかる(2−1)。しかもそれらは,大規模企業ほど顕著であり(2−3), また導入の新しい企業の場合ほど参加が義務づけられている(2−2)。 これ らのことから,今日の小集団活動は,職場の自主的活動の形式を装いながら, 2−1 小集団活動参加の義務
礪 陶
の義 ヒのしあ 度加な31 制工務 2−2 小集団活動の開始時期別にみた小集 団活動が制度上の参加義務のあるとす る組合の比率 %oo −− の務 上義 ユ 出勝り67 二野あ 2−3 従業員規模別にみた小集団 活動が制度上の義務があると する組合の比率 90 80 70 6Ci 50 65.rJ 61’4ヒ
72.7 73.9 昭和44∼48年遡
%oo −− 90 80 70 60 50 昭和30∼43年 昭和49∼53年 昭和駆年∼鵬羅
観簸灘
㎜籔難鱗
999 人 以下 ㎜人以上 臥 O G︾ oo `99人 1 42−4 小集団活動のメンバb一一 {:役職者は ︸︵コ レ ご2 甲りO つ 入 〈% ている .1 小集団活動と労働組合 69 2−5 小集団活動の開始時期別にみた 役職者が小集団のメンバーになつ ているとする組台の比率−ーユ %Go 90 8C
搬
ljlgi 60.3 crgi 和 44 s 48 年 66.7 藻蹴㌔ 昭 和 49 `53年 76.1 2−6 小集団活動の開始時期別にみた1グループ当りの平均構成員数 ;:::;::::tti 昭 和 54 年 s (0/0) 匪1一・人i・一・人・・一・列・5人一.不明1計
計 日召不03G−43無三 昭和44−48年 昭和49−53年 昭和54年∼ O.5 [ ,.4 1 o.o o.o o.o 6i,O i :讐 s6O9P47 ,3.s 1 4.2 O.5 [ 100.091つU2
29﹂7門0
4421
4.3 {.120
4.4 1.4 0,0 0.o o.o 100.0 100. 0 ユOO.0 100. 0 制度的な全社的活動としての性格を強めていることが明らかである。 このように,小集団活動がいまや会社の業務として推進されていることは, 役職者の参加が多いことでも裏付けられるし(2−4),それは導入の新しい 職場ほど高くなっていることによっても示されている(2−5)。 なお小集団グループの平均構成員は,5∼9人の比較的小人数型として定着 していることもわかる(2−6)。 3.活動の頻度と活動時間 小集団活動の月平均会合回数は全体の70%が1∼2回となっている(3− 1)pまた1回の会合所要時間は,過半数が30分∼1時間である(3−2)gそ70 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 3−1 1グループの月平均会合回数 3−2 グループの1会合あたりの平均 活動時間 4回 3回12,2 2回43.2 (% 90分 回272 60∼90 15 45 37.6 明。9 不0 23 (劾 30分 21,1 30∼45分 目16.9 3−3 時間帯にみた小集団活動の 実施率 (oA 100 80 60 40 20 o 88.3 :::::::= 堰ciiili 76.1 F羅‘ :::::::: :::::::: :::::::: :::::::: :::::::: :::::::: :::::::: :=:::::: :::::::=: :::::::: ::::::::: ::::::::: 30.0 霧⋮健 ■ o o liiiiiii::::::::●::::::::・ o o o 23.0 F=:::::: F::::::; Eii
i︸L
就業時間外 就業時間内 休憩時間内 休 3−4 従業員規模別にみた小集団活動の行 なわれている会合時期 (マルチ・アンサー) (%) 就業時間内 就業時間外 休憩時間中 休 日 計 計1 88・376・・3…23・・・・… 5,000人 以上 1, OOO一一 4,999人 999人 以下 86.9 93.0 90.6 75. 9 74. 4 78. 1 32. 1 30, 2 18, 8 26, 3 16. 3 18.8 100. 0 !00. 0 !00. 0 日 れらは就業時間内で行われることは当然であるが,就業時問外も同様に多い し,休日も実施されているのが示されている(3−3)。その点では,先にも みたように,今日では小集団活動が会社業務として推進され,従業員にその参 加が義務づけられていることを考えると,就業時間外の活動に対する手当の問小集団活動と労働組合 71 題などが当然に問題になると考えられる。 4.小集団活動のテーマとリーダー テーマの設定は,各グループが自主的に決定することは建前上当然のことで はあるが,会社によって指示されるというものもほぼ同数あることが注目され る(4−1)。そのことは,最近のテーマが会社の日常業務と強く結びついて 4−1 グループの具体的な目標・テーマは (%) すべて会社 (事業所) が決定 大筋は会社 が指示し, 細目は各グ ループが決 定 すべて各グ ループが自 主的に決定 無 回 答 計 計 OJ O 49. 8 49. 3 O.9 開始時期 一従業員数 100.0
1昭和30_4算
昭和44∼48年 昭和49∼53年 昭和54年∼ 5,000人∼ 1,000∼4,999人 一999人 。.o o.o o.o o.o o.o o.o o.o 51. 4 53. 4 [60. 61 33.3 [54, of 48. 8 34.4 48.6 46.6 36. 4 160,g1 46.0 46,5 165. 61 o.o o.0 3.0 2.2 0.0 4.7 0. o 100. 0 100.0 100.0 100. 0 100.0 100. 0 100. 0 4−2 最近のテーマ・目標と会社の日常業務との関連は (oh 弓」套レ、 44.6 などんとほ . ● , . ⋮ 。 . ・嚇.駕.‘の.・・置’ ● ■ .鎌脚汐 ○ ■ , 曾 璽 , o 9 ・ ● 。 , ● ■ o 9 0 、 レ 弱 かなり強い 54.072 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 4−3 リーダーの主な選出方法 (0/p)
雛鍔役職者が
_ダ_ 指 名 メンバーの互選
メン/ミー の輪番制i
無回答その他 計 曇ロ 2.31 ls.sl sg.61 17.41 o.sl 1.4i loo.o 開始時期 従業員規模 昭和30∼43年 昭和44∼48年 昭和49∼53年 昭和54年∼ 5,000人∼ 1,000一一4,999人 一・ X99人 。.0 1.7 3.0 [ 6. s1 1.5 1 7.o[ o.o 18.6 17.2 15.2 i23 91 14.6 30.2 21.9 61.4 53.4 ]66.71 58.7 63.5 44.2 65.6 18.6 125. 91 12.187
11g,OI 16.3 9.4 o.0 1,7 0.o o.o O,7 0iO o.o 1.4 0.0 3.0 2.2 O.7 2.3 3.1 100.0 100. 0 100.0 100.0 100.0 100.0 100 O いることによっても裏付けられている(4−2)。ちなみに,昭和49年∼35年 導入企業群の場合,会社による指示が強くあらわれているのは,オィルシ。ッ ク直後の減量合理化による職場へのテコ入れが強くあらわれたことを示すもの であろう(4−1)。 なお小集団活動推進のリーダーについても,自主的活動という立場からは, メンバーによる互選の万法がとられるのは当然であるが,最近しかも一部の大 企業を除いて,役職者が指名したり,制度上役職者がそのままリーダになって いる比率が増えていることも,会社の業務として,それが全社的,組織的に強 化されていることを示すものであろう(4−3)。 5.小集団活動の活動・参加状況 小集団活動の活動状況は,全体として63%が「わりあい活発である」と評価 されている(5−1)。このような評価の範疇は厳密さを欠くものであるが, この種のあいまいな回答のなかに,あるいは最近いわれているような小集団活 動のマンネリ化が反映されているともいえるのではないか。ちなみに,小集団 活動の参加率(活動参加者数/小集団活動対象従業員数)の点で,活動があま り活発でないとされているケースでも,参加人が高くなっているのは,形式的 な参加者もある程度そこに含まれているということではなかろうか(5−2)。 なお組合員の参加意欲は,ある程度やる気をもって取り組んでいるとされる5−1 小集団活動の最近の活動状況について(%) あまり活発
14
〈o/c2 卜常に活発である 18.3 わりあい活発である F,4. 3) 5−3 組合員の参加意欲 小集団活動と勢働組合 73 5−2 小集団活動の活動状態へ の評価別にみた,参加率90 %以上の組合の比率(%) (.06 100 90 se 70 6e t b,O・ L−L
92.3f:鳶:嚢:::::::: カ ● ● 雨 わ:・:・=・% 83.2蝟カ
63.6非索に活発
わりあい活発 い、活発でない あまり活発でな (%) 区 分 やもりいう にを取で思 い気てんと 大るつ組る あやもりいう るるつ震る 程気てんと 度を取で思 ある縁にんと ま気ど取で思 りなほりいう やくど組る 全気ま組なう くなりんい やく取でと るありい思無回答
心 計 7.5 昭和30∼43年 昭1“44一一48年 昭和49∼53年 昭和54年∼ 12. 9 3.4 9.1 4.3 71. 8 開始時期 18.3 1 O.5 [ 1.9 1 100.0 78.6 77.6 63.6 56.5 8,6 17. 2 21. 2 34.8 2.2 1.7 6,! 2.2 100.0 !00.0 100. 0 100. 0 ものが全体の7割強になっている。これは導入の古いところほど高くなってい るが,近年導入されているところでは,あまりやる気なくほどほどに取り組ん でいるとするものが35%近くもあるのが注目される(5−3)。それも最近の 活動が,ますます会社の業務として強い締めつけで義務化されてきていること の裏返しではないであろうか。74 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 6,小集団活動への報酬 6−1 就業時間外の小集団活動への手当等 (マルチ・アンサー,就業時間外活動のないケースを除いたものを 母数とする) (%) 手当の支給は ない すべてに時間 外手当が支給 される 時間外手当が 支給されるが 麦給時間に制 限がある なんらかの手 当(教育費・菓名給あ子のさ 子目さるや品れ 代でれい三物る な︶たは当が どがり茶な支 の支,菓ど給 i 二一員 3L 4 26. 9 17.6 35.1 従業員規模 5, OOO人∼ 1,000・・一4,999人 ∼999人 31.3 33.3 29.6 26.9 28,2 25. 9 19.2 10. 3 22. 3 34.8 41.0 25,9 6−2 小集団活動参加が実態上人事考課の 対象に わからない 29.6 gEZE}tw“tiff 無回答0.9
箋
% 6−3 小集団活動の開始時期別にみ た活動参加が人事考課の対象に なっていないとする組合の比率 (鰯 70 68.6 二::::::: 66 :::::::: F::::::: :::::::: :::::::: 62 ・:::::::: F:::::::: 60.3 :::::=::: =::1:::: 58 T4 iiiiiiiii ::::;::: =F::::::: F:::::::: F:::::::曹 F:::::=: F::::::: F::::::;o 巳 ● 9 57.6 F:::;::: F::::::: F::::::: F::::::: F::::::: F・:・:・:。 54.3 F::::::: F::::::: F::=::=: 50 ㌦㌦・∵. ・・㌦㌦一.㌔・’.∼・・ 昭 昭 昭 日済 ’ ㌔㌦∵ ㌔㌔∼㌦い,∵・∵’ 和 和 和 和二∼鷲∴∼’なつ誌轡 碧撤:季
年 年 年 「時間外活動のすべてに手当が支給される」ものが約27%あるが,就業時聞 外の活動でも手当支給のないものが31.4%もあり,とくに1,000∼4,999人規模 の企業の3分の1に見られる。こうした点については小集団活動が最近ますま小集団活動と労働組合 75 す会社の業務としてはっきり位置づけられてきていることから,労働者側の関 心が強まることにな:ると思われる。 また小集団活動が人事考課の対象になっているかについては,60%がなって いないと答えているが,この場合,「参加すること」は,全員参加が建前であ るから特にそのことを考課の対象にはしていないとしても,活動そのものに対 する貢献度ないしは内容も考課の対象にはなっていないとは考えられない。む しろ小集団活動を強化し活性化しようとする企業の立場からすれば,何らかの 意味で人事考課の対象となっていると考えるのが自然であろう。 なお,小集団活動の導入時期が新しい企業ほど人事考課の対象になっている 割合が高いことは,「参加すること」それ自体についても締めつけが必要にな っていることを示している。 このように,電機産業における小集団活動の傾向がいくつかの点で示された のであるが,こうした実態にはどのような特徴がみられるのであろうか。とり わけ電機産業の小集団活動が,高度成長期を背景とした昭和30年代における先 駆的な導入いらい昭和50年代以降の低成長期にいたって企業環境や企業戦略の 大きな変化のなかで,どのような展開をみせているであろうか。電機労連の調 査から,さらにいくつかの特徴をみてみよう。 7.小集団活動にみられる最近の変化 小集団活動の活性化が強調されているが,5年前に比べて,全体の7割近く が活発になっているとされている(7−1)。企業体質の強化や生産合理化の 促進という最:近の経営戦略にてらして,こうした傾向はその当然の反映である が,そのことは小集団活勤がますます会社の業務として強化されることを意味 している。ちなみに,全体の半数近くの事業所で会社の日常業務との結びつき が強められているとされており(7−2),とくにそれはオイルショック以降 に導入した事業所で顕著にあらわれているのが注目される。 このように経営環境の変化に対応して,小集団活動が会社の日営業務との結 びつきを深めているということは,それが「自主管理」を建前としながら,実 際には「会社主導」の性格を強めていることにほかならない。ちなみに,最:近
76 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) におけるリーダーの変化を見れば,「仕事のまとめ役クラスが増加した」(23.9 %)とされているのは,彼等が「役職者」に準ずる立場のものであることが注 目されよう (7−3)。 ところで,小集団活動のこうした企業主導的性格の強化が具体的に意味して 7−1 5年前に比べた現在の活動状況 岡50 40 30 20 ユ0 36.6 %%。♂ 28.2 22.1 illlli dmt k・f!4
変わらない
幾分活発になった かなり活発になっ た 化嬢
碑
こ
齢
びり錯
靴
牒
矧
レー
陶50 40 30 20 10 455 :・:・:・ひ ・:・:・:’ :・:・ひ: ・=÷:㌔ :。:・:・:。 ・:・:。=・: :・:・ひ: ・:・:・:・: :・:・:・: ・:・:・:・ 239 =・:・:。: ュ÷:・ 197 E:・:・:・: F・:・:・:・ E:・:・:・: F・:・:・:・ E:・=・:・: :。;・:・:・ E:・:・:・: F・:・:・:・ E:・:。=・= F・:・:・:・ Eひ》:。 F。:・:・: ÷:・:・: B・F。:・:・ E:・:・:・: F・:・:・:・ E:・:・:・: F・:・:・:・ ?:㌔:・:・:・ E:・:・:・: F・:・:・=・ E:・:・:・: F・:・:。:・ X。}:・: 28 結びつきかかなり 強くなった 幾分強くなった 変わらない 幾分弱くなった かなり弱くなった かなり不活発にな った 幾分不活発になっ た 化 変 の 一 ダ ー リ の 間 年 5 こ こ 3 【 7し
陶50 40 30 20 10 o鍵
23.9 28.2 38 O 役職者が増加 ラスが増加 仕事のまとめ役ク ︼般従業員が増加 変わらない小集団活動と労働組合 77 7−4 小集団活動のねらいの変化(活動開始年別) L昭和30∼43年 2.昭和44∼48年 3. 日召和49∼53年 (%) 5年前に比べて最近重視されているもの エ
コスト削減522
2 9包−
能率 向 上 生産性向上・ モ ラ ル向 人間関係改善・ 臣﹂&&π”
2 2 品質・サービス 44向上 翫訟
安 全 問題 職場環境改善・ 職場の活性化 能力開発・向上目標の浸透
経営方針・
O.Ol 7.!1 O.0 6.9 1 10.3 1 O.0 3.Oi21.21 O.O そ 不 の 他 明 0.0圏 。.o o.ol o.o o.ol s.7 0.01 3.4 3.0 7−5 小集団活動の最近の変化 区 分 活動の余地 業務との関速 小集団活動のテーマ・目標が出なくなったり,改善の 余地が少なくなってきている 小集団活動のテー一一 ?・目標が高度なものになってきて いる 小集団活動に対する会社側の期待が強くなってきている 全くそ の通り 2.3 7.0 29.6 の関係 技術者と 7 ρ0 20@6
2 4 4 1 活 の 団 員 集 業 小 従 ’ 般 は 一 に る め す たる対 るいに れて務 わき業 行て常 につ日る 滑な ,い 円とてて がのじき 務も通で 業なをつ 常欠動ま 日可活強 の不団が 社が集言 会動小亭 交 の と 弓 術 技 と 者 加 参 田 田 団 集る 小い ,て じき担従 通てが般 をっ者一 動な術じ 活く技法 団多はを 集が感動 小流従活 団 集る 弔い ,て でき まて 建つ 一な のに 事う 仕よ たう い討 てが し員 当帰 りは 0 なてる7 かあま 少しあ てはまる 40.4 釧・D… f 41.創24.4 3!.5 3!.9 17,4 14.6 34,7 52.1 60.1 46,5 (%) 全くあ てはま らない 49.8 10.3 3.8 12.7 8.9 17.4 36.6 いるものは何であろうか。それらのことは「小集団活動のねらいの変化」 (7 −4)のなかでうかがえる。最近の重点は「品質・サービス向上」「コスト削 減」 「生産性向上・能率向上」におかれ,それに準じて「職場の活性化」がと りあげられている。それを実施年別にみると,活動経験の長い事業所ほど「コ スト削減」「品質・サービス向上」を重視する傾向が強いのに対して,経験年 数の短いものほど,「職場の活性化」を重視している。前者の場合は主として 大規模企業群が多いことから,人員削減やコスト合理化が不可避の課題となつ78 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) ているのに対して,後者の場合には小集団活動を有効に定着させて「職場の活 性化」を促進することが重視されていることを示唆している。 つぎに,電機労連の調査は最近の小集団活動に見られる変化の特徴について 総括的にまとめている(7−5)。全体の傾向としては,小集団活動が「業務 との関連」で,会社側からの期待が強められ,そのための不可欠な日常的活動 となっていることが充分にうかがわれる。しかも「活動の余地」では,活動の テーマや目標が出なくなったり,改善の余地が少なくなってきているとみてい るものが90%にも及んでいることは,小集団活動が一そう厳しく推進される一 方で,マンネリ化の傾向も否定しえないことを示している。 さて,このような小集団活動の最近における特微と傾向について労働組合 (電機労連)の側はどのように受けとり,評価しているであろうか。最後に, この点についての調査結果を検討することにしよう。 8.小集団活動と組合の対応 8−1 小集団活動に対する組合の態度 (%)
璽鷹②獺乞③辱鷲不明
電機労連調査 合 計(n二213) 57.3 38.5 o 4.2 企業規模 労会 本協査 日情調 ︹参考︺ 5, OOO人以上 (n ・=137) !,00(ト’4,999人(n=43) 999/Y以下 (n=32) 不 明 (n= 1) 合 言卜 (n=344) うち製造業 (n=273) 59.9 44, 2 62. 5 100. 0 −入9 ρ04 ﹁D﹁D 35.85L2
34.4 41.9 43. 2000
L2
L1
4.4 4.7 i 3.i izl
O.9 0.9 (注) 日本労働協会調査(1981.!0∼12実施)については,日本労働協会『80年代の労 働組合活動に関する実態調査』調査研究資料Ne.99(1982)より。 小集団活動に対する組合の態度として,それを積極的に支持ないし黙認して いをものが95%以上で,反対は皆無であるのが調査にあらわれた電機産業労働 組合の特徴である。そのことは総評系労働組合も包含した先の日本労働協会に よる調査に比べて,中立労連系に属する電機労連の性格を反映しているという 特徴は別にして,その全体的傾向は両者にほぼ共通している。79 小集団活動と労働組合 。3凝慧爪調﹁勲3︾の茨魅﹂ 、楚V5Q9︵◎っ︶“榔。ゆ二Vの劇掃掴﹁器官﹂虞即虞申.慧>5Q9︵N︶.︵ご ︵坦︶ ①. QD g寸。っ.守 O. g寸の.守 oっ.h○○.臼 ①. 齢σっ。つゆ.卜。っ O, ⑩,蔦鴎.露 Φ。q。Q“っ ①. n頃①8 。o 。①寸 oD.o門,O寸 oっ 。○悼ィ.暮 O. ①. B。 ㎝,N①.㎝ N. 黷mO.鵠 一一ト.一 晩匿。っO卜 沿. 寸.ゥ門.eqeq 一. BNH O。o卜州.隷 (。, m定・二親心心︵等。。目q荒 ︽ 綱璽聡藍蝋終墾田 OO oっ. oっ D專の.誘 ①. OO 寸. 一. ゆ, ソD OO oっ. Bっ ゆαつゆ.N N. Bっ Oαp.O の等①.O。っ 》. 州, OO eっ. @Nゆ.嵩 寸NO σっ OO 寸.ヌ卜,9 。っ 。っ BO ゆ3︾﹂自画ゆ3︾⊃鞄樹 OOっ,。っト.O oっ. の⑩頃。σQo寸寸Oゆ ゆ,cq一①800.Dっ Oの㎝ト.O 一. 盾順 一。っO卜D一 QD. B○ Oσっ制ト.O 一. OO寸①衰の.寸寸 Ooっ囚鴎.一 ︾寸。っ㎝卜。つゆ等 寸紹。q翫O①マ σっ OoO㎝卜O O. ①一トoocqΦ一.りαD OeQ㎝卜O ⑦. Dっ. ソD レ通く①①①<ひ⑰σ.寸∼OOO、H 国、ゴくOOO.頃 。雨 O. Oq N. 一. ゆりO寸.。っ骨一 。っ 。っ. ①. Bっ eq H. ゆ,。っ寸∀.等O.8ト露 ㎝, N. DD. NNOO寸.︷ ①8ト.畏eqりσっ一トσD 写11⊆︶切懸切切§11ε α。ゆふ寸へD。の11=︶。。寸∼翻︵O編目μ︶。。ア8國 一ー の. n Oq Dり◎っ ㎝. ィ 卜, 黷g ①O 寸詰 。Q, m qっ ` ①. n m. Bっ フ ト. 。 DQ n寸 ︾一 σっ D守 α」 Doo︾ nαっ の. n Qu po g ①. n 。っ D2 ①O 弾帯 Qっ ?g 。u n。o (。っ ”口︶霰 φ 堅旨 伊二却樋尋翼斡3勾 翼戸﹂’♪ 3慧 謬旨 痢3夢如謹翼緯3勾 喫3’♪ ’ノ楚 罫旨 ゆ3論旨母國二二飼 翼戸♪’♪ ’♪楚 罫旨 柳3紺や謹翼斡3勾 ’♪楚 罫忌 ゆ二層燕心ぺ魯3勾 翼戸2戸2 ’♪並 謬旨 柳3刮如魂醍総二勾 戸♪慧 ゆ3︾冥備月霧ゆ為聯鰹u嚢。虹唯粟 ◎ ゆ3︾。倒藤け︸麺督G攣認誕く母八冊あ1与民千川nC螺嚢◎ 八二︾冥胸㌔Ω“柳細節昼経.順亟象e眠喚騨 ◎ ゆ3︾冥嬬遼裂ザ§藷亟執⑭ ゆ二︾o掴V恒命O命る蹄超.冥駒櫛麟“勾樋螺購蘇母・斑較蝋母㊥ 。ゆ3︾o掴駆u黒但攣欄昭θ 坦農e如面縦ゆ極認已濫灘e憲興圖眠4、 N o9
80 河野稔教授退官記念論交集(第228,229号) そこで次には,組合がこれら小集団活動の役割(機能)についてどのように 評価しているかが問われている。8−2(表)はそれらを詳細にまとめたもの である。全体としての特徴は,日本労働協会の調査に比べて概ね符合している が,肯定的な評価においてはやや上廻る傾向をみせている。この点も電機労連 の調査であることのあらわれとおもわれる。ただ内容を立ち入って検討してみ ると次のような事実が注目される。 それは小集団活動の機能について,否定的な評価を下しているのは,導入時 期の新しい事業所の場合ほど相対的に高いことである。また同じことは,とく に中堅規模(1,000∼4,999人)の事業所において概して表面化しているように おもわれる。電機労連の『調査時報』は,この種の現象の何れについても特に 立入った分析を示していないが,それは小集団活動を肯定し協力するその基本 的立な場から,否定的なコメントを意識して回避しているものと考えられはし 8−3 小集団活動の「職場活動」へのインパクト (%) ①冷害艦翻〔 小集団活動に時間をとられ,組合員の職場活動参加時間が制約される〕
鰯織哩蝉薦離肉身欝〕
コ
のめる 場たな 職るく きげな べ上少 るりが げ取地 上が余 り動の 取活動 来団活 本集場 が小職 合をの 組題合 気組[
の 容 内 蓋 活 場食 職蚕 ③ ④舞屡難撃[ 小集団活動に参加することによって,組合の職場活動を担うリーダーが育成される]⑤騨の叫瀞総購求島欄
⑥璽灘リー健欝簾輪蔵皐鯛
かなりあて はまる 全くその通 り O.9 OJO o.o 3.3 1.9 1.4L4
O.9 O,5 16.4 !0.8 2.8 少しあては まる 16.9 8.0 8.5 51. 6 46. 5 18.3 全くあては まらない 79.8 90.6 90.6 27. 7 40. 4 77. 0小集団活動と労働組合 81 ないだろうか。いずれにしても,電機産業における小集団活動の今日的特徴 は,巨大独占企業群の系列下にあって,きびしい合理化を追求している中堅企 業群にとりわけ少なからぬ矛盾を集中させているということを見失ってはなら ないであろう。 インパク ト ところで,8−3(表)は小集団活動が組合の職場活動に対して与える影響 についての調査である。それは小集団活動の活性化が組合の職場活動を阻害し ていないかどうかを問うている。この回答から全体として理解されることは, 小集団活動の推進が日常の組合活動に対してほとんどマイナスの影響を与えて いないということである。設問全体を通して70∼80%以上の肯定的な評価が示 されている。ただ④職場活動リーダーの育成と,⑤職場活動の活性化について は,さすがに組合の主体性を意識してか,ストレートに承認することが差し控 えられているようにもおも;われる。 8−4(表)では,そのことに関して,小集団活動と組合リーダーの育成や, 職場活動の活発化との相関関係が一部で消極的にとらえられているのは,小 8−4 小集団活動と「職場活動」の関係 (%) の活発さ ①小集団活動 の参加意欲 集団活動へ ②組合員の小 夢ド常ひこ活発 (n=39) わりあい活発 (n=137) あまり活発でない (n=30) 活発でない (n= 3) 大いにやる気あり (n=16) ある程度やる気あり(n=153) ほどほど (n=39) 全くやる気なし 小集団活動に参加す ることによって,組合 の職場活動を担うリー ダーが育成される 少しあては まる かなりあて はまる 全くその通 り はかま少ま全不 まなるしらく なあ いて は明 小集団活動が活発化 することによって,同 時に組合の職場活動も 活発化する 12.8115.4 0.7120.4 3. 31 3. 3 12.5 3.3
0
(n :一: i) 1一 6.3 22.2 0 46.2 53. 3 53. 3 56. 3 52.3 48.7 全くあては まらない 少しあては まる かなりあて はまる 全くその通 り 25.61 Ol 5.1 24.6L O.71 1.5 36.71 3.3[ O 25. 0 20.9 51.3 oL3
0 12.5 1.3 0 12.3151.3130.8 11.7146.0140.9 3.3146.7[46.7 !2. 5 12. 4 5.1 50. 0 49.0 33.3 25. 0 36.6 6L 5 不 明 o o 3.3 0 4.7 0 (注)①の「活発でない」,②の「全くやる気なし」はサンプル数が僅少のため%は省 略している。82 河野稔教授退官記念論文集(第228,229号) 集団活動があまり活発ではなく,組合員の参加意欲も低調な職場においてであ るとみている。けれども,これを裏返してみれば,かえってそこに真摯に職場 の問題ととり組み正しい組合活動を志向している労働者が存在していることを 示すものではなかろうか。電機労連によるこの調査は,傘下組合の幹部ないし 執行部の見解を集計したものとして,現場労働者のなまの声を直接くみあげた ものではない。ここにこの調査の皮相的で楽観的な特徴が示されているといえ る。それゆえ,労働組合の小集団活動に関する評価は,「(/)その労働インパク トの面で総じて肯定的であるばかりか,(ロ)組合の職場活動へのインパクトとい う観点からみても同じように肯定的なものであることが分る。だからこそ,小 集団活動に対して〈反対している〉組合は皆無であり,〈支持している〉組合 が全体の6割弱にも達しているのであろう」(<調査時報>No.18342ページ) とみなされるのである。 さて電機産業における小集団活動の現状について,いくつかの特徴が示され たのであるが,「小集団活動への組合の発言」についての調査は,それらを一 そう明確化しているようにおもわれる。8−5(図)によって検討してみよ う。 すでにみてきたように,今日における小集団活動は明らかに会社の日常的な 業務として組織的に推進されているものであるから,それは職場労働者の日常 的な労働生活や労働条件に直接・間接のかかわりをもっていることは否定しえ ない。ところで,こうした労働者の生活条件や労働条件の改善・向上を労働者 の立場から不断に追求するのが労働組合であるとすれば,会社業務の一環とし て会社主導のもとに推進される小集団活動に対しては,とりわけ強い関心をも って日常的に対応すべきことは言うまでもない。 ところで8−5(図)をみると,会社の「説明・報告なし」の比率が高いの は,活動参加と人事考課の関係(69.0%),リーダーの選出方法(63.4%),成 果還元(58.7%)などである。これに対して会社側による何らかの説明・報告 が行われている割合が高いのは,小集団活動の実施(29.6%),参加方式(31.5 %),活動の時減弱(33.3%)などとなっている。これら12項目全体を平均す
伽70 60 50 40 30 20 IO C120) 31,51