第2学年
算数科学習指導案
1
単元名「かけ算(1)」
2
指導観
○
児童観
「友だちと考えを発表し合ってきまりを見つけられたから楽しかった。」「前の学習を使えてよ
かった。」「自分の考えを聞いてもらえたのがうれしかった。」「友だちの考えを聞いてわかったこ
とがよかった。」など,児童は1時間の学習の中で考えの練り上げのよさや楽しさを感じている。
第1学年の時から,数図ブロックなどの操作活動や図・式・言葉での表現活動を通してたし算や
ひき算の意味を学習してきた。2ずつ,5ずつのまとめて数える方法も数図ブロックでの操作活動
を通して数えることができるようになった。第2学年では,一人学びで自分の考えを持ち,全体の
場で考えを練り上げるような学習をしてきた。学習を重ねるごとに練り合いへの積極性も増してき
ており,1学期に行った筆算の学習では,その仕方をみんなで見つけ出し,確実に計算できるよう
になった。児童は,友だちの考えに自分の考えを付け加えたり切り返したりしながら,自分たちで
新しいきまりを見つけ出す方法をつかみかけてきている。児童の考えの説明の中に「まず~。次に
~。」「だから~です。」「~なので~です。」「もし~だったら」などの言葉が出るようになり,自
分の考えを筋道立てて説明しようという態度も見られるようになってきた。しかし,相手を説得す
るという点から見ると,言葉が足りなかったり学習した正しい言葉を使っていなかったりし,教師
や友だちの補足説明が必要な面が多々ある。自分一人で筋道立てて説明する力は,まだついていな
い。また,既習学習を活用することへの意識が低い児童や,新しい学習に抵抗を感じる児童もいる。
○
教材観
本単元は,かけ算の意味を理解し,5,2,3,4の段のかけ算を構成し九九を唱えたり,それ
を適用したりできることをねらいとしている。この単元で,新しい計算方法であるかけ算を初めて
学ぶことになる。かけ算が用いられるのは,1つ分の大きさが同じで,それがいくつ分かある時に,
その全体の大きさを求める場合である。したがって,かけ算の意味指導にあたっては,「同じ大き
さの集まり」に着目させることと,それが「いくつ」あるのかをはっきりと意識付けることが必要
である。このかけ算九九を学習することは,単に表現として簡潔性があるばかりでなく,我が国で
古くから伝統的に受け継がれているかけ算九九の唱え方を記憶することによって,その結果を容易
に求めることができるという特徴がある点からもよさを実感させることができる。第1学年では,
2ずつ,5ずつ,10 ずつなど,同じ大きさのものの集まりとしてとらえたり,それらを数えたり
することを経験してきている。この学習を生かしてかけ算の意味理解を図っていく。この意味に基
づいて,かけ算では乗数が1増えれば積は被乗数分だけ増えるという性質やかけ算についての交換
法則を児童自らが調べ見つけていく。また,かけ算九九を児童自らが構成したり数の並び方のきま
りを見つけたりすることもできる。これらの学習活動を行わせることは,児童に既習学習を活用す
る必要感や喜びを味わわせるだけでなく,数理的なおもしろさやきまりを発見する楽しさを味わわ
せる上でも意義深い。本教材は好奇心旺盛で体験的な活動を好む2年生の児童に適した教材である
といえる。児童がここで学習したことが,以降の学年でのかけ算やわり算の学習へと発展していく。
○
指導観
本単元の指導にあたっては,児童がかけ算九九を生活や学習の場面で活用する力を身に付けたり,
単位の考え(~ずつ)をもとに調べ,筋道立てて説明できるような数学的な考え方を高めたりでき
るようにしていく。そのために,体験的な活動を取り入れたり身近な生活体験と結びつくような問
題場面を設定したりする。また,自分の考えの過程を表現し,説明する活動も仕組む。
本単元の導入段階では,かけ算の意味理解を図り,かけ算のよさを実感させていきたい。そのた
めに,既習学習を活用し,数図ブロックの操作活動を通して「~ずつ」を十分に体験させ実感させ
ていく。また,模型の電車や直線の長さを取り上げて倍概念についても調べさせ,理解を図る。そ
して,「~ずつのいくつ分」の計算の仕方を調べるという本単元の学習課題をつかませる。
第2次からは,九九の指導に入る。数図ブロックの操作を中心に進め,九九をできるだけ児童自
身で構成するような流れでかけ算の性質の理解につなげていく。また,九九のカードによる練習や
適用題を解くことを通して九九を無理なく覚え使うことができるようにする。九九の唱え方の練習
では,様々な唱え方を使って継続して行っていきたい。終末段階では,適用題や問題づくり,補充
・発展問題を解く時間を設けることでかけ算についての理解を深める。
本時の指導にあたっては,どのような適用題に出会っても,単位の考え(~ずつ)をもとに「基
準量」「いくつ分」を確実にとらえれば解けるということを,深く理解させていきたい。そこで,
単位の考え(~ずつ)が使えそうだという見通しを持たせ,問題文に合う式は「4×5」
「5×4」
のどちらかを数図ブロックの操作活動や図・言葉などで調べさせていく。あらわす段階では,単位
の考え(~ずつ)を使って説明できるように「4×5」が違う理由を問題文と対応させながら説明
させる。また,かけ算は「~ずつ×いくつ分」であることを児童自身で見つけ出せるように,互い
に考えを補完させていく。さらに,基準量や図の形から,答えは同じでも両者の式の意味は違うこ
とにも気付かせていく。その後,練り上げたことを自分たちの言葉でまとめ,適応題を解く。この
適応題は,必要な情報である「~ずつ」「いくつ分」だけを取り出さないと解けない内容になって
いる。この問題を解かせ説明させながら単位の考え(~ずつ)への理解をより一層深めていく。
3
単元目標
○
かけ算に関心をもち,身の回りからかけ算で表せる数量の場面を進んでみつけようとする。
(
関心・意欲・態度
)
◎
かける数が1ふえると積はかけられる数だけ増えることを使って,九九を構成することができ
る。
(
数学的な考え方
)
○
かけ算の式に表したり,九九を唱えたり,それを適用して問題を解くことができる。
(
表現・処理
)
○
記号「×」や用語「かけ算」「~倍」の意味,単位とする大きさのいくつ分かを求めるときに
かけ算を用いればよいことがわかる。
(
知識・理解
)
4
単元指導計画(総時数
19 時間)
段 次 時
学習活動
言語活動の内容と方法
評価規準
階
・乗り物に乗っている人の数を数図ブロ ・「2とび」や「5とび」で数えやすさ ・具体的な操作を通して,単位 1 ックに置き換えて調べる。 と,ばらばらの数のそれとを比較し. の考え(~ずつ)の見方につで
ちがいを話し合う。 いて理解する。(考)あ
う 1
・問題文から「4 人の 3 台分」をとらえ, ・答えの求め方を.ブロック操作と式 ・かけ算の意味とかけ算の式に 2 それを数図ブロックで表す。 とを対応させて説明する。 ついて理解する。(知) ・4 ×3の答えの求め方を考える。 3 ・問題文から「何㎝のいくつ分」かを考 ・式とテープ図を対応させて.説明す ・かけ算の用いられる場面を式 え,かけ算の式にかく。 る。 にかき,その答えを累加で求 ・5×4の答えをたし算で求める。 めることができる。(表) ・長さをもとに,「倍」の意味とかけ算 ・「倍」の意味について単位の考えをも ・連続量をもとに倍の意味を知 4 について知る。 とに話し合う。 り,かけ算が用いられる場面 ・「1 倍」の意味を知る。 について理解を深める。(知) ・問題場面をとらえ1 台分から 4 台分 ・5の段の規則性に気付かせるために, ・乗数が1 ずつ増えると答えが までをかけ算の式にかき,数図ブロッ 数図ブロックを操作させ,5個ずつ 5 ずつ増えることを使って 5も
5 クを使って答えを求める。 増えていくことを発言したり.絵図 の段を構成できる。(考)と
・答えがいくつずつ増えているのかを調 化したりする。 ・かけ算の九九について理解すめ
べ,5 の段の九九を構成する。 る。(知)る 2
・かけ算の九九について知る。 ・5 の段の九九の唱え方を知り,唱える。 ・5の段の九九をペアで練習し.15 秒 ・5 の段の九九の唱え方を知 6 ・5 の段の九九のカードを作成し,5 の で暗唱する。 り,カードを作成する。 段の九九を練習する。 (表)(知) ・題意をつかみ,かけ算の式にかき,答 ・単位の考え(~ずつ)を使えば解け ・5の段の九九を用いて適用題 7 えを求める。 そうだという見通しを持たせるため を解くことができる。 ・九九のカードで5の段の練習をする。 に,既習学習を振り返らせる。 (考)(表) ・問題文から必要な要素を抜き出し. ノートに書き.式化する。 ・1 台分から 4 台分までをかけ算の式で ・2の段の規則性に気付かせるために, ・乗数が1 ずつ増えると答えが 表し,数図ブロックで答えを求める。 数図ブロックを操作させ,2個ずつ 2ずつ増えることを使って2 8 ・答えがいくつずつ増えているかを調 増えていくことを発言したり.絵図 の段を構成できる。(考)(知) べ,2 の段の九九を構成する。 化したりする。 ・2の段の九九の唱え方を知 ・2の段の九九の唱え方を知り,唱える。 ・2の段の九九をペアで練習し.15 秒 る。 (知) で暗唱する。 ・題意をつかみ,かけ算の式にかき,答 ・単位の考え(~ずつ)を使えば解け ・2の段の九九を用いて適用題 9 えを求める。 そうだという見通しを持たせるため を解くことができる。 ・5の段の九九のカードを作成し,練習 に,既習学習を振り返らせる。 (考)(表) する。 ・問題文から必要な要素を抜き出し. ノートに書き.式化する。 ・1 台分から 4 台分までをかけ算の式で ・3の段の規則性に気付かせるために, ・乗数が1 ずつ増えると答えが 表し,数図ブロックで答えを求める。 数図ブロックを操作させ,3個ずつ 3ずつ増えることを使って3 ・答えがいくつずつ増えているかを調 増えていくことを発言したり.絵図 の段の九九を構成することが10
べ,3の段の九九を構成する。 化したりする。 できる。 (考)(知) ・3の段の九九の唱え方を知り,唱える。 ・3の段の九九をペアで練習し.15 秒 ・3の段の九九の唱え方を知 で暗唱する。 る。 (知) ・題意をつかみ,かけ算の式にかき,答 ・単位の考え(~ずつ)を使えば解け ・3の段の九九を用いて適用題11
えを求める。 そうだという見通しを持たせるため を解くことができる。 ・3の段の九九のカードを作成し,練習 に,既習学習を振り返らせる。 (考)(表) する。 ・問題文から必要な要素を抜き出し. ノートに書き.式化する。 ・1台分から4台分までをかけ算の式で ・4の段の規則性に気付かせるために, ・乗数が1 ずつ増えると答えが 表し,数図ブロックで答えを求める。 数図ブロックを操作させ,4個ずつ 4ずつ増えることを使って,12
・答えがいくつずつ増えているかを調 増えていくことを発言したり.絵図 4の段の九九を構成すること べ,4の段の九九を構成する。 化したりする。 ができる。(考)(知) ・4の段の九九の唱え方を知り,唱える。 ・4の段の九九をペアで練習し.15 秒 ・4の段の九九の唱え方を知 で暗唱する。 る。(知) ・題意をつかみ,かけ算の式にかき,答 ・単位の考え(~ずつ)を使えば解け ・4の段の九九を用いて適用題13
えを求める。 そうだという見通しを持たせるため を解くことができる。 ・4の段の九九のカードを作成し,練習 に,既習学習を振り返らせる。 (考)(表) をする。 ・問題文から必要な要素を抜き出し. ノートに書き.式化する。 ・問題場面より,4×5と5×4はどち ・4×5と5×4の図を比較させ, ・2,3,4,5の段の九九を使た
14
らが正しいのかを「何のいくつ分」を ちがいを交流する。 って,基準量が後に示されか
もとに,数図ブロックの操作や図で調 た適用題の式の表し方を,め 3 本
べる。 単位の考え(~ずつ)をもる
時
・4×5がなぜ違うのかを,調べたこと とに説明することができ をもとに練り合う。 る。 (考)(表) ・解くために必要な情報だけを取り出 し,適用題を解いて説明する。 ・絵を見て基準量が何かをみつけ,場面 ・単位の考え(~ずつ)をキーワード ・進んでかけ算の問題づくりを の問題を作った後,式に表して答えを として説明する。 しようとしている。(関) 求める。 ・かけ算の問題を正しくつくる15
・『もんだいカード』の作り方について ことができる。(表) 知り,「式」と「絵」「問題」をかく。 ・作った問題を発表し合う。16
・れんしゅう17
・学習内容の自己評価 【補充】・「かけ算のかんらん車」の仕方 ・既習学習を振り返らせ,活用する内 ・2,3,4,5の段の九九い
18
を知り,計算し,答えをかき込む。 容を発言する。 について習熟する。(関)(表)か
・
・答え合わせをする。す 4
19
【発展】・4 の段の九九の答えに色をぬっ ・既習学習を振り返らせ,活用する内 ・2,3,4,5の段の九九 ていくというルールを知り,色をぬる。 容を発言する。 について習熟する。(表) ・答えが 20 より大きくなる魚に色をぬ ・2,3,4,5の段の九九を る。 用いて進んで問題をつくろう ・してみたいものを自分で選び問題をつ とする。(関) くる。 ・既習事項の復習5
本時
(1)日時
平成
年
月
日
曜日
第
校時
於2年
組教室
(2)主眼
2,3,4,5の段の九九を使って,基準量が後に示された適用題の式の表し方を,単位の考え
(~ずつ)をもとに説明することができる。
(3)準備物
教師:板書用数図ブロック・ふりかえりカード
児童:数図ブロック・ノート
(4)展開
段
学
習
活
動
期待する【数学的な考え方】評
価
階
言語活動の内容と方法
つ 1
前時の学習を想起し,本時の学習のめあてをつかむ。か
(1)学習問題について知る。
む
もんだい
⑦
おかしの
はこが
4つ
あります。
1つの
はこには,おかしが
5こずつ
はいって
います。
みんなで
なんこに
なりますか。
(2)式をノートに書く。
(3)本時の学習のめあてをつかむ。
【数学的な態度】
予想される児童の姿やつぶやき ○4×5と5×4の式を並 ・かけ算が使えそうだ。 べて提示することで疑問 ・4×5かな5×4かな を持ち,かけ算に必要な要素に着目しようとする