- 26 - ことなど,この点はもっと研究する必要があ ると思われる。そこで,この点には深入りせ ず,国債を正味資産と見なして議論を進める ことにする。
IV 推定結果の検討
各行動方程式について,若干の代替的な特 定化も考慮しながら,それらの推定結果を順 に検討する。 多くの方程式が動学的に特定化され,分布 ラグが用いられている。ラグ分布の推定法と し て は , コ イ ッ ク (Koyck ), ア ー モ ン (Almon),そしてシラー(Shiller)の方法を 用いた。アーモンとシラーの方法の選択につ いては,後者の方が制約が緩く,かつ前者の 一般化となっているという事情を考慮して, まずシラーの方法でラグ分布の大体の形状を 見出し,その情報に基づいてアーモンの方法 に必要な制約を与えるという手順をとった。 最終的には,全体としての推定結果やシミュ レーションの結果を勘案して一方の方法を選 んだ。 推定期間は,原則として1966年第1四半期 から77年第4四半期までであるが,データの 利用可能性のゆえに,初期時点は必ずしも統 一されていない。また,為替レートの決定に は,変動レートのレジームにおける構造方程 式接近が用いられたので,それに関係する方 程式はすべて1973年第1四半期から77年第4 四半期について推定されている。 推定法としては,単純最小二乗法(OLS) が用いられ,誤差項の自己相関が高いと判定 される重要な関数については,1階自己回帰 過 程 を 前 提 と す る コ ク レ ー ン ・ オ ー カ ッ ト (Cochrane−Orcutt)法が用いられている。 用いられる記号の定義は次の通りである。 ) ( X ln :Xの自然対数 R2:自由度修正済決定係数 s :誤差項の標準誤差 D.W.:ダービン・ワトソン統計量 ρ:コクレーン・オーカット法で求めた 誤差項の1階自己相関係数 ( ):t値 また,変数の定義については243−246頁を 参照されたい。 分布ラグの表示は,例えば次のようになさ れている。 「アーモン ラグ:d=3,s.c=N,e.c=Y」 のときは,アーモン(Almon)の推定法が 用いられ,多項式の次数は3,ラグの初期時 点の制約はなし,最長時点の制約はあり,と 読む。 「シラー ラグ:d=1,s.p=Y,e.p=N, k=1.0」 のときは,シラー(Shiller)の推定法が用い られ,多項式の次数は1,ラグの初期時点の 制 約 は あ り , 最 長 時 点 の 制 約 は な し , tightness(分散比)の先験的な値は1,と読 む。 (1) 民間消費支出 (IV−1) IV 1977 I 1966 52 . 2 . . 663 . 2 997 . 0 ) 29 . 7 (.6574 0 ) 100 ) / ( ) ( ( ) 66 . 1 (.1967 0 ) 100 ) / (( ) 54 . 1 (.0241 0 ) 100 ) / (( ) 19 . 3 (.4109 0 ) 06 . 1 (.7471 18 2 1 1 : − : 期間 = = = + ・ ・ − ・ + ・ + = − − W D s R C PC YD PC GF PC NW PC YD C e- 27 - この消費関数は,基本的には伝統的な恒常 所得仮説に基づいているが,同時に,限界消 費性向がインフレ期待とともに変化する形に なっている。1973,74年の激しいインフレ期 には,他国と同様に西ドイツでも実質消費が 落ち込んだが,これを分析するために消費関 数の計測ではアド・ホックにインフレ率(あ るいは期待インフレ率)を付加することが多 い。われわれは,この理論的メカニズムを提 示し,インフレ期待が高まるにつれて限界消 費性向が低下することを計測し,西ドイツの 消 費 行 動 を か な り よ く 説 明 す る こ と が で き た。ちなみに,短期限界消費性向は0.4109− 0.1967GF (PC)eであるから,GF (PC)eの推 定期間における平均(=1.027)を代入すれ ば,平均的には0.209になる。長期限界消費性 向は〔0.4109−0.1967GF (PC)e〕/0.3426で あるから,GF(PC)e=1.0を代入して0.625を 得る。これは通常の消費性向の計測値,例え ばKrelle等〔33〕のボン・モデルの短期と長 期の値(それぞれ,0.545と0.850)よりも若 干小さい値となっている。 正味資産に対する係数のt値が余り高くない ので,それを落して計測してみると, 70 . 2 . . 71 . 2 997 . 0 ) 46 . 14 (.7702 0 ) 100 ) / ( ) ( ( ) 11 . 3 (.3027 0 ) 100 ) / (( ) 71 . 4 (.5178 0 ) 09 . 2 (.8065 7 2 1 = = = + ・ ・ + ・ + =− − W D s R C PC YD PC GF PC YD C e この場合は,限界消費性向の値は以前とほと んど同じであるが,インフレ期待の作用の有意 性はうんと高まる。つまり,インフレが激しい ときは,直接に消費性向を下げる作用だけでは なく,実際には実質資産の調整もなされている ために,(IV−1)式の場合のインフレ期待の 作用の有意性が若干低下しているのであろう。 推定結果に大きな差はないが,モデルの実質面 と金融面の相互依存性を高めるために,正味資 産を説明変数に加える式を採用した。 (2) 民間設備投資 (IV−2) 0046 . 0 6567 . 0 0129 . 0 11 ) 28 . 2 ( 0196 . 0 10 ) 74 . 2 ( ) 60 . 1 (0.0014 ) 54 . 3 (0.0018 ) 35 . 1 (0.0014 0225 . 0 9 ) 80 . 3 ( 0238 . 0 8 ) 61 . 5 ( 0261 . 0 7 ) 63 . 4 ( 0315 . 0 6 ) 70 . 3 ( 0427 . 0 5 ) 19 . 4 ( 0618 . 0 4 ) 73 . 6 ( 0913 . 0 3 ) 29 . 16 ( 1336 . 0 2 ) 68 . 12 ( 1909 . 0 1 ) 92 . 6 ( Y e.c N 2 d Y e.c N 3 d IV 1977 I 1968 47 . 2 . . 003 . 0 973 . 0 ) 12 . 4 (.0061 0 ) 72 . 3 (.0102 0 ) 53 . 6 (0.0184 ) / ( ) 99 . 13 (0.3644 / 2 3 1 11 1 1 1 − 計 − − − , ラグ アーモン , ラグ アーモン : − : 期間 = = = + + − + + − = = − = − − − i i i i i i i i i i i i b a b a b a W D s R DIF3 DIF2 DIF1 RSEC b KFP GNP a KFP IFP = ,s.c= = : = ,s.c= = : L L L L L L ∑ ∑ 従 属 変 数 をIFPと し た 場 合 も 試 み た が , KFP−1をスケール変数として除した場合の方 が 推 定 結 果 は よ か っ た 。 ス ト ッ ク 調 整 係 数 は,望ましいストック水準への部分調整係数 でもあるが,0.364と計測されている。2つの 説明変数には別々のラグ分布を想定した。需 要変数の長期的効果は0.657,平均ラグは3.20 であるから約9.6ヵ月である。利子率の長期的 効果は−0.0046であり,平均ラグは2.00であ るから約半年である。
- 28 - (3) 民間住宅投資 (IV−3) どの説明変数の有意性も非常に高い。利子率 としては住宅貸付けに関係の深い低当貸付金利 (RMOR)を用いたが,所得変数との交叉項の 形で導入されている。金利だけを分離した形で は余り有意に働かない。例えば,RMORにラグ 分布を想定して推定すれば,次の結果を得る。 ダミー変数は,77年後半の住宅建設の落込みを把握するために導入された。 (4) 商品・サービス輸出額(実質) (IV−4) IV 1977 I 1966 232 . 0 98 . 1 . . 536 . 3 988 . 0 ) ( ) 05 . 62 (0.9667 ) 23 . 0 (.6644 0 2 : − : 期間 = = = = + + =
ρ
W D s R XS XG X これは,国際収支表から得られる商品とサービスの輸出の実質値を,国民所得統計の実質輸出 額にブリッジする統計式である。 (5) 商品・サービス輸入額(実質) (IV−5) IV 1977 I 1966 775 . 0 30 . 2 . . 509 . 0 997 . 0 ) ( ) 07 . 129 (0.9369 ) 89 . 2 (.5800 3 2 : − : 期間 = = = = + + =ρ
W D s R MS MG M これは,国際収支表から得られる商品とサービスの輸入の実質額を,国民所得統計の実質輸入 額にブリッジする統計式である。 (6) 商品・サービス輸出額(名目) (IV−6) IV 1977 I 1969 63 1 606 1 916 0 1 ) 62 3 (9166 6 100 ) 2 ( ) 93 8 (4427 0 ) 24 8 (1288 0 ) 100 ) ( ( ) 74 7 (0069 0 ) 100 ) (( ) 14 10 (03205 ) 49 9 ( 9546 81 2 : − : 期間 = = = − ・ + − ・ ・ − ・ + =− −1 −1 . . . . . . . / . . . . / . . / . . . . W D s R DIH PA M KHP PA YD RMOR PA YD IHP IV 1977 I 1966 621 0 32 2 904 1 996 0 ) + ( ) 02 110 (07900 + ) 55 0 (1076 1 2 : − : 期間 = = = = =.
.
.
W
.
D
.
s
.
R
BPXS
BPXG
.
.
.
.
XV
ρ
- 29 - これは,国際収支表から得られる商品・サービスの名目輸出額を,国民所得統計の名目輸出額 にブリッジする統計式である。 (7) 商品・サービス輸入額(名目) (IV−7) IV 1977 I 1966 505 . 0 76 . 1 . . 576 . 2 995 . 0 ) ( ) 61 . 94 (0.9624 ) 32 . 0 (.6643 0 2 : − : 期間 = = = = + + =
ρ
W D s R BPMS BPMG MV これは,国際収支表から得られる商品・サービスの名目輸入額を,国民所得統計の名目輸入額 にブリッジする統計式である。 (8) 資本減耗引当 (IV−8) 対数形の方が若干フィットが高まるので,この形を採用した。 (9) 政府移転支出 (IV−9) IV 1977 I 1966 32 . 1 . . 647 . 1 999 . 0 ) 32 . 19 (0.8094 ) 29 . 4 (0.0091 ) 29 . 5 (0.0368 ) 10 . 4 (5.0680 2 1 : − : 期間 = = = + + + − = − W D s R TRGE U GNPV TRGE ラグ付従属変数を含めないときには,誤差項 の自己相関が高く,標準誤差も大きくなる。コ イック型のラグ分布が説明変数に想定されてい る と 解 釈 す れ ば , 平 均 ラ グ は4.25 である。 GNPVとUの短期的な効果は小さいが,長期乗 数はそれぞれ0.193と0.048である。 (10) 直 接 税 (IV−10) IV 1977 I 1968 14 . 1 . . 041 . 0 987 . 0 ) 24 . 3 (0.0601 ) 14 . 3 (0.0262 ) 27 . 2 (0.0652 ) ( ) 17 . 52 (1.3113 ) 14 . 24 (3.9170 ) ( 2 : − : 期間 = = = + + + − − + − = W D s R DT3
DT2
DT1
CCAV TTI GNPV ln TTD ln われわれのモデルでは家計と企業の間の分 配が取り扱われていないので,所得税も利潤 税も同一の租税ベースで,同一の税率が計測 されている。直接税の所得弾性値は1.311と計 測 さ れ て い る が , こ れ はKrelle等〔 33〕の 1.129とほぼ等しい。 ダミー変数は離散的な租税政策を示してい る。すなわち,DR1は1970年第1四半期分を 69年第4四半期に前納する政策がとられたダミ ー,DT2は1970年から72年にかけてとられた 景気調整積立金とその返還の政策に対するダミ ー,DT3は1973年から74年にかけてとられた 景気調整課徴金政策のためのダミーである。 なお,ドイツ経済研究所(DIW)のデータ IV 1977 I 1966 86 0 017 0 998 0 ) 100 ( ) 36 8 (02904 ) ( ) 09 3 (01551 ) ( ) 64 13 (14280 ) 37 19 (82634 )= ( 2 : − : 期間 = = = ・ − − + + + − −1 −1 . . W . D . s . R / C PC T GNPV . . WPI . . KP . . . . CCAV ln ln ln ln- 30 - で,賃金・俸給所得に対する直接税とその他の 所得に対する直接税のデータが利用可能なの で,将来は分配面の分析を拡充することが可能 である。われわれの予備的推定によれば,賃 金・俸給に対する直接税だけを取り出したとき の所得弾性値は少し大きくなり,約1.7となる。 (11) 間接税 (IV−11) IV 1977 I 1968 686 . 0 81 . 1 . . 807 . 2 882 . 0 ) 13 . 8 (.8684 18 ) 12 . 6 (.1875 14 ) 100 / ( ) 18 . 1 (.0147 0 ) 100 / ( ) 100 / ( ) 66 . 9 (.1701 0 ) 66 . 2 (.1409 17 2 : − : 期間 = = = = + + ・ ・ + ・ ・ + =
ρ
W D s R DI3
DI2
DI1
C PC CU C PC TTI 間接税の中で主要なものは付加価値税であ るが,企業の設備投資,輸出には賦課されな い。また,公共部門の投資や公務員の俸給に も賦課されない。したがって,主要な租税ベ ースは民間消費,商品輸入,民間部門の建設 投資である。最終的な推定式では,BPMGを 落し,IHPを直接用いる代りにその景気循環 的動きを稼働率(CU)で捉えることにした。 DI1は,中期財政計画に基づく税制改正に よって,付加価値税の効果をみるダミーであ る。1968第3四半期の付加価値税率の引上げ は,ダミー変数では検出できなかった。DI2 とDI3は異常値をフォローするために導入さ れたものである。 消費への短期的効果が0.1701(CU/100)と 計測されているが,これはKrelle等〔33〕が 得た所得への短期的効果(0.129)とほぼ等し い。 (12) 稼働率 (IV−12) IV 1977 I 1966 24 . 1 . . 013 . 0 845 . 0 ) ( ) 39 . 5 (.4773 0 ) / ( ) 52 . 5 (.4727 0 ) / ( ) 67 . 5 (.5660 0 ) 07 . 6 (.8277 2 ) ( 2 1 : − : 期間 = = = + − + = − W D s R CU ln LF KFP ln LF GNP ln CU ln 稼働率のデータの作成方法については,補 論IV−1を参照されたい。 理論モデルから変更された点は,技術進歩 を示すトレンドが有意でないので落され,ラ グ付き従属変数が加えられた点である。生産 性に対する短期弾性値は0.566で,長期弾性値 は1.082と計測されている。これらは,Krelle 等〔33〕における0.494,0.988という所得弾 性値にほぼ匹敵するものである。 (13) 週当り平均労働時間 (IV−13) IV 1977 I 1966 17 . 2 . . 007 . 0 921 . 0 ) 42 . 2 (0.0005 ) ( ) 33 . 4 (0.4590 ) ( ) 72 . 4 (0.2671 )) /( ( ) 71 . 2 (0.1896 ) 15 . 4 (.3586 2 ) ( 2 1 : − : 期間 = = = − + + ・ + = − W D s R TIME H ln CU LE W GNPV ln H ln 理論モデルでは現われなかったトレンドを 導入することによって推定結果が改善される が,趨勢的な労働時間の削減を考えれば当然 のことであろう。最適労働時間数への部分調 整係数は0.541と計測されている。31 (14) 雇用者数 (IV-14) IV 1977 I 1966 22 . 1 . . 003 . 0 983 . 0 ) 67 . 2 (.0037 0 ) ( ) 32 . 29 (0.8761 ) ( ) 94 . 6 (.1296 0 )) /( ( ) 21 . 3 (.1378 0 ) 21 . 3 (.9035 0 ) ( 2 1 : - : 期間 = = = - + + ・ + = - W D s R DLE
1
LE ln CU ln H W GNPV ln LE ln この関数は,推定結果としては理論的に納 得できるものが得られるのであるが,石油危 機以後の労働市場における構造変化を追うに は,石油危機ダミー(DLE1)の導入が不可 欠であった。西ドイツにおける1974-75年に おける雇用の急落は,次の2点にその主要な 原 因 が 求 め ら れ る で あ ろ う 。 何 よ り も 第 1 に,石油危機によってもたらされた景気に関 する一般的ペシミズムが雇用削減という長期 的な調整をよんだこと。第2には,ドイツ人 と外国人の労働者間では職種の代替性が余り ない上に,1973年に外国人労働者の移民を禁 止する措置がとられたことである。 最適雇用者数に対する部分調整係数は0.124 と計測されており,時間の調整に比べて4分 の1以下の調整速度であることが分かる。 (15) 国内アブソープション・デフレーター (IV-15) 理論フレームの所で説明したように,PAの定 義に則した説明をするためには,新しいデフレー ターをまた導入しなければならない。そこで,説 明変数として,単位労働費用,消費デフレータ ー,稼働率のそれぞれの変化率が考慮された。そ のうち,GF(CU)はGF(PC)に間接的に反 映されているし,その有意性も余り高くないので 落された。また,賃金コストを生産性と分離して ラグ分布をとった方が説明力が高まった。いずれ のラグ分布もウェイトが逓減する形になってい る。 (16) 卸売物価指数 (IV-16)32 -これはマークアップ型の価格設定を背景と するが,この場合にも単位労働費用を生産性 と賃金コストに分離したラグ分布を想定する 方が,各変数(特にW)の有意性が高まっ た。輸入物価と賃金コストの長期的効果は, それぞれ0.392,0.542であり,平均ラグはそ れぞれ1.42,2.29と計測されている。すなわ ち,企業家は賃金コストよりも輸入コストの 方をより早く製品価格へ調整しているといえ る。 (17) 民間消費デフレーター (IV-17) IV 1977 I 1968 57 . 1 . . 004 . 0 905 . 0 ) ( ) 26 . 12 (0.7822 ) 95 . 2 (.0080 0 ))) ( ( / ( ) 92 . 1 (.0503 0 ) ( ) 89 . 1 (.0607 0 ) 23 . 2 (.1096 0 ) ( 2 1 2 : - : 期間 = = = + + ・ + + = - - W D s R PC GF DPC
1
H LE GNP W GF WPI GF PC GF コイツク ラグによる近似で,かなり満足 すべき結果が得られた。卸売物価と賃金コス トからの短期波及効果は大差ないが,卸売物 価 の 方 が 波 及 が 即 時 的 で あ る 。 長 期 的 効 果 は,それぞれ0.279,0.231と計測さている。 (18) 輸出商品物価 (IV-18) 国内物価の輸出物価への波及は即時的であ り,短期波及効果は1.131であるのに対し,長 期的効果は0.599へ減少する。 0.6866 0.00079 (0.13) 0.07798 (2.48) 0.12997 (2.60) 0.15506 (2.71) (2.81) 0.1530 (2.81) 0.1235 (1.79) 0.0664 (0.32) 0.0185 0.5420 (2.23) 0.0744 (3.51) 0.0806 (5.61) 0.0870 (6.39) 0.0934 (4.69) 0.1000 (3.35) 0.1067 0.3924 0.00755 (0.65) 0.02904 (3.76) 0.05123 (8.35) 0.07492 (14.18) 0.10111 (17.84) 0.12880 (13.57) N e.p 0 1 k 2 d N e.p 0 1 k 1 d 計 - 計 , ラグ シラー , ラグ シラー , - - - - - - = = , = : = = , = : i i i i i i i . . c c b a c b a L L L L L L33 外国輸出価格の長期的効果は0.405であるか ら1より有意に小さいが,これはすべての商 品が競争的ではないから当然であろう。GF (PEIW)とGF(FXS)のラグ分布のウェイ トは本来同一のものであるべきであるが,前 者の方が若干大きくなるので,ここでは統計 的精度を上げるために両者を分離した形で表 わしている。 (19) 輸入商品物価 (IV-19) IV 1977 I 1966 78 . 0 . . 022 . 0 985 . 0 ) 39 . 3 (0.0775 ) ( ) 63 . 14 (1.0631 ) ( ) 48 . 25 (1.0167 ) 17 . 5 (.4305 1 ) ( 2 : - : 期間 = = = + + + =- W D s R DPMG FXS ln PMGD ln PMG ln 輸入商品のなかには,ドル建のものだけで はなくマルク建のものもあるという理由で, ln(PMGD)とln(FXS)とを分離した形で 計測されている。しかし,得られた弾性値の 間には有意な差はない。ダミー変数(DPMG) は石油危機時の急激な輸入物価の上昇をフォ ローするために導入された。 (20) 輸出サービス価格 (IV-20) IV 1977 I 1966 71 . 1 . . 055 . 0 824 . 0 ) 60 . 5 (.1122 0 ) 61 . 4 (.2169 0 ) ( ) 35 . 2 (.6532 0 ))) ( / ( / ( ) 29 . 11 (0.5391 ) 32 . 3 (.7628 4 ) ( 2 : - : 期間 = = = + + + ・ + =- W D s R DPS
2
DPS1
CU ln H LE GNP W ln PXS ln 対 数 を と ら な い 形 で 推 定 す る と , R 2= 0.827, s =6.078,D.W.=1.70となり,(IV- 20)式の結果と適合度に関してほとんど差は ないが,誤差項の標準誤差が小さいという理 由で対数形を採用した。二つのダミーは,単 位労働費用と輸出サービス価格が急騰した時 期に対して導入されたものである。単位労働 費 用 と 稼 働 率 に 関 す る 弾 性 値 は , そ れ ぞ れ 0.539,0.653と大きな値として計測されてい る。 (21) 消費者物価期待上昇率 (IV-21) この式は,厳密には,消費者物価に関する 期待インフレ率の系列を作るための統計式で ある(補論IV-2参照)。自己回帰の部分のラ グ分布は,1次のアーモン ラグで逓減型に 計測されており,M2に対するラグ分布は, 2次のアーモン ラグで単峰型に計測されて34 -いる。インフレ期待を形成する場合に,物価 そ れ 自 身 の 情 報 は 最 近 の も の に 重 点 が お か れ,マネー・サプライの情報は若干のラグを 伴 っ て 取 り 入 れ て い る と 解 釈 で き る 。 し か し , 平 均 ラ グ に は 大 差 は な く , そ れ ぞ れ 2.67,2.50と計測されている。 (22) 卸売物価期待上昇率 (IV-22) この式は,卸売物価に関する期待インフレ 率の系列を作るための統計式である(補論IV -2参照)。自己回帰の部分のラグ分布は,1 次のアーモン ラグで逓減的に計測されてお り,M2に対するラグ分布は,2次のアーモ ン ラグで単峰型に計測されている。平均ラ グ は , そ れ ぞ れ1.67,2.50と 計 測さ れてい る。 (23) 現金給与指数 (IV-23) まず,最も典型的な「期待で拡張されたフィリップス曲線」の推定結果を示そう。 79 . 0 . . 012 . 0 573 . 0 ) ( ) 50 . 2 (.5419 0 ) / 1 ( ) 99 . 6 (.0288 0 ) 14 . 2 (.4801 0 ) ( 2 = = = + + = W D s R PC GF UR W GF e 各説明変数は有意であるが,全体としての 適合度は余り高くない。 そこで,生産性を説明変数に含むVersionを 採用し,しかも生産性への賃金調整には時間が かかるから,シラー ラグによってラグ分布を 求めた。このラグ分布によれば,生産性の賃金 変化への短期的効果は0.127,長期的効果は 0.635,平均ラグは2.52と計測されている。西 ド イ ツ の フ ィ リ ッ プ ス 曲 線 に 関 す るZahn 〔57〕の研究によれば,1968年までのデータに 関する限り,生産性の変化は賃金変化に有意な 影響を与えなかったことが分かっているが,わ
35 -れわれの結果を加味するならば,生産性の変化 ではなくその水準を考えると結果が違ってくる こと,あるいは70年代になって有意に働くよ うになったこと,等が推察される。 期待インフレ率に対する係数は0.895と計測 されており,かなり1.0に近い値であるが,部 分均衡的な意味での「自然失業率仮説」が厳 密には成立しないことを示唆している。 三つのダミー変数は,賃金急騰期をフォロ ーするために導入されたものである。 (24) 非銀行民間部門現金通貨保有高 (IV-24) IV 1977 I 1968 88 . 1 . . 0004 . 0 999 . 0 ) 16 . 3 (.0015 0 ) / ( ) 37 . 25 (0.8740 ) / ( ) 38 . 3 (.0077 0 400 ) ( ) 05 . 3 (000093 . 0 ) ( ) 60 . 1 ( 000059 . 0 ) 95 . 0 (000097 . 0 ) 52 . 1 (.0014 0 / 2 1 : - : 期間 = = = - + + ・ - + - - = - W D s R DCU
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NW CURP NW GNPV PA G1
fp REUD RMOR NW CURP 理論モデルで検討したように,資産選択の 一般均衡理論によって定式化を行っている。 資産選択理論に忠実に定式化するなら,民間 の保有対象資産の利子率をすべて用いなけれ ばならない。しかし,利子率相互間に,マル ティコリニアリティが強いため,ここでは資 産を短期・長期,自国・外国といった分類に 大きく分け,それらの代表的な利子率を用い ることとした。ただし,定期性預金を除く短 期資産は,明示的にその収益率を示す変数は ない,また,ここで用いている正味資産は, 実物資産を含んだ概念で定式化してある。そ こで,インフレ高進時には,金融資産から実 物資産への代替が生じると考え,物価上昇率 も用いている。推定にあたっては,説明変数 お よ び 被 説 明 変 数 の ス ケ ー ル を そ ろ え る た め , 正 味 資 産 に 対 す る , 1 次 同 次 の 仮 定 か ら,資産を正味資産で割って,シェアの形で 推定している。これらの点は,後で検討する すべての資産需要式についても同様である。 この推定結果は,短期的には限界的な1単位 の正味資産の増加のうち0.14%が,長期にみて もその1.0%が現金通貨の形で保有されるにすぎ ないことを示している。長期利子率の1%ポイ ントの上昇は,現金通貨の正味資産に対するシ ェアを短期で0.01%ポイント,長期で0.08%ポ イント引き下げ,外国債券のカバー付き収益率 の1%ポイントの変化は,それぞれ0.006%ポイ ント,0.047%ポイントとこれもシェアを引き下 げる。また,インフレの進行は,長期利子率の 変化とほぼ同程度の効果をもつ。次に取引機会 の変化についてみると,国民所得の限界的な1 単位の上昇は,短期で0.77%,長期で6.1%シェ アを引き上げる。以上のことから,現金通貨 は,正味資産のほんの一部を構成するにすぎな いが,利子率にかなり感応的であり,保有動機 は取引動機にも基づいているといえよう。 ここでは外国債券の投機的プレミアムを用 いていないが,これはこの推定期間中に為替 レート制度の変更があり,期待形成の仕方等 も変更されていると判断され,一貫して整合 的な系列が考えられないからである。 (25) 非銀行民間部門要求払い預金残高 (IV-25)36 -これも長期資産,外国資産および実物資産 との代替を考えて説明している。通貨性預金 の正味資産に占める限界的なシェアは3.49% となり比較的高い。また長期利子率および外 国債券のカバー付収益率がそれぞれ1%ポイ ント上昇した場合には,正味資産に対するシ ェアを0.08%ポイント,0.05%ポイント引き 下げることになる。またインフレの進行は実 物資産への代替を進め,1%ポイントのイン フレの加速は,短期で0.02%ポイン卜,長期 にわたっては0.1%ポイントにもおよんでい る。また,国民所得の増加は8.13%シェアを 引き上げる効果をもつ。 (26) 非銀行民間部門定期性預金残高 (IV-26) IV 1977 I 1968 13 . 2 . . 003 . 0 974 . 0 ) 59 . 3 (.0111 0 ) 13 . 3 (.0101 0 ) / ( ) 89 . 11 (.9189 0 ) / ( ) 60 . 2 (.0166 0 ) ( ) 03 . 5 (.0013 0 ) 21 . 1 (.0014 0 ) 20 . 5 (.0019 0 ) 19 . 0 (.0016 0 / 2 1 : - : 期間 = = = + + + + + - - - = - W D s R DDT