こ れ だ け は 知って お き た い
高LDL
コレステロール血症
監 修 : 帝 京 大 学 臨 床 研 究 セ ン タ ー セ ン タ ー 長 寺 本 民 生 先 生 2013 年7 月作成 かかっている 病 院 ・ 医 院 名 生活習慣病オンライン http://www.sageru.jp 検索● 高 LDL コレステロール血症とは 高LDLコレステロール血症とは、血液中のLDLコレス テロール(詳しくはP2 参照)が過剰な状態を指します。 中性脂肪(トリグリセライド)が過剰な状態、血液 中の HDL コレステロールが少ない状態と合わせて、 脂質異常症(高脂血症)と呼ばれています。 脂質異常症をそのままにしておくと動脈硬化が進んで いきます。動脈硬化は血管壁が分厚くなり、血管の柔軟 性が失われた状態で、血管が損傷したり、血液の流れが 滞ったりして、最後には脳卒中や心筋梗塞など、命に かかわる重大な病気を引き起こす可能性があります。 高LDLコレステロール血症とは... .1 LDLコレステロール・HDLコレステロールとは... .2 体のなかでのコレステロールの役割... .3 コレステロール値が高くなる原因... .4 高LDLコレステロール血症になりやすい人... .5 高LDLコレステロール血症と動脈硬化... .6 動脈硬化が引き起こす病気... .8 コレステロールの管理目標...10 高コレステロール血症の治療...12 ●.食事療法... 13 ●.運動療法... 20 ●.薬物治療... 22
高LDLコレステロール血症とは
日本動脈硬化学会(編):.動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版..日本動脈硬化学会,.2012もくじ
高LDL
コレステロール血症
こ れ だ け は 知 って お き た い ● 脂質異常症(高脂血症)の診断基準(空腹時採血) 高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール ≧140mg/dL 境界域高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール 120~139mg/dL 低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール < 40mg/dL 高トリグリセライド血症 トリグリセライド ≧150mg/dL● LDLコレステロール・HDLコレステロールとは/体のなかでのコレステロールの役割 コレステロールは、肝臓で作られたコレステロール を体中の細胞に運ぶ働きをするLDLに包まれたLDL コレステロールと、余分なコレステロールを回収して 肝臓に戻す働きをするHDLに包まれたHDLコレステ ロールがあります。 どちらも大切な役割を果たしていますが、脂質が 多すぎる食事などにより、LDLコレステロールが必要 以上に増えると、血管の壁に必要以上にコレステロール がたまってしまい、動脈硬化が進みやすくなります。 そのためLDLコレステロールは「悪玉コレステロール」、 逆に余分なコレステロールを回収するHDLコレステ ロールは「善玉コレステロール」と呼ばれています。 コレステロールは悪者と思われがちですが、実は体に とって重要なものです。コレステロールは脂肪の消化 を助ける胆汁酸やホルモンなどを作り出すのに欠かせ ません。また、中性脂肪も活動のエネルギー源であり、 中性脂肪を蓄えた脂肪細胞は、衝撃から内臓を守る クッション役、寒さや暑さから身を守る断熱材などの 役割があります。 しかし不適切な食生活や運動不足によって、体内の コレステロールや中性脂肪が過剰になると、血管の健 康が損なわれてしまいます。必要なものであっても、 多すぎれば問題を起こすので、適量を保つことが大切 です。
LDLコレステロール・HDLコレステロールとは
体のなかでのコレステロールの役割
LDL運搬車 HDL清掃車 コレステロール ● LDLは血管を通じて、コレステロールを全身に運搬 HDLはコレステロールを回収 血管コレステロール
細胞膜の材料 胆汁酸の材料 ホルモンの材料中性脂肪
貯蔵エネルギー 保温 衝撃を和らげる クッション●コレステロール値が高くなる原因/高LDLコレステロール血症になりやすい人 近年、日本人のコレステロール値が高くなった原因 としてあげられるのが、食生活の欧米化と運動不足 です。日本人のコレステロール値はもともと低かったの ですが、ここ半世紀ほどの間に食生活がかつての魚や 野菜中心の和食から、脂質の多い肉中心の食事に変わり ました。食事における三大栄養素のバランスを見ると、 脂質の占める割合が大きく増えています。 同じような食事、生活習慣でも、高LDLコレステロール 血症になりやすい人となりにくい人がいます。 女性ホルモンには善玉といわれるHDLコレステロール を上げる作用があり、若い女性は男性よりも高 LDL コレステロール血症になりにくいのですが、閉経を過ぎ るとLDLコレステロール値が高くなります。 ストレスも LDL コレステロール値を高める原因の 一つです。ストレスが加わると、体内では戦うための 準備として、血中に糖や脂肪、カルシウムなどのミネ ラルが分泌され、血糖値やLDLコレステロール、血圧 などが上がります。 また、親や祖父母、兄弟など血のつながった家族に 脂質異常症や動脈硬化症の人がいる場合も、高 LDL コレステロール血症になるリスクが高く、注意が必要 です。 このようなリスクが高い人は、血中のLDLコレステ ロールが高くならないよう、特に心がけて、食事をは じめとする生活習慣に気をつけるようにしましょう。
コレステロール値が高くなる原因
高LDLコレステロール血症になりやすい人
農林水産省食生活の動向と食育の取組 http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h22_h/trend/part1/chap1/c2_02_01.html 2013/4/26参照 ● 日本の食生活における栄養バランスの推移 0 25 50 75 100 (%) 昭和40(1965)年 2.459kcal 昭和55(1980)年 2.563kcal 平成21(2009)年 2.436kcal 12.2% 13.0% 13.0% 28.4% 58.6% 25.5% 61.5% 71.6% 16.2% 炭水化物 脂質 タンパク質●高LDLコレステロール血症と動脈硬化 動脈は単なる血液の通り道ではありません。必要に 応じて血を心臓に押し戻すなど、ポンプのように動く 強さと弾力性を持っています。しかし、その強さと 弾力性が加齢や高 LDL コレステロール血症によって 失われた状態が動脈硬化です。 高LDLコレステロール血症の血管内では、コレステ ロールを運搬する LDL が増え、血液がスムーズに 流れにくくなり、血管壁に傷がつきます。その傷から、 LDLが血管壁の中に入り込み(図1)、酸化LDLにかわ ります(図2)。この酸化LDLが「悪玉」の正体です。 「悪玉」酸化LDLを体内から片付けるべく、体内の 掃除屋であるマクロファージは酸化 LDLを自分の中に 取り込んで、泡沫細胞という細胞に変身します(図3)。 酸化LDLを取り込んだ泡沫細胞は血管壁に沈着し、 柔らかく破れやすい「脂質プラーク」と呼ばれるコブを つくります。これが破れると、補修のために血小板が 集まり、血栓(血液の塊)ができます(図4)。 このように高LDLコレステロール血症を放置する と、どんどん血管は狭まり、血が流れにくくなります。 これが動脈硬化です。 自覚症状こそ出ませんが、高LDLコレステロール血 症患者さんの体のなかでは、動脈硬化が引き金となる さまざまな病気を起こす危険が高まっているのです。
高LDLコレステロール血症と動脈硬化
酸化 LDLを 取り込んだ 泡沫細胞 脂質プラーク 脂質プラークが 破れた部分に できた血栓 酸化 LDL LDL 血液 ● 図1 ● 図2 ● 図3 ● 図4●動脈硬化が引き起こす病気 動脈硬化により、さまざまな病気が引き起こされます。 動脈硬化で弾力性を失い、傷つき、弱まっている血管 に高い血圧がかかると、脳の深い部分に血を送る細い 動脈が切れてしまうことがあります。これが脳出血です。 動脈が血を送り出そうと、ポンプのように収縮した 際に、動脈硬化で狭まっているために血の流れが止 まってしまうことがあります。また、動脈の血管壁に できたコブ、脂質プラークが破れた際に、その破れ目 を補修しようとしてできた血栓(血液の塊)が、血液 に乗って流れていくと、血管の細い部分で詰まり、 その先に血が流れにくくなります。一時的に心臓の 血管が詰まった場合は狭心症、一時的に脳の血管が 詰まった場合は一過性脳虚血発作です。 血管が詰まった状態が続き、酸素や栄養が充分に行き 届かずに組織が壊死した状態が梗塞です。梗塞は全身 どこででも起こりえますが、中でも問題なのが脳と心臓 です。脳の血管が詰まって脳の一部が壊死する脳梗塞や、 心臓で血管が詰まって心臓を動かす筋肉の一部が壊死 する心筋梗塞は、処置が遅れれば死に至ります。 LDL コレステロールが高い状態のままでいると、 狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患による死亡の 危険度は上がる一方です。総コレステロールが160 ~ 179mg/dL.の人を基準にすると、200 ~ 219mg/ dL の人では約1.4倍、220 ~ 239mg/dLでは約1.6 倍、240 ~ 259mg/dLで は 約1.8倍、260mg/dL. 以上では3.8倍と4.倍近くにまで高くなります。
動脈硬化が引き起こす病気
Okamura.T.et.al..:.Atherosclerosis..190.:.216-223,.2007より作図 ● 総コレステロール値と冠動脈疾患死亡の相対危険度(男女) NIPPON DATA 80 1.6 1.4 1 1 1.8 3.8 (mg/dL) 160 ~ 179 180 ~ 199 200 ~ 219 220 ~ 239 240 ~ 259 260 ~ ~ 159 4 3 2 1 0 相 対 危 険 度●コレステロールの管理目標 動脈硬化、さらには冠動脈疾患や脳卒中などに至ら ないようにするには、LDL コレステロールを適切に コントロールすることが重要です。LDLコレステロール が高ければ高いほど、冠動脈疾患を起こしやすくなる ことがわかっています。 日本動脈硬化学会ではどのくらいの値まで下げれば いいか、目標値をリスクによって4つのカテゴリーに 分けています。心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患 を持っている人は、もっともリスクが高いと判断 され、同じ疾患を繰り返さないように、100mg/dL 未満と一番厳しい管理目標が設定されます。また、 年齢、性別に関わらず、糖尿病や慢性腎臓病(CKD)、 非心原性脳梗塞、末梢性動脈疾患(PAD)などの疾患を 持っている人は冠動脈疾患を起こすリスクが高いので、 120mg/dL未満に抑えなければなりません。上記の ような疾患を持たない場合、年齢や性別、喫煙の有無、 血圧の高さによって管理目標値は異なりますので、 医師に確認するようにしましょう。 コレステロールは一気には下げられません。危険 因子をいくつも持っていたり、LDLコレステロールが 非常に高いなど、LDLコレステロールを大幅に下げる 必要がある場合は、早めに生活改善や治療を開始する 必要があります。
コレステロールの管理目標
日本動脈硬化学会(編):.動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版..日本動脈硬化学会,.2012より改変 ● 脂質管理目標値 1 2 3 右 記 の 疾 患 を 持 っ て い る か 右 記 の 疾 患 を 持 っ て い る か 右 記 の 危 険 因 子 を い く つか 持 っ て い る か 性別・年齢 高血圧 喫煙 HDLコレステロール 40mg/dL未満 冠動脈疾患の家族歴 糖尿病 慢性腎臓病(CKD) 非心原性脳梗塞 末梢性動脈疾患(PAD) 冠動脈疾患 (心筋梗塞、 狭心症など) 耐糖能異常 なし なし あり 二次 予防 一次 予防 あり 性別・ 年齢と 危険因子 の数で 判定 危険因子のチェック! ガイドラインの管理目標値! ▼LDLコレステロール目標値100
120
140
160
mg/dL 未満 mg/dL 未満 mg/dL 未満 mg/dL 未満 冠動脈疾患 の既往 カテゴリーⅢ リスクが高い カテゴリーⅡ リスクが中程度 カテゴリーⅠ リスクが低い1
2
目標値を医師と一緒に確認して、適切なコレステロール管理をしましょう● 高LDLコレステロール血症の治療/食事療法 治療は通常、食事療法と運動療法から開始します。 それでも充分な値までLDLコレステロール値が下がら ない場合、もしくは危険因子が多く、冠動脈疾患を起 こすリスクが高い場合にLDLコレステロールを下げる お薬を用います。 医師は生活習慣の変化と検査結果などを合わせて、 LDLコレステロール値を下げるには生活習慣の改善を 続けるだけでよいのか、薬が必要なのかを判断してい ます。正しい診断ができるように、医師には現在の 生活習慣を正確に伝えましょう。 適正なカロリーを摂取 食事療法の基本は、カロリーを摂り過ぎないように することです。適正なカロリーを摂取するには、まず 自分にとっての適正なカロリー=エネルギー量を知る 必要があります。 デスクワークが中心な人や主婦が1日に必要なエネ ルギー量は標準体重に25 ~ 30kcalをかけて計算し ます。食事だけでなく、間食やお酒も合わせたカロリー です。
高LDLコレステロール血症の治療
食事療法
食事療法、運動療法で効果が不充分な場合 薬物療法を併用薬 物 療 法
食 事 療 法
運 動 療 法
標準体重=身長(m)×身長(m)×22
1日に必要なエネルギー量 = 標準体重×活動量
軽労作
(デスクワークが主な人、主婦など)25~30
kcal普通の労作
(立仕事の多い職業)30~35
kcal重い労作
(力仕事の多い職業)35~
kcal ● 活動量● 食事療法 食事はバランスよく1日3回 食事はバランスよく、さまざまなものを食べること が大切です。高コレステロール血症の人は多くの場合、 脂質が多い食事をしています。単純に量を減らすだけ でなく、バランスの悪い食事を、バランスの良い食事 に変えることも大切です。脂質は控えめに、タンパク 質はお肉よりも魚を選びましょう。炭水化物は繊維質 が多い玄米や雑穀を選び、野菜をたっぷり食べるよう にしましょう。エネルギーの燃焼には、ビタミンや ミネラルなどをしっかりと摂る必要があります。 また、忙しくても朝食を抜かさず、きちんと朝昼晩 3食食べるようにしま しょう。朝食を食べること で 基 礎 代 謝 が 上 が り、 エネルギーが燃えやすく なります。 外食メニューの選び方 外食メニューは塩分や脂質が多く、栄養が偏ってい て、カロリーも高めのものが多いので、選ぶ際には注意 が必要です。 特に丼物やラーメンなどは、栄養バランスが脂質と 炭水化物に偏った高カロリーのメニューなので、高 コレステロール血症の人は控えたほうがよいでしょう。 外食で栄養バランスのとれたメニューを食べるのは なかなか難しいですが、いろいろな品目が少しずつ 食べられる定食などを選ぶようにしましょう。焼き魚 定食などに、ひじきやおひたしなどの小鉢をつけて、 食材の種類をさらに増やすとなおよいでしょう。 好きなおかずが組み合わせられるカフェテリア形式 の社員食堂で野菜料理の小鉢を組み合わせて、バランス よく食べるのもおすすめです。
食品・食材を選ぶときのポイント ◆コレステロールが高い卵類は× 卵類には多くのコレステロールが含まれています。 高コレステロール血症の人の1日分のコレステロール 摂取量は200mg以下が望ましいとされていますが、 中くらいのサイズの鶏卵1つの黄身のコレステロール は約250mgもあります。白身はLDLコレステロール を下げるレシチンを含む、良質のタンパク質なので、 食べてもかまいません。鶏卵の黄身はマヨネーズやケー キ類、てんぷらの衣にも多く含まれているので、注意 しましょう。 また、イクラやタラコなどの魚 卵類もコレステロールが高いので できるだけ避けましょう。 ◆活性酸素を除去する野菜や果物は○ ビタミンCやE、βカロチンなどの抗酸化ビタミン や、ポリフェノールは活性酸素を除去してくれます。 レンコンやブロッコリー、日本茶、バナナ、りんごな どに多く含まれています。 ◆時間の経ったポテトチップスなど、酸化した油は× 酸化した油を摂取すると、体内で酸化LDLが増えて、 動脈硬化が進行します。ポテトチップスなど油を使っ たスナックは開封後時間が経つと酸化します。また市 販のお惣菜やお弁当も、何度も使われて酸化している 油で揚げられていることが多いので、できるだけ避け ましょう。 ◆EPAやDHA豊富な青魚は○ 新鮮な魚肉は中性脂肪を下げる働きのある EPA. (エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸) を多く含んでいるので、積極的に摂りましょう。特に イワシ、サンマ、サバ、ブリなどの青魚や、サケやタ ラなどの寒流を泳ぐ魚に豊富に含まれています。 ただし干物は油が酸化しているため、酸化 LDL を 増加させる可能性があり、あまりおすすめというわけ ではありません。 ● 食事療法
● 食事療法 ◆脂質の多い肉類は× 脂身の多いお肉や内臓などは避けましょう。お肉で も赤身肉や鶏のささ身など脂質が少ないものであれば 1.日100.gくらいは摂ってもよいとされています。 ◆キノコや豆類、海草などの食物繊維は○ キノコや豆類、海草などに含まれる食物繊維はコレ ステロールを下げる働きを持っているので、積極的に 食べたい食材です。腸内でコレステロールの吸収を妨 げ、コレステロールからつくられる胆汁酸を吸着して 体外に排出してくれます。 特に食事の最初に食べると、後から食べたコレステ ロールを体外に排出したり、炭水化物の吸収をゆっく りにしてくれます。もずく酢やキュウリとわかめの酢 の物などから食べ始めましょう。 野菜や海草などはできるだけ 1 日 300 g以上摂り ましょう。生野菜のサラダなどはかさばって量を食べ られないので、煮るなど火を通して食べるとよいで しょう。 ◆オレイン酸が豊富なオリーブオイルは○ オリーブオイルは、LDLコレステロールだけを減らし、 HDL コレステロールは減らさないことで知られる オレイン酸の含有量が約 7 割と、高コレステロール 血症には最適な油です。南イタリアの人に心臓病に よる死亡者が少ない理由のひとつとして、オリーブ オイルの摂取量が多いことがあげられます。 しかしオリーブオイルといえども、油であり、摂り 過ぎればカロリーオーバーして、やはり体に悪いので、 適量を守りましょう。 ◆動脈硬化を予防する大豆製品は○ 大豆に含まれるサポニンやレシチンには、脂質の酸 化を防ぐ抗酸化作用があります。また、サポニンには 血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らして、 動脈硬化を直接防ぐ働きもあるなど、大豆は高コレス テロール血症の人に最適な食材です。 豆腐や納豆、豆乳など、大豆食品を 積極的に食べましょう。
医師と相談しながら、無理なく1日30分 運動は継続することが大事です。理想は1日30分 ですが、それよりも短い時間でも効果があります。 特別に運動の時間をとらなくても、エレベーターや エスカレーターに乗らずに、階段を使うだけでも立派 な運動です。 1週間に3日以上の運動が効果的で、できれば毎日 少しでもいいので運動しましょう。 高LDLコレステロール血症の人はしばしば血糖値や 血圧が高かったり、心臓に問題があったりします。 健康状態によって 適した運動なども 異なるので、必ず 医師に相談のうえ、 適した強さの運動 を適したペースで 行いましょう。 ● 運動療法 有酸素運動でLDLコレステロール低下 運動することで、善玉といわれるHDLコレステロール が増えて、中性脂肪が減少します。また、筋肉が増え ると基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になり ます。さらに血圧を下げる効果もあります。 しかしどんな運動でもいいわけではありません。 運動には、短距離走や重量挙げなど、息を止めて一気 に大きな力を出す「無酸素運動」と、ウォーキングや 水泳など、酸素を取り込みながらゆっくり少しずつ力 を出す「有酸素運動」があります。高 LDL コレステ ロール血症の改善に役立つのは、 有酸素運動です。 少し息が上がるくらいの強度で、 歩いたり、泳いだりしましょう。
運動療法
食事・運動の継続は不可欠 薬を飲むようになっても、食事 療法や運動療法は大切です。そも そも高LDLコレステロール血症 は食事や運動といった生活習慣 が原因となることが多い病気です。病気を悪化させる 生活を続けながら、健康を目指すことはできません。 食事療法や運動療法は治るまでの一時的なものでは ありません。最初はこれまでの食習慣を変えることに ストレスを感じるかもしれませんが、正しい生活習慣 を身につけると、健康的な生活が心地よくなります。 薬物治療は食事療法や 運動療法を行ったうえで の、追加の治療法です。 ● 薬物療法 薬物療法は他の病気との関係が重要 食生活を改善して、運動を行うなどしても、高LDL コレステロール血症が改善しなかったり、既に狭心症 や心筋梗塞にかかっている場合は、HMG-CoA還元 酵素阻害薬(スタチン)と呼ばれる薬を中心にコレステ ロール値を下げる薬が処方されることがあります。 薬はそれぞれの人が持つ危険因子や、高血圧、糖尿 病など合併している病気などを踏まえたうえで、医師 が処方します。複数の科を受診している場合には、そ れぞれの医師にその他にかかっている病気や飲んでい る薬について伝えましょう。薬の飲み合わせが悪いと 副作用が出ることがありますので、他に服用している 薬を医師に知っておいてもらうことが大切です。
薬物療法
● 薬物療法 定期的に受診して、きちんと薬を服用 薬を飲むようになって、LDLコレステロールの値が 下がり、目標値に近づいても、お薬は医師の指示に従っ てきちんと服薬するようにしましょう。服用を中止し たりしてLDLコレステロールがもとの値まで戻ってし まうと、冠動脈疾患のリスクは再び高まります。 高LDLコレステロール血症は自覚症状がない病気 で、気づかない間に悪化してしまいます。ですから、 医師の指示に従い、定期的に受診して、検査を受ける 必要があります。また、治療中に気になる症状や、不安 なことがあれば医師に早めに相談するようにしましょう。