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(4) 経済的理由での中退者は 3 名 (0.02%) で 除籍予定の 1 名と合わせると 4 名 (0.02%) でした 上半期時点での退学者が 1 名でしたので年間では 5 名 (0.03%) これ以外にも下半期の退学者は全県で 220 名 ( 年間では 440 名程度 ) を超え この中には

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栃木県私立高校生の学費滞納調査結果について

2016 年 6 月 17 日 栃木県私立学校教職員組合連合 わたしたち栃木私教連が私立学校、特に中学校・高等学校(中等教育学校を含む)に通う生徒たちの実態 を明らかにする目的で、経済的理由による学費滞納、退学に関する年 2 回(上半期・年度末)の調査を始め て今回で 15 回目となります。 2014 年度より学年進行で新・高等学校等就学支援金制度が導入されました。(2015 年度は 1・2 年生が対象) また、2015 年度栃木県の私立高等学校授業料減免制度の所得基準が保護者年収 350 万円未満まで引き上げら れました。1 年前(2015 年 3 月末時点)の調査では、3 か月以上の学費滞納者の割合は下降傾向に戻ったもの の、経済的理由での退学者は調査開始以来最多の 18 名を数えました。この中には卒業を目前にした高 3 生 2 名が含まれ、また、新・就学支援金制度で低所得者層に支援が手厚くなったはずの高 1 生が 8 名と半数近く を占めていました。経済的理由での中退者は全国的には漸減傾向の中、栃木県では逆に増加していたのです。 わたしたちは、このような他県にない状況を示しているのは、県内では不況脱却の足取りが重く、特に家 計の落ち込みが依然深刻であり、所得格差が拡がっていること、また、とりわけ一人親家庭や外国人であっ たりすると非正規雇用、派遣労働従事の場合も多く、学費捻出に苦労していることなどを指摘してきました。 このような中、栃木県は全国最低水準である県の減免制度を据え置いたまま、今年度授業料減免予算を削 減しました。そのため、特に年収 250 万円未満家庭の場合、2012 年度に県の減免制度が改定されて以来現在 に至るまで、全く学費負担が軽減されていません。 私立学校では授業料以外にも施設・設備費等の学納金があり、これらが支払えず滞納となるケースが多い のです。今回調査でも複数の学校で、350 万円未満という加算割合の高い層のみならず、支援の薄いそれ以上 の所得層にも学費滞納が目につくという指摘がありました。 度重なる滞納から、「進路変更」「一身上の都合」という理由で学校を去ったり、学費支払いのために続け てきた生徒本人のアルバイトのお金が実際には学費ではなく生活費に回ってしまい、中退せざるを得なかっ た生徒もいたことも報告されました。現行の国の就学支援金制度と県の減免制度では学費負担を軽減し、経 済的理由での退学者をなくすには十分でない実態があります。 1 学費滞納調査結果のまとめ (1) 調査の時点は 2016 年 3 月末です。 (2) 回答は震災で県外移転を余儀なくされた那須高原海城中学・高等学校を除く、県内私立高校 15 校(生徒 数 16,338 名、中等教育学校を含む)すべてについて集約しました。 (3) 学費滞納状況 3 か月以上の滞納者は 15 校で 19 名(昨年同期 27 名)、そのうち 6 か月を超える滞納者は 8 名(同 6 名)でした。これを滞納率で過年度同期と比較すると次のようになります。 表 1 学費滞納状況 過年度比較 学費滞納状況 3 か月以上滞納 うち 6 か月超滞納 1 校当たりの滞納者数 2010 年 3 月 ※支援金制度導入前 1.15 % 0.43 % 14 人 2011 年 3 月 0.58 % 0.24 % 6 人 2012 年 3 月 0.10 % 0.07 % 1 人 2013 年 3 月 0.18 % 0.07 % 2 人 2014 年 3 月 0.21 % 0.04 % 2 人 2015 年 3 月 0.16 % 0.04 % 2 人 2016 年 3 月 0.12 % 0.05 % 1 人

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(4) 経済的理由での中退者は 3 名(0.02%)で、除籍予定の 1 名と合わせると 4 名(0.02%)でした。上半期時点 での退学者が 1 名でしたので年間では 5 名(0.03%)。これ以外にも下半期の退学者は全県で 220 名(年間 では 440 名程度)を超え、この中には、「進路変更」「一身上の都合」という表向きの理由に隠れている 「経済的理由での退学者」の可能性も多分に含まれているという担当者の指摘もあります。 表 2 学年別学費滞納率(2016 年 3 月末) 滞納状況 3 か月以上滞納(%) 6 か月以上滞納(%) 備考(3 か月以上滞納%) 高 1 高 2 高 3 高 1 高 2 高 3 新制度平均 旧制度平均 昨年 3 月末 0.11 0.25 0.13 0.04 0.04 0.04 0.11 (1 年) 0.19 (2‣3 年) 今年 3 月末 0.19 0.15 0.02 0.07 0.06 0.02 0.17 (1‣2 年) 0.02 (3 年) 昨年 9 月末時点での調査で、新制度、旧制度とも学年が進むに伴いわずかながら滞納率は増加して いることを指摘しました。通学が長期にわたるにつれて学費負担で家計も圧迫されてきている状況がわ かりました。この傾向は年度末の今回調査でも見られます。(ただし、3 年生では授業料完納が卒業要 件になっているため、年度末の滞納はないのが普通です。それでも全県で 1 名長期滞納者がいました。) 表 3 滞納率・経済的理由の中退率等の他県との比較・全国平均 (全国私教連の調査による) 栃木 茨城 埼玉 千葉 東京 神奈川 全国 3 か月以上滞納 0.12 % 0.27 % 0.06 % 0.37 % 0.24 % 0.07 % 0.30 % 経済的理由中退 0.02 % 0.02 % 0.02 % 0.01 % 0.04 % 0.00 % 0.02 % 全国で 3 か月以上学費滞納した生徒の割合は、平均で 0.30%と昨年の 0.31%からさらに下がり過去最 低の数値を更新しました。また、全国で経済的理由により中退した生徒の割合は昨年の 0.04%から 0.02%(昨年 242,432 人中 101 人から今回 260,542 人 47 人)へと半減し、これまでで最低の割合でした。 これは、これまで全国私教連と全国私学助成をすすめる会協議会・父母懇が運動を続け、国による授業 料の一部を支給する就学支援金制度とともに各都道府県による減免制度が拡大されてきたことが大き な理由と考えられます。 栃木県は関東各県と比較すると上記の表のようになります。関東では、埼玉(昨年 0.14%から今回 0.06%)や神奈川(昨年 0.16%から今回 0.07%)の滞納率が大幅に下降しています。これは県が減免制度を 拡充すれば滞納者や退学者を大幅に減らすことが可能であることを示しています。(表 9 参照) 表 4 2015 年度私立高校生(学校法人・全日制) 就学支援金支給人数 学年 生徒数 一律支給 保 護 者 年 収 250 万円未満 350 万円未満 590 万円未満 910 万円未満 910 万円超* 1・2 年 5,599 5,631 (11,230) 8,577 (76.4 %) 1,413 (12.6 %) 1,137 (10.1 %) 2,820 (25.1 %) 3,207 (28.6 %) 支給されず (23.6 %) 3 年 ※旧制度 5,501 5,484 (99.7 %) 266 (4.8 %) 492 (8.9 %) 4,726 (85.9 %) 合計 16,731 1,679 (10.0 %) 1,629 (9.7 %) ― ― ― ※中等教育学校後期課程を含む 生徒数は 2015.5.1 現在 支給人数は 2015.7 上の表から、3 年生の「保護者年収 250 万円未満」の家庭は 266 名(4.8%)であったのに対し、1・2 年生の同水準の家庭は 1,413 名(12.6%)とかなり増加していることがわかります。 これをさらに、保護者の年収水準が旧制度(3 年生)より細かく分析できる新制度(1・2 年生)を対象に、所 得別に分類すると下表のようになります。 学年 350 万円未満 ~590 万円未満 ~910 万円未満 910 万円超 2014 年(1 年) 21.2 % 26.0 % 30.6 % 22.1 % 2015(1・2 年) 22.7 % 25.1 % 28.6 % 23.6 % 比較 +1.5 -0.9 -2.0 +1.5

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所得の最も多い層と最も少ない層がともに 1.5 ポイントずつ増加し、所得格差のひろがりを示して います。3 年生と比べて 1・2 年生の年収 350 万円未満世帯の割合も急増しています。そして、県の授 業料減免制度の所得枠を超える 350 万円以上の世帯の割合が減少し、全体として所得が下方にシフトし てきている様子がうかがえます。 学費の長期滞納者にも、長期に至らないまでも1~2 か月納入できなかった生徒の中にも「中所得層」 が少なくない実情があります。このような傾向の中、県の減免制度の一層の拡充が求められています。 また、新制度で所得制限されている家庭(保護者年収 910 万円超*)は、1・2 年生合計で 2,650 名程度 (約 23.6%)いると推測されます。わたしたちは教育権の社会的保障という見地からも早期に制限を撤 廃することを要望しています。 (5) 新・就学支援金と併行して 2014 年(2014 年度から導入された保護者年収 250 万円未満の家庭対象の「奨 学のための給付金(奨学給付金)」の支給状況の推移については表 5 の通りです。 受給者は、対象者が 1・2 年生に拡大されたため、昨年度から倍加しましたが、昨年調査結果でも指 摘したように、これ以外にも「収入等の個人情報を知られたくない」等の理由で未申請・途中辞退者が 「いた」と答えた学校は全体で 6 校(7 名)ありました。高 1 では支援金の申請が 5 月(前前年分の課税 証明要)・6 月(前年分の課税証明要)の 2 回に加え、奨学給付金の申請は 7 月に行われます。その都度 書類をそろえる必要がある(ただし、栃木県内在住者は奨学給付金申請のための課税証明はコピーで可) など、申請上の問題点も指摘されています。 表 5 奨学のための給付金申請者数推移(県内在住生徒のみ) 生保世帯 非課税世帯 合計 第 1 子 第 2 子以降 2014 年(1 年生のみ) 28 名 360 名 184 名 572 名 2015 年(1・2 年生) 54 名 768 名 324 名 1,146 名 (6) 併せて私立中学校における滞納者・経済的理由の中退者についても調査しました。 私立中学校8 校(中等教育学校を含む)すべての学校から、中学校生徒数1,541 名をカバーしました。 3 か月以上の滞納者7 名(0.45%)、6 か月以上5 名(0.32%)でどちらもこの2 年間増加傾向が顕著です。(昨 年は 4 名(0.25%)、6 か月以上 2 名(0.13%) 経済的理由の中退者は 0 名(5 年連続)でした。 ※全国では調査 44 校中、3 か月以上の滞納者 77 名(0.15%)、中退者 8 名(0.02%) ※昨年 117 校中、3 か月以上の滞納者 71 名(0.16%)、中退者 10 名(0.02%) 学校関係者からは、「私立中学だからと言って、裕福な家庭ばかりというわけでなく、家計急変など 収入が不安定になる家庭もあり、滞納を生んでいる」という声も聞かれました。 2 栃木県の私学助成の実態 (1) 栃木県の私立学校経常費助成 今年度も高校では国の補助単価増額分にほぼ見合う上乗せしかなく、国基準単価上回り額はわずか 73 円。幼稚園で 4,856 円上回りましたが、小中ではまだ 3 万円強下回っています。2013 年度、それまで県「財 政健全化プログラム」のために据え置かれてきた単価が、プログラム終了を受けてようやく増額されまし た。それ以降、県は表 6 のように国からの補助増額分しか増やしていません。この設定では例年全国平均 単価を下回り、2015 年度は全国平均と約 15,000 円差がありました。 表 6 2016 年度栃木県の私立学校経常費助成 ※ 高 校 生 1 人 当 た り 補 助 単 価 324,700 円は 2016 年 4 月 24 日時点 で公表されている全国 19 府県のう ち 14 位。(例年、全都道府県の補助単 価発表後では 37~38 位) 児童・生徒 1 人 当たり単価 栃木県 国基準 国基準 との差 前年比 高 校 324,700 324,627 +73 +3,700 中学校 285,400 317,074 -31,674 +3,200 小学校 283,900 315,419 -31,519 +3,200 幼稚園 185,400 180,544 +4,856 +2,100

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(2) 2016 年度就学支援金制度・奨学のための給付金 現行の国による就学支援金制度は以下のような特徴があります。 ① 2014 年度より公立高校授業料不徴収と私立高校生等への就学支援金の制度を所得制限導入に伴い、 就学支援金制度へ一本化。 ②「経済的負担軽減の必要が認められない者」として 910 万円以上の高所得世帯については就学支援 金を支給しない。 ③ 所得制限で捻出された財源は、私立高校の低所得世帯の生徒等に対する支援金と奨学のための給 付金に充てる。 ④ 2014 年度の新入生から順次学年進行で実施し、今年度は全高校生に適用する。 表 7 新・就学支援金制度 高校生世帯の家計年収 私立高校生 公立高校生 生活保護世帯・250 万円未満 297,000 円 +奨学金 118,800 円 +奨学金 250 万円~350 万円未満 237,600 円 118,800 円 350 万円~590 万円未満 178,200 円 118,800 円 590 万円~910 万円未満 118,800 円 118,800 円 910 万円以上 0 円 0 円 ※市町村民税課税額で算定 また、「奨学のための給付金」(奨学金)は以下のような基準で支給されます。 ※非課税世帯(250 万円未満世帯)が対象 ・生活保護世帯 公立高校生 32,300 円(年額)、私立高校生 52,600 円(年額、昨年同額) ‥‥‥修学旅行費用相当 ・第 1 子高校生 国公立高校生 59,500 円(年額)、私立高校生 67,200 円(年額、昨年比+27,400 円) ‥‥‥教科書・教材費・学用品等 ・23 歳未満の扶養兄姉がいる第 2 子以降 国公立高校生 129,700 円(年額)、私立高校生 138,000 円(年額、 昨年同額) ※問題点…非課税世帯であっても「23 歳以上の扶養兄姉がいる家庭の第 2 子以降」など支給対象除外がある (3) 栃木県の私立高校生授業料減免制度 表 8 私立高校授業料減免補助金の推移(単位:円) ※昨年度県は授業料減免制度の対象 者を保護者年収250 万円未満から 350 万円未満へと拡充し、前年比 2,100 万 円余りの増額を計上しましたが、今年 度予算では再び 2,200 万円余り減額し ています。 一昨年高校就学支援金制度を低所得者層に厚い現行に改めた際、文科省が「それまでの授業料補助制度 にあてられていた予算を減額することなく、制度の一層の充実を」と各県に呼びかけました。減免予算を 再び減額することなく、有効に活用して、学費負担軽減策を一層進めることが本来の施策です。予算を少 し上乗せすることで、生活保護世帯の生徒の学費無償も実現することができます。 さらに、国は授業料減免のために私立高校生 1 人あたり 12,800 円の地方交付税を措置しています。そ の総額は栃木県で約 2 億 2 千万円になります。この全額を、他に流用することなく活用すれば、前述のよ うに、公立高校同様に生保世帯の生徒の入学から卒業までの学費全額無償を実現することや、年収 250 万 円未満世帯への入学金補助、あるいは同 350 万円未満世帯までの施設設備費補助等、学費軽減策を工夫す ることが可能と考えられます。 年度 県予算 前年比 備考 2016 90,067,000 -22,469,000 新支援金制度(全学年) 2015 112,536,000 +21,205,000 新支援金制度(1・2 年) 2014 91,331,000 -25,258,000 新支援金制度(1 年) 2013 116,589,000 -11,039,000 2012 127,628,000 減免基準保護者収入に改定

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今年度から就学支援金制度の対象が高校生全学年に及ぶことにより、1 年生から 3 年生までの低所得者 層における授業料負担の学年間格差はなくなりました。しかし一方で各学校担当者が指摘しているように、 学費滞納者が 350 万円未満から中所得層に徐々にシフトしてきている傾向があります。これ以上経済的理 由での退学者や滞納者を出さないためにも、さらに制度を拡充し、次の収入基準まで広げて、他県が行っ ているような大幅な制度拡充に踏み出し、また、入学金補助等を行うことが滞納実態の大幅改善につなが るのではないでしょうか。 生活保護世帯・保護者年収 250 万円未満世帯への国からの支援金は 297,000 円で、栃木県では全寮制の 学園を除くほとんどの学園の授業料が賄えてしまいます。つまり、現行の減免制度による県の持ち出しは この所得層ではほとんどありません。また、350 万円未満世帯でも、国の加算拡充が全学年に及ぶ今年度、 この層への県の負担も減少します。わたしたちは、これまでの滞納調査結果や各学園からの声をもとに、 この分を県が予算削減することなく施設・設備費等授業料以外の学納金にも使えるよう、また、次の段階 として年収 590 万円未満家庭への制度の拡充へと活かすよう強く求めています。 表 9 関東各都県が独自に実施している減免制度 2016 年度 標準世帯年収別 学納金(学費)補助額 入学金補助 県 生活保護 世帯 ~250 万 ~350 万 ~500 万 ~590 万 ~760 万 ~800 万 ~910 万 910 万~ 栃木 授業料 全額 授業料 全額 授業料 全額 178,200 178,200 118,800 118,800 118,800 0 × 茨城 授業料 全額 授業料 全額 授業料 全額 180,000 180,000 118,800 118,800 118,800 0 × 群馬 授業料 全額 授業料 全額 237,600 178,200 178,200 118,800 118,800 118,800 0 250 万円未満 6 万円 350 万円未満 3 万円 埼玉 学費 全額 575,000 575,000 575,000 250,000 118,800 118,800 118,800 0 610 万円未満 10 万円 千葉 授業料 全額 授業料 全額 授業料 全額 授業料 2/3 授業料 2/3 118,800 118,800 118,800 0 350 万円未満 5 万円 東京 432,000 387,000 367,200 282,600 282,600 223,200 118,800 118,800 0 神奈川 432,000 432,000 396,000 300,000 300,000 118,800 118,800 118,800 0 760 万円未満 10 万円 以上の点をまとめると、県の減免制度には以下の問題点があげられます。 ・収入基準が保護者年収 350 万円程度にとどまっていること。 ・減免制度の対象が授業料に限定されており、それ以外の施設設備費等義務的納付金にまで及んでい ないこと。特に県下の大半の学校は授業料の年額が支援金の最高額 297,000 円を下回っており、加 算措置分が学費の軽減に全額活用されないということ。 ・減免額の 1 割が学校負担として残されていること。 ・授業料減免制度が実質県による制度であるにもかかわらず、「学校の制度を補助するためのもの」 という姿勢に固執し、広報活動が十分でないこと。 3 父母負担の軽減を図る制度の見直し・拡充の必要性 上で述べたように、学費の公私格差を解消して私学の学費負担を軽減し、教育の機会均等を保障するため に、現行制度の次のような改善が求められます。 (1) 県の私立高校生授業料減免制度のさらなる拡充を ① 減免の対象を授業料以外の施設設備費等義務的納付金にも拡げる。 ② 生活保護及びそれに準ずる世帯の私立高校生について、学費の全額無償化の措置を講じる。 ③ 減免の受給対象生徒を、保護者年収 590 万円未満の家庭まで拡大する。

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④ 県独自に給付型の奨学金制度または、入学金補助等の制度を新設し、入学時の負担を軽減する。 ⑤ 国の就学支援金制度で所得制限が設けられた対象家庭にも、県独自の予算で最大限の支援を行う。 ⑥ 減免制度の学園負担をなくし、全額を県の制度として運用する。 (2) 国の就学支援金について所得制限を廃止し、私立高校生就学支援金加算最高額を私学学費の全国平均に 相当するよう当面 3 倍加算とし、施設設備費等も対象とする。 国と県の制度を併用することで、私学 学費の実質無償化を前進させることが可能になる。 (3) 県の私立高校経常費助成の単価を国の単価増分以上引き上げる。当面全国平均以上の補助単価とするこ とを目標とする。 <退学・滞納の理由および状況等> 【退学】 ・親の養育拒否 ・両親共働きながら学費は生徒がアルバイトで工面、生活の中心がアルバイトになり勉学意欲が 無くなり中退 ・外国人の父及び保証人の母が支払拒否、本人はアルバイトで不登校多く除籍 【滞納事例・理由】 ・学費滞納で生徒がアルバイトをしているが、学費に回っていない。 ・保護者が外国人で保証人も支払い能力がない。 ・一人親家庭で兄弟が多く、学費に回らない。 ・学費の滞納が続く場合、生徒が不登校となりやすい。 ・経済的に厳しい家庭の場合、生徒が自分の昼食代や、校納金をアルバイトでまかなう生徒もい る。毎日アルバイトをしなければならず、部活動や学習に集中できない。 ・特に 4 月 5 月の年度初めの時期は、通常の学費以外に、年 1 度納入の施設費や教科書、問題集 代、諸経費などの費用の納入が重なり一度に入金出来ない家庭が多い。(一人親家庭) ・毎月定額の校納金は各家庭予定されているので、未納は多くはないが、教材費や特別課外活動 費(遠足費)、教科書代など、固定の校納金以外の納入金が発生した場合、期日までに納入する ことが難しい家庭がある。 ・近年一人親家庭が増加し、「家計のため」という理由で生徒のアルバイト許可願が増えている。 ・一人親家庭等の経済的余裕のない世帯もあり、年度中にも一時的に出費がかさむと学費が遅れ ている例がある。他県から来ている生徒もいるが、経済情勢が良くないのは全国的に共通して いる。(特に消費税増税以降) ・支援金 2.5 倍なので授業料の支払いはないが教育充実費未納により滞納となっている。(母親の 入院のため) ・幸いにも経済的理由による中退者はなかった。しかし、新入生において、入学金を延納して入 学した生徒や、さらに残念ながら入学金を準備できずに入学辞退した生徒もいた。こうしたこ とが起きないよう入学金への補助制度を確立してほしい。 ・家業の経営破綻、離婚等が経済状況の悪化を招くパターンが多い。 ・経済的理由で中退する生徒の数は多くないが、学費滞納の人数が以前よりやや増えている。

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