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3. 1 次オーダーの後座屈解析

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Academic year: 2022

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(1)

「おりがみ」から理想的な構造物への創造

広島大学 正会員 有尾 一郎

1. はじめに

本研究話題は、弾性不安定 (座屈)の一般論 を築かれたGiles との共同研究 “Twist buck- ling and the foldable cylinder : an exercise in origami”, Int. J. of Nonlinear Mechanics, 40(6), 833-843 (2005)の成果の一部からの抜粋 である。

2つの堅固な円筒を隙間をつくって一列に並 べ、それにロール紙を巻き付け固定し、その 両側でねじるとき,円筒周りにセン断が働き,

Fig.1に示されるような捩れ座屈パターンが現

れる1 。このとき,その紙面内には曲げも含ま れるが,微小なストレッチも働く張力場が形成 される。しかし,ねじり作用下の円筒シェルの 初期座屈問題(Fig.2)2 は等しい部分で曲げと ストレッチのエネルギーが含まれる。終局的な 座屈モードでは,三角形状からなる多面体構造 が織り込まれ,1次近似の後座屈を経たモード 形の結果を得た。この多面体に変態した形態か ら主要なストレッチ抵抗部分となるトラス構造 を構成し,軽量な展開構造物を創造したので,

ここに報告する。

2. 全ポテンシャルと線形固有値解析

円筒の臨界座屈と1次近似の後座屈解析は以 下の全ポテンシャル関数に基づく。

V =Vb+Vm+VT+Vc (1) ここに,それぞれの力学エネルギーは

Vb = Et3 24(1−ν2)

L

0

2πR

0

2w2

+2(1−ν)(wxy)2−wxxwyy

dydx

1特に,この周期凹凸の斜めパターンをクレスリング パターンと呼ばれている。

2Figs.1,2の両者は回転対称・鏡映非対称型の座屈波 形を示す。

Fig. 1 円筒の捩れを伴うクレスリングパターン

Vm= Et 2

L

0

2πR

0

2φ2

+2(1 +ν)(φxy)2−φxxφyy

dydx VT =−τt L

0

2πR

0 wxwydydx Vc=−Et L

0

2πR

0 φ 4φ+ρwxx

(wxy)2+wxxwyy

dydx.

から成り,ここに,w(x, y)は半径方向のたわみ を,φ(x, y)は応力関数である。 Vbは曲げエネ ルギーを,Vmは膜エネルギーを,VTはトルク による外力エネルギーを,Vcw表面のガウス 曲率に変換するための応力関数φがリンクする,

von K´arm´an–Donnell方程式からの制約条件か ら得られる組合せエネルギーである。Rayleigh- Ritz法あるいはGalerkin法では,モード形状は

w(x, y) =

2

i=1Aifi(x, y), φ(x, y) =

2 i=1

Bifi(x, y) · · · · (2)

(2)

w

(a) 変位w(L/2, y)とトルクの関係 (b) 座屈波形の等高線図

Fig. 2 Yamakiの捩り作用下の円筒シェル座屈 文献1)から引用. LengthL= 22.9 mm, RadiusR= 100 mm, thicknesst = 0.247 mm, Young’s modulusE= 5.55 GPa, Poisson’s ratio ν = 0.3.

と表し,ここに,

f1(x, y) = sinm πx L

sin

λx L −ny

R

, f2(x, y) = sin2 πx

L

と仮定する。ここに,Ai, Biは未知係数である。

べき数m = 1,2はツイスト長さの端部が単純 支持と固定支持の2つの境界条件に対応する。

最小値minVになるように,臨界トルクTCに 対応するA1, B1, n,λを考慮し,線形固有値解 析を行った上でA2, B2をセットした。

3. 1 次オーダーの後座屈解析

式(2)の完全な波形が採用されれば,Figs.1,2 に見られるように,係数A1, B1は内側の変形が 外側よりも大きい対称性破れ則のA2, B2に影響 する。当日は、典型的な紙供試体に対する後座 屈解析を示す。エネルギー最小化は斜めの角度 γに関するそれぞれの段階で実行される。後座 屈の発展として紙面の峰と谷ライン間のγの減 少は,系がフォールディングに順応するように 調整され,さらに斜めに変形するように示す。

峰と谷ラインのこの同じ問題はYamakiの結果 と比較した。ここに,γの実験値は,座屈の最 初の段階における線形固有値問題の適用に対し て,それらよりも常時小さい値を示す。そのメ カニズムを完全に適用するために,この適性は Rayleigh-Ritz近似の制約を持って適用可能であ るけれども,峰と谷ラインは異なった量によっ て回転しなければならないであろう。

Fig. 3 新しく創生されたデザイン

4. 座屈からの新しい軽量構造の創造

円筒シェルの初期座屈と後座屈において,適 当な斜めのパラメータλ(γ) と波数nの最小ポ テンシャルエネルギーになるとき,それは必然 的な結果となる。そこで、我々はその円筒シェ ルの捩れ座屈波形形成のメカニズムに基づく,

新しい構造形態の創生法を考案した。例えば、

ストレッチに抵抗する部位となる、峰と谷ライ

ンをFig.3に示すように取り出して,トラス構

造の幾何学的に軽量で安定的な新しい構造物の 創造を分析してきた。

参考文献

1) Yamaki, N. (1976) Experiments on the post- buckling behaviour of circular cylindrical shells under torsion. Applied Mathematics and Me- chanics. Springer-Verlag.

謝辞

日本伝統文化と工学(座屈)を結びつけた「おりが み工学」の学術的なアイデア(研究の芽)として貴 重な共同研究が行えた事に深く感謝する。

参照

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