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鋼柱の座屈後挙動解析

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(1)

【論  文

l

UDC :624

0フ5

2

 

e14 日本建築 学 会構 造 系 論 文 報 告 集 第 387 号

昭 和 63 年 5月

座 屈

後挙 動解析

正 会 員 正 会 員

之*

_

* *  §

1.

序  柱の塑 性 座 屈 後の挙 動は材 料 特 性に依 存する

従 来よ く研究さ れ てい るの は,

Shanley

の著 名な研 究 J) を始め と し て

応 カ

ひずみ線 図 が上に凸な材 質の柱につ いて で ある

鋼の 応 カ

ひずみ 関 係 を

bi−linear

と仮 定すれ ば2)

3) , 硬 化 係 数の大き さをい か よ うに選 択し たとし て も

得ら れ る鋼柱の座屈後挙動は, この類の柱に特有な 解の特性 を 逸 脱 す る もの で はない

 し か し, 周知の ご と く, 鋼は降伏 直後顕著な塑性流れ を示し た後に ひずみ硬 化す るの であっ て

む し ろ特 異な 材料特性を持つ と 言 え る

実用鋼 柱や鋼梁の座屈耐 力を 評 価す る に際し て, こ れ の も た ら す影 響を考察す ること が重要で あ る こ とを 認 識 し得た初 期の 研究と して

Haaijer

ThUrlima

皿n4}

 

Lay5

)お よ び

Lay −Galambose

を 挙げ ねばな ら ない。 実 際鋼 柱の座 屈後挙動はこの特 異性 に強く影 響さ れ る. こ れ を初めて明示し得たの は加 藤

秋山で あ るη

彼 等

Shanley

ル に よ る 思実 験 を 行い

鋼柱は降 伏に よっ て失っ た安 定性を ひずみ硬 化に よっ て回 復す ること

特に短柱はひずみ履 歴に強く依 存 す る応 答を経た後 安 定 性を完全に回 復す ること等を刻 明 に解 析し たの であ る。 さ らに

彼 等は 上記モ デル解 析を 踏ま えた第二 の研究に よっ て

実用に供さ れ る実鋼柱の 座屈 後 挙 動の多く を解 明し た8)

し か し な が ら

彼 等 第二の研 究で得た短 柱に対 する解は

彼 等 自身の第

の 研 究成果に照し て満足で きるもの で はない。 履歴依存性 の強く出る 短柱に対して非 線型弾 性 解 析を適用して いる か ら である

国外で は,

Yanev−Gjelsvik

が鋼 twQ

−flange

柱の座屈後挙 動を解 析 して いる% し か し彼等の い た 基 本 仮 定お よ び解法 は

先ん じて公表さ れ た 上記 加 藤

秋 山の第二 の研 究と細 部を除い て同

で あ る。 彼 等の得 た解の中に 加 藤

秋 山と は異なる結 果を導び く

factor

を認め ること はでき ない。  今の

の挙 動の本質を探っ た研 究は上 記三研 究 に集約さ れ る

し た がっ て

実 鋼 柱の座屈後挙動につ い て は未だ解き得ていない重 要な空 白が存 在する

即 ち

筑 波 大 学  助 教授

工博 # 林組

工修   〔昭和62年9月1日原 稿 受理〉 実 鋼 短 柱におい て も

Shanley

 

Model7

)同様に座 屈た わ みが消 滅し

柱は安 定 性を完全 に回復す るの か否か

完 全に回 復 する と し た ら そ れ に到るプロセス は如何な るも の か

さ ら に そ れ に対す る 理論 的 説明 は 可能か等々が不 明なの である

本論 上記の空 白 を埋める こと に よっ て

単調載 荷時に お け る実鋼柱の挙動の全相を系 統的に明ら かにす ること に あ る

ひずみ履歴 に依存す る 柱の挙 動を 正 し く追跡すべ

で は増 分 解析を採用 す る。 し か しこれ に附随して次の解法上の問 題が派生す る

  1

 鋼の 塑 性 流れ を増 分 解 析の いかに組 込む か ?  

2.

柱の塑性化し た部分が示す負荷

除荷の推移を正    し く かつ 見 通し よ く 追 跡 し手 順 如 何?  両 問 題へ の対 処は先の 空白を埋め る た め に

即ち実鋼 短柱の挙 動を解 明す る た め に 必須で あ り

これ を示すこ と は本 論の副 主題で あ る。  な お

,H

型 等 実 断 面 を 持つ 鋼 柱

に鋼 短 柱の完 全な 履 歴 解 析は極 めて困 難である

解か れ る柱は

加 藤

秋 山およ び

Yanev−Gjelsvik

同 様two

−flange

断 面 柱に止ま る。   §

2.

解 析モデル   解 析モ デル を次の よ うに設 定す る。 問題は規 準 化され た無 次 元の変 数 及び定 数で記 述 される

その正 当 性につ い て は付 録1で詳 述 する

以 下 実 物 理 量は太 字 体で

対 応する無 次 元 量は細 字 体で表 記 する

 [

1

] 材 料 特 性 :鋼は図

1(a>に示す如 く降 伏 後 塑 性 流れを起こ した後に ひずみ硬 化 するとする

硬 化 後の 接 線 係 数は

定 値 E。t と する

鋼が降 伏し た後の除荷は 弾 性 的に行 われ ると する

除 荷 が 大 き くなっ た後の引 張 降 伏は考えない

応 力 σ

ひずみ ε

ヤン グ率E

硬 化 点ひ ずみ e。t及び硬 化 係 数

E

。tの 無 次 元 値σ, ε,E , e

t 及 び

E 。

tを 次の よ うに定 義 する

     σ

σ/σ,

ε

ε/εy

,E =E

E =

1

     ε。尸 ε。ノε跏

E

E

。,/

E

こ こに ati

 ey は各々降伏応 力, 降伏ひずみであ る

(a) 図に描か れ てい る の は無 次 元 量 間の関 係である

 [2] 柱の断 面 ;柱の断 面は two

flange型 (図

1(

b

> 参 照 )で

両 flangeの 断 面 積は 等 し い と する。 各

一 61 一

(2)

(a )

1

2

l

u

a

1

2

     

1

2

   (

b

亀 \

O ε

d

2

  (

e

 

Fig

1 Two Fla皿ged Model of a Sしeel Column

  o

c

flange

の断 面積を全 断 面 積

A

で除し た無 次 元 値は 1/

2

で あ る

こ の断 面の場 合

断 面 丈 (

flange

間 距 離 )を 回転 半 径r で除し た無 次元値は 2で ある

 

3

 

座 標 ;柱の被 解 析 部 分は単 純 支持 中心圧 縮 柱を その対 称 面で 二分した

方であ る (図

一1

(c参 照 )

柱 の 材 軸方 向 を X 軸とし

これ が上記の称 面と交わる 点を原点 と する

。g

座 標は座 屈た わみ である

 x と g の 無次元 殖は x

IJ

x /r

 y

u /r で定 義さ れ る

柱 長の半分 を tとすれば

そ の無 次元値は

   lTVE7 ・

t

/r

1

7

λ/2

 

t・

 

 

一・

−t・

(1 ) であ る

こ こ に λ

21/r は所 謂 細 長 比で あ る

 

4

 

力 学量 :柱に作 用する軸 力P お よび 曲 げモ

メ ン ト

M

無 次元 値は 各々 P

P/ayA

 

M

M

/ asAr で定義さ れ る

 

5

 

変形 ;柱の変 形は平 面 保 持 仮定に従う と す る

 

以上 を前提と す る と解 析モデル の支 配 方 程 式は次の 4 条 件か らびか れ る (上 記 無 次 元 諸 量を (

A3

)の各 式 に代入 す る)

 釣 合 条 件 :Py

M

…・

…・

……・

…・

……・

………・

(2} こ こ に    σ1十σ2        σ 1

σ 2        

………・

………・

…・

(3) P

 

2

 

・ M

 

2 適合条件 ・

φ

一一

一 …

(・ 境界条件 :y’(

0

y(の

0

……・

……・

………・

(5) 構 成 式 :σ= σ(ε

………・

……・

…・

……・

…・

…・

(6 ) こ こ にσ1

ε、は座屈た わ み の凹側 flangeに お け る応 力

ひずみの無 次元量, σ2, e2 は凸 側flangeに おける そ れ ら で ある

φ

ε。は柱の曲 率

平 均ひず みの そ れ ぞ れ無 次 元 量で ある

1 (

d

)と (eを参照〉

d

dx

で あ る。   式 (2)

(6)は問題の無 次 元 変 数による表 示であっ て

1つ の σ(ε)と

1

に対して

P ,

y{x}

ε。(x)三者の関 係 を 定 め る 方 程 式 であ る (し たがっ て

当 然な が ら

σ

ε 曲 線が相 似な材 料 群に対 し て は

同じ 1値を持つ two

flange

柱の座 屈後挙動は皆 同じ である8り

以 下

例え ば 「応 力 σ」とは無 次 元 応 力を指すこと と し, 特に は無 次 元で あ ることを断らな い。  解 析に お け る荷重条件は軸力

P

の単 調 載 荷とする。 ただし

調載荷の 意 味す る所につ い て は若 干の考 察を 要 する (次 節 末尾参照)

 §

3

解析手順  増 分 解 析を 正 し く進め る た めに は どの瞬 間の増 分に 対し て も

柱の 塑 性 化 し た各 部が負 荷

除 荷の いずれ の 応 答 を 示 すべ き か を定め る陽な判定 手 段 が必 要である。 そ して これ が解 法全体の枠 組

即ち解 析 手 順 を統 制 する こ とにな る。 two

flange柱の場 合に は見 通 しの良い解 析 手 順 を見 出 すこと がで き る。 下に そ れを示す

 図

5は柱 内の弾 塑性 域の分布 が推 移す る過 程 を示 し た もの であ る。 これ は後述の解 析 結 果である

図に見る 通り,柱の ひずみ履 歴に依 存す る応 答 を追 跡する ことは

two

flange

柱の場 合に は弾 塑 性 境 界 (点で代表で き る) が

flange

上 を移 動する過 程 を追 跡する ことに他な ら な い

図で は柱頂部 (単 純 支 持 端 )は概 念 的に鋼 要 素で連 結さ れて い る

柱 頂 部 両

flange

の応 力は等 し く従っ て 両 者は同 じひずみ履 歴 を示すか ら で ある。 か く す れば

two

−flange

柱は

方の flange基 部

A

から頂 部 を 通っ て も う

方の基 部

B

に至る

本の通 路と考え ら れ る。 弾塑 性 境界は こ の通 路を連 続 的に移 動す るで ある。  圧縮 降伏と同 時に座 屈する鋼 柱は

片 側flange基 部 (例えばA )か ら塑 性 化 する (図

5(a)参 照 ) 塑性 域 とそ れ に隣 接す る弾 性域を 分 け る境界 を塑 性 域の先 端F と呼ぶ 。 先 端

F

は先の

flange

上の通路 を前 進また は後 退 す る

。・

時 的に停 留す ることも ある

これが前 進 して 塑性域が広が るとき, 前 進 部に は降伏と塑 性 流れ が 起こ る

。flange

の応 力は座 屈 後 材 軸に沿っ て勾 配を持つか ら

前 進 部の ひず み は降 伏 後直ちに ε

9t

jump

塑 性流 れ は 瞬 時に完了 する

従っ て塑 性 域と は ひずみ硬 化 域に他な ら な い

先 端Fの応 力は降 伏 値 σs (

1)で あっ て

その 塑 性 側の ひずみ値は ε

t

弾 性 側の ひずみ値は

(3)

εy (

1)になっ ており

ひずみ は こ こ で不 連 続で ある。

先 端F後 退し て塑 性 域に は , 後 退 部 に は弾 性 除 荷 が 起こる

 塑 性 域が十 分 広が り, 先 端

F

が頂部を 通 っ て 凸側 flangeに及ん だ後, 凹側

flange

基部 A か ら弾性 除荷を 起こす 柱 が ある (図

一5

(c参 照)

この場合の弾塑性境 界 を 塑 性 域の終 端

F ’

と 呼 ぶ

終端

F ’

flange

上 を後 退し て塑 性 域がむ とき,後退部に は弾性 除 荷が起こる。

れ が前 進す る と き 性再 負荷が起こ る。  上 記の ごと く

複 数現 わ れ るで あ ろ う弾塑性 境 界の 必 ずしも単 調で な い動 を制御し得る解 法枠組を作るに は 先 端

F

flange

通 路 上の位置を制御 変数と す るの が よい

1つ の増分解を 求 め るに際 して

先 端

F

の前 進 また は後 退が既 知な ら ば, その解は唯

で あ ること を示 すこと がで き る か ら である (付録

2

参照)。 し た がっ て

た と え終 端

F ’

が通 路上に現 わ れ るに して も

その位 置 は適当な試探操作によっ て確定して し まう。 しか し先 端

F

が 前 進す る か後退 す る か は分か ら ない

そこ で解 析手 順と し て は

先 ず 先端

F

現 位 置を既 知と してその後 退 解と前進解をこ ので個 別にめてみ る 〔求 め 方は§ 5

で述べ る)

有意義な解

即ち履 歴 条 件に抵 触 し ない 解が得ら れ た とこ ろでこれ を当 増 分 解と す れ ば よし  か く し て 1つのと先端

F

しい位 置が定 まる。 こ の順を

F

を更新しつ つ 逐 次 進め ることによっ て two

flange

柱の正 しい解 析が行わ れ得る。

 

本法か ら得ら れ る解は通 例の 荷 重 制 御 解

変 位 制 御れ で もない。 柱の ど こか が塑 性 負 荷 する解 を

lange

通 路 上 を弾塑性 境 界が徐々 に移 動 するとい う制 御 条 件をつ て求めて いるの である。 本 論でい う単調 載 荷と はこれ を指す。   §

4.

柱 断 面の力 学 量

M ,P

と変 形 量 φ

ε。の間の増 分     関係   [

1

]  断面に塑性流れ が発 生し ないと き  こ の 場 合に は先 ず 式 (6)より      

Oi=E1

乙1

 ∂1

=EzEz・・

 

一・

 (7) であ る

こ こ に

は無 限 小 増 分を表す。 E,

=d

σ,/

d

ε、

E2

d

σ2/

d

ε2 で あ る。 

E

 

E

,の値は対 応 するflangeが 弾性域ま た は弾 性 除 荷 過 程にあ る と きにはE (

1)

塑性 負荷過程にあ る と きにはEStである。 式 (3)

(4) の分 関と式 (7 )を連立して

d

,b

 

E

、 および

E

, を消 去す れ ば求め るもの を得る。 即ち      M

1)φ

8P

 

一・

(8)     

to

= =

PIK

十sφ

………・

…・

…・

………・

…・

…・

9 こ こ に          2 EE2        E置十E2      E2

− El

   

D

E

、+E、

κ

2

s

El

E2

       

……・

…・

…・

…・

……・

…・

…・

(10)   [2]  断 面の

方の flangeに塑 性 流れが発 生する と

k

2 一到

φ Z ε ε

o

−ey

=1 51 ε ε

Fig

2 

Jump

 in Cttrvatttre and  Central 

Strain

 

due

 to Material

     Yielding         き   以 下の関 係は塑 性 域の先 端

F

が ま さに前 進しよ うとす る断 面の み に用さ れ る

2は

方の

flange

が降 伏 して塑 性 流れ を起 こ し, その ひずみ が ε。t へ 瞬 時に

jump

それに対 応し て φとε。に も不 連 続が発 生する こ と を示 し た断 面の ひずみ分 布 図で ある

φと ε。の不 連続 量 φ」とε」は      φ,

εJ

(εs 厂 1)/2

……・

一 …・

…………・

…・

(11 ) で与え られ る

こ の断 面の φと E。は各々式 (

11

)の不 連 続 量 を 含む有限変 化で あ る

こ の断面の

M

P

と φs

i

。の間の 関係は

式 (

8

(9)で表 示さ れ る

M

P

に寄 与する φとε。の変 化が実 際の 有限変化 φ

,i

。か ら 各々 の不 連続量 を 減じ た無限小変化, 即ち φ

Tdi

,, 

E

εJ で あること を用い て得 られ る

即 ち      

M

D

φφ 丿)

sP

…・

……・

…・

…・

…・

…・

12

)      

Eo=P

/κ 十8φ平φ丿}十εプ

………・

………・

13

) こ こ に複号の上記号は 凹側

flange

が降伏す る場 合

下 記 号 は 凸 側

flange

が降伏 す る 場合にるべ き関 係で あ るこ と を示す (以 下複号が現れ る と き に はこ の規 約が適 用さ れ る)。   §

5.

無 限 小 釣 合 増 分 解  釣 合 式(

2

)の増 分 形

M =Py

P9

に式 (8)又は(12) を代入 す る とこの問 題の支配 方程式を得る

即 ち      

D

P

宙=

− P

sy

− D

φ ∫δ(x

XJ)廊

(14) これ は塑 性 流れ が先 端

F

の現 位 置x

XJ と XJ +

th

に挟 ま れ る狭いのみ に発 生する とし て表わ し た式であ る

δ(コC)はDiracの デル タ関 数で あ る。

1

は増 分が 行わ れ る間に為さ れ る先 端

F

の前 進 量で あっ て

,th

>0 の と きには凹 側

flange

上の F が前 進し

廊く0の とき に は 凸 側

flange

上の

F

が前進 する。 先 端F が後退 又 は停 留す る と き

お よ び柱全 域の塑 性 流れ が完 了し た後は

th

=0

であ る

 

式 (14)は

P

(x)と s(x)が既 知な らばの 二階線型 微 分 方 程 式で あ る

こ れ を仮 定して解の形を求める

先 ず方 程 式 (14)の基 本 解, 即 ち同 次 方程式      DY

十PY

0

………・

…・

…・

………

(15) の独 立 な2つ の解を

f

{x}

,g

(x)と すれば,非同次 形 (

14

) の

般解は次の よ う に表わ さ れ る10) 。

63

(4)

   

9

Af

B

・ +

∬毒[

ル )ξ

ξ

  

  

P

+y

ip

・・(ξ

・x・)

d

ξ

一・

一 一

(16 ) こ こ に 為

B

は積分定 数, 

W =

fg

f

g

は Wronskian で あ る

式 (15 )を用いれば

W

O

で あること が分か る か ら

,W

はこの場合 定 値で ある

特に

 

f

 g と して

   

f

0

i

 

f

O

};

o

g

0

O ,

 

g

(0)

1

 

(17 ) な る もの を 選べ ば

W =

1と 簡 単になる の で以 下これ を 採 用す る。  

f

g は式 (

17

)を初期 条件とす る方 程 式 (15)の 期 値 問題の解であ る か ら

数値的には容 易に定 め

る。 次に

  

 

・(x)・

9i

s

1cy

 

fd

ξ, ・(x)・

1

E−

1

YY

 ・

d

ξ      

 

−9・

 

一・

J・

 

 ∴

18 を 直 接 的な数 値 積 分で定め る。 さ ら に

  

 

・(・)・

f

。 x

f

(x)・(ξ)

∫(ξ)

9

(・)

φ’・(

9

・・’}・ξ

 

 

 

 

 

ll

,、x,,,。、,

,,XJ、、{x,

               

 

一…

 

t4

 (

19

> である

以 上の諸 関 係を用いれ ば式 (16)は

     り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    盈

=Af

Bg

十P(

fG

Fg)十1f毒 と書け る

。A ,

 

B

を境 界 条 件 (5>で定めると最終的に 次式を得る

   

i

ノニ

P1

ヒ[

1 ・

 一・

 ▼

 

(20 ) こ こ に ・(x)

G

(・)

・(の・

F

(の・(の/∫(の

∫ω         

一F

(x)9〔x       

(21)    

u

(x)=

H

(x)

− H

t

f

(x)/

f

1

)  式 (

20

)に おいて

P

th

は次の ように定める

  [

1

]  先端

F

が後 退又 は停 留す るとし たと き

および       柱全域の塑 性 流れが完了し た後

 

こ の場 合に はの どこ に も塑 性

れ は起き な い から

th

       ゆ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニ0

で あ り

式 (

ZO

>は

9

=PT

に帰する

 P は その符 号が

f

1

)の そ れ に等しい任 意の微 小 数とし てよい

  [

2

] 先端

F

が前進する と し たとき  こ の場 合に は先端

F

の現応 力 aXX 」)は 1に等しく

増 分 が 行 わ れ た 後 先 端F は π

XJ +th迄 移 動し こ こ の応 力 も 1に達する

し たが っ て σ

XXj

σ

KXJ

+th)

 aKx,+鋤 で あ る

こ れ か ら次式が導びかれる。

   

∂aX ・・)/∂x

ab− ax

・・)

…・

…………・

(22 )

式 (3り af

− P

±

Py

あ る か ら

の増 分 は

b

=P

±

Py

±

P

シであ る

これ に式 (

20

}を代入 す れ ば     ∂ノ

P〔1±y±PT )±PUth

一 ……一 一 …

(23 ) であ る。 式 (23)を式 (22 )に代入し て P につ い て解 けば ・

・ か

..

_

..

..

、、

4

, を得る

こ の場 合の増 分 解を定め るに は先端

F

の前 進量

       の

£ を適 当な微 小 数に固 定す る。 そ う す る と

P

は式 (24 ) の ご と くに £ に比例す る微 小数と し て確 定す る

これ を式 (20 )に入 して

多の £ に比例す る解を得る

 上 記 [1]

2

] 何れの場 合にも, 終端

F ’

が現わ れ る と きにはこ の位 置を試 探 操 作でめ ること がで き る

。1

つ の試し解を求め るに際して は

,F

の 位 置 を適 当に仮 定して

D

(X)と S(X>を仮に

これ に基づ い て [1 ] 又は [2]の場 合の解を求め

これ か ら得ら れ る

F ’

の 位 置と最 初に仮 定し た それ との整合を調べ る

 柱 支 点 間の縮み 2A

お よ び平 均圧縮ひずみ

i

得 られた盈と

E

。 (式 (9 )又は (

13

)参照)で y と ε、を 更 新した後 次式で定め る

f

。 ’

E・+

i

・…

…・

一 ………

(25 )  §

6。

数 値 解析と そ の結 果

 

前 節に お け る増分解を数 値 的に求 める ために問 題を離 散 化す る。 柱 自体が分 割によっ て離 散 化さ れ るばか り で な く

増 分も 離散化 され

こ れ ら は無 限小な らずして微 小な有 限 変 化に な る

有限 増 分 解 を累 加して最 終 到達解 を 求める場合に は

前 節の線 型 増 分 解 析で は省 略し た二 次微小 項が誤差 と し て 累積する お そ れが ある の で

これ を避ける算 法が考案さ れねばな ら ない

した がっ て

数 値 計 算に際し て は前 節の解 を 基 本 として

これ を若 干修 正する必 要が あ る。 これ を付 録3に概 括 する。  数 値 計 算の対 象は構 造用鋼二種か ら成る中心 圧 縮 柱の 座屈後 挙 動で あ る

材 料 として は

SS

 41 と

SM

 

58

を想 定する

鋼の材 料 定 数と し て必 要なの は ε。t とE。t二径 数である。 上 記 両材料の そ れ らを表

1掲 げ 。 柱の 長さ 1は

実 用に供せ ら れ る鋼 圧縮ブレ

ス や鋼 ト ラス 構 成 部 材に多 用さ れ る 細 長 比の範 囲 を包 含 する値と して

0.

13≦ 1≦1

3 を対象と す る

解 析に 必 要なの は以 上 εSt

 

E 。

t

‘の三径 数で あ り

これで十 分で あ る。

 

離 散 化の肌理 と し て

柱の分割 数 n を100

軸力

P

の標 準 増 分 AP。 を1/

100

と す る (付 録3参 照 )。  解析 結果 を鋼 種 別に そ れ ぞれ図

3

4に示す。 各図の (aに は 軸 力

P

と座 屈たわみ y(O)の関 係

b

)に は軸 力 P と平 均ひずみ

i

関 係が示さ れて い る。 各 図 の

b

に は鋼の応 カ

ひずみ線 図が破 線で併 記さ れ て

Table l  Mechanical Preperties of Materials

est Est SS41 Steel SM58 Stee1 10

010

00

0190

D14

(5)

P

 

2

1

   0         

5   y

0

(a Axial  CompTessien

Buckiing Wave  Amplitude Rela

    tiQnships

P

1.

5

1

5

 

0

 

 

 

 

 

  

 

10

 

 

 

 

  

 

20

 

 

  

 

 

 

30

 

 

E

b

} Axia且Compression

Column Shortening Re且ationships

Fig

3 Analysed Post

Buck }lng Behavior of SS 41 columns

い る。 同 じ

1

値を持つ柱につ い て両 図を比 較す る と

SM

 58か ら成る柱の 方が より不安 定で あ ること が 分 か る

こ れ は

SM

 

58

E

tが小さい 降 伏比 が高い )か らで あ る。 同 じ細 長比 λ を持つ 柱に対 して は な お さ ら 不安定にな る (式 (1 )参照)。   §

7.

鋼 柱の座 屈 後 挙 動 概 観  上に得ら れ た数値解 析の果を考察する。 た だ し解 析 に際しては次の制 約が加え ら れてい る

  (i) 鋼の硬 化 係 数

E 。

tは

定で ある

  (

ii

> 鋼は引 張 力に よっ て降 伏し ない

 卞

記は上の 制 約の枠 内で の議 論で ある。 図

5に は 弾

塑性域の分布の 推移する過程が描かれて い る。 これ は前節の解析か ら得た もの であ る

以下の 考 察に際して

P

2

  

0

         

5   

y

0

〔a Axial Compression

Buckhng  Wave Amphtude 

Rela・

    tionships

P

1.

5

    ,

5

  

0

        

10

       

20

       

30

  

ε (b) Axial Compression

Column Shortening Re艮ationships

Rg

4 Analysed Post

Buckling Behavior of SM 58 CDIumns これ を随 時 参 照 する

 [1] 

1

<π/2な る柱の弾性座 屈荷重は降 伏 値

1

え る。 この範 囲の い か な る柱 も 降伏 点 迄圧縮さ れ る と直 ち に座屈 し軸 力

P

は下 降 する

座屈た わ み は

方の flange基 部A 近 傍の塑性化に よっ て発生する。 残 り全 域の応 力は降伏 点に達し た瞬 間に下降す る か ら塑 性 化す る に 至 ら ず弾 性の ま まである

し た がっ て塑性域の先端

F

の始 点 は 凹側

flange

の基 部A である

こ の後単調 載 荷を続けると, 上記の いか な る柱につ い ても先 端

F

は凹 側

flange

上 を柱 頂 部に向かっ て単 調に前 進し

し たがっ て塑 性 域は拡 大する (図

5(a

こ の 座屈た わみ も 単 調に増える

。一

方 柱の縮み は

時 的減少す るもの が あ る。 長い柱の場 合

軸 力の下 降に伴う縮みの弾 性 的 戻

65

(6)

B

   

AQ

1

  

b

    (

c

Q

     口

lasti

・       zone

k

plasti

ally

[oading  zone

e

asticaHy

unbading  ZO〔e

d

i

e

h )

v

9

Fig

5 Elastic

 Plastic and Unioading Zone Distributions of a Buckled CQIumn according  to Typical Stages of      Loading り が塑 性 変形の進行に勝 る た めで あ る

先 端

F

が凹側

flange

上に在る限り, 柱 頂 部 (その 応 力値は軸力 P に 等しい は弾 性に止ま る か ら

軸力

P

は降伏 値

1

を 超 え ること は ない

 

2

] 先の制 約 (

i

), (

ii

> を仮 定 すれ ば

座屈た わ み が無 限 大に な る と きの軸 力

P

の 極 限値は次の re

duced

 modulus  

load

 

P

,である

 

 

 

こ こ ・

E

i

…・

…一

(・6・

P

・≦ ・鞴 た す桟 即

69VEI

1

の範 囲にある柱 の座 屈後挙動は極めて単 純であ る。 これ らの柱の先 端F は

上記の ご とく

凹側

flange

上を単調に前 進 するの で あっ て, そ れが 柱 頂 部に漸 近 する に従い (図

5 (

j

)) , 座 屈変形は無 限た大き く なり

軸 力

P

P

,に漸 近する。 塑性域 は 凸 側

flange

に は及び得ず

し た がっ て座 屈 後 の軸 力

P

は決し て 1を上 回る こと は ない 。 座 屈後極め て脆い挙動 を示す柱 から比 較 的 安定な柱に至る迄, 実 用 圧縮 鋼材の多くは こ の範 疇に属す る

加 藤

秋 山 及び Yanev

−Gjelsvik

の非 線 型 弾 性 解9 }

9} 範 囲べ て の柱に対し て正 しい結 果を与え る

先 端

F

の前 進が継 続 す る限り, 全 塑性 域の応 答は負 荷で あ り

し た がっ て柱 の至る所の応 力とひずみ は 応 か ひずみの処 女 曲 線 上を 動い て いるこ とにな る か ら で ある

 [

3

] 図

一3

お よ び

4

a図に示した破 線

1

。は凹 側

flange

基 部 A の応 力が降 伏 値 1を保つ し たときの P

y(O)関 係

即ち      

P

P ・

y(

0

);

1

で あ る

こ れ は two

flange

柱に対す るParisの11 )

ち柱の 基 部に塑 性 ヒ ンジ が形 成さ れ る と す る解を

P −

y(0>関 係で表 示し た もの に他な ら ない 細 長

P −

y(O)関 係 程 曲 線 らに近 接す る。 本解析の与え る

P −

y (

O

) 関係が曲 線

h

を 上 回る の は材 料が硬 化す る か らで あ る

P 一

卸  曲 線 が 曲 線 ゐに近 接 して いる と き

基 部

A

の応 力は 1をわずかに上 回っ て いる だ けであ り

し た がっ て 柱の塑性域は基 部A の付 近に集 中して い る。 Parisの解 が適 用で き るのはこ のよ うな 状 況 下に限 られ る。 逆に

P −

y(

0

)曲 線 が 曲 線

te

に近 接 するよ うな細 長い柱に対し て は

材 料の応 カ

ひずみ曲 線を本 論や加 藤

秋 山8} よび

Yanev−Gjelsvik9

ように trilinear とし て も

或 いは他の研 究に見るよ うに

bilinear

と仮 定 して も2〕

3}

得ら れ る解析結 果の大 局に は差 異は出ず 等し くParis の 即 ち弾 性

完 全 塑 性 解がよい近 似であ り得る。 [・

t

な る柱の軸 力

P

は1を 上回る

・P

1

を超える と同 時に先 端F は柱 頂 部に て凹 側flange か ら凸側

flange

す る。 これらの柱に対 して さ ら に単調載 荷 を 続ける と, 先 端F は今 度は凸 側

flange

上 を その基部

B

かって前 進 を始める (図

5(

b

))

こ の時 柱 頂 部は塑 性 負 荷で ある か ら

軸 力

P

は 1を超え て上 昇し続け る。 座 屈た わ み も増え る

これ らの柱の そ の後の挙動 は 次の 二 組に分 類で きる

  〔5 ] 先 端

F

の前 進が止む柱 : こ れ

1

に該 当する の は 1 が あ る臨 界 値よ り大き な柱である。 こ の類に属 する柱の 場合

先 端F は凸側

flange

上 を

定 程度前 進 し た後

前 進が 止 み

次に は 後 退 を 始 め る

先 端

F

の後退に よっ て後退部に は弾性 除 荷 が起こ る (図

5(k))。 こ の 後 退 は単 調であっ て

極 限では凸 側

flange

頂部に漸近 す る

(7)

       

1y

O

Fig

6 Mark of  Some Representative Post

Buckling States on

     the P

y(0)Curve of   a  Short Column

こ の間

柱 頂 部は塑 性 負 荷で あ る から

軸 力 P は さ ら に単 調に増え

式 (26)で与えら れ る P,に漸 近する

座 屈た わ みも単 調に増え る。   [6 ] 先 端

F

が前 進 し続 ける柱 : これに該 当する の は 極短柱であっ て

鋼 柱に特 有な座屈 後 挙 動は特に こ の類 に属 する柱に見ら れ る。 図

6に拡 大して再 記し た

P −

y(

O

)曲線を参 照して

こ の類の柱の座 屈 後 挙 動 を述べ

先 端

F

が凸 側flangeを前 進する途上 先 ず 座屈た わ み が減 少 方 向に反 転 する (図

6の a 点)

柱の 中で瞬間 的 に最 も 柔なの は塑 性 流れ が起 こ りひ ずみ が ε。t へ

jump

する先 端F の前 進 部 分である

凸側

flange

上にあ る先 端F の近 傍が他に比し大 き く縮むときの た わ み増分 の モ

ドを想 起すれば, 座 屈 変 形が減少す る とい う事 実 を 理 解する ことが でき よ う

加藤

秋山お よ び

Yanev・

Gjelsvik

の非 線 型 弾 性 解SL9〕 は上記座 屈た わ み の反転を 含む

な ぜ な ら ば図

6の a 点は 図

一5

で は (

b

)図の 状 態に対 応し し た が っ て塑性全域は依 然と して負荷で ある か らである

 こ の後, 凹 側

flange

基 部

A

か ら弾 性 除荷が始ま る

即 ち塑性 域の終端

F ’

わ れ

これ が基 部

A

か ら後退 を 始め るの で あ る (図

一5

(c この と きの基 部

A

の応 力 を a。 とすれ ば, こ の除 荷が起こる直前お よび直後の 基 部A の応 力は σ。を上 回る こ と は ないか ら      

P

P ・

y(0)≦ao で あ る

。P

P ・

y(

0

}= σ。 を表す曲線を

ti

と し

これ を 図

6に破 線で示 す

上の 不 等式 は

P −

y(O)曲 線が曲 線 1,に下か ら接する こ とを言っ て い る

一6

の接点

b

は 終 端

F ’

の基 部A か らの後 退 時に対 応す る

  この後 凸 側flange上の 先 端 F は 前 進 を続け, 凹側

flange

に 現わ れた終 端

F ’

は柱 頂 部に向かっ て後退す る

座 屈 たわみ は減 少 を続 け る

一6

の c 点は

P −

y(0)曲線の極大 点で あっ て

終 端

F ’

の後 退が丁 度 柱 頂 部に達し た状態に対応す る。 この後, 終 端 F ’ は今 度は 凸側

flange

上を

先 端 F の前 進を急 追しつ 退 し続 け る (図

5 (

d

))。 し た がっ て塑 性 負 荷 域の幅は急 速に 狭ま る。そ して先 端

F

が凸 側 基 部

B

に到 達 すると 同 時に, 終 端

F ’

は先 端

F

に追い付い て しまう (図

5(e))

こ の 状 態は図

6の

d

に対 応 する。  基部

B

の応 力が丁度降伏点に達す る という条 件は      

P − P ・

y (0)

1 であ る。 こ れ を表 す 曲 線

1

,が図

6に点 線で描かれてい る。 上 記の

d

点は曲 線

1

,上に位 置しな ければ な ら ない。 実 際に は

図に見る よ うに

P

y〔O)曲 線が

d

点で曲 線

lz

に下から接 する とい う解 が 得ら れ る

これ が, 基 部

B

に て終 端 F

が先 端

F

に追い付 く とい う事 実に対応 す る。 図

6の状 態c か ら

d

に至る経路上で は

座屈た わ み

軸 力いずれ も減 少し, し た がっ て基部

B

の応力 上 昇 速 度は残り全 域の それ を上 回る

し か し

,d

点で は

P −

y(O)曲 線が曲 線 1,に接する か ら基 部

B

の応力 上 昇 は止 む。 し た がっ て残 り全 域の応 力は

d

点に 至っ た と き既 に減 少過 程に なけれ ば な ら ない

す な わ ち

このと き柱 全 域は弾 性 除 荷 状 態になっ て し ま うの であ るe こ れ は終 端F

が 基 部

B

迄 後 退し たこと を意 味す る。  

d

点に至っ て柱 全 域の降 伏お よび塑性 流れ が完了す る

し か し

上 記の ごと くこ こ では柱全域は基 部B を除 いて弾 性 除 荷 状 態で あ る

次に は終端

F’

が凸 側

flange

基 部

B

か ら柱頂部に向かっ て再 前 進を始め る

再 前 進 部 に は塑 性再負荷 が 起こ る

。一

方先 端

F

は今 度は基 部

B

に 停 留す る (図

一5

f

>)。 この と き座 屈た わみ はさらに減 少し

,一

方 軸 力は上 昇 方 向に反転する

終 端

F’

が再 前 進す る途 上

6の

P −

y(O)曲 線がc と同じ高さに あ るe を ち ょ う どぎ る と き

終 端

F’

頂部 す る

e 点 以降終端

F

’ は今 度は凹側

flange

上を その基 部

A

に向かっ て再 前 進す る (図

5(

g

))

依 然と して, y(

0

>は減り

P

は増え る。 そ して終に終 端

F ’

は基 部

A

に 達す る

こ の態は図

6におい て P

y(0)曲 線が曲線

1

、と交わ る点

f

に対応 する。 ちょう どこ の と き基部

A

の 応 力は先の σ。に復 帰 する か らで ある

終 端

F’

方の 基部

B

か ら他方の基 部A迄 再 前 進す る全過 程中先 端

F

は 基 部

B

に停 留 し続け る。 し た がっ て f点に至っ て初めて 柱 全 域は塑 性負 荷状態にな る (図

5(h))

 し かし なが ら極めて顕著で あ るの は

柱の座 屈 変 形が

6の

f

点に至っ た瞬 間に完 全に消 滅す るこ とで あ る。下に記 すように理 論 的にそ う な ら な け ればな ら ない。 し た がっ て 図

一6

にお け る

f

点は曲 線

1

、と縦 軸の交 点に

, この と きの 軸力P は a。に等し く な る

数 値 解

67

(8)

析で は誤 差に帰 因 する わずか な座 屈た わみが 残っ た が 図示して露わ にな る程では ない。  初 期 不 整の ない 真 直な柱の座 屈後の釣 合いは式 (1)

す な わ ち

Py =M

で あるが

柱 全 域が塑 性負荷な ら ば, 柱の全断面の モ

メ ン トは

M =− E

。尾ガ と評価さ れ る か ら

支 配方程式は     

EstY

Py =

0 にな る

これを 境 界 条 件 (5)の下で解く と

周知の ご と く

接線係 数 荷 重        π2Es‘      

一・

一・

 ∴

 

 (27      

P

尸       (21)a 未満の軸 力の下で は

明な解 (y{x}iO 以 外の解は 存 在し得ない とい う結 果が得ら れ る。 先 記の状態∫に お け る軸力

P

σ。)は実 際

P

,よ り小さいか ら, 柱 全 域がこ の

f

点で塑 性 負 荷に な っ たと きに は座 屈た わ み は 消 滅し ていな け ればな ら ない の である。 し か し

σeく

Pt

で あ ること

お よび 柱 全 域が塑 性 負 荷に な り得ること は 実 際に 数 値 解 を得て み なけれ ば分か ら な い

  f

点以 降荷重

P

が上 昇 して P‘に達 する図

6の 9 点 まではこ の類の 柱は真 直に縮 む。 こ こ に至っ て

降伏と 塑 性 流れによっ て 発生した不 安 定が完 全に除か れ たので ある。 そ の

P 一

τ関係は, 図

3お よ び 4の (

b

) 図に見 る ごとく鋼材の σ

ε を関係に

致 する。 stub column

testi2〕

stub  column 降 伏 荷 重 迄 圧 縮さ れ

た後 も見た所 座 屈し ないの は よ く知られている。 塑 性 流

れ が起こっ て接 線 係 数が0になっ てい るにもか かわ らず 座 屈た わ みが顕 在 化 し ない の で ある

もし降伏 後 座 屈た

わ みが 成 長し た とすればstub  column  test の の 義が失なわ れ て しまう。

Stub

 column  testむ し ろこ の 経験的知 識 を踏ま えて行わ れて いる というべ き で ある。 上に得た解 析 結 果はこ の事実の 理論的 検 証に な り得て い る

 

軸力

P

Pt

を超えた後の こ の類の柱の挙 動は

材 料 の応カ

ひずみ関 係 を

bilinear

型 と仮定し たときの そ れ と 完 全に同

で あ る。 す なわ ち

,P

P

,を超え る と同 時に先端

F

が基 部B か ら後 退を始め

後退部に弾 性 除荷 を起 こ しつ つ 座 屈 変 形が再 生 長す る。 先 端

F

は凸 側

flange

上 を単調に後 退し (図

5(i))

極限で は柱 頂 部 に近 する

軸 力 P は座屈たわ み と 共に 単 調増 加し

P

, に漸 近する。 数 値 解 析で は先 記の小さ な残 留 誤 差た わ みが P,直 前で急に増 幅され

これに伴い先 端

F

の後 退が促さ れ る とい う結果が得ら れ るe

 §

8.

結 論

 

鋼は降伏し た後

ひずみ硬 化す る に先立ち顕 著な塑 性 流れ を示すた め に

いか な る中心圧縮 鋼 柱も降 伏と 同時 に座 屈す る

その後の鋼 柱の座 屈 後 挙動 は

,一

般に

鋼 が負荷と除 荷の履 歴に依 存す る応答を 呈 することの影響 を受ける

特に鋼短柱は や や複 雑な履 歴 依 存 応 答を経た 後, 安 定性を完 全に回復し, 座 屈た わ み は消滅 して し ま う

本論は鋼 柱の履 歴 依 存 応 答を明ら かにすべ

two

flange

鋼 柱に対 する 1つ の解 法 を 示し

これ に基づ く 数値解析によっ て, 上 記の事 実を解 明す る と共に

単調 載 荷を受け る two

flange鋼 柱の座 屈 後 挙 動 全 相を系 統 的に明ら かに し たもの である

さ らに

従 来 求め ら れ て い る鋼 柱の非線型弾性 解S )

9 )の適 用 範 囲 も 自ず と判明 し た。 す な わ ち, 塑性全 域の負 荷 が継 続 する限 りこの種の 解法は 正 しいの で あるが, その適 用 範 囲は必ずし も狭い もの では ない 用的 細 長 比を持つ 鋼 柱の座屈後 挙 動の多く はこの易しい解法で説 明できるのである。

 

以 上本 論は

かつ て加 藤

秋 山が提 示し た鋼 Skanley Model に対 する座 屈後挙動解T }の よ り実 情に近い方 向 へ の

般 化を試み た もの で あ る

 付 録1 無 次 元量 に よ る 問 題 の 記述  数 学 的 展 開を 簡約すべ く無 次元 量で問 題を記 述し たい

そ の た め に下にや や

般 な 考 察 を 記 す。

般の断面形を持つ 単 純 支 持 中心 圧 縮 柱の曲 げ座 屈お よびその動は次の4方程 式の 連 立 解である

釣合 条件 :P

y

dPfdx ・

O

   

こ こ に P

崩 〃

・癇 適合条件 (平 面 保 持 仮 定 ) ・

・+ c・ 境 界 条 件 ・

L

〃(1)

・ 構成 式 :σ

σ(e>

………

Al こ こ に dA は柱 横 断 面の微 小 面 積 素

 t は中 立 軸か らdA 迄の 腕 長である (図

A1参照)

他の記 号および座 標は本 文§2

に おける定義に準じ る

dA

Z

Fig

Al  AGeneral Cross Sectional Shape of a Column

式 (Al}にお け る全 物 理 量 を

それ ぞれにつ い て適 当に設定し た規準値で除し

次の よ うに無 次 元 化す る

    σ

σ/a.

E

ε/ε。

ε。

ε。ノey    コσ

Vi

;x /r

 y

g/r

 g

z/ア       

 (A2}     dA

d1唖〆A

 P

Pσy14

 M

』if/eyAr 式 (A2}を式 (Al)に代 入 する と

式 (Al)と完全 に同型な (即 ち太 字 を細 字に置 換し た〉 無 次 元量に よ る支配 方 程 式 を得 る

すな わ ち Py

M, P

0 こ こ P

翩 溺

・zdA ε

=−

y

z十ε 。 忽

(0)

y〔1)

O σ

a〔ε}

A3

(9)

この 同 型 な 関係は

無次元諸量 の物理的振 舞 と 対 応 す る実物 理 量のそ れと が 完 全に同じ であること を意 味す る

換 言す れば

上 記 無 次 元 量 を あ たか も実 物 理 量であ る かの よ うに み な し て相 互の物 理 的 関 係 を見い出 し, そ れに基づいて支 配 方 程 式 を導 き, そ してそ れ ら を展 開す るこ とで正 しい解 析が行わ れ得るの であ る

こ う す れ ば

本来 解 析 に 不 要 な 径 数 は

切 表 面に現 れ る 必 要が な く な る

     

  付録2 塑性 域の先端Fの前 進又 は後退が既 定と し た ときの       増分解の唯

性   [1 先 端Fが前 進か ら後 退に転 じ たとし たと き, およ び後         退が継 続して いる と し た と きの後 退 解の唯

性  この場合に は

先 端 Fの応力 増 分 は0

凹 側 flange基 部Aか

ら先 端Fまで の応 力増 分は正 値

凸側 flange基 部Bか ら先 端F までの応 力 増 分は負値でなけれ ば ならない

した がっ て柱の至 る所の係 数ElとE, (本文式 〔7))は既に確 定して いる

故に

本文 §5

1と し て得ら れ る解雪

PT は

f

{1}

0で な い限り唯

である

  [2] 先 端F が前 進する とし たと きの増 分 解の唯

性   先端Fが flange通 路 上を同量 ± だ け前 進す る増 分 解が 2つ あっ て,

方 (解

1

と する)は他 方 (解

H

とす る)よ りも終端 F

が大 き く後 退 する解であっ た と仮 定 す る

両 増 分 解の諸 量 を 下添字1

皿 を付して区別す る

そ う す る とこ の場 合

現 荷 重 P の下 で先 ず解 シ1が起こ り

続いて 荷 重 P+P

の下で解

Du一

が起こ る と考え て も差し支え な い

なぜな ら ば δ

d

な る 応 力変化はひずみ履 歴の条 件に抵 触し ない か ら である

し か も 解 蜘

Yi

は最初の仮定よ り先端Fの停留 解で あ る。 し た がっ て 荷 重P +P匸の下で は先端Fの停留解が存在す る。

th

は無 限小で あ る か ら荷 重P の下で既に Fの停 留 解が存 在する ことにな る

し た がっ て次のよ うに君うこと がで きる

  「先 端Fの後 退解 〔停 留解を 含 む)が存 在し ないな ら ば

Fは 前 進し

かつ 前 進 増 分 解は唯

である

」   [3] 先 端Fが 凸側flange基 部

B

に停 留 しているとし たとき        の増 分 解の唯

性  [1】

[2いずれ で も ない 場合と し てこ の場 合 を も検討 して お く必 要が ある

こ の場 合に は柱 全 域の塑 性 流れ は既に完了 し て いる

し た がっ て

硬 化 係 数 EStより得る接線 係 数 荷 重 (本 文 式 (27))未 満の荷重の下では

いか な る増 分 解 も

し た がっ て終 端F

が どこに位置し よう と も得ら れ る増分解は唯

で あ る13} D   付録 3  数 値 計 算 手 順 概 要  数値 計算にお け る 基 本 事 項 は 次の 4点であ る

 [1] 材 長 1をn 個に等分割す る

y は両 端 点を含む n +1 個の評 価点で

応 力は両

flange

合せて 2(n+1>個の 評 価 点で の み評価する

隣接す る評価点間のを ∠IX

1/n とする (図

C1参 照 )

  [2]  弾 塑 性 境 界は

増 分 間に 1評 価 点 以 上は移 動し ないよ うに制 御 す る (但 し

先 端 Fの前 進 途 上 に お け る終 端F

の位 置は制 御 しない)

 [3] 力の釣 合い 本 文 式 (2D は

現 状 態

P ,

 M ,  yに対 n 2 0

Fig

 C l D孟scretization  of a Two F監anged  Cohmn

して増 分AP

 AM

 Ay が       〔P十△P)(y十△y}

M 十AM

……・

………・

…・

(C1) を満たす よ うに決め ら れ るものと する

  [4] 応力増 分Aσは

現 応 力 をσ と すれ ば     σ十Aσ

(P十 △P)[1±(y十Ay)]

………・

……

(C2) を満た す よ う に決め ら れ るもの とする文 式 (2

3照)

 

増分 AP

 Ay は 次 のプロ セスか ら得ら れ る

 前 増分 で は Aσ

が式 (C2)を 満 た す よ う に定め ら れ る か ら

現 状 態で は

M =

Py

が成 立 している

。一

 AM は本文 式 〔8} と (9) より      △M

P△φ

8△P

Dφ丿δ{x

コc丿)〔士4コじ) で ある

こ れらの

関 係 を式 (Cl)に代入 す れば 本 文式 (14)に 代る次の方 程 式 を得る

    DAy

+〔P十AP )Ay

=−

AP (s十y)

Dil

δ(x

Xi}(土Ax }              

t・

………・

…・

…・

…………・

(C3) しかしAP は未 知である か ら (C3)はAy の線型微分方程式で は ない

そ こ で AP

 Ay は次のイテ レ

ショ ン に よって求める

 イ テ レ

ションの各 段では次の線型方 程 式を解く

    DAy

十(P十APCkJ”Ay

=一

△P  ε十y)        

Dφ丿δ(x

X」)(± ムユ})

…・

…・

……r・

……・

…・

…・

(C4) こ こ にAPCt

1)テ レ

ョ ン の前 段で求 め た

AP

の評 価 値

△P[” 次段で求め るべき未知 増分であ る

第1段ではAP ,

°

0 と する

式 (C4 の形は本文式 (20と同じ次 式で あ る。      A!ノ軍 TApc「cト十 U

(±Ax )

tt

tttt

t…

 

tt

 (C5) ここ に T

U は本 文式 (21)

で与え ら れ る

ムP  は次の よ うに 求め られる

  [1] 塑 性 流 れ が柱の どこにも起こ ら ない解  この場 合 には式 (C5}におけるAx は消え る

 Ay

TAP(M を式 (C2)に代 入 し て 応 力増分 を評 価す る と き

系の弾 塑 性状 態 (先 端F又は終 端F

の位置)が 1評 価点分移動 す る よ う に 式 〔C2 } を解い て AP [” を定め る

も し得ら れ た △P  と

f

(1) の符合が異なるならばこ の解は有 意 義でない

1

△P 喇が荷 重 増 分の標準値△P。よ り大で あ ればApc ”

signf (1)

AP。と す る。  [2] 塑 性 流れ が発 生して先 端Fが 1評価点前進す る解  式 〔C5)を式 (C2>に代入 して, 移 動 後の先端Fの応 力が 降伏 値 1であ る という条 件か らこれ を解い て Apua を定める

終 点F

が 現 れ る と き に は単にこ う して得ら れ る解は履 歴 条 件 を満 た さ ないであ ろ うか ら

本 文 §5

末 尾に記し た と同じ試探 操 作を行 う

 以上を API

1 〕 Apc十 分 小 (え ば

AP

,/100未 満 ) とな るまで繰り返して求め るべ き △P Ag 定 し

こ れ を 方 程 式 (C3)の解とする

参考文 献 ) 1 > 2 > 3 ) 4 ) 5 ) 6

F

R

  Shanley

 

lnelastic Column  Theory

 

Journ

Aeronautical Science

14

 No

5

1947

山 田 稔

辻 文三

「繰り返し軸 方 向力 を受け る筋 違 材 の弾

塑性変形 性 状に関 する研 究 (

1

;解 析)」

日本建 築 学 会 論 文報告 集

第205号

昭和48年3月

藤 本 盛 久

和 田 章

白方 和 彦

小杉 立

「筋 違 付 鉄 骨 ラ

メ ンの

塑性 解 析に関 する研 究 」

日本 建 築 学 会 論 文 報 告 集

第209号

昭和48年7月

G

Haaijer a【Ld B

 Thtirlimann

On Inelastic Buckling

in Steel

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M

G

  Lay

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Members

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lnelastic Steel Beams

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(10)

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Mechanicsand

sics of Solids.VoL6. 1958.

SYNOPSIS

UDC :624.e75.Z OI4

ANALYSIS

OF

THE

POST-BUCKLING

BEHAVIOR

OF

STEEL

COLUMNS

by Dr.HIROYUKI SUZUKI, AssociatePfofessorof

ty of Tsukuba and KOICHI MAEDA, Engipeer of

Obayashigumi,Ltd., Members of A.I.

J,

The post-buckling

behavior

of steel columns

depends

largely

on theplasticityof the material which,

before

strain-hardening, exhibits a significant amount of plastic

flow

without any

increase

in

$tress. This ;e$ultsinzero'

tangentmodulus of the material and therefore any eolumn

buckles

immediately

after

it

is

compressed up toits

.yield

strength and itthen

loses

the stability.

However,

along with thepost-bucklingstraining, the

lost

stability

proves to

be

recovered to some extent or even completely.

This

is

due

of course to the subsequent

strain-hardening

effect,

but

thisprocess

is

found

to

be

highly

history

dependent

and complex. This study is

devoted

to a refined analysis of thishistory

dependent

post-buckling

behavior

of steel columns,

It

is

found

from

thepresent

study thatthe

buckling

deformation

of a very short column, or so called stub column, vanishes completely after some post-bucklingstraining,

hence

the column recovers subsequently theoriginal straight configuration,

参照

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