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SEC コンクリートの橋梁床版への適用検討

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Academic year: 2022

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図1 拘束試験体の概要

290 70 190

ガラス棒

φ100コア 420 (単位:mm)

図2 コンクリートブロック

60mm ゲート引上げ

800mm

奥行き 1000mm 沈下量計測

図3 振動下の充てん試験概要

SEC コンクリートの橋梁床版への適用検討

(株)IHIインフラシステム 正会員 戸田 勝哉

(株)IHIインフラシステム 中村 善彦 リブコンエンジニアリング(株) 正会員 ○伊藤 祐二

1.はじめに

橋梁床版は版厚が薄くて面積が大きく,舗装工が施工されるまで天候による乾湿が繰り返される.また,供 用後は常に活荷重を受け,雨水や融雪剤等の床版内部への侵入による鋼材腐食が懸念される.橋梁床版コンク リートにはひび割れ,疲労,防水,塩分に対しての高い耐久性が要求される.さらに,合成床版の施工では鋼 材や鉄筋が入組んだ箇所への,コンクリートの確実な充てんが求められる.そこで,SECコンクリート1)のひ び割れ抵抗性や強度の増進と耐久性の向上および良好な振動下の充てん性2)を生かして,橋梁床版への適用が 期待される.以下,SECコンクリートの橋梁床版への適用を目指した検討について報告する.

2.検討概要 2.1 耐久性試験

コンクリートの耐久性検討はひび割れ抵抗性,遮塩性,

水密性に関して実施し,施工性能として振動下の充てん性 を検討した.ひび割れ抵抗性は拘束体の周囲に試験コンク リートのリングを打込み,脱枠後にリング上面と側面のひ び割れを観察・測定して,ひび割れ総面積(=Σ(ひび割れ幅×

長さ))を比較する方法によった.図2に拘束試験体の概要 を示す.遮塩性はモデル鉄筋(φ16mmガラス棒)を高さ 70 と 190mm に 埋 込 ん だ コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク

b420×400×h290mm 立方体)を作成した後,φ100mm コ ア試験体を採取してJSCE-G 571-2007を実施した(図2参 照).また,水密性は φ100×50mm 試験体を用い,加圧力

0.5MPa のインプット法で透水性を試験して拡散係数を求

めた.

2.2 振動下の充てん試験

合成床版ハンチ部を模した型枠をテーブルバイブレー タに固定し,振動数60Hzで加振した状態で,通常練り(一 括)と SEC 練り(SEC)による同配合のコンクリートを

b610×h60mm の開口部から流し込むことにより,コンクリ ートの充てん性を評価した。図2に振動下の充てん試験概 要を示す.

3.実験結果結果および考察 3.1 耐久性

図4に耐ひび割れ抵抗性の比較を示す.ひび割れは乾燥 日数28日以後発生し,SECの場合には91日でほぼ収束し

キーワード SEC工法,橋梁床版コンクリート,充てん性,ひび割れ抵抗性,遮塩性,水密性 連絡先 101-0044 東京都千代田区鍛治町1-8-8 Tel.03-3257-8011 E-mail:[email protected]

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

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0 20 40 60 80 100

0 50 100 150 200 250

乾燥日数(日)

ひび割れ面積(mm2 )

一括 SEC

W/C=49.3%,NC使用 30-12-20N相当品

図4 耐ひび割れ抵抗性の比較

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4

0 5 10 15

経過時間(日) 陽極側塩化物イ濃度 (mo/)

一括-190mm 一括-70mm SEC-190mm SEC-70mm

NC使用 W/C=45.4%

図5 塩化物イオン濃度経時変化の比較

0 50 100 150 200 250 300 350

0 300 600 900 1200 1500 1800 経過時間(秒)

上面沈化量(mm)

一括 SEC

W/C=49.3%,NC使用 30-12-20N相当品 スランプ11.5cm

図6 コンクリート上面の沈下量経時変化

一括

SEC

写真1 コンクリートの充てん状況(4 分経過後)

ているが,一括の場合には214日まで増大している.さらに,乾燥日数214日でのひび割れ面積で比較すると,

SECは一括の場合の1/2以下となっている.

図5に塩化物イオン濃度経時変化の比較を示す.高さ190mm位置でのSECの遮塩性が,高さ70mm位置で の一括の場合とほぼ同様である.高さ70mm位置でのSECの遮塩性を同一高さの一括の場合と比較すると,

約1/2であって,ブリーディングが少ないというSEC工法 の特徴が結果に表れている.

また,透水性については桟橋(W/C=41%,FMKC使用)お よびドック(W/C=57%,BB 使用)の配合の試験体で比較し た結果,配合によって程度が異なるものの, SECは一括と比 べて透水性が低下する(12~45%低下)ことが分かった.各 種耐久性について検討した結果,SECの優位性が確認された.

3.2 振動下の充てん性

振動下におけるコンクリートの充てん性を確認するために,

一括および SEC コンクリートを図2に示す方法で試験した.

図6に,一括およびSECコンクリート上面の沈下量経時変化 を示す.スランプは 11.5cm と同一であったにもかかわらず SECは充てん速度が大きく,加振後5分でほぼ充てんしたの に対して,一括の場合には加振後30分経過しても未充てん部 がかなり残っていた.また,充てん開始時におけるコンクリ ート先端では,一括の場合には分離水の先走りが認められた のに対して,SECの場合には分離水が認められなかった.写 真1に4分経過後のコンクリート充てん状況を示す.

4.まとめ

SECコンクリートの橋梁床版への適用を目指して,耐久性 と合成床版ハンチ部を模した型枠を用いた振動下の充てん性 を検討した.その結果,以下のようにSECの優位性が明らか となっており,積極的に適用を推進する予定である.

1) 耐久性として遮塩性,水密性およびひび割れ抵抗性につい て検討した結果,通常練りのコンクリートと比べてSECの場 合にはいずれも向上した.

2) 通常練りのコンクリートと比べて SEC では充てん速度と 充てん度が非常に大きく,鋼材が錯綜した部分へのコンクリ ート充てんに適している.

参考文献

1) 伊藤ほか,高品質吹付けコンクリートの施工特性に関する 研 究 , 土 木 学 会 論 文 集 E

Vol.65,No.4,pp.419-430,2009 2) 伊達ほか,コンクリートの 振動充てん性能に及ぼすフ レッシュ性状の影響,コンク リ ー ト 工 学 年 次 論 文 集 , Vol.29,No.2,pp.25-30,2007

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参照

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