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風圧緩和型防音壁の既設橋梁への適用に関する検討 鉄道総研

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅰ‑471. 風圧緩和型防音壁の既設橋梁への適用に関する検討 鉄道総研. 鋼複合構造 ○谷口. 鉄道総研. 防振材料. 望. 半坂 征則 佐藤 大悟. 1.はじめに 近年,環境問題が重視される中で,鉄道構造物では転動音等の騒音対策として防音壁を設置する事例が増 えている.また,鉄道車両の高速化や高層階を有する建築物が増加しており,防音壁をより高く設置するこ とが要求されている.既存の防音壁の無い橋梁に防音壁を設置する場合や,防音壁を嵩上げ設置する場合に は,強風時に鉄道構造物の設計限界を上回る可能性がある.したがって,この場合,防音壁を設置するにあ たっては,防音壁取り付け部以外にも構造物を補強する必要がある.この課題に対して,通常の列車走行時 には高い騒音低減性能を持ち,強風時には構造物への負荷を低減できるような防音工が提案されている. 1). .. この防音工は,風圧緩和型防音壁(図 1)と呼ばれており,永久磁石の吸着力を使用した構造となっている. この構造の特徴は,風圧 1.5kPa 以下では防音板が閉じて遮音効果を発揮するが,風圧 1.5kPa 以上になると 防音板が開く構造となっている.したがって,従来の防音壁では,風荷重に対する設計では風圧 3.0kPa(列 車がない状態)で設計する必要があったが,風圧緩和型防音壁を用いれば風圧 1.5kPa として設計でき,より 高さのある防音壁の取り付けが,構造物本体への補強を最小限とした状態で可能となりうる. 本研究では,既設橋梁への防音壁の取り付けを想定し,構造物本体への影響を試設計により確認する.ま た,この風圧緩和型防音壁を設置する場合について,通常の防音壁の場合との比較検討を行う.. 閉. (a). 基本構造(風圧 1.5kPa 以下). (b) 基本構造(風圧 1.5kPa 以上). 開. (c) 試作品構造概要. 図 1 風圧緩和防音壁の概要 2.試設計対象 A(防音壁の無い鋼橋への防音壁の取り付け) 一般的な鋼鉄道橋への防音壁の取り付けを検討するために,スパン 16.0m の単線上路プレートガーダー2) を対象とした.本橋はΠ断面を有した設計荷重 M-18 の試設計橋梁(図 2)である.本橋において風荷重が影 響する照査項目としては,①主桁の耐荷力(水平モーメント,ねじりモーメント),②下横構の耐荷力,③ 主桁の安定である.それぞれについて限界状態設計法において,防音壁の効果を確認したが,上記①,③に ついては, 通常の風圧緩和型でない防音壁であっても,2.0mの防音壁の設置が可能という結果になったため, ここでの記載は省略する.一方,②の安定では,桁の転倒モーメントが大きくなり,2.0mの防音壁の設置は 困難である結果となった.そこで,通常の防音壁を設けた場合と,風圧緩和型防音壁を設けた場合で,どの 程度の高さまで防音壁を設置可能かを検討すると,通常の防音壁を設けた場合:0.76m,風圧緩和型防音壁 を設けた場合:1.34mという計算結果となった(表 1).本結果から,通常の防音壁では遮音効果は得られ にくいが,風圧緩和型防音壁を設ける場合の方が,より大きな遮音効果が得られると考えられる. キーワード 防音壁 風圧緩和 試設計 連絡先. 〒185-8540 東京都国分寺市光町 2-8-38. 鉄道総合技術研究所 鋼複合構造 TEL 042-573-7280. ‑941‑.

(2) 土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅰ‑471. 防音壁設置イメージ. 既設 手すり. 図2. 試設計対象 A(鋼鉄道橋 上路プレートガーダー)2). 防音壁嵩上げイメージ. 表1. 試設計対象 A の検討結果. 既設 高欄. 一般の防音壁 風圧緩和型防音壁. 設置可能な高さ(m) (主桁の安定の照査) 0.76 1.34. 表2. 試設計対象 B の検討結果 嵩上げ可能な高さ(m) (片持ちスラブの耐荷照査) 一般の防音壁 0.88 風圧緩和型防音壁 1.71 図3. 試設計対象 B(鉄道用 RC ラーメン高架橋)3). 3. 試設計対象 B(RC ラーメン高架橋の高欄への防音壁の取り付け(嵩上げ)) 次に一般的な鉄道用 RC ラーメン高架橋を対象とする 3).本構造物は,全長 40mの 5 径間連続ラーメンで, 複線を想定しており,設計荷重は EA-17,橋軸直角方向の柱間隔は 4.8mとなっている.また,本構造物には 設計の時点で 2mの高欄が設置されているため,ここではこの高欄の上に防音壁を設置するものとする.照 査項目としては,風荷重の影響を大きく受ける片持ちスラブの設計(図 3 Ⅰ-Ⅰ断面のモーメント,Ⅱ-Ⅱ 断面のせん断)において検討を行った.通常の防音壁を設けた場合と,風圧緩和型防音壁を設けた場合で, どの程度の高さまで防音壁を嵩上げ可能かを検討すると,通常の防音壁を設けた場合:0.88m,風圧緩和型 防音壁を設けた場合:1.71mという計算結果となった(表 2).本結果からも,通常の防音壁よりも風圧緩 和型防音壁を設けた場合の方が,より大きな遮音効果が期待できると考えられる. 4.まとめ 本検討結果より,防音壁の無い鋼鉄道橋への防音壁の取り付け高,および,鉄道用 RC ラーメン高架橋高欄 への防音壁の嵩上げ高について,通常の防音壁を用いた場合と風圧緩和型防音壁を用いた場合とを試設計に より比較検討した.なお,本研究では,構造本体構造に対する照査についての検討を行ったが,防音壁取り 付け部についてはモーメントが大幅に増加するため,この部分に関しては風圧緩和型防音壁を用いた場合で も補強が必要と考えられる.しかし,本報告では,防音壁取り付け部の補強は,構造物本体の補強よりも比 較的容易であることから,記載としては省略した. 【参考文献】 1)佐藤ほか:風圧緩和防音工の構造と動作メカニズム,鉄道総研報告 特集:環境技術 第 25 巻 第 11 号,2011.11. 2)限界状態設計法による設計計算例 上路プレートガーダー 鋼直結式 鉄道総研 平成 9 年. 3)限界状態設計法による設計計算例 RC ラーメン高架橋 鉄道総研 平成 8 年.. ‑942‑.

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