鳥取県千代川河 口域 における地形変化特性
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(2) 632 は,鳥. 海 取 港 沖30mの. 川 流 量 は,河. 岸. 工. 学. 論. 水 深 で 観 測 さ れ て い る も の を,河. 口か ら上 流5.1km地. 点(行. 徳)に. 文. 集. 第55巻(2008). (12〜2月 頃)は 高 波 浪 とな る.. おいて常. 時観 測 され て い る デ ー タ を用 い た.. 図‑1. 現地 調査位 置 と範 囲 図‑2. 表‑1. 3.. 千 代川 日平 均流 量 の時系 例(観 測 地点:行 徳). 深 浅測 量実 施 日と測 量範 囲. 調 査 結 果 と考 察. (1) 波 浪 と河 川 流 量 特 性 図‑2は 日平 均 流 量 の 時 間 的 変 化 を示 した もの で あ る. 図 中 に示 す 矢 印 は調 査 日を 示 す.2004年 100〜200m3/s程. 水 が6回,300m3/sを の 年 は,9月29日. 大 で3000m3/sを. た,10月. 超 え る 大 きな 出 水. に 日平 均 で800m3/sを 超 え る 出 に は,融 雪 の 影 響 と思 わ れ る. 度 の 出水 が2月 か ら4月 にか け て発 生 し. き な 出水 は な く,7月 の梅 雨 前 線 に伴 う200. m3/s程 度 の 出水 と,9月. に 発 生 した 台 風14号 の 影 響 に よ. る 日平 均 最 大 で300m3/s程 度 で あ る.2006年 同 様 に,春. 図‑3. 鳥取 港沖 にお ける有義 波 の時系 例(日 平均). か ら30日 にか け て,台 風21号 の影 響 で,. 水 が 発 生 して い る.2005年 出100〜200m3/s程. 度 の出. 超 え る 出 水 が6回 発 生 して い る.こ. 日平 均 で952m3/s,最 が 発 生 した.ま. て い る が,大. に は,日 平 均 で. 度 の 出水 が19回,200〜300m3/s程. 季 に100〜200m3/s程. は,梅 雨 前 線 の 影 響 で,日. は,前 年 と. 度 の 出 水 が あ る.7月. 平 均 約900m3/s,最. に. 大 で1800. m3/Sの 出 水 が 発 生 して い る.. (2) 深 浅 測 量 結 果 図‑4は 台 風 通 過 後 大 き く河 床 が 低 下 した2004年10月. ら2006年8月 ま で の 河 口 付 近 の 測 量 結 果 を 示 した も の で あ る.図‑5は,8回. す べ て の 深 浅 測 量 結 果 か ら地 形 変 動. が 激 しい 箇 所 の 縦 断 面 図 を示 した もの で,図‑6は0k160 と0k200に お け る 横 断 図 を 示 した も の で あ る.こ れ らの 図 か ら,明. らか な こ と を列 挙 す る と以 下 の とお りで あ る.. a) 2004年9月28日. 〜10月16日(台. 地点. 風21号). 図‑5お よ び6よ り,0k000〜0k400間 程 度 で あ っ た の が,9月29日. 図‑3は 観 測 期 間 中 に お け る鳥 取 港 沖 水 深30mの. か. に お い て 水 深1.5m. か ら30日 か け て 来 襲 し た台. 風21号 の 影 響 で 発 生 した 出 水 に よ って,水. 深4.5m程. 度. で 観 測 さ れ た 日平 均 有 義 波 の 波 高 と周 期 の 時 系 列 デ ー タ. ま で河 床 が 大 き く低 下 した.ま た,写 真‑1か らわ か る よ. で あ る.周 知 の とお り,夏 季(6〜8月)は. う に,上. 静 穏 で,冬 季. 流 側Ok500付 近 に あ った 左 岸 側 の 砂 堆(写. 真‑2.
(3) 633. 鳥取 県千代 川 河 口域 にお ける地形 変化 特性 の 矢 印 部 分)が 侵 食 され,完 全 に 水 域 と な った(写 真‑3. 活 動 が活 発 化 し,7月19日. の 矢 印 部 分).図‑4(a)に. が 発 生 し,河 口 の砂 堆 が フ ラ ッ シュ さ れ,導 流 堤 外 の 等. 示 す よ うに,河. 口域全域 で河床. 低 下 が 発 生 して い る. b) 2004年10月16日. 深 線 の前 進 が 見 られ,テ. 〜2005年5月31日(冬. 季). ラス 状 の地 形 が 形 成 さ れ て い る. の が わ か る.. つ ぎ に,台 風 通 過 後 か ら翌 年 の5月 の 間 に は,図‑4(b) お よ び 図‑5か らわ か る よ うに,Ok400付. に 日平 均900m3/sを 超 え る出 水. 近 まで砂 州状 の. 以 上 の こ とか ら+0k200〜0k400の. 間 に,特 に冬 季 に お. いて は0k000か ら0k400の 範 囲 で 地 形 変 化 が 顕 著 で あ る こ. 地 形 が 見 られ,土 砂 が 堆 積 して い る のが わ か る.特 に,. とが 明 らか で あ る.冬 季((a)→(b),(c)→(d))に. 右 岸 側 に堆 積 して い る よ うで あ る.. の打 ち込 み に よ る河 道 内(0k000〜0k400)に. c) 2005年5月31日 この 間 に,大. 〜2005年10月27日(雨. 期). が 見 られ る.雨. きな 出水 は な か っ た た め,河 床 が 大 き く. 低 下 す る こ とは 無 か っ たが,右. 岸側導流堤付 近の浅瀬 の. れ,河. 季). 図‑7は,2005年8月. ら0k400の 範 囲 に お い て,. 下 の 浅 瀬 の 範 囲 が 拡 大 し,ミ オ 筋 が左 岸 側 か. ら右 岸 側 に変 化 して い る. e) 2006年6月16日. 床 が 大 き く低 下 す る こ と が わ か っ た.. (3) 底 質 調 査 結 果. 〜2006年6月16日(冬. 図‑4(c)と(d)か ら,0k000か 水 深2m以. 平 均 で900. m3/sの 出水 が 発 生 す る と,河 道 内 の砂 堆 が フ ラ ッ シ ュ さ. 範 囲 が 広 が って い る. d) 2005年10月27日. 期 あ る い は 台 風 時 に は,日. は,波. 土砂 の堆積. 季). (b) 2005年5月31日 図‑4. 図‑5. 縦断図. は,約0.3mm,0k200付. 口か ら1k200の 地 点. 近 で は,0.23mm程. 度と. 小 さ く な って い る.一 方,右 岸 導 流 堤 先 端 付 近 のNo3お. 7月18日 に梅 雨 前 線 が 山 陰 地 方 か ら本 州 南 部 に 停 滞 し. (a) 2004年10月16日. 点 は 図‑1に 示 した と お りで あ る.河 No.8で. 〜2006年8月29日(冬. と10月 に 実 施 した 底 質 採 取 か ら得. られ た 各 調 査 地 点 別 の 中 央 粒 径 を示 した もの で,調 査 地. よ び 導 流 堤 東 側 の海 域 で は,0.3mmと. (c) 2005年10月27日. (d) 2006年6月16日. 深 浅 測 量 結 果(2004年9月. 〜2006年6月). 図‑6. (e) 2006年8月29日. 横 断 図(0k160,0k200). 若 干 荒 い.No.1.
(4) 634. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008) (4) 土 砂 変 動 量 つ ぎ に,最. も地 形 変 化 が 激 し い 河 口 付 近. (0k000〜0k400)に. お け る堆 積 あ る い は侵 食 土 砂 量 の 算. 定 を試 み た 結 果 を表‑2に 示 す.表. 中 に 示 す 波 浪 デ ー タお. よ び 流 量 は そ れ ぞ れ 鳥 取 港 沖 お よ び 千 代 川 河 口 か ら5.1 km上 写 真‑2. 左 岸 側 の 砂 堆(2004年9月28日). 流 の 行 徳 地 点 に お い て 算 定 さ れ た も の で あ る.前. 述 し た よ う に,2004年9月. には天候 の急変 によ って全域. の 測 量 が 困 難 で あ っ た が,台 風21号(2004年9月. 末)の. 通 過 に よ って 河 床 が 大 き く低 下 し,土 砂 減 少 量 は11万 m3と 推 定 さ れ た.2004年10月. か ら翌 年5月 の冬 季 の 間 に. は 約63,000m3と,2005年10月. か ら翌 年6月 の 冬 季 に は約. 73,000m3の 波 高2m以 写 真‑3. 土 砂 が 堆 積 して い る.冬 上 の もの が,明. 多 く,波 浪 が河 口 域 に お け る 土 砂 堆 砂 に寄 与 して い る と. 台 風21号 に よ る出 水 後 の 様 子(2004年10月14日). 考 え られ る.2006年6月 お よ びNo.1お. よ び2で は,河. 季 にお け る日平均. らか に 出 水 時 よ り発 生 回 数 が. 道 延 長 上 で あ るが,導. 流. か ら8月 に か け て,梅 雨 前 線 の影. 響 に よ る 出 水 に よ って 河 口部 で は 約41,000m3の. 堤 外 で 直 接 波 浪 の 影 響 を 受 け る と こ ろ で も,0.3mm程. 減 少 して い る こ とが 確 認 さ れ た.2005年5月. 度 で あ る.つ ぎ に,10月. 間 に お い て は,静 穏 で あ っ た が,約9,000m3の. (No.8)か. に実 施 した 結 果 を み る と,上 流. ら下 流(No.1)に. 向 か って 粒 径 が 小 さ く な. る傾 向 に あ る こ とが わ か る.8月 No.3か. らNo.8ま. No.1と2の. の結 果 と比 較 す る と,. で の 結 果 との 差 は あ ま り見 られ な いが,. 粒 度 が大 き く変 化 し,中 央 粒 径 が 小 さ くな っ. て い る.こ. の理 由 と して 考 え られ る の は,9月. 号 が 発 生 し,最 大500m3/s(日. 平 均300m3/s)を. に 台 風14 超 す出水. た,2006年8月 m〜3m程. 土砂が. か ら8月 の期 堆 積,ま. か ら10月 ま で の 期 間 に お い て,日 平 均 で2. 度 の波 が4日,3m以. た が,17,000m3の. 上 の 波 が1日 程 度 来 襲 で あ っ. 堆 積 量 で あ っ た.. 宇 多 ら(1988)の. 深 浅 測 量 結 果(図. 面)を. 用 い て,. 0k000か ら0k400ま で の範 囲 にお いて 冬 季(1985年11月 ら1986年3月 ま で)に. か. お け る土 砂 変 化 量 を 計 算 す る と,. が あ り,上 流 か ら細 か い土 砂 が運 搬 され た もの と推 測 さ. 約20,000m3で. れ る.. 季 に は数 万 の オ ー ダ ー で 土 砂 が 堆 積 す る こ とが わ か る.. あ り,今 回 の 調 査 結 果 よ り少 な い が,冬. 4. 数 値 解 析. 、. 年 数 回程 度 の深 浅 測 量 結 果 だ け で は,ど. の程 度 の 波 浪. が 実 際 に 砂 堆 に寄 与 して い る か を判 断 す る の は困 難 で あ る.そ. こ で,黒. 岩 ら(2007)の3次. 元海 浜変形 モデルを. 用 い,波 浪 お よ び流 出 条 件 と地 形 変 動 との 関 係 を検 討 し た.計 算 領 域 お よ び対 象 とす る地 形 は,計 算 格 子 の 条 件 の制 約 か ら,鳥 取 港 と千 代 川 周 辺 の 地 形 を モ デ ル化 した 図‑7. 底 質 調 査 結 果(2005年8月,10月). もの と した.. 表‑2. 河川 流量 ・波 浪 と土 砂変 化量.
(5) 635. 鳥取 県千 代川 河 口域 にお け る地 形変化 特性 ま ず,ど の 程 度 の波 浪 が 河 口付 近 の 土 砂 堆 砂 に影 響 す る の か を調 べ た.表‑2に m〜3m程. 表‑3. 出水 時 お よび冬季 波浪 に よる計算 条件. 示 した よ う に,冬 季 に お け る2. 度 の 波 浪 の来 襲 日数 が 約1ヶ 月 程 度 で あ る こ と. か ら,有 義 波 高1m,1.5m,2.0mお ス計 算 を試 み た.図‑8(a)は. よ び2.5mと. 初 期 地 形,(b)は. 計 算 例 を 示 した もの で あ る.図‑9は,全. した4ケ ー. 波 高2.5mの. ケースにお ける. 千 代 川 河 口 中 心 に お け る 縦 断 面 を 示 した もの で,2.0m 以 上 に な る と顕 著 に 河 口 に堆 砂 が 生 じて い る こ とが わ か る.. (b) 冬季 波浪. (a) 出 水 時 (a)初期 地 形 図‑8. (b)計 算 結果(波. 初 期 地 形 と計 算 結 果 の 一 例(有. 図‑10. 高2.5m). 出水 時 およ び冬季 波浪 に よる計算 結果. 義 波 高2.5m). 5.. お わ りに. 千 代 川 河 口 に お け る地 形 変 化 特 性 につ い て 深 浅 測 量 お よ び数 値 解 析 に よ り検 討 した.河. 口OkOOO付 近 か らOk400. 付 近 で 地 形 変 動 が 顕 著 で あ る こ とが わ か った.大 雑 把 で は あ るが,今. 回 の 調 査 期 間 にお い て は,日 平 均700〜900. m3/s程 度 の 出水 に よ り河 口 の 砂 堆 が フ ラ ッ シ ュ さ れ,そ の 土 砂 変 化 量 は4万m3程 図‑9. 波浪 別計 算結 果(河 道 中心 縦断面). は2〜3m以. 度 で あ る こ と,一. 上 の 波 浪 に よ って,河. 最 後 に,表‑3に. 示 す 条 件 を 用 いて 出水 に よ る土 砂 流 出. 季で. 口付 近 に 土 砂 の 堆 積. が 発 生 し,そ の堆 砂 量 は6〜7万m3程 定 さ れ た.こ. 方,冬. 度 で あ る こ とが 推. の結 果 か ら,冬 季 に は 鳥 取 港 港 口付 近 だ け. と,そ の後 の 冬 季 波 浪 に よ る堆 砂 の一 連 の 計 算 を行 った.. で な く,河 口域 も堆 砂 が 顕 著 で あ り,鳥 取 砂 丘 海 岸 の侵. 波 浪 条 件 は,鳥 取 港 沖 で観 測 され た デ ー タを 元 に設 定 し. 食 対 策 と して,サ. た もの で あ る.図‑10は. が 示 唆 され る.. 出 水 後 と冬 季 波 浪 後 の 地 形 変 化. ン ド リサ イ ク ル に 有 効 利 用 で き る こ と. の 計 算 結 果 で,堆 積 域 も同 時 に示 して い る.出 水 後 に は 河 道 内 の 土 砂 が フ ラ ッ シ ュ さ れ,そ m3で. あ る.そ. の土 砂 量 は約36,000. の 後 冬 季 波 浪 に よ り,河. て い る 様 子 が 再 現 さ れ て い る.堆. 口付 近 に堆 砂 し. 砂 量 は約80,000m3と. な り,や や 過 大 評 価 して い る が,概 ね 調 査 結 果 と近 い値 を示 して い る.実 際 の 詳 細 な地 形 を 再 現 して,数 値 計 算 は 行 わ なか った が,図‑9に 冬 季 に は 波 高2〜3m以. 示 した 結 果 と併 せ検 討 す る と,. 上 の 波 に よ り堆 砂 が 発 生 す る こ. とが 数 値 計 算 か ら も確 認 で き た.. 参. 考. 文. 献. 宇 多高 明 ・福井次 郎 ・竺原 章之(1988): 千代川 河 口にお ける 波 と流 れ によ るダイナ ミックな地形変化 の観測, 第35回 海 岸工学講 演会論文集, pp.452‑456. 黒岩正 光 ・口石孝 幸 ・松原雄 平 ・砂 川真 太朗(2007): 準3次 元 海浜流 モ デル を用い た河 口域 の3次元海 浜変形 予測, 海 岸工学論 文集, 第54巻, pp.686‑690. 鳥取県(2005): 鳥取県沿岸 の総合的 な土砂 管理 ガイ ドライン 安本善 征 ・松原 雄平 ・宇 多高 明(2006): 鳥 取県沿岸 の侵食実 態 と総合 的な土砂 管理 の検 討‑千 代川流 砂系 の例‑, 海 岸 工学論文集, 第53巻, pp.641‑645..
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