4.指導にあたって
本単元の基礎となる学習は、「のこりはいくつ」「ちがいはいくつ」である。そこでは、
減法の意味と1位数-1位数、10-1位数の減法の計算を扱った。本単元では、11か ら18までの2位数から1位数をひく減法で繰り下がる場合を取り扱う。
繰り下がりのあるひき算の方法を考えるとき、まず考えられる方法は1つずつとってい き、数えながらひく方法である。しかし、本単元ではブロックで操作しながら、被減数を 10といくつに分け、減加法や減々法の考えにたどり着くようにさせたい。
減加法は、減数が10に近い数であるときに計算しやすく、減々法は、減数が小さい場 合や、減数が被減数の1の位の数に近い場合に計算しやすい。この2つの計算方法につい ては、ブロックを操作することを繰り返し、子ども達がいろいろ工夫してよりよい方法で 解こうとすることを大切にしたい。
なお、演算決定の手がかりとなる言葉に着目し、減法を用いることに気付かせる。また、
具体物を半具体物(ここではブロック)に置き換えて考えるとよいことに気付かせる。そ して、3枚のワークシートに、操作して考えた解決の道筋を、段階を追って書き表してい く。1枚目はかいてあるブロックに印をつけ、ブロックを使って解決したときの書き表し 方を知る。2枚目では、ブロックの図だけでなく、数字や言葉も使って計算の仕方を表す ことに慣れさせる。最後の3枚目では、ブロックを自分でかいたり、数字や言葉を使った りして、解決の道筋を書き表すことができるようにさせる。これが、今後ワークシートを 使わなくてもノートに自己解決の道筋を書き表す素地となると考えている。
この単元での基本重要語彙 10といくつ とる でる つかう ひろう どちらがどれだけ
この単元で重視した言語活動
○ 具体物を数えたり、まとめて数えたりして、数で表す。
○ 計算の意味や計算の仕方について具体物や図を用いて 考え、数や式、言葉と対応させて説明する。
○ 数量についての具体的な場面を式に表す。
1年 算数科実践事例
1.単 元 ひきざん (日本文教出版)
2.指導時期 11月中旬~12月中旬
3.目 標 ○ (十何)-(1位数)の減法で、繰り下がりのある計算の仕方を
考え、計算できる。
5.学習指導計画(全9時間)
時 学習活動 指導上の留意点 ★評価規準と評価方法
第 1
・ 2 時
1.求残の場面を読み、学習課題をつか む。
2.繰り下がりのある計算の仕方を考え るための見通しをもつ。
3.繰り下がりのある計算の仕方を考え る。
4.繰り下がりのある計算の仕方をまと める。
・今までとは違い、被減数が2位数になっ ていることに気付かせる。
・ブロックを使って考えるという見通しを もたせる。
・ブロックを使って操作し、その考え方を ワークシート①に表すよう助言する。
★被減数を、10といくつととらえて、計 算する方法を考えているか。
第 3 時
1.求残の場面を読み、減数が5より大 きい減法の仕方を考えるという学 習課題をつかむ。
2.繰り下がりのある計算の仕方を考え るための見通しをもつ。
3.繰り下がりのある計算の仕方を考え る。
4.繰り下がりのある計算の仕方をまと める。
・前時と同様に、被減数が2位数になって いることに気付かせる。
・ブロックを使って、被減数を10といく つに分けて並べるとわかりやすいという 見通しをもたせる。
・ブロックを操作して、2つの方法を試さ せ、減加法、減々法の違いをはっきりさ せる。
・ブロックを使って操作した様子がわかる ように、ワークシート②にかかせる。
・減加法が比較的計算しやすいことに気付 かせる。
★減加法による繰り下がりのある計算の仕 方がわかるか。
第 4 時
1.求残の場面を読み、減数の一の位が 減数と近い減法の仕方を考えると いう学習課題をつかむ。
・前時と同様に、被減数が2位数になって いることに気付かせる。
ブロックを使って考えるといいのかな。
ワークシート①
「なんこのこっていますか」
ワークシート②
「ひきざんのけいさんの しかたをかんがえよう〔1〕」
何を使って考えると
わかりやすいでしょうか。
2.繰り下がりのある計算の仕方を考え るための見通しをもつ。
3.繰り下がりのある計算の仕方を考え る。
4.繰り下がりのある計算の仕方をまと める。
・ブロックを使って、被減数を10といく つに分けて並べるとわかりやすいという 見通しをもたせる。
・ブロックを使って操作した様子がわかる ように、ワークシート③にかかせる。
・減加法が比較的計算しやすいことに気付 かせる。
★減々法による繰り下がりのある計算の仕 方がわかるか。
第 5 時
1.どちらがどれだけ多いかという求差 の場面を読み、学習課題をつかむ。
2.繰り下がりのある計算の仕方を考え るための見通しをもつ。
3.繰り下がりのある計算の仕方を考え る。
4.挿絵を見て、繰り下がりのある減法 になる問題を作る。
・問題場面の絵を見ながら、ひき算の話に なることをおさえる。
・前時のように減加法、減々法のどちらの 考えが計算しやすいか見通しをもたせる。
・ブロックを使って操作した様子がわかる ように、ノートにかかせる。
★減数、被減数の大きさを判断し、自分に 合った方法で減法の計算を考えているか 。
・問題の書き方がわからない児童には、求 残、求差の問題を例示して見つけられる ように支援する。
第 6
・ 7 時
1.答えが9、8、7、6、5、4、3、
2になるひき算カードを作る。
2.気が付いたことを話し合う。
3.作ったカードを使って、ゲームをす る。
・答えが順になっていることを確認しなが ら、作らせる。
・規則性のある美しさ、面白さに気付かせ る。
★ひき算カードを作り、友達と練習しよう としているか。
第 8
・ 9 時
・学習のまとめ ・練習問題に取り組み、学習内容について の理解を確かなものにする。
ワークシート③
「ひきざんのけいさんの
しかたをかんがえよう〔2〕」
でもかまわない 。
【算-1年 ワークシート①】
【算-1年 ワークシート②】
もんだい
① しきを かきましょう。
しき
② けいさんの しかたを かんがえましょう。
したの ように 10と 2に わけて みましょう。
● ● ● ● ● ● ●
● ● ● ● ●
③ どのように かんがえたのか したに かいて みましょう。
④ こたえは なんひき ですか。
こたえ
12-7 または 12-7=5
どのように 7こ とりますか。
○を つけて みましょう。
とんぼが 12ひき とんで いました。
7ひき どこかへ とんで いって しまいました。
なんびき のこって いますか。
ひきざん
ひきざんの けいさんの しかたを かんがえよう〔1〕
1ねん くみ なまえ( )
5ひき
12-7
10から をひいて と で
7 3
3 5 12- 7
12から をひいて 10から をひいて
2 10
5 2 5 5
2 2
10
ワークシート活用のポイント
もんだい
① しきを かきましょう。
しき
② けいさんの しかたを かんがえましょう。
したの ように 10と 3に わけて みましょう。
③ どのように 9こ とって かんがえたのか、みんなに つたえましょう。
④ こたえは なんこ ですか。
こたえ
● ● ● ● ● ● ● ●
● ● ● ● ●
13-9 または 13-9=4
なにを つかって かんがえると わかりやすいかな。
ブロックを つかう。
どのように 9こ とりますか。
○を つけて みましょ う。
りんごが 13こ なって いました。
9こ とると、 なんこ のこって いますか。
ひきざん
なんこ のこって いますか
1ねん くみ なまえ( )
4こ
まず、10のかたまりから 9をとります。
1つあまります。つぎに、それと のこっている 3こを あわせると 4こに なります。
重視した言語活動
「計算の意味や計算の仕方についてどの ように考えたのか解決の道筋を書いて説 明する」
「数量についての具体的な場面を式に表 す」
○ブロックをかいて、図に表せばいいとい うことを知る段階。
○このワークシート①とワークシート②で ブロックの操作をかくことを学習し、
ワークシート③では自分でブロックをか いて解決の道筋をかかせることにつな げる。
見通しの段階で、何を使って考えたらいいか、考え させる。
● ● ● ● ● ● ●
● ● ● ● ●
ブロックの図だけでなく、数字や言葉も使っ て計算の仕方を表すことに慣れさせる。
これがワークシート③につながる。
【算-1年 ワークシート③】
減々法でもかまわない。
もんだい
① しきを かきましょう。
しき
② けいさんの しかたを かんがえましょう。
したの わくに ブロックを かいて みましょう。
③ どのように かんがえたのか したに かいて みましょう。
④ こたえは なんこ ですか。
こたえ
13-4 または 13-4=9
どのように 4こ とりますか。
ブロックに ○を つけて みましょう。
あめが 13こ ありました。
4こ たべました。
のこりは なんこ ですか。
ひきざん
ひきざんの けいさんの しかたを かんがえよう〔2〕
1ねん くみ なまえ( )
9こ
13-4
10 3
まず、13を10と3にわけます。
つぎに10から4をひくと6になりま す。さいごに、のこっていた3とあわ せると、9になります。