助成金受給者研究概要
255 『史資料ハブ 地域文化研究』№3をお届けいたします。21世紀COEプログラム「史資料ハブ 地域文化研究拠点」の活動もほぼ一年半を経過し、この拠点の活動を担う5つの班のさまざまな 企画も着々と具体的な成果をあげています。海外研究機関との協力体制も徐々に整い、バングラ デシュ、ミャンマー、イギリス(SOAS)、トルコ、インド、モンゴルと連携のネットワークも広 まってきました。また、本拠点による在地固有文書の保存作業が、現地の研究者を刺激して史 資料研究に新たな展開の可能性を開くといった、たいへん喜ばしい副次的効果も現れてきてお ります。2003年12月には図書館から「史資料ハブ地域文化研究拠点」デジタルライブラリーが
“Dilins”(Digital Library Network System for C-DATS)の名で公開され、「史資料ハブ」としての本拠点の 電子的な活動ベースも整いました。さまざまな会議活動も活発に行なわれ、その成果は別途刊行 していく予定ですが、本号掲載の「活動報告」や“Dilins”でもその一端を参照していただけます。
こうした活動の中で、本誌には21世紀地域文化研究班主催のシンポジウム「世界システムの 変容と地域研究の再定義」の内容を掲載いたしました。二日間にわたって行なわれたこのシンポ ジウムでは、グローバル化する世界の中で問い直しを迫られている「地域研究」のあり方の検証 と、従来本質主義的に捉えられてきた「文化」概念の再検討を主要なテーマとして、グローバル 化や「帝国」が語られる21世紀初頭のありうべき「地域文化研究」の原理を模索しようとする ものです。史資料ハブ形成を中核とするこの研究拠点にあって、直に史資料を扱う作業からは離 れますが、この研究拠点の理念的裏づけを担う活動の一端を示すものとして、今回本誌に掲載す ることにしました。
また総括班の活動から、「南アジア・日本関係に関わる公文書収集事業」の一端を、前号に引 き続き、拠点フェローの松本脩作さんに紹介していただきました。そして、在地固有文書班と オーラル・アーカイヴ班からも、最近の特筆すべき成果のいくつかを報告していただきました。
また、本拠点プログラム事業の重要な一翼を担っております本学図書館から加藤さつきさんに、
今回“Dilins”の発足を期として、電子図書館プロジェクトについての報告をいただきました。さ
らに、拠点フェローのアニール・セティーさんが5回にわたって行われた公開セミナーの要旨を 掲載させていただき、最後に本誌2号掲載以降の各班の活動と、本COEの若手研究者養成事業 として行った助成金受給者の研究報告についても掲載いたします。
本拠点活動も3年度目に入ります。当初の計画通りに進まない部分もありますが、逆に始めた 活動から思わぬ展開が生まれたりもしています。そのような可能性を生かしつつ、この研究拠点 をますます充実し、本誌に反映させてゆきたいと考えています。
(文責:西谷修)
編集担当:西谷修、今井昭夫、吉田ゆり子 編集補助:土屋知子
編集後記
史資料ハブ/活動報告
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史資料ハブ
地域文化研究No.3
発行日 2004年3月 発行人 藤井毅
編集・発行 文部科学省 21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」総括班 〒183-8534
東京都府中市朝日町3-11-1 東京外国語大学大学院地域文化研究科 COE拠点本部 Tel. 042-330-5540
E-mail:[email protected] http://www.tufs.ac.jp/21coe/area/
公衆送信権と複製権は東京外国語大学が有する 制作 三元社
印刷 モリモト印刷 雑誌コード ISSN 1348-3250
表紙図版、本文134頁参照。裏表紙図版、本文148頁参照。