和 歌 山 県 教 育 セ ン タ ー 学 び の 丘 研 究 紀 要 (2008)- 3
国際的な読解力を中心とした
言語力の育成に関する実証的研究
言語力育成研究チーム
【要旨】本県の児童には「書くこと」「読むこと」に課題がみられることなどを踏まえ、 本研究では、言語力の育成のための国語科における学習モデルを示し、授業改善に役立て たいと考えている。目指す児童像を「文章の内容を的確に読み取り、読み取ったことをも とに論理的に考えたり、主体的に意見を述べたりすることができる児童」と設定し、言語 力の育成に関する実証的研究を行った。研究内容としては、課題解決型の発問と、伝え合 う活動を重視した学習形態について考える。 【キーワード】言語力 PISA 型読解力 伝え合う活動 発問 熟考・評価 学習形態チームメンバー
和歌山県教育センター学びの丘研修員 有田市 立保田小学 校 教諭 増田 真紀 田辺市 立稲成小学 校 教諭 林 佳美 和歌山県教育センター学びの丘 専門研 修課長 安岡 勝彦 ○基本研修 課 指導主 事 柏野 貴之 基本研 修課 指導 主事 前川 友利 基本研修 課 指導主 事 上野山 恭子 研究開 発課 指導 主事 桑木 義典 小中学校課 教育指 導室 指導 主事 和田 啓次郎 教育指導 室 指導主 事 木村 薫 ○印…チーフ研究協力者
有田市教育委員会 指導主事 中西 和美 有田市立保田小学校 副校長 中 文也 有田市立初島小学校 教諭 高井 敏行 有田市立田鶴小学校 教諭 山本 美加 有田市立糸我小学校 教諭 馬場 恵子 田辺市教育委員会 指導主事 木村 眞由美 田辺市立稲成小学校 教頭 出口 靖義 田辺市立田辺東部小学校 教諭 村上 久美子 田辺市立会津小学校 教諭 竹辺 志朗【目次】 1 研究の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 目指す児童像 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3 研究内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (1)課題解決型学習を行うための発問の工夫について (2)伝え合う活動の充実を目指した学習形態の工夫について ア ワークシート イ グループでの話し合い ウ 全体での話し合い 4 研究の方法及び検証 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (1)研究会の実施 (2)検証授業の実施 (3)検証方法 ア ワークシートの記述内容の分析 イ 全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの実施と分析 ウ 児童意識調査(アンケート)の実施と分析 5 有田市立保田小学校における検証 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (1)検証授業の分析と考察 ア 授業の概要(第5時・第6時) イ 考察 (2)全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの結果より (3)児童意識調査(アンケート)の結果より 6 田辺市立稲成小学校における検証 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 (1)検証授業の分析と考察 ア 授業の概要(第5時) イ 考察 (2)全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの結果より (3)児童意識調査(アンケート)の結果より 7 検証授業のまとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 (1)成果 (2)課題 8 研究のまとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 (1)成果 (2)課題
1 研究の目的 平成 20 年 3 月 28 日に告示された小学校学習指導要領では,児童の思考力,判断力, 表 現 力 等 を は ぐ く む 観 点 か ら , 基 礎 的 ・ 基 本 的 な 知 識 及 び 技 能 の 活 用 を 図 る 学 習 活 動 を 重 視 す る と と も に , 言 語 に 関 す る 能 力 の 育 成 を 図 る う え で , 必 要 な 言 語 環 境 を 整 え , 児 童 の 言 語 活 動 を 充 実 す る こ と が 求 め ら れ て い る 。 言 語 に 関 す る 能 力 の 育 成 に つ い て は,国語科のみならず,各教科等においても重視されている。 今 回 の 学 習 指 導 要 領 改 訂 の 背 景 の 一 つ と し て , 「OECD( 経 済 協 力 開 発 機 構 ) の PISA 調査などの各種の調査からは,我が国の児童生徒については,思考力・判断力・ 表 現 力 等 を 問 う 読 解 力 や 記 述 式 問 題 , 知 識 ・ 技 能 を 活 用 す る 問 題 に 課 題 が 見 ら れ る 」 (※1)ことがある。 児童生徒の国語科に係る課題については,これまで実施された国内の調査等で明らか になっている。平成 15 年に実施された教育課程実施状況調査(国立教育政策研究所) では,平成 13 年に実施された調査との比較をした結果「従来の国語科は学力低下では な く , 良 好 と 評 価 で き る 」 と し た う え で , 課 題 と し て 「 話 す こ と ・ 聞 く こ と 」 で は , 「 目 的 や 相 手 な ど の 具 体 的 な 場 面 に 応 じ , 立 場 を 明 ら か に し て 自 分 の 考 え を 述 べ る 問 題 」 , 「 書 く こ と 」 で は , 「 自 分 の 意 見 を 明 確 に 書 く 問 題 」 , 「 読 む こ と 」 で は , 「 表 現 の 特 色 を 整 理 し た り 評 価 し た り す る 問 題 」 , さ ら に , 記 述 式 問 題 で は , 無 解 答 率が高いことが指摘されている。 また,平成 15 年度から本県独自で実施している学力診断テストの結果では,国語科 の み な ら ず , そ の 他 の 教 科 に お い て も 「 複 数 の 情 報 を 含 ん だ 資 料 や 文 章 か ら , 解 決 の た め に 必 要 な 情 報 を 読 み 取 る こ と ( 小 学 校 社 会 科 ) 」 「 計 算 の 意 味 の 理 解 や , 算 数 を 実 生 活 の 場 面 と 結 び 付 け て 活 用 す る こ と ( 小 学 校 算 数 科 ) 」 「 設 問 の 趣 旨 を 理 解 し 自 ら の 考 え を 図 に 表 し た り 文 章 で 記 述 す る な ど 整 理 し て ま と め た り す る 力 ( 小 学 校 理 科)」といった読解力に係る問題に課題があることが明らかになった。 加 え て , 平 成 19 年 度 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 に お い て も , 本 県 の 児 童 に 「 書 く こ と 」 「 読 む こ と 」 に 課 題 が み ら れ た 。 例 え ば , 小 学 校 第 6 学 年 国 語 科 で は , 「 情 報 の 中 か ら 必 要 な 事 柄 を 取 り 出 し て , 新 聞 の 一 部 に 注 意 点 と し て 書 き 換 え る こ と が で き る か ど う か を み る 問 題 」 や , 「 二 つ の 文 章 を 比 べ て 読 み , 共 通 す る 良 さ や 工 夫 を 評 価 し , 自 分 の 考 え と し て ま と め る こ と が で き る か ど う か を み る 問 題 」 の 正 答 率 が 低 い 状 況 で あった。 このよう な状況を踏 まえ,本研 究は,和歌 山県教育委 員会による 『PISA型読解力向 上 の た め の 実 践 指 導 資 料 集 』 を も と に , 国 語 科 に お い て 言 語 力 を 育 成 す る た め の 学 習 指 導 モ デ ル を 示 し , そ の 効 果 に つ い て 検 証 し た 内 容 を 授 業 改 善 に 役 立 て る こ と を 目 的 とする。 2 目指す児童像 言 語 力 に つ い て , 文 部 科 学 省 は , 「 知 識 と 経 験 , 論 理 的 思 考 , 感 性 , 情 緒 を 基 盤 と し て , 自 ら の 考 え を 深 め , 他 者 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 行 う た め に 言 語 を 運 用 す る の に必要な能力」(※2)と定義している。 本 研 究 は 言 語 力 を 育 成 す る た め に , 「 国 際 的 な 読 解 力 」 向 上 に 係 る 指 導 方 法 を 取 り 入れることとした。国際的な読解力とは,PISA 調査が示す読解力(リーディングリテ ラ シ ー ) の こ と で あ り , 文 章 を 理 解 す る 能 力 だ け で は な く , 文 章 を も と に 自 分 の 考 え を も ち , 論 理 的 に 考 え る 能 力 , 目 的 や 場 面 に 応 じ て 適 切 に 表 現 す る 能 力 , 目 的 に 応 じ て的確に読み取る能力をも含んでいる。 よって,本研究では目指す児童像として 文章の内容を的確に読み取り,読み取ったことをもとに論理的に考えたり,主体的に意 見を述べたりすることができる児童
と設定した。 3 研究内容 児 童 が 文 章 の 内 容 を 的 確 に 読 み 取 り , 読 み 取 っ た こ と を も と に 論 理 的 に 考 え た り , 主 体 的 に 意 見 を 述 べ た り す る に は , 自 分 の 意 見 を 相 手 が 理 解 で き る よ う に , 読 み 取 っ た こ と を 根 拠 に し て 説 明 す る 経 験 が 必 要 で あ る 。 ま た , 自 分 の 意 見 が 周 囲 に 認 め ら れ る と い う 経 験 の 積 み 重 ね も 重 要 で あ る 。 教 師 と 児 童 の 一 問 一 答 形 式 の 授 業 展 開 だ け で は な く , 自 由 に 自 分 の 意 見 が 言 え る 学 習 環 境 の 設 定 と す べ て の 児 童 の 考 え が 評 価 さ れ る 機 会 が 大 切 で あ る 。 さ ら に , 「 何 を 考 え さ せ る の か 」 を 明 確 に し た 発 問 の 工 夫 が 大 切である。PISA 調査の問題には,読み取ったことをもとに,自分の立場を明らかにし て書く問題があり,答えが一つに収束しないオープンエンドの発問がある。 児 童 が , 発 問 に よ る 課 題 を 解 決 す る た め に , 読 み 取 っ た こ と を も と に 自 ら の 考 え を 構 築 し て い く 活 動 を し た り , グ ル ー プ で そ れ ぞ れ の 考 え を 出 し て , す り 合 わ せ な が ら 考 え を ま と め て い く 活 動 を し た り す る 。 こ れ ら の 活 動 に よ っ て , 論 理 的 に 証 明 す る 力 や 他 の 考 え と 自 分 の 考 え の 共 通 点 や 相 違 点 を 認 め 合 う 力 が は ぐ く ま れ る も の と 考 え る。 そ こ で , 目 指 す 児 童 像 に 迫 る た め に , 課 題 解 決 型 学 習 を 行 う た め の 発 問 の 工 夫 と 伝 え合う活動の充実を目指した学習形態の工夫の二つを研究内容とした。 (1)課題解決型学習を行うための発問の工夫について 課題解決 型 学習を行 う ための発 問 についてPISA調査の問題の3つの分類(①「情 報の取り出し」②「解釈」③「熟考・評価」)から「熟考・評価」の発問を中心に考 えることとした。 3つの分 類 について は ,和歌山 県 教育委員 会 による『PISA型読解力向上のための 実践指導資料集』には,次のように書かれている。 ①「情報の取り出し」・・・内容を正確に把握するための発問 ②「解釈」・・・・・・・・文章の表面では分からないことを,文章全体をよく読 んで推論して答える発問 ③「熟考・評価」・・・・・文章に書いてあることをもとに自分の意見を表現させ る発問 (※3) それぞれの発問作りについては,国立教育政策研究所 有元秀文総括研究官による 「リーディング・リテラシーを育てるためのカリキュラム,学習指導・評価方法の開 発」を参考にした。 発問作りについてのポイント及び発問例は以下のとおりである。 「情報の取り出し」の発問 ・教材文に書いてあることで,文章や言葉を読めば分かるような発問をする。 ・教材文を読み取っていくのに必要な情報を確認できるような発問をする。 〈 発 問 の 例 〉 「 誰 が 出 て き ま し た か 。 」 「 ○ ○ は , ど ん な こ と を し ま し た か 。 」 「解釈」の発問 ・教材文に書いてあることをもとに推論できるような発問をする。 ・できるだけ文章全体から考えられるような発問をする。 〈 発 問 の 例 〉 「 な ぜ 登 場 人 物 は ~ の よ う な 行 動 ( 発 言 ) を し た の で す か 。 」
「ほかにもっとよい題名はありませんか。」 「物語の終わり方について,もっとよい終わり方はありませんか。」 「熟考・評価」の発問 ・教材文に書いてあることをもとに自分の考えをもてるような発問をする。 ・できるだけ答えが一つにならないような発問をする。 ・自分の生活や体験を通して,そのことと関連した意見や理由がもてるような発問を する。 〈発問の例〉「登場人物の行動や発言はこれでよいと思いますか。」 (2)伝え合う活動の充実を目指した学習形態の工夫について 「熟考・評価」の学習課題(発問)の解決に向けては,すべての児童に自分の意見 を述べる機会を与え,考えを深めさせることが重要であると考え,少人数のグループ で話し合うことを取り入れた。本研究では,前述の実践指導資料集で示されている学 習形態を取り入れた。(図1) ④ 最 後 に , グ ル ー プ や 全 体 で の 話 し 合 い を も と に , 自 分 の 考 え を 振 り 返 っ た り , 分 か ら な か っ た こ と を 教 材 文 か ら 確 認 し た り し て , ワ ー ク シ ー ト に 記 入させる。 ③ そ の 後 , 各 グ ル ー プ で 話 し 合 っ た 内 容 を 報 告 さ せ,クラス全体で共有する活動をさせる。 ② 次 に , ワ ー ク シ ー ト を も と に 少 人 数 の グ ル ー プ で 話 し 合 い を さ せ , グ ル ー プ の 意 見 と し て 一 つ に ま とめる作業をさせる。 ① ま ず , 学 習 課 題 ( 発 問 ) に 対 し て 個 人 の 意 見 と そ の 理 由 を 考 え る 時 間 を 設 定 す る 。 そ の 際 に は , ワ ークシートを使用させる。 教材文をもとに, 図1 学習形態 本研究では,ワークシートの工夫及び伝え合う活動の充実を目指す研究を進めるこ ととする。 ア ワークシート 学習課題についてグループで話し合いをする際,児童にとっては,その場で自分 の考えをまとめ,発表することは難しい。学習課題について,考えを整理し,相手 に説明する場合の補助とするために,ワークシートの活用を考えた。
ワークシートの工夫については以下のとおりである。 ワークシートの形式について ・ 「 何 に つ い て 」 書 く の か を 常 に 確 認 で き る ように,発問を明記しておく。 ・ 意 見 と 理 由 が 混 同 し な い よ う に , 意 見 と 理 由を分けて書く欄を作る。 ・ 自 分 の 意 見 を 端 的 に 書 か せ る た め に , 意 見 を書く欄を小さくする。 ・ 理 由 を 詳 し く 書 け る よ う に す る た め に , 理 由を書く欄を大きくする。 ・ 学 習 を 通 し て 「 何 が 分 か っ た か 」 を 振 り 返 るための欄を作る。 書かせる時間について ・意見及び理由をほぼ全員が書ける時間を確保する。 図2 ワークシート例 意見 理由 振り返り 机 間 指 導 ( 支 援 ) に つ い て ・理由が書けていない児童には,「なぜ,そう考えたのか」「どのことばや文から考 えたのか」とたずねる。 ・意見と理由を分けて書いているかを確認する。 ・発問に対する答えになっているかを確認する。 ・意見に即した理由が書けているかを確認する。 ・文章に書かれていることにもとづいて理由が書けているかを確認する。 イ グループでの話し合い グループでの話し合いにおいては,相手を意識して,話したり聞いたりできるよう にしたい。そのためには,少人数のグループで話し合いをさせる手立てや,自分の考 えを相手に分かりやすく伝える手立てが求められる。 グループでの話し合いについての留意点は以下のとおりである。 グループの人数について ・グループ内で互いに質問したり答えたりしやすいように,各グループの人数は4人 程度とする。 話し合いにおける手立てについて ・グループでの話し合いがスムーズに進む ように,話し合いの手順を示しておく。 (図3) ・最 初は 司 会者 や全 体 に報 告す る 人を 固定 し て おく 。 慣 れ てき た ら , 交代 し そ れ ぞれ の 役割を経験させる。 ・全員に発言する機会を与える。 ・話 すと き は, 自分 の 書い たワ ー クシ ート を 友 達の 方 に 向 けさ せ , 友 達が 確 か め なが ら 聞けるようにさせる。 ・ 友 達 の 考 え を 聞 い た 後 , 共 通 点 や 類 似 点,相違点を確認させる。 ・意 見は 同 じで も, 理 由が 異な る 場合 はそ こ に焦点を絞って話し合わせる。 ・ グ ル ー プ の 話 し 合 い の 結 果 を ま と め さ せ る 。 そ の 際 , 意 見 と 理 由 を 別 の 色 の 画 用 紙 に分けて書かせる。 図3 話し合いの手順例
机間指導(支援)について ・「なぜ,そのように考えたのか」「どの文章から考えたのか」などの質問をするよ うにさせる。 ・教材文に書かれていることをもとに理由を述べているか互いに確認させる。 ・報告の仕方を助言する。(より分かりやすく考えを伝えられるように,キーワード となる言葉を選ばせたり,一文を短くさせたりする) ウ 全体での話し合い 他のグループで話し合われた考えと自分たちのグループの考えや個人の考えとを比 べることにより,多様な考え方や論理的な表現について学ばせる。 全体での話し合いについての留意点は以下のとおりである。 ・まとめた意見と理由を各グループから報告させる。 ・各グループの報告内容から,共通点や類似点,相違点について確認させる。 ・話し合いの視点を絞ったうえで全体での話し合いをさせる。 ・個人のワークシートに書かれている内容をあらかじめ把握しておき,必要に応じ指 導や助言に生かせるようにする。 4 研究の方法及び検証 (1)研究会の実施 7月から12月にかけて,研究協力者(冒頭に記載)に出席いただき,有田市では6 回,田辺市では7回の研究会を実施した。主に,学習指導案の検討,検証授業の実施 及び協議,全国学力・学習状況調査問題を使った小テスト及び児童意識調査の内容の 検討と結果の分析などを行った。加えて,田辺市では,研究協力者による研究授業を 参観し,指導方法について協議した。 (2)検証授業の実施 対象 有田市立保田小学校 第5学年 (男子14名 女子14名 計28名) 田辺市立稲成小学校 第5学年 (男子12名 女子19名 計31名) 実施時期 (時間) 平成 20 年 10 月下旬~11 月上旬 (全6時間) 平成 20 年 10 月下旬~11 月上旬 (全7時間) 単元名 ニュースの伝え方について考えよう 人物の考え方や生き方をとらえよう 教材名 「ニュース番組作りの現場から」 (説明文) 「わらぐつの中の神様」(物語) 単元目標 ○ 教 材 文 を 読 ん で , 情 報 を 伝 え る こ と に 関 心 を も ち , 教 材 文 に つ い て 自分の考えをもつことができる。 ○ 叙 述 に 即 し て 登 場 人 物 の 人 柄 や 情 景 に 興 味 を も ち , 読 む こ と が で き る。 ○ 読 み 取 っ た こ と や 教 材 文 を も と に , 自 分 の 考 え を 進 ん で 話 す こ と ができる。 (3)検証方法 ア ワークシートの記述内容の分析 ・毎時間のワークシートの記述内容から,児童の表現力の高まりをとらえる。 ・授業の終わりに書かせた授業の振り返りの内容から,学習の成果やつまずきをと らえる。 イ 全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの実施と分析
・検証授業を行った学級の児童に対して実施する。 ・正答率及び無解答率などを本県の結果と比較したり,事前と事後の結果を比較し たりして,書く力の変容をとらえる。 第1回目 第2回目 実施時期 検証授業前の 10 月上旬~下旬 検証授業後の 11 月中旬~下旬 内容 平 成 20 年 度 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調査小学校国語B の 2 平 成 19 年 度 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調査小学校国語B の 2 一ア・イ 二 つ の 物 語 文 の 冒 頭 部 分 に お け る 登 場 人 物 の 特 徴 を と ら え る こ と が で き る か ど う か を み る 問 題 一 文 章 と グ ラ フ に ま と め ら れ た 事 実 を 関 係 付 け て 読 む こ と が で きるかどうかをみる問題 二 取 り 上 げ た 事 実 が , ど の よ う な 理 由 で 述 べ ら れ て い る か に つ い て 的 確 に 読 み , そ の 理 由 を 要 約 す る こ と が で き る か ど う か を みる問題 三(1)情報 の中 か ら 必 要な 事 柄 を 取 り 出 し , 新 聞 の 一 部 に 注 意 点 と し て 書 き 換 え る こ と が で き る かどうかをみる問題 二 場 面 に つ い て の 描 写 を と ら え る こ と が で き る か ど う か を み る 問題 三 登 場 人 物 の 心 情 と 場 面 に つ い て の 描 写 を 叙 述 と 関 係 付 け て 読 む こ と が で き る か ど う か を み る 問題 ウ 児童意識調査(アンケート)の実施と分析 ・ 第 1 回 目 及 び 第 2 回 目 の 小 テ ス ト の 調 査 時 に , 上 記 学 級 の 児 童 に 対 し て 実 施 し た。 ・質問は同じ項目を用いて,第1回目と第2回目の結果を比較し,学習に対する意 識の変容について考察した。 ・ 質 問 項 目 は , 有 元 秀 文 総 括 研 究 官 に よ る 「 児 童 生 徒 意 識 調 査 」 ( 表 1 ) を 参 考 に,リーディング・リテラシーのモチベーション(動機付け,学習意欲)をたず ねる項目とした。 ・ す べ て の 質 問 項 目 に つ い て 「 と て も そ う 思 う 」 「 そ う 思 う 」 「 少 し そ う 思 う 」 「そう思わない」の4つの選択肢から選ばせることとした。 表 1 児童意識調査(アンケート) 質問内容 1 国語の授業が楽しい 2 読んだことについて自分の意見を言うことが楽しい 3 読んだことについて自分の意見を書くことが楽しい 4 意見を言うときに理由を言うことが楽しい 5 意見を書くときに理由を書くことが楽しい 6 友達の意見を聞くことが楽しい 7 友達の意見を聞いて,よい意見かどうか考えることが楽しい 8 友達の意見を聞いて,わからないことを質問することが楽しい 9 友達に質問されたことについて,答えることが楽しい 10 読んだことについて,グループで話し合うことが楽しい 11 グループで話し合ったことについて,みんなの前で発表することが楽しい 12 教 科 書の ほ か に ,本 や ざ っ しや 新 聞 な どを 読 む こ とが 楽 し い (マ ン ガ は の ぞ きます)
5 有田市立保田小学校における検証 教 材 文 の 「 ニ ュ ー ス 番 組 作 り の 現 場 か ら 」 ( 説 明 文 ) は , テ レ ビ の ニ ュ ー ス 番 組 の 特 集 を 作 る 過 程 に つ い て , 順 を 追 っ て 説 明 さ れ て い る 文 章 で あ る 。 番 組 作 り の 工 夫 や 報 道 ス タ ッ フ の 願 い を 読 み 取 る こ と に よ り , 情 報 の 発 信 者 に は , 情 報 の 意 図 や 目 的 が あ る こ と に 気 づ か せ る こ と が で き る 教 材 で あ る 。 こ の 教 材 文 を 6 時 間 で 指 導 す る こ と とした。 指導計画(全6時間) 時 目標 学習内容(★主な発問) ○教材文を読んで,学習の見通しをもつ。 1 ○情報を伝えることに関心をも って,教材文を読むことがで きる。 ★何について説明している文章ですか。 【情報の取り出し】 ★特集とは,何ですか。【情報の取り出し】 ○ ニ ュ ー ス 番 組 の 「 特 集 」 を 人 々 に 伝 え る ま での「過程」を読み取り,表に整理する。 2 ○ニュース番組の「特集」を作 る過程を読み取ることができ る。 ★ 番 組 作 り の そ れ ぞ れ の 過 程 に 関 わ っ て い る のは,だれですか。【情報の取り出し】 ○ 報 道 ス タ ッ フ の , 番 組 作 り に 対 す る 思 い や 願いについて考える。 3 ・ 4 ○報道スタッフの思いや願いに ついて考えながら読むことが できる。 ★ こ れ ま で 行 わ れ な か っ た 訓 練 が な ぜ 実 現 し た か , 訓 練 に 参 加 し た 住 民 は ど う 思 っ た か , そ の 答 え が 分 か る よ う に 編 集 し よ う と 考 え ま し た 。 デ ィ レ ク タ ー が そ の よ う に 考 えたのは,なぜですか。【解釈】 ○本文の構成について考える。 5 ・ 6 ○本文の構成について自分の考 えをもつことができる。 ★ こ の 説 明 文 に 12 段 落 は 必 要 だ と 思 い ま す か 。 必 要 で は な い と 思 い ま す か 。 ま た , そ う考えたのは,なぜですか。 【熟考・評価】 (1)検証授業の分析と考察 ア 授業の概要(第5時・第6時) 研究テーマに関連する第5時と第6時について述べることとする。 第5時と第6時では「本文の構成について自分の考えをもつことができる」とい う目標を達成するために,「この説明文に(最後の段落である)12 段落は必要だ と思いますか。必要ではないと思いますか。また,そう考えたのはなぜですか。」 という熟考・評価の発問をもとに授業を行った。 第5時には,個人の作業として,ワークシートに発問に対する意見と理由を分け て書かせた。第6時には,第5時に書いたワークシートをもとに,4人ずつのグル ープに分かれて話し合いをさせた。具体的には,一人一人の考えを発表させた後で, 友達の考えに対する質問や意見を出させ,グループの考えをまとめさせた。まとめ たグループの考えは意見と理由に分けて色画用紙に書かせ,黒板に貼らせた。その 後,全体の話し合いで,各グループから,まとめた意見と理由を報告させ,他のグ ループに対する質問や意見を出させた。最後に,個人で授業を振り返って,分かっ たことや感想などを書かせた。
イ 考察 (ア)発問について 「 こ の 説 明 文 に 12 段 落 は , 必 要 だ と 思 い ま す か 。 必 要 で は な い と 思 い ま す か。」という発問に対し,自分の立場を明らかにしたうえで,その理由をワーク シートに書かせた。「必要だ」が 26 人,「必要ではない」が2人という結果で あった。 「必要だ」という意見の理由としては,例えば,次のように書かれていた。 ○ 作者の考えていること を書いているし, 全部の段落のこと をちょっとずつ 作者の言葉で書いていて,作者が最も伝えたかったことを書いている部分 だから。 ○12 段落は,ニュース番組が始めから最後までどうやって作られているかを まとめ ていて, スタッフたちがどんな願いをこめて ニュース番組を作って いるかを書いているから。 「必要ではない」という意見の理由としては,次のように書かれていた。 ○番組作りについての過程は, 11 段落までに書かれているので ,12 段落には 役に立つことがあまりないから。 ○11 段落には,特集が放送されたことやディレクターが 取材を重ねてきて最 も伝えたかったこと を書いている。12 段落には,やがて 伝えたいこと が決 まりますと書いていて,11 段落には,取材を重ねて最も伝えたかったこと でした,と伝えたいことが決まることを書いているので 12 段落は必要では ないと思います。 「必要だ」という意見に対する理由としては,12 段落はまとめであり,筆者 の考えていることが述べられている段落であるということが書かれていた。 「必要ではない」という意見に対する理由としては,11 段落で「取材を重ね てきて最も伝えたかったこと」についての記述は,12 段落で「伝えたいこと」 を知らせるために番組作りをしてきたことについての記述と,ほぼ同じ内容であ ることが書かれていた。また,11 段落までに説明している過程以上の情報は 12 段落にないことが書かれていた。 どちらの意見であっても,自分の立場を明らかにして,教材文の叙述を根拠に 理由を書くことができていた。これらのことから,文章の内容を的確に読み取り, 読み取ったことをもとに論理的に考えることができる発問だったといえる。また, 意見と理由を分けて書くことは,論理的に考えるのに役立ったと考えられる。 (イ)学習形態について グループの話し合いでは,「グループの考えについてまとめよう」「同じこと を言っているということがあれば,まとめよう」「どうしても,まとめられなく て,みんながそうだと納得するなら,2つの考えになってもかまわない」という 指示のもと,話し合いをさせた。 あるグループでは,「必要だ」の理由として, ○12 段落はまとめであり,作者が疑問にもとづいて取材を進めるうちに,答 えが少しずつ見つかってくると書いているから。 とまとめていた。それらのもとになった個人の考えは,ワークシートに次のよう に書かれていた。
○12 段落は,インタビューやさつえいなどをして材料を集めて テレビを見て いる人に知ってほしいという願いをこめて ニュース番組を作っていて, 人 に知っ てほ しいか ら一 生懸命 イン タビュ ーや さつえ いを してい ると いう こ とが伝わってくる ので 12 段落は必要だと思う。 ○ 作者が,おどろきや疑問にもとづいて取材を進めるうちに,答えが少し ず つ見つかり ,やがて, 伝えたいこ とが決まる と書いてい ます。それ は,最 後に読んだ人たちがその言葉に注目して, もう一度読み返して ,本当にそ の通り,少 しずつ見つ かったり, 伝えたいこ とが分かっ てくるのか 確かめ てもらったりする必要 があるから。 ○12 段落は まとめ みたいであり, 報道スタッフが感じたおどろき がいろいろ 書いてあるので,スタッフは,そういう努力がいると分かる。 清水建宇さ んはどう思っていたのか が分かりやすいので,12 段落は必要だと思いま す。 ○ 12 段 落 は , 筆 者 が 考 え た こ と , 思 っ た こ と , 読 者 に 感 じ て ほ し い こ と な ど, 筆者の感想 を書いているからです。( まとめ だから)また,筆者の考 えだけでなく, 報道スタッフの苦労や気持ち を書き表しているからです。 このように,4人の考えをまとめて,「筆者の考え」と「文章のまとめ」とい う点について書いている。4人とも,書き方は違い,使っている言葉も違うが, 4人の考えをグループの考えとしてまとめることができていた。誰か一人の考え をそのままグループの考えとしていないことから,それぞれの考えを出し合い, 話し合いが行われたことが分かる。「グループで話し合って,自分の意見を言え てよかった。」と授業後の感想にあるように,グループでの話し合いにより,自 分の意見を言うことに満足している状況がうかがえる。「まとめる」という指示 をすることにより,全員の考えを大事にしながら4人の考えをまとめるにはどう すればよいかについて話し合うことができたといえる。 全 体 の 話 し 合 い で は , 7 グ ル ー プ の う ち 6 グ ル ー プ か ら 12段 落 は 「 筆 者 の 考 え」と「文章のまとめ」である ということを根拠に「必要だ」 という意見が出された。残りの 1グループからは,「必要だ」 「必要ではない」の両方の意見 が出された。「必要ではない」 の理由は,「11段落で同じよう な こ と が 書 か れ て い る か ら で す。」ということが挙げられた。 (写真1) 授業後の感想には, と 写真1 各グループから出された理由のシート ○自 分 で は 思わ な か っ た意 見 な ど が, み ん な で話 し 合 っ た結 果 分 か った 。だ か ら ,話 し 合 い ,人 の 意 見 など を 聞 く こと は , と ても 大 切 な こと だ と 分 か った。 ○ほ か の グ ルー プ の 理 由を 聞 い た りし た ら , 自分 の グ ル ープ の 考 え だけ じゃ なく,こんな考えもあったのかと分かりました。 ○人それぞれに,違う考え方があるんだなあと思った。
書かれているなど,自分と違う考えを聞くことの重要性に気づいている児童が多 かった。グループで話し合い,それを全体の場で報告し合うことにより,多くの 考えを聞くことができ,自分の考えを振り返ることができていた。 読み取ったことをもとに論理的に考えたり,主体的に意見を述べたりするには, 自分の意見を正しく伝えたり,他の人の考えを聞きたりすることに意欲をもつこ とが大切である。その意欲を喚起するために,グループや全体での話し合いは有 効であったといえる。 (2)全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの結果より 小 テ ス ト の 正 答 率 と 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 に お け る 県 の 正 答 率 と を 比 較 す る と , 事 後 調 査 に お い て は , 小 テ ス ト の 正 答 率 は , 全 問 と も 県 の 正 答 率 を 上 回 っ て い た 。 問 題 三 は , そ れ ぞ れ 「 情 報 の 中 か ら 必 要 な 事 柄 を 取 り 出 し 書 き 換 え る 問 題 」 「 登 場 人 物 の 心 情 と 場 面 に つ い て の 描 写 を 叙 述 と 関 係 付 け て 読 む 問 題 」 と い う 記 述 問 題 で あ っ た 。 そ の 問 題 に お い て は , 事 前 調 査 の正答 率は ,県正 答率 を 8.6%下 回 っ て い た が , 事 後 調 査 で は 4.8%上回っていた。(図4) このことから,文章を読み,必要な情報を取り出し,問われていることに的確に答 えられるようになってきたと考えられる。また,授業において,報道スタッフの思い や願いについて自分の考えを書いたり,考えについて話し合ったりしたことで,文章 の内容を読み取り,書くことに慣れてきたと考えられる。 事後 事前 (3)児童意識調査(アンケート)の結果より 「グループで話し合ったことについ て,みんなの前で発表することが楽し い」という項目では,事前調査で「そ う思わない」と否定的な回答をした8 人の児童のうち,事後調査では,4人 が肯定的な回答に変わっている。(図 5)今回の検証授業では,全体に報告 する人を固定していたため,この4人 は,全体で報告をする機会はなかった。 しかし,「みんなの前で発表すること が楽しい」と感じたのは,グループで 話し合った考えが全体の場で認められたからだと考えられる。児童の感想には,「全 部の班が分かりやすい説明で,自分の考えと比べやすかった。他の班の考えを聞くと, 私達の班と同じようなところもあったり,違う意見もあったりして,もっと考えが深 まった。」と書かれていた。他のグループの考えと比べることによって,グループの 一員であるという意識も高まり,さらに根拠のある意見を聞くことで考えが深まった といえる。 こ の 項 目 に つ い て は , 全 体 に お い て も , 約 半 数 の 児 童 が , 「 少 し そ う 思 う 」 か ら 「そう思う」などのように,より肯定的な回答に変わっていた。答えが一つに決めら れない発問をすることにより,全体の場でいろいろな考えが認められるため,グルー 「 グ ル ー プ で 話 し 合 っ た こ と に つ い て , み ん なの前で発表することが楽しい」 図5 アンケートの回答の変化 少 しそう思 う そう思 う とてもそう思 う そう思 わない 1人 3人 事後 事前 1人 3人 図4 小テストの正答率と県正答率との差 (小テストの正答率-県正答率) 一 二 三 0 10 -10 (%) 0 10 -10 一 ア 二 三 一 イ (%)
プの考えを報告したいという意欲をもたせられたと考える。 この発問以外に,3割以上の児童がより肯定的な回答に変わった項目は,「読んだ ことについて自分の意見を書くことが楽しい」「意見を言うときに理由を言うことが 楽しい」の2項目だった。自分の意見を書いたり,理由を言ったりすることは,取り 組みやすい活動だったといえる。 6 田辺市立稲成小学校における検証 「 わ ら ぐ つ の 中 の 神 様 」 ( 物 語 ) は , 家 族 の 結 び つ き や 人 と 人 の 心 の 触 れ 合 い , も の の 本 当 の 価 値 と は 何 な の か を 考 え さ せ る こ と の で き る 教 材 で あ る 。 ま た , こ の 教 材 の 作 者 が 書 い た 他 の 物 語 と 読 み 比 べ る こ と で , 作 品 に 対 す る 自 分 の 考 え が も て る よ う にもしたい。この教材文を7時間で指導することとした。 指導計画(全7時間) 時 目標 学習内容(★主な発問) ○ 「 わ ら ぐ つ の 中 の 神 様 」 の 全 文 を 読 ん で 感 想 を も つ。 1 ○ 場 面 構 成 の 効 果 を 考 え , 感 想 を も つ こ と ができる。 ★「わらぐつの中の神様」は,どんな場面に分かれて いますか。また,登場人物はだれですか。 【情報の取り出し】 ★「わらぐつの中の神様」を読んで,心に残る言葉や 文は何ですか。その理由も書きなさい。 ○おみつさんの人柄を考える。 2 ・ 3 ○ お み つ さ ん の 人 柄 を 読 み 取 り , 自 分 の 考 え を も つ こ と が で き る。 ★おみつさんは,どういう人柄ですか。それは,本文 のどこから分かりますか。【解釈】 ○大工さんの人柄を考える。 4 ○ 大 工 さ ん の 人 柄 を 読 み 取 り , 自 分 の 考 え を も つ こ と が で き る。 ★大工さんは,どういう人柄ですか。それは,本文の どこから分かりますか。【解釈】 ○ 雪 げ た を し ま っ て お い た お ば あ ち ゃ ん に つ い て 考 え,自分の考えをもつ。 5 ○ 雪 げ た を し ま っ て お い た こ と に つ い て 自 分 の 考 え を も ち , 進 ん で 話 す こ と が で き る。 ★おばあちゃんは,雪げたをはかずにしまっておきま したが,あなたなら,はきますか,はきませんか。 また,そう考えたのはなぜですか。【熟考・評価】 ○物語の終わり方についての自分の考えをもち,文章 の効果を考える。 6 ○ 物 語 の 終 わ り 方 に つ い て 自 分 の 考 え を も ち , 文 章 の 効 果 を 考 えることができる。 ★この物語の終わり方よりもっとよい終わり方はあり ますか,ありませんか。また,そう考えたのは,な ぜですか。【熟考・評価】 ○杉みき子の二つの作品から,作者が伝えたかったこ とを考える。 7 ○ 杉 み き 子 の 他 の 作 品 を 読 み , 作 者 が 読 者 に 伝 え た か っ た こ と を 考 え る こ と が で き る。 ★作者は,二つの作品から読者にどんなことを伝えた かったと思いますか。なぜそう思いましたか。 【解釈】
(1)検証授業の分析と考察 ア 授業の概要(第5時) 研究テーマに関する第5時について述べることとする。 第5時では,「教材文について考え,自分の考えをもつ。」という目標を達成す るために,「おばあちゃんは,雪げたをはかずにしまっておきましたが,あなたな ら は き ま す か , は き ま せ ん か 。 ま た , そ う 考 え た の は , な ぜ で す か 。 」 と い う 熟 考 ・ 評 価 の 発 問 を も と に 授 業 を 行 っ た。 図6 第5時のワークシート例 まず,ワークシートに意見と理由に 分けて書かせた。(図6)書かせる時 間は,約 15 分とった。 その後,グループに分かれて話し合 いをさせた。司会者及び報告者は事前 に決め,話し合いを進めさせた。話し 合いでは,一人一人の考えを発表した 後で,友達の考えに対する質問や意見 を出させた。それから,グループの考 えをまとめて,意見と理由に分けて色 画用紙に書かせた。考えがまとまった グループから順に色画用紙を黒板に貼 らせた。 全体の話し合いの場では,各グルー プの報告に対する質問や意見を出させ た。意見が違う場合や意見が同じでも 理由が違う場合は,そのことで話し合 わせた。 授業の終わりの5分前に,個人で本 時の授業を振り返って,友達の考えを 聞いて分かったことや思ったことなど を書かせた。 イ 考察 (ア)発問について 授 業 の 始 め に , 個 人 の 学 習 の 時 間 を 確 保 し , 意 見 と 理 由 を 分 け て 書 く よ う な ワークシートを作成し,自分の考えを書かせた。 第 5 時 ま で は , 文 章 の 内 容 を 的 確 に 読 み 取 る こ と が で き る よ う に , 教 材 文 に 書 い て あ る こ と で , 文 章 や 言 葉 を 読 め ば 分 か る よ う な 発 問 ( 情 報 の 取 り 出 し ) や,教材文をもとに推論できるような発問(解釈)を取り入れて授業を行った。 学習課題(発問)に対する自分の考えをワークシートに書かせることで,自分の 考えをもつことができていた。 第 5 時 の 展 開 に つ い て は , 「 お ば あ ち ゃ ん は , 雪 げ た を は か ず に し ま っ て お き ま し た が , あ な た な ら は き ま す か , は き ま せ ん か 。 」 と い う 課 題 解 決 型 ( 熟 考・評価)の発問を考えた。登場人物の行動に対して自分の考えをもつような発 問には,最初はとまどいが見られた。教材文のおばあちゃんのように「はかない 方がいい」と思っていた児童が多かったが,自分だったらどうするかを考えるの だとの説明を加えた後は,「はきます」に考えが変わった児童もあり,「はきま す」と考えた人数と「はきません」と考えた人数は,それぞれ 15 人と 16 人にな った。
「はきます」の理由としては,次のように書かれていた。 「 ○はくけど,大切にはいて,使えなくなったら大切に置いておく。だって , は いた思い出があった方がいいし,その感覚を覚えておいてくれたらおじいち ゃんもうれしいと思う。しかも, せっかく働いて買ってくれた のに,はかな い で 終 わ っ て し ま っ た ら , も っ た い な い し , お じ い ち ゃ ん に 申 し 訳 な い か ら,わたしは,はきます。 「はきません」の理由としては,次のように書かれていた。 ○せっかく買ってくれたのに,はいたらすぐによごれたりするし,きずが付い たらいやだし, せっせと働いて買ってくれた のに,すぐによごれたら, 買っ てくれた人に申し訳ない からです。 ○この雪げたには,おじいちゃんとおばあちゃんの とてもとても大切な思い出 がいっぱいいっぱいつまっているからです。 どちらの理由を書いていても,買ってくれた相手の気持ちを大事にする心を読 み取り,自分の考えをもつことができていた。したがって,この発問は教材文の 主題に迫れる発問だったといえる。 こ の よ う に , ど ち ら か に 自 分 の 意 見 を 決 め る よ う な 熟 考 ・ 評 価 の 発 問 を す る と,児童は意見を決めやすい。多くの児童が自分の意見を決め,教材文をもとに して理由が書けていた。 (イ)学習形態について グループでの話し合いが能率良く進むように,司会者・報告者を固定し,話し 合いの手順を書いたプリントを配付した。その流れに沿って,話し合いが進めら れた。 話 し 合 い の と き は , 指 導 し た と お り に ワ ー ク シ ー ト を 友 達 の 方 に 向 け て 見 せ , 自分の書いていることをゆっくり話している姿が見られた。また,聞いている児 童は,自分の考えと同じか違うかを確かめながらメモをしていた。全員が発表す るように話し合いの順序を指導しておいたので,話し合いは順調に進んだ。 読 み 取 っ た こ と を も と に , 論 理 的 に 考 え る こ と が で き る よ う に , 自 分 の 意 見 の根拠を伝えさせ,また,友達の考えと比べながら聞くような話し合いをさせた。 教 材 文 を も と に し た 話 し 合 い を さ せ る こ と で , 児 童 は 教 材 文 を 繰 り 返 し 読 む ことになる。このようなことが,文章を的確に読み取ることにつながった。 グ ル ー プ の 中 で 「 は き ま す 」 が 2 人 , 「 は き ま せ ん 」 が 3 人 の よ う に 意 見 が 分かれているグループがあった。結局,グループの意見は「はきます」と「はき ません」の両方の意見を残してまとめていた。グループとして一つの意見にまと めることを目的に話し合うことは,互いの考えの類似点や相違点に注目して聞く という話し合う態度の育成につながったといえる。 し か し , 「 一 番 分 か り や す い 理 由 」 や 「 誰 も が な る ほ ど と 納 得 で き る 理 由 」 といった理由について吟味するような話し合いは十分行えなかった。グループの 話し合いについては,理由の書き方について検討させることや互いの考えについ ての意見交換を繰り返し行い,時間をかけて慣れさせる必要がある。 ま た , 各 グ ル ー プ の 人 数 が 5 ~ 6 人 だ っ た の で , グ ル ー プ の 中 で 端 と 端 に 座 っている児童同士が話したり,聞いたりするのに苦労している様子が見られた。 このことから,話し合いをさせるには,グループの人数は4人までにする方がよ いと考える。 全体の話し合いについては,各グループから報告をさせて,その意見と理由を
書いたシートを黒板に貼って,全員が報告内容を読めるようにした。 6グループのうち,1グループからは「はきます」という意見が出され,残り 5グループからは「はきます」と「はきません」の両方の意見が出された。 「はきます」という意見には, と い と という理由が出された。 ○ お じ い ち ゃ ん は , は い て も ら う た め に 買 っ た の に , は か な か っ た ら も っ た い な い 。 お み つ さ ん は う れ し く て は か な か っ た ん だ け ど , ぼ く な ら う れ し か っ た ら はくと思います。 「はきません」という意見には, ○せっかく 雪げたを買 ってもらっ たけど,あ んなに高い のを買って もらったの だ から,大切 にしまって おこう。だ ってこの雪 げたがなか ったらわら ぐつを作 っ ていなかっ たかもしれ ないし,大 工さんやわ らぐつの中 の神様には 会えなか っ たかもしれないから。 という理由が出された。 また,本時の授業後の感想には, ○はく人も,はかない人も考えが班ごとによく分かりました。それぞれ, 納得 さ せるような理由 を書いていて,いい勉強になりました。 ○私は, はじめ「はきません」にしていたけど ,○○ちゃんが,「おじいちゃん は,おみつさんに,はいてもらいたくて買ったのに,おじいちゃんのきたいを うらぎるんやで」と言われて, 「はきます」に変えました 。 と書いている児童がいた。自分とは違う意見については,その理由を聞くことで 相手の考えを認めることができている。また,別の児童は,グループや全体の話 し合いを通して,はじめの考えと比べて,どのように自分の考え方が変わったの かを書いている。自分と違う考えについて聞き,それについて考えることで,多 様な考えを認めることができた。 (2)全国学力・学習状況調査問題を使った小テストの結果より 事前調査と事後調査の正答率 を全国学力学習状況調査におけ る県正答率と比較すると,事後 調査の正答率は,全問とも県正 答率を上回っていた。(図7) このことから,文章を読み,必 要な情報を取り出し,問われて いることに的確に答えられるよ うになってきたと考えられる。 記述式問題三においては,事 前 調 査 の 正 答 率 は 県 正 答 率 を 21.7%下回っていたが,事後調 査 で は 13.2% 上 回 っ て い た 。 無解答の人数は事前調査では5 人いたが,事後調査では3人になった。このことから,言葉や文章を読んで,読み取 ったことをもとにした,どのように自分の考えを書けばいいかが分かってきたからで はないかと考えられる。 図7 小テストの正答率と県正答率との差 (小テストの正答率-県正答率) 事後 事前 0 20 -20 一 二 三 (%) 0 20 -2 一 ア 二 三 一 イ ) (% 0
また,事前調査より事後調査の方が,早く解答を終えていた児童が多かった。この ことから,あまり時間をかけずに文章を読み取り,問いに対する答えが書けるように なったといえる。 (3)児童意識調査(アンケート)の結果より 「友達の意見を聞くことが楽しい」 の項目に,事前調査では「少しそう思 う 」 と 回 答 し て い た 7 人 の う ち 3 人 は,事後調査では「とてもそう思う」 と回答していた。事前調査では「そう 思う」と回答していた 10 人のうち4 人 は , 事 後 調 査 で は 「 と て も そ う 思 う」と回答していた。(図8) 授業後の感想には,「話し合いのと き,すごくいい意見を言ってくれるの ですごいと思いました。」と書いてい た児童がいた。このことから,自分の 書いた内容と比べながら他の考えを聞 くことができ,友達の考えの良さも認めることができるようになったことがうかがえ る。 事後 事前 少 しそう思 う そう思 う とてもそう思 う そう思 わない 4人 3人 4人 3人 「友達の意見を聞くことが楽しい」 図8 アンケートの回答の変化 「 読 ん だ こ と に つ い て 自 分 の 意 見 を 言 う こ と が 楽 し い 」 の 項 目 に 「 と て も そ う 思 う」「そう思う」と回答した児童の人数が事前調査より事後調査の方が増えていた。 事前調査で「そう思わない」と回答した3人のうち2人は,事後調査で「少しそう思 う」と回答していた。「意見を言うときに理由を言うことが楽しい」の項目に「とて もそう思う」と回答した児童の人数も増えていた。事前調査で「そう思わない」と否 定 的 に 回 答 し て い た 児 童 は , 事 後 調 査 で 「 そ う 思 う 」 と 肯 定 的 な 回 答 に 変 わ っ て い た。 ワークシートに意見や理由を書かせたことで,自分の考えがまとまり,話しやすか ったのだと考えられる。加えて,自分の考えが友達に認めてもらえることにより,学 習意欲が高まってきた状況ととらえることができる。 「グループで話し合ったことについて,みんなの前で発表することが楽しい」の項 目に「とてもそう思う」と回答した児童の人数が増えていた。これは,先に少人数の グループで話をすることで,学習課題に対する考えがまとまり,話す内容がはっきり したので自信をもって報告できたからだと考えられる。 7 検証授業のまとめ (1)成果 検証授業における熟考・評 価の発問では,まず,児童に 自分の意見をどちらか一方に 決めさせ,次に,理由につい て考えさせた。このように先 に意見を決め,理由を後で考 えさせる手立ては,「どう思 う か 」 「 ~ に つ い て 考 え よ う」のような漠然とした発問 形式よりも,何を考えたらよいかが明確であるため,自分の考えをもちにくい児童が 考えをもつためには効果的であった。 写真2 全体での話し合い(板書例)
また,発問作りを通して,私たちが目指した児童像に迫るためには,教材文に書か れていることを根拠にしなければ答えられないような発問が重要であると改めて分か った。 グループでの話し合いにおいては,自分の考えを話すことで充実感を味わうことが できた。また,自分の考えを友達の考えと比べることにより,自分自身の考えを振り 返ることができた。全体での話し合いでは,他のグループの考えを自分の考えと比べ ることにより,自分自身の考えを振り返ることができた。(写真2) このように,少人数のグループでの話し合う機会を多く取り入れたことは,自分の 考えを伝えたり,他の考えを聞いたりする力を高めるためには有効だったといえる。 (2)課題 熟考・評価の発問については,児童が意見をもちやすいように,二つのうちどちら か一方の立場を選べる発問にしたが,主体的に意見を述べる児童を育てるためには, 多 様 な 意 見 が 出 せ る 発 問 も 必 要 だ と 考 え る 。 例 え ば , 「 ニ ュ ー ス 番 組 作 り の 現 場 か ら 」 の 発 問 に つ い て は , 「 あ な た な ら , 特 集 で ど ん な こ と を 伝 え て も ら い た い で す か。」のような発問が考えられる。発問の質を高めるための工夫が授業改善につなが ると考える。 グループでの話し合いにおいては,児童は互いの考えを比べながら聞き,共通点や 類似点,相違点について確認することができたが,主体的に友達の考えについて質問 したり,他の考えに対する意見を出したりすることはできなかった。検証授業後に実 施したアンケートの結果では,「友だちの意見を聞いて,わからないことを質問する ことが楽しい」の項目について「少しそう思う」「そう思わない」と答えた児童が多 かった。これらの実態を踏まえて,今後はできる限り話し合う場を設定し,友達の考 えに対して質問したり,意見を言ったりする機会を多くとることが必要である。 個人で学習を振り返る時間は,毎回とることができず,今回の研究では深めること ができなかった。グループや全体での話し合いの後に,自分の考えを振り返って書く 時間を確保することは,授業の始めと終わりを比べ,自分の考えを客観的にみるため に必要である。今後は,授業の終わりには,個人で振り返る時間をとれるような時間 配分を考える必要がある。 8 研究のまとめ (1)成果 本研究では,文章の内容を的確に読み取り,読み取ったことをもとに論理的に考え たり,主体的に意見を述べたりすることができる児童の育成を目指してきた。その実 現のために,課題解決型学習を行うための発問の工夫と伝え合う活動を充実した学習 形態の工夫を研究内容としてきた。 課題解決型学習を行うための発問を意識した授業を行うことにより,児童の多様な 考えを引き出し,教材文をもとに論理的に考える学習につながった。 学習形態の工夫の一つであるグループでの話し合いにおいては,全員の考えを大事 にしながら論理的な理由付けについて検討することができていた。全体での話し合い では,他のグループの理由を聞くことにより,多様な考えについて気づき,読み取っ たことをもとに論理的に考えることができていた。自分の考えを文章に表し,それを もとに伝え合う活動を繰り返し行うことは,教材文を深く理解することにつながり, 論理的に考えることにもつながったといえる。加えて,教材文を根拠に自分の考えを 書き,互いに交流しまとめていく作業は社会において必要なコミュニケーション能力 の育成につながるものと考える。 また,検証方法の一つである小テストの実施については,文章から必要な情報を取 り出す力や,文章をもとに自分の考えを書くことができる力を評価するには適切な方
法であった。登場人物の特徴について本文中の言葉を使って書く問題や,登場人物の 気持ちを考えて書く問題についての解答から,文章を読み取る力や自分の考えを書く 力の高まりを見取ることができた。 このように,課題解決型学習を行うための発問の工夫と伝え合う活動の充実を目指 した学習形態の工夫を行うことが,「文章の内容を的確に読み取り,読み取ったこと をもとに論理的に考えたり,主体的に意見を述べたりする力」の育成につながったと いえる。 (2)課題 課題解決型学習を行うための発問は,教材文の主題に迫る発問であるとともに,児 童が興味を持ち意欲的に学習に参加でき,児童の多様な考えを出させるような発問で なくてはならない。 伝え合う活動の充実を目指したグループでの話し合いの目的は,意見や理由を一つ にまとめることではなく,いろいろな考えを出して,それぞれの考えの良さを見つけ ることにある。結果ではなく,よりよい理由を見つける過程で,どのような話し合い があり,どのように折り合いをつけるかが重要である。また,話し合いがスムーズに 行われるためには,話し合いを進めるための手立てが必要である。目的や場に合った 話し方や相手の意図をとらえる聞き方を示し,その活動を繰り返すことが,主体的に 意見を述べることにつながると考える。 そのためには,グループでの話し合いの状況を把握し,分析することが大切である と考える。そうすることによって,話し合いの手立てを計画し,話し合いに必要なス キルを身につけさせることができる。また,話し合いにおける評価規準も作成するこ とができる。 加えて,全体での話し合いにおいては,単なる各グループの考えの紹介にとどまら ず,児童自らが考えの類似点や相違点を見出し,よりよい表現に練り上げていけるよ うな指導も今後の課題であると考える。 今後,この研究内容を生かした取り組みを行い,各教科にわたる学習モデルを構築 できるよう,さらに研鑽を積んでいきたいと考える。 本 研 究 を 進 め る に あ た り , ご 協 力 い た だ い た 有 田 市 及 び 田 辺 市 教 育 委 員 会 並 び に 各 小 学校の皆様に,心よりお礼申し上げます。 〈引用文献〉 ※1 文部科学省 『小学校学習指導要領 解説―総則編―』 p1 (2008) ※2 文部科学省 「言語力育成協力者会議第8回配付資料」 p1 (2007) ※3 和歌山県教育委員会 『PISA 型読解力向上のための実践指導資料集』 pp13-14 (2008) 〈参考文献〉 ・文部科学省 「 平 成 15 年 度 小 ・ 中 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 」 (2004) ・横浜国立大学教育人間科学部附属中学校 FY プロジェクト 『「読解力」とは何か』 三省堂 (2006) ・和歌山県検証改善委員会 「平成 19 年度全国学力・学習状況調査結果に基づく和歌山県 の学校改善とその支援に係る提言」 (2008) ・安岡勝彦・古川眞澄 「 国 語 向 上 の た め の 和 歌 山 県 教 育 委 員 会 に お け る 取 組 に つ い て」『平成 19 年度和歌山県教育センター学びの丘研究紀要』 (2008) ・教育センター学びの丘 「平成 20 年度全国学力・学習状況調査 学校質問紙調査 児 童質問紙調査(和歌山県・概要版)」 (2008) ・田中孝一・小森茂 『「読解力」で授業をかえる』 ぎょうせい (2008)
・横浜国立大学教育人間科学部附属横浜小学校
『「読解力」とは何か』PartⅢ 三省堂 (2008) ・和歌山県教育委員会 『PISA 型読解力向上のための実践指導資料集』 (2008) http://www.nier.go.jp/arimoto/index.html (2008 年 9 月 3 日閲覧) ・有元秀文ホームページ