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Academic year: 2021

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論文内容要旨

Serum anti-Müllerian hormone levels in women with rheumatoid arthritis during tumor necrosis factor-α inhibitor treatment :Exploratory research(関節リウマチ(RA)患者

におけるTNFα阻害薬開始後の血清抗ミュラー管ホルモン値の変化:探索的研究)

Obstetric medicine.Vol.12 No.4 P186-189 2019年掲載

内科系内科学(リウマチ・膠原病内科学分野)磯島 咲子

【背景】関節リウマチ(RA)患者では健常人と比して妊孕性が低下していると言われている。し かしその原因に関しては不明な点が多く、特に治療薬による卵巣機能への影響に関しては知見 が乏しい。そこで我々は近年RA治療で広く使用されているTNFα阻害薬が卵巣予備能に与える 影響を検討することとした。【方法】対象は20084月から20143月の間に昭和大学病院リ ウマチ膠原病内科で新規にTNFα阻害薬の投与を開始した20~40歳代のRA女性とした。閉経、

婦人科疾患の既往、Body Mass Index(BMI)25㎏/㎡以上の患者を除外した。TNFα阻害薬開始時、

開始後14,30,54週でのRAの疾患活動性(DAS-CRP28)と血清抗ミュラー管ホルモン(AMH)値を 測定した。背景因子として年齢,罹病期間,ステロイドの使用量,他の抗リウマチ薬の併用を調査 した。血清AMH 値は年齢依存性に低下するため、過去の報告より年齢相応のZ スコアも算出し た。統計学的方法は Student’s t-testおよび Pearson’s test を用いた。【結果】対象とな る患者は12名であり、内訳はインフリキシマブ9名、エタネルセプト3名であった。①RAの罹 病期間とAMHの実測値、Zスコアともに有意な相関関係を認めなかった。②投与開始54週後の 疾患活動性は有意に低下していた。(DAS28-CRP:4.6±0.4→2.3±0.4,p<0.001)③投与開始54 週後AMH値は実測値,Zスコアともに有意な変化を認めなかった。【考察】本研究はTNFα阻害薬 開始によるAMHの変化をRA患者で検討した初めての報告である。54週間にわたるTNFα阻害薬 の使用はAMH値に有意な影響を与えなかった。また、我々の結果では治療開始時の AMHZ コアが0に近いため、RA患者のAMHは健常人と比較して大きな差がない可能性が示唆された。

本研究の限界は症例数が少ないこと、42%の患者で年齢が40歳代であったこと、観察期間が54 週と短いことが挙げられる。今後は症例数を増やしてさらなる検討が必要である。【結論】54

間のTNFα阻害薬の使用はAMHに影響を及ぼさず、RAの活動性を抑制できる。

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