わが国酪農における生産性向上と地域間生産性格差 の計量分析 1968‑1985
その他(別言語等)
のタイトル
Intertemporal and interspatial productivity comparisons in Japanese dairy farming
1968‑1985
著者 山本 康貴
雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 第I部
巻 16
号 1
ページ 59‑70
発行年 1988‑11‑30
URL http://id.nii.ac.jp/1588/00002056/
高大勧f報1.18(ブタ綱).・59〜アけ
わが国酪農における生産性向上と地域間生産性格差 の計量分析1968−1985−
甜
山 本 康 貴)
(受理:19離年5月3】□)
1ntertemporalandirltOrSPatiEllproduetivlty COmparisons
inJapanese dair〉√∫arming19棉−1985
Ya胃ut免ka YAl仏MO・110
摘 要
小梅の目的は,近年のわが国酪農における生産性向上と地域間生産性格差を計竜的に分析す ることにある。
分析方法として,従来の総合生産性指数(TFP)にくわえ,生産量基準生産性指数(OB F)と要素投入量基準生産性括数〔11∋P)を卯、る。(用PとTBPは,生産性向上の要因 の中で規模の経済性を分離して分析できる特徴を持つ。これら生産性指数を計測して,①異時 点間比較(技術進歩).翠地域間比較を行う。データは昭和43年から昭和6昨までの農林水産
宵㌻牛乳牡産費調査』である。対象地域は北海道と都府県とする。
分析結果は以下の通りである′。
第一に.費用関数の計測結果から.北海道と都府県ともに,規模の経済性が存在する。第二 に,実時点間比較では,人規模は小規模よりも珪塵性向上(技術進歩)が人きい。第「に,地 域間比較では,北海道が都府県をL回る生産性を持つ。以上の分析結果から,不足払い法以降 のわが国酪農の規模拡大や立地移動は,より生産性が高い経営や地観に進展したことが示唆き れる。
キーワード ノも匪惟.規模の経済ソ阻技術進歩.生産性指数酪農
昭和41年に施行された「加工原料乳生産者補給金等 暫定措眉庵」(略称「イ\足払い法」)以後における酪
1.課 題
小梅の目仰ま・近年のわが国酪農におけるヰ雌性向 農展開の特徴は,①規模の拡大②専業化③立地移 上と地域間年齢性格差を計量的に分析することにある。 軌に要約される1=・】82
〕横広畜腫大字畜産経営学榊農業計常学研梵妻
■:Laboral′りr・y()fト1arnr Accountユ咽and SLaLisLi(耳「呵押rtment Or Agr止ultur月1†く〔ヱU¶(川高札 Obihiru LしrliverGjty of Agrieulture and V(血1inaryルⅠβ曲〕ine,Objhiro,Iiokkaido,ロ80{JAP.AN.
4小梅は昭和62年度文部省科学研究費補助金ならびに昭和62年鹿北海道科学研究費補助金による研究域果の 一部
である。
−59
山 本 康 貴 郎
経営親横の鉱泉専業化奉よび立地移動をもたらし た要因として.①家計費水準上昇にともなう下頗(頑
数)規模の拡丸②頭数規模の拡大は,飼料作のたぁ の土地面積拡大が必婁となり.こめ条件で有利である 地域に立地移動が進展したこと.③機械化の労働節約
のメリットは一より人きな規模で艶捜されること「壌 飼料生産のための機械・諒備は−多額の投資を必要と
すると共にト他作物と共通して利用できるものが少な く,規模拡大や専業化に向かいやすいこと,⑤低生産
費の酢I乳地帯を算出基礎とした不足払い法による加 工向け原料乳価軋ノJ、属模層の姉少と親機拡大を促進
したこと,⑥離農による跡地が,残った農家の規模拡 大をもたらしたこと(特に北海道),⑦畜産公害や,
硲市化による地代上昇が,遠隔地への立地移動恕もた らしたこと∴等が指摘されている。
以上町ような従来の見解に対し.小稿で榛特に.、規
慣の拡大と立地移動は「より生産性が高い経営や地 観に進展した」という作業仮説を設iナ,このことを生
産性指数の計洲によって考察することとしたい。
具体的には,①規模の拡大は.親株の経済性を享受
すると同時に†相対的に大きい技術進歩をもたらすも のと考えられ,大現模は小規模に比較して,商い塾産
偉向上を実現する,②土地具備が倭富なところで規模 拡大や立地移動が進展しためは,飼料生産による自給 凝料使用的な牛乳生産が.膵入飼料使用的なも、のより
も相対的に生産性が高い,と考えられるからであるd この仮説を実証するために,まず.①規模の経済性 の存在と,②大規模は小規模より技術進歩率が高いこ とを示す。次に,⑨相対的に自給飼料使用的と考えら れる地域として北海道と,請人飼料使用的と考えられ
る都府県整取りとげて両地域の生産性を比較ずること
としたい¢
分析方法として.これまで技術進歩や地域間生産性 格差由計景分析による研究では,生産関数(ほとんど 軌跡食 コプダグラス型あるいはその変形型)を推定 して,Farr甜流の枝祐効率を比較したり(土井)り
生産関数の定数項や切片ダミーを効率の指標として分 析したもの(荏開津・茂畢8),金16))がほとんどであっ
†∴
これらの接近法の問題点は、
おクロスセクシ′ヨンデータによる生産関数の推定は 多重基線性のために良好な結果を得ることが粗い、。
②多重共線性を避けるために役人要素整少数に限定 しなければならないb
③生産関数から計測された定数項や切片ダミーの比
較は推定されたサンプルの平均にお(さる比較でありて一
各サンプルごとにそれぞれ年産性を比較することが難
しい。
④生慮関数の定数項や切片ダミーの比較にば推定き れた生産弾力性が両地域で等しく定数項や切片ダミー
のみ異なるという制約が必要である。
⑤年産性や効率性を規模と関連させて考察される場
合が多かったが,規模の経済性が生産性を構成する一
っの要素であるとの認強が尭分なされていない。
という点にある。
小筒の課題である酪農の生産性の比較にあたっては,
飼料を日給、購入に分けて分析する必要があり,これ
以外にも多数の生産要素を対象としな♭ナればならない。
したがって,上記①②のために生産関数の推計は困難 であり,胤こ′推計に成功したとしても⑨@の問題は依 然として残ると考えられる。
生産関数を計測しないで生産性を分析する 一つの方
法にInd8策Numberアプローチがある。しかし,
従来のTFP(TntalFaet亡rr Productil・主ty,雑要 素生産性または総合性産怪)¢計測では規模に関して 収穫一一定の仮定がおかれ(土井)ワ),⑤の問題を考慮 することができない。
そこで小稿では,上述した1ndex Number アプ ロ′−チをさらに規模の、経済性も含めて分析できるよう
拡張された方法を用いることによって,課題Jこ陛近す る。
以下.2.では,分析方法として異時点間や地域間
の生産性格差を規模の経済性を含めてノンパラメトリッ クに分析できる生産性指数モデルと用いられるデータ
について説明する。
次に3.において,分析した結果を示し,検討をく わえることとする。
2.分 析 方 法
(1)生産性措敷
まず本分析で用いられる生産性指慰の特徴を述べる
と,
①要素代替や規模に関して収穫一定ならびに中立的
技術進歩め制約を課していない。
②規模の纏済性の情報が得られると,生産量,投入 量の数量および価格のデータのみで,ノンパラメトリッ
−d小 一
離農の生産性向上と地域間生産性格差 61
己g=1,すなわち規模に関して収穫一定の場合,両 式とも第3項が消去され.m=Mとなり,通常の総合 年産性指数〔TFP,TotalFactorProductivity)
となる。
規模に関して収穫逓減DRTS(Decreasi両ーモe−
turn To Sc且1e)のケr∵スでは,利潤最大化を仮定で きるので,
クに計測し得る。(規模に親して収穫→定あるいは逓 減であれば,まったくェコノメトリックな推定を必要
としない。)
③ ②の利点のため,費目を少数のInplユt にカテ ゴライズする必要がなく,投入要乗間の代替関係をく ずぎずに分析を詳細に行いうる。
ことを指摘できる。
生産性の実時点間や地域間比較にあたって,次の2 つを考えることができる。
第一に,生産性をある与・えられた要素投入量の下で
の生産量の差としてとらえる方法である。遂に 与え
られた生産量のドでの要素投入量の差をとることもで
きる。
前者を偉産皇基準生産性指数〔OBP,(〕ulput 鮎sed P川ductivlty工ndex),後者を要素投入量 基準生産性指数(IBP.Inpul.B8Sed Produc tiⅢyIndcx),と呼ぶ。トランスログ型の関数形
と生産者の均衡条件を仮定すると,OBPであるm は3J,
抑∫■∬I
I.= ̄
♪∫●〆
〔3)
ここで∴昭一は要素価格ベクトル.ゴは要素投人垣ベ クトル㌧げは生産物価格.}・丘は生産丘である。
したがって,DRTSの場合は,観察データのみで
(1)(2)式が計測できる。
規模に関して収穫一定CRl「S(Constant Re turnTo Scale)の場合も.両式とも算3項が消去さ れコ観察データのみで(1〕(2)式が計測できる。
規模に関して収穫逓増IRTS(lncreasillgIie turn To Scale)のケースでは利潤最大化を仮定で
きないので, ㍉に関する情報が必要である。
(1)(2)式を比較すると,
①一般的にはmキMで.CRTSのときm=M
②mとMの相違は第3頓にある。例えば.1RTS で要素投人騒が同一〔曳。=エ叫y几)で生産嶺はγノ>
ン・轟とすると,(1)式の第3項は0であり.(2)式 の葦3項はマイナスなので.m>M>lまたほ,
(J几m>玩M:>0)となる、。
したがって.この鳩舎,Ot∃Pの方がIBPよりも 大きくなる。
(2)データ
不足払い法以降の北海道と都府県の比較を意図Lた。
データは農水省『牛乳生産費調査』(生産費調査と 略す)の北海道と′都府県の平均データと頭数階層別デー
タを用いた。生産費調査は昭和43年に計算力法や費目 構成が改訂され現在に至っている。したがって.昭和
′13年から昭和60年の北海道と都府県右分析対象として 限定したい。
地域間の生産性格差は,同→時点における」ヒ海道と 都府県の平均朗致規模での比較トおよび柑+詭数規頗 での比較を行った。
異時点間の生産性格差は】各地域での連続する茸時
点間で,平均現数規模での比較.および同→頭数規模 J几m=[れか−れ正
悠∑デ[且、+S..一・]・[g花エ。∠J花器【.]
丁シ昌∑E[β〟h(lh)十㌫(1己.)]
[∠花て〔 ∠几ズ。長] rl)
ここで.〜爪は自然対数.釣は生産屈∴‰闇市要屈の コストシェア,亡5は規模の経済件〜1より人(小)
なら規棲に関Lて収穫逓増(賊)〜,エ几。は几宴累投 人里を表す。地域間の比較の場合,Sはそれぞれ々地 域とJ地域を表す。異時点間の比較の場合】ぷの九7 は連続する2時点を表す。
また,同様に一円PであるMは,
摘M=[g柁ツ.呵山
%∑ご「㌫十ぶ、ノ] [h‰f柁㌫万]
十用土1)十か)]・⊂如霊
となる。
〔1)式と(2)式の第1モ抽i生産量指数,第2項 が要素投入量指数,第3項が規模格差指数となる。第 2喧の要素投入量指数は,費目ごとの要素投入量の格 差を当該コストシュ7め平均をウエイトとして,集計
したものである。したがって】要素投入量指数の変化 を各望月ごとの貢献として,分析することができるd
−61
82 山 本 康 貴
での比較竃行った。
以下で,生産性指数の計測に必要な,A)要素投入 且,B)生産邑 C)規模の経済性のデータについて 簡単に説明する。
A)要素投入量
要素投入量の区分は,はぼ生産費調査の黄首の区別 をそのまま用いた。
特に飼斜は∴隣人と自給に分けで分析した。
要素投入軋ま,労働を隙き 各年で北海道と都府県
のこ両地域とも同一の価格に直面していると仮定して】
名望冒の支出額を農水省『農村物価賃金調査』の対応
するデフレーターでデフレートして求めた。なお,自 給別科は,対応するデフレ一夕ーがなt=かで∴飼料全 体の、もので代用Lた。
労働につ、いては,男】.0,哀().8と換算集計したもの を用いた。コストシュアをもとめるのに必要な労資は,
農水省F農家経済調査」から,北海道と都府県に分骨
て算出した農集臨時雇用賃金を用いた。
B)生産量
填産は搾乳部門のみに限定し,乳脂率き.2%愚策乳 量を用いた。したがって,子牛等の副産物は含まない。
C)規模の経済性
予備的考案によって,昔年はおいてほぼ生産量が増 加すると平均費用が逓減することが確許されている9
したがって当該分析期間は規模に関Lて収種逓増あケー スと考えられ,己.の情報が必要である。
己。は生産歯数を計測すれば直接求めることができ る。しかし.多重典線性や自由度の問題から安定的な
計測値を宿ることは困難である。
そこで,ど,の計測値を以下の方法で推定した。
費用最小化のもとで、生産関数と費用関数の間には
蓑1規模の経済性の計洩欄古巣
∧β
t
ÅRZ
tAI箋虫 ぞ
43 0.958Q 51,106 8.開削 44 0.9534 矩.1ヰ9 0.肇酎 4昏 8.纏4畠 77.1Q4 0.§幽2 46 8.932411乱863 0.′9996 47 0.甜271t)1.694 8.99砺 4革 Q,9218 鱒.関2 8瀾霧
鳩 0.91綴漁儲1 軋湘94 5打 8一朗離192.1郎 0.麺軸 51 (J.928石 57.穫意6 ().調85 ら2 0.9226 郎.閲1 0.99鰯 猪 8.醇窄 74,飢8 0闇姻1 54 む鰯139116.449 0,9昏9β 衰 0..射94 点鉄色艶 0.地 昏8 0.9172 阻6由 8.駅相性 S7 、0.8988 97.A15 臥9995 強 り′.矩69 雲臥諏4 0.軌 研 げ.櫨鎚1雪駄g纏 0.9997 6¢ n.台79串127.き96 ¢.鱒卵
Ⅰ劇朋 0.別離 16.79a l、04醸 ′0.鞄1417.8凱 Lロ斬き 0.鋸忽 49.020 1.(野望5、 ¢.8182 19,439 1.聞濃 D.9157 7上.1都
Ⅰ髄沸 0.8964 諮.173
‡腰痛 0、8勤3 他郷 1.脇7 如1糾 弧鮎4 i.餅78 0。92怒3 33.17名 1.関節 α.羽田 63′_9喝 l.噸4月 0!即醸 き2.鋸¢
1劇場 +札髄塵隠舶1 1.㊥∈路 (‡.邑ヰ57 47.84d l.0983 、ロ.85飢 爛.110 1.1136 n.鋸98 〜椙一3間 1,11500.糾37 46.撹ぢ 1、ユ、望雛 ¢.9P20 3即ぬ i.,1忍摺 鵬d17 33.1璃
8.錦迩 l.閻殉 0.9さ4畠 l.Qる1】
駄舶79 1.ユ、77惑 乱9壬娼9 1.畳34さ q.肇9り l.り9票8 8.9纏2 1.11媚 Q.997幻 1.12豊2 0.白981 i.8912 臥雲柑55 1牒登 Q.鮨払 1.1日22 0.鎗躯 1.1郵暦 日−997ぢ 1.135諾 Q▲9節8 1.建94 0.9978 1.173了 軋99悶 1.錯誤 Q、9耶6 1.1軸受 0.挽4 1.1(鳩7 Q.甑5 1.1舶白 庄1)モデルは,れC=α十β物ぎ)である。
ここで,Cは1次生産費(ただし副産物を控除していない).y練乳2%換算乳風 α,β,は推定すべきパラメータを表すゎ
注2)表中で,飢ま費用関数の推定パラメータ,tはぎめt凰A遠賀は日由庶藤正済 決定保革,2は規模鱒経済性を表す。定数項窟の推定結果は省略した。
−62
酪農の生産性向上と地域間生産性格差
衰2 生産性指数の計測結果(果時点間比較:北海道)
(単位:%)63
要素投入量招致の内訳(2)=(3)+(4)+(5)+(6)
〔1)
(2) (3) (4) (a)+棚 (5〉 (6) (7)
期間 生産量指数 要素投入 購入飼料 自給飼料 (飼料計) 労働 その他 TFP
量指数
︑ノ ︹r
9 B ︵ 0
.︶ P
Oリ DU ︵ l
階 層
平 均 全期間
昭和43−18 4953
さ4−60
14頗 全期間 昭和43▲48 49・53 54郎 59頭 今期間
昭和43明 49−53 54、60 1014朝 食期間
昭和43鳩 495ユ 54−60 15−15通戻 全期聞
昭和43−48
4∈I【53
5ノト60
2029頭 金期間 昭和43−48
49−53
54一郎
3()或以上 全期間 岨和4348
49−53
五4−60
28 銅 兇 妙
銅 22 30 鮒 55 10紆お 337339 43 56飢舗 16 95 1g舶38 禍礪耶 洲 26 90 11 53 折節22 17 ハU りJ+バh 1 0 ワ︼ 6 ウり 0 ワし 6 1 0 ウJ′ nb ハU HU 4 7 0 0 4 ︵n︐1 ■1 9 6 2
47 99ほ 15 25 45 76馳 54 摘2229 90 即 1017 34弛 34 63 飢 4449 27 43抑 鮒 鋸 ハリ 2 皮U l n︼ ウム ■わ▼ hソ︻+一じ り山 6 − 0 2 6 ハリ O 4 亡U D O 4 5 1 1 7 5 ︼4
鎚封1524 嶺飢0061 377211㍊ 79閑9728 25鎚62 69 謂2707姻 即5845嘉 nU 4 ︼b ウ︼ ハリ 2 6 3 ■U nム 6 11 0 ワリ 5 〇 .U 4 n﹀ ‖U O ■コ l l nO ra 9︼51 28 35 餌
37 舶 12 洲
泊 55 亜 鮎 那 臨 33 44
0 ハリ O −U49 91 17 弛 弛 53 37 33 91 39 80 貼
86 95 23 鋸
2 3
62 09 お ほ
<U nU 2 0qY 色 8 ﹂
1 9 ■UJ+︿175 鮎 00 62
鍋 田 67 14 9 4 7 4
45 33 25 組 nU ・l 1 0
注l〕表中の赦債はすペて,年平均億である。また,階層は.搾乳牛通年換算飼養頭数規模を表す。
注2)生産量指数(1),要素役人風指数(2)は,それぞれ本文中での(り式と(2)式の右辺第1吼第2項である。
IBP(8〕は.(2)式の左辺であり,OBP(9)は.(1)式の左辺である。また,TFP(7)は、(7)
(1)(2)である。
注3)その他(6)は,要素投入▲指数の中で飼料と労働以外の合計を一括して示したものである。
費用関数は.同一年次の各クロスセクションでト定 の価格に直面しているとすると.生産量}ノのみの関数
として書ける。具体的な費用関数の特定化は
e (4)
という双対関係が存在するコ㌔
したがって,費用関数を計測L,総費用に関する生 産弾力性狙逆数を求めればよい。
抽C=d十β〔在京 とした。
費用の生産弾力性は(5)式では
(5)
63
山 本 康 貴
奉3 生産性指数の計測結果(果時点間比較:都府県)
(単位=%)朗
要素投入量指数の内訳(2)=(3)十小)l(5)+(6)
︺′ P 9 R⁝ ︵ 0
1ノ P 8 B ′し l
く1)
(2) (3) (4) は卜+(4)15118) (7)
階 層 間間 生産量指数 要素投入 購入飼料 自給飼料 く飼料計)労働 その他 TFP
義持数
刈周知廟 一 ▼ Q 4 4 1
08勃=翫嘉 23731525 氾611229 押72田64 洩50哺加 16卿31.〇4 亜出お28 0450 0340 03一50 0350 8340 0561 045︑L
0 4 4 1 0 3 3 0 0 3 5 0 0 3 ︻コ 0 府 3 4= 〇 5ら L O 4 5 1 髄934727 0682羽根 2070旧47 側聞∵劇観世 儲m斬即⁝肌 斬7463530 鳩99朋40 .
nu O nU 1
9 7 ■U 8ロ
1 8 虫U ■ヽ∪
弘 4636 鮎 4 nJ 亀 n占
平 均 全期間
昭和43−隠 49−53
54▼60
14頗 全期間 昭和43−48 49▼53 546ロ 5−9頭 全納開
脚和43一亜
姻・さ3
5ヰ・飢
10−14頭 全期間 昭和4紅48
49−53
54⊥60
1519頭 今期聞 昭和昭一48
ヰ9㌻53
54印 2ロ2g癌 全期間
昭和英亜
49−53
烏4−60
30頗以上 全期間 昭和43」亜 49「53
朗▼60
餌肪粛 封
9 1 ∧U ︹− 9 ︻・− 0 ▲八丁 A. ハ0 3 7
魂 91 朗 02 飢 調 鎚 65 弟卯 ︑‖︷h −ヽ \−︑一▼
l nU 2 2
髄朋牒髄
nU 〇 〇 nU 補 則=舗 12 nU ハいり n nu ︻hリ ムU 7 n 5 7 7 9 1 ト‖ ⊂品 ︿U ∧U づU n巷 9 5 nU 勺U ︵壱 1 3 6 1 ∧U ハリ l 几U9山 5 1 ﹂ 1T 27 銘 旧 終 日 鋼 77
1月T a 2 ウ凸 9 3 64 烏 6 D
n ハU ∧U ハリ 61 27 61 51鵬∵加∵鮎㈹ 5 3 nD つU ㍊ 21 64 柑
.・ −﹁ − h O l・・・l <U ′lU ↓1 0 0醇 40 07 03 脚触∵隠ぬ 鳩 14 94 諏 仇だ鳳 凰 1
関 68 射 副 ▲り山 .■﹁ ハU 2 ︑1 1 ¶U ‖U ︹‖V 八U n占 0 7− 6 1 ▲甘︶ 2 る nU つ山 ∧U ∧U 2 一U65 37 盟 鮎 1 6 7 ・血r
注】)表中の数倍はすべて,年平均値である。また.階層は.搾乳牛通年模算飼養東数規模を表す0
注㌢ト生産量指数(1).要義投入邑指数(2)は,それぞれ本文中での(1)式と(2)式の右辺第1項∴第2項であるD IBP(只)軋(2)式の左辺であり,OtうP(、9)は,(1)式の左辺である。また,Tドア(7)軋(7)=(1)
−〔2)である。
江為)そめ他く6)は、要素投入意指数の申で飼料と労働以外の合計を一括して示したぉのである。
3.分析結果と考案
(1)規模の経済性 ′ヽ
まず.推定きれたパラメータβは,いずれも1よ、り 弾い。したがって、許の逆数である?は1よ、り大き
く,分析期間中に両地域で規模の経済性が存在してい ることが確認できる。
観一 ご
(6)
となる。Lたがって,(6)式では,e甘は生産量にか
かわらず一定となる。
酪農の生産性向上と地域間生産性格差
規模の経済性7は,年次変動はあるものの,両地域 とも増加傾向にあるが,北海適で耶和50年代後半以降 に若干の低下がみられる占昭和4、3叩から昭和60年の平 均で,規模の経済性は北海通が1.13で都府県の1.09を
L回る。
次に以下では.費用関数のパラメータから求めた嬢 横の経済性を用いて.生産性の①異時点間比較(技術 進歩)と②地域間比較.を行うこととする。
(2)果時点間比較(技術進歩)
表2・表3が、異時点間比較による生産性指数の計 加給果である。
北海道と都府県の平均頭数規模で,昭和43年から昭 和60年の全期間平均では,TFPでみると北海道では 年率0.68%,都府県では0.66%の年産性向上を示す。
規模の経済性による貢献を除いた†BP,01∃Pでみ ると,北海道では−0.47%、0.55%であり,都附属で は.0.個%.0.10%であり,両地域とも.むしろ生産 性が低下していることになる。TFPとIBP.OB
Pの差である規模の経済惟による生魔性向Lへの亘献 を計算し ̄〔みると,北海道でIBPでは1.15%,OB Pでは1.23多古.また,都府県でIBPでは0.71軋 O BPでは0.76%である。
したがって.計測期間の平均でみて.両地域の生産 件向Lは技術進歩よりむしろ,規模の経済性による貢 献が人きいといえる。そして.規模の経済性による桂 産性向上への古献は,北海道が都府県より大きいこと
が拇指できる。
平均規模での比較に対して∴生廉性向Lの進展は規
模間で格差が存在する。計測された全期間平均につい て搾乳牛頭数規模別にみると,TFPあるいは1日P,
OBPでプラスめ値をとり,年産性向トを示すのは,
」ヒ海道の4頭以下を除き,両地域とら20頭以⊥の階層 であるり20豆自以⊥の中でも,30頭以Lの升が2D−29頭 層よりも高い「llFP,†RP,OBPの増加率擾示す。
このことから∴生産性向上(技術進歩)己さ.人規模
が小規模より大きいことが確認できる。
計測期間を.昭和43 48年の第\期(オイルショッ ク以前まで〕.昭和49 53年の第二朋(オイルショッ クから生乳の生産調整以前まで),昭和54 餌年の第 三斯(生産調整以降)に分けた結果をみると次のこと が指摘できる。
第 一に,両地域とも第一期には′1、111f−.11jP.
OBPがプラスの増加率巻示し,生産性向上がみられ るが.第二期にはマイナスの値をとり,年産性が低下 する。そして,第三動こは再び生産性がト弄するもの が多いが,第一期の増加率よりは全般に小さいb第一 期にほ,都府県が北海道を上回る年産性向上を示すも のの∴第三期には逆に.北海道が都府県を上回る生産 性向上を示す傾向にある。
第二に、これら時期別の生廃位の変化を生産量と要
素投入嘲の責軌こ分けて検討すると∴両地域とも第一
期に軋生産量の増加率あるいは戚少率に比較Lて,
要素投入量の減少率が相対的に大きい。その結巣とし て∵生産性向Lがもたらされているものが多い℃第二
期は,生産量の増加率あるいは減少率に比較して,要 素投入屋の増加率が大きく,その結果.枕席怖が低F■
している。
第二斯は.甑府県の20頗未満では生産量と要素投入 量の増加率に大差なく.生産性の変化は少ない。20頭 以上では.生産量が宴累投人量を上回る増加率をみせ TFPで20−29頭が年率1.30乳30頭以Lが1.40%の 生産性向上を示す。
第二期の北海道では,30東以上を除き,要素投人員 の増加率は横ばい傾向宣がら.年産嶺の増加率が大き く,その結見生産性向上を示す。30頭以上では,年 率1.32%の要素投入儀の増加率を示すが,生産塩が年 率3.68%の増加率で.これを上回る。結果として,T ト1Pでは年率2.36%の生存件向卜を示す。
さらに、義2と義3には要素投入量指数の変化の内 訳を各費目別に併せて示してある.っ
この結果より,要素投入量指数が大きく左右するの
は∴餌料投入であることが分かる。感歎規模別にみる と∴固料超人のIllで.購入飼料の増加率は,第一期に
北海道と都府県ともにマイナスの値をとり.投入が減 少するものが多いっ第二】桝こなると,第一期に比較し て,両地域とも購入飼料の投入が増加するが∴第二眉 には停滞する。
日給餌科は,第二別に都府県で,との嵐慎階層でも,
購入飼料をと回る増加率を示す。第三期に北海道では 逆に.購人飼料の増加率が自給負司料の増加率をL回る
ものが多い。
労働投人は、全期間平均で北海道と都肘県ともに.
どの頭数幾模僻層でも授人が減少している。期間別に みると∴第一期の減少率が他の時期に比べて大きく,
この時期に両地域とも労働投入が大きく低下している。
山 本 康 真
義4 生産性指数の計測結果(地域間比較:都府県基準の北海道)
(増位:%)68
要素投入量指数の内訳(2)=(3)+(4)一(5)+(6)
(1)
(2) (3) (4) (a什(4)(5)(6) (7)
期間 生産暮指数 要素投入 購入飼料 自給飼料 (飼料計) 労働 その他 TFP
量指数
︶ P
qV B
︵ .フ P 白U B
︵ −1
階 層
鴎82格闘 50339788 調朋17鋸 011日劇05 54376533 91飴0257 相関罰34 8 2 只︶ 卜 7 1 7 3 6 2 T 2 0 5 9 6 2 7 2 竃 2 4 L 2 L L O L
肪23防17 ㍑6444ほ ㍊25兢93 u1855619 28805422 関43鵬05 2571 17柑 9 3 RU 6 7 ハリ 7 4 6 1 ハb 1 9 3 8 5 1ェ ■b 1 7 − 3 n l q︼ ハb 9 9
646稿m澗閑 153錮柑 ‖221371 1629鮎鍋 舗37ほ25 31 52弧50 79調UO 56
揖 55 餌∵餉
32 ‖ 飽錨
口U T 4 6
鉱姻 13 45
平 均 全期間
昭和43−4B 49_53 54−68 14頭 全期間
昭和伯一偵
49−53 54−60 59頭 全期間
昭和4348 49−53 5460
52 47 51 防 27 朗 30 33
−10.旭
▼12.57
・11.15
−7.17
−17.9l
−19.a9
−20.鳩
−14,8Z
37 00 75 35
良U 3 ■n■ 八汁
砧 38 31 30 淵 39 椚 73
1 qU 8J n︼U▼ 50 57 33 邸
10−14頭 全期間 l.41 −7−76
昭和43−48 8.76 −10.53
49.53 2.98 −5,87 別6() 1。74 −6.73
餌 91 04 帥
25.63
_31.08
−25.16
−2l−2g
−26.37
−32.76
−27.01 20.43
12 娼 椚 44
1ら−19頑 全期間 昭和43−48
48_53 54−68 2029頭 全期間
昭和43・48 4953 54−60
▼ ■
20.4T 5.弧 22.D5 −1071 28−38 6.63 19,1ア ト25 22.76 −11,51 30.91 ・12.62 17.41 −21.11 19.60 3.Tl
† ∵
邑 g 8 5
30頭以上 全期間 −7.73 −16.52 34−28 昭和4ふ姻 19.16 26.54 −43.53
4953 14.26 −22.26 3臥52
54▼60 6.73 3.83 「23.31
謹1)表中の数値はすペて,年平均値である。また.階層は.搾乳牛通年換算飼養頭数規模を表すG
注2)生産量指数(l).要素没入旦指数(2)は,それぞれ本文中での(‖式と〔2)式の右辺顎1項,帯2項であるe
【BP(8)は.(2)、式の左辺であり.0.BP(9)は,(1)式の左辺である白また,TFP(7)は・(7)=(1)
(2)である。
注3)その他(6)は,要素牧人呈指数の中で飼料と労働以外の合計を一括して示したものである□
県より生産置が多い。要素投入指数では0.5210でe X p(0.5210)=1.68倍,」ヒ海道が都府県より要素投入 量が多い。
これら生産量指数と要素投入丘指数の比率であるT FPは,(】.1564でありexp(0.1564)=1.17隠北
海道が都府県より生産性が高いことが分かる。
しかし.平均データの比較では北海道が革府県より
(3)地域間比較
表4は都府県を基準として年産性指数を計測した結 果である。要素投入景指数,生産量た粗生産性指数
は,いずれも0より人き(小さ)ければ当該指数で北 海道が都府県を上(下)回る水準にあると解釈できる。
平均廟数規模の全期間平均でみ′ると,生産量指数で は06774でeXp(0.6774)=1.97軋北海道が都府
66
酪農の生産性向上と地域間生虔性格羞 G7 頭数規模が大きいことから,TFPは規模の効果を含
むものとなる。事象規模の経済性を除いたIBP,
0Ⅰ】PはTFPより小さく,それぞれ0.0905,0.D869 の値をとっている。すなわち,北海適と都府県の規模 の経済性を除いた,いわば,純粋な地域間の生産性格 差はexp(0.0905)=1.0軋 exp(0.0869)=1_09 と,Ⅰ召Pと0王∋Pいずれの指標でも1.q9胤北海道
が都府県より生産性が高いことが分かる。
平均データでの推移を時期別にみると∴卦軒別間中
TFP,1BP,0上蓋Pともにプラスの備をとり,北
海道が都府県より生感性が高いことを確認できる。
また,TFPの値は第二期に低下し.第三撥に再び 卜昇する。一方,IBP.OBPは第一期から第三靭 にかけて低下傾向にある。このことから.平均データ
でみた」ヒ海道と都府県での地域差にもとずく生産性格
差は∴第→期から第「期にかけて縮小傾向にあるが,
両地域の規模の経済性の貢献による生産性格差は,第 三期以降.拡大傾向にあることがわかる。
次に.計測された全期間平均について頭数規模別に みると,すべての階層でTFP.IBP、OBPとも にプラスの値をとっており,全階層で北海道は都府県 よりも生産性が高tl。
2け頑未満の階層では.第一期から第三期にかけて】
TFP.1BP,OBPともにその低か小さくなり,
生産性格差が解小している。一方.20−29頭の階層で
は第二期に生産性格差の低下がみられるものの∴第「
期には再び生盛性格差が拡大している。30頑以Lの階 層では,OBPでの比較を除き,今期間を通して.生 産性格差は広がる傾向にある。
これら年産件格差を要素投入量と生産量との貢献で
みると.30頑未満では北海道が,生産嶺で都府県を上 阿り.安東投入屋で都府県を下回る傾向にある。その 結熟として,北海道が都府県を上回る生産性が存在し
ているd
3鴫貢以」二では,第一斯から第二斯にかけて要素役人 風生産量ともに北海通が都府県をF回るが†要素投 入量が生産量を大きく下回る。その結果として.北海
道が都府県を上回る生産性が存在する。第二別になる と.30頑以上の階層で∴隠然とLて北海道が要素投入
量で都府偏を3.83タ石下回るものの,第一期や第二期に 比較して,急速に要素投人嶺格差が縮小し生産量で
は都肘県を逆に6.73%上回るようになる。その結果と して,この階層でも,北海道が部将県を,TFPでみ
て川.56%上回る生産性が存在Lている。
表4には要素投入量指数の変化の内訳を各費臼別に 併せて示してある。
この結果より.頭数規模別比較では,全般に購入飼 料・労働がマイナスの値をとり,自給・その他投入は
プラスの値をとる。したがって,同一頭数での比較で,
北海道は購入飼料・労働投入で都府県を下回り,自給t
その他投入では都府県を上回る水準にあるといえる。
さらに∴開聞別に検討すると.購入尉料指数がマイ ナスの値を取りつつも,絶対値で減少傾向にあるのに 対し,自給何科指数は,4頗以下を除き,検ばい.あ るいはやや減少傾向にある。したがって.飼料合計の 投入としては,マイナスだが絶対値は年とともに小さ くなり.両地域の飼料投人格差は減少してきていると いえる。特に,20頭以上の階層でこの傾向が著しい。
(4)考葦
北海鼠都府県とも規模の経済性の存在が確認され
た。また,北海道の4頭以下を除き,両地域とも全期 間平均で技術進歩が存在するのは.20頗以卜の階層で あり,大規模で技術進歩率が高いことが示された。こ れは.規模の拡大は,ある時点で存在Lている規模の 経済性をexplo止すると同時に,技術進歩の効果も
享受できることを意味する。本分析期間中 北海道・
都府県ともに→戸当たりの急激な頭数規模の拡大がみ
られたが、これは生盛者が規模の経済性と技術進歩に より,より高い生産性を求めた結果であると考えられ
る。
ここで.小橋の規模の経済件と技術進歩の分析鰭異 について従来の研究と比較Lてみよう。
規模の経済性の存和こついては,金15)が昭和50年以 降の北海道・関東・近畿め地域やノ」噸模層で確認し,
人濁㍗が帝展の生産関数についてサーベイすると共に.
小稿のように費用関数の計測から確認している。
ただ.紆・5) では昭和40年後半から昭和5昨の北海
道で規模の経済性が検出されていない。この一息につい て,次のことを拇賭したい。
第一に.錯の分析結果では.経営要因と規模とのパ
ラレルな関係が検出されている。共分散分析によるコ プダクラス型生産関数で.経常要田変数として釘片ダ
ミーが導入されている形だが.切片の遠いは被説明変
数である牛床烏の水準を左右するものであり】計潮⊥
当然規模との関連をもっ、,したがって,この程宮変数
67 −
山 本 康 貴 郎
せる効果をあわせもち,生産性向上の一つの要因となっ たと推察される。
また、地域間生産性格差の比較では,すべての頭数 階層で,北海道が都府県を上回る生産性を示した。同 様の結果は,金15)の総合生産力水準で1昭和渕年期乳 北海道で最も高いという計測結果や,、拝聞津・茂野87 のBC関数とM関数の農区別の定数項の推定値が北海 道で人きい事実と対Iむしている。
北海道と都府県の生産性格差をもたらす要因として,
帯十に,土地賦存条件の差異を指摘できる。すなわち,
北海道における相対的に豊富な土地条件は,自給粗飼 料の多投を可能とし,購人飼料を合わせた実質飼料投 入として,都府県右下回っている点である。
第二に.」ヒ海道における高い乳牛検定実施率,サイ
レージ技術の進展や機械・設備の普及率が部材県に比
較して,大さい点もあげられる凸
しかし一方で4衰貞以下の小規模を除き.両地域の要
素投入ノヾターンの 差異を特徴づける飼料投人の格塞が
締小してきている。このことは,飼料基盤について,
①北海道において一頭あたり飼料柵面軌ま停滞し,囲 料作物の単収も不安定で停滞しており.頭数増加に見 合った自給飼料の礁保が附難になっている−川,②都 府県では減反による転作畑の増加により,租弼料基盤 が強化されているLヨ:1ことに対応する事実と考えるα
最後に,本分析で用いられた3つの生産性指数につ いて検討する。
小稿の分析結果で.TFPとIBP,OBPは平均 データによる比較の場合,巽時点間と地域間比較のい ずれでも.■rFPがIBP.OBPより大きく,頭数 規模別比較の場合は3つの指数の差は小さい。
したがって。本分折のように規模の経済性が存在す る場合に,規模が異なる平均データでTFPを技術進
歩や地域間生産性格差の指榛として用いる之.かなり
の規模の経済性の効果を含むことに注意する必要があ
る。
しかし∴同一視棟での比較では.′1、上1PとIBP,
Oi∃Pの差は小さい凸 したがって.規模の格差が小さ く.旗横の経済の情報が得られない場合は,TFPを 技術進歩や地域間生産性格差の指標として用いても,
それほど規模の格差による′ヾイ7スは大きくないと考 えられる。
最近,t岸飽■は規模の経済性について「ごく限られ た地域での比較検討が必要」な点を強調していられるp が規模の経済性の効果を吸収してしまった可能性があ
る。
欝二に∴寒態的な問題として.切片ダミーの係数を 練習要因と解釈するか,通常の固定資本の非分割性に
ょる規模の経済性と解釈するかはアプリオリに判断で きない。掛こ,機械(M)技術については,照農にお
いても嬢模階層間沿機械常及率の差異やそれにともな う労働超人の格差が確認できる31)。
第三に,超自身も生産関数にくわえて経常要因竃導 入Lた費用廉数による分析も行っている。この費用関 数の計測暗黒から(戯計的有意性が低いものの)経営
者能力の慣行的投入財に対する代替材としての効果が みられたとしている。しかし.(紛自身は考案してい
ないが)推定された費用関数の生産量の係数ほ小稀と 同様に1よりバ小さく規模の経済性が検出されているの である。.また,透か卜規模屑に限った生産関数でば.
頗嘩の繹済性が存在している。
以上の点から】酪農において経営者聴力による生魔 性格差はもちろん存在するが,ト司時に規模の経済性も
存在するものと考える。
酪農の残術進歩については,新号㍗−や大垣㌣の一次 同次を仮定したr「FPの計測により確認されている。
次に.期間別の生産性向上の差異について∴検討す
ミ・
泰一期に労働投入が他の、動こ比較して.大きく減少 していろ。これほ.労賃⊥昇による代替効果と共に,
第一期に機械化による虜働節約的技術進歩が急速に進 展したことを示唆するものと考える。
第●劇におし1て軋全般的な生産性の低下がみられ
る。これ軋①オイルショックによる急激な価格変化 に≠る凍乱の効果②昭和50年前半の配合飼料・乳価
の相対価格が低下し.交易条件が改善した。これによ り,収益性が好転し,生産性向Lの誘引が低下した,
ことが要因としてあげられる。この期間,混合飼料・
乳価ぬ相対価格の低下は,配合飼料の増投をもたらし,
1頗あたり乳量を高めた。こりことは技術進歩よりは▲
むしろ同一生産関数Lの要素投入量の′増加による点が
大きいことを計測結果は示している。
秦三期の昭和54年より姶まった生乳の生産調整ば.
大規模層に特に大きなインパクトをもったと考える。
生産調整によって実施された乳牛め肉用化は,緊急避 難的に国内の瞳孔生産息を滅少さ掛た㌔一方.駄牛 淘汰を進める契機ともなり,乳牛変質の改善を進展さ
鏑
酪農の牡産性向上と地域間生産性格差
このことは,規模の経済性と地域格差を区別すべきこ
とを意味する。この点小稿のアブロ【チは両者を分 離して分析できるメリットをもっものといえよう。
さて以上の分析結果と考察から.結論として,「酪 農経常の規模拡大や立地移動は,より生産性の高い経
営や地域に進展した」という′ト稿の作業仮説は∴総じ
て支持されたものと考える。もちろん,はじめに述べ たように規模拡人や立地移動について,生産性以外の
小梧では直接対象としなかった他の要因もあることは
繰り返すまでもない。
なお今後の課題として,①小満では自給飼料デフレ一 夕ーを購入飼料と同じもので代用したが.この点での 改善,⑳①と関連して,肘料生産そのものの年産件の 分軋③地域区分をもっとbreak doⅥ.n して分析す
ることや,個表レベルのデータでの検札④簡農以外 の農産物についても,規模拡大や立地移動と生産性の 関係に同様な傾向がみられるかを分析すること,があ げられる。
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69 、