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Academic year: 2021

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論文内容要旨

日本外傷データバンク(JTDB)データ2012を用いた救急搬送中の急変例の検討

Journal of the Japanese Council of Traffic Science 日本交通科学学会誌 第16巻 第1号 2016年12月 発行予定

外科系 救急医学 門馬秀介

日本外傷診療機構(JTCR)によって症例の集積と年次報告がなされてい る外傷登録制度(日本外傷データバンク JTDB)を利用し、2007 年から 2011 年までの 5 年間に全国の登録された救命救急センターに搬送され治 療を受けた交通外傷症例 30,518 例のうち、現場 RTS(Revised Trauma Score) が正常で ISS (Injury Severity Score)による最終的な解剖学的損 傷が軽症にもかかわらず、病院到着時にはその悪化を認めた症例の分析を 行った。現場 RTS が正常で、 ISS≦15 の症例が 6.685 例あり、来院時 RTS の悪化のない症例が 6,427 例(96.1%)、1 点の低下が 218 例で、悪化して いない症例を合わせると 99.4%であった。2 点の低下が 30 例、3 点が 9 例、4 点が1例で、それ以上の低下例はなかった。内訳は、大脳損傷 19、

頭蓋底骨折 5、開放性円蓋部骨折 1 で、直達外力によらない脳損傷の可能 性を受傷機転から推測する必要がある。また四肢・骨盤では、大腿骨骨折

5、開放性脛骨骨折 3、開放性骨盤骨折 1、膝窩静脈完全離断 1 などがあ

り、病院までにおける応急処置では、止血処置や骨折部の安定化による出 血の制御が特に重要である。この結果は、 4 年前の検討とほぼ同じであり、

登録症例数・症例登録施設の増加、 JTDB データの登録技術の向上、道交

法の改正と無関係に、第 3 の搬送基準である受傷機転の項目が、結果的に

軽症外傷症例の三次施設搬送例を増やす結果につながっており、受傷機転

による搬送基準の改正、初療後の二次医療機関への早期転送の確立などが

重要である。

参照

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