1/3 志水先生
ありえないコミットの実現。これは、歴史的第一歩だ ~ 東京学習会 ~
12月18日(日)、東京ウィメンズプラザにおいて、東京学習会「算数・数学授業力アップ セミナー」が開催され、全国から定員を超えて50名の参加者が集まった。
志水先生の午前と午後、各 1 時間半にわたる「笑いと学び」の白熱講演に、満員の会場 は沸き立った。また、志水先生、国立教育政策研究所の銀島丈先生、明治図書編集部の木 山麻衣子次長の 3 人による「算数・数学の授業」と題したシンポジュームは、時代にマッ チしたナウな話題で参加者の関心を引き付けた。
東京学習会でのシンポジューム「ありえないコミット」が実現するまでには、多くのご 苦労があったことだろう。だが、志水先生の宇宙的強運と松田先生のマグマのような「熱 い思い」が見事に化学反応を起こし生まれたこの幸運は、歴史的第一歩として強く参加者 の記憶に残るに違いない。
たくさんの深い学びがあった。たくさんの笑顔がはじけた。たくさんのご縁が生まれた。
この日、会場に集えた者たちは、間違いなく最高の幸運を味わったラッキー人である。
この歴史的第一歩は、昨年1月、本大会の懇親会で産声をあげている。
松田真紀子先生の「マグマ」がついにその喉を割って飛び出したのは、懇親会も二次会 に発展した小さな料理屋の一角であった。その時、私はたまたま松田先生の右隣に座って いた。その息づかいまで聞こえてくる近さで彼女は叫んだ。
「私も東京でセミナーを立ち上げた~い!」
松田先生の「切なる思い」は、そこにいた皆に支持され、大きな大きな拍手、喝采。全 員が、松田先生の「開催宣言」に乾杯したことを昨日のことのように思い出す。
あっぱれ、思いは実現する。あれから 1 年を待たずして「東京学習会」は、歴史的な第 一歩を踏み出したことになった。言霊の力や偉大なり!!だ。
参加者は、東京だけでなく九州は福岡から、長野から、茨木から、青森からと、まさに 全国規模で、男性の方が多かったのも特徴的であった。また、初めて参加するという人が 半数もいたことも嬉しいことであった。学校長や教頭、指導主事など年配の方から、若い 初任者の方まで、様々な年齢層の方々が一緒になり「ありがとうゲーム」からスタートし た学習会は、志水先生の高い精神エネルギーに「かけ算」され、愛にあふれ充実したもの となった。
志水先生の講演は、何度聞いてもその都度新しい感動がいただける。今回の内容は一味 もふた味も違って意味深いものであった。
多くの学びがあったが、その中でも心に残ったものを3つだけ紹介する。
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一つは、わくわくクラブで小林先生も紹介してみえることである。
「授業は、教師と子供の「知」と「心」の変容である。」
これは、最近の志水先生のお話の中で中核をなしている内容といえる。詳しくは、わく わくクラブの12月号小林先生の原稿で学んでほしい。
2つ目は、伸びしろの話。
「授業とは、その子その子の伸びしろに働きかけることである。」
子どもの個には差がある。できない子だけでなく、できる子の伸びしろにも働きかける 授業を仕組んでいくための教材研究が大事であると語ってくださった。
3つ目は、ヒント包含法の話だ。
「既習事項の視点を変える」
これまで、「既習事項」をヒントにして課題を考えることということに何の不自由も感じ ていなかった。しかし、子供の立場になってみると、昨日までの学習内容(既習事項)は、
今日の学習の課題に当てはめると「~ではない」という意見として出てくるのが自然であ る。例えば、 の面積を出すとき、「昨日ならった長方形ではない」「昨日ならった 正方形ではない」という意見が出るのが普通である。だから、視点 を変えて、「どうすれば昨日ならった長方形が見つけられるか」という具合に、昨日の学習 と視点を変えないと子供たちにとっては難しいという話は、目からうろこであった。
お昼休みに大羽先生が、ソフトバンクから出ている「IP2」を紹介してくださった。詳し くは、1月の本大会で紹介されると思うが、フラッシュカードが簡単に手作りできる優れも のであった。メカ好きの子供たちが興味関心を持つこと間違いなし。本大会での紹介が待 ち遠しい。
午後のシンポジュームでは、新学習指導要領で求められている「言語活動の充実」とい う点での話が心に残った。
算数科の特性を大切にすることが必要で、その意味で「考え方」「根拠の述べ方」に注意 を払う必要があることを強調されていた。
算数科では子供の表現のステップとして
① 理解する ②述べる(説明する) ③書く がある。
② の述べる(訳を説明する)では、教師が目指す「ゴール」を明確にしておくこと が重要であることを強調されていた。また、「訳を説明するとき、ちゃんと算数の用語が使 えていますか、かけていますか。用語がわかって初めて理解が深まり、訳が説明できるの だから、算数として定着させたい言語を大事にしたい」という話は、深く印象に残った。
最後に、井出先生から質問が出た。
「授業では、事実、方法、理由は、教師と子供のコミュニケーションのなかでちょっとず つ出てくる。最後にきちんと振り返らないと、出てきた考えがバラバラで定着するに至
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らない。どのような視点で振り返りをさせればよいか。」 これに応えての銀島先生の言葉は、次のようであった。
「ポイントとしては、教師は、目指すべき説明のゴールを考えてください。そのことを、
板書やノートに残すように意識することが大事です。」ということであった。
終了後に懇親会があった。久保田先生が、長野大会で話してくださった「教師としての 大いなる野望」に進展があったことをキラキラした瞳で熱く語ってくださった。久保田先 生の「思い」もまた、言霊の力に乗って大きく羽ばたく日が来ることを願っている。
松田先生と一緒に会の成功を願って頑張ってこられたスタッフの先生方に、心をこめて 感謝します。本当にありがとうございました。
志水先生。本当に、ほんとうにお疲れ様でした。
落合康子