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農作物のひょう害の形態と回復過程*

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(1)

国立防災科学技術センター研究速報 第27号 1978年7月

614. 8 :551, 578. 7:631

農作物のひょう害の形態と回復過程*

一昭和52年7月7日の降ひょう一

清野諮榊・小元敬男*榊

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1.ま え が き

 北関東地方では毎年どこかで降ひょうが発生し,被害がでる.ひょう害の主体は農作物で ある、窓ガラスの破損,ガラスハウスやビニールハウスなどの農業施設の破損といった被害 もあるが,作物の被害に比べると小さい.われわれは過去いくつかのひょう害について現地

調査を行なってきた(小元・八木・清野,1976:小元・沽野,1976:小元・清野,

廿 この研究は特別研究「積宝対流がもたらす災害の発生機構に関する研究」の一環として行われた  ものである・  米米 第1研究部異常気候防災研究牢   共米 第1研究部(現人阪府立人学)

一1一

(2)

困立坊災科学技術センター研究速報 第27号 1978年7月

1977など).これらの調査の結果,作物のひょう害は,作物の種類・成育時期によって

異なること,また被災後の作物の立ち直りも作物の種類・成育時期によって,さらに被災後 の大候状態,箏後処理によって異なることが認められた.ここでは農作物のひょう害の形態 がどのようなものであるか,また被災した作物のその後の回復状況について,昭和52年7 月7日のひょう害箏例を報告する.

 昭和52年7月7H群馬県松井田町を中心に発生したひょう害は,被害地域は狭いながら

被害としてはまれにみる激しいものであった.降ひょう域は群馬県群馬郡倉淵村,碓氷郡松 作出町,廿楽郡妙義町および富岡巾に分布している.被災作物は水稲,ナス,ピーマン,ネ ギ,サトイモ,コンニャク,トウモロコシ,ウメ,プラムなどである.群馬県農政部発表の

被害総額は906,340,000円(確定報告)に達した.現地の報告によると,ひょうは

14:30〜15:30頃にかけて10ないし20分間降り,大きさは最大で直径4cmくら い,形は不規則であった.また風雨ともに強かった.われわれは被災後3日目の7月10日

に第一回目の現地調査を行い,農作物のひょう害の実態を把握した.これから問題とする調 査地点と激甚降ひょう域を図1に示した.その後9月7日までのニカ月間にわたって,ほぼ

10日毎に現地調査を行い,被災後の農作物の回復状況を調査した.群馬県にはわれわれ の降ひょう観測網が展開されている(小元・八木・清野・米谷,1978)が,今回の降ひ

ょう域はこの観測網の外にあり,降ひょう分布に関する詳細な資料を得ることはできなかっ た.ここでは,降ひょうからニケ月問にわたって実施した現地調査をもとに,降ひょう当口0)気象状 態,農作物のひょう害の形態,被災後の農作物の回復状況について述べる.また参考のため

に,群馬県農政部と高崎農業改良普及所が被災地の農家に対して実施した事後対策指導を示

す.

2。 気 象 状 況

 図2と図3は当日21hの地上と500mbの大気図である.500mbの気圧の谷はH 本の東海.上にある.午前9hの500mbの気温は館野で一11℃,Schowalter指数は

0℃であった.小元・米谷(1976)の雷雨降ひょう予報ノモグラムに上言己のデータを言己 入してみると,群馬県で言己録的な広域降ひょうの発生した昭和50年6月9日の朝の状況

(小元・八木・清野,1976)と類似している.そして昭和52年7月7日は群馬県のみ

ならず関東地方の広い範囲に降ひょうを伴った雷雨が発生した.

 図4は当日15hの本州中部の局地大気図である.中部地方の内陸に顕著な地形性熱的低

気庄がみられるが,これは降ひょう日特有の現象である(たとえば小元・八木・清野,19

76:沽野・小元・八木・米谷,1978など).雨量データを基に解析した群馬県西部の

13hから17hまでの一時間毎の雨量分布(図5)は,強い対流性の降ト1{域がほぼ」ヒ」ヒ西

(3)

農作物のひょう害の形態と回復過程一清野・小元

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図 1 Fig.1

激基降ひょう域と調査地点

Areas of heaW damage and reference spot

から南南東に移動したことをホしている.このことは次に述べるレーダー資料の解析結果と よく合致している.降雨域の移動経路に沿った本宿,三ノ倉,松丼田, ド仁田の各観測点

(建設省)における5分問雨量強度(1時間雨量に換算[てノ1ミした)をみると(図6),松

外山では12hから18hまでの6時問雨量は40mmであるが.この雨は14135〜15

 35の1時問に集中していた.つまり,この降ひょう系が強いトf{ももたらしたことがりjら

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(4)

国立防災科学填術センター研究速報第27号 1978年7月

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昭和52年7月7日21 の地上天気図

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図3 Fig.3

昭和52年7月7日21hの500mb天気図

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(5)

農作物のひょう害の形態と回復過程一清野・小元

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図 4   昭和52年7月7H15h州.弓地天気図

Fi g・4  ㎞cal weather map atユ5h July 7.1977

かである・このような強雨は昭和50年6月9H群馬県新旧町付近の降ひょうの際にも観測 されている(小元・八木・清野,1976).とくに時問南量に換算して100mm.h r■1

以上の降雨強度が15h頃にみられる.降ひょうが強雨に伴ったという現地の報告があるの

で,松井出における降ひょう時刻は15h前後と推測される.

 この口の北関東における雷雲の行動について赤城山レーダー(建設省)が良い.記録を得て いる0)で,次にその資料の解析結果を述べる.図7は赤城山レーダーで観測された,この降 ひょうと関係するレーダーエコーパターン0)時問変化である.オリジナルデータは14段階 のディジタル表ノJミを用いているが1ここでは34d BZ共以上の強度を有する頷域のみをホし た・群篶県北州部・良野県とレ川境付近から移動してきたエコーlaは,南東進して14:

30ヒ貞には榛名山西麓の本宿付近に達した.一一方,13130頃木宿付近に発生したエコー

皿aは発達しながら14130頃まで停滞していた.移動してきたlaと停滞していた皿aは 14130頃合休し,南南東へ移動し始めた.図にはノ六していないが,la+皿aのエコー強

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(6)

国立防 災科学技術センター研究速報第27号1978年7月

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図 5   雨量分布図

Fi8.5  Distributions of precipitation amounts (mm)

度は合体した頃から強くなり,松井田付近を通過する前後1時間(14:35〜15:40)

には54d B Z以.トの強い反射強度が観測された.降ひょう系はこの後弱まりながら秩父方 向へ移動した.同口18:30頃,秩父付近にも降ひょうがあったが,これは上言己の降ひょ

うをもたらしたものとは別のものである.

3.口作物の被害形態

 農作物のひょう害としてはまれにみる激しい被害を受けた畑の被害状況を,いくつかの作 物について写真1〜7に示した(二与真は巻末に一括掲載した).以ドにホすη真はすべて,

松弁田町細野地区(図1の調査地点)で撮影されたものである.与真1はコンニャクの被害

である.被災前まで30〜40cmに成長していたコンニャクは写真にホすように,一川口J

も栽培されていない畑であるかのように見える程に破壊されていた.打ちくだかれ一:トjに流

(7)

農作物のひ、とう害の形態と回復過程一清野・小元

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       Fi g・6 Time cha㎎es of 5min precipitation intens晦       (shovnl as 1hour precipitation intensity)

された様子が閉らかに兄られる.㍗真2にホすトマトの場合は,つるは棚からたたき落され,

実にはひょうに打たれた傷が無惨に残されている.キュウリの場合もほぼ同様の形態であっ た.ナスとサトイモの被1.与状況を与真3に/」1した.ナスの菓はすべてそぎ落され,枝も表皮 がはがされる程の傷を受けている.サトイモは茎の地表に近い部分だけが残っているだけで,

菓は一一枚も筏っていない.㍗j1真4は焚がすべて落され丸坊.〕こなったキリである.ちょうど 冬季のキリ林が7月に出現したという状況である.llj1真5はクワである.葉はもちろんすべ て落されているが,枝も先端から中途くらいまでちぎりとばされている.このクワ畑の植生 は粗い方であるが,これより密なクワ畑では先端だけが葉が落ち,下の方は被害を受けてい ないところもあった.ぢ真6は水稲である.被災前には30㎝程の高さまで成長していたイ ネも途中から折れて,先端は水中に没している.以上は最も被害の大きかった地点の被害状 況である.降ひょうは局地的変化の著しい現象であることはよく知られている.このことを

よく表わした例として写真7をホした.これは与真1のコンニャク畑から約500m程離れ

た場所にあるコンニャク畑の同じ日の状況である.与真7のコンニャクにもひょうによる傷 があるが1それほど人きな被害ではない.㍗真1のコンニャクも被災前には写真7と同程度

まで成育していたが,わずか500m程の距離の差が,これら2枚の写真にホすような被害

一7一

(8)

旧立防災科学守支術センター研究速報 第27号 1978年7月

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図 7   エコーパター一ンの時問変化

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の差となって表われた.

4。被災後の口作物の回復状況

 ひょう害を受けた作物が,その後どのように変化していくかを調べるために,被災後2カ 月問にわたって10日毎に追跡調査した.その糸.与果を被災{1後0)状態と比較しながら以ドに 述べる.ただしここでいう変化とはあくまで外兄的な変化である.

 与真1にホしたコンニャクは回復の見込なしとして,8月9□の調査時点では,すでにイ ンゲンに転作されていた(写真8).これは参考資料にホすように高崎農業改良普及所の指 導によるものである.写貞2にノJミしたトマトの被災後三週問目の7月2911の状態をフj=真9 に示した.わき芽が成長し,この時点ではすでに結実している.二 j=真30)ナスのu復はやや 遅く,9月7日の調査時点で1正ラ1真10のように結実していた.サトイモ0)場合,u復は最も

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農作物のひょう害の形態と回復過程一清野・小元

」早く,新しい茎の成長により被災後12日目の7 (・4       0

月19日には写真3のサトイモは写真11のよう 二十2

      〜       o Qうに回復している.写真4のキリは被災後2ヵ月  E       トー2

たった9月7日にようやくほぼ回復したといえる   .4

状態にもどった(写真12).写真6のイネは,   一6      ⊥一一

折れた葉は枯死して新しい葉が成長し,8月9日 (、2

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の調査時点では,外見上はひょう害を受けていな  )O いように見えるまで回復していた(写真13).  ε■2       ト        _48月中旬に一部の水稲に白葉枯病が発生していた        _6

が,これはひょう害が原因ではなく,8月中旬の

      (低温・多湿が原因と言われる.写真70)コンニャ 4       ー2

クは消毒が行きわたり,また被災直後の好天が幸 三〇

いしてか,腐敗病の発生は少なかつた.昭和。1 .、

年7月19日群馬県南西部に発生したひょう害の  一4

例では,写真7程度のひょう害でも傷口から発生    15℃15狐305℃「5η乃3051015η25       」ULY     AUGUST SEPTEMBER

した腐敗病のためにコンニャクの木がとけてしまった         1977

      図8 前橋における臼平均気温 日最高気鳳 日最 例が見られた(小元・清野・1976)が・今回の調   低気温の半旬別平域直の平牢値からの偏差       Fi g.8Deviations from pentad

査地点ではそうした例は見られなかった.      normals of daily mean,maximum a㎡

 被災後ニカ月問の半旬別の平均気温,最高気温,  minimum tempe「ature at Mae㎏shi 最低気温の変化を前橋について見たものを図8に示した.平均気温,最高気温,最低気温と

もに7月と9月は平年より高めに,8月は低めに経過している.とくに被災後一カ月問好天 が続いたことは,被災作物の回復に人きく寄与したと考えられる.8月中旬は雨が続き,松

井出の南隣りの下仁田では16〜20日間に146mm(17日74m⑩の雨が降っており,

作物によってはひょう害からの立ち直りに悪い影響を受けたものもあった.調査地点では,、

先にふれたように,イネの白葉枯病が発生した.また9月9日にも群馬県西部地方に強雨が あり,一・部の畑で土砂流出がおこり,コンニャクに被害がもたらされた、

5・結  語

 昭和52年7月7日群馬県松プ←田町付近に発生した降ひょうは,局地的ながらまれにみる 激しい被害をもたらした.この日の人気上層には寒気があり,日射により地表面が暖められ た結果熱雷が発生し,ひょうを伴うまでに発達した.赤城山レーダー資料と降雨量分布から,

二つの対流系が合体し,発達して本宿付近から松井出,ド仁田を通って秩父方面へ移動,途 中松井田付近に強雨とひょうをもたらしたことがノ/ミされた.

一g一

(10)

国立防災科学技術センター研究速報第27号1978年7月

 降ひょうにより,そ菜・果樹・水稲・コンニャクに大きな被害が出た.降ひょう直後の調 査では,最も激しい被害を受けた作物はほとんど壊滅状態であった.とくにコンニャクは植 生の痕跡を残さないほどの被害の激しさであった.また作物の被害状況に,降ひょう現象の

局所的変化が著しいことを閉らかにホす例が見られた.すなわち,約500m離れた二つ

のコンニャク畑で,一方は全滅し,片方はそれほどの被害を受けていなかった.

 被災後の作物の回復には,作物の種類によって著しい差異が見られた.降ひょう に対して弱いのはキュウリとコンニャクであった.最も被害の激しかった地点のこ

れらの作物は全滅し,他の作物に転作されていた.しかし同じ地点でもネギ・ナス・トマト  サトイモなどは収穫時期が多小遅れる程度ですみ,とくにサトイモの回復は非常に早かっ た.被害作物の回復には,その後の天候状態や被災作物への事後処理が入きく影響する.降 ひょう地域の被災後の天候が比較的良好であったことは,以上述べてきた作物の回復に大き く寄与していたと思われる.被災作物の事後処理については,高崎農業改良普及所の対策指 導を参考資料として付録に示した.

鐵   辞

 現地調査にあたっては群馬県農業共済組合連合会と群馬県高崎農業改良普及所の御協力を いただいた.また建設省利根川ダム統合管理事務所からはレ・一ダー資料,雨量資料の提供を 受けた.ここに記して謝意を表したい.

 原稿のとりまとめにあたっては,異常気候防災研究室八木鶴平室長,米谷恒春主任研究官 に討論していただいた.

       参   考   文   献

1)小元敬男・米谷恒春(1976)1関東地方の雷雨(その1)一雷雨日の大気鉛直構造の数値解  析一・国立防災科学技術センター研究報告,14,65−78・

2)小元敬男・八木鶴平・清野 書谷(1976):昭和50年6月9日の群馬県の降ひょう(序報).国立防災  科学技術センタニ研究速報,22,31P P.

3)小元敬男・清野 害谷(1976):1976年7月19日のひょう害について、日本農業気象学会   関東支部昭和51年度第三回例会にて発表.

4)小元敬男・清野 硲(1977)1農作物のひょう害の形態.日本気象学会昭和52年度秋季大会

  にて発表.

5)小元敬男・八木鶴平・清野 舘・米谷恒春(1978):群馬県における降ひょう観測.農業気象,

 34, 17−21.

6)清野 諮・小元敬男・八木鶴平・米谷恒春(1978):弱い降ひょうを伴った対流系の降水分布の特徴につ  いて・国立防災科学技術センター研究報告,19.1−15・

       (1978年5月31日原稿受理)

(11)

農作物のひ一よう害の形態と回復過程一清野・小元

付   録

 高崎農業改良普及所は被災農家に対して次のような対策指導を行った.まず降ひょう当日の7月7口

の19h!20h,21hと翌8日の06hから12hまでの毎時の計9回にわたり,有線放送を適じ

て対策指導要頷を流した・その後7月9臼夜には松井田町細野公民館と五料農協において,農上辻代表者 を集めて講習を行うた。項目は水稲・そ葉・果樹・養蚕・コンニャクてある.しかし農民の多くは被害 の甚大に驚きI方針が立てられない状態にあったので,7月12口にも再び指導会を実施した.これら の対策指導資料を以下に転載する.

 なお,下言己対策指導のほかに,回復見込みのないコンニャク畑については,その後インゲンに転作す るよう指導を行っている.

群馬県高崎口業改良普及所が指導した事後対策資料  11〕水稲

 極力浅水とし,水温を高め回復を早める。みだりに追肥するのは危険であるから注意する.白葉枯病 葉イモチ病の防除に努める.

 12〕野菜(ナス・トマト・ピーマン・ネギ)

 被害の大きいものは地上30cmくらいで切断し.わきめを利用する、ただしネギはそのままにする.

被害の比較灼軽いものについてはN K化成肥料を10aあたり12kg追肥する.病害防除としてダイ センの400倍液を散布する.

 13)モロコシ(ソルガム)

 茎葉が裂けたものは播直しをする.被害の軽いものはN K化成肥料10aあたり12kg追肥し,軽 く巾耕しながら倒伏したものをおこしてやる.

 川 サトイモ

 直ちに排水した後N K化成肥料を10aあたり12kg追肥して軽く土寄せする.

 15〕飼料作物

 被害が人きく,r司復困難なトウモロコシは早期に刈り取り,青刈り給与するか,サイレージに利用す る。刈り取り後のホ場の後作にはトウモロコシの早生短桿の晶種を利用して,9月中旬までに収穫利用 し,冬作のまきおくれのないよう対処する.牧草類は早く刈り取り利用し,その後に再生回復のため NK化成肥料を10aあたり20kg施肥する.

 16〕 コンニャク

 回復見込みのある畑,被害の軽い畑には,3−4式ポルドー液にマイシン剤を加え,連続的に散布す る.この場合,先にボルドー液をつくり,マイシン剤は散布直前に加える.はじめのうちは毎日または 1日おきに消毒し,日中の高温時の散布は避ける.

 (7〕ウメ

 落葉や新枝葉打傷のひどい場合は,傷口からカイヨウ病が発生しやくなるので,アグレプト1000 倍液牽散布する.落葉して二次的に新枝葉が伸びてくるので,その枝が少しでも充実するように管理す る.被害の少ないものは樹のふところ部分の枝を切りとり陽をあてる.

 18〕プラム

 「大西早生」,「ビューティ」の販売可能な果実は計画通りに収穫する.落葉した場合,黒斑病が 発生しやすいのでIアグレプト1000倍液を散布する.果実の傷口から灰星病が入るので,傷の 大きなものはもぎとり穴に埋める.薬剤はトップジンM1500倍液を散布する.

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