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Smad2による歯肉創傷治癒の再上皮化抑制

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Academic year: 2021

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Smad2 による歯肉創傷治癒の再上皮化抑制 冨川和哉 キーワード:Smad2,上皮細胞,遊走能 【目的】歯周組織再生には,歯肉上皮の接合深部への増殖を抑制 し,間葉系細胞が再生するための時空的な場を提供する必要があ る。TGF- は上皮細胞の増殖抑制因子であり,そのシグナル伝達 分子であるSmad2 は上皮の創傷治癒過程に深く関連している。 我々は以前,Smad2 を keratin14 プロモーター制御下で上皮特 異的に過剰発現させたトランスジェニックマウス(TG)において, 歯肉創傷部の再上皮化が創傷後2 日目で抑制されることを報告し た。そこで,本研究ではSmad2 による再上皮化の制御機構を調 べることを目的に,創傷治癒過程における歯肉上皮細胞の増殖能 および遊走能に関与する因子の産生を比較検討した。 【材料および方法】TG および野生型マウス(WT)の口蓋粘膜に 骨膜に達する創傷を作製し,創傷後2 日目の組織を実験に用いた。 遊走能に関与する因子として,integrin α3,FAK(focal adhesion kinase),および keratin 16(K16)の蛋白産生をウエスタンブロ ット法で定量し,創傷部のepithelial tongue におけるこれらの局 在を免疫蛍光染色法で調べた。また,同部のbromodeoxyuridine (BrdU)陽性細胞を検出することによって増殖能を評価した。 【結果および考察】TG における integrinα3 と FAK の産生量は WT と比較して差がなかったが,K16 の産生量は有意に低下して いた。TG の epithelial tongue において,Smad2 と K16 は共局 在性を示し,K16 の局在シグナルは,WT より陽性細胞数多かっ た。また,WT と TG の BrdU 陽性細胞数は差がなかった。すな わち,Smad2 を過剰発現した歯肉上皮では,K16 の発現低下に 伴って,創傷治癒における遊走能が低下していると考える。

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