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Taro-H23.度家庭教育と社会教育.

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Academic year: 2021

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(1)

家庭・家族の諸問題を考える

川村学園女子大学大学院教授 斎 藤 哲 瑯

1.子どもたちに身につけさせたいこと

(1)生物としての自立(生活力の習得) ①「自分の命は自分で守る」「餌(食材)は自分で採って(買って作って)食べる」「身辺的自立」など。 ②自立とは母親の傘下から離れることであり、父親がその役割を(子どもの目を外に。社会との関係を)。 (2)人として・社会人としての自立 ①「自分で考え、決断し、実行し、行った言動に対しては自分が責任を持つこと」が人としての基本。 ②「殺すなかれ」「盗むなかれ」「偽るなかれ」といった最低限のモラルを。 ③「好かれる人」、「思いやりのある人」が望ましい。 (3)今の「3R」の教育から「4R」の教育へ

①読み=Reading、書き=Writing、算数=Arithmetic + 人間関係=Human Relations

②「人はみな考え方が違う」ため話し合って問題を解決していくことが必要。その場と機会の提供を。 (4)健康な身体づくりを ①身体を動かさないと、筋肉や骨格、体力は作れない ②バランスのとれた食事は、健康な体づくりの基本

2.子どもの現状と自立の阻害要因

(1)今の子どもたちは、人との関わりが不得手、自信がない、他人を意識しすぎる、親や他人への依頼心 が強く自分で物事が決められない、本物を知らない、デジタル化人間、等々。 (2)子どもの自立の阻害要因 ①便利さ豊かさに浸りきった生活は、依頼心・依存心が増えることに。 ②便利さ、快適さ、安全性を優先した結果、好奇心や挑戦の機会がなくなった。 ③地域関係の希薄化、社会経験の減少などから、生活上の文化や知恵が伝わらなくなった。 ④「3つの間」(時間、空間、仲間)の限定された生活は、まさに「井の中の蛙大海を知らず」に。 ⑤「点数至上主義」が家庭・学校にも入り込み、子どもには逃げ道がなく、情緒的な結びつきが遮断。 ⑥テレビやパソコンなどの受動的・静的な生活は、人間関係も希薄化に。 ⑦大人の「危険=禁止」の考え方は、正論ではない。チャレンジ精神や創造性などの阻害要因に。 ⑧失敗を許さない「潔癖主義」「完全主義」は、創造性、能動的な動きを封じることに。 ⑨親や大人の過干渉が、指示待ち人間、責任の不在などから、「やりたい」という意欲の低下に。 ⑩特に体験不足から、達成感、充実感、感動・感謝などの「感」が育たない。

3.親子関係の大切さ

①子どもを見れば、その国の文化・その学校・その家庭がわかる。子どもは、親や大人の言動などをマネ しながら身につけていく。 ②家庭が、子どもたちにとって安らぎの場所になっているか *親子の信頼関係が、他人との関係づくりの基本 *日常生活の中に、子どもの役割と出番づくりを ③親は、子どもにとって生きるモデルである *教育の基本は家庭に、その責任は親にある。子どもたちに正対し愛情を持って接しているか。 *親は、子どもに何を伝えるべきかを考え、実践させる *親子のしっかりとした信頼関係の上に、自立心、判断力、協調性などが育っていく。

4.社会教育は、教育の中心軸となる必要が

(1)現代的な課題や問題点の把握 ①人生80年を、どのように生きていくか。「人生」と「教育」との関係。 ②家庭(教育)、学校(教育)は人生の中途で終わるが、社会(教育)は人生の全てに関わってくる。 そのためには、教育の中心軸を「地域」に置くことが必要である。 ③科学技術の進展や時代の急激な変化などから、学校で教わったことを修正していくことが求められる。 ④今は、物事の全てが地球規模で動いており、身近な課題や問題も他国との関係が強く影響しあう社会。 (2)社会教育は、教育の中心軸となって他の教育をつなぐ役割を ①複雑化する今の社会では、教育的な問題をもはや家庭、学校だけで解決することは不可能に近い。 ②子どもたちには、自然や地域社会の本物との触れあいを。 ③学校と保護者の責任と役割の分担を。 ④今のPTAに、OB・OGに積極的に参加してもらえるような体制づくりを。

(2)

<参考資料>

1.人生と教育との関わり

2.限定された「3つの間」(放課後)

(関東圏小中学生:H19年:2,693名) ( % ) 遊 び の 時 間 遊 び の 仲 間 (複 数 回 答 ) 遊 び の 空 間 (複 数 回 答 ) 遊 ば な い 29.9 特 に 遊 ぶ 子 は い な い 4.5 ほ と ん ど 遊 ば な い 13.2 1時 間 未 満 23.1 同 じ ク ラ ス の 子 79.1 自 分 の 家 49.0 1~ 2時 間 く ら い 23.1 違 う ク ラ ス の 子 64.1 友 だ ち の 家 55.7 2~ 3時 間 く ら い 14.2 ク ラ ブ や 部 活 で 一 緒 の 子 42.9 公 園 38.1 3時 間 以 上 8.7 近 所 の 子 18.7 商 店 街 や デ パ ー ト な ど 15.8 無 回 答 1.1 無 回 答 0.7 ゲ ー ム セ ン タ ー 14.9

3.子どもたちの生活体験の状況

~「全然していない」~ (関 東 圏 小 中 学 生 ) (%) 平成3年 平成7年 平成12年 平成16年 平成19年 1.おはよう、おやすみなどの挨拶をすること 6.1 6.1 3.9 3.9 5.4 2.家の人に起こされなくても自分で起きること 12.9 12.2 12.0 11.4 13.9 3.布団の上げ下ろしやベッドの整理をすること 18.9 15.9 14.8 15.8 16.5 4.身につける服を自分で準備すること 5.6 3.3 5.3 6.3 5.8 5.ナイフや包丁で果物の皮をむくこと 15.4 17.2 23.1 21.5 25.3 6.食事の準備や食器の片づけを手伝うこと 13.0 11.2 14.5 9.4 10.5 7.食料品などの買い物に行くこと 13.6 16.7 29.2 21.6 22.2 8.運動靴を自分で洗うこと 21.0 19.2 27.2 24.3 24.5 9.自分の下着などの洗濯や、干したりすること 34.2 31.9 49.1 43.6 39.2 10.近所の人に会ったとき挨拶をすること 5.8 6.9 4.3 4.6 5.0 11.乗り物でお年寄りに席をゆずること 25.4 26.9 29.7 29.4 26.4 学校教育 家 庭教 育 自然 人材 文化 団体 情報 施設 教育 の水 平的 領域 ( 行 政 ) ● 社会教育 ・ ・ 無 所 属 人 間 リ カ レ ン ト 教 育 学 校 教 育 ☆ 初 婚 平 均 年 齢 男30.5歳 女28.8歳 (H22年 ) 「人口動態統計」 子 育 て終 了 家 庭 教 育 Ⅱ 家 庭 教 育 Ⅰ 退 職 社 会 教 育 教 育 の 垂 直 的 領 域 ☆ 第 1 子 誕 生 合 計特 殊出 生 率: 4.54(昭 和22 年) 1.39(平 成22 年) 人口 動 態調 査 <H21年平均寿命> 女86.44歳・ 男79.59歳 親として子育てを 親からの教育を 母親29.7歳 リカレント教育:学校を修了して社会に出た人が,必要に応じて働きなが らまたは仕事を離れ,再び学校で受ける教育をいう。 60歳 40歳 20歳 0 歳 <100歳以上40,399人> 女性34,952人 男性 5,447人 (H21年9月15日現在) 就 労 期 ( 学 校 教 育 )

(3)

4.しつけに関する親と子の関係

(柏市内小学生保護者:平成 22 年)

5.家庭は楽しいか

①家庭は楽しいか ②家庭が楽しい理由 しつけに関する親子の関係 (保 問14.「いつもさせている」、子問17. 「いつもしている」) 41.9 2.5 1.6 44.1 79.9 15 17.7 5.5 5.6 1.1 47.8 5.9 6.9 39.7 73.3 17.6 22.2 10.1 11.2 3.9 食 事 の 準 備 や 後 片 付 け 食 材 を 買 い に 行 く こ と 家 で 料 理 を す る こ と 朝 、 自 分 で 起 き る こ と 「 お は よ う 」 「 い た だ き ま す 」 な ど の 挨 拶 お 風 呂 の 掃 除 を す る こ と フ ト ン や ベ ッ ド の 整 理 を す る こ と 家 の 中 の 掃 除 を す る こ と 洗 濯 し た り 、 た た ん だ り す る こ と 家 の 用 事 で 銀 行 や 郵 便 局 な ど へ 行 く こ と 保護者 子ども (%) 家庭は楽しいか 2 3.2 11.6 6.2 5.5 16.3 9.4 21.1 35.3 26.1 68.9 33.6 56.3 3.2 1.3 小学5年生 中学2年生 Total 全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい 柏市内小中学生 平成22年調査 家庭が楽しい理由 31.3 68.2 53.6 33.5 41.7 20.6 15.3 34.4 65.7 49.6 23.9 34.1 18.7 20.2 両 親 の 仲 が よ い 家 族 の 会 話 が 楽 し い 親 が 自 分 の 話 を よ く 聞 い て く れ る 親 に 何 で も 相 談 で き る 自 分 を 信 じ て く れ て い る 友 だ ち を 大 事 に し て く れ る そ の 他 小学5年生 中学2年生 柏市内小中学生 平成22年調査

(4)

③家庭は楽しいか × 親を信頼しているか ④家庭は楽しいか × 学校は楽しいか ⑤家庭は楽しいか × 学校に行きたくないと思ったこと 家庭は楽しいか × 親を信頼しているか 46.2 6.3 23.1 21.4 9.2 4.3 14.3 41.3 31 9.7 13.2 22.1 36.8 45.4 12.3 3.3 8.9 21.5 39.9 84.3 0.3 1.5 0.7 0.5 2.5 全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい 全然信頼していない あまり信頼していない よくわからない まあ信頼している とても信頼している 柏市内小中学生 平成22年調査 家庭は楽しいか × 学校は楽しいか 35.5 9.2 6.5 2.6 2.1 3.8 11.8 19.9 11.8 8.5 4 7 11.8 11.8 30.3 12.2 5.9 10.3 20.4 24 31.5 49 28.9 33.9 20.4 35.1 20 27.8 59.1 45 家庭は全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい Total 学校が全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい 柏市内小中学生 平成22年調査 家庭は楽しいか × 学校に行きたくないと思ったこと 16 11 20.8 25 40.7 8.5 10.3 15 19 18.3 10.6 7.3 16.7 10.2 8.9 14.9 26 27.7 32.9 22.5 50 45.4 19.8 12.9 9.7 全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい 全然ない あまりない よく分からない 少しある とてもある 柏市内小中学生 平成22年:4,427名

(5)

6.学校が楽しい理由

7.子どもたちが感じる普段の健康状態

8.子どもの悩みとその内容

子どもたちの健康状態 35.3 32.7 26.4 20.7 36.3 38.5 12.3 34.6 8.8 14.2 21.5 25.4 夜 、 眠 れ な い こ と 疲 れ や す い こ と 食 欲 が な い こ と 立 ち く ら み が す る こ と イ ラ イ ラ す る こ と や る 気 が 起 き な い こ と よくある 時々ある 柏市内小中学生 平成22年調査 (%) ~「良くある」「時々ある」~ 学校が楽しい理由 89.2 22.2 21.5 5.4 22.6 10.8 16.5 24.5 26.7 33 仲良しの友だちがたくさんいるから 上級生が優しいから 放課後自由に遊べるから 規則が厳しくないから 勉強がよくわかるから 先生が何でも相談に乗ってくれるから 先生が好きだから 調べたり、実際にやってみたりする授業が多いか ら クラスや児童会などいろんな活動ができるから その他 柏市内小中学生 平成22年: 4,427名

子問

71.子どもの悩みとその内容(学年別)

39.4 34.6 7.8 3.5 7.7 20.6 9 1.6 3.8 7.8 0.4 16.5 11.9 11.2 8.2 14.8 55.4 36.9 5.7 5.2 25.8 26.8 2.8 11.2 3.5 0.3 20 15.4 6 10.4 特にない 勉強のこと 進学や就職のこと 親とのこと 家族のこと 友だちのこと クラブ・部活動のこと 性に関すること 異性とのつきあいのこと いじめや暴力のこと シンナーなどの薬物のこと 自分の性格のこと 自分のスタイルや顔のこと 健康のこと その他 小学5年生 中学2年生 柏市内小中学生 平成22年調査

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9.早く大人になりたいか

①家庭が楽しいか × 早く大人になりたいか ②大人になりたくない理由 家庭は楽しいか × 早く大人になりたいか 30.4 21 17.8 21.4 19.3 20 34.8 51.5 48.7 50.9 41.3 45 34.8 27.6 33.5 27.8 39.4 35 全然楽しくない あまり楽しくない どちらともいえない まあ楽しい とても楽しい Total なりたいとは思わない どちらともいえない なりたいと思う 柏市内小中学生 平成22年調査 子問211.大人になりたくない理由 28.9 54.2 11.2 17.9 36.8 46.1 27.2 33.2 33 63.4 25.6 22.7 37 33.3 22.3 26.7 大人になると働かなくてはいけないから 子どもでいる方が楽だから 特にやりたいこともないし夢もない 大人はずるいし、自分勝手な人が多いから 大人になって仕事や家のことに自信がない 大人になることが不安だから 何となくなりたくない その他 小学5年生 中学2年生 柏市内小中学生 平成22年調査 (%)

参照

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