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国際労働基準とわが国の労働時間立法(2完)

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国際労働基準とわが国の労働時間立法(2完)

著者 秋田 成就

出版者 法政大学社会学部学会

雑誌名 社会労働研究

巻 34

号 1

ページ 1‑41

発行年 1987‑09

URL http://doi.org/10.15002/00006392

(2)

二)わが国の立法とlLo条約川戦前(第二次大戦の終りまで)わが国の労働時川・休日・休暇に側する労働立法政策は、第二次大戦の終結を境に前後で薪しいコントラストを示している。まず、戦前における立法の状況を概観する。明治四四年(一九二年)に制定され、大正五年(一九一六年)施行された工場法は、戦前におけるわが国労働保護立法の中心的地位を占めるが、それは、一五歳未満の児童及び女子の保謹を主とし、|Ⅱの労働時川を拘束ご一時川に制限した(法施行後一正年側は一四時Ⅲとすることができ

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国際労働基準とわが国の労働時間立法口

三国際労働基飛とわが国の立法上の問題 はじめに労働時間をめぐる国際労働基準(以上社会労働研究一一一三巻三・・四号)国際労働雑飛とわが何の立法上の問題結び

(3)

その後、産業の発展と生産性の上昇につれ、実際の労働時川は短縮の方向に向うが、立法による規制は進まず、一般男子労働者について労働時川の最高限度を定める立法が登場したのは、準戦時体制下の昭和一四年であった。一日の雌長労働時川を一二時川に制限したこの「工場就業時Ⅲ制限令」も戦時体制に入った一八年には施行を停止された。休日についての立法としては、工場法および鉱業法が女子及び一六歳未満の労働者について月二回の休日、交替制 孫う子ブーすlIIIliリ九lIli場びる 択と.るで際を-1111法女と とす年たに的定九と、子さ いる少め{11帆め年し大にれ う伺者・尖当制たのた正つた 111条にツノのと第1.-い、-3|珂

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(4)

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子・年少打については二回)を定めていた。実際には、大企業を中心としてⅡ曜休Ⅱ伽が扣当将及していたが、週休制に側する一般的立法は立法案として笠場することさえなかった。

有給休暇については、当初からⅡ剛体Ⅱ制が硴立されていた恂吏について「向庁執務時Ⅲ並休暇に側する件(入正

二年閣令第六号)」に基づき、いわゆる賜暇制度として実施されていた。この制度が欧米の年次有給休暇という発想にどのようにかかわっているのかは稀でない。私企業ではごく一部の大企業の職員について有給の休日制度があった

といわれるが、立法案として提案されたことは全くなかった。

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(5)

既述のように、労雄法第三二条第一項の定める妓揃時Ⅲ一H八時側、一週四八時Ⅲの基飛は、一九二一年の第一号条約(工業)および一九三○年の第三○号条約(商業・事務所)の定める基準に適合したものであった。従って、右の時間基準に関する限り、現行法は両条約と抵触しないが、例外規定との関係で二つの問題を残している。第一に、第一・三○号条約が、例外的に一週四八時間の枠内で一日の所定労働時川の延長を認めるについては、股長一時間の限度を公の機関が定めるべきものとしている(|け条約第二条b、三○号条約三項)のに対し、労荻法の定める変形八時W制(三二条二項)は、就業規則その他に定めをすることを要するだけで、年少者の場合を除き(一

H一時間)、所定労働時間延長の時間的限度を定めていない点が対照的である。第一号条約と第三○号条約は、一日八時間、一週四八時間の原則に対する例外としての変形労働時間制について、規定のしかたを若干異にしている。前者では、①法令、慣習又は労使の協定により、一週中の一H又は数川の労働時間を八時W未満とした場合に、その週の他のHに一日一時側の範朋で八時側の制限を超えることを認めるもの(第二 国際労働溌準とわが国の労働時側立法口

後、今日までの約三○年間は、IL〉における国際労働基準の進展をよそに、条約の批准は進まず、国内立法基準にもほとんど進展がみられなかった。

以下には、労働時間、週休および年次休暇に関するわが国の立法恭準をILOの国際於準と対比させ、問題点を検

討してみたい。

(二)現行法と国際労働川労働時間制限の雌準此述のように、労雄法節

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(6)

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労働時川の漸進的短縮のため什図が採るべき方策を提案した一九六○年の第二六号勧告に照らし、わが国の現行

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(イ)同勧告は、週所定労働時間が川八時Ⅲを超える側には、賃金を減少させることなく、その水淋まで短縮することを求めている(第四・五項)。労雌法は原則的には、この朏汕を充たしているが(第三二条)、例外として、公衆

の不便を避ける等特殊の必要あるものにつき、必要欠くべからざる限度で一定の業弧について法定労働時間・休憩の

規定につき命令で別段の定めをすることができる(第Ⅶ○条)とし、これに難づいて、施行規則(第二六’三三条)により運送業、商業、サービス業、郵便、警察官等について一日九時間又は一○時間ないし一週五四時間又は六○時Ⅲ労働制を認める特例が実施されてきた。この特例の適川を受ける労働者の数は、昭和五三年事業所統計調査級告

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国際労働墜準とわが旧の労働時間立法。

(11)

わが国で第二次大戦後の社会経済的状況を芳慮して定められた右特例も、その後の経済発展に伴い兄匝しが求めら(7)れた。労働行は、昭和五四年にこれらの特例を「近い将来雄水的に廃止する」方針であることを明らかにした.実際上も、昭和汎凶年’五五年に行われた特例業柧(則第二七条関係)についての労働新の実態調査では、七四二三那業場の約八割がすでに八時間ないし四八時間労働制に移行し、平均実労働時間もそれほど長くなく、超過勤務に対する削炳慨金の給付対象時Ⅲについても九時Ⅲ未満の労働に対して支給するとするものが七川・二%に途していた。こう(8)して、昭和五六年の施行規則改正により、段階的廃止措悩がとられたが、暫定措悩の一つとして、一○人未満の商業・サービス業についての一H九時間・一週五四時川制の特例は、股初、昭和六○年三月一一二Hまで、後に六三年一一一Ⅱ三一Hまで残されることになっている。その適川を受ける労働打は約兀○○万人である。

労基法研究会は、手待時間が多い等労働の態様に特殊性を有する一定の零細規模の商業、サービス業については、 迎送業輔、⑭認めている。

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(12)

「手待時間を含めた週四五時間を超える一定の労働時側を週四五時Ⅲと評価するような換算的な取扱い」を行うこと、これ以一外の一定規膜以下の事業については、合理的な範囲内で、相当の期間をかけて経過的に新たな推準を通川していくこと、道路旅客貨物迎送業等の、動噸述転者については、現在の「二七通達」を法制化することの是非を含め規制のあり方を検討すべきことを提案した。

(ロ)次に、節一一六号勧告が「社会的荻準」と嵐言する第四七形条約の週川○時Ⅲの雑那についてである.この一週四○時Ⅲという雌雄は、同条約を現在すでに批准した八ヶ国以外の脚にとっては「段階的に到達すべきⅡ標とし

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わが国の労勧時川はいわゆる商度経済成長期に全体としてかなり短縮された。労働打一人平均の実労働時川で見ると、昭和三庇年の二、四一一一二時川から毎年短縮され、伺二、○六四時川まで短縮された。一派年側に三六八時間、一年に一%以上の削介である。これは主として生産性の向上を背鍬とする労使川の交渉とその波及効果による。しかし、以後は漸燗に転じ、昭抓五五年一二几に労働省が「週休二Ⅱ制等労働時間対策推進計両」の下に建てたⅡ標価としての昭和六○年二○○○時側は達成されなかった(一一、一一○時Ⅲ)。昭和五九年現在で労働打の「賃金労働時間制度総合調査」によると、週所定労働時間は、労働者三○人以上の企業についてみれば、四○時Ⅲ以下の労働者が全労働打の五○・二%になっており、労働打一人平均で四一時Ⅲ三九分である。平均値としては四○時間の「社会的基準」に近づいているように見えるが、これは企業規模による格差が大きく、一○○○人以上の企業では七○・五%が四○時Ⅲ以下であるのに対し、三○’九九人の企業では一一一七・八%が川八

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(14)

制(第一一一一一・三八条)の下で、労使協定があれば一Ⅱ二時間以内の時間外労働及び体Ⅱ労働を認めており、また、皿曜日の労働を禁止していない点に開きがある。また、労基法上は、特に健康有害業務につき女子・年少者の「通常」の労働時川を短縮する描侃は今のところ、とられていない。

(7)労基法研究会報告付属資料、同報告の目安とする一週順位の法定労働時間四五時間以下の労働者の割合は平均五四・九%である。その後、中央労伽雄飛瀞雛会が三○人以下の企業も含めて昭和六一年Ⅶl流Ⅱ現在行った「労働時Ⅲ総介爽態鋼介」では、労働打一人平均では凹三時Ⅲ疵七分、一二○○人以上規模では凹矼時川以下が九W%に途しているのに対し、一○’二九人規模四○・八%、Ⅵ’九人三七・九%一’四人三九・三%と規模間格差が箸しいこと、それらが容易に縮まりそうにないことが示されている。

国際労働基準とわが国の労働時間立法口一一一一 (1)ヨ・鳥一目『目の勺閂・己(2)三・『巨目ゴョの勺貰・乱》。(3)三○1。ぽす○日宛8○月⑬ロ・岳⑭(4)「昭和加川年度労働於湘行政の迎憐について」(昭兀W雄猫第八七号)(5)一週川○時Ⅲ以下の週所定労働時川を定めている工業図は、オーストリア、ベルギー、カナダ、フィンランド、フランス、アイスランド、ルクセンブルグ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スウェーデンの什国である。「工業側における週所定労働時間及び時間外労働規則」レファレンス四二三頁掲載の表参照。(6)政府は一九八三年のILO調査に対する綴告において、わが国の労働時間短縮行政措憧として昭和五五年の前記「週休二Ⅱ制難労働時Ⅲ対簸推進計阿」に脳づき、現在、①週休二H制の将及、②年次汀給休暇の消化促進、③価常的な艮時Ⅲ労働の改善に努め、また一九八一年には労働時側の特例の廃止、一九八三年から時Ⅲ外労価の上限に閲して撒力な行政折導を川船したこと、金融槻側における士暇Ⅱ川鵬制、公務且週休二Ⅱ制のための法政服等週休二間制の杵及に努力している旨悴えている。

(15)

週休制に側する両条約は、離水的拙準として「定期性」、「継続性」、「統一性」および「悩稗上の体Ⅱとの一致」を定めている。そこで、この離耶に照らし、労拙法第三肛条の規定および適川状況を検討して、両条約が定める脚際労働荻池との差違をみてみよう。

なお、節一○六号条約と同時に採択された第一○三号勧告は、同条約の適川を受ける荷は「できる限り、中断されない少なくとも三六時Ⅲの週休を受ける権利を荷すぺきである」(第一項)として、週休一一Ⅱ制の導入を勧告している。特に、一八歳未満の年少者には、実行可能なときは、中断されない二Ⅱの週休が与えられるべきであるとしてい 側週休制労於法第三Ⅲ条第一項は「使川打は労働者に対して毎週少なくとも一Mの体Ⅱを与えなければならない」として週休制の原則を定めている。しかし、鋪二項は、「前項の規定は、四週Ⅲを通じ川Ⅱ以上の体Ⅱを与える使川打については適川しない」と定めて、侠川打が週一回の週休制に代え、四週四Ⅱという変則的週休制を孫川しうることを認めている。第一項は、一九一二年の「工業的企業における週休の適用に関する」第一四号条約第二条一項の「七日の期Ⅲ柾に一回」の休日の雄飛を、第二項は、同第四条が認める「全部の」例外に拠ったものであるが、労艦法が適川対象をすべての労働打としているのに対し、条約は、’九五七年の「商業及び事務所における週休に側する」第一○六吟条約によって工業労働背以一外に週休制の原則と適川することとした。この点では、わが国の制度が旧際労働雌準に一歩先んじていたといえる。

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(16)

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以上、週休制についてのわが国の問題は、労紙法の船木原則はほぼ多くの囚が批雌している第一川。一○六吟条約

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(19)

労基法第三九条は、すぺての労働者に年次有給休暇が与えられるぺきことを定めているが、年次休暇の発生要件として一年側の継続勤務と一年川の川勤成統が八削以・上であることを求めており、この二狸件を満たした労働折に対し、

初年度に六Ⅱ(職訓法に基づく職業訓練中の未成年者については十二日)、次年度以降は継続勤務一年毎に一日を加

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、今しら 川年次有給休暇労基法第三九条は、 (1)ゴ。鳥獣函目目の勺凹【・国や(2)昭二三・四・五鵬捲兀三五号、交膝制の嶋合についてⅢ一一三・一○・一四雌発一五○七吟、昭二六・室・二六雌収三七兀七勝、旅餓珈業の当耐の取扱いとして昭五七・六・三○於発Ⅶ四六号。(3)言。『嵐□ぬ目日の勺日・田〕(4)乏日蚕口いヨョの勺日・弓⑭(5)昭二三・四・一九触収一三九七号。判例もこれを肯定している。(6)中雌群による「労働時Ⅲ総合英雄調在」では、何らかの形の週休二Ⅱ刑の適川を受ける労働背は四二・六%に上っており、全民労棚の六○年七’九月現在の調査では四七・二%に達している。労基研報告では、週休二日制の法制化は現状では、なお、適当でないとしている。

(20)

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(21)

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第一三二号条約は、「休暇は、いかなる場合にも、一年の勤務につき一一一労働週を下廻ってはならない」と定めている(第三条第三項)。これに対し、労躍法は、使用者が「一年間継続勤務し全労働Hの八割以上Ⅲ勅した」労働者に対して「六労働日」の有給休暇を与えなければならないとしている(第三九条第一項)。ただし、同条第一一項は勤務年数に比例した休暇の加墹を使川者に義》坊つけているから、しばしば国際的に誤解報道されているように、「六労働

H」がわが囚労働者の目日日ロ日目巨&というわけではない。わが国の「最低」休暇日は、加瑚制をとらない外国と比較する場合にはむしろ平均値を示すのが妥当である。とはいえ、わが国の場合に第一三二号条約基準の一律三労

働週の休暇が与えられるための所要勤務年数を考えると、両者の格差の大きさが分る。諸外国の実情をみると、一九八四年の前記ILOの報告によれば、条約所定の三労働週に達している国が(約一四(3)○ヶ国中の)六○ヶ国を超えている。その半数は、アフリカ地域の後開発囚である。より注Hすべきことは、前掲の別表に見られるように、一九六四年から八三年までの側に年次休暇の岐低雄準について行脚が著しい進歩を示したと

いう事実である。なお、前記中飛辮の労離法改正への建議は、労薙法研究会報告のそれと同様、年次休暇の最低付与Ⅱ数を「十Ⅱ羅度」とし、中小企業の引き上げには「机当の」猶予期間を置くこととしている。

労基法第三九条第二項は労働者の勤務年数に応じて二○日を限度とする逓増制をとっている。逓増制は、旧条約(第二条五項)が、年次休暇の期間は、国内の法令または、規則の定める条件に従い「勤務期間に応じ増加すべきものとする」に従ったものである。旧条約採択の時点においては諸外国でも逓増制が一般的慣行であったと思われるが、わが国ではとりわけ、いわゆる年功制にマッチするものとして受入れられたようである。Ⅲ条約のこの規定は、第一 叙を「十Ⅱ羅度」とし(m)休暇日数の加噸

(22)

現在における諸外国の実情は、ILO前記調査によれば、勤務年数に基づいて休暇を漸進的に墹加する制度が広く普及しており、わが国のように一年ごとに一日追加するもの、五年、一○年、二○年というように一定の勤務年数に(1)応じ何Hかを追加するものなどさまざまである。このような勤務年数による年次休暇の逓増制度の趣』曰が、ストレートに労働者のために値かれているのか、それとも年次休暇をもって労働者の永年勤務という企業への「忠誠」に対す

る報俄だとする、今Ⅱなお、根強く残っていると思われる湾え方の残沸なのかを明らかにする決定的データは、現在 ○一勝条約(第五条b)および第九八号勧告(第六項)にも引き継がれているが、第一三一一号条約には明示的に示されていない。これは恐らく、一年の勤務に対する最低休暇日数を一挙に三倍に増加させたことと関係があるであろう。しかし、それが、国際労働埜準において廃棄されたのでないことは、一九八○年の高齢労働者に関する第一六一一号勧告が「勤務期間又は年齢に基づき年次休暇を増加させる」べきことを躯っているところからも明らかである(第一四 このように、勤続年数に応じて休暇を逓琳させること日体は、国際労働拙準の否定するところではないが、わが国(5)の労基法のように、基本最低休暇日をあまりにも低い水準に止めたままにしておくことは問題である。それは何よりも、勤務先を変更した労働者の場合に著しく不利益な結果となるからである。年次有給制度が労働者を特定企業に足慨めすることで労働移動を阻害することになるとすれば、それは、ILO条約の趣旨からいっても否定せざるを得な 告が「項c)。る報俄だとする、今如のところ得られない。

いであろう。

各国の有給休暇制度は、休暇の追加郡山として、右に述べた勤務期間の長さ以外に、年齢や特殊の労働条件の場合

国際労働基準とわが国の労働時間立法Q一一一

(23)

(i)休暇の長さの川位与えられるべき休暇の股少の長さの脳位を「労働Ⅱ」とするか「労働週」とするかは、労働週における労働日のⅡ数が何によって異なるところからいって欺嬰である。旧条約が六「労働Ⅱ」としていたのに対し、新条約十三「労働週」と改正した。これは、週労働時Ⅲ同じ労働者の肌で、一週の労働Ⅱの数が五Hであるか六日であるかによって生 商齢労働者については、前記第一六二号勧告が、「年齢を政ねることに伴う適応の川難性を労働者が克服する手助けとなる扮置」の一つとして勤続期間又は年齢に基づき年次休暇を噌加させることを勧告している。各国の国内法では、一定の年齢に達した者に長い休暇を付与するという悩行は、一九六○年代の初めにはまだ稀であったが、今Ⅱでは幾つかの囚でみられ、立法で規侃しているところもある。わが労基法の勤務年数に応じて休暇Ⅱ数を逓哨させる制度は、一面では薇年齢者を優遇する機能を果たしているが、総H数に二○日の限度を設けている点で徹底していない。。愉齢者社会一への移行が早まっている今Ⅱ、再拷すぺき問題である。 如揃に一川迦Ⅲ以‐

(第一三項・’㈹)灸)としている。 国際労働悠準とわが脚の労働時Ⅲ立法。一一一一

を考雌した定めをもっている.

年齢に腿つく休暇の追加給付については、Ⅲ条約において一六歳未満の年少肴について一二Ⅱと定められていたが、折条約には特別の定めはない。しかし、一九七三年の就難の妓低年齢に側する第一四六牙勧告は、一八歳未淌の年少

村に「Ⅲ週Ⅲ以上の(成人より長い)年次休暇を付午すること」に特別の注意が向けられるぺきことを勧侍している(第一三項・’㈹)。わが労濫法では、職訓法に催.つく殺定職業訓練を受ける未成年者について一二労働Ⅱ(第七二

(○休暇の算定方法

(24)

(6)ずる不均衡や週労働Ⅱ数または時Ⅲ数の少ないパートタイマーの地位を川硴にする利点がある。現行労濫法は「労働日」を採川しているので、パートタイマー等所定労働日数の少ない者については、年次休暇取得が難しいが、簸近、行政桁尊において、労働Ⅱ数が週五日以上の場合に年次休暇を与えるべき描肚をとるに至って しいお’1能定

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(25)

国際労働基準とわが国の労働時間立法口二四

な肉体をバカンスにより休養させようとする年次休暇の趣旨と相容れないという発想に川るものと思われる。しかし、

疾病のための休養が年次休暇と対的に相存れないというわけではない。また、他に疾病旅鍵のための保障制度(有給または無給の病気休暇)がないいとすれば、疾病鍵のために年次休暇を利川しえないことは労働打にとって問題であ

る。そこで、第六条は、第一項と第二項とで表現を異にし、前者では、「年次休暇の一部に数えないものとする命冨一一口・庁溢8月【のQ)」と規定しているのに対し、後宥では「数えないことができる(日昌ロ・[ワの85【且)」と規定している。また、後打ではそう十ることについて「什旧の怖限ある機関が決定のする条件の下に、あるいは所楴

の槻柵を通して一行うものとしている。節一項より過かに猟力性をしつこの規定は、胸痛による労働不能の期Ⅲについては各国の権限のある機関または関係剛体の向山裁赦に価せるという柔軟な解釈の余地さえ成しており、批碓との(9)側係でかなり問題とされているところである。

わが労雌法第三九条には、疾病旅養のための年次休暇の使川と鱗止、制限する規定はない(その期側を年次休暇取得のための勤務川川から除外すべきことを定めた何節五項はこれと別の問題である)。むしろ、川条第三項の通川上、病気猟養を含めて、年次休暇の使途を侠川者が問題とすることは違法だとする解釈が最商裁判決を含めて支配的である。また、実態上も、年次休暇が病気療養のために利川される比率はかなり高い。幾つかの国にみられるような病気

休暇という特別の保障制度があまり発達していないこともあって、わが国では、まだ年次休暇と疾病療養とを峻別しようという発想は社会的に未成熟だといってよいであろう。この点、新条約の国際労働雄堆の規範意識との川に大きなズレがあることを認識する必要がある。

(26)

ロ年次休暇取得の資格要件国際労働艦飛は、労働村が年次休暇を取得するために必要な妓低勤務期Ⅲ(日目日ロ日日風8.〔の①ゴー、の)について、次のような規定のしかたをしている。旧条約では、「一年の継続勤務の後一とされていたが、第九八号勧告では二二カ月の勤務」、第一○一号条約では、同一使用者に「一定の期間継続勤務した後」と規定されている。これに

対し、新条約では.年の勤務につき」(第三条三項)とされ、岐低勤務期Ⅲという点では従来と変わりがないように見えるが、新条約は新たに「いずれかの年の勤務期川が前条に定める休暇を完全に受ける溢格と得るために必要な

期間に満たない者は、その年につきその年の勤務期柵に比例した有給休暇を受ける椛利を有する」(第四条一項)と定めて、勤務期川が一年満たない将にも、比例休暇が与えられることとした。

年次休暇取得のための岐低勅勝則川における「勤務」が、ある労働者が特定の使川者に継続して雁川された期間、つまり企業「在籍」期側むいうのか、それとも、彼がそこで就労した「全労働Ⅱ」を指すのか、旧条約の定めた艦準では川硴ではなかったが、新条約はこの点で新機軸を打ち上した。すなわち、新条約は、多くの川内法が、休暇権の取得のために叩に在耕期側の経過だけでなく、必要最低限の実労働日の充足という資格期Ⅲ宮口一】②曰、cの感呂)を定めている現実を考慮に入れて、その場合、国内法が「最低勤務期間」を設定することができる(第五条一項)としたうえ、その年の全労働Hに就労することのできなかった被川肴のうち、六ヶⅡ以上の勤務打には、実勤務期川に比

例した年次休暇を受ける権利を与えることとした。これによって.年の勤務」という要件は、突衡上、妓低在糀期間としての意味を失ったのである。また、疾病、傷害、川産等のやむを得ない事由による欠勤を勤務期間として扱うべきことも新たな蛾湘とされた(第五条四項)。妓低年次休暇Ⅱが、旧条約の六川から新条約の三労働週に飛剛的に

同際労働鵬碓とわが国の労働時間立法口二五

(27)

ロ年次休暇の継続性(分割制限)取得資格のある休暇についての使川打の与え力については、労雄法は継続、分削何れの力法でもよいこととしている(第一項)。ただし、同筋三項により労働者は休暇を現実にとる時季を指定することができるから、継続か分劉使川かの選択権は労働村側にある。一日肌位以下の分荊は、公務員が半Ⅱ単位を認めるのに対し、私企業においては行

政解釈はこれを否定している。ただし実際には、一週Ⅲ以一上の継続使川はむしろ稀で、半Ⅲもしくはそれ以下の。

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(28)

マギレ「|分割行使の例も少なくないのが実情である。旧条約では年次休暇は一括使用するものとし、「特別の事情がある場合に」国内法規がそれを超える休暇分割の限度についての定めはなく、囚内法、協約等に一任していたが、新条約は、妓低休暇Ⅱ三労働週のうち分削された部分の一部が、労使協定に別段の定めがない限りにおいて「中断されない岐低二労働週からなる」ものとしている(飾八 条の、ヰン

年次休暇は、ある単位の日数をまとめて付与されるべきであって、短い日数に分割するのは、たとえ協約や個々の

労働打の同意による場合にも年次休暇という制度の趣旨およびⅡ的に反する、というのがlLOの堆本的考え方である。ただし、lLoも、付りさるべき休暇の総Ⅱ数が稗しく附加した段階では、分削が制限される岐仙継続Ⅱ数を剛

保したうえ、それ以上は労使協定等に任せるのが現実的であり、経鴬および労働者側の利益にも合致するとして弾力性をもたせることとしている。その最低継続日数は、Ⅲ条約では六労働Hであったのに対し、新条約では二労働週と

労飛法第三九条一・二項が定める年次休暇取得の岐低溢烙嬰件は、労働村が同一企業に一年Ⅲ「継続勤務」し、か

つ、「全労働Hの八割以上」を川動することである。右の節一要件の「継続勤務」とは、実務上、「川勤」の意味では(Ⅲ)なく、労働契約の存続期間、すなわち在籍期間として扱われている。M法は、継続勤務一年ごとに休暇権を逓蝋させ

る「方式」ととっているが、その場合にも、前年における一年の勤務につき、全労働Hの八判以上、川動していたこ なった。

る「方式」ととっている鍼

とを加算要件としてい為。

労蕪法が要求する継続勤務一年プラス八割の川勤率という右の要件は、勤務一年につき三労働週の休暇の爪則と、

国際労働基準とわが国の労働時間立法Q二七

(29)

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六ヶⅡ以上の勤務については比例休暇を与えるべき原則とが組みムロわれた新条約の基準に適合しないことは明らかで

ある。川勤率八制以上という喚件が、わが旧の国内条件に照らし、妥当かどうかは、今後検対されねばならない問題ある。山(⑫)である。

(30)

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11lIlくlノー11年次休暇の取得時期については、Ⅲ条約には特に定めがなかったが、新条約(第一○条)は、「①休暇をとる時期は、規則、労使協約、仲雄哉定その他の方法で国内慣行に合致するものによって定められている場合を除き、使用者

が当該被川者又はその代表打と協議したうえ定めること、②右時期を定めるにあたっては、業務上の必要並びに波用

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年次休暇の取得時期

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㈹年次休暇の使途の制限新条約(第一三条)は、「被川村が休暇中に休暇のⅡ的に抵触する有俄折動に従事する場合につき各国の相当機関又は機構により特別な規則を定めるべきこと」としている。旧条約(第五条)では、より厳しく、「国内の法令は、年次休暇小に打倣労務に従珈する背が休暇期間に関し支払を受ける権利を剥奪され得ることを定めるものとする」としていた。年次有給休暇の法的制度上、適川の肢も離しいこの問題について、新条約は、休暇中の維酬を剥奪するという伽制拙川が必ずしも紺国の跣同と得られなかったところから、Mに何らかの規制捲悩をとらせる程度に後退した

tのと思われる。

㈹年次休暇の延期(繰り延べ)

阿際労働雄触とわが脚の労働時Ⅲ立法口

(33)

㈹休暇樵の放梨協定の禁止新条約(第一二条)は、年次休暇の権利を放棄し、又は補償その他と引き換えに休暇を廃棄する協定は、国内の諸条件に応じて禁止又は無効とすぺきであると定める。Ⅲ条約にも同旨の定めがあった(第四条)。、

各国法令の大半は、休暇権を放棄すじ協定を禁したり、無効としており、「労働肴はその年次休暇権を放乘することができない」、「労働者が休暇を行使しない場合でもそれを失うものではない」、「補俄が支払われても休暇椎を放棄する協定は無効とする」、あるいは「凧川関係の終了の場合にのみ、補倣によって休暇に代えることができる一など 労薙法には休暇の延期に関する規定はない。川施行規則には未行使休暇を労働者が請求することを使用者に義務づける規定があったが、後に削除された。法所定の嬰件を充足することにより取得された年次休暇権が、当該年度に行使されない場合の消滅の時期については、法に定めがないため、「休暇の繰返し」の問題として論議のあるところであるが、実務上は、時効の定め(労蛾法第二孤条)が適川されるものとして処理されている。新条約が批堆されれば、その雄準に沿った立法の規定が必要となるであろう。 倒際労働雄瀧とわが国の労働時Ⅲ立法口一一一一一

新条約(第九条一項)は、年次休暇の中断されない部分が、休暇を受ける資格が生じた年の終りから一年以内に、

また、年次休暇の残余の部分が一八ケ月以内に付午され、かつ、取られるぺきことを定める。休暇をできる限りその年のうちにとらせ、無制限な延期を制限しようとする趣旨である。Ⅲ条約にはなかった定めで、多くの国内法規は、一定期日内の完全行使を定めたり、例外的事由による場合に限り延期を認めるなど、休暇の延期または蓄碩に関する

規定を強化する傾向に延独。

参照

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