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伊豆奥山銅鉱床の緑泥石について

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(1)

伊豆奥山銅鉱床の緑泥石について

著者 大場 純子

雑誌名 地学しずはた

巻 35

ページ 19‑25

発行年 1965‑05

出版者 静岡大学地学研究会

URL http://doi.org/10.14945/00006134

(2)

大 場 純 子:伊豆奥山銅鉱床 D録泥石について

伊 豆 奥 山 銅 鉱 床 の 緑 泥 石 K つ い て

大 場 事

t

I 序 言

本邦第三紀桟熱水性金銀銅鉱眠中 臣 、 しばしば伴う緑泥石

K

ついて、そ白種類や鉱石鉱物と由関 係を鉱床母岩陀関連させて堵策てみる乙とは 鉱 床 学 的K意義白あるととである。今回、伊 豆 奥 山銀鉱床医産する緑泥石促ついて、己うした研究をすすめた白で ζ ζ K報告する次第である

ζ白研究にあた

b

、絶えず懇切怠る御指溝を下さいました竹内正辰量進 ,飯島剛彦先生 .今本字考 司 氏左ら

KX

線回折で御助力下さいま し た地質調査所関根良弘氏

K

探〈感謝いえします。

奥山鉱山付近白地質会び鉱床

伊豆半島西岸松崎町

D

南束、約

IOKm K

位する奥山鉱山は、明治年間から開発され.古い歴史 をもつも白であ。えが 昭 和 四 年、ついに作業を中止した。

央山付近白地質は.新第三紀中新世田湯ケ晶層群が広〈舟布I.‑!南部忙は白浜層群白凝灰岩質砂 岩を主とする下賀茂砂岩層.石英安山岩質D二会石英安山岩類をよび無斑品安山岩から念品ー条安

山岩が舟布するも

鉱 床 は、湯..島層群

F

石英粗面岩;".1:び安山岩白中1'1:

i ! >   9 .   1

敏旅田鉱脈から念品。t.t. した緑泥岩は.そ 白 中 由一、侮ヒ白産物である。梅ヒは.揖ク島層群安山岩

D

断層破砕 帯

K < ! >

T .

延長ほほ 1.:xJ

m K

も達する。糞 轟 訟 . 石 英.緑泥石が黒帯配列を念1.‑.とき陀は交代鉱床医

か わ っ て、賞銅鉱 .石 英 緑 泥 右D僻伏鉱床とをる。累帯配列。場合.珪イ

t

作用をうけた母岩 D ロピライトと脈とは、明り

x

う念境をして、脈中医緑泥右が品出し、そD

K

少量白賞鉄鉱J!'点在 する。と由貿鉄鉱は由形Dものが多し常虻緑泥苦陀とも乏い.まれ臣賞銅鉱陀随伴する。 緑泥 石 医接して、そ D内 側K賞銅鉱が耳鳴則 K集合する。さら臣、 そ白内側 Kは、無色石英と淡紫色石英 とが念 らぶ、脈の中央は、品洞を念1.‑.細かい石英D結品が林立す

梅ヒ麗緑泥石

K

つ い

τ

産 状 緑泥右は脈壁Kそ っ て 賞 銅 鉱 黄鉄鉱を伴い、帯状構造白最外帯K配列する。そ D結 品 目、一般に繊維状で、脈壁 .黄銅鉱,黄鉄拡の側面から部骨的庇放射状K>iらび、ときK

‑教育 学 部4

‑ 1 9 一

(3)

地 宇 し ず 阻 た 第35 (1田5)

状白下規且Ij集合体をなすロ母岩と明

t .

う左境界を念し、硫化鉱物と密接在共存関係がみられるの で、明らか忙眠中医品出したもDである.

光学的性質 :漫液法によって、屈折率を祖指定した結果、

. 1 6 5 1

であった。屈折率と緑泥石白種類 との蝿係を、Winchell白骨鋲.から見ると本試料は thurg;le

( 1 . 65‑ . 1 68)  •

dph川 町

(1.65‑ 1 . 6 7  

)白いすサLlが陀相当するe

示差熱分析:試料を次回四種区分け、そ0舟析曲線を第1K示す。

u )

ー(a) 粉砕して筒κかけ、粒度をそろえた(115 mesh ) 

u )

ー{同 (1)a)と同様

(a) 粉砕し.磁気舟離した。

{副寸坤 (2)

a)と同様

( 2)() mesh未満)

( 2泊 師 同h

(  250 

mesh未満)

Fe1主軸泥百四示差揖分析曲線田特徴は、

550‑

仮泊。

C

f'C. 

1

回白みの明り

a

う念吸熱反応が 現われるととへ 主吸熱反応由直後

1 < > 1

、さい発熱反応が あらわれるとと:暑である。本試料白曲 線1(j除いても. ζ白ょう念特徴が明り

a

うf'C見られ、

F c

質であるととが推定できる。古ら虻.と

白曲線を

P

hi 11 ips t[)報告した緑泥石の示蓋割分析曲線,(

2

図)と比較すると、彼自命名した A仲 間 剖derile.すをわちHey vc.よるthuringite K相当する。

X

線 回 折

:X

融回折計数装置虻

x

t得られた結果位、第1表であるe同表Kは、中村威氏報告・

0足尾鉱山産緑泥石必よび阿仁鉱山麓緑泥石を同掲した。奥山鉱山白試料は (1 ) 底 面 間 隙 が 14A有するとと.

{副一次 五次白明 t,うな反射がある己と。

( 3 ) 

(

1  )  •

(∞

3  )  •

(庇百〉等白奇数次白反射強度が、 (庄l2) 

.  (ω4  ) 

<D偶数次

D

反 射 強 度K比して.弱いとと、等<DFe質緑泥石D特種

F

・'が、t,う虻見られる。L.,小L

20

<0高値庇かいて、反射がよ〈表われてい左いL.."f (匹。)白回折線も不明白た晶、

構造的1;:考僚ができに〈い.

化学分析 :磁気介離装置庇かけ、耳司唱物を取

b

除い

τ

、鏡下で分厳D度合いを吟味した白ち ー 紋接鍛塩鉱物分析法を適用した.分析白結果在、 第2表陀示す。同表虻は.前記、足 尾 鉱 凶 阿 仁鉱山産緑泥ずをよび Ph i 11 ips ([) Aphros ider i te ・o舟析ÍIllを重参考白えめK あげた。 ~<D分析 値を使って、 Hej' tよるAI,‑Mg (Fe(Mn))三成分系四三角タイヤグラフ.第3図を

もとめた。 ζれ虻よると.本試料は、 thriri itet(属する。

ー 却 ー

(4)

1

表 X線 回 折 値

奥山鉱山産(J)

k  1 

唱。

(∞

1  )  m s   1 4 1 0  

(口包 ) 

(∞

' 2   ) 

v s  ZB

(  0 0 3  ) 

4 . 7 2  

( 也

o ) 

( 山 )

(∞

4  )  1 5 4   (α15 ) 

3

282 

2QZ ) 

v w   252  (  0 2 5  ) 

(  2

句 )

(∞7)  vw  Z也

(  z a ;   ) 

v w   1η  (  2

岨 )

(旬。〕

(  C

2)  (  0 6 3  ) 

v w  

1 . 4 8   (  2

口日}

(  0 5 4  )  vw  1 . 4 2  

(∞

1 0  ) 

( ) u s  very  st rong 

ms

m

iddle  slr

g s  strong 

m  middle  vw  ve

weak

大場純子.伊豆奥山銀鉱床白緑泥石医ついて

足尾鉱山産

( 2 )

( 3 )  

阿 仁 鉱 山 嵐

4 )

1 5  

l I∞ 

1 5  

8  60 

2  2 

4. 

ω 

o ..

I  d 

島 (

I  d 

品 ( 1 4 . 2   9  1 4 . 2  

Z

1 0   2

1 0  

Z88 

2

1 0 0   1

3  661  4 . 7 1   8  4 . 7 1   Q5  4 . 8 4 

Q5  4 . 2 8   189  7 

主的

1 0   3 . 6

153  5 0   3 .   5 3   3 . 7 7  

Z

4  282  1  3 . 7 2   5  252  5  3 . 5 6   242  2  242 

3 . 4 3 

2  215  Q5  3 . 3 8   202  2  202  15  3 . 1 3   2  283  1π  4 

η 

2  264  l 

7  1 . 5 6  

249  1

. 5 2   5  1 . 5 2  

I

1 .

84 

l

2  .   1 7 4   1

. 4 3   2  1

2 1 .6 4   1

1 2  .   1 4 1  

( 央山鉱山梅ヒ

Ou

鉱石D脈 石 鉱 物

(2)  足尾鉱山布袋ヒ上4番抗 Ou鉱百四脈右鉱物(8)

( 3 )  

足尾鉱山銀盛ヒ通洞地滋

Zn ‑Pb

艦石白脈石鉱物

( 8 )

(4)  岡仁鉱山但

1

‑ 2 1

(5)

地 学 し ず は た 第 ぉ 号

( ) 9 6 5 )

2

表 化 学 舟 析 { 直

l

奥山鉱山麓

Z

足尾鉱山産 主足尾鉱山産 4.阿仁鉱山産

i

O

. 2 5 . 3 1

2 1 . 3 4

. 2 5 .  1 4

1 0 %

A

I

O. 1 &68 

7 3 l

虫万 l

0 1

T  i

Uz 

0 1 1  

2 1 015 

問、e

FezO ,  1 . 1 3  5 . 2 0   257 

8 7

FeO  307 

(J. 

1 7  387

1 .   7 1 . 2  

MnO  020 

8 9

且包

a

CaO  029 

0 4 020 

日掛

MgO  & : 1 5  

9 9 L3 1  64 1 

H , O ( + )   1 1 . 9 1  1 0

J Q 4 2   I 0 6 8  

H

, O ← → 

Q白

0 1 6  。 咽 1 . 2 5  

T

o

t

a l   1 0 0 3 1  

l

3 9   9 9 5 3   9 & 2 0  

(注)

1 .  

央山鉱山侮ヒ

Cu

鉱石田脈石鉱物

足尾鉱山布袋ヒ上金番坑

C

u鉱石町駅石鉱物・

主 足尾鉱山銀盛ヒ通洞地並 Zn 

‑P  b

鉱石田脈石鉱物・

阿仁鉱山.

5 .

  Phillip

s

b

2 4 . 7 2   %  1 9 .   9 4  

4 。 目

6.侶

3 1 . 6 0  

084 

4 6 4 . 9

l

7 2

6 8

5 .   Ph i L

i p s  

15VCよる

A

r

o s

id

crite , Dana  A

n

a  0

0.

New Mexic 。

: 上配、各K述べたようK 草試料はFe質緑泥石庄は相違ないが 足尾産 白 も 白 白 よ う に

Mg

<Dきわめて少念い

Fe

質白ものとはやや異担、

MgO

ヵせ草分多しむしろ.

Phi l 1 ips

白示した a

p b r o s i d e r

.i

t e

、す左わち

H

町 に よ る

t

lw.

ri n g i  t

Kよ(1'(ている@綱尼石田 升類名称は.朱だ確立してい左い也で 名称虻はそれぞれ差異があるが、以上白緒検肘陀よって 本試料は一般的1'((Hey )いわれている th

u

ri

r

取"ヒと判定する。

熱水鉱脈震源石緑泥石D検 討

本 邦、第三紀洩熱水性鉱脈中陀産出する緑泥石陀ついては.多〈白研究があれ

t

‑h

u r i n g i

t

daphn

it

e

白ょう匹、非常I'C

Fc

Dも白が報告'

A

ている一方、

Mg

質陀富む種類自報

4

t

る。とれらを第

4

図K示した。

ζれら、諸研究を重参考医して考察すると、奥山鉱床梅ヒ中白も由も.や は 払 第 三 紀 浅 熱 水 性 鉱城匹伴う典型的考

F

e質 緑 泥 右 で あ 仇 伊 豆 半 島 陀b吋るとD種白鉱化作用が.特異衣も白で

ないととは、明らかである.また、本鉱床白鉱脈田中、安山岩質岩石を母岩とする梅ヒ庇は.緑 泥石を産ナるが、梅ヒK平行して北方E位置する流絞岩質岩石を母岩とした松ヒKは、緑泥石を

‑ 2 2   ‑

(6)

大 場 純 子:研宣奥山銅鉱床伯緑泥石忙ついて

出しない。両鉱脈は、硫化物白種類は岡じで.脈 石は線泥石を

F

ぞいて柑石英白みで、他 れ 鉱 物 を少しも伴をわ左い。従って、造脈鉱物を品出しプモと きの鉱液は.緑泥石成升白有無回相違虻在る.

E 白ととは. 深部Kかける鉱液由伊成B'~性質 κは相違が乏かったが. フロピライト中を上昇した穫

は.

F  e 

.Mg を母岩からと bζ んだと考えざるを得ない。従って .t.~考え方から熱水鉱脈中白 緑泥石D生 成 Kついて、次回ζとがいえる。

(1

Fe , Mg

をほとんど含ま立い鉱液か上昇する場合、鉱材置が母岩から

F e.Mg

をと!Jt.む機会 があれば.緑泥石を廠石として産出するととがある固

位}そ白と

P

とみ方民主。て.とき陀世

Fe

<l>多い緑泥右. とき陀はMg ~多いも自を産出する とともあ!J

l

尋品。

ただし.緑泥石が脈右として品出するの

V C t . l .

t.念鉱形と母岩白種類白隠かに、幾 多 田 要 素がある在ろう.t.のためにの産状を地化学的さえ鉱床学的肥検討すろととが.本問題を解 明する一つ白手段である。

文 献

1

鈴 木 慣 行

( 1 9 6 1  

) 卒 業 論 文 静 大 教

2  角

(

1 9

):神子売島地質図幅及び同説明書.地 綱

3

須 騨 俊 男 :粘土鉱物(増補版〕

4

白 水 晴 雄 ( 目

5 9

) リ ョ ク デ イ 石 鉱 物 学 綾 田

1 .

‑4.  p.

3‑3

5  W

.

PhilJip s ( 1 9 6 2):A  d i f f e r

n t i a

t h e rm a l  s t udy 

o

f  t h c C h

l

o r i t e  M i n e r 

M a g az.  v o l

.

p .  4

‑ . . . U4

6

N.

Win c h e i l   ( 1 9 5 1 ) ・ Op t

a l Mi n

e

r a l o

町 咽

1 .2.  p .   376 

須 藤 俊 男 (1

95 4 

) 主 要 粘 土 鉱 物 混 合 体 の

X

線 粉 末 写 真 虻 よ る 解 析 教 大 研 報 車5

8

(

1 9 6 0 

) 足 尾 鉱 山 産 リ ョ ク デ石 Vて つ い て 鉱 雑

v o l."  p .

3‑‑3 9 ' マ 9

宏 (

1 9 5 7  

) 金 鉱 石 町 伴 う 緑 泥 石 児 つ い て 岩 鉱 1.

4

1 •

p .  1 9 2‑‑1 96  1 0  H .   S  h i   r o z u  (  1 955)  J  ron  ‑r

h C h J o r i t e f r om S h o g a

.

Ko c h i 

Pr e f e ctu r e  

Ja p a n. Mi

r

J o ur.

1 .

1

.p.224 . . . . . . .   2 32 

1 1

須 勝 俊 男 (

1

1 ) 

:秋 田 県 荒川鉱山麓 Ch

a mos i t

e.地 質 雑

v o l . 4 8

p . 4

4 36 

1 2  

長 沢 敬 之 助 (1

9 62 

) 新 潟 県 三

1 1 1

鉱山田鉱化作用K関する 2.

3

<1)考察、鉱山地質

v o l .   12.  p . 2 1 1 . . . . . . . 2 2 2  

‑ 23‑

(7)

地 学 し ず は た 第35 (

1

5)

1

図 奥山鉱山産緑泥石白示差 熱骨折曲線

u l

ω│

u l

ω │

ω ‑

(a

(2)ー (b)

o  r  2 0 0   4 ∞ 

(j)(a) 気舟離して左い粗粒(

1 1 5 

mes

(1)( 磁気骨離して左い細粒(250 mes

h

未 満 ) (‑(a) 磁気分離した粗粒

2 > 0 

m

, .

{司ーベ凶 磁気骨離した細粒 ( 250 

m

esh未満〉

曲 。

2 Phillips報告白Aphros

i d i t

e(Hey 

t c

よるT

hurin

gite)

2 ∞ 

‑24 一

4 ∞ 

一寸ー証刃

800 

8 ∞ 

1.))OC

L

団))。口

(8)

大場純子:

f

l'豆奥山銅鉱床由枝泥石につい

3

A I .

Mg

. (F e (M n 

)).三角ダイヤグラム

Fe(M n )  ).A I , 

D.p 加 " .

4

Aphr o s i d e r i  t e  B  r u n s v i g   i  t e 

Mg , Fc

( F e(M n ))

奥山鉱山 梅ヒ

Cu

鉱石田駅石鉱物

足軍鉱山 布袋ヒ上

4

番 坑 U鉱石田駅石鉱物

足 尾 鉱 山 銀 盛 ヒ 通 洞 地 並

Zn  ‑Pb

鉱石の脈石鉱物

阿仁鉱山

5  Phillips 

.VC

Aphro s i d e c i t e New M e x i c o 

4 熱水鉱脈注緑泥石田三角 ダイヤグラ

Mg ,  A I 

Am

e s i t c  

Co r 也 、 d o p h i l i t e Prochlokite 

P  i p i d o I   i t c  C  1  i n

h l o r e Pumpfit e  D  i o b a n t  i  t e 

P e n n i n i   t e  Del l e

l e

A n t i g o r

.i

t e  J  e n k i n s i  t e 

Mg. 

L

奥 山 鉱 山 4 阿 仁 鉱 山

t

尾 去 沢 鉱 山

Z

足 尾 鉱

5 . 

]、 山 鉱 且 荒 川 鉱 山

(F e  (M n  ) ) . A I , 

Daphn i t c 

A

曲四

s i d e .  ri  t c  6  Brun s v i g i  t e 

34 ・ 1 3 ・ .

2

出旦竺,l

9  8 

(Fe(Mn)). 

主 足 電 鉱 山

6

鉱 山 受 勝 賀 瀬 鉱 山

‑25 ‑

参照

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