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岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルン化作用とくに斜長石の組成変化について

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Academic year: 2021

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(1)Title. 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルン化作用とくに斜長石の組成変化につい て. Author(s). 金, 忠; 秋葉, 力. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. B, 生物学,地学,農学編, 25(1): 28-42. Issue Date. 1974-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6326. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要(第2部 B) 第25巻 第1号 昭和49年8月. l of Hokka i I B) Vol Journa ido Univer i i tl974 t t t s on (Sec on l y of Educa ,I Augus ,25 , No. 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルン化作用 とくに斜長石の組成変化について 忠・秋. 金. 葉. 力. 北海道教育大学岩見沢分校地学研究室. ion i i ore Depos t zat ne N1ine, 工wate Prefecture, n the omi s and skarni. l fthe P1 i ion o f Compos・ he Variat t i I Reference to t lon o oc ase Japan ag th Spec -- Wi a ikara AKIBA Chun KIM and Ch k ido Uni i ion t t Labora i ver s tory of Ear th Sc zawa Branch y of Educa ence ,lwami , Hok a. Abstract. Thi th the ore dePosits and skarnization i n the 〇 mine 人dine region, Tono s wi s paper deal Ci ty, lwat ecture, Japan, e Pref. i i The geo1ogy around the 。mi c format ons lnian and △4esozoi ne 凸d ne reg.on consists of Per. together wi th dykesand plutonicrocks,intrudingintotheformersediments.. i Thesl on at efor まnat. l e s by the intrusion of P1utonicrocks, The ~lesozoicsediments of permian in age became hornf i ing o fthe alternation of slates, andesit i i i th t ct en correlated wi ctuHs have be st cons u任sand dac f i l l l l t b f h f h f i l di Cretaceous h t f o n e o rma t s a t t em e mo u s c a n a s s e a n e oss s oun om e g o . , r The copper fthe contact metasomatic deposits of a high temperature type t skarn deposi so ‐ idered to have been f are c ormed by the intrusion of granodiorite into the Permian slate ons ion i form i I at od n the ~lesozoic Per .. i i l The skarn rocks can be d ided into thefol roccurrences owing six types according tothe v k k k b b k k k k b i d i e s arn roc s and colour, vz. , anded s arn , rown s arn roc s , reccat , green s arn roc s l t fskarn i i i er threetypeso t t rocks or e e skarn rocks and skarn zed quartz di , the at , However , wh is are h d h f i t s nd 。f ore deposi rocks do not contain any k , whereas in t e ormer t ree ore epost. l ion process ma i 6c ows; ol very p rom thebeginningtotheendasf rol y be traced f , The skarnizat. l l i 2 i t s by therma 1 ) produc e on of hornf ( )int on of plutonic rocks into the country rocks rus ,( t 3 me amorphi sm,( )formation ofdiopside,epidoteand hedenbergite to make green skarn, (4) 5) t ine by the enr i format ion o f e skarn, ( component to produce whi chment of K ・microcl f l i de i i ion o f garnetto f 6 t on of su ) depos ・ mineral zat ・ on of impregnat orm brown skarn, and ( mineral s .. i lnvest igat i i he compos・ f pl l on reveal t 。ns on t ・on o ag oc ase at each stage of the skarnizat di任erent d h k b l f f t t h A d A h h b 4 6 3 3i t n e s e wo e a e e t r ema r a t att e requen occurr nc 。 o n n s an , i A i f i l i h b i i h t f p agclases ave een co‐exstng i tt e mpregna on stage types o n thesamerock aces.. hen is thought to f i de minarals, the composition of plagioclase becomes An 33 ofthesul ,and t have been s l i i i t t s on of a K20 component abi zed at An 24 by theadd . Thu ,throughtheprocess h d An 33 and fur k h l A 6 ther i i i l f t f h h h 4 i o t t t o s arnza on, e p ag oc ase st oug t o ave c ange rom n. to An 24 .. l i A pos bi l i i ty domain i s present at each stage of t s y exists that a de6nite stabi. (28).

(3) . 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルソ化作用とくに斜長石の組成変化について. 29. i skarni zat on, Fu・thermore,the compos t inuously ・ ・ on valuesi nthecaseofplagioclasearenotcont. i ion, bu d solut changedin a state ofsol t change abruptly to thes t e component regions. abl 1 , 1 1 , 1 1 1 , IV.. 言 緒 鉱山附近の地質. V, ス力ルソ化作用 VI . 斜長石の組成変化. スカルソ化岩 鉱床および鉱石鉱物. VI 1 , ま. 1 ,. 緒. と. め. 言. 大峰鉱 山は岩手県遠野市上郷 町佐比内にあり, 大正3年に金山と して開発され .昭和1 3年ラサ , 工業株式会社によって銅鉱 石を稼行し, 昭和4 7年か ら日鉄釜石鉱業所の所有となり 現在にいたっ て い る, 鉱 石 品 位 は, 昭 和 41 年 で 平 均 銅 1 10~1 4%, 金 1 1~1 4g/ t t で あ っ た, . . , , , 銀 11~14g/. なお, 本鉱山附近には, 六黒見鉱山 (金: 休山) , 釜石鉱山 (鉄) , 赤金鉱山 (銅) などが知 られて いる, 大峰鉱山の鉱床については, すでに萱木浅彦 ( 19 53 19 ) 竹内常彦・南部松 夫・和田成人 ( , 53 ) 1 955 1 964 ) ) 等の鉱床・鉱石鉱物の , 竹内常彦・萱 木浅彦・斉藤浩三 ( , 竹内常彦・山岡一雄 ( 研究がある. 971年に大峰鉱山附近の一般地質および鉱床を調査する機会をえたため 特 筆者等は 1968 年, 1 , に, スカルソ化作用の段階的進行とそれに伴なう鉱物組み合わせ, ならびにそれに応 じた斜長石の 変化を追跡した, 種々の御助言をいただいた, 北海道大学舟橋三男教授・金詰 佑博士, 北海道教育大学岩見沢分校 中村耕二博士に感謝する, 本文中の第 2 ,9 , 10 図は, 説明に必要のためラサ工業株式会社所有の. 図を借用 した. 調査に種々御便宜をいただき, 社内資料の利用をゆるされたラサ工業株式会社大峰 鉱業所, とくに探査課各位に深く感謝の意を表する.. 1 1 . 鉱山附近の地質 鉱山附近においてみ られる地層は (第 1 図および表 1 ) , 古生代二畳紀の登米層であって, 粘板 969 岩を主体と し, これに小貫 ( 1 ) のいう大洞隣岩層が狭在 している. これら粘板岩は花機閃緑岩 お よ び石 英 閃 緑 岩 の 蓬 入 に よ っ て, ホ ル ンフ ェ ル ス と な っ て い る 大 峰 鉱 山 よ り 西 方 約 1 2km . ,. 地. 点でこの古生代層は, 中生代層と南北の断層によって境されている. 中生代層は馬木ノ内層 (小貫, 1969 ) と呼ばれ, 猫ノ ー 1相および六甲子相にわけられている. 本調 査地域では, 下部の猫川相が分布するが, 上部の六甲子相は認め られない. 猫川相は, 砂 質 粘 板. 岩・泥質粘板岩および安山岩質凝灰岩・石英安山岩質凝灰岩等のケラトファイヤー質岩 類 か ら な り, 粘板岩中に二枚貝・巻貝類の化石を産出している (Naka ) z awa and Murata , 1966 . 六 甲 子相 は本地域の御山沢上流北西部に転石と して存在する. この転石は, 火山砕屑岩類および短柱状の角 閃石の変斑晶が顕著で, 風化面ではとくに凹凸が著 しい輝緑凝灰岩等のスピライ ト質岩類である . 火成岩類は花機閃緑岩・石英閃緑岩の港入岩体,’ ア プライ ト・ベ グマタイ トおよび坑内にのみ見 られるランプロフ ァイヤー・斜長石粉岩などの岩脈類である ・ , 鉱山附近は, 広く 花闇閃緑岩および石英閃緑岩体で占め られ, 花嵩閃緑岩は, いわゆる栗橋型花 嵩閃緑岩体 (加納, 1966 ) の東部の一部が, 南に向って舌状に突きでた部分にあたる, 石英 閃緑岩 体は, 鉱山東部 に位置する蟹岳花機閃緑岩体と, それより西方側に位置する栗橋型花篇閃緑岩体と の間に分布する, この石英閃緑岩体は, 一部 スカル ソ化作用を受けていることから, 他の蓬入岩体 (29).

(4) . 忠・秋葉 力. 金. 30. , ′ ・ ノ. +. .. +. + +. OKA MOR 【. + +. ÷. +. +. +. 十. 十 +. + +. + +. +. + + + + + + + + + + + + ,,ゞ・へ .. + + + + + ・ 、 . 、 ・ ・・ ・ , + + . ・ .. . :. ゞ. 十 AONOK I. +. ・ ・・ :. +. +. ÷. .. 十 十. 十. +. +. ÷. +. +. . +. + 葺 + +. +. ‐稼 き ; 彦 . ぎき 善 + :. . + ;,・ ,; .: ・・・ ’ ・; ・. ,. ‐ミ き .,. さ. 、 . NEKO R,. ′・‘, .′′ . . . ・. ,・・ ・ ◆ r. ・ ゞ. ,・ ・.. 1・・・. ・ . ,. 瀞. ・一. 2. 3. 鎧;. ム. 5. 6. 500m. 0. 7. 8. 図国図圏田園圏 圏 第i図 岩手県大峰鉱山附近の地質図. 1:栗橋型花織閃緑岩 2:蟹岳花闇閃緑岩 3:石英閃緑岩 4; ホ ル ンフ ェ ル ス. 5: 大洞牒岩 6: スカルソ岩類 7: 石英閃緑岩のスカルソ化岩 8: 安山岩質および石英安山岩. (30). lo. 旧. 質凝灰岩・砂泥質粘板岩互層. 9: 岩脈類 10: 断層.

(5) . 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルソ化作用とくに斜長石の組成変化について. 31. 表1 大峰鉱山附近の地質層序図 時 代 標準層序 本地域の層序 大 船. 内 層. 層. 畳. 米. 紀. 層. 猫 川 相. ノ. 渡. 登. 奄霜. 馬 木. 750m) (. 御 山 沢 層. 70 0m+) (. 岩 輝 火. 質 緑 凝 灰 山 砕 屑 岩. 火. 成. 岩. 類. 岩 類. 石英安山岩質凝灰岩 安 山 岩 質 凝 灰 岩. 泥 質 粘 板 岩 (含化石) 砂 質 粘 板 岩 (含化石). 泥 大 砂. 質 油 板 石 洞 際 岩 質 粘 板 岩 ス カ ル ソ 岩 類 大 理 石 化 石 灰 岩. よりも古期のものと考え られる , スカル ソ化作用は, 花機閃緑岩の南に舌状に突きでた部分を中心に して 東方側に強く 西方側 , , に弱い傾向を示している. 野外観察からスカル ソ鉱物の分布をみると 東側に位置する釜石鉱山佐 , 比内鉄鉱床では, 緑 レソ石・ザクロ石が多く それょり西側の大峰鉱山では 透輝石・ザク ロ石が , , 多く な っ て い る.. 鉱床は, 角際状スカル ソ・緑色スカルソ・ザクロ石スカルソ中に庭胎 し パイ プ状の鉱体,不規 , 則塊状の形態を示す, なお, 下部の -425 ML では大理石 化石灰岩がみ られ 鉱体は部 分的にこれ , と接触している. この大理石化石灰岩は, 小貫 ( 1 969 ) によって示されている北上山地の地層分布 か らみて, 二畳紀層のものと思われる, 大峰鉱 山より東方約 1 2km に位置する釜石鉱 山佐比内鉱 . 床は, ザク ロ石・緑レソ石スカルソ鉱物と共に磁鉄鉱が産出し, その形態は角 膜状スカル ソ鉱体と なっている.・ この磁鉄鉱鉱体は, 大峰鉱山下部 (一42 5ML ) において, ザクロ石スカル ソ中に小範. 囲で産出するが, 連続性はとぼしい, 火成岩類: 調査地域における花篇閃緑岩体は, いわゆる栗橋型花閤閃緑岩であって(加納 19 5 ) , 6 , 岩体の構造形態は “ しずく状” (加納, 1 965 ) 形態をとり, 南部の細く張り出した岩体の近くに , 大峰鉱山の鉱床は位置する, 坑内において本岩は, ホル ンフェルス・大理石化石灰岩・スカルソ岩 などに, 脈状の分岐脈として貫入 している, 岩体の中心部 附近は, 粗粒完晶 質の組織を示すが 堆 , 積岩類との接触部附近では, 比較的細粒完晶質となり, 部分的に混成岩様を呈する 主成分鉱物は . 斜長石>石英>カリ長石>黒雲母>角閃石であって, 比較的斜長石の量が多い なお 花樹閃緑岩 . , 体の絶対年代は K‐Ar 法 に よ っ て, 110~120xl06年 B,P, とされ, 白亜紀初期と考えられてい る 96 9 ) (小貫, 1 . 石英閃緑 岩は, 大峰鉱山附近の栗橋型花嵩閃緑岩体より西側に分布し, 花篇閃緑岩と比較して , 優黒質で中~細粒の完晶質組織を示す, 本岩体は, 青ノ木川本流において花篇閃緑岩体と接 してお. り, そこでは花箇閃緑岩中に石英閃緑岩のゼノ リスを含んでいる. また, 接触部での石 英 閃 緑 岩 は, 角閃石が黒雲母の集合体に置換さ れているため, 花嵩閃緑岩の接触変 質を受けていることがわ r したが て 石英閃緑岩は花篇閃緑岩よりも早 かる, 期の港入と考えられる. この石英閃緑岩はス っ , カル ソ化変質を受け,、透輝石・緑レソ石のスカルソ鉱物を生じている, 斜長石粉岩は, 野外調査範囲ではみ られず, 坑内 OML お よ び 一250 ML にのみにみ られる 本 .. 岩 は ホ ル ンフ ェ ル ス 化 を う け, さ らに ス カ ル ソ化 変 質 を 受 け て い る た め 堆 積 岩 起 源 の ホ ル ンフ ェ ,.

(6) . 金. 32. 忠・秋葉 、 山 ′. 力. ルスとの境 界は不鮮明である. 顕微鏡下では, 組織 が細い等粒状モ ザイク構造を呈し, 点紋状の斑 状変晶斜長石 が特徴的であり, その多くはソーシュライ ト化 している, また, スカルソ化変質を受 けている部分では, ザク ロ石 ・緑 レソ石・透輝石などのスカル ソ鉱物が晶出 してい る, ア プライ トお よ び ペ グマ タ イ トは, ホ ル ンフ ェ ル ス ・ ス カ ル ソ岩 およ び 火 成 岩 中 に そ れ ぞ れ 網 状. ~細脈状に貫入 し, 正長石・石英 ・斜長石・黒雲母・電気石な どによる鉱物組み合わせをも つ. な お, ペ グマタイ ト脈には輝水鉛鉱 が伴う,. ラ ン プ ロ フ ァ イ ヤ ー は, 野 外 調 査 範 囲 で は み られ ず, 坑 内 (一150 ML) で ホ ル ンフ ェ ル ス 中 に 貫 07mm の針状角閃石およ 04 mm~0 , . 入 している (幅 30cm) 本岩は 黒色を呈し 斑晶は 長径 0. び径. ,. .. ,. 0 0lmm 内外の黒雲母か らなり, 基質は斜長石・正長石および多量の細い自形の角閃石か ら .. な る.. 0 0 地質構造: 調査地 域での堆積岩類は, 全体として単斜構造を示 し , 走向は N30 W,傾斜は50 ~ o 0 800W である. 御山沢の西部には, 古生代層と中生代層を境する NS, 80 ~9o W の断層 がある. この断層は早池峰構造帯, 土淵- 盛構造線な どと平行に走り, 構造単元の区切りとなるような断層 o で あ る ま た こ の 断 層 を 切 っ て 60 W ~EW の走向を示す小断層の発達があり, これとほ ぼ平行 .. ,. o. に岩脈類が貫入 している, 坑内におい て, 走向 NE・SE, 傾 斜 80 E の 断 層 と, こ れ を 切 っ て 走 向 0 o NW-SE, 傾斜 700~80osw および走向 NE, 傾斜 80 s ない し 90 の断層ない し勢断系とが 発達している. 後者はスカル ソ岩類, 鉱体, ホルンフェルス, 石英閃緑岩等を切 っていることから, 栗橋型花機閃緑岩体の構 造的運動の影響と考えられる. 栗橋型花篇閃緑岩体の分布形態は, 北上花. 嵩岩類の分布方向 NNW-SSE に一致 している, この岩体の南部に NNW-SSE にそ って延び た, 特異な形態を示す突出部があり, この突出部にそって大峰鉱山の鉱床は庭胎 している. 1 1 1 , スカ ルン化 岩. 大蜂鉱山の鉱床においては, 原岩をホル ンフ エルスとするスカル ソ化された岩石が, 鉱床の母岩. と な っ て い る. ま た, 石 英 閃 緑 岩 も 一 部 こ の ス カ ル ソ化 作用 を こ う む っ て い る. ス カ ル ソ化 岩 は,. 肉眼的観察か ら次のように分 類できる. 緑色スカル ソ岩 縞状スカル ソ岩 角諜状スカル ソ岩 白 色 ス カ ル ソ岩. 茶褐色スカル ソ岩 石英閃緑岩のスカル ソ化岩 OML~一425ML ) 緑色スカ ルン岩: 分布はスカル ソ岩類の中で, 比較的広い分布範 囲を持つが( , が 多 な く 茶褐色のザクロ石スカルソ岩 て が て本岩にかわ -200 ML か ら下部にいくに した っ っ ,. る. 本岩は淡緑色ない し濃緑色を呈し, その鉱物組み合わせは, 透輝石-緑 レソ石-斜長石-カリ 長石- (ザクロ 石) である. 鉱床附近での本岩は, 濃緑色のスカル ソとなり, ヘデソベル グ輝石【 透輝石-緑 レソ石-カリ長石-斜長石- (ザク ロ石) の組み合わせで, 淡緑 色から濃緑色のスカル. ソになるに した がい, 透輝石からヘ デソベル グ輝石にかわっているのが特徴である. なお, 上部の 角膜状スカル ソ, およびその外縁にあたる縞状スカル ソ中の緑色スカル ソは, 一般に透 輝 石 が 主 で, ヘデソベル グ輝石がすくなく, 細粒~中粒の自形ない し半自形を呈する, 縞状スカル ン岩: 野外においては, 猫川本流右岸およ びそれに沿う林道切割りに, 本岩が露出す るが, 他種スカ ルソとの関係は明らかでない, 坑内では本岩がよく観察され, 特に, 通洞坑 OML (32).

(7) 凶 ” 零 細 . . ′ 十 . や弱さ 雲, \. + + + + + + + + + + + + + + + + + + + や + + + + や + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + . + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +. 圏Q 1 0 . . . . . や や. . ぬ 十 十 十. 団 o. ・ o o 「 〕. + + + + + + + + + + +. + + + + + + + + + +. . や や や. + + ー 痔. 総.

(8) . 金. 34. 忠・秋葉 力. 圏q 園b. 翠cm. Q. 匡副c. 第3図 縞状スカルソ岩 ノレソフ ェノレス a: ホ 、. b: 緑色スカルソ c: 白色スカルソ. 圃q 園b. 圏 c r0. 5cm. 第4図 縞状から角膜に移行するスカルソ岩 a: ホンレソフ ェノレス. b: 白色スカルソ岩 c: 緑色スカルソ岩. 00ML では緑色スカ ル ソ岩およ び茶褐色スカ か ら ‐150 ML 間に発達しているが (第 2図) , 一2. ル ソ岩中に, ブロ ック化して残存する ものがみられ, それ以下のレベルではみ られなくなる. 黒雲 0oW の スカル ソ岩の縞は, ホルンフェルスの層理に 並行 し N3 母ホル ンフェルスと互層 をなす縞状・ 走向で 70oW の傾斜をもつ. しか し, 縞の連続性はなく, 後述する角牒状スカ ル ソ岩に移行する, . 縞状スヵル ソ岩は, 褐色の黒雲 母ホル ンフ ェルス, 白色ない し桃色を呈する白色スカル ソ, 緑色ス カル ソが, それぞれ 2~1ocm 幅で互層状をなしている (第3 , 4図) . 縞状スカルソ岩のそれぞれ の鉱物組 成は, 次のような組み合わせを持 ち, 一様な粒度でモ ザイク組織を呈する. 黒 雲 母 ホ ル ンフ ェ ル ス. 黒雲母-斜長石一正長石-(石英) 緑色スカ ル ソ. 透輝石-緑 レソ石-斜長石-カリ 長石一角 閃石-(ヘ デソベル グ輝石). 白 色・ス カ ル ソ. 正長石一徴斜長石-斜長石-(透輝石) ML~ 一150 ML.お よ び - 角膜状スカルン: 縞状スカル ソ岩と同様に, 分布域 が限られ, 坑内 O 200 ML で よくみ られる. 本岩は黒雲母ホル ンフ ェルスを角膜状に残し, そのまわりを正長石・徴 斜長石の白色スカル ソが取り囲み, それらの間を透輝石・ザクロ石な どのスカル ソ鉱物が充填した ものである, 時に, 角牒状のホル ンフ ェルスは, 内部まで完全に白色スカル ソ岩によって交代され て, ホル ンフエルスが残留していない状態 までになっている. この白色部はほとんど徴斜長石 のみ か ら構成され, 斜長石は少なく, 石英は全く 伴わない, 角磯状スカル ソの成因に ついては, ホル ンフ ェルスの破砕帯に深部から鉱化, ならびにスカル ソ 96 5 1 ) に対して, ホル ンフェルスの角牒状を含む石 化の流動体が移入交代 したとす る竹内・山岡 ( 5 196 ) の討論 がある. 灰岩として堆積 したものが, スカル ソ化を受けた とする加納 ( OML~一200ML ) に限 られ, 特に, 青ノ木坑道の O ML に おい て, 角膜状スカル ソは鉱体 上部 ( 縞状スカル ソと角際状 スカル ソとの関連が観察される (第 4 , 5図) . そこでは縞状スカルソ中の徴 斜長石を濃集する白色 スカル ソが, 透輝石およ び透輝石・ ザクロ石を主体とする緑色ス カ ル ソ 中 (34).

(9) . 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルソ化作用とくに斜長石の組成変化について. 5 pcm. Q. 審議b 圏b. d 図d. 0. 蜘. 圏Q. 第5図 縞状スカルソ岩を残す角際状スカルソ岩. 第6図 角膜状スカルソ. ノレソフ ェノレス a: ホ 、. a: 緑色スカルソ b: 白色ス力ルソ. b: 緑色スカルソ岩 c: 白色スカルソ岩 d: 方解石脈. 35. 園b. i に, 脈状ない し網状に注入し, i t ns u の黒雲母ホル ンフェルスの残留を取り巻いて角磯状スカル ソとなり, あるいは, 交代作用が極度に進行し, 徴斜長石を主とする白色スカル ソとなったものと. 考えられる, この完全な交代作用による白色の角膜状スカル ソ岩は, 坑内 -1 0OML~-2 00ML で顕著にみられ (第 6図) 角膜状 ソを母岩とする鉱床では スカル , , この白色の角膜状スカル ソ中. に硫化鉱物 (黄銅鉱-キューバ鉱) の濃集がみられる. 茶褐色スカルン岩; 分布は野外で緑色 スカルソ岩に次ぐ分布範囲をもつが, 坑内の上 部 で は 0. 0. 30cm. 国Q. 図c. 団b. 園d. 回. 第7図 坑内 OML の石英閃緑岩を切る茶褐色スカルソ岩 a: 石英閃緑岩 b: 石英閃緑岩のスカルソ化岩. 0. 5 Cm p. 圏昏. 第8図 緑色スカルソ岩を残す茶褐色スカルソ岩 a: 茶褐色スカルソ岩 b: 緑色スカルソ岩 c: ホノレソフ ェノレス. c:縁辺部の濃緑色部分. d: 方解石脈. d: 茶褐色スカルソ岩 e: 方解石. (35). 睡ぢd.

(10) . 金. 36. 忠・秋葉 心・秋. 力. ML~ 一200 ML の範囲に局所的な分布を示 し 緑色 スカル ソ・角膜状スカル ソおよび石英閃緑岩 ,. 25ML では, 茶褐色 のスカル ソ化岩等に脈状または層状に注入 している (第7図) . 下部特に 一4 8 ソ岩が広く発達 ソ岩を交代 ( 第 図 ) 本岩の主要鉱物はザクロ石 し 緑色スカル している スカル , .. であって, 粒状目形~他形の集合組織を持ち, ヘデソベル グ輝石・透輝石・緑 レソ石・カリ長石・ 斜長石などをザクロ石が置換 している. 角膜状スカル ソおよび緑色スカル ソ岩と同様に ザクロ石ス カル ソ岩も鉱床の母岩となっている.. 石英閃緑岩のスカルン化岩: 石英閃緑岩のスカル ソ化は, 青ノ木坑道の O ML お よ び -425 ML. で特によくみ られる. 本岩中にもザク ロ石スカル ソの注入が認められ, 縁辺部には濃緑色スカル ソ が形成されている (第7図) , スカル ソ化による原岩の角閃石と, スカル ソ化によって生じた透輝. 石とはポイ キロ プラスティック組織を呈 し, スカル ソ化をこうむっ た部分には, 原岩の黒雲母がみ られないのが特徴である. また, ザクロ石スカル ソの注入縁辺部の濃緑色部分は, 花嵩岩様組織を 示さず, 透輝石・緑 レソ石・ヘデソベル グ輝石の集合による細~中粒モザイク組織を呈する. 下部. (一425 ML ) の石英閃緑岩は灰黒色を呈 し, その部分ではスカル ソ化作用を受けずに, 直接黄銅鉱・. キ ューバ鉱の鉱石鉱物の濃集部が膝胎している.. IV. 鉱床および鉱石鉱物 鉱床の形態は大きくみて鉱筒状で, 局部的に不規則塊状, 鉱染状などに な っ て い る, 鉱 体 は. D1 , D4 , D5 と名付け られている. 各鉱体の特徴は次の如くである. , D2 , D3 DI 鉱体: かっては第1露頭で金を採堀 していたが, 下部で銅鉱体となる. 鉱体は鉱筒状~塊状. を呈 し, 水平の幅 30m, 上下の延長 9o m であり, 母岩は角膜状スカル ソ岩である,.銅の平均品 07% で あ る. 位は1 .. 0m, 上下延長 85m の分布を示 し, -150ML か ら5 つ D2 鉱体: 鉱筒状の形態を呈し, 幅 4. の鉱筒状鉱体に分かれている, 一200 ML からは 6. W. 方向に5枚の脈状の形態をとる. 母岩は -150 ML まで角磯状スカル ソ岩で, それより下部では緑色~ ザクロ石スカル ソ岩 で あ る (第2 10%である. 図) . . 銅の平均品位は1 5m, 上下延長 80 m の 分 布 を 示 す. 母 岩 は -10O D3 鉱体: 鉱筒状~脈状で4枚み られ, 幅 1. ML まで角膜状スカル ソ岩であって, それより下部は緑色スカル ソ岩~ザクロ石 スカル ソ 岩 で あ る. -200 ML 以下になると, ザク ロ石スカル ソ岩中にも鉱体は歴胎する (第 2 , 9図) . 銅の平均 85% で あ る, 品位 は 0 .. D4 鉱体: 鉱筒~塊状の形態をなし, 幅 60~50m, 上 下 延 長 200 m の分布を示L,. 母岩は緑色. ~ ザク ロ 石 スカ ル ソ岩 で あ る (一200 ML~ 一300 ML), 一425 ML で鉱 体 は 層 状 ~ 扇 平 状 お よ び. 塊状を呈する, この層状 ~周平状部は大理石化石灰岩と 接触 しており, 銅鉱体中の磁硫鉄鉱が, 大 08%である. 理石化石灰岩の接触面とほ ぼ平行に縞状にのびている. 銅の平均品位は1 , 2 0 5 1 1 I の分布を示 D5 鉱体: 層状~塊状を呈し, D し, 母岩は緑色スカル ソ~ 冨 m, 上下延長 m ザク ロ 石 ス カ ル ソ岩 で あ る, 一425 ML で, D4 鉱体と同様に大理石化石灰岩と鉱体とは接触 して. いる (第9 , 同レベルで鉱体は, 灰黒色の塩基性石英閃緑岩中に, 一部 プール状に濃集す , 10図) 12%である. 1 9 銅の平均品位は 図 ) る (第 , ,. 鉱石鉱物: 主な鉱石鉱物は黄 銅鉱・磁硫鉄鉱・キューバ鉱で, 斑銅鉱 (初生鉱物)・輝水鉛鉱が 局部的にみ られる, キューバ 鉱は黄銅鉱と共生して産することが多いが, 局部的にキューバ鉱のみ. が集合 し, 緑色スカル ソ岩中に脈状となって産することもある. その他の鉱石鉱物としては, 閃亜 鉛鉱・ ペ ントラソ ド鉱・硫磁鉄鉱・黄 鉄鉱・輝コバル ト鉱・輝蒼鉛鉱・ウィッ チヘ ソ鉱・自然金な (36).

(11) + f + + + + + + +. く く さ く 謬. + ミ+ + + +± ++++++ ; ≠. ◆ 、 +. < < < く く < 、ぐく. ++ + +++. ト. + ++. き + 〜 〜+÷ + + + + + ・ + + + + 〇 + + + + + + + + + + + 鎖 O + + + ++÷ + + + + + + + ++ + + + ー o o + ++ 藻 + + ヨ 封 ++ + 駆 + 擬 綴. 〈 〈 〈 く も 滋 渋を 〈 〈 〈 〈. 馨獣. 園 ■ n闘 p圏 ぬ の }・へ コ煽し翠躯醜⑦珪督修コリ 才川湯零六ィ ′〆!才※珊⑦中塘靭¥櫛全景.

(12) . 38. 忠・秋葉 力. 金. . +. 一200M乙. + +. +. + +. ‐i50~ L 7 +. +. +. +. 一425^ れ ィ + + + + + +. + -60切り乙. +. + +. +. +. +. + +. +. +. 〆 ジ零. 躍る. 、. +. + +. 0一. 1 0 0. 2 00m. . . . 圏 b. 圃 d. 園 f. 0oW) 0図 大峰鉱山鉱床模式透視図 (N3 第1 a: 鉱体 b: 緑色スカルソ岩 c: 茶褐色スカルソ岩 (緑色スカルソ岩を含む) d: ホノレソフ ェノレス. e: 花閤閃緑岩 f: 大理石化石灰岩 UD4: 鉱筒状 D4 鉱体 LD4: 局平状 D4 鉱体. どがある. 顕微鏡下において鉱石鉱物は, 黄銅鉱-磁硫鉄鉱, 黄銅鉱-キューバ 鉱, キューバ鉱- 磁硫鉄鉱, キューバ 鉱一ペ ソトラソド鉱, 磁硫鉄鉱- ペ ントラ ソド鉱, 黄銅鉱一閃亜鉛鉱, 閃亜鉛 鉱-磁硫鉄鉱, キューバ鉱-紫ニッ ケル鉱, ヴァ レリー鉱と黄銅鉱・キュー ,バ鉱・磁硫鉄鉱との共. 生な ど, 鉱石鉱物の種々の共生関係が認められる. 以上の共生関係についての詳しい研究, とくにキューバ鉱葉片組織に関 しては, すでに竹内.萱 1 952 ) などによって報告されており, また, 各鉱石鉱物の離溶生成温度について 木・南部 ( , 1953. 964 1 ) 等によって詳しく研究されている. も, 竹内・山岡 (. V. スカルン化作用 各スカル ソ岩の形態上の相互関係から, 初期から末期にわたる一連のスカル ソ化作用として, 次 のように組み立てることができる (表 2 ) . (38).

(13) . 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルソ化作用とくに斜長石の組成変化について. 39. 表 2 スカルソ鉱物の晶出概念表 Skarn mlnerals. .キ メ. early. later. Dテopside Hedenberglte Epfdote M1crocllne Garnet Tourmallne. Sulfled minerals. 白亜紀初期において, 石英閃緑岩およびそオ にややおくれて花闇閃緑岩体の深成岩類の畿入があ た っ . それらの一部は大峰鉱山附近の古生代層中にも縦入し, 泥質および砂質粘板岩をホル ンフェ ル ス 化 した,. 花闇岩類の後火成作用によ って, 初期は多量の透輝石・ヘデソベル グ輝石・緑レソ石を主とする 25 ML~ 一200ML) に おい て は ホ ル ンフ ェ ル ス を 緑色スカル ソ化作用がおこなわれた, 下部 (一4 O ML~一200 ML 交 代 し, 上 部 ( ) において は角磯状および縞状スカル ソ岩を交代し, 透輝石を主. とする緑色部が形成された, 次に, K20 成分を主とする後火成作用としての物質供給を受けると と も に, Feo, Fe 208 , Mgo 成分が除去される交代作用によって, 残留ホルンフェルスの周縁は徴. 斜長石によ って交代され, 時には内部まで完全に徴斜長石岩となり, 角磯状スカルソとなった, さ らに こ の K 成分は, 外縁帯に分布する縞状ホル ンフェルスの片理面 (おそ らく原岩の層理面) にそっ て, ホル ンフェルスの岩質の違いに応 じて, 選択的交代作用がおこなわれ, 徴斜長石の白色. 部を形成し, 縞状スカルソ岩となった. さ らに次の段階には, 各スカル ソ岩に残留するホル ンフェ ル ス, お よ び ス カ ル ソ岩 の 周 囲 に 分 布 す る ホ ル ンフ ェ ル ス に も, K20 交 代 作用 の 影 響 が お よ び,. さらに電気石の生成がおこなわれ, それ らのホル ンフェルスは粒状目形の斜長石-カリ長石-電気 石の組成となった, 最終期にいたって, ザクロ石スカル ソ化作用がおこなわれ, 緑色スカルソ岩を 2 00ML 5ML OML~一2 ) から上部にわたり形成された, 上部 ( ) では, ザク 交代 して, 下部 (一4. ロ石成分が, 脈状~層状または散点状に緑色 スカル ソ岩および石英閃緑岩のスカルソ化岩中に注入 した, 鉱化作用期は, ザクロ石スカル ソ化作用形成後に行なわれ, ザク ロ石・透輝石・緑 レソ石・ ヘデソベル グ輝石・斜長石・カリ長石等を交代置換し, 硫化鉱物の形成が進行 したもの と 思 わ れ る,. V1 , 斜 長石の組 成変化 大蜂鉱山において, 母岩のホル ンフェルスやスカル ソ化作用にともなう一連の スカル ソ 化 岩 に は, 全て斜長石が含まれている, したがって, 各岩相の生成による影響がそれぞれの斜長石の性質 に反映しているものと考えられる, このような見地から, 各岩相にみられる斜長石の組成値を, ュ ニバーサル ステー ジによって決定した, この結果, 斜長石の組成変化には, 次に述べるような規則 性のあることが見出された,. 黒雲母ホルンフ ェルス: スカル ソ域の最外縁に位置するホル ンフェルスは, 通常の黒雲母ホルン. フェルスの鉱物組み合わせをもつが,その組織は一般のそれにく らべはるかに粗粒で,むしろスカル (39).

(14) . 40. 金. 忠・秋葉 力. 40 50 A i l%. 1図 黒雲母ホルンフェルス (原岩) の斜長 第1 石組成頻度. Ab. 第12図 縞状スカルソ岩中の黒雲母ホルンフェルス 部分 (上図) と透輝石スカルソ部分(下図) の斜長石組成頻度. 第13図 角膜状スカルソ岩の硫化鉱 物を伴わない透輝石-ヘデ ソベルグ輝石スカルソ部分 の斜長石組成頻度. o .2 Ab l 0 3 0 4 0 閉 館0 た 第14図 硫化鉱物鉱染を伴う部分の斜 長石組成頻度. Ab l 0 2 0 3 0 40 A調o 白色スカルソ岩の斜長 石組成頻度. 第15図. 07 02~0 ソ化部分と同一の粒度を示 している, そのなかの斜長石は粒状目形~半目形を呈し (径 0, . A ほぼ均一に散点する 8 8 mm) 一薄片中から1 成分の頻度曲線を描く 個の斜長石を測定した , . . n と, 第11図の通りで (縦軸は頻度, 横軸は An %, 以下同様) その極大は一つで , An 36 の と , こ ろ に あ る,. 縞状スカルン岩: スカル ソ化作用で述べ たように, 黒雲母ホル ンフェルス・微斜長石スカルソの. 白色部・透輝石を主とする緑色スカル ソ部からなる縞状の岩石で, これらのうち黒雲母ホル ンフェ ルス部分および緑色 スカル ソ部分にわけ, それぞれの斜長石を測定 した.. 黒雲母ホル ンフェル ス部分の斜長石 (測定282個) の成分頻度は An 33, An 42, An 46 に極大 を示 している (第 1 2図の上図) . An 42 の極大は, 原岩の組成をもつ斜長石が残留しているため, AI 6 の極大を示す曲線と重なって生じたものと考えられる 透輝石スカル ソ部分の斜長石 (測 14 , 2 4 定2 個) の成分頻度は An 33 2図の下図) , An 46 の 2 つ の An 成分に極大を示 している (第1 . この場合, 黒雲母ホル ンフェル ス部分とはちがって, An 42 附近の極大はみ られない. このこと . あ る い は 存 在 しな い も の と 思 わ れ る は, お そ らく, 斜 長 石 の レリ ッ ク が す く な い か, ,. 角磯状スカルン岩: 本岩は鉱床母岩の一つであるが, 硫化鉱物の鉱染を伴わない, 緑色 スカル ソ 中の斜長石 (測定172個)●の成分頻度は, An 36 を極大とする単一正規分布を示 している (第13 図) . 硫化鉱物鉱染部: 緑色スカル ソ中に黄銅鉱・キ ューバ鉱・磁硫鉄鉱等が鉱染している部分では,. 上述 したスカル ソ岩中の斜長石とく らべ, 斜長石が径 0 2~l mm と粗粒化し目形であり 直接硫 . , 化鉱物と共生している. この共生している斜長石 (測定124個) の成分頻度は, An33 を極大と (40).

(15) . 岩手県大峰鉱山の鉱床とスカルソ化作用とくに斜長石の組成変化について. 41. する単一正規分布を示している (第 14図) ,. 02mm の粒状モ ザイク 構 造 を 呈 す 白色スカルン岩: 本岩は徴斜長石を主とするもので, 径 0 . 5 0個) の成分頻度は An 24 を極大とする単一正規分布を示 して い る (第 1 る. 斜長石 (測定14. 図) , これは スカル ソ化作用の段階的変化のなかで, より酸性化していることを示 し, 硫化鉱物の. 鉱化作用期を経て, 安定相となったものと考えられる, 以上のように, 斜長石の組成変化は5段階に分類でき, このことから次の過程が考えられる. ス カル ソ化作用の初期の段階では, An 33 および An 46 で極大を示すように, 2種の組成をもつ斜. 長石が一岩相中に共存している. それが鉱化作用期で An 33 の単一組成となり, さ らに K20 成 分の富化する白色 スカル ソイ ヒの時期には, 斜長石は An 24 の組成となって, より酸性化し安定相 と な る.. I VI . ま. と. め. 大峰鉱山の銅- スカル ソ鉱床は, 鉱床の魅胎状態, 母岩の性状な どから, 深成岩類の 後火成 作用による接触高温型交代鉱床と考えられる, ①. 深成岩類のうち, 石英閃緑岩体は白亜紀初期と考えられている花機閃緑岩体より も, 早期に 25ML 縦入した岩体で, 一部の鉱体を庭胎 し (一4 ) , 花機閃緑岩体とは同一の岩体ではない. ⑨ 各スカル ソ岩の分布および形態の相互関係によって, 火成作用からスカルソ化作用にいたる ②. 過程は, 次のような段階にわけられる, 即ち, 深成岩類の港入一古生代層粘板岩のホルンフェルス 化→透輝石・ヘデソベル グ輝石・緑レソ石 (緑色スカル ソ) の生成→カリ富化による徴斜長石 (白 色 スカルソ) の生成一 ザクロ石スカル ソ (茶褐色スカル ソ) の生成一硫化鉱物の鉱染, の段階であ る. ④. O ML~ 一200 ML 角 膜 状 スカ ル ソお よ び縞 状 ス カ ル ソは 上 部 ( ) に限 られ, 角膜状および縞. 状 スカル ソ中の徴斜長石を主とする白色部は, 花滋岩類か らの物質供給, 特に, K20 成分が供給 さ れ, Feo, Fe 203 , Mg0 が除去されるような交代作用によって, 形成されたものと思われる, ⑤ スカ ル ソ化 の 後期 に は, ス カ ル ソ岩 類 と 接 す る ホ ル ンフ ェ ル ス, お よ び ス カ ル ソ中 に 残 存 す る ホ ル ンフ ェ ル スに ま で, K20 富化の影響がおよび, 通常のホル ンフェルスとは違い, 粒状斜長. 石-カリ長石-電気石の鉱物組成をもつ, 比較的粗いモ ザイク構造のホル ンフェル スと な っ て い る.. OML~ ⑥ 鉱化作用は, スカル ソ化作用末期のザクロ石スカル ソ形成以後であり, 鉱床は上部( 00ML~一42 5ML ) で鉱筒状を主とし, 下部 (一2 -200ML ) で塊状, 鉱染状, 網状, 層状~局平 状となる. 上部の鉱筒状鉱体は, 角膜状スカル ソ帯に選択的な濃集部を形成したものと思われる, ⑦ スカル ソ化作用の各段階における斜長石の組成を測定した結果, An 33 お よ び An 46 の組. 成が出現する頻度が著 しく高く, 一岩相中に2つの組成が共存して生成されたと考えられる. 硫化 鉱物鉱染期では, 斜長石の組成は An 33 となり, さ らに K20 成分のカリ富化により An 24 と なって安定したものと考えられる.. スカル ソ化作用の過程で, 斜長石の An 成分は An 46一 An 33一 An 24 と変化する, これ はスカルソ化作用の各段階に, 一定の安定領域が 存在することを示している, また, 斜長石の組成 ⑧. 値の変化は, 固溶体としての連続的変化ではなく, 安定な組成域への飛躍的変化であることを示 し て い る,. ⑨ 各スカル ソ化段階で斜長石の秩序化度がどのように変化するかは, 次の機会に報告したい, しかし, 各スカル ソ化段階において, 斜長石の組成が変化するにもかかわ らず, 斜長石の粒度には.

(16) . 42. ,. 金. 忠 ・秋 葉. 力. 変化がみ られない, この原因については, 今後の問題として残されている. 参 考 文 献 相沢直人 ( 969 1 ): 大峰鉱山の金銀について. 日鉱誌, VO 1 6 0‐6 65 5 ,97 ,66 , ,8 ,No ,p. Deer 1963 l ): Rockforming mine e sman ra s , W, Aり 日owi ,( , , R, A,and zus ,42一74 ,J , vol ,2 , Longmans ,p De V。re logr 19 i i l S 56 l ldspa i i ipos t ):AI ta t onsin ordered pl s s - r s agi ase f e oc , , G. W ,s , . Kr , Ze ,( , Band l07 247‐264 ,. Ka l i in 1969 ) 197 2 n ): スカルソ化作用の物理化学的条件の実験的研究, 1 ,D. V,( , 岸本文男訳 ( , 地調月報, ,2 Vol ,23 .51…75; No .2 .23‐57 ,3 , No . ,p ,p. 加納. 1965 博( 4 l ): 岩手県大蜂鉱山の ”角膜状スカルソ” の成因についての新解釈, 岩鉱, Vo .3 ,10 ,54 ,P ,No. ‐108 .. 1965 博( ): UMP A‐Zone における2 ive grani Zone t e の構造と形態 (概要) , 地質 , 3の intrus . UMP A‐ 構造部門連絡紙, No 5 2 1 6 - p ,, , , 961 1 金 器佑 ( l ): 含ニッケル磁硫鉄鉱鉱床を中心とする斑楓岩類の岩相変化 ( 1 1 ) , 1962 .5 ,46 , 岩鉱, Vo , No , ,1. 加納. p ,178‐186; VOL 47 ,5 ,175‐187 . , No ,p. 盛合蔭夫 ( 1961 l ): 釜石鉱山地域の地質構造, 鉱山地質, Vo 59 ,13 ,5 .58- , ,No ,p. Nakazawa 1966): on thelower Cre l ta i t aceousfos s sfound nearthe omine Mi ne , K.and Mura , M,( ,lwate Pre f ture l l tjapan i l theas ec em. Co o , N1 . . Ky。t ,Sc , Nor ,13 .32 ,4 .302‐333 , , Univ ,Ser , Vo , No ,p. 南部松夫, 他17名 ( 1971 ): 広域調査報告書 (遠野地域) 5 , 通産省, p ,1‐3 . 1956 岡田 茂 ( ): 花嵩岩質岩石の貫入に伴う接触変成作用の地球化学的研究, 地質雑, Vol 88‐ .62 ,735 .6 ,No ,p 699 ,. 小貫義男 ( 1 963 ): 構造発達史からみた北上山地の特徴, 地質学会第70年総会討論会資料. p 13 ,1‐ , 小貫義男 ( 967 1 ): 東北地方における接触鉱床の母岩の層準について. 柴田秀賢教授退官記念論文集, p 7 ‐27 .272 . 小貫義男 ( 1 96 9 9 ): 北上山地地質誌, 東北大地古研報, No 6 1 3 9 2 9 - , ,p . , 萱木浅彦 ( 1 953 ): 大蜂鉱山産黄銅鉱中のキューバ鉱葉片に関する熱的研究, 岩鉱, Vo l ‐58 ,2 . .37 .51 ,p , No 竹内常彦・南部松夫・和田成人 ( I 195 3 N 9 3 7 1 ): 大峰鉱山の地質鉱床, 岩鉱, VO 1 【 o . , , ,p , , 竹内常彦・茸木浅彦・南部松夫 ( 1953 l ): 大峰鉱山銅鉱石における灘溶共生について. 岩鉱, Vo .37 .1 ,9‐ ,No ,p 21 .. 竹内常彦・萱木浅彦・南部松夫 ( 95 1 1 3 7 9-6 5 ): 大峰鉱山産銅鉱石の形成について, 岩鉱, VO ,3 ,2 ,5 . ,No ,p 竹内常彦・萱木浅彦・斎藤浩三 ( l 1955 9 N ): 大峰鉱山産キューバ鉱について, 岩鉱, Vo 9 9 3 3 1 0 2 ‐ o p . , .,, , 1964 l 竹内常務・山岡一雄 ( ): 岩手県大峰鉱山の鉱床と成因について,( 工 1 ) 冊54 ;No ,52 ,2 . 岩鉱, Vo ,39 . ,No ,p ,1 3 ,90‐102 . ,p. 1965 l ): 加納教授の所見に答えて. 岩鉱, Vo 竹内常珍・山岡一雄 ( 4 11 2 ‐ ,6 ,3 ,109 , ,No ,p. Tr6ger 1956 i l denden Minera l immung der ges ): op insbi t t t sche Be s e e , , W. E,( Stut tga t r .. (42). ll Te i . 57‐63 ,s , , 98‐100.

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