巻 頭 言
1
東 北地区の 数学 教育の論文の特質のよ うなことを、 昨年本年 報に 書い た( やぶに らみの 数学教 育研究時 評 )。 さらに日数教の第 2 1回論文発 表会( 秋田 巾 )で も論じ た( 数学教 育研 究法の分 類の 試 み)。 ここで提案し た分 類 のため の観点は、当該研 究遂 行の ために ど ん な装 備がい るかで あっ た。 排一類( 大 学院型 )の研究 とは文献 が主要装備と なる「 数学 教 訂の理 論的 研究 」で あり、 第二類( E SM型 )の研究 とは児童生 徒がいる教育現場 のフィ
ールドワ ー クが いる教育 の実践的研究であ り、 最後 の第三類( N CTM 型 )の 研究とはコ ンピ ュータの 装 備があり、 それによるデ ータ処理 として多 変量解 折が 利用 されている 研究 とし た。 筆者 は、 東北地区の研究はあま りに も第 三類 に偏って いる ことを 指 摘し、 やはり こ れか らの研 究 の進む方向は、 各瓢 の研 究がバ ラン ス良 く入 ってい るのが望ましいことを 示唆し た。
さて東 北地 区 の教 艮養成系 の大学学 郎で も、大学 院修士課程が設 置され るところが増 加 してく るし、 救 育職員 免 許法 も改 正されこの 4月 から施行と脚 いて いる。 その中で 専修免 許は修士 の学 位。が辿 本資 格であるという。 こ うなると、 数学教 育研 究の方向 も大学院生の 研究が大 き く関 係して くるこ とは間違いが ない。 従 って、大学 院を 持つ教員 養成系の 大学 学 部の教官 の指 導の方向 が大きな問 題とな って くるし、 大学 院の学生 は必 ず修士論文がい るし、学 会で 発 表することが求められるだろ う。 こ うなると、 すこし 大袈裟な言い方を す れば、 大学院 の先生 方は、今後の東北地区 の数学救 育の方向を 決定 する責 任を 担っている と いうことが 出 来る だろ う。 他の地区で は 大学院生 の研究が数学教育の 研究の面白さ ″ を なくし、 類 型的 に なり。自 分の指導救官 の目を 通して だけ物 事を 見ることが 出来 ないよ
うな、T  ̄井 戸の中 の蛙 」的発 裴に終始して いるよ うにみえる。 この 状態が 統くと日本 の専一 修免許所 持 者の 学問 的な 考えは、 筆者のいう分 類法で は第一類( 大学院型 )に入 る研究 が 多 いと いう、 か なり 偏っ た状 態になって し ま うので はないか、 早くも すでに この偏りが現
実化して いる、 と心 配す る むのである。
筆 者は、 少 な くと も東 北地区からは、 第 一類( 大学院型 )の 研究にばか り偏らな いで第 二類( E SM型 )や第三類( NCT M 型 )の研究 もで さる専修免 許所持者が生 まれること を 期待して 本 稿を 書 いて いる。本年報 もこ の観点か ら偏りのない、多 くの数学 教育の論文 が 掲載され、 全国 的 にみて も特色あ る年 報と言 われる年 報になるこ とを 願 って 止まない。
世話人 佐伯 卓也
( 岩手大学 教授 )