(様式6号) 「課程博士用」
学 位 論 文 の 要 学 位 論 文 の 要 学 位 論 文 の 要 学 位 論 文 の 要 旨 旨 旨 旨
専 攻 名 材料科学 専 攻
氏 名
ふ り が な
瓶子
へいし
克
まさる
○
印学位論文題目:有機高分子及び低分子リチウム塩からなるエーテル系高分子固体電解質の電気化学 特性に関する研究
(英訳又は和訳
Electrochemical Characteristics of Ether-Type Polymer Electrolytes Based on Organic Polymeric and Monomeric Lithium Salts)
リチウムイオン二次電池は従来蓄電池と比較して高容量であるため、発売以来モバイル機器への展 開がなされてきたが、近年では電気自動車などの大型用途で使用されるケースが増えている。 しかし 発火性の高い有機溶媒を使用しており、特に大型電池で は更なる安全性の向上が求め られ る。 そこ で有機溶媒を含まない高分子固体電解質は、過充電耐性が高く液漏れを防止できる点で安全性が増 すため、注目を集めているが、イオン伝導度が不十分であり実用化に至っていない。 イオン伝導度を 向上させる手段としては、マトリクスポリマーを動かしやすくしてリチウムイオンの速度を上げる方法と、リ チウム塩のアニオンを固定化することで輸率を上げる方法が主に挙げられる。
高分子リチウム塩に、例えば
LiTFSIのポリマー化した塩やポリアクリル酸リチウムなどを用いて輸率を 上げることによって、イオン伝導度が改善することが報告されている。 本研究では、高分子リチウム塩を 用いた高分子固体電解質の更なるイオン伝導度の向上を目的に、官能基にカルボン酸基およびスル ホン酸基のリチウム塩を用い、電気的性質への違いをリチウムイオン塩の構造的な観点から検討を行な った。 その中で得られた知見を元に、低分子型リチウム塩を用いた高分子固体電解質へも展開した。
ポリエチレンオキシド (以下
PEO) 、 三フッ化ホウ素および
Li塩としてポリアクリル酸リチウム (以 下
PLA)もしくはポリスルホン酸リチウム(以下
PLVS)を導入した高分子固体電解質を作製し、
イオン伝導度、
DSC、
IR測定を行った。 イオン伝導度において
PLAと
PLVSの系を比較すると、
両系とも
80℃付近で
10-4 S/cm-1オーダーであり、
PLAは
60℃付近からイオン伝導度が急激に低下 した。
DSCの結果から、
60℃付近に
Tmが現れていることから、このイオン伝導度の低下は
Tmに よる
PEOのセグメント運動の低下によるものである。 他方、
PLVSの系に関しては、
60℃付近の 急激な低下は見られなかった。
DSCの結果からも、
PLVSの系では
Tmが観測されなかった。
IRのデータから、
PLAの系では
PEOの
C-O-C伸縮振動の半値幅が大きくなり、 また新規
C-O-C伸縮 振動
(991 cm-1)が観測された。
PLVSの系では
PEOの
C-O-C伸縮振動の半値幅の変化はなく、新規
C-O-C
伸縮振動は観察されなかった。 これより、下記の考察を行なった。
PLAの系では、三フッ
化ホウ素を添加することにより、カルボン酸基の酸素の非共有電子対にホウ素が配位してリチウム イオンが解離し、カルボン酸基の炭素の電子密度が低下して、
PEOの酸素とカルボン酸の炭素が配
続紙 有■ 無□
(様式6号-続紙) 「課程博士用」
氏 名
ふ り が な
瓶子
へいし
克
まさる