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和紙原料の醗酵精練に就て(第一報)桑皮の醗酵精練に就て(其の一)-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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(注意)この論文には正誤表があります

香川縣立農業専門學校研究報告 第1巻第2号 正誤表

URL

http://www.lib.kagawa-u.ac.jp/metadb/up/AN00038102/AN00038102_1_2_e.pdf

Notice

香川縣立農業専門學校研究報告 Vol.1 No.2 Errata

URL

(2)

和紙原野の醸酵精練に裁て(第瑠)

桑皮の戦野棉辣に就て(共ぁー)

明.三 野 正 浩

Qn}theRetting−OflPlantFiわeI叩ateri81s、inJapaneseI‡apd Made P早per

Mant申q叫re一(工)

OntheReiting of“Kuwa”(華物畷・5tl勧:tう、FiherMaterial

By

K8極A・and Mir10,M・

緒 日 和耽は我国に於て古くよわ製造が行われ、特に四国に於てはその製造が盛である。和紙は西洋紙の磯

戯波紋に比較して猫特な性質、即ち艶臥耐久力太で然も柔軟、莫選別生質を有し、特有な用途か輝け

ている0 原料は・三相を■主とし、拷、雁軋桑皮、靡マニラ膵その他で、その製造菩準は近′米機秘嘩がエ菜化さ れているが、錆法事も贋く行われ、何れもその梨冶方法は長年の脛駒に併存Lている状況で挙る。 和紙原料の精製鱒現今寄らアルカリ潜熱扱が蜜施されてこいるが、原料む醗酵精練に関する研究は確た る轡文、を■みない○粉砕を目的とする塵物鱒鮮原畢の際酵精練きこ裁て凋∴月桐、中鼠両氏(1)、の数多の研 究成果及び、朝井、今村申氏(9)の報文がある0桑皮の敢酵粍鰊に関する研究は、片桐氏(蕗?、片桐、北 野岡持等($),及び朝井氏(4)によつ七なされている。 著者等は和紀原料の攣酵精練に関する研究鱒着手し、その内香川願に・於て和紙原料として多虚位用さ れて1ハる桑皮を虜初の研究材料として採用した0桑皮はタンニンを’多量含有す■る故に、前庭現によって タンニン/を除去すると・となくして偲、後生物による慨酵精練は困難成され■て:いる。著者等は和紙製造の 目的を以て、特殊の放免性細菌によって桑皮甲轡酵精練隼閲す 寅 験 Ⅰ.原料桑皮及びアルカリ魔理晶申のペクチン合恩 敬皮植物繚雄勝科の取酵精練の進行度を・判定するためには、ペクチン欝の合致を・標準にするのが通常 と考え、原材料の桑皮及び現在工場親政に於て澄雄されているアルカリ法による和紙製造の中間製品、 並に製品中のペクチンの令息を\定量し、以後の貰験の参考資料とした。

(1)原 料 桑 皮

香川斯三豊郡財田大野村市川製紙工場在席品。同地方の昭和23年箆め自乗(改良鼠返)彪フタZ′・5α〟α

(3)

(2)アルカリ魔理の試料

(a)アルカリ琴熱演桑皮及び深ヨ済桑皮(市川製紙工場隼於ける博聞攣晶)。同工場に∴於ける製造

條件は次の通りである。原料桑皮50貰を煮熱願厳に・苛性ソーダ300匁を瀞加した液で、2時間第1回の

煮熟を・行い、ロールで魔理して∴表皮む除去し、更に・2%石衣乳液次に3%(何れも野原料百分率)の苛

性ソーダむ使用して煮熱し、充分水洗する。漂白は煮熟済繊維を漂白粉にて濱白し、充分水洗する。

(b)アルカリ煮琴済桑皮摘松市花官町池田製紙工場仕於磨る中間製品)。発癌陳件は女の通りであ

る。原膚桑乾を煮熱度液でて、ミ1時間、帯1回煮魚を・行い.ロー′ルで虚理して表皮む除去し、更忙淡酸ソー

ダ2%、滑石次1%■、苛性リーザ5%1(何れvも封原料百分率)を含む液で’5時間煮熟し、充分水洗する。

(9)アルカリ煮轟臍楕(池野製紙工場に於けるや問製品)。製造條件、鱒、原料楢黒鼠計苛性リー・ダ

15%■(封原料百分率)を含む疲で、5時間煮熟し、尭分水洗する。

(d)アルカリ煮熟済三権及び暮白餅三権(愛媛鹿川之江町丸井製紙工場に於ける中間製品)。製造

條件は、原料.≡博白皮を苛性ゾ←ダ10%■、(封原料百分率)を含む液で、30分間煮熟し、充分水洗する。

顔自は煮熱病繊維をい漂白粉にて顔自し、充分水洗する。

(e)製品和紙(池田襲統工場に敷ける製品)上記桑皮30%、拷30.%、及びパルプ40%■の混合繹髄盈

漂白、叩解、抄紙(手渡)した製品。

(3)分 析 方 法

ペクチンの定畳は、ペクチン酸石衣として定盈する、Nanjiand Normanの方法(5)によった。定盈

法の大要は次の通りである。供試品を粉砕L.てその鵬定盈をとり、0.5%藤酸アンモニア溶液忙て、850

Cに於で十定時間抽出し、後濾過して熱水で洗源し、濾液及び洗液を・合して250ccとサーる。その内ペク

チン合盈大なるときは50ccを・、少数なるときは適量をとづて∴減塵濃縮して50ccとし、3備・最の塩

酸弱酸性95.%洒療を・加えて6時間以上放置L、濾過し、塩酸弱酸性70%酒精にて磁酸の反鯨がなくなる

迄沈潜し、鱒紙≒異にピー・カー申に於て稀蒋アンモニア溶準を加えて欝鞠琴解L、筒2回水む加えて煮

沸し、何れも濾過して一合し、冷却後0・・4%苛性ソ′一ダ溶液を加えて12時間数定後、1N酪酸と.11.1%

塩イヒヵルシウム溶液とむ加えて、5分間煮沸し七生するペクチン酸石女を、改め醜煉秤慶した濾紙忙て

濾過し、塩素イオンの反應がなくなる迄、熱水にて洗催した後、乾燥、秤量する。

(4)蟹 験 結 果

第1安 和統及び中間製品申のペクチン酸石衣食堂

(4)

(含曳は何れも封風乾協苫分寧) Ⅱ・取酵精練に封する助成料添加ゐ影響

A.預 備 賛 験

(1)試 料 前記と同一んの桑皮。

(2)使 用 細 菌

Cあ∫メタメ該雛=紬加商身元〟〝Z K17 承薗株は京都大畢盛挙邸農林化蓼科、片桐研究室に保管のもで ある。 (3)挽 作 約3.5cm忙蔵蘭した桑皮5gと井水100cc及び各踵助成料む内容300ecの三角フラスコにとり、 ご了‥∴皿:さ 打て30分間殺偏した後、PHむ炭酸ソ←・ダ溶液にて6.0に調節し、更に蒸気繹囲むして醗酵笥験忙供し た。佑助成料鰯添加のものむ封照試験とした。 種はK17眈歯の砂培養より出敬し、5%’玉萄黍雷撃に植えつぎ、供試液に移聴した。 醗酵温度ほ370Cとし、48、72、96、120、144時間毎に桑皮の一片を・無菌的紅取申し、表皮を・除去 し、水中にて洗催して、繚絆の開繊駄況む比較し1た。

(4)安 静 結 果

一∵第2表 助成粥添加と繊維の詫繊度との顔係

(5)

(備考)封照試験の48時間醗聾桑皮の閑職匿を工とし、安静者3名が各閑職庶を比較的に表示した数倍を平均した。 賓験結痍より判断すれぼ、助成料添加は何れも無添加の繊維より、関繊は良好で、その内玉萄黍最も 長く、毅、米糠.甘藷、澱粉、蛾和、大豆粕、ペプトンは良好なる結果を示し、数糸靡液、硫安の如き は放り効果がない。又硫安の添加の際酵に・は、茨酸石衣を・併用したが、片桐、北原両氏(6)によれば茨 酸石衣はこの標準の慣野精練に有啓なりと結論している。 一般に願酵後の終絆の色調は、助成料を添加した醗酪品が淡調であ B.助成料添加とペクチン分解率 詮借賃験結果佐良好なる繊維の開繊を示し■た助成料を㌧使用して、ペクチン分解虔との関係を決定し た。 (1)操 作

(6)

61

約7cmに織断した桑皮25gと井水500ccプ乏び、助成科を内容500ccの守成フラスコにとり、濠備驚駿

と同様にPHの嗣臥殺菌をなし、植苗t′て、370Cに於畑野㈲隈陵酵し、後桑皮を取出し、表皮を除去

し、水中に於て流分沈潜し、日乾及び閏乾して・、更に粉鱒しその一定盈澄とり、ペクチンの定点を行つ

た。、丁竃幣酵液をとり、PH及び酸度む渕潰した。

く2)r 骨 折 方 法 (琴)ぺクチr∴前記中通り。 (b)P喜玉藻絆濾紙水素イオン濃度試験紙陀よった。

恒)酸度願酵液10ccをとり、煮沸して・坤ガスむ除去し、芸苛性ソーダ溶液にて摘発してその僻

を.以て表示した。 (3)賛 験 結 果 第3表 助成料添加とペクチン分解率 % .灰 石 酸 ン チ ク ペ 匿 添′.加 馨 (射落液 %) 助 成 料 分 解 琴、% 鱒6012由37甲25677909印42559238要約二地場27詑謂76 6 5 5 4 6 5 4 3 5 5 4 4 6 5 5′ 5 5 4 4、4 4 3 3 3.Q 2..0 1‖0 0.5

9601 1798202360持

綿2262 37 96 0325

0 1 1 ︵U 1 0。l l l l l l ︵U l l 野 竃 ク タ ′ 戯 ク ク タ 米 ナ ク 2ゾ 2 00 2 2 4 4 3 4 <4 0 2 6 3 0 2 6 3 0 0 0 5 2 1 0 0 2 1 0 0 3 2 1 0 2 2 4 4

︵U O O ︵U ︵U

4 4 4 4 4

2

. .

4

0 5 2 0 5 2

1 ∧U ︵U l ︵U O

3 2 3 3 0

4 4一一4 4 一4

(備考)1.原料桑皮のペクチン戯石炭含短は14..50% 2・ペクチン駿石炭合壁は封風乾慣首分寧 3・分解率は減少ペクチン靡石庚貴の原料桑皮中のペクチン敷石次k封する百分率

(7)

考 察 1.和紀製造工場のアルカリ潜熱廃線線申ゐペクチン含量は、エ場毎に相雷の相異があり、一ペクチン

酸石衣■として、0.37%∼1.59%(封風乾懐古分率)の敵忙あり、大約1%と考えられるム∵含盈の相違疫

勿論使用アルカリ畳の相違によるものであるが、アルカリ使用濃の減少は生産費の低下、及び牧豊の増加 を郊し、この観鮎よりすれば、ペクチン合盈が飴りに/j、軋過ぎざる方が得策と考慮痘ちれる。、又一方繊 ・維の閑職充分なれば、ペクチン合患の濠程度は紙質の強度を増カけべしと考え為れる。然し一面にほ、 ペクチン舎監が或程度以上になれぼ、抄紙の能率を・低下L、更に抄紙後塵搾した裂品の膠着を・来す恐れ がある−。経つ七墳庭季漉ぬよる和紙製造工程に於ては、、ペクチン合盈は比餃自勺′j、なあことが望ましい。 2.亡み.∫〆タ∠虎よJ7〝α√♂〆♂∂〝少タメ√〟描K17 を・使用しで桑眩果皮を際酵精躇すれば、アルカリ煮熱線絆 中のペクチン含量程度迄の分解は可能である。 3.助成料の添加はペクチン分解率を高める。大義粕は検めて少盈の添加にても著しい効果を・あげ、 玉萄黍.米糠、毅忙よっても、良好・なる醗酵を示すが、比較的窒素顔に乏しい甘儲の1.0.%添加によって も、駄に分解率は91.88%に上昇する。従って原料桑皮黒皮中にはK17祝菌に必要なる各種発電源む有 ナあも捏考慮され、これ忙加うるに少塵の罪素源を以てすれば、より良好なる結果を輿えると考えら れ鮎 4.助成料添加量が檜加する忙従って∴ペクチン分解率は上昇す・るが、又一方脛酸液の酸度が増加す る。′酸度の増加は繊維忙勤して恕影響を興えることも考えられる故に、助成料の使用量は可及的少量に すづきか、或は之を腰止するを良とする0 5..r繊維の色調は、絶てアルカリ粁練品より淡い。又添加助成料の種類によって色調に濃淡カミあり、 玉萄乳敗、大豆潮を魔加した微酔精練桑皮は淡調で、米糠、甘藷、囁粕の場合は比較的濃い。 要 約 1.アルカリ煮熟法による和紙原料の精蹄繊維のペクチン含量はペクチン酸石次として∴0.37%∼1. 59%(封風乾醍百分率)である。 2.・rゐ∫メタJ2∠77Zα‘gわ∂7∠少7′∠■‘〟7〝K17を使用した敢酵精練に・於て、助成料練添加なれば、ペクチン酸 石次1.61%迄分解し、少盈の助成料の添加により、0.68%迄減少する。 3.繊維の色調に就いては、醗酵精練桑皮はアルカリ魔理品より優れている。 終りに本質験中経姶御怒涛なる御指導を賜かった京都大拳費拳部農林化蓼科、ノ音禰英部数授に深甚の 謝意を表し、併せて賓験材料む提供された市川製紙合政市川敢長、池田製紙合祀池田敵長、丸井製統合

敢大西猛氏、石川滋氏の諸氏に感謝すると共忙.賓駒の一部を玲督し、た横閃光堆、大西利男、溝淵茂の

諸君に感謝の恵む表する。 文 献 (1)甲済:農化,13,649(1937);13,654(1937);14,488(1938);14,492(1938)

(8)

月桐,申渡:農化,14,1343(1938);14,1848(1938);15,2¢7(Iヲ甲)

−い 中濱:農化バ鳴323(i939);15,328(1Q畠9);、16i39(1如);16,・′345こ1940);2軒229(1943)

片軌中京 (2)胡掛今村:農化,19,102(1942);19,566こ1942);三:0, 3) (3)片桐:時評第160920班(昭和19年) 片桐:特許第167483況(昭和19年) (3)王 片軌北原:未琴表 (4)朝井:細菌とその際用,P.15b (5)D.R.NaniiandんG..N(〉T:man:Bi(ヰhem・・トり昔,59や卵鯛) (6)片柳北原:未変表 J

R E S U∵M E

Refinir)g method ofplantmaterialsinJapancsehand madepapermanufactureisprmcipal1y

alkalidigestion.Thelfibersdigested by alkalicontained 9・87N・1・59%calciumpectatein ouT

experiment・Weadoptedthis quantitiesasastandard calciumpectateoffiherinlhcIや鱒ngby

(ヱ・、、′′・∴′∴・・‥・lγ‥∴∴√:;・′∴、′−∴、Ⅰくl∴

WhenIhe feImentation癒as car;ied underno n11trientaddition,Calciumpectateinthc fiher

wasl.61%,ahd by addition of corn,Whe云tbran,ri云dbian,dricdstveetf}btat6,hean−Cake

求Parately,thequantityofcalcium pectatedecreased ti】101・68%・Afterwewabhed thefiherin

Water and舶tlCkit hy club,We COuld compIctely di甲erSeitinto water・

Colourofthefiher which was digestcdbyalkaliwaslightbrown,WhiIe hy ret加gwas

ligllter・ ●

参照

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