44 − − 神戸常盤大学紀要 第2号 2010 45 − − 【研究目的】 本研究の全体構想は、「運営者の姿勢」を基盤とした心理教育実践看護師養成のための段階的コース・モ ジュール型集合教育システム(以下、教育システム)を構築するために、アウトリーチ型教育による看護師版 心理教育(以下、NPE)の実践指導を受けた看護師の認識と行動がどのように変化するかを記述し、教育シ ステム構築への示唆を得ることである。 【研究方法】 (1)対象:アウトリーチ型教育を受けた北陸地方の単科精神病院の看護師4名。(3)データ収集方法:毎回の セッション時の言動の観察をフィールドノートに記録し、アフターミーティングと、アウトリーチ型教育全過 程が終了した後の個別インタビューを録音した。(4)データ分析方法:録音データから逐語録を作成した。逐 語録とフィールドノートから、認識と行動の変化を抽出し、アウトリーチ型教育を通して看護師が学んだ内容 を、質的に分析した。(5)倫理的配慮:本学倫理審査委員会の承認を得た。なお、NPEとアウトリーチ型教 育の内容については、省略する。 【結果および考察】 アウトリーチ型理教育による NPE の実践指導を受けた看護師の認識は、【奥が深くて難しい技術】【うろた えてしまう】【うまくいかない】【運営技術が磨かれる】という主要カテゴリーで説明できるものであった。 NPE について看護師は、<患者の体験を引き出す><患者の体験談とテキストの内容を結ぶ>ことなどが求 められるため【奥が深くて難しい技術】だと捉えていた。 NPE を運営し始めた当初の看護師は、【うろたえ てしまう】ため、【うまくいかない】という失敗経験を繰り返し、【奥が深くて難しい技術】が求められると 捉えていた。しかし、 NPE を【段階的に経験する】ことによって、【うまくいかない】自分を克服し、自ら の【運営技術が磨かれる】ことに気づきはじめた。そして、改めて NPE を実践するには、【奥が深くて難し い技術】が求められると捉えていた。さらに、看護師は培った技術を、【通常の看護活動に応用できる】と発 展的に考えていた。これより、教育システムの中に【奥が深くて難しい技術】を修得するための講義・演習と NPE 実践風景の見学を組み込む等、工夫の必要性が示唆された。
「運営者の姿勢」を基盤とした心理教育実践看護師養成のための段階的コース・モジュール型集合教育システム構築に関する基礎的研究 ~アウトリーチ型教育による看護師版心理教育の実践指導を受けた看護師の認識と行動の変化~
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