NPOとの連携による商店街の公共的機能の強化 : 東京都中延商店街の事例を中心に
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(2) 78. (588). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). 店街は住民にとって買い物の場以上の意味を持. きに注目し,引き起こる問題の総称を「商店街. つし,まちの元気さを図る尺度とも言える存在. の公共性」問題と表現しながら,地域コミュニ. である.SC やコンビニエンスストアー(以下,. ティにおける「商店街の公共性」を次の 4 つの. CVS) ,近年は通信販売といった競合相手の勢. 側面から考えることを試みた(p. 336).. いに迫られ衰退が止まらない商店街が, 「買い. ①公共空間としての街路. 物圏」として力を取り戻すことは,高齢者はも. ②消費者にとっての「買い物の空間」. ちろん,国民の “健康で文化的な生活” が享受. ③地域のコミュニティ施設としての側面. できるもう一つの場を守る意味につながるので. ④地域の担い手. はないか.この商店街の公共性という外部効果. 人通りの多い街路に商業機会が発生し,それ. が商店街内部に良い循環をもたらすことを実証. を狙って小売商人が店を構え商売を始める.こ. することができれば,商店街をシビル・ミニマ. の段階では,商店街は商人にとって事業を展開. ムの一部として「買い物圏」に位置づけ,行政. するための空間にほかならない(石原・石井の. が政策をもってその保障を支援することを試み. いう ‘商店街の発展段階’4)うち,第 1 段階に該. ることは有意味であろう.. 当する).彼らはこの段階からさらに発展する. Ⅱ.商店街の公共性に関する先行研究. ためのきっかけは,商人たち自らが,自分たち が集積していることに意識を認めるようになる. 1973 年 の 制定以来,商店街(中小小売商). 時(発展段階の第 2 段階),商人の街意識が芽. を守ってきた「大店法」は,国内外の規制緩和. 生える時であるという(発展段階の第 3 段階).. の要請によって 2000 年廃止された.特に 1990. つまり,商店街の利用主体に対する認識が「商. 年の日米構造協議以降の大型店出店規制緩和に. 人(儲けの空間)」から「消費者(買い物の空間)」. よって商店街を取り巻く環境がさらに厳しさを. へ,さらには「地域住民(地域に必要な都市施. 増していた中,政府は中小小売業に対する様々. 設の一部)」に変わりながら,商店街の公共的. な 政策 を 打って き た.石原・石井(1992)は. 性格が認知されると述べる(pp. 337~338).. それらの政策を ‘気遣い’ と表現しながら(p.. 1990 年代の商店街(中小小売商)に対する政. 333) ,通産省の「地域振興と環境政策小委員会. 策の転換は「商業調整時代からまちづくり時代. 中間報告」 (1990 年)の 内容 を 引用 し3),商店. への転換」と認識された.まちづくりにおける‘商. 街を地域という枠組みのなかで見直そうとする. 店街’ の公共性論,すなわち,‘商店街’ は地域コ. 方向に政策が転換されたと解釈した.なお,石. ミュニティの中でどのような役割を果たすのか,. 原・石井は商店街と地域コミュニティの結びつ. 及び,地域コミュニティにおいて一員として評. . . 3)“商店街は地域の顔として豊かなまちづくり を進めていくうえでの中心的存在である.商店街 については,今後,大規模小売店舗法をはじめと した商業流通分野の諸規制の見直しにより,市場 規模が大きく変化していくことが予想されるが, 地域の顔である商店街の活性化を街づくりの一環 として図ることが重要である.この場合,街並み, 公共施設等のそれぞれについて,機能面での充実 のみならず,地域全体を鳥瞰的に見て,美観,景 観としての保全と創造の観点に十分配慮する必要 がある”(石原・石井(1992)p. 335)(下線は筆者 加筆).. 4)石原・石井 の ‘商店街 の 発展段階’(前掲 p. 295) 第 1 段階:個々の商人がひと所に偶然的に,或 い は 自然的 に 寄 り 集 まって く る 段 階. 第 2 段階:それらの商人が気ままに結びついた 集団 か ら ひ と つ の「行動 す る 組織」 に変質する段階. 第 3 段階:街全体を管理することが課題となる 段階. 第 4 段階:街 の イ ン フ ラ を 備 え 外部 と ネット ワークを張りめぐらせて行く段階..
(3) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). (589). 79. 価される途を模索する動きのなかで,‘商業者’ は. 街づくり振興プラン」 (2001 年 3 月)を引用し,. なぜまちづくりの主体として参加することが必. 次の 6 つのコンセプトを提示した(p. 34) .. 要かが問われた.その答えを石原(2000)は ‘商. ①地域の生活基盤(ライフライン). 売’ という行為から求める.すなわち,小売業に. ②地域の “顔”(個性). とっては商品を販売することが本来の目的であ. ③地域文化の伝承・創造の場. るが,その商売という行為が地域社会との深い. ④街並み・景観等のハード的魅力の決定要. かかわりを持たせる手段になると説明する.商. 因. 店(街)は商売を通じて地域社会に育てられる. ⑤地域の休息・憩いの場. とともに,祭りやイベント,あるいは地域の人々. ⑥人や物資の集積・交流と情報発信の場. との交流を媒介することによって逆に地域社会. 毒島の主張の中で注目したいところは,彼が. を支えてきたのであると意味を与える(p. 81) .. “商店街が地域社会への商品やサービスの単な. つまり,‘商売’ という商店(街)本来の目的が‘地. る提供機関(加藤(2005)の ‘買い物機能’)か. 域住民との交流’ を介して ‘地域社会の支え’ と. ら脱することが大事だ” と主張した部分である. いう波及効果を生み出すプロセスにおいて,‘地. (p. 34,括弧内は筆者加筆).これは,加藤(2005). 域住民の交流の場’ ‘地域社会の支え手’ が商店街. が「商店街 の 二側面性」で ほ ぼ 同 じ ウ エ イ ト. の公共的性格として加わるのである.. を占めると認識した ‘買い物機能’ や ‘コミュ. まちづくりとは単なる商店街の繁盛ではな. ニ ティ機能’ か ら 一歩進 み,毒島 は ‘コ ミュニ. い.しかし,商店街が衰退した ‘魅力的なまち’. ティ機能’ により重みを置いたと解釈できる.. は想像しにくいし,商店がひとつもない ‘良い. つまり,商店街が地域社会のプラットフォーム. まち’ は考えることもできないだろう.これを. になることで新たな役割を果たすことができ. 石原(2000)は “まちと小売業は支えあいなが. るのだと述べているのである.しかし,SC や. ら進んできた” と表現し(p. 121) ,加藤(2005). CVS などの競争相手が真似できない最低限の. は「商店街の二側面性」という表現を通じて商. 必要条件は地域社会の資源や特性を活かした個. 店街の「買い物機能(経済的システム) 」と「コ. 店の魅力づくりだという内容や,個店の良さが. ミュニティ機能(社会的システム) 」はまるで. 連鎖するプラットフォームとしての商店街の役. コインの両面のように不可分の関係にあると例. 割だと綴っている内容からうかがえるように,. えている(p. 234) .商店街がまちづくりに関. つまるところ,彼自身が ‘買い物機能’ の役割. 心を寄せるのは,寄せざるを得ないのはこのた. をより重視するスタンスから完全に離れたわけ. めにほかないだろう.繰り返しになるが,商店. ではないように感じられる.. 街が商店にとっては儲けの場でありながら,同. 石原(2006)は小売業の「外部性」というも. 時に,まちの構成員として自らを認識し,まち. のさしをもって小売業(商店街)がなぜまちづ. のためのことを考える,すなわち ‘商店街の公. くりに向き合わねばならないかの理由を様々な. 共性’ を考えるべき所以がここにある.. 角度で研究した.「外部性」という切り口で見. 毒島(2004)は,かつて保護と支援の対象で. る商店街は実に多様な視角からの説明が可能に. あった商店街が主体的にその役割を果たし存在. なる.彼によると,商店街は商品に即してみれ. の証を示す局面を迎えていると述べ,商店街が. ば「集積レベルの品揃え物」であるし,店舗の. 地域社会で存在意義を回復及び確立するために. 構造物として見たときにはファサ-ド(建物の. はいくつかのキーコンセプトが必要だという.. 正面部分)の連続であり,そのファサードの連. 商店街の公共性の具体的内容と言えるそのキー. 続は街並みである(p. 48).道路に張り付き,. コンセプトについて彼は東京都の「21 世紀商店. 店舗を構えることによって小売商人は街路の形.
(4) 80. (590). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). 成者になり,多くの人々をそこにひきつける.. 政策を考える際に混乱を招く原因になっている. 小売店が中心となって形成される街路は商店街. と考えている.しかし,これらのアスペクトを. と呼ばれる (p. 60) .つまり石原は,個店(ファ. 分離して考え,個別に対応するのは意味がない. サード)の連続が作り出す景観(街並み)とい. ことだと思う.三つのアスペクトが織り成す. う外部性からまちづくりのきっかけを炙り出し. ハーモニーが ‘商店街’ であるため,そのハー. ている.なお,このとき,公共部門による外的. モニーを壊さないのが重要である.. 規制の強化──例えば,‘とりあえず’ 行うアー. 三つのアスペクトは基本的に,①店舗=経営,. ケード工事,カラー包装のハード事業──に頼. ②ストリート=都市工学・社会学,③商店会=. る外観保全によって商店街の維持を図ろうとす. ガバナンスのアプローチで考えなければならな. るだけではダメであり,商店街自らが外部性を. い.なお,各アスペクトがクロスするとき,ア. 認識し行動することが重要であると説いてい. プローチも修正を要することが予想される.し. る.他方,彼 は 商店街 の 内部組織(以下,商. かし,既往の政策は,商店街を単なる ‘①店舗’. 店会)を「所縁型組織」「仲間型組織」に 区分. の集積として理解し,市場経済の弱者に対する. 5). し ,自然発生的に出来上がった商店街が共同. サポートを講じたのが主であった.そこで近年,. 事業を企画する際,メンバーの意見がなかなか. ‘②ストリート’ や ‘③商店会’ のアスペクトに注. 収斂できない理由を組織の「所縁型組織」の性. 目し,この二つが織り成す ‘まちの一員’ とし. 質から求め,必要なときに「仲間型組織」を構. ての役割や ‘公共性’ の外部性について言及す. 成することで企画を進めることを提案する.な. る研究が登場したわけである.‘①店舗’ の問題. お,商人を,やる気が内に向かって自分の店舗. や‘②ストリート’ の問題, すなわち,加藤(2005). の発展にのみ関心をもつ「企業家商人」と,や. の表現を借りれば,商店街の ‘買い物機能’ や. る気が外に向かってまちの構成員としてまち. ‘コミュニティ機能’ を分離して論じることはで. を支えまちを動かそうとする「街商人」に分. きない.石原(2006)の説明を借りれば,‘①店. け て(pp. 79~85),「街商人精神」が ま ち を. 舗’ のファサードの連続が作る ‘②ストリート’. 活性化させると同時に,その「街商人」を再. の景観がまちづくりであるという外部性(ひい. 生産するのはまちそのものであると主張する.. ては,公共性)を,商店街自ら認識し行動する. 市場経済の論理で商店街の意味・運営や競争. のが重要になってくるだろう.なお,商店街が. を説明し,活性化を狙うやり方では商店街問題. 三つのバランスを保てるようにサポートをする. は解けない.筆者は,我々が普段使っている‘商. のが行政の役割であろう.なぜなら,バランス. 店街’ という言葉に,‘店舗(店) ・街(ストリー. が崩れると,結局,商店街の衰退に直結しかね. ト,コ ミュニ ティ) ・商店会(運営組織) ’ の三. ないし,その弊害を被るのは地域住民であるか. つのアスペクトが混在しており,それが商店街. らである.商店街の公共性(②ストリート,③. まちあきんど. 商店会)という外部効果が商店街に内部効果(① . 5)「所縁型組織」:組織の側,あるいはメンバー が他の組織メンバーを選択することができず,与 えられたものとして受け入れなければならない組 織.メンバー同士の異質性が高い.(例)商店街 「仲間型組織」:同質性の高い組織.(例)ショッ ピングセンターのテナント しかし,仲間型組織は時間の経過とともに組織 が官僚化され所縁型組織に転化する傾向をもつこ とに注意しなければならない.. 店舗)として戻ってくることの実証が必要では ないか.その際,①店舗,②ストリート,③商 店会のために行政はどのような政策でサポート しなければならないかの議論は商店街活性化政 策を力付けるのであり,石原の言う「街商人」 のように,商店街をさらにパワーアップさせて くれる人材の育成にも拍車がかかり,次なる成 長の原動力になるのである..
(5) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). (591). 81. しかし時代は,商店街の問題を商店街の枠組. 高齢者支援のイメージを付け加えることで活性. みの中だけで考えることの次の段階を求めてい. 化 を 狙った 東京都中延商店街 の 事例 を 取 り 上. るのではないだろうか.商店街の問題・活性化. げ,商店街が NPO との連携を通じて地域コミュ. や役割に関する議論をまちづくりの枠組みの中. ニティの核としての公共性を強化したことが,. で解こうとした既存の研究から一歩進み,商店. 地域住民(この事例では,とりわけ高齢者)の. 街を経済のサービス化の流れの中で位置づけて. 交流増進という外部効果を生み出し,商店街の. 解くとき,地域社会における商店街の役割や活. 潤いという内部効果として戻ってくる過程を段. 性化への途がヨリ鮮明に浮彫りになってくると. 階に沿って説明する.本節の事例は,商店街の. 思う.例えば,高齢化社会における高齢者の生. 外部性(公共性)について論じる先行研究を踏. 活ニーズは,高齢者単独生活者の増加,高齢者. まえながら,そこから一歩進み,新しい商店街. の体質的な小食,節約志向などが相まって食材. 再生モデルとして NPO との連携を提案する.. や物品の購入量が減少する.これは商店街に. この外部組織(本稿では NPO)連携のモデル. とっては売上げの減少という課題につながる.. は,現在,筆者の試みている「商店街再生の類. しかし,一方では介護をはじめ多様な生活ニー. 型化」の一つの類型であり,本稿はその実証の. ズやサービスへの需要が拡大し,サービスの購. た め の 事例 で あ る.そ の 際,外部効果 を ソー. 入を広げている.なお,ポスト工業時代におい. シャルキャピタル6)の概念を用いて,商店街内. て女性が経済的自立を進め,共働きや共働き家. 部の Bonding ソーシャルキャピタルが NPO と. 族の子育てを支援するサービス需要も多様化し. の 連携 に よって Bridging ソーシャル キャピ タ. 増大する.これらの新しいニーズに商店街が応 えることができるように,商店街が再生するこ とによって,つまり,地域社会の核空間となる ことによってまちに賑わいや交流や楽しみが生 まれ,まちの顔としての商店街の発展が持続す るのであろう. そういった展望を実現するには, 既存の商店主で構成されている商店会だけで商 店街の再生を考えたり取組みを行うのでは不十 分であり,時代の生活ニーズに対応する新しい サービスの供給者,例えば NPO など,外の組 織との連携や協力が必要になってくるだろう. 今までの調整政策と振興政策を中心とした商業 政策,すなわち商店街を単なる ‘店舗’ の集積 として把握して市場経済の論理で解き,弱者で ある商店街を一律的に補助金で保護する政策と は違う,新しい切り口の政策が必要な時に立っ ている. Ⅲ.事例研究 1.本事例の意味 本節 で は 高齢者支援活動 を 主目的 と す る NPO との連携によって,既存は持たなかった. . 6)<表─注 1 > Putnam に よ る ソーシャル キャ ピタルの分類 性質. Bonding(結合)型 Bridging(橋渡し ) 型 (例:民族ネットワーク)(例:環境団体). フォーマル インフォーマル 形態 (例:PTA,労働組合) (例:バ ス ケット ボール の試合) 厚い 程度 (例:家族の絆) 志向. 内部志向 (例:商工会議所). 薄い (例:知 ら な い 人 に 対 す る相槌) 外部志向 (例:赤十字). 出所:内閣府(2002)図表 11─2.. Putnam は ソーシャル キャピ タ ル を 上表 の よ う に 2 つ に 分類 し た が,A. Sen が 1999 年 の 著書 Development As Freedom(= 石 塚 雅 彦 訳『自 由 と 経済開発』日本経済新聞出版社,2000 年)で 指 摘したように,ソーシャルキャピタルの内部志向 的な性質が強まりすぎると「閉鎖性」 「排他性」に つながる場合もありうる.NPO や他組織との連携・ 融合を通じて新たなソーシャルキャピタルを形成 するための努力が求められる..
(6) 82. 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). (592). 表 1 中延商店街の商圏人口 丁目名. 人口総数. 1,153. 2,086. 2 丁目. 1,335. 2,370. 3 丁目. 942. 1,685. 4 丁目. 1,708. 2,866. 5 丁目. 1,466. 2,509. 6 丁目. 1,597. 2,793. 西中廷 1 丁目. 1,227. 2,165. 2 丁目. 1,468. 2,744. 3 丁目. 1,099. 2,091. 東中廷 1 丁目. 1,059. 1,904. 2 丁目. 891. 1,569. 戸越 3 丁目. 1,177. 2,031. 4 丁目. 1,040. 1,923. 5 丁目. 1,639. 2,814. 6 丁目. 1,750. 3,353. 豊町 2 丁目. 1,466. 2,687. 5 丁目. 902. 1,690. 6 丁目. 1,748. 3,066. 旗の台 3 丁目. 942. 1,582. 4 丁目. 1,478. 2,499. 26,087. 46,427. 合計 65 歳以上合計. 出所:中延商店街 HP より.. 世帯数. 中廷 1 丁目. 10,575(22.78%). 出所:品川区 HP「住民基本台帳(平成 21 年 8 月 1 日 現在)」より筆者作成.. 図 1 中延商店街の位置 . ルへ広がり,他方で,他商店街との交流・協力 7). Bridging ソーシャルキャピタルでは分けきれな. を通じて「Linking ソーシャルキャピタル 」へ. い,商店街全体の活性化という同じ目的が生み. さらに広がることを説明する.本稿でいうソー. 出す商店街と商店街の連帯感は,それらの中間. シャル キャピ タ ル は 基本的 に Putnam の ソー. 程度の分類が必要であると考えるためである.. シャルキャピタル論から学んでいるが,筆者. 続いて,NPO と商店街の連携において行政は. は Putnam の 2 つ の 分類(表─注 1 を 参照)に. どのようなサポートができるかを考察する.. 付け加え,商店街と商店街の連携をとりわけ 「Linking ソーシャル キャピ タ ル」と 分類 し た い.それは,Bonding ソーシャルキャピタルと . 7)本稿においてのソーシャルキャピタルは基 本的に Putnam のソーシャルキャピタル論に学ん でいる.地域社会の慣習や生活様式を ‘資本’ とし て捉えられるかについての論争が一方であるが, 本稿において筆者は,さしあたり通説的な論理に 即し,その展開として分析したい.. 2.東京都品川区中延商店街(近隣型商店街8)) の事例 東京都品川区の西南部に位置し,東急池上線 . 8)近隣型商店街:最寄り品店中心で地元主婦が 日用品等を徒歩または自転車等により日常性の買 物をする商店街(全国商店街振興組合連合会「平成 15 年度商店街実態調査意報告書」の分類方法より) ..
(7) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). (593). 83. 荏原中延駅から東急大井町線・都営浅草線中延. ⑴ 形成期. 駅に延びる約 330 mのアーケード商店街である. 1927 年 に 池上線荏原中延駅 の 開業 を きっか. 中延商店街は,東京都が 2005 年から実施して. けに自然発生的に建ってきたのが現在の中延商. いる「東京商店街グランプリ」の活性化事業部. 店街の原型とされている.太平洋戦争時に焦土. 門で優秀賞受賞(2005 年)及び 2006 年経済産. に化したが,1955 年ごろにはほぼ全店が改築. 業省中小企業庁 の「がんばる商店街 77 選」の. し,1963 年 に は「中延商店街振興組合」と し. “にぎわいあふれる商店街” 部門に選ばれるなど,. て組織を整備した.1969 年にはアーケードを. 「街のコンシェルジェ」という高齢者支援サービ. 設置,1986 年 に は 品川区 の 商店街近代化事業. スを展開する NPO 法人バリアフリー協会との. の第 1 号として指定され,1988 年まではアー. 連携が高く評価されている商店街である.. ケードの全面改装・歩道整備・統一看板の設置. 小売集積度は 134 店舗(組合加盟約 125 名9)). などハード面の整備を完了する.一方,ソフト. と高く,生鮮 3 品(野菜・肉・魚)がそれぞれ. 面の事業として,愛称 ‘なかのぶスキップロー. 2 店舗ずつ,医療 3 科(内科・歯科・整形外科). ド’(1989 年)やマスコットキャラクター(1993. が内科 4 店舗(うち,1 つは整形外科を併設) ・. 年)の公募,中延ねぶた祭り(1989 年~) ,中. 歯科 5 店舗,郵便局や銀行の支店が営業してお. 延よさこい祭り(2005 年~) ,‘子供ランド’(2007. り,店舗集積の状況からコンパクトで健康な商. 年~)などの集客イベント事業,なお,‘通信簿’. 店街と見受けられる10).同商店街は商圏を半径. (店舗の経営改善のためのモニタリング,1997. 700 m に 想定 し て い る.商圏内 に 約 2 万 6100. 年から 5 年間実施) ,ポイントカード事業(1997. 世帯,約 4 万 6400 人(2009 年 8 月現在)の 商. 年~) ,ホーム ページ 開設(2003 年)な ど 経営. 圏人口を抱えており,そのうち,65 歳以上の. 支援事業にも力を注いできた.. 人口は約 10,580 人(22.8%)いると計算できる. 上述したように,商圏人口にも恵まれ,生鮮. (表 1 を参照) .. 3 品や医療 3 科が揃っているなど,データから. 本商店街は NPO と商店街の連携の成功事例. は大変恵まれた商圏環境のように思われるが,. としてそのストーリは多くの雑誌で紹介されて. 近年の同商店街の売上げは逓減する一方であっ. いるが,具体的なデータを用いた分析は見当た. た(表 2 を参照).. らな い.本稿 で は, 「商業統計調査」のデータ. 一方,NPO バリアフリー協会は新しい事業. 及 び,筆者 の 独自 に 入手 し た「通行量調査」 ,. の構想を立て,実験を重ね,それを具現する. 店主とのインタビューの結果を用いて連携の成. ための準備を進めていた.同 NPO(2001 年法. 果を考察するとともに,同商店街が商店街再生. 人取得)は,もともとタウンモビリティ事業11). に向かってどのような道を歩んできたかを,同. の導入を主に手がけていた NPO である.専務. NPO と の 連携 の 過程 に 注目 し て 時期区分 し,. 理事である S 氏の有償ボランティア事業(内. 各時期における両主体の動きを見ながらそれが. 容は後述)の構想を 2002 年から他の地域でテ. 次の時期にどのような影響を及ぼしたかを説明. ストや調査を行い,問題点の把握や改善点の模. する.. 索の準備過程を経ながら構想の成功可能性に確. . 9)中延商店街 HP より. 10)中延商店街が作成したショッピングマップ を参考にした.病院の場合,アーケード内にはな いが,同商店会の製作したショッピングマップに 載っているとカウントした.. . 11)長時間の歩行に不安をもつ高齢者や障害者 に電動スクータ,車イスを貸し出し,買い物や散 歩を助ける外出支援プログラム.イギリスで 1979 年始まった「ショップモビリティ運動」を 1996 年 に日本に導入するにあたり,幅広い活用の可能性 があることから「タウンモビリティ」と名づけら れた..
(8) 84. 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). (594). 表 2 中延商店街の商業統計 小 売 業. 町 丁 2002 年. 商店数店. 売場面積㎡. 58. 288. N/A. N/A. 東中廷 2 丁目. 47. 198. 2,318. 3,399. 105. 486 256,068. 品川区全体の小売業. 3,480. 21,335. 387,936. 中廷 3 丁目. 51. 263. N/A. 東中廷 2 丁目. 44. 187. 合計 品川区全体の小売業 2007 年. 年間販売額百万円. 中廷 3 丁目 合計. 2004 年. 従業者数人. 95(△ 9.52%). 450(△ 7.41%). 3,355(△ 3.59%). 21,544(△ 0.98%). 中廷 3 丁目. 44. 220. 東中廷 2 丁目. 32. 126. 合計 品川区全体の小売業. 76(△ 20%) 2,893(△ 13.77%). 346(△ 23.11%). N/A. 2,157(△ 6.95%). 3,276(△ 3.62%). 406,538(△ 4.8%). 276,739(△ 8.07%). 2,437 1,833(△ 15.02%) 4,270. 20,078(△ 6.80%) 467,789(△ 15.07%). 2,524 3,137(△ 4.24%) 5,661 274,262(△ 0.90%). 注 1:中延商店街はアーケードを挟んで中延 3 丁目と東中延 2 丁目で構成されている. 注 2:括弧内は前年対増加率. 注 3:中延商店会に登録している組合員は 134 名(2009 年 8 月現在)である.丁目で計算している本データは申告から抜けた 店舗が多いことに留意して参照されたい. 出所:品川区役所 HP 及び東京都 HP「商業統計調査」より筆者作成.. 信を得た.. 店街に新しいイメージを与え,ともに新しい事. S 氏 の 個人的 な ネット ワーク で 知合 い で. 業展開のきっかけを与えたと評価できる.. あった同商店街の T 副理事に事業の共催を申. 同 NPO の 取組 み の 内容 を 簡単 に 紹介 す る. し 出 て か ら,商店主向 け に 1 年間,数回 の 講. と,登録された有償ボランティア(=「コンシェ. 義を通じて同 NPO の趣旨や事業の仕組みを説. ルジェ」)が,水道修理や庭木の手入れ,軽修理,. 明し た.同商店街の商店会も集客や来街者の. 買い物補助など,高齢者のちょっとした困りご. 増加のため,イベントの開催などの努力をし. とを手伝い(15 種類のサービス提供),コンシェ. ていたものの,実績が上がらず悩んでいる時. ルジェには報酬として地元で使える地区共通商. 期で あった.2003 年 5 月,事業の共催を提案. 品券が支払われる仕組みである(図 2 を参照).. し て か ら 1 年間 の 説明会 や「楽習教室」の 実. また,お休み処として「街中サロン」を設け,. 演会などを経て,2004 年 11 月,商店会の支援. 料理教室や園芸教室,美容教室などの講習をす. の も と,中小企業庁及 び 東京都 の 空 き 店舗対. る「楽習教室」を開いており,住民はもちろん. 策事業補助金 の 対象事業 に 決定 し,開業 す る. 商店主も講師として参加している.定期的では. に至る.. ないが,年間約 40 回の教室が開かれている.. ⑵ 確立期. 同 NPO は 2009 年 2 月現在,コンシェルジェ. 2004 年 11 月,NPO 法人 バ リ ア フ リー協会. とサービス利用登録者を合わせて会員数が約. が中延商店街に開業した.来街者層の高齢化に. 950 名である.会員の平均年齢は 64.5 歳.中延. 気づいてはいたものの,それに向けて本格的な. 商店街の商圏(半径 700m)を考えると,商圏. 取組みにはなかなか踏み出すことのできなかっ. 内の高齢者の 10% 近くがこのサービスに登録. た同商店街において,この NPO との連携は商. していることになる.近隣型商店街としての特. がくしゅう. がくしゅう.
(9) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). (595). 85. 㧨࿑2㧪ߺ⚵ߩࠬࡆࠨߩޠࠚࠫ࡞ࠚࠪࡦࠦߩⴝޟ. 出所:中延商店街 HP より. HP. 図 2 「街のコンシェルジェ」のサービスの仕組み. 出所:筆者撮影(2008 年 6 月撮影).. 図 3 NPO バリアフリー協会(左)及び中延商店街の風景(右). 徴(e.g. 常連客が多い,店主とお客の距離が近. は把握していたが,商店街レベルで何か新しい. い等)をうまく生かして事業を行っている点や. 事業の計画を立てる時の障害,すなわち,アイ. 商店街が中心となって地域社会でボランティア. ディア・資金・人材の不足がネックになり,な. と高齢者を結びつけている点は,今後コミュニ. かなか実行に移せない状況であった.そこに. ティビジネスのモデル的な事業として他に広が. 同 NPO の S 専務理事 が ア イ ディア を 提供 し,. る可能性があると評価できる.. 商店会と話し合いながら具体的な方法を練り. 個人的な人脈が同 NPO の開業の大きなきっ. 上げ,2006 年から「中高年にやさしい商店街」. かけになったのではあるが,商店会としても来. というキャッチフレーズを掲げ,翌年 11 月か. 街客層の高齢化の対策を立てることへの必要性. ら は 一店逸品運動 の 形式 で「50 +(ご じゅう. を感じており,対策方法を模索している時で. プラス)」と名づけたプロモーションを開始し. あった.顧客の 6 割が 50 歳以上であると現状. た(図 4 を参照)..
(10) 86. (596). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). 出所:ポスターは前掲 HP より.写真は筆者撮影(2008 年 6 月撮影).. 図 4 「50 + 逸品セール」の取組み. 各店舗が感じるプロモーションの成果にバラ. あげて積極的に取り組みを行うことにはなかな. つきはあるものの,筆者がインタビュー(2009. か踏み出せなかったと話していた.前述した資. 年 2 月 21 日実施)を通じて受けた印象は,お. 金と人材の不足という大きな理由に次ぎ,高齢. おむね好意的であった.喫茶店・パン屋さん・ 瀬戸物屋・お菓子屋さんなど,個店レベルで新 しい商品が開発・提案できる場合は比較的に肯 定的な反応で積極的に参加を続けている一方, 着物店・ブティックのように固定客を維持する タイプの店の場合は多少冷ややかな反応を見せ た(筆者がヒアリングを行った時はポイント カードのイベントをメイン・プロモーションに している時期でもあり,‘逸品セール’ を続けて いる店は 2008 年 6 月の調査時よりだいぶ減っ ていた)12).売上げについてのデータは入手で きなかったが,同商店会を通じて入手した通行 量調査結果(2007 年 12 月作成)から,このプ ロモーションを実施した 2007 年の通行量が増 えたことがわかる(表 3 を参照) . ほとんどの店舗も商店会も来街者層が高齢化 していることに気づいていたが,商店街全体を. . 12)逸品セールに関するヒアリングの内容は次 のようである. S 喫茶店: 「逸品セール」の標識を置いた商品に 関しては約 20% の売り上げ増. L パン屋さん: 「逸品セール」の品目を変える度 に顧客が興味を示し,売上げにも反映されている. I パン屋さん: 「逸品セール」の協力はもちろん, NPO が養蜂する蜂蜜で中延ブランドの商品開発に も参加. K 陶器店:ある炊飯器に「逸品セール」の標識 を置いたら,口コミも手伝って,予想をはるかに 超える売れ行きを見せた. Z 煎餅:目玉商品や新商品を紹介するときに「逸 品セール」の標識を置いたら興味を示す客が増え た. Y 呉服屋:取り扱う品が高価のものが多いため, 固定客が多く, 「逸品セール」の標識を置いたから といって急に客が増えるとは思わないし,プロモー ションに参加する値ごろな商品があまりない. M 洋装店:一応「逸品セール」標識は掛けてい るが,客がそれほど興味を示してくれない..
(11) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). (597). 87. 表 3 2006 年度と 2007 年度の総通行量と経年比較 平日合計. 休日合計. 2006 年 11 月 10 日. 2007 年 11 月 9 日. 2006 年 11 月 12 日. 2007 年 11 月 11 日. 35,976 人. 36,399 人(1.2% 増). 38,344 人. 40,207 人(4.9% 増). ・平日. ・休日. 注: 「50 +逸品セール」は 2007 年 11 月から実施 . 出所:中延商店街振興組合「平成 19 年度通行量調査報告書」より筆者作成.. 者を主な顧客の対象としてそれほど考慮しな. 間 9 億円と推定)の 2 割を地元に還元させる’. かったことがあげられた.もちろん,個店レ. と設定した.S 専務理事本人が経営コンサルタ. ベルでは,長い付き合いからの気遣い程度で高. ントだった経歴の持ち主であることもあり,今. 齢者のお客に接するとか,常連さんの提案を参. まで商店会のどんぶり勘定スタイルの経営方式. 考にするといった経営努力をしてきたというと. を指摘し,近隣型商店街としての顧客層・目標. ころもあったが, 「高齢者顧客の重視=若い客. 等の明確な設定を促した.他方,S 氏の旺盛な. 層の減少」という考えから,思い切って高齢者. アイディア提案によって同 NPO は商店街内で. 客層をメインの客層として迎え入れようとしな. 活動領域を広げている.注目に値するのは,そ. かったのである.それで商店街レベルで実施し. れらの活動が必ず商店街と連携する形で取組ま. た「50 +」運動がもたらした反響は店主らを. れ,商店街の循環をもたらすことを心がけてい. いっそう驚かせたかもしれない.. ることである.例えば,2008 年からは商店会. 同 NPO の S 専務理事とのインタビューや彼. 会館の屋上で養蜂をしているが,採集した蜂蜜. の著書から同 NPO の戦略は極めて明瞭である. を商店街のパン屋さんや喫茶店に提供し,中延. ことに気づく. それは, 商店街の商圏やターゲッ. ブランドのオリジナル製品を作っている.. ト,目標を明確に設定することである.本格的. 商店街は地理的および認識的に地域コミュニ. に戦略を立てるため,同 NPO は中延商店街の. ティの核として位置づけられているにもかかわ. 商圏を半径 700m,ターゲットを高齢者の顧客. らず,近年はそのメリットを活かせないでいた.. 層に絞り,目標を ‘商圏内高齢者の年金収入(年. しかし,この事例からわかるように,NPO と.
(12) 88. (598). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). いった外部組織の参入がコミュニティの核とし. て,商店街に対して古くさいイメージが付くの. て商店街に不足した機能を補う一つの方法にな. ではないかという懸念,そこには “高齢者客の. りうると同時に,戦略次第では売上げ増にもつ. 増加=若者客の減少” “高齢者客を対象に頑張っ. ながることが期待できる.石原(2006)のいう. ても商店街にお金は落とされない” という先入. ‘所縁型組織’ である商店会は,NPO という ‘仲. 観に近い高齢者客へのイメージが根強く存在し. 間型組織’ の参入によって新しい視点や意見を. ている.. 取り入れるきっかけが生まれ,今まで見過ごし. 商店街に循環をもたらすことを目的とする同. ていた問題点を改善できるチャンスが増える.. NPO 事業の仕組が商店街の活性化という商店. しかし,当面の利潤創出が目的である商店街と. 街の目標に相まって,つまり,両組織の Win─. 将来の利潤創出を目標とする同 NPO の付き合. Win を狙って様々なアイディアを提案してい. いには様々な難関が待ち受けている.. るわけであるが,片方の努力だけではこの付き. ⑶ 再編期および再生に向けて . 合いの長続きは危うい.アイディアを提供して. 同商店街は品川区でも比較的に元気な商店街. もらうことに慣れてしまうことはとても危険. であり,商店会もソフト事業を怠らずに多様. で,それがもたらし得る商店会の受動的な体質. な集客イベントを実施するなど地道に活動を. 化が将来に新たなネックとして作用しかねない. 行っている.前述したように,来街者の 6 割程. からである.商店会側は一方的に NPO のアイ. 度が高齢者であると気づいてはいたものの,高. ディアに頼ることを常に警戒し,同 NPO がカ. 齢者を主な顧客として注目することに躊躇して. バーしていない年齢層を対象にするプロモー. いたところ,同 NPO の話が申し出された.同. ションを展開し,来街者に選択の幅──商品や. NPO の開業や専務理事の精力的な活動,アイ. イベントの面を含めて──を増やす努力が必要. ディアの提案により「中高年にやさしい商店. である.実際,同商店街では商店街のイメージ. 街」という切り口でキャンペーンを始めること. が中高年客に偏りすぎないように,8 月に開催. ができ,新しい道が切り開かれた.NPO(特に,. する「子供ランド」という若い家族層向けのイ. 同 NPO の専務理事が経営コンサルタントの経. ベントに,より力を注ぐようになったという.. 歴の持ち主でもあって)という外の組織に映る. NPO との連携を商店街のキャンペーンの一つ. 商店街のマネジメントは口を挟みたくなるとこ. として捉え,高齢者客の増加を若者客の減少と. ろがかなり存在しており,商店会側もそのアド. ネガティブに結びつけずに,高齢者に便利な商. バイスを素直に受け入れ,やがて 2 つの組織が. 店街づくりをポジティブに活かし,まちに安心. 協力して取組んだのが「中高年にやさしい商店. 感を与えられる要素と住民の認識につなげるの. 街」というキャッチフレーズの下でのプロモー. が重要であろう.. ション「50 + 逸品セール」である.. なお,事例からわかるように,最初は商店街. しかし,NPO の専務理事個人によって次か. が目を瞑っていた現状──中高年客の増加──. ら次へと新しいアイディアが提案されているこ. を NPO が気づかせる形で NPO 主導のキャン. とに反対ではないが,高齢者支援を中心活動と. ペーン が 始 まった が,時間 を 追 う に つ れ,イ. する同 NPO の参入やその波及影響に対しての. メージ膠着を懸念する声が商店会内部から上が. 懸念する声をヒアリングを通じて聞くことがで. り,そこから商店会主導の新しい取組みが生ま. きた.すなわち,‘中高年’ の来街者が多い現状. れる.このように外の組織との連携は商店街の. は認めながらも,そこにターゲットを絞ること. 潤いの面だけでなく,商店会の内部にも新しい. を懸念するわけである. 「中高年にやさしい商. 力を生み出す循環をもたらす要素になりうる.. 店街」とキャッチフレーズを掲げたことによっ.
(13) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). NPO. (599). 89. 寄付制度の整備,. NPO. NPO ATM. ,. 出所:筆者作成 .. 図 5 中延商店街から見られる商店街の循環. ⑷ ソーシャルキャピタルの蓄積の場としての 商店街. トは地域の文化を担うことにつながる.このよ うに商店街は商業の側面の他にも地域社会にお. 前述したように,商店街が持っている 3 つの. いて色々な役割を果たしているし,この全てが. 側面のうち,‘店舗’ の側面だけを浮き彫りにし,. 地域社会のソーシャルキャピタルを豊かにする. 単なる商業集積としてアプローチすることが,. ことにつながる.従って,商店街はソーシャル. 商店街の現状と商店街のあり方との間にズレを. キャピタルを豊かにし蓄積する公共的空間であ. 生じさせる原因ではないかと筆者は指摘した.. るという理解から,商店街の役割を論じる必要. 商店街は市場経済の論理だけでは説明や評価の. がある.. できない側面がある.商店街の店一つを取り上. Putnam(2001)はソーシャルキャピタルを. げても,‘ストリート’ における ‘店舗’ の商売. 「そこに住む地域住民は相互に信頼しあい,協. が ‘コミュニティ’ の構成員としての公共性に. 調関係を自発的に構築し,いわゆる社会問題を. つながり,シビル・ミニマムの一部の「買い物. 自ら解決するようなシステムを内包しうるこ. 圏」として商店街の意義を支える構成単位にな. と」と強調した.彼のこの主張に則して商店街. るのである.喫茶店は人々の憩いの場という側. を考えて見ると,商店街はソーシャルキャピタ. 面を商店街に与える.お花屋さんの生け花教室. ルを豊かにすることで,地域問題を発見しその. によって商店街には習いの場の側面が加わる.. 解決に向けて構成員が協調しながら解決に挑む. 近所の学校に給食を納品するお店は食育を支え. 空間になる.なお,現在における地域問題は前. るわけである.高齢者に配達サービスを行って. 述したように,子育て支援,福祉的サービス,. いるお店は商店街の福祉的機能の一面を担って. 高齢者支援などになることに大きな異見はない. いる.商店会が企画・開催するお祭りやイベン. だろう..
(14) 90. (600). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). 図 5 は 事例 の 中延商店街 に お け る 各主体. を取り上げたが,保育関連・まちづくり関連の. 間 の 動 き を 図式化 し た も の で あ る.Bonding. NPO と の 連携 な ど,違 う 分野 の NPO と の 連. ソーシャル キャピタルでとどまる商店街内の. 携によってその可能性はなお大きくなることが. 活動が,NPO や行政との協力・連携を通じて. 期待できる.. Bridging ソーシャル キャピ タ ル へ,ひ い て,. 商店街の外部効果である公共性は商店街の内. 他の商店街とイベントを協力することによっ. 部効果,すなわち,売上げ増という効果をもた. て13)Linking ソーシャルキャピタルにまで広が. らし,まるでブーメランのように戻ってくるこ. る.Bonding ソーシャルキャピタルの性格が強. とで,より元気になった商店街は地域コミュニ. く,内部志向の傾向の強い商店街は他の主体と. ティの核として強く機能するだろう.元気な商. の 協力・連携 に よって 外部志向 の 性格 が 加 わ. 店街づくりは地域において地域住民の「買い物. り,公共圏としての面が強化されるのである.. 圏」を確保することであるし,元気な地域をつ. 本稿では事例を通じて,商店街で生まれたソー. くることにつながる.従って,行政は,商店街. シャルキャピタルの蓄積という外部効果がやが. が衰退によって公共性を失わないように,他の. て商店街の内部効果に戻ってくる循環のプロセ. 組織との連携によって商店街がコミュニティの. スを見てみた.. 核として機能を補うことのできるように,様々. 内閣府経済社会総合研究所の「コミュニティ. な政策をもってサポートをしなければならな. 機能再生とソーシャルキャピタルに関する調. い.なお,商店街は周辺環境の関係性のなかで. 査研究報告書」で は,ソーシャル キャピ タ ル. はじめて成り立つ.商店街だけを活性化させよ. が「人と触れ合う機会や人間関係の希薄化の逆. うといくら頑張ってもなかなかうまく行かない. 概念」であると狭く意味づけている.商店街が. 所以がここにある.従って,行政は商店街を取. 「地域住民と商店」の間の交流の場と「NPO 活. り巻く環境──交通,まちなか住居,コンパク. 動」の場としての役割を担うことによって,地. トシティ政策等──の整備にも取り掛かり,都. 域に「信頼」が生まれ, 「互酬の規範性」も高. 市全体のなかで商店街・住宅・交通がそれぞれ. まるとともに,より広い意味のソーシャルキャ. ノードを作ることで,単なる店舗の集積という. ピタルが生まれる.なお,これは商店街に内部. 商店街の活性化ではなく,地域コミュニティの. 効果として戻ってきて,地域経済を強くするこ. 生活をささえる商業集積としてアプローチしな. とにつながるのである.. ければならない14).. ⑸ 行政の役割. ここからは,話を少しミクロ的なレベルに落. 前述 の 事例 か ら わ か る よ う に,商店街 と. とし,実際に NPO が商店街に参入するまでの. NPO の連携は地域コミュニティの核として不. いくつかのステップを本稿の事例に照らしなが. 足している機能の補完,NPO 参加者の来街の. ら説明していきたい.前述した NPO の事例を. きっかけづくりによる来街者増,ひいては新し. 借りて説明すると同 NPO は,. い事業が生まれる可能性をも潜めている. なお,. ①事業を展開したい商店街の選定. 商店街は自らも公共性を持つわけであるが,他. ②事業内容についてのプレゼンテーショ. の組織(本稿では NPO)との連携によってそ れが強化される可能性を持っている.本稿では 高齢者支援サービスを行っている NPO の事例 . 13)例えば,中延商店街の中延ねぶたまつりの 場合,青森県黒石市商店街と協賛している.. ン(品川区役所商業観光課にて) ③同じ内容のプレゼンテーション(経済 . 14)例えば,中村(2004)のアメリカのポート ランド市の形成・展開の過程の分析を参照された い..
(15) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). 産業省にて). (601). 91. との行動原理の違いから,本来あるべき自治体. ④商店会でのプレゼンテーション. 職員の姿を明らかにする’ ことを達成目標と実. の順番を経て事業を開始した.この中で一番難. 施されたが,調査結果から自治体の NPO 担当. しかった段階を尋ねたところ,②④だったとい. 職員の理解不足の現状が明らかになっており,. う返答が返ってきた.事務所を構えたい場所は. 意識啓発の必要性が要求されている.なお,本. 最初から商店街を考えており,同 NPO が基準. 稿で紹介した NPO 法人の事例からは,行政の. とした要件に沿って絞ったら,候補の商店街は. ‘安全主義’ が指摘できる.ベンチャービジネス. 割りと早い段階で決めることができた. しかし,. や NPO 等のアーリーステージ・ビジネスに対. 管轄である品川区役所の商業観光課で事業承認. して行政のより積極的な支援が望まれる.. のためにプレゼンテーションを行った際,“前. 前述の事例を通じて,行政が商店街を支援. 例がないため承認が厳しい” との理由でなかな. す る 場合,商店会 へ の 補助金交付・中小企業. か通されなかったという.ところが,経済産業. 診断士の事業相談を通じて商店街の活性化を. 省にて行ったプレゼンテーションではそれほど. 図る既存の方法以外に,NPO を通じて商店街. 困難なく承認をもらうことができた.また,商. のコミュニティ機能を補うことで商店街をコ. 店街の店主たちの理解をもらうには 1 年がか. ミュニティの核として位置づける方法を検討. かった. 店主たちを招いて幾度の説明会を開き,. してみた.なお,筆者が行ったアンケートに. 事業内容を理解してもらったという.しかし,. よると16),商店街に必ず設置してほしい施設と. こうした過程を経て事業をスタートさせても,. して銀行(または ATM)や病院が多く挙げら. 3 年間 の 家賃補助(空 き 店舗対策事業 の 補助). れた.必ずしもお買物につながらなくても商店. が終わると,それからは個人的な人脈からの寄. 街への来街機会を増やすためにこれらの施設は. 付に頼らないと経営が厳しいのが実情である.. 必要である.休憩スペースや駐車場といった以. ‘NPO’ は ‘行政’ と対置するセクターとして. 前から強く要請されている施設とともにこれら. 認識され,公共政策領域における行政と NPO. の設置の検討が望まれる.. の「パートナーシップ」に関する視点から議論 されており15),パートナーシップの現状の把握. 3.小 括. やその振興のための提案も試みられている.例. かつての商店街は,商売や人々の交流,情報. えば, 「職員の意識改革研究会(NPO 活動推進. の交換などが行われる地域社会の中心地として. 自治体ネットワーク内に設置) 」は 2005 年,佐. 様々な機能を持ち合わせていることで充実な公. 賀県・三重県・岡山県・広島市・調布市・柏市. 共性をもって機能してきた.しかし,商店街衰. を対象に実施した「協働をすすめるための行政. 退の悲劇は,商店街に埋め込まれていた ‘商業’. 職員の意識改革」 のためのアンケートを行った.. の部分だけが飛び出し,営利目的に走り出した. この調査は ‘NPO を理解し協働を推進しよう. ことから始まる.競合相手(SC,CVS 等)の. とする職員と意識改革がなかなか進まない職員. 登場で商店街の ‘商業’ の実績は落ち,それを. . 15)例えば,金澤(2006)は行政の画一的な仕 事から脱却しようとする NPO の活動の重要さにつ いて言及した.なお,行政が NPO を一方的に利用 する傾向や NPO が行政に依存しようとする傾向が 生じつつあることに警鐘を鳴らし,両セクターが 長所を生かしながら公民パートナーシップを確立 する試みを紹介している(p. 358).. 補うために再び「まちづくりの中の商店街」と いう公共的場所の切り口で,調整や振興の様々 . 16)‘地域経営’ と い う 授業 の 一環 と し て イ ン ターネット 会社 Goo の 協力 で ア ン ケート を 行っ た(調査期間 2009 年 2 月 9 日~ 12 日,サンプル 数 500 人)..
(16) 92. (602). 横浜国際社会科学研究 第 14 巻第 5 号(2010 年 1 月). な政策が打たれた.その過程で商店会はあまり. 儲け」(明日の儲け)につなげることに主眼を. にも多い役割を担わされてきた.少子高齢化や. おいている街のコンシェルジェ事業とは,多少. 人口減少の時代に商店街は,縮小した消費市場. 意識の違いがあった”(沢田 2007:84).. で競争している.巨大な資本力の競合相手に迫. 実際,商店街にとって収益につながらない取. られ弱体化した商店街にかつての元気な商店街. り組みは賛同を得にくいのはもちろん,長続. が持っていたすべての機能を持たせるのは無理. きしにくいのも事実である.最初は参加して. であろう.‘商業’ を商店街機能の一部分として. もそのうちメリットがないと判断したらすぐ脱. 埋め戻し,他の機能を取り戻すためには NPO. 退するケースが多い.しかし,そういった活動. など他の主体を媒介として商店街をプラット. が中止された場合,その被害を被るのは地域住. フォーム化するのが必要不可欠である.. 民である.営利追求が最大の目的である商店街. 本稿では商店街の公共性を主張する商店街活. (ここでは ‘店舗’ の集積としての意味)に欠け. 性化の研究から一歩進み,商店街が次のステッ. がちな面を NPO といった外部組織との連携に. プに発展するために必要とされる要素を NPO. よって補えることは,地域の一員として持つべ. との連携から考察してみた.商店街は商業集積. き公共性を保つのはもちろん,ひいては住民が. として役割を果たす一方,NPO などの外部組. 買物を楽しめる場所を保障する,すなわち「買. 織と の 多様 な 連携によってプラットフォーム. い物圏」の保障にもつながる.. 化することで,地域社会のコミュニティとして. なお,‘一見さん’ ではない地域住民(本稿の. 欠けている部分を補ってもらい,公共性という. 事例では高齢者)が NPO を中心に集い,コン. 外部効果が商店街の潤いとして内部化する循環. シェルジェという取組みから高齢者の間に新し. の条件を整えることができる.事例で取り上げ. い交流が生まれる一方で,その NPO の協力や. た東京都中延商店街の事例からは,高齢者支援. 有償ボランティアの商品券(仕組みは図 2 を参. サービスを行う NPO 法人バリアフリー協会と. 照)により商店街が潤うという Win-Win の関. 商店街の連携が地域の高齢者によってかなりの. 係が生まれている.従来の無償ボランティアの. 支持を得てきて,今まで売上げに直結する重要. 関係とは立ち向かわない,商店街と高齢者顧. な顧客と考慮されなかった高齢者層をターゲッ. 客の間の助け合いというこの仕組みから,商店. トにしたプロモーションが商店街の売上げ増に. 街を核にしてソーシャルキャピタルが蓄積する. つながるという,NPO の活動による地域の一. 場として考察した.なお,Putnam の言うソー. 員としての公共性の強化が商店街の潤いに戻っ. シャル キャピ タ ル の 種類 で あ る,「Bonding」. てくるブーメラン効果が起こることを考察し. と「Bridging」に「Linking」と い う 新 し い 概. た.簡単に聞こえるこの事例の裏に,NPO 事. 念を加えることを試みた.商店街を活性化する. 業を商店街でスタートするため,役所や商店街. ために行政や NPO など,異種の主体が各分野. メンバーを説得するまでの様々な苦労や,事業. で助力しているのは Putnam の「Bridging」の. を立ち上げてからは NPO の持続的なアイディ. 概念でカバーできるが,商店街と商店街との協. ア提案という努力があったのは言うまでもな. 力は類似した団体同士の助け合いは「Linking」. い.. という新しい概念を加えるのが適切だと考え. この NPO の専務理事は彼の著書でこのよう. る.. に綴っている.. しかし一方,自治体職員の NPO に対する理解. “商店街・商店主の関心事は「当面の儲け」 (今. 不足や新しい領域の開拓を好まない ‘安全主義’,. 日の儲け)に置かれている.各サービスを提供. 税制優遇などの政策の不備によって NPO が活. することで少しずつ利用者を増やして「将来の. 発に活動するためには問題が山積しているのが.
(17) NPO との連携による商店街の公共的機能の強化(李). 現実である.また,NPO という外部組織と既存 の商店街メンバーとの関係,継続的なアイディ ア提案やそれがもたらし得る問題をも乗り越え ていかないといけない.政策的バックアップに よりこれらの取り組みが活性化されていくこと は,住民の買物の楽しさの保障,すなわち, 「買 い 物圏」の 保障 が「生活圏」の 保障,地域住民 の安定的な生活の保障につながるであろう.. 参考文献 石原武政・石井淳蔵『街づくりのマーケティング』 日本経済新聞社,1992 年. 石原武政『まちづくりの中の小売業』有斐閣選書, 2000 年. 石原武政・加藤司編『商業・まちづくりネットワー ク』ミネルヴァ書房,2005 年. 石原武政『小売業の外部性とまちづくり』有斐閣, 2006 年. 小川雅人・毒島龍一・福田敦『現代の商店街活性 化戦略』創風社,2004 年. 金澤史男編『公私分担と公共政策』日本経済評論 社,2008 年. 後藤和子『文化と都市の公共政策─創造的産業と 新しい都市政策の構想─』有斐閣,2005 年. 沢田藤司之『街 の コ ン シェル ジェ』東峰書房, 2007 年. 杉田聡『買物難民─もうひとつの高齢者問題─』 大月書店,2008 年. 田代洋一・荻原伸次郎・金澤史男編『現代の経済 政策』有斐閣ブックス,2006 年(第 3 版). 中村剛治郎『地域政治経済学』有斐閣,2004 年. 中村剛治郎編『基本ケースで学ぶ地域経済学』有 斐閣ブックス,2008 年. 宮川公男・大守隆編『ソーシャル・キャピタル─ 現代経済社会のガバナンスの基礎─』東洋経 済新報社,2004 年. 和田八束・星野泉・青木宗明編『現代の地方財政 (第 3 版)』有斐閣ブックス,2004 年. 渡辺達朗『流通政策入門』中央経済社,2003 年. 全国商店街振興組合連合会『元気 の あ る 商店街 100 』同友館,1997 年. 全国商店街振興組合連合会『続・元気のある商店 街 100 』同友館,2000 年. (財)中小企業総合研究機構編『地域経営 ま ち づ くり(中総研叢書 1)』同友館,2002 年. Putnam, R. D., Making Democracy work,Princeton University Press, 1993.(=河田潤一訳『哲 学する民主主義─伝統と改革の市民的構造』. (603). 93. NTT 出版,2001 年). Putnam, R. D., Bowling Alone: The Collapse and Revival of American Community, NY Simon & Schuster, 2000. 阿部彩「日本における社会的排除の実態とその要 因」 『季刊・社会保障研究』第 43 号,国立社 会保障・人口問題研究所,2007 年,pp. 27─ 40. 岡本仁宏「市民社会 に お け る NPO の 位置」 『家 計 経 済 研 究』 第 61 号, 家 計 経 済 研 究 所, 2004 年,pp. 10─19. 小田切康彦・新川達郎「 NPO との協働における 自治体職員の意識に関する研究」 『同志社政 策科学研究』第 9 号,同志社大学,2007 年, pp. 91─102. 角谷嘉則「滋賀県長浜市 の 商業政策 に よ る 調整 と 振興」 『政策科学』第 13 号,立命館大学, 2005 年,pp. 83─92. 立木茂雄「ソーシャル キャピ タ ル の 視点 か ら 見 た地域コミュニティの活性度と安全・安心」 『都市問題研究』第 60 号,都市問題研究会, 2008 年,pp. 50─73. 福田敦「商店街の存立モデルに関する考察:地域 資源循環型協働プラットホーム構想の提案」 『経済系:関東学院大学経済学会研究論集』 第 215 集, 関東学院大学経済研究所,2003 年, pp. 24─45. 山内直人・伊吹栄子編「日本のソーシャル・キャ ピタル」大阪大学大学院国際公共政策研究科 NPO 研究情報センター,2006 年. 大阪府立産業開発研究所「高齢社会に対応した商 店街づくりをめざして」 『産業能率』 第 101 号, 産開研資料,2006 年 . 財団法人中小企業総合研究機構 「コ ン パ ク ト な まちづくりに向けての商店街機能の強化策に 関する調査研究報告書」2008 年 . 東京都産業労働局「産業活性化 に 向 け た 企業 と NPO の協働に関する調査報告書」2002 年 . 内閣府「平成 14 年度 ソーシャル・キャピ タ ル: 豊 か な 人間関係 と 市民活動 の 好循環 を 求 め て」2002 年. 内閣府経済社会総合研究所「平成 17 年 コ ミュニ ティ機能再生とソーシャル・キャピタルに関 する調査研究報告書」2005 年. 中 小 企 業 庁 HP「が ん ば る 商 店 街 77 選」. http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/ shoutengai77sen/index.htm 中 小 企 業 庁 HP「平 成 18 年 版 中 小 企 業 白 書」 . http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/ hakusyo/h20/h20/index.html 中小企業庁 HP「地域コミュニティの担い手とし.
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