JAIST Repository: ポリプロピレン-block-エチレンプロピレン共重合体を用いたポリプロピレンブレンド系の力学的性質に関する研究
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(2) ポリプロピレン-block-エチレンプロピレン共重合体を用いた ポリプロピレンブレンド 系の力学的性質に関する研究 川田 健智. (新田研究室). 1. 緒言 ポリプロピレン (PP) とエチレンプロピレン共重合体 (EPR) のブレンドは優れた力学的性質を有 するため、さまざまな分野で注目を集めている。PP と EPR は相分離構造を形成し、そのモルホロ ジーは力学的性質に大きな影響を及ぼすことがよく知られている。PP/EPR ブレンドのモルホロ ジーを変化させる目的で、PP と EPR のブロック共重合体である PP-b-EPR を合成し、PP/EPR ブレンドに添加した。この添加によるブレンドのモルホロジーの変化ならびに力学的性質への影 響について検討した。 2. 実験 本研究では PP-b-EPR を重量分率を変えて短時間重合法により合成した。ブレンドは全て熱キシ レン中で行い、溶融プレスによりフィルムに成形した。動的粘弾性の測定を 120K から 430K の温 度範囲で、昇温速度 2K/min 、測定周波数 10Hz で行い、PP-b-EPR とブレンドの力学的緩和挙動 を比較検討した。また、ブロックの添加による力学的性質の影響を分子の変形機構に基づいて調 べるために、引張試験と同時に赤外二色比の測定を行った。 3. 結果 PP/EPR のブレンドに PP-b-EPR を添加した時の動的粘弾性の温度依存性を比較検討した結果、 PP-b-EPR の添加は PP の非晶部の緩和にのみ作用し、PP のガラス転移温度を低温側にシフトさ せることがわかった。このことは、PP-b-EPR が主に PP 相に混入していることを示唆している。 図に PP/EPR/PP-b-EPR3 元ブレンドの応力ひずみ測定と同時に赤外二色比の測定を行った結果 を示す。998cm01 の赤外二色比により PP の結晶相中の鎖の配向関数を、973cm01 の赤外二色比に より非晶鎖の配向関数を評価した。PP/EPR ブレンドでは、ひずみの増加に対して PP 鎖の配向 はほとんど見られず、EPR 相が支配的に変形したことが考えられる。一方、PP-b-EPR を添加し た試料では、PP 鎖がひずみに応答して著しく配向し、また降伏がはっきりと表われた。これは、 PP の非晶部に PP-b-EPR の EPR が作用して PP がより変形しやすくなったためと考えられる。. PP/EPR と PP/EPR/PP-b-EPR の応力と配向関数の ひずみ依存性. keywords. ブロック共重合体, ブレンド , 動的粘弾性, FT-IR. Copyright c 1997 by Takenori Kawada.
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