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論理的思考力を育てる文学的文章の学習指導に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)    論理的思考力を育てる. 文学的文章の学習指導に関する研究            教科・領域教育学専攻.           言語系(国語)コース.           M07131H           大江実代子 1 目的  本研究の目的は、文学的文章の学習における. 3 研究の概要. 読むことと話すこと・聞くことを関連させることで. 章や文脈の中で叙述内容の関係性を捉える過程. 育成される論理的思考力の実践的な指導法を構. においてその育成を図るとよいことや、論理的思. 築することにある。このため、以下の3点の課題. 考力の構成要素として要約力・敷術力・構想力. を設定している。1、文学的文章の学習に培う論. ・関係把握力等があることを明らかにした。また、. 理的思考力を具体的に明確に捉える。2、実際. 認識・思考と伝達の相補的関係に注目すること. の授業から文学的文章の学習における論理的思. も確認している、ここで、文学的文章の学習にお. 考力の育成の可能性を探る。3、文学的文章の. ける論理的思考力を「筋道を捉え、根拠をもと. 学習において論理的思考力の育成を目標に据え. に事柄と事柄を関係づける力」と措定し、先行. た授業を構想するための道筋を明らかにする。. 実践の検討や授業分析を通して検証していくこと. 2 構成. とした。. (1)論理的思考力に関する先行研究の検討  ①国語学力と論理的思考力  ②文学的文章の学習の変遷と論理的思考力  ③説明的文章の学習における論理的思考力  ④先行研究のまとめ (2)論理的思考力に関する先行実践の検討. (1)先行研究の検討から、論理的恩考力は文. (2)先行実践の検討から、読みの力を付ける 手だての一つとして読みの視点を教えていくこと や、近年の動向として「PISA型読解力」に関わ る内容も含めて論理的思考カの育成に焦点を合 わせた研究・実践が進んでいること等が明らか になった。. (3)授業の発話記録を分析し、文学的文章の.  ①三研究会の読み方と読ませ方.  ②近年の動向. 学習における論理的思考力育成につながる可能.  ③先行実践のまとめ (3)文学的文章の授業の分析と考察. 性を示すキーワードとして、①論理語②DWC 構文③共同思考の3点を抽出した。. (4)キーワードに沿い論理的思考力を育てる文.  ①分析の観点  ②分析と考察. 学的文章の学習指導法の提案を行う。.  ③論理的思考力の育成の可能性と課題 (4)論理的恩考力を育てる文学的文章の学習.  ①論理語.    指導. 業分析結果を照らし合わせ、以下のような【論.  ①論理関係を示す語(以下、論理語と呼ぶ). 理語とその用例】【論理的思考力の構成要素一.  ②根拠、理由、主張から成る文. 覧(試案)】を作成した。.  先行研究や先行実践に示されていることに授. 【論理語とその用例】一部抜粋.    (以下、DWC構文と呼ぶ). 論理関係.  ③共同思考   ④論理的思考力を育てる文学的文章の学習   指導のまとめ. 一274一. 理由 帰結 反対. 論理語例 なぜなら/つまりノというのは/ので. だから/結局/したがって しかし/けれどもノところが.

(2) 【論理的思考力の構成要素一覧表(試案)】. 中心要素. 自分の読み. 中心要素に関連する要素. 比較. 対比ノ類比噸別/順序畑違性ノ同一性.  比較:. 理由. 原因ノ根拠ノ帰結. 対比・類比. 推理. 類推/推論ノ推移/変化ノ変換ノ転換. 仮定条件 批判. 多様な. 思考操作. 批判的に聞く DWC構文で話す. 制限/限定ノ前提/場合ノ確実度ノ選択/添加. 文章. 他者の読み. 構想/展開/過程/発展ノ抽象/評価. 多様な思考操作.  これらの論理語と論理的思考力育成の構成要 素に関わって①論理語の活用②論理語同士の関. 「批判的に聞く」力を育てる提案. 係③論理的思考力の構成要素④論理語と論理的.  提案1 差異に気づく. 思考力の構成要素の関係の4点から考察を行い、.  提案2 論理の不整合に気づく. 論理語は〔日常的〕なものと〔非日常的〕なも.  提案3 話し合いの流れを捉える. のに分類できることを確認する。非日常的な論理. 語(下図に例示*1)に慣れさせ積極的に活用さ. 4 今後の課題. せるため、意図的・計画的な指導の必要性を提. 今後の課題として、. (1)文学的文章の学習における論理的恩考力. 案し、具体的な指導法を提案している。.  ②DWC構文.   の育成を図る三つの指導法(①論理語.  DWC構文が成立するまでの流れと論理語の.   ②DWC構文③共同思考)を授業実践に. 関係は、以下のように考えられる。.   おいて検証する。. (2)批判的思考についての理論研究を深め、   論理的恩考力の育成に関連づけていく。. 【DWC構文】 D=データ’事実. *ことば・文に. (3)論理的思考力の育成を図るための指導者 【主として働くと思われる論理語】.   の役割について追究する。. 注目する。.  以上の3点を考えている。 反対・理由など. 指導法の授業実践にあたっては、まず、年間計. W=理由. 画の中に位置づける作業が急がれる。主となる. 言い換え. 日常的. 非日常的 *1. 関係づけ. 理由. 転換限定!添加糧択’. 文学的文章の学習単元の配置、また帯単元とし. *多様な思考 操作が必要と. 帰結. 但し書き’制限確実度. て論理的思考力のスキル学習の位置づけも検討. 反対. 反論の先取條件仮定. 事項になる。批判的思考については、「批判的に 聞く」ことを実践しつつ、読みの段階から取り入. なる。. 帰結・理由など. れられるように、先行研究と先行実践の両面から. C=主張’意見. 研究を続ける予定である。また、実践にあたって. *要約力が働く. は、指導者の役割、具体的指導の記録をとり、. 学習者の成長段階を考慮に入れた学習指導のあ  ③共同思考. り方を明らかにしていくことも課題と捉えている。.  共同思考について下図のような関係を示してい る。主として働く論理的恩考力の構成要素は、r比 較」を提示した。さらに、r批判的に聞く」ことの. 主任指導教員  堀江 祐爾. 必要性に焦点化し、分析に用いた発話を例示し. 指導教員 吉川芳則. ながら提案1∼3を行っている。. 一275一.

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