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幼児の自己制御タイプと要求行動との関連性に関する研究

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(1)

幼児の自己制御タイプと要求行動との関連性に関す

る研究

著者

鈴木 智子

雑誌名

東北教育心理学研究

7

ページ

1-11

発行年

2000-03-25

URL

http://hdl.handle.net/10097/00121881

(2)

幼児の自己制御タイプと要求行動との関連性に関する研究

鈴 木 智 子

(東北大学大学院教育学研究科)

問題と目的 発達の初期である幼児期には社会の規範を内化してい くことが必要となるため、自己を抑えて大人の指示を受 け入れることを求められることが多い。そのため、従来 の研究では子どもの行動を抑える自己抑制の側面に焦点 が当てられてきた。それらの研究結果をレビューした Kopp(l982)によると、生まれてから6ヶ月の聞は自分 が反射的に動いたことによって、偶然自分の不快な情動 が抑えられるという運動反射的自己抑制が行われている。 6ヶ月過ぎから 1歳半までの聞は、経験したことを想起 することが可能になるという認知面の発達が起こる。こ の発達によって、ある場面における対処を過去の経験か ら引き出してくるようになり、次第に適切な抑制を行う ことができるようになっていく。さらに1歳半から 3歳 までの聞にモニタリングや結果の予想といった認知面の 発達に伴い、自己の判断によって柔軟な抑制にいたる段 階へと発達することが示されている。 このようにある程度自己が主体となって自分自身を抑 えるようになる1歳半から2歳半の時期については実験 という方法によって抑制についての研究がなされている。 それらの研究では、魅力的な事物を前にした時にそれに 接触したいという自己の欲求を長時間抑えていられるか どうかという課題を用いて自己抑制が研究されてきた。 その結果、 2歳から2歳半の間 (Golden,Montare, & Bridger, 1977)や、 1歳半から2歳半の聞に自己抑制の 時間が長くなっていくことが示されている(Lee,Vaughn, &Kopp, 1983、Vaughn,Kopp, & Krakow, 1984)。さ

らに、抑制時間が長くなっていくことには認知能力や言 語能力の発達が関連していることや、その魅力的なもの の内容が変化してもそれらに対して一貫した抑制が2歳 半 ま で の 聞 に 可 能 に な っ て く る こ と も 示 さ れ て い る (Vaughn, Kopp, & Krakow, 1984)0 4歳以降の幼児に ついては抑制するということに対する認知の影響が調べ られており、対象物から注意をそらしておくことによっ て抑制時間が長くなることが示されている (Mischel, Ebbesen, & Zeiss, 1972)

これら自分を抑えるという自己抑制の側面とは逆に、 1 -自己の意見や権利を主張する自己主張という側面につい ても研究が進められている。自己主張は親の指示に対し て反抗するという行動にその発達を見ることができる。 反抗期に見られる親の指示に従わない態度は、当初自己 抑制の欠如を示していると考えられていた。しかし、次 第に反抗期に頻発する行動は自分を抑えられないために 起こるのではなく、自己の意志を表現している行動であ ると見直されるようになってきた。この自己主張の発達 的変化については、幼児期の子どもとその親とのやりと りにおいて親に反抗する行動の生起頻度とその行動内容 の変化を調べた研究がある。その結果、反抗する頻度は 大きく変化しないが、その内容が変化していくという結 果が得られている。つまり1歳半から 3歳の聞は感情的 に反抗する行動が多いが、 5歳になるまでにそれが減少 し、代わりに親に対して自分のやりたいことを主張する 行動が増加してくることが示されている (Kuczynskiet al.,1987

Kuczynski& Kochanska, 1990)

本研究では、幼児期の自己の発達を考える際に自分を 抑える自己抑制の側面と自分を出す自己主張の側面のど ちらも必要であると考え、この二つを合わせて自己制御 と呼ぶこととする。相木(1987)の研究においては、この 二つの側面を同時に調べている。相木はこれら二つの側 面を質問紙によって測り分け、その発達的変化を調べて いる。その結果から、自己主張が3歳から4歳まで急激 にのびた後頭打ちになり、 6歳まで一定の頻度を保つの に比べて、自己抑制は3歳から6歳まで直線的にのびて いくいくという傾向が読みとれる。従って、自己主張と 自己抑制の二つの側面は異なる発達をしていることが考 えられる。柏木の結果はKuczynskiの研究における主 張の頻度は変化しないという結果とは異なるが、これは それぞれの研究において自己主張の相手が異なることが その理由のひとつとして考えられる。 Kuczynskiの研 究は大人(親)に対する自己主張であり、相木の研究は 保育場面での仲間や大人に対する自己主張であった。大 人を相手とするKuczynskiのやりとりでは他律的な自 己制御が求められ、同年代の仲間をあいてとするやりと りでは自律的な自己制御が必要となってくる。従って、 大人に対する自己制御と仲間に対する自己制御は異なっ

(3)

ていると考えられるが、柏木(1987)ではその二つが分け られておらず、仲間間の自己制御についての結果が明ら かではなし、。さらに、自律的な自己制御においては自己 主張と自己抑制とはあいまって発達していると考えられ る。このことからもこの二つの側面が同時にとらえられ るべきであろう。このような観点から本研究では、自律 的な自己制御を必要とするであろう同年代の子どもとの やりとりにおいて自己制御がどのように影響していくの かを調べることとする。 このような自己の判断による自律的な自己制御が典型 的に現れるのは何気ないやりとりではなく、子ども聞に 欲求の対立があるような場面において顕著であると考え られる。この場合行動としては 2種類考えられる。一つ は相手の使用している物を直接取る、または相手の行動 を物理的に移動させようとする行動(以下、欲求充足行 動)である。もう一つは言葉によって相手の行動を変化 させようとする行動(以下、要請行動)である。さらに、 要請行動もその内容によって 2つに分けられる。端的な 命令・拒否によってこちらの要望を伝える直接的行動と 相手を納得させようと努力する間接的行動である。これ らの行動分類を利用して、本研究では幼児同士の対立が ある場面を取り上げ、要求行動と自己主張・自己抑制と の関連を調べることとする。そして自己制御が要求行動 にどのように働いているかについては、仲間間の対立 (し、ざこざ)に関する研究から次のことが予想される。 第ーには、最初の働きかけ行動についてである。山本 (1991) の研究において幼児のものをめぐるいざこざを 観察した結果、 1歳から 3歳にかけて実力行使(欲求充 足行動)による要求達成から交渉(要請行動)による要 求達成への変化が報告されている。山本(1995)は架空の 場面における自己主張行動の発達的変化を調べている。 その結果、 3歳児から5歳児にかけて言語以外の行動に よる問題解決から言語によって説得しようとする問題解 決行動へと変化していくことが示された。 これらの行動は加齢に伴って以下のように変化すると 予想される。 2歳から5歳にかけて、欲求充足行動から 要請行動へと変化するだろう。とりわけ要請行動につい ては2歳から5歳にかけて、直接的行動から間接的な行 動への変化が著しいことが予想される。 第二に、自己制御のタイプと働きかけ行動の関連につ いては、抑制が低い場合や主張が高い場合は欲求充足行 動を抑えることができず、要請行動に比べて多く行うこ ととなるだろう。どちらも低い場合はその割合に大きな 違いは見られないだろう。従って、両年齢において主張・ 抑制の高い子どもが欲求充足行動を押さえ要請行動を行 うことができると予想される。 さらに、要求行動を相手とのやりとりという観点で見 た場合、自分の要求が達成されないことで自分の要求と 相手の意見とにくい違いがあることが分かるだろう。そ のくい違いを解消するためには最初の働きかけと比べ、 拒否された後の働きかけにおいてより自己を制御するこ とが必要になると考えられる。この点について高漬 (19 95) は自己主張が高い 5歳児の交渉過程における拒否後 の行動変化を時期を追って調べているが、行動と達成の 関連については明らかでなし、。しかし、このような状況 において自己主張・抑制の共に高い子どもが自分の要求 が受け入れられるように自分を制御することができると 考えられる。働きかけ行動との関連で言うと、 2歳児に おいては、行動から言葉への移行期で、あると考えられる ため、自己主張・抑制の共に高い子どもが要請行動を行 い続けることが予想される。5歳児においては、欲求充 足行動や直接的行動に変化してしまうのではなく、間接 的行動を使用し続けることが予想される。 第三に、要求達成率についてだが、まず行動と達成率 との聞に以下のような関連が見られる。幼児の物をめぐ るいざこざにおいて、 3歳児は 1歳児に比べて、交渉し ないことが相手から物を得るのに不利である、という結 果や3歳児に比べて l歳児の方が交渉した場合抵抗に会 うことが多いという結果が出ている(山本,1991)。この ことから、 2歳児以降で、行動によって欲求を充足して しまう行動に比べて言葉によって相手に要請する行動が 受け入れられ易くなるという変化が見られる。従って、 両年齢において要請行動を行うことで要求が達成される ことが多くなると考えられる。自己主張・抑制が共に高 い子どもが要請行動を多く行い、相手に拒否された場合 においても行い続けることが予想されるため、両年齢に おいて、自己主張・抑制の高い子どもの要求達成率が最 も高くなると予想される。 今回の研究では、研究1において仲間に対する自己主 張と抑制を測る評定尺度を作成し、その質問項目におけ る2歳児と5歳児の自己制御の発達の違いを調べる。そ して研究2においては、自己主張・抑制の高低の違いが 実際の要求行動にどのように関わるのかを調べる。2つ の調査から次の3つの予想を確かめる。

2

-予想 1. 2歳児では欲求充足行動が多く、 5歳児では要請行 動が多いだろう。 2. 両年齢において、主張・抑制がともに高い子どもが 他のタイプの子どもに比べて要請行動を多く行うだろ

(4)

う。

3

.

両年齢において、主張・抑制がともに高い子どもの 達成率が他の子どもに比べて高いだろう。 研究1 幼児の自己制御の発達(質問紙調査) .目的 研究lでは、仲間間の自己主張・抑制の発達的変化を 調べることを目的とする。その際に、欲求充足行動から 要請行動への変化を明確に示すと考えられる2歳児と5 歳児の自己主張・抑制の違いを調べる。さらに研究2で 自己制御のタイプと要求行動との関連を調べるため、こ こでの結果に基づき自己制御タイプの分類を行ろ。 .方法 l対象者 対 象 者 :2歳児クラス担当保育者2名、 5歳児クラス 担当保育者1名。 対象児:仙台市内の保育所の2歳児クラス15名(平均 2 : 8、レンジ2:2'""-'3:1)、5歳児クラス 24名(平均5: 7、レンジ5:2'""-'6:2)。 2評定期間:1997年 6月 2'""-'10日。 3手 続 き : a) 自己主張・抑制尺度の作成 柏木(1988)の「教師による幼児の行動評定尺度」を参 考にして、自己主張8項目、自己抑制8項目からなる尺 度を作成した(表1)。仲間間の相互作用における自己 主張・抑制を調べるために以下の基準で項目を取り出し、 尺度を作成した。柏木(1988)において 5件法評定の質問 項目を用いて質問紙調査、因子分析(主因子解ーパリマッ クス回転)を行った結果、自己主張尺度は3因子、自己 抑制尺度は4因子からなっていた。それぞれの第一因子 の寄与率は自己主張尺度が54.3%、自己抑制尺度が41.7 %であった。他の因子の寄与率が10%以下であったので、 今回の尺度は相木の第一因子を中心に構成した。寄与率 の高い第一因子から負荷量の高い順に5項目、他の因子 (寄与率が一桁台)からは1項目ずつ選出した。因子名 は自己主張尺度の第一因子が拒否・強い自己主張、他の 因子が遊びへの参加、独自性・能動性、自己抑制の第一 因子は遅延可能(待てる)、他の因子が制止・ルールへ の従順、フラストレーション耐性、持続的対処・根気で あ る 。 自 己 主 張 に 関 し て は 他 の 項 目 と 重 複 し な い 項 目 (7. 遊びたい友達を自分から誘って遊べる(誘われて いるだけでなく))を1項目特別に取り出した。各因子 からの項目の選出は以下の4つの基準に従った。 ①大人に対する行動を示す項目は省く(例:してほしい こと、ほしいものをはっきり大人に頼める) ②因子負荷量が.60以上あり、他の因子への負荷量が.40 以下である項目を優先的に取り出す ③同じ内容の項目は省く(例:ブランコやすべり台を何 人かの友達と一緒に使える。かわりばんこができる、 と(ブランコやすべり台など)遊びの中で自分の順番 を待てる)) ④認知的側面の影響が強いと考えられる項目は省く(例: 自分の持ち物と他人の持ち物を間違えずに区別できる) b) 質問紙調査 上 記 の 方 法 で 作 成 し た 質 問 紙 を 保 育 者 に 渡 し 、 柏 木 (1988)と同様、各項目を「ほとんどない」から「きわめ て多い」までの5件法で評定してもらった。 2歳児クラ スの担当者については、 2人ともクラスの子ども全員に ついて評定してもらった。 表1 自己主張・抑制尺度 自己主張評定尺度 因子名 l いやなことは、はっきりいやと言える 拒否・強い自己主張 2.け自分なの順番私に他番の子"が割言り込るんできた時、 “い い 、 の だ と え 拒否・強い自己主張 3.他の子張どもと自分の意見が違っていると臆せず に主する。 拒否・強い自己主張 4 友止だちに意れ地と悪言された(抗りいやなきこ)とをされると めてく える 議でる 拒否・強い自己主張 5 ひどい悪口を言われたりからかわれると、怒る 拒否・強い自己主張 6.遊て"びたと言い玩え具るを友だちが使っているとき“貸し 遊びへの参加 7.遊れびてたいいる友だだけでちをな自く分)から誘って遊べる (誘わ 遊びへの参加 8.(教遊師びに方-や4制き作かずなにど、に自ア分イのデアアイをデア持でっどてんいどるんする) 独自性・能動性 自己抑制評定尺度 因子名 l プラソコやすりべり台をが何人きかの友達と一緒に使 える、かわばんこでる 遅延可能(待てる) 2.遊したびのルールが)守れる(ズルをしたり、ごまか りしない 遅延可能(待てる) 3.友達とおもちゃの貸し借りができる 遅延可能(待てる) 4 集団の中で我慢できる 遅延可能(待てる) 5.相て談るや大勢で話しているとき、自分の順番を待 遅延可能(待てる) 6.他の子れの始一緒めた遊なびやいたずら、ふざけにすぐ つらて にってする 制止・ルールへの従順 7.悲感情しいをすことぐ爆、発くやきせしずいにこ押と、さつえらられいることなどの 耐性フラストレーショソ 8.ちきらょめってと失し敗まうしたりうまくいかないと、すぐあ 持続的対処・担気

(5)

-3-.結果と考察 各尺度の項目について、「ほとんどない」に1点、 「きわめて多い」に5点を与え、その合計点をその子ど もの自己主張得点、自己抑制得点とした。なお、 2歳児 クラスは担当保育者が2人いたため、 2人の点数を平均 し、子どもごとの得点とした。 その結果を図1に示す。自己主張得点は2歳児が平均 24.1 (SD5.63)、 5歳児が27.0 (SD5.36)、自己抑制得 点は2歳児が平均21.1(SD3.74)、 5歳児が平均27.0 (SD6.11) であった。t検定の結果、自己主張得点に 有意な年齢差は見られなかった。自己抑制得点において は、 5歳児の得点が有意に高いことがわかった (t=3.28. df=37

.

p

<

.01)。このことから、保育者の評定によると 2歳から5歳にかけて自己抑制が伸び、それに比べて自 己主張はあまり変化しないことが示唆された。 28

/グ"

27.0 26 25 24 23

z

z

21 20 2歳児 5歳児 仁 図1自己主張・抑制得点 さらに、自己主張・抑制得点の各年齢ごとの平均点を 境に自己主張の高低、自己抑制の高低を定め、対象児を 各年齢ごとに表2の 4タイプに分けた。 表2 対象児のタイプ分け (2歳児、 5歳児) 主 張 低 主 張 高 タイプII(5名、 6名)

I

タイプ1(4名、 7名) タイプIII(2名、 4名)

I

タイプN(4名、 7名) 研究2 自己制御と要求行動の関連について .目的 研究2では、自己主張・抑制のタイプの違いが自分の 要求を通すこととどのように関連しているのか、要求の 達成率と働きかけ行動との関連を通して調べることとす る。具体的には研究 1において分類した自己制御のタイ プの中から年齢ごとに典型的な子どもを焦点児として選 出し、その要求行動を調べる。 .方法 1対象児 研究1において調べた自己主張・抑制得点の分布を年 齢ごとに図2・3に示す。この自己主張・抑制得点、性 別、を考層、に入れ、保育者との相談の上、典型的な子ど もを焦点児

(

0

のついている子ども)として選出した。 焦点児の子どもの性別と自己制御得点を表3に示す。 焦点児:2歳児 5名。 (タイプ12 : 9、 II3:0、 III2:3、 N2:4、 2 : 7) 、 5歳児 6名。 (15 : 5、 6 : 1、 II5:6、III5:9、N5:8、5: 11) 30 企

I

••

4

h

-

-企

a

a

25 自20 己 抑15 制 f尋 点10 5 0

o

5 10 15 20 自己主張得点 図2 2歳 児 の 自 己 制 御 分 布 図

-4

ー 40 35 30

2

2

5

抑 20 制 得 点 15 n U E J n u

-。

10 20 自己主張得点

(6)

表3 焦点児の特性(性別、主張得点、抑制得点) .結果 2歳 児 主 張 低 主 張 高 抑 制 高 B (女児、 22,27) A (女児、 28,23) 抑 制 低

c

(男児、 13.5,15)

D

(男児、 28.5,15.5) E (男児、 30.5,13) 5歳 児 主 張 低 主 張 高 抑 制 高 H (女児、 15,36) F (男児、 38,28) G (女児、 34,32) 抑 制 低 I (男児、 19,23)

J

(男児、 32,18) K (女児、 33,17) 2観 察 期 間 :1997年6月19"-'7月9日。 3手続き ・観察手続き 8 ミリビデオを用いて自由遊び時間を一人2時間(原 則として30分X4回)録画した。 -分析測度 観察データから要求場面を取り出し、終結するまでの やりとりを分析対象とした。自分の要求・拒否が達成さ れた場合、要求をしなくなった場合を終結とみなした。 相手の要求を拒否する場合も一つの要求であるとして、 拒否も要求行動に含めた。焦点児の要求・拒否の開始か ら終結までを要求エピソードとした。 要求行動における焦点児の働きかけを表4に示すよう に分類した。今回の研究では、欲求充足行動も要請行動 1.要求行動数について まず一人当たりの要求エピソード数を年齢で比較する と、 2歳児(平均22例)と5歳児(平均90.5例)の間で 大きな差が見られ、 2歳から 5歳にかけて仲間間の要求 エピソード数が増加していた。また、平均発話数も2歳 児(平均38.2例)、 5歳児(平均133例)と同様に増加し ている。しかし、一つの要求エピソードにおける平均発 話数は2歳児(平均1.74回)、 5歳児(平均1.47回)と 大きな差は見られなかった。 次に、全年齢について自己制御のタイプによる比較を 行った。各タイプの子どもの要求エピソード数を頻度と み な し 、 ド の2元配置の分散分析を行った。その結果、 主張の主効果、抑制の主効果が見られた(主張:χ2=1 1.76,df=1,

p

<

.01、抑制 :χ2=21.44,df=1,

p

<

.01、 図 4)。このことから主張の高い子ども、抑制の低い子 どもが要求行動を多く行っていたといえる。 100.0 80.0 60.0 40.0

9ゲ~670

5

-

-

-

-

-

-

-

-

-

-

-

31

とともに分析の対象とするが、欲求充足行動のみでやり

川 とりが終了してしまう場合は対象外とした。複数の行動 を同時に行った場合は、要請行動に対して欲求充足行動 を優先した。要請行動の中では、直接行動に対して、間 接的行動を優先した。また、聞き返しゃ、要求とは関係 のない叙述はやりとりから除外した。 表4 分析測度(働きかけ行動の分類) a.欲求充足行動 相手が接触している物、遊びの中で使用して いる物を取る行動 相手を物理的に移動させようとする行動 b 要請行動 相手を言葉によって変化させようとする行動 ①直接的行動 発言者の意図をはっきりと示す発言 ex.命令(CX)Vて)、 提案(∞しよう、 (わしたら?、) 拒否(だめ、いや)、抗議(なんで!) ①間接的行動 発言者の相手を納得させようとする発言 ex.条件:代替案・ルールの提案 (じゃんけんにしよう)、 説明(使いたい、いっぱい持っている) C.その他 ex.ばか

5

-0.0 抑制し 抑制H戸ζ王要百

1

図4 全年歯舎の要求エピソード数

1

-

ー-主張し│ さらに 2歳児と 5歳児に分けて見ていく。 2歳児(図 5 )においては、主張の高い子ども、なかでも抑制の低 い子どもが要求行動を多く行っていた。5歳児(図6) においても、 主張の高い子ども、抑制の低い子どもが要 求行動を多く行っていた。これらのことから、両年齢に おいて主張の高い子ども、抑制の低い子どもが要求行動 を多く行っていた。

(7)

50.0 40.0 30.0 26.0 20.0 10.0 .9.0 6.0 0.0 抑制し 抑制H 行動の中でも直接的行動と間接的行動を比較すると、タ イプIIにおいて直接的行動を有意に多く行っていた (χ2 =5.52,df=1 ,p< .05)

表 6 働きかけ行動の頻度(全年齢) ( )内はタイプ別の% 行 動 直 接 間 接 その他 言十 タイプ I 33(17.5) 91(48.1) 臼(33.9) 1(0.5) 189 タイプ11 6( 6.5) 59(63.4) 28(30.1) O( 0) 93 タイプIII 20(12.8) 77(49.4) 58(37.2) 1(0.6) 156 タイプW 126(22.7)

I

241(43.5) 185(33.4) 2(0.4) 554 図5 2歳児の要求エピソード数 「←士主 ~II *タイプIは3人、タイプH・

m

は2人、タイプWは4人の頻度を示す l -・一主張し11 160 120 80 40 印帯llL 抑制H ト←主張HI 図6 5歳児の要求エピソード数 │ー・ー主張し│ 2.働きかけ行動について 両年齢における一人当たりの働きかけ行動の頻度と割 合 を 表5に示す(表の数値は平均頻度)。 χ2検定を行っ た結果、 2歳児においては欲求充足行動、 5歳児におい ては要請行動、とりわけ直接的行動が多いことが示され た (χ2=24.38,df=2,p<.01)

表5 働 き か け 行 動 の 平 均 頻 度 ( )内は年齢別の% 欲求充足 要 請 行 動 行動 直 接 間 接 その他 言十 2歳 児 19.0(49.7) 11.0(28.8) 7.6(19.9) 0.6(1.6) 38.2 5歳 児 18.0(11.3) 68.8(51.8) 49.0(36.8) 0.2(0.1) 133 次 に 、 タ イ プ 別 の 働 き か け 行 動 を 見 て い く ( 表6)。 全年齢について欲求充足行動と要請行動を比較したとこ ろ、各タイプにおいて要請行動を有意に多く行っていた (タイプ1 :χ2 =19.35,df=1,p< .01、タイプII: X 2 二 35.27,df = 1 , p < .01、 タ イ プIII:χ2=42.66,df二 1,p<.01、 タ イ プN:χ2=40.76,df=1,p< .01)。 要 請

-6-各年齢にわけで見てし、く。2歳 児 ( 表7)において欲 求充足行動と要請行動を比較すると、タイプIは要請行 動を多く行う傾向が見られた (x2=3.13,df=1,p< .10)。 タイプII、III、Wは両行動聞に差は見られなかった。こ れらから、 2歳 児 で は 、 タ イ プIの子どもが他のタイプ に比べて要請行動を有意に多く行う傾向があることがわ かる。 5歳 児 ( 表8)では、どのタイプも同じように欲 求充足行動に比べて要請行動を有意に多く使用している こ と が わ か る ( タ イ プ1:χ2 = 84 . 26 , df = 1 , p < . 01、 タイプII:χ2=72.43,df=1,p<.01、タイプIII:χ2= 88.76 ,df=1 ,p< .01、 タ イ プN:χ2二 234.57,df=1 ,p

<

.01)。また、要請行動の中身を見てみると、タイプI、 II、Wが直接的行動を有意に多く行い、タイプIIIにおい て も 同 様 の 傾 向 が あ る こ と が わ か る ( タ イ プ1 :χ2= 5.83,df=,p< l .05、 タ イ プII: X 2=9.0,df=1,p< .01、 タイプIII:χ2=3.67, df=1, p< .10、タイプN:χ2二 5.01, df=1 ,p<. 05)

表7 働 き か け 行 動 の 頻 度 (2歳児) ()内はタイプ別の% 行 動 要 請 その他 言十 タイフロ I 17(35.4) 30(62.5) 1(2.1) 48 タイフ内11 3(33.3) 6(66.7) O( 0) 9 タイプIII 3(50.0) 3(50.0) O( 0) 6 タイプ N 72(55.0) 57(43.5) 2(1.5) 131 *タイプ Wは2人の働きかけ頻度を示す 表

8

働 き か け 行 動 の 頻 度

(

5

歳児) ()内はタイプ別の% 行 動 直 接 間 接 その他 言十 タイプ I 16(11.3) 76(53.9) 49(34.8) O( 0) 141 タイプII 3( 3.6) 54(64.3) 27(32.1) O( 0) 84 タイプIII 17(11.3) 77(51.3) 55(36.7) 1(0.6) 150 タイプW 54(12.8) 206(48.7) 163(38.5) O( 0) 423 *タイプI、タイプWには2人の働きかけ頻度を示す

(8)

3. 拒否・無反応後の行動変化について まず、 1回目と 2回目の要求の比較を行う。2歳児で は、 主張の低い子(タイプ11・III)は、相手が拒否・無 反応を返してきた場合、 2回目の要求を行わなかった。 従って、年齢別に分けて分析を行う。2歳児の主張の高 い子は2回目の要求を行ったが、 1回目と比べて働きか け行動に大きな変化は見られなかった。つまりタイプ I の子は2回目も要請行動を多く行っていた。5歳児(図 7 )は、欲求充足行動が増加し (CR=2.94,df=1,

p

<

.

01)、直接的行動が減少していた (CR=3.46,df=1,

p

<

.

01)0 5歳児のタイプ別の行動変化を見てみると、直接 的冶動は全タイプにおいて減少していた。タイプ Iでは、 欲求充足行動、間接的行動が増加していた。タイプ IIで は間接的行動が増加していた。また、タイプ11ではl回 目、 2回目共に欲求充足行動は行われていない。タイプ IIIの子どもでは、欲求充足行動が増加していた。5歳児 で統計的有意差が見られたのはタイプWの行動で、欲求 充足行動が増加し (CR=2.42,df=1,

p

<

.05)、直接的 行動が減少していた (CR= 2. 37, df= 1 , p

<

.

05)。 100% 80需 60% 40覧 20百 0% 4. 達成率について 要求行動の最終的な結果を全年齢について図8に示す。 これを見ると、抑制の高い子どもが低い子に比べて要求 を多く達成しているように見える。しかし、統計的に有 意な差は得られなかった。次に各年齢ごとに見ていくと、 2歳児(図 9) では主張・抑制共に有意な差は得られな かった。5歳児(図10) では、 主張の高い子が低い子に 比べて有意に高いことが示された (χ2=4.33,df=1,p

<

.05)。抑制の高低では、有意な差は見られなかった。 これらから、 2歳児においては主張・抑制による達成率 の差は見られず、 5歳児においては主張の高低が達成率 7 -に関わっていた。 5歳児において、行動変化に差が見られたため、行動 変化による要求達成をタイプ別に見ていく(表9)。こ こでは、行動変化による要求達成に差は見られなかった。 100.0% 80.0% 逮 60.0完 成 率 40.0% 20.0% 0.0% 1

.0% 鈎.0% 遼 60.0完 成 率 40.0% 20.0% 0.0% 100.0% 80.0% 連印.0% 成 事 40.0% 20.0需 0.0% _... 75.6%

_

_

_

_

___61.9% 50

0% ~ _ _ _

抑制し 図8 全年齢の達成事 52

rrJdtj:f

抑制L 抑制H 図9 22児の達成事 卜←主張

H

I

トー一主張し│

6~ 肌お

"47.2% 48.儲 抑制し 抑制H ト←主張HI 図10 5献 の 達 成 率

1

-

-

主張

U

(9)

9

行動変化による成功率

(

5

歳児) 行動変化あり 行動変化なし タイプI 5/12(41.7覧) 4/7 (57.1%) タイプII 2/9(22.2覧) 0/7( 0%) タイプIII 7/19(36.8%) 2/10(20.0覧) タイフ

.

N

16/43(37.2%) 8/31(25.8覧) 5. 個人差について 2歳児のタイプW、5歳児のタイプI、Nに焦点児が 2人いるので、それぞれのタイプの個人差についてみて 行く。達成率を見てみると、 2歳児ではタイプWの一人 が56.5%、もう一人が40.0%と大きな差は見られない。 5歳児においては、タイプIが達成率95.1%と63.6%、 タイプWが75.8%と36.4%であった。これらから、両タ イプにおいてある程度の個人差が見られることがわかる。 タイプIについては、達成率に差が見られるが2人とも が5歳児の平均達成率 (59.9%)に比べて高い達成率を 保っている。しかし、タイプWについては、これより比 べて低い達成率を示している子どもがいることがわかる。 .考察 1.要求行動数について 2歳児と5歳児の間で要求行動数と要求発話数に差が 見られた。一つの要求エピソードにおける平均発話数に は差が見られなかったことから、 一 つの要求エピソード におけるやりとりが増加しているというよりは、 2歳か ら5歳にかけて仲間間の要求行動数が増加していると考 えられる。タイプ別に見ると、全年齢について、主張の 高い子、抑制の低い子どもが多く要求行動を行っており、 年齢別に見ても同じ傾向が見られた。 2歳児においての み、主張が高いなかでも抑制の低い子において要求行動 数に及ぼす効果が最も大きかった。 5歳児においては、 このような交互作用は見られなかった。これは、主張・ 抑制が共に低い子どもの要求数が年齢が上がるにつれて 増加しているためである。 2歳児においては要求するこ とが少ないため抑制が低くても要求数が高くなることは ない。それが5歳児になると要求する回数が増加し、抑 えることの重要性が高まるために、抑制が低い子どもに おいて要求数が高くなっていると考えられる。 2.働きかけ行動について 2歳児は5歳児に比べて欲求充足行動を多く行い、 5 歳児は2歳児に比べて要請行動を多く行うことが示唆さ れた。従って、予想1は支持された。 年齢内での働きか け行動の頻度を見てみると、 2歳児では欲求充足行動、 5歳児においては直接的行動が多く使用されていた。こ のことについて倉持(1992)の研究では、説明のような間 接的行動を多く使用する様子がうかがえたが、本研究で は端的な直接的行動が多く使用されていた。これは、倉 持の研究では1つのエピソードにおいてどれだけ多くの 働きかけ(方略)の種類が現れるかについて頻度計算を しているためであり、エピソード内の働きかけを全て頻 度計算した今回の研究とは視点が異なっていたためであ ると考えられる。 次に、タイプ別に働きかけ行動を見ていくと、 2歳児 においては主張・抑制の共に高い子どもが要請行動を多 く行う傾向が見られた。他のタイプの子どもには働きか け行動に有意な差は見られず、欲求充足行動と要請行動 を同じ頻度で使用していた。5歳児においては全タイプ の子どもが要請行動を多く行っていた。従って予想2は 支持されなかった。さらに5歳児においては、全タイプ の子どもが直接的行動を多く使用しているか、使用する 傾向にあった。全年齢においては各タイプで要請行動を 多く行っていたがこれは、 2歳児に比べて 5歳児の要求 数が多いため、 5歳児の働きかけ行動の傾向が強く現れ たためであると考えられる。これらのことから、 2歳児 においては行動により自分の欲求を満たすことが多いが、 加齢に伴って言葉による要請行動へと変化していき、そ の変化は主張・抑制の共に高い子どもから早くに現れ始 めると考えられる。そして5歳の時点ではすべてのタイ プの子どもが要請行動を多く行っているため、タイプに よる違いは見られなかった。 3.行動変化について 自分の要求が達成されなかった場合、どのような行動 に変化するのかを調べた。2歳児においては主張の低い 子どもは1回目の要求が拒否された後はそれ以上要求行 動をしなかった。 主 張の高い子どもについては、働きか け行動に大きな変化は見られなかった。つまり、主張・ 抑制の高い子どもは要請行動をし続けた。5歳児におい ては、欲求充足行動が増加し、直接的行動が減少した。 つまり、 2歳児においては行動変化を行わないが、 5歳 児になると行動を変化することができ、その内容は言葉 の使用から行動により欲求を満たそうとするものへと変 化するものであることが示唆された。 5歳児の行動変化 をタイプ別に見てみると、主張が高く、抑制の低い子ど もにおいてのみ、 5歳児全体の結果と同様の変化が有意 に示された。他のタイプについては有意な変化は示きれ なかったが、抑制の高い子どもは間接的行動が増加し、 抑制の低い子どもは欲求充足行動が増加していた。従来 8

(10)

-の研究から2歳児に比べて5歳児では言葉による交渉を 多く行うことが予想され、支持されたが、拒否された後 の行動においては2歳児が多く行っているような欲求充 足行動へ変化してしまうことが示された。拒否後の行動 と自己制御の関連は高漬(1995)においては明かではなかっ たが、今回の研究で、は拒否後に欲求充足行動へと変化す るということが抑制の低い子どもにおいて見受けられた。 やりとり全体の頻度においては自己制御によるタイプ差 が見られなかったことを合わせると、単なる頻度ではな く、やりとりの進め方に自己制御による違いが現れてく ることが予想される。従って、自己制御と仲間間のやり とりの関連については相互作用の進め方に焦点を当てる 必要があると考えられる。

4

.

要求達成率について 2歳児においては要求達成率に有意なタイプ差は見ら れなかった。 5歳児においては、主張の高い子どもの達 成率が有意に高かった。従って、予想3は支持されなかっ た。自己制御、働きかけ行動と達成率の関連を見ると、 2歳児においては、主張・抑制の共に高い子どもが要請 行動を多く行っていたが、達成率との関連は見られなかっ た。 5歳児においては、抑制の高低で拒否後の行動変化 の違いが見られたが、有意な差ではなく、達成率との関 連も見られなし、。これらから、自己制御と働きかけ行動、 自己制御と達成率の関連はそれぞれ示されたが、 3つの 関連については明かではなかった。 5. まとめ 今回の研究では、幼児の仲間聞における自己制御タイ プと要求行動との関連を発達的に調べることを目的とし た。その結果、自己制御については2歳- 5歳間で自己 主張に大きな伸びは見られず、抑制において大きな伸び が見られた。また仲間間の要求行動では2蔵から 5歳に かけて欲求充足行動から言葉による要請行動へと変化す ることが示唆された。しかし、 5歳児においても拒否さ れた後、欲求充足行動へ変化してしまうことも合わせて 示された。自己制御タイプと要求行動の関連については 5歳児において強く現れており、自己主張と要求達成率 の関連が示された。また、自己主張と自己抑制がそれぞ れ異なった影響を及ぼしており、仲間間のやりとりを考 える上で両側面を考えることが必要となると考えられる。 本研究において以上のような結果が得られたが、今回 焦点児とした子どもの人数がそれぞれの年齢において各 タイプ 1人---2人であることから、今後より多くの幼児 について調査を行い、本研究の結果を確かめてゆく必要 一

9-があると考えられる。 また、同じタイプの中でも達成率に違いが見られたこ とについて、 Kopp (1982) も指摘しているように認知 能力がそのやりとりに影響してくる可能性が考えられる。 同じ自己制御タイプであっても相手の反応やその場の状 況をどう読みとるかによって異なる結果が出てくると予 想される。やりとりの進め方にタイプ差が見受けられた ことからも、相手の反応や状況をどう受け取って相手に 反応を返しているかということを調べることは必要であ ると考えられる。今後相手の反応やその場の状況をどの ように認知しているのかを調べ、自己制御と共に仲間間 のやりとりとどのように関連しているのかを調べる研究 が必要であると考えられる。

(11)

文献

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Kopp,C.B. 1982 Antecedents of self-regulation: A developmental perspective. Developmental Psychology,

18, 199-214

Kuczynski, L., & Kochanska, G. 1990 Development of children' s noncompliance strategies from toddlerhood to age 5. Developmental Psychology, 26, 398-408

倉持清美 1992 幼稚園のものをめぐる子ども同士のいざこざ一いざこざで使用される方略と子ども同士の関係一 発達心理学研究、 3(1)、1-8

Lee,M., Vaughn,B.E.,

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Kopp,C.B. 1983 Role of self-control in the performance of very young children on a delayed-response memory-for-location. Developmental Psychology 19,40-44

高漬裕子 1995 自己主張タイプ児の遊びをめぐる交渉の発達 発達心理学研究、 6(2)、155-163

Vaughn, B. E., Kopp, C. B., & Krakow,].B. 1984 The emergence and consolidation of self -control from eighteen to thirty months of age: Normative trends and individual differences. Child Development, 55,

990-1004 山本愛子 1995 幼児の自己調整能力に関する発達的研究一幼児の対人葛藤場面における自己主張解決方略について一 教育心理学研究 43、42-51 山本登志哉 1991 幼児期における「先占の尊重」原則の形成とその機能 教育心理学研究 39(2)、122-132 ハ U 1 E A

(12)

The relationships between the types of self-regulation and demand behaviors in children

Tomoko Suzuki (Tohoku University)

The purposes of this study were to classify children by the types of self-regulation and toexamine the relationships between them and demand behaviors. In study 1, developmental changes ofself-regulation

were examined from two-year-old to five-year-old children. Nursery school teachers rated 39 children on self-inhi bition and self-assertion scales of the self-regulation questionnaires.

In study 2, it was examined that relationships between four types of self-regulation and demand behaviors of 11 target children. They were observed their interactions with peers during free play.

The main results were as follows:

(1)Scores of self-inhibition were increased from two to five year-old-children. But scores of self-assertion were constant from two to five year-old-children (study 1 ).

(2)“Inhibition-highand assertion-high"type child tended to make more requests in two years old (study 2 ) (3)“Assertion-high"type chi ldren accomlished their purposes more than “assertion-low"type chilren in five years old . (study2) .

kew words : self-inhibition, self-assertion, demand behavior

唱 E -a 市 E A

表 3 焦点児の特性(性別、主張得点、抑制得点) .結果 2 歳 児 主 張 低 主 張 高 抑 制 高 B (女児、 2 2 , 2 7 ) A (女児、 2 8 , 2 3 ) 抑 制 低 c  (男児、 1 3
表 9 行動変化による成功率 ( 5 歳児) 行動変化あり 行動変化なし タイプ I 5 / 1 2 ( 4 1 .  7 覧 ) 4 / 7  ( 5 7 . 1 % )  タイプ I I 2 / 9(22.2 覧 ) 0 / 7(  0 % )  タイプI I I 7 / 1 9 ( 3 6

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