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骨芽細胞におけるストレス応答に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

骨芽細胞におけるストレス応答に関する研究( はしがき )

Author(s)

小澤, 修

Report No.

平成9年度-平成10年度年度科学研究費補助金 (基盤研究

(C)(2) 課題番号09671041) 研究成果報告書

Issue Date

1998

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/379

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

£まこ し カミ き 本報告書は、平成9-10年の2年間、文部省科学研究費補助金基盤研究(C)(2)の 援助で行った「骨芽細胞におけるストレス応答に関する研究」に関する研究成果 をまとめたものである。 種々のストレスに対する生体反応をストレス反応とよんでおり、環境の変化に 対し生体は迅速に反応する。紳胞に熟ストレスや化学ストレスを負荷すると、 連の蛋白質の合成が誘導される。これらの蛋白質、すなわちストレス蛋白質

(heat shock protein,HSP)が蓄積した細胞は、再度のストレス負荷に対して耐性

を獲得する。HSPは細胞内で分子シャペロンとして作用することが既に明らかとさ れているが、最近、このHSPが非ストレス下の正常の細胞においても発現しており、 細胞の増殖・分化などにも関与していることが明らかにされつつある。 HSPはその分子量から、HSP90、HSP70等の高分子量HSPと分子量が15KDa-30KDaの 低分子量HSPに大別される。高等動物の低分子量HSPは、従来よりHSP27が知られて いる。しかし、これまでレンズ特異蛋白質とされていたαBクリスタリンが、新組 織などレンズ外組織でも発現し、ストレスに応答してその合成が誘導されること が報告され、低分子量HSPファ ミリーの一員であることが明らかとなってきた。こ れまでに私共は、骨代謝において中心的な役割を担っていると考えられている骨 芽細胞において、HSP27が化学ストレスによりアラキドン酸遊離反応と共役して誘 導されること、さらにプロテインキナーゼCの活性化がその誘導を抑制することを 明らかとしてきた。本研究では、骨芽細胞において熱および化学ストレスのみな らず、骨代謝調節因子であるプロスタグランジン、エンドセリンなどの生理活性 物質がHSP27の誘導を促進することを初めて明らかとした。

細胞が熟ストレスを受けると、細胞質に存在するheat shock transcription

factor(HSF)が三量体構造をとって活性型になり、それぞれのHSP遺伝子のプロモ

ク一部分に存在するheat shock element(HSE)に結合し、その結果HSP遺伝子の転

写活性が増加して、それぞれのHSP蛋白質の合成が促進され、細胞内浪度が増加す る。本研究では、骨代謝調節因子によるHSP27の誘導における細胞内情報伝達機構 を検討し、イノシトールリン脂質などの細胞膜リン脂質の代謝回転がその誘導に 関与することを明らかとした。さらに、その下流においてプロテインキナーゼCお よび肘Pキナーゼの活性化がHSP27の誘導に促進的な役割を果たすことを明らかと した。 本研究の成果を基■にして、今後、骨代謝における低分子量ストレス蛋白質の機 能と生理的意義を追求していきたい。さらに、骨組髭症に対する治療法等、臨床 医学への応用する道を探っていきたい。

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