• 検索結果がありません。

児童が主体的に学ぶ、思考にそった授業構成

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "児童が主体的に学ぶ、思考にそった授業構成"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

児童が主体的に学ぶ、思考にそった授業構成 専 攻 高 度 学 校 教 育 実 践 コース 教員養成特別コース 氏 名 古 岡 真 1 課題設定の理由と研究の方法 私は学部時代から楽しい授業をしたいと考 えてきた。当時考えていた楽しい授業とは、教 師が、子どもが興味をもてるような楽しい活動 を取り入れることで、子どもに興味をもたせ、 学習内容を楽しく感じ、意欲的に学習に取り組 める授業である。そこで、その考えに基づいて 1年次の授業実践では、導入時に児童が興味を もてるよう、教科書の挿絵をもとに考えた話を スケッチブ、ックに作って提示したり、児童の身 近にある漫画「はだしのゲン」を見せたりする ということを行った。また本文から語句を探す といったキーワードクイズのようなゲーム的な 活動,積み木を使って体積を考える操作的活動 を取りいれたりして実践を行ってきた。しかし、 児童は活動には楽しそうに取り組んでいたもの の、本時にまとめになると、教師が覚えること を一方的に説明し、児童が楽しく取り組む授業 になっていなかった。このことは、昨年のクラ スのある児童がくれた寄せ書きにあった「先生 の授業は面白かったけど分かりにくかったで す。

J

という言葉からも明らかとなった。私がこ のように「子どもが楽しく感じるように、学習 内容を教え込む授業」を考えた背景には、私の 学習とは「嫌なものだけどしなければならない、 無理やりさせられるものだJという考え方があ る。 しかし大学院での学びを通して、私の学習 実 習 責 任 教 員 山 田 芳 明 実 習 指 導 教 員 葛 上 秀 文 実 習 指 導 教 員 端 村 達 也 に対する考えは、「嫌なものだけどしなければな らない、無理やりさせられるもの」から「本来 学習することは学習者が主体となって行われる もので、その学習するという活動自体が楽しい ことである」というように変容した。このこと から、楽しい授業とは、楽しくないものを楽し く感じるように教えるものではなく、児童が自 ら考え、学ぶことが楽しいと感じる授業でなく てはならないと考えるようになった。そこで児 童が主体的に学ぶ授業を行いたいと考えたのが 研究のきっかけで、ある。 なお、研究の方法としては、まず、先行研究 にもとづいて、「主体的に学ぶこと」とはどのよ うなことかを明らかにする。次に、「思考にそう こと」についても明らかにする。そして「児童 が学ぶことと、児童の思考にそうこととの関連 性

J

明らかにし、文献をもとに「児童が主体的 に学ぶ」ための観点を導き出す。 その観点をもとに、「子どもが楽しく感じるよ うに、学習内容を教える授業」というスタンス で行った3つの授業実践について改めて検討し、 児童が主体的に学ぶことの妨げになっていたと 考えられる共通の問題点を導き出し、改善の方 針をたてる。そして改善の方針をもとに 2つの 授業実践を行い、それを考察することで、研究 の成果と課題を明らかにする。最後これらを総 括し、今後の実践の方向性を示したい。

(2)

2 児童が主体的に学ぶ授業をするために (1)主体的に学ぶとは 私は学校での学習を「嫌なものだけどしなけ ればならない、無理やりさせられるもの」とい う受身的なものだと、とらえていた。しかし、 本来学習とは、主体的に取り組むものである。 そこで、児童が主体的に学習活動に取り組み、 自ら考える様子を「学習」ではなく「学ぶ」と 定義づけることとした。 (2)思考にそうとは 私は子どもの思考には流れがあると考える。 そこで、教師が児童の思考の流れに近い距離を 保って離れないでいることを思考にそうことと する。思考にそうことの具体的な手立てとして、 児童の思考の流れを考えて、綿密に授業計画を 立てることとする。そのことで、児童が知識を 獲得するまでの過程において、やり方を覚える のではなく、自らのカで知識までたどりつける ようになり、主体的に学ぶととができると考え ている。 (3 )主体的に学ぶことと児童の思考にそうこ との関係性について 「学ぶ」とは内発的なものであり、外発的に 「学ばせる」ものではない。そこで、教師が一 方的に教え込んだなら主体的に学ぶことにはな らない。そこで、児童が主体的に学ぶには、児 童の思考につながりがうまれなくてはならない と考えた。すなわち、教師が思考にそって活動 につながりがうまれるよう授業の計画を考える ことで、児童が主体的に学ぶことができると考 える。 (4 )児童が主体的に学ぶ授業をするためには 授業とは 1時間だけで終わるのではなく、単 元全体や学習の系統における学年ごとのつなが りをもって行われるものである。そこで、思考 にそって授業を構成する上で、 1時間の授業内 での児童の思考ではなく、単元全体で見て児童 の思考につながりをもてるような 1時間にしな けれまならないと考えられる。 これらのことから、児童が主体的に学ぶ授業 をするためには、大きな流れで授業をとらえて 構成し、それをもとに授業の初めと終わりにお いて児童の思考がつながるように授業を構成す ることが、主体的に学ぶことにつながると考え られる。 3 実践 (1) 実践授業 I ここでは、私が学習を「嫌なものだけどしな ければならない、無理やりさせられるもの」と 考えていた頃の授業実践を 3つ授業A、B、C として取り上げる。したがって、児童が楽しく 感じるように教える授業を行うことを目的とし て授業実践を行ってきたものである。そのため に、「学ぶ」とは違う方向性の授業となっている。 なお、この実践は大学院 1年次と 2年次の前期 (平成 22年 9月 平成 23年 4月)にかけて 行った。そこで、行った授業実践を、「学ぶJと いう考えにもとづいて、考察を行い、課題を見 つけ出す。 考察の方法として、まず私の設定した活動が 児童の思考にそうものであったかということを 指導書との比較において明らかにする。さらに、 実際の教師の働きかけをプロトコル分析と実際 の授業の様子から考察を行い、問題点を明らか にする。 (2) 3つの授業からの考察 「児童が主体的に学ぶために、思考にそった 授業構成」をおこなうために、 3つの授業の考 察から、共通の課題を 3つ導き出した。

(3)

1活動の設定が児童の思考を妨げている 児童が興味をもてると考え、指導書には無い 活動の設定を行ったことが、児童が主体的に学 ぶことを妨げるものであったo活動を設定する 際、教えなければならない事柄を楽しいと感じ るような活動を考えて授業を構成しているため に、児童の思考が重視されないものとなった。 その思考のつながりを重視していないがために、 活動と活動とにつながりがないものとなってい る。そのため、私は児童の思考を活動にそわせ ようとしているので、児童の思考にそわず、教 師が楽しいのではなし、かと考え設定を行った活 動も、なぜこの活動を行うのかがわからないた めに、教師の指示で行われるものとなった。 2めあてと無関係な教師の発言が児童の思考を 妨げている プロトコル分析から、教師が、児童の思考に そわない発言をおこなっていることが分かった。 このような発言は、私が児童が主体的に学ぶ姿 を、意欲的に活動に取り組むことであると想定 していたことからあった。しかし、授業の中で 活動のつながりがわからない児童が、発言はあ まりなかった。そこで、、何とか活動を盛り上げ るために、このような発言を行ったが結果的に は、児童の思考が妨げられ、活動につながりが 無くなり、児童が学ぶことが出来なくなったと 考えられる。 3 教師の活動における学習内容の取り扱いか たが児童の思考にそってし、ない 指導書と同じ展開の部分でも、実際に授業を 行うと上手く流れず教師が一方的に行う授業に なってしまった。それは、私の活動における取 り扱いが不十分で、あったために、児童がわから ないまま授業が進んで、しまったからだと考えら れる。 (3 ) 改善の方針 導き出した共通の課題より、児童の思考がつ ながりをもてるために、以下の 3点を改善の方 針としてたて、授業実践を行うこととする。 1設定する活動と活動とに児童の思考につなが りがもてるようにする 思考にそった授業を行うためには、あらかじ め児童の思考を想定し、活動の設定を行う必要 がある。まず、単元全体で見たとき、その授業 で行う時聞がどのような役割をもって、設定さ れているかを教師が把握する必要がある。次に その時間で児童に付けたい力を考え、そこに向 かつて授業を構成していく。その前提のもと、 児童の思考が流れるように児童の思考を想定し 授業を構成し、実践を行う。 2活動の取り扱いを児童の思考にそったものに する。

r

1設定する活動と活動とに児童の思考につ ながりがもてるようにする」のなかで、児童の 思考を想定し授業の構成を行えば、児童がつま ずくであろう場面が想定される。つまり、つま ずきに対して、つまずきで、思考が止まったまま、 授業が進まないように、つまづくであろう部分 の取り扱いを吟味し、児童の思考が流れるよう 支援する手立てを考えることとする。 3発問の精選を行い、児童の思考にそった言葉 掛けを行う 児童の思考につながりがもてるよう授業の活 動を設定した上で、実際の授業における、教師 の発問の精選を行う。今までの授業実践では、 児童の思考ではなく、活動をどう児童にさせる かということを考えていたために、教師の発問 や言葉掛けが児童の思考にそっていないものに なっていた。そこで、児童の思考を妨げないよ うに、無関係な発聞をおこなわないようにする

(4)

だけでなく、主体的に児童が学んでいけるよう に言葉掛けを行うこととする。 4 授業実践E 改善の方針に基いて、授業D と授業Eの実践 をおこなった。その実践から考察をおこない、 研究の成果と今後の課題を導き出した。 授業Dでは、活動の設定や児童の思考を妨げ るような教師の言葉掛けはなくなったことで、 授業 Iのように活動がそれるということはなく なった。しかし、導入における動機付けが不十 分であり、児童の「やりたい」という気持ちを もてるような導入にはなっていなかった。さら に活動の取り扱い方に関しては、まだ不十分で あるために、多くの児童が主体的に学ぶことが できなかったと考えられる。 そこで、授業Dにおいて、そこで品、 3つの改 善の方針を踏まえた上で、(ア)児童が主体的に 課題に取り組んでいけるよう思考にそった導入 を考えることとした。さらに

r

2

活動の取り扱 いを児童の思考にそったものにする。」において、 活動が児童の思考にそって分かるよう取り扱わ なければならないことを今まで以上に吟味し、 授業の構成を行った。その結果として、児童が 主体的に学ぶ姿が見られるようになった。 5 本研究で得られた成果と課題 (1) 成果 「児童が主体的に学ぶ」にはまず、活動の設 定につながりがなければならない。活動の設定 につながりがなければ、耕市は実際の授業の中 で、つながりをもたせようと言葉掛けを行った り、説明を行ったりすることとなった。そこで つながりを考えて活動の設定をおこなうことで、 教師が言葉で無理やり活動をつなげるというこ とがなくなった。次に、活動の取り扱いを児童 の理解にあわせたことで、児童がわからないま ま授業が進むことはなくなり、児童が主体とな って授業が行われた。さらに、発問の精選によ って授業の流れが、児童の思考から外れること はなくなった。最後に、児童が主体的に学ぶに は児童の思考にそってつながりがもてるよう活 動の設定を行った上で、この 2つのことが相互 に作用することで、児童が主体的に学ぶ授業が 行われることが明らかとなった (2)課題 まず、教師が想定した児童の恩考とは、ずれ てしまった時の教師の対応に課題があった。児 童がわからなくなったら、児童が学ぶことより も、授業を教えるという以前の考えが働いてし まうことが言える。このことは私の意識の中に 「教える」とし、う考えが残っていると考えられ る。次lこ、授業Dにおいて問題が解ける児童は、 教師に言われずとも課題意識をもち、主体的に 取り組んでいたが、問題が解けない児童は課題 意識をもてていないようであった。そこでさら に多く学びの本質に迫れるよう、導入において の動機付けをより吟味していかなければならな い。最後に、学習活動の取り扱いである。これ は改善の方針として打ち立てたもので成果もあ げられたが、課題も残っている。活動を取り扱 いすぎれば、出来た児童は遊んでしまうし、逆 に取り扱いが不足していれば児童がわからない まま進む一方的な授業になる。このことから、 児童の実態に応じて個別の支援を行っていく必 要があると考えられる。 この実践研究課題はこれからも追求していき、 日々の授業の中で児童が主体的に学ぶことがで きるように常に向上を目指し、実践に当たって いきたv¥

参照

関連したドキュメント

[r]

12 月 24 日に5年生に iPad を渡しました。1月には1年から 4年の子どもたちにも配付します。先に配っている iPad

文部科学省が毎年おこなっている児童生徒を対象とした体力・運動能力調査!)によると、子ど

わが国において1999年に制定されたいわゆる児童ポルノ法 1) は、対償を供 与する等して行う児童

本学級の児童は,89%の児童が「外国 語活動が好きだ」と回答しており,多く

最後に要望ですが、A 会員と B 会員は基本的にニーズが違うと思います。特に B 会 員は学童クラブと言われているところだと思うので、時間は

児童について一緒に考えることが解決への糸口 になるのではないか。④保護者への対応も難し

市内15校を福祉協力校に指定し、児童・生徒を対象として、ボランティア活動や福祉活動を