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未熟児についての一考察

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(東京女医大忌第27巻第7号頁383−393昭和32年7月)

未熟児についての一一a考察

東京女子医科大学衛生学教室(主任吉岡博人教授) 水 ミズ 谷 タニ 民 タミ

(受付昭和32年5月28日)

緒 言 我が国乳児死亡率の著しい減少が,乳児三大死 因中の消化器疾患及び呼吸器疾患の減少によるこ とが明らかになるにつれ,残された問題は先天性 原因による死亡となった。今や小児衛生の問題は 先天性原因による死亡を分析するために,出生を 中心として種々の研究が行われている。 著者1)はさきに,川崎市中央保健所管内の昭和 25年目ら29年にわたる5年間の出生票にもとづき, 出生時体重を中心としてこれに関係があると思わ れる社会生物学的因子との関係を調査した。即ち, 従来の報告のごとく,母の年令,分娩回数出生 の季節,身分,分娩の場所及び出生時立会人等 が,出生時体重に影響することを観察した。 今回は,前回に用いた出生票と,1年未満の死 亡にもとつく死亡票を用いて,未熟児を中心とし て以下述べるごとき調査を行った。 未熟児の定義については,国際的になお論議の 多いところであるが,一般には2,5009以下が採 用されている。我が国では2,5009未満として取 扱っており,この点に関しては山下等2)∼4)は体重 別乳児死亡率より検討して,男児では一旛妥当と みなしている。しかし男女の出生時体重に生物学 的差異がある事は明らかであり1)5),未熟児の境界 がこの差異を無視して一律:に2,500g未満とされ ていることは不合理である。甕等5)はこの点に着 目し,男女別平均出生時体重,乳児死亡率,未熟 児の出生性比,性別の未熟児死亡率等より検討し

て,女児では男児よりも509少い2,4509を未

熟児の境界とすることを提唱した。そこで著者は これにならって女児の境界を2,4509とする点を 再検討するとともに,一応女児の未熟児の境界を 2,450g未満として,未熟児及び成熟児の出生時の 社会生物学的環境が,新生児死亡及び乳児死亡に 如何なる影響を及ぼしているかを追試観察した。 資料及び調査方法 出生票は昭和26年!月から29年12月までの4年間に 川崎市中央保健所管内で出生したもの18,717枚を用 いた。死亡票は同出生児の1年未満の死亡によるもの (昭和30年にわたる)471枚を用いた。新生児死亡は生 後4週未満に死亡したものの死亡票77枚を用いた。第 三国入及び必要項目に不明な点のある出生票及び死亡 票や,該当する出生票のない管外よりの転入者の死亡 票は除}外した。 検定方法は百年号の差の検定 t=v,一!一一i=一r一一..=P.L/. PL’一一.….. !P1(100−Pi)十P2(100 一 P.,)によった。ただし N 一一’一一i一一一一 tt n2一一 Pl, P2は比較する二つの百分率, nl, n2は二標本の それぞれの観察数であって,tの値が2以上の場合を 有意の差があるものとした。 研究結果及び考察 1 未熟児の境界 1.我が国における未熟児の境界 未熟児の境界は,欧米では2,5009以下として 2,5009を含めているのに反し,我が国では2, SOOg は成熟児として扱うので,これによってどの程度 の差がつけられるかを分析した。2,500g代は第1 表のこ“とく(男女の計)477名で,その中2,5009丁 度のものは213名(45%)の多数にのぼり,2,5009 附近のものが丁度2,5009として記載されるので はないかと思われる。このため2,500gを入れる か,入れないかにより未熟児の数は以下のごと くことなり,2,5009を入れない揚合の未熟児は

Tamiko, MIZUTANI. (Department of Hygiene,

the premature infants.

Tokyo Women’s Med. Coll.) : Observations on

(2)

40

第1表体重別新生児死’亡王

子 女 体 重 ユ,GOO∼ 1, loo 一v 1,200 nv 1, 300 1, 400 一v (g) 死 亡 数 1 ‘100 1,200 1, 300 rv 1,400 1, 500 0 1 2 1 3 出 生 数 死亡率(%) 死 亡 数 1 1’ 2 3 4 1. 500 ユ,600 ユ,700 1, 800 2. 000 f N 1, 600 I L −v 1,700 nv 1,800 .v 1,900 ・w@2, OOO 1 4 3 0r 6 2 14 6 6 10 4 6 13 20 32 22 0 100. 0 100. 0 33.3 75, O 66. 7 23. 1 25.Q 18. 8 9.1 0 2 3 2 4 8 4 3 7 3 出 生 数 2・ooo rv 2,loo 2,loo rv 2,200 2,200 rv 2,300 2,300 rv 2,400 2.400 tv 2,500 2, 500 f一 2, 600 2,600 tv 2,700 2,700 一v 2;soo 2, 800 ・一v 2, 900 2,900 t・v 3. 000 7 7 9 6 2 3. ooo rv 3, loo 3,100 rv 3,20e 3.200 tv 3,300 3, 300 ‘v 3, 400 3,400 一u 3,soo 18 6 5 11 9 66 52 123 105 157 201 423 455 643 457 21.2 ユ1.5 4.9 9.5 2.5 1478 782 702 858 632 3.5 1.7 2.O O.9 0. 4 1.2 0, 8 0.7 1.3 1.4 1 2 4 5 6 16 14 21 31 35 2 4 9 0 7

1

0 5 3 7 5 15 4 3 9 2 3,500 ・一v 3,600 3,600 一v 3,700 3, 700 一・ 3, 800 3,300 t−v 3,900 3,goo .一v 4,000 1 2 3 0 4 592 420 456 263 126 O.2 0,5 0.7 0 2.2 3 2 0 0 0 76 62 158 143 193 276 489 586 741 474 1590 784 697 816 522 463 310 353 187 85 死亡率(%) o leo. 0 75.0 40. 0 66. 7 50. 0 28. 6 14.3 22.6 8,6 4, OOO N 4, 100 4, loo rv 4, 200 4,200 t−y, 4, 300 4, 300 tv 4, 400 4,400 一v 4.500 ユ、 1 2 0 1 4,500 ∼4,600 0 4,600 ∼4,700 0 4,700 ∼ 4,800 0 4,800∼ 4,900 0 4,900∼5,000 0 5,000 (ノ 5,100 1 0

1:llに1:;911 9

131 77 33 17 7 9 4 8 5 1 1 0 1 O.8

L3

6.1 0 12. 5 o o o o o 1 o o o o o o o o o o o o o e o o 2.6 6. 5 5.7 0 3.6 0 1.O O. 5 0.9 1. 1 O.9 0. 5 0. 4 1. 1 0. 4 0. 6 0. 7 0 0 0 93 42 16 13 5

1

6 2 3 1 3 , o o o o o o o o o o o o o o o o 一一@884, b

(3)

第2表体重別乳児死.亡率

.レ 1死 亡 数 i 男 体 女 1 重 (9) 出 生 数 死亡率(%) 1, ooo nv 1, loo 1,100 rv 1,200 1,200 rv 1,300 1, 300 rv 1, 400 1,400 tV ユ,500 0 1 2 1 3 i [ l i 2 3 4・ 1 0 100. 0 ユ00.0 33. 3 75. .O 死 亡 数 1 2 4 3 6 出 生 数 1 2 4 5 6 死亡率(%) 1,500 ”J 1,600 1,600 rv 1,700 1,700 x−v 1,soo 1,800 r−y 1,900 1,900 t−u 2, OOO 6 5 9 12 5 2, ooo ・一r 2, loo l 2, leO N 2, 20Q l 2,200 r−v 2,300 1 2,300 r一一/ 2,400 2,400 ”” 2,500 !r一 . t−tt−L一.一..t. ..一tttl [’ 2,500 ! 2,600 2,700

ユ.8 11 10 13 10 6 13 20 32 22 100. 0 39.3 45. 0 37.5 22,7 27. 3 21,2 8.1 12, 4 6,4 11 5 i s L

li 11

1 2

16 14 21 31 3E 18gi 8’ i80,18 100i. Ppm一 i 66 52 ユ23 105 157 .v 2,600 .v 2, 700 nu 2,800 .v 2,900 .v 3, OOO .一?3,100 .Ni 3,200 −y 3,300 N 3, 400 N 3,500 9 16 10 18 8 201 423 455 643 457 68. 7 35.7 23. 8 35. 5 5.7 8 6 13 7 ユ.2 76 62 158 143 193 276 489 586 741 4・74

1

4.5 3,8 2.2 2.8 1.8

E

7 16 11 12 9 10. 5 9.7 8.2 4.9 1 6.2 1 .T 1 3, OOO 3, 100 3,200 3, 300 3,400 3,500 一v 3,600 3,600 xv 3,700 3,700 t−i 3,800 3,soo xv 3,goo 3,goe rf−y 4,000 4.,ooo rv 4,100 4,100 tv 4,200 4,200 rv 4,300 4,300 t−i 4,400 4,400 t一一/ 4,500 36 16 12 22 1Dr 9 8 10 8 6 ユ.478 78‘?g 702 858 632 592 420 456 263 166 2. 4・ 2.0 1.7 2.6 2.4 1.5 1.9 2.2 3.0 4.8 32 ユ1 11 20 6 10 4 2 0 ! 2 1 3 0 0 4, 500 tv 4, 600 4,600 一一. 4,700 4,700 tv 4,800 4,800 ・v 4,900 4,goo n一. s, ooo o o o o o 131 77 33 17 7 9 4 8 5 1 1.5 1.7 9.7 0 0 2 1 0 0 0 o o o o o o o o o o 2.5 3. 3

19

1.6

L8

1590 784 697 816 522 2.0 1.4 1.6 2.5 1.1 463 3!0 353 187 85 2.2 1.3 0.6 0 1.2 93 42 16 13 5 s,ooo t−x s,loo s,loo rv s,200 5,200 iv 5,300 o o /

T

1 0 1・ o o 100. 0 6 2 3 1 3 o o o o o o 2.1 2.4 0 0 0 o o o o o ”nvi o’@’ o o 1 一 385 一一

(4)

42 2,5009を入れた場合の85%(1374×100/1587) にあたる。この15%の差はかなり大きなもので あり,2,5009を含めるか否:かに関し,なお検討さ るべき余地を残している。 2,500gを含めない場合の未熟児数 1,374(出生中7,3%) 2,500gを含めた一合の未熟児i数 1,587(出生中8,5%) 2.体重別新生児死亡率及び乳児死亡率 生後28日未満に死亡した新生児につき,死亡率 と出生時体重との関係を観察するために,各体重

階級別の死亡蝋そ鎌雛織蟹回数

・…)により講ずると・第・嶽鵬・図の

ごとく男女により異ることがわかる。体:重1,500g leg 碧80 辛60 盈 2 40 ir 20 ロ ロ _. W 乳児死亡率では前述の如く小数例をのぞけば,女 児は常に男児より低く男女とも体重の増加するに 従い減馴する。女児では2.5009代ですでに2.5 %に達しているのに,男児ではなお4.5%であ る。以上男女聞に認められる新生児死亡,乳児死 亡の差は,本来の男児の高死亡率にもとつくもの と考えられる。 ここで2,500g代の乳児死亡について分析する と,前述のごとく2,5009代の出生の45%は丁 度2,5009であるが,死亡数では男児2,5009代 の死亡数9名の中,6名(67%)が丁度2,500g のものである。これは郎等5)の結果とほぼ同じ で,未熟児であるべき2,4009代のものを切上げ て2,5009として記載したためではなかろうか。 女児では2,5009代の死亡数7名中3名(44%) が丁度2,5009であるのみであった。以上のごと く体重別死亡率からみても男女間に性差のあるこ とは明らかであり,女児の未熟児境界線を男児よ り低い体重におくことは妥当と考えられる。 3.未熟児の出生割合 第3表 未熟児及び早産児の出生割合及び 出生性比 ox.i

2,0 3.0 40

体重(K2) 第1図 体重別新生児死亡率 5,0 未満及び4,0009以上は少数例のため結論をさけ るが,男女とも出生時体重の小さいものに死亡率 が高く,体重の増加するに従って減少する。部分 的例外を除いて大部分は男児の死亡率が女児より loe 蕃 80 曳6。一 垂 茗・・幽 尊 20 o’ [X」/i)1,

一男 幽一・’ 出生数 男 9.393 女 1... [出生 性比 未 熟 児 数 607 9, 324 101 712 (767) 85 (79) 未熟児生1早 産早産児出

墾多)匪勢生(%)

6. 4 7. 6 (8. 2) 200 1 2.i 一1 171 117 1.8 一tLs」一“Ll−inm=#=i=Xr一

su−nA一#

1,a 2.o 3,0 4.o

体重(h2〕 第2図 体重別乳児死亡率 5.o 高い。第1表で女児は2,3009以上男児は2,4009 以上はあまり大きな変動はないが,なお男児は女 児よりやや高率である。 次に乳児死亡についても同様なことが観察され る。即ち第2表,第2図にしめすごとくである。 ( )内は男女とも2,5009未満の場合 甕等5)は未熟児の境界を昭和26年の全国男女児 出生時体重の算術平均と標準偏差より計算して, 男児2,5009に相当する女児の体重を2,4509と した。これに従って未熟児の出生割合を見ると, 第二表のごとく7.0%前後である。女児は境界を 2,5009とした場合に比べて0.6%の減少である が,なお男児より高率であり,その差は有意であ る。総出生性比及び早産性比は100をこえるのに 比して,未熟児の性比は85(2,5009とする場合 は79)である。 次に未熟児の出生を藻類月数により満期産児と 早産児にわけて観察すると第4表のごとくであ る。未熟児中の早産児は,男児23%,女児17% 一一 386 一

(5)

第4表 未熟児の在胎月別出生割合と出生性比

…膣三園轡無

識46g

戟E・

i出生

障比

592 (646) 83. 1 (90. 7) 79 (73) コ38 12e (121) 115 (114) 早産児め 未熟児中 (%) 22. 7 16. 9 (16.9) 計 607 712 (767) 1…

1計

( )内は男女とも2,500g未満の場合 でその差は有意であって,女児の未熟児の大部分 は満期産児である,なお,早産児の出生性比は115 であり,満期産児の出生性比は79(2,5009の場合 は73)であることからも,女児の未熟児は満期産 児が多いことが明らかである。そういう点から体 第5表 満期産早産別成熟児未熟児別 新生児死亡率 総 数 在台月3

矧…ユ。ケ月以上9ケ月以下, 計

…体動.: 」一一..i一一..⊥

;成

g脚1酬…輝㌔・騨 1塞・.

瞳勢…/l:宝1・・「.・発ン19・)1(・27・1;81・)1 1. 04 (190/ユ8,346) 三 重のみで未熟児を定めることには問題があろう。 4.体重別,在胎月別にみた新生児死亡並びに 乳児死亡 成熟児,未熟児について満期産,早産別に出生 100に対する新生児死亡率を観察すると第5表の ごとくである。男,女,総数ともに未熟児は成熟 児の10倍以上の高い死亡率をしめす。さらに表 の計によって早産児と満期産児を比べると,前者 より大きな死亡率の差をしめし,これは2)5)7)8)諸 氏の報告と同様である。同様なことは第6表の乳 児死亡率においても観察される。なお,早産児の 第6表 満期産早産別成熟児未熟児別乳児死亡率 総 数

[灘m・…

成熟児 2. 02(348/17,231) 9ケ月以下 計 、蜀ll,,i、369/福1・

i干瓢…,ii21・!

41. 70 (108/259) 計 2. 3g 1 (438/18, 3ca)1 34. 77 (129/371) i4・g 1 (198fl,374)] 3. 03 (567/18,717)i 在春月 .. 1

数別10ケ月以上

1 体重rJ l I 男 23. 45 i 1. 48 i (87/371)1 (277/18,717)

1謙一旨・ケ囲計

隙児,(84/1:IS・/l llbll・・、(93/1;19・・ ] 9ケ月以下l

r

計 T 蝋児「、、96/1;1舞、) 未熟児 (30/469)6. 40 26. 46 (39/138) 20. 97 [ 2. 38 (13f62)i (209/8,786)i I 未熟児 計 19,66.. . 1 (so/469)1 (57/138)1 (107/607)141.EO 1 17.63 11.37 (69/607)

計i…4/1樹(鵜・)(・62輪・

女 K翻三月 \数別 XN 体郵9\ 成熟児 10ケ月以上・9ケ月以下 E 2. 68 (246f9,193) 35. 00 (70/200) 3. 36 (316f9, 393)ii 計 O. 63 (54f8, 56 3・) 6. oo [ o. 66 .型50}L(雪18:鯉 29. 75 (26/121) 女

嘩鍬。。_9ケ,以下

体重別\ ・未熟児

計 成熟児 1. 78(152/8.563) 未熟児 3.73 (22/590) O. 83 (76/9, 153) 6. 78 (40/590) 16. 00 1 1. 86 (8/50)1 (160/8,613) 42.15 ..(r5..一/i2一,)i 12. 80 (91f7i.1) 計 2. 10(192/9,153) 34. 50 (59f171) 2. 69 C251f9, 324) 8.16 (58/711) 22.sl 1 1.23 (3gf171)i (115/9,321?11 成熟児と,満期産児の未熟児の死亡率を比較する と,早産児の成熟児がやや高率である。統計学的 には,新生児死亡では総数において,乳児死亡で は総数及び男児において有意の差を認める。な 一387一

(6)

. 44 お,早産児と満期産児を比らべると同じ未熟児或 いは成熟児であっても,早産児は満期産児よりも 死亡率が高く,これによって体重よりも下潮月数 による影響が大きいこどがわかる。これは甕等5) の報告と同様である。 H :未熟見と出生時の社会生物学的因子 1.未熟児と出生順1)位出生:第7表にしめす ごとく,第1子中の未熟児は8.5%で,第2子以 上にくらべてやや多い。統計学的にもその差は有 意である。第1子が第2子以上の出生児にくらべ て出生時体:重が低いこと1)からして当然である。 第7表 出生順位別未熟児出生 に対する関心が強く,行きとどいた養育がなされ るためであろう。次に乳児死亡については第9表 にしめすごとく,未熟児,成熟児,とも第2子以 上が高率であり,その差は何れも有意である。以 上未熟児の出生は第1子に多いにかかわらず,死 亡率は逆に第2子以上に高率なことから第2子以 上の乳児の養護がより適切に行われなければなら ないと思われる。 第9表 出生順位別乳児死亡 未熟児

1

第 1 子 第2子以上

成熟児

未熟児

計 6,029 r 11,314 17, 343

562

(8. 53%)

812

(6. 70%) 6, 591 12, 126 1. 374 (7. 3490/) 18, 717

1第・子脚子以上i計

死 無 生 知 計 ro9 (10. 39%) 503 562 137 (16. 87%) 675 196 (14. 20%) 1,178 812 1, 374

t>2

成熟児

t>2

第8表 出生順位別新生児死亡

未熟児

第 1 子 第2子以上 計 死 亡 生 丁 丁

37 1 go

(6.51%)[ (11.08fZ.() 525 722 562 812 ユ27 (9.20%) 1,247 1,374

t>2

旗熟児

第・子隣而上1計

死日¢謁

生 存 計 5, 292 6, 029

371

(3.28“/o) 10, 943

471

(2.72e/.) 16, 872 11,314 1 17,343

防・子.笙・子昼,一計

49 死 亡 (O. 810A)

生存.

P ・, 9S・

101 1 150

(O.89%.) 1 (O.87%) 11,213 1 17,193 計 6Jo>’5−P−i15,IEi4 17, 343 t>2 2)死亡:先ず新生児死亡について観察する と,第8表のごとく未熟児では第2子以上が高率 であり,その差は有意である。成熟児では第1子 と第2子以上の死亡率聞に差を認めない。これは 未熟児の第1子は第2子以上に比べて,母の育児 t>2 2. 未熟児と身分 1)出生:第10表にしめすごとく非嫡出子の未 熟児は11%で,嫡出子の7%よりやや多く,その 差は有意である。非嫡出子は社会的に種々不利な 条件の影響を受けるためであろう。 第10表 身分別未熟児出生

嫡.出子非嫡出子計

成熟児

未熟児

計 16, 947 396 1 ! 327 1 47 (7. 26 %) i (10. 61%i) 18, 274 17, 343 ユ,374 (7. 340/S) 443 18, 717 L一一r t>2 2)死亡:新生児死亡を第11表で観察すると, 未熟児,成熱児とも非嫡出子の死亡は著しく高率 で,統計学的にも有意の差をしめす。これは出生 ・一 388 一一

(7)

に及ぼしたと同じ影響が出生後の生活にも及ぶ結 果であろう。乳児死亡は第12表のごとくで,.新生 児死亡と同様,非嫡出子の死亡が著しく高率であ り,その差は有意である。しかしこの差は新生児 死亡にもとつくものではないかとの懸念を抱かし めるため,乳児死亡と新生児死亡との差,即ち生 第11表 身分別新生児死亡

未熟児

二項糊壁.1..計

死亡(7.、鵜

生 存 計 1,209 1, 327

9

(19. 15%) 38

127

(9. 20%) 1,247 47 1, 374

t>2

後28日以後の乳児死亡について,成熟児,未熟児 別に身分別死亡率の差を訓下して検定した結果 (数字及び表は略す),未三児では有意の差は認め られないが,成熟児では明らかに差を認めた。即 ち未熟児では出生時体重が少いために,身分の如 何にかかわらず育児に特別な注意がはらわれる が,成熟児では未熟児の様なハンディキャップ。が ないために,非嫡出子は社会的悪条件にともなっ て放任されがちとなり,その結果高い死亡率を示 したものと思う。 第13表.死産の有無別未熟児出生

死産有死産剰計

成熟児

隔出潮非嫡出子

成熱児

未熟児

計 死 亡 生 存 計 519

92

(15. 06%) 611 16, 824 1,282 (7, 08%) 18, 106 17, 342 1,374 (7, 340%) 18, 717 oft 1”一dli”L’i’io 1

(O.530/o) 1 (15.150/e) 1 (O.870/o)

16,857 336 1,719 16, 947 ’i 396 i 17,347 F t ’一” 2 第ユ2表身分別乳児死亡 未熟児

1

嫡 出 子 非嫡出子

死亡(、3,7鍔)

生 存 計 1, 145 1, 327

14

(129. 79%) 33 196 (14. 20) ・ 1, 178 47 1,374

t>2

3.未熟児と死産の有無 1)出生:第13表にしめすごとく,死産の既往 のある母から生れる未熱児は15%で,死産の無 いもの(7%)の2倍で有意の差がある。死産の 原因となる種々の疾病は,同時に未熟児の原因と もなりうることから老えて,死産の既往のあるも 第14表 死産の有無別新生児死亡 1

未熟児

死産有死産無1 計

1

11 死 亡 (11. 95%)

1!6AI .A AI2Z (9. 05%) i (9.20.0.i)

生司

81 1 1, 166 計

t>2

成熟児

92 1, 282 1, 247 1,374

噸壁匪職副計

死 亡 生 存 (,.賜[(,3.。122)(,.,垂髪) 16, 607 265 ユ6,872 ’ff’i− 16,947

t>2

396 17, 343

t〈2

成熟児

1

死産有 死産無

‘.. ヨ副

15δ』一 (O., 87%) 1 (O. 87%) 計 死 亡 生 存

4

(O. 77%) 515 計 519 ユ6,678 ユ7,193 16, 824 17, 343

t〈2

一 889 一一

(8)

46 のに未熟児出生が多いことは当然であろう。 2)死亡:新生児死亡率を第14表で観察する と,未熟児では死産の有るものがやや高い死亡率 をしめすが,威熟児では死産の無いものの死亡率 がわずかに高い。統計学的にはいずれも有意の差 を認めない。乳児死亡は第15表にしめすごとく, 未熟児,成熟児とも死産のあるものの死亡率がや や高いが,統計学的には有意の差を認めない。以 上死産の既往のあるものは未熟児出生率は高い が,死亡率にまでは影響しないものと思われる。 第15表 死産の有無別乳児死亡

未熟児

2)死亡:第17表に新生児死亡をしめす。未 熟児,成熟児とも施設外の死亡率がやや高いが, 統計学的には成熱児のみ有意である。乳児死亡に 関する第18表においても,全く同様で,施設外分 娩の死亡率が高く,成熟児ではその差は有意であ る。以上により出生に関しては施設内分娩に未熟 第17表 分娩の場所別新生児死亡 未熟児

1死産有死産無

計 死 亡

18

(19. 56%) 178(13. 88%) 74 1 1,lo4 196 i g.iLi’1:.ligZ・20%.)一.ll 死 亡

防設内評設型

生 存 生 存 計 37 (9. 09%) 計 92 370 407 90 (9. 31%) 877 967 計

127

(9.20%) 1, 282 1, 247 1, 374 1,178

t〈2

成熱児

1, 374

t〈2

成熟児

施設内施設殉計

死 亡

死産有1死産無

16 (3. 08%)

455

(2. 70%)

計」

生 存 死 亡 生 存 503 16, 369 471 1 (2. 72%) 計 21 (O. 61%) 計 519 16,824

129

(O.93%) 3, 419 13,774 1

150

(O. 87%) 17, 193 16, 872 17, 343 3, 440 13, 903 17, 343

t>2

第17表分娩の場所別乳児死亡

未熟児

t〈2 4.未熟児と分娩の揚所 1) 出生:第16表にしめすごとく施設の内外別 未熟児出生率は,施設内が高率でその差は有意で ある。施設内分娩は,母に疾病のあるものや第1 子が多いであろうことから,未熟児出生率の多い のは当然であろう。 第16表分娩の場所別未熟児出生

睡設内陣設自計

死 亡 生 存 計

56

(13. 76%) 351 407 140 (14. 48%) 196 1 (14. 200% ) g,E!1,1一,’,,,’”1 967 1,374

成熟児

t〈2

成熟児

施設内1施恵外

未熟児

3・ 440 D」ユ3・ 903 ( 407P0.570/5)1(、,5暑錫) 計 3, 847 14, 870 ユ7,843 . 1,374 1 (7.340%) : 18, 717 死 亡

施設 内 施設外

51 1 420

(1.480/S) 1 (3.03%) 生 存 3,4E9 計

t>2

3, 440 13, 483 13, 903

47到

(2.72%) 1 16,872 17, 343

t>2

一 390 一

(9)

児が多いが,未熟児の死亡率は施設の内外で差が ない。未熟児の場合には,いずれも出生後の養育 に特別な注意がはらわれるためではなかろうか。 一方成熟児の場合は,新生児死亡,乳児死亡とも に施設外分娩の死亡率が高く,その差は有意であ る。これは,施設内で分娩するものは社会的にみ て比較的恵まれたケーース及び第1子が多いため, 出生後の養育にも充分な関心がもたれるのに反 し,施設外分娩のものの中には社会的に恵まれな いものや,多くの兄弟の末子のために充分な養育 を受けられないものが多いためではなかろうか。 5.未熟児と出生時立会人 1)出生:第19表にしめすごとく,医師立会 の場合に空回児出生が高率で,助産婦その他の立 会の揚合と有意の差をしめす。これは施設内分娩 と全く同様な理由で,医師立会の揚合は母体の条 件の悪いものや,第1子が多いためであろう。

成熟児

院亡

医 師陛置

生 存 計 25 (O. 88%) 2, 812 2, 837

125

(O. 86%) 14, 381 計

150

(O. 8790i) 17, 193 第19表 出生時立会入別未熟児出生 1 14,506 1 17,343 1 t〈2 こ組は成熟児の施設外分娩の死亡率が高いのと面 様,助産婦その他の立会の群では乳児期の育児が おろそかにされる結果であろう。 .第21コ口出生時立会人別乳児死亡 未熟児

「 医 師陛房翻二

死 亡 ss. 1 ... 一138. 1 ... 一196. i (13.70%) 1 (14.20%) (15. 80%) i 生 存

師陛奮勧 計

成鯉12,・837

未熟児

14, 506 ( 36711. 4590)1(♂≧9努) 計 3, 204 15, 513 309 869 1,178 計 367 1, 007 1, 374 17, 343 1, 374 (7. 34%) 18, 717

t〈2

成熟児

訓点奮鑑 計

t>2 2)死亡:三生児死亡は第20表にしめすごと く,未熟児,成二二とも医師立会の場合にやや高 率であるが,有意の差を認めない。乳児死亡は第 21表のごとく,未熟児では医師立会の方が有意で はないがやや高率で,成熟児の揚合は助産婦その 他の立会の場合が高率で,その差は有意である。 第20表 出生時立会人別新生児死亡

未熟児

死引( 511. 80%)(・.賜 生 存 2,786 :

計2,83714,506

t>2 6. 未熟児と単座多胎 1) 471 1 (2. 72%) 14,086 1 16,872 17, 343 出生:第22表のごとく,多胎の未熟児出生 率は単胎の7∼8倍であり,多胎の50%以上が 未熟児であることは当然のことである。この差は 第22表寸歩多胎別未熟児出生 i

師聖印璽 計

死亡( 38 1 89 1 127

P0. 35 90) [ (8. 840/e) 1 (9. 20%): 生 存 329 計 367 9ユ8 1,247 1, 007 1 1, 374

成熟児

未熟児

巨多tt胎

計 17, 264 1, 284 (6. 92%) 18, 548 79 L 17,343 1, 374

90

1

(7. 34%) (53. 20%) 169 [ 18,717

t〈2

t>2

一 .e91 一

(10)

48 統計学的にも有意である。 2)死亡:新生児死亡は第23表にしめすごと く,未熟児,成熟児とも多胎の死亡率が高いが, 統計学的には未熟児のみ有意である。乳児死亡は 第24表にしめすごとく,未熟児では多胎単胎の方 第23表 単胎多胎別新生児死亡 未熟児

許一1

127

(9.20%) 」 1, 247 がわずかに高いが,そめ差は有意でない。未熟児 で多胎の場合は,新生児死亡,乳児死亡ともに高 い死亡率をしめすのは当然であるが,多胎でも出 生時体重が成熟児の範囲に入るものは,死亡率は 単胎の成熟児と有意の差がない。 以上出生時の諸因子が未熱児に及ぼす影響は, 諸氏6)∼11)の報告と同様であった。 単 死 亡 生 存 計 (8. 330%) 1,177 胎 多 胎 107 20 (22.2i%’) [ .. J J. 1, 284 70 90 1, 374

t>2

成熟児

単. 胎 多

胎1 計

死 亡 i一一一一 一一

148 1 2

(O.86%) 1 (2.53%)

陰 存

計 17,1ユ6 17, 264 77 79

150

(O.87%) 1 17, 193 一…一一一

m

17, 3 一4 3

t〈2

第24表 単胎多胎別乳児死亡

未熟児

胎 多 胎 計

死■(、3.,易

生 存 1,114

26 1 196 !

(28.89%) 1 (14.209.) 計 64 1 1,ls4 1,284 90 1, 374

t>2

回忌児

単 胎 多

子 十

死 三 生 三 等

469

(2. 72%) 16, 795 17, 264

2

(25. 30%) 77

4ガ.

(2. 720%) I I 16, 866 79 17,343 t〈2 の死亡率が高くその差は有意である。成熟児では

総括及び結語

昭和26年目ら29年にわたる4年間に川崎市中央 保健所管内に出生した18, 717校の出生票と,同 出生児の1年未満の死亡票471枚を用いて,未熟 児の境界について検討し,さらに甕等にならって 女児の未熟児境界を2,4509として未熟児の出生 及び死亡状態を観察,検討した。更に出生時の社 会生物学的環境が新生児死亡,乳児死亡に如何な る影響を及ぼしているかを未熟児,成熟児別に観 察した。その結果を総括すれば次の通りである。

1 未熟児の境界

1.我が国における未熟児の境界:出生時体重 が丁度2,5009のものは,2,5009代のものの45 %をしめ,2,5009を含めた揚合と含めない場合 では未熟児数に15%の差を生じ,相当なちがい であることがわかった。 2.体重別新生児死亡率及び乳児死亡率:体重 別に新生児死亡,乳児死亡を観察すると,いずれも 体重の増加に従い減少し,男児は女児より高い死 亡率をしめす傾向がある。更に男児では2,500g 代の死亡の大部分が,丁度2,5GOgのものである ことがわかった。 3.未熟児の出生割合:女児の未熟児境界を 2,4509として未熟児の出生性比をみると,2,5009 を境界とした場合に比べて0.6%の減少であり, 総出生性比及び早産性比が100をこえるのに比し て,未熟児の性比は85である。未熟児の出生を在 胎月数別にみると,早産児の出生性比は100をこえ るのに比し,満期産児の出生性比は79であって, 女児の未熱児は満期産児が多いことがわかった。 4.体重別在胎月別にみた新生児死亡並びに乳 児死亡:満期産,早産別に,成熟児,未熟児につ いて新生児死亡をみると,未熟児は成熟児より, 早産児は満期産児より高率であった。乳児死亡で も全く同様なことがわかった。更に早産成熟児は 満期産未熟児よりも高率であり,とくに新生児死 一 892 一

(11)

亡の総数及び乳児死亡の総数,男児においては統 計学的に有意であった。早産と満期産を比らべる と同じ未熟児叉は成熟児でも,早産児の死亡率が 高く,これにより体重よりも三胎月数の影響が大 きいことがわかる。 U 未熟児と出生時の社会生物学的因子 1.未熟児と出生順位:未熟児の出生は,第1 子は第2子以上に比べて高率で,新生児死亡,乳 児死亡はいずれも未熟児,成熟児とも第2子以上 が高率であった。 2.未熟児と身分:未熟児の出生は非嫡出子が 嫡出子に比して高率であり,新生児死亡,乳児死 亡とも,未熟児,成熟児ともに非嫡出子が高率で あった。なわ生後28日以後の乳児死亡についてみ ると,成熟児のみ非嫡出子が高率であった。 3.未熟児と死産の有無:未熟児の出生は死産 の有るものに高率で有意の差がある。新生児死亡 では未熟児,乳児死亡では未熟児及び成熟児の死 産の有るものにやや高率であるが,統計学的には 有意の差を認めなかった。 4. 未熟児と分娩の場所:未熟児の出生は施設 内が施設外よりも高率である。薪生児死亡,乳児 死亡ともに施設外が高い傾向があるが,統計学的 には成熟児の揚合のみ有意であった。 5.未熟児と出生時立会人:未熟児の出生は医 師立会の場合が,助産婦その他の立会の場合に比 して高率である。新生児死亡は未熟児,成熟児と も有意の差はなく,乳児死亡の成熟児では助産婦 その他の立会の場合に高率で有意であった。 6.未熟児と単品多胎:未熟児出生は多胎に多 い。新生児死亡,乳児死亡とも未熟児では多胎に 多いのは勿論であるが,成熟児では単胎と多胎間 iこ差力葺なカ〉つナこ。 以上の所見よりして,未熟児の境界は男女の生 物学的性差を考慮して男女別々に定めるべきであ ると考える。なお我が国の未熟児境界が妥当であ るか否かの点及び,未熟児を早産,満期産に関係 なく体重のみによって決める点については,更に 検討の余地があるものと思う。出生時の社会生物 学的因子が未熟児に及ぼす影響については,諸氏 の報告と同様であった。 稿を終るに臨み終始御指導御校閲を頂いた吉岡.博人 教授,諸岡妙子助教授並びに甕君代講師に謹んでお礼 を申し上げます。 :文 献 1)水谷民子:出生時体重の研究,東京女医大誌 27, 38A/46 (B召32) 2)山下章・他:乳IE死亡の原因に関する統計的 観察 衛生統計3,19∼32(昭25) 3)嶋田和正:東京都における未熟児の状況 小 児保健研究 13,32∼33(昭29) 4)小宮山新一・他:未三児の出生と死亡につい て 小児保健研究,13,211∼214(昭29) 5)甕君代・他:未熟児統計についての一考察 東京女医大誌,26,295∼301(昭31) 6)甕看代・Pt :未熟児と若干の社会生物学的因 子 東京女医大乱,26,302∼305(昭31) 7)冨田一郎:杉並区における未熟児の統計的考 察 衛生統計,4,6∼13(昭26) 8)岩崎熈毅・他:大阪府下における未熟児の研 究 小児保健研究,13,142∼146(昭29) 9)川越慶三:大阪市における未熟児の出生につ いて 小児保健研究,13,96∼97(昭29) 10)角田分作:未熟児 厚生の指標,2,4∼10 (昭30) 11)角田分作:出生から乳児死亡への追跡 厚生 の指標,3,2∼32(昭31) 一一 898 一

参照

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