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個人投資家の金融知識と資産形成

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Academic year: 2021

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(1)個人投資家の資産形成行動とその背景. 個人投資家の金融知識と資産形成 藤 木 裕 目 1.はじめに 2.金融知識と投資行動. 次 3.金融知識と外部の知見の活用 4.終わりに. 日本と諸外国の実証分析によれば、金融知識の高い個人投資家の方が危険資産を保有する傾向があることが確 認されている。この結果は因果関係を示すものではない。すなわち、金融知識があるから危険資産を購入したの ではなく、危険資産を購入したいから金融知識を得たのかもしれない。この点を留保した上で、前述の実証分析 の結果は、どのような種類の金融資産を家計が蓄積することを選択するか、という点に関する金融教育の果たす 役割が大きいことを示唆している。. のような流動性が低い資産を保有していることへ. 1.はじめに. の合理的な対策だという見方も可能である。しか. 日本における老後の金融資産形成に関する環境. し、積極的に金融資産残高を増やすのであれば、. は、1990年代半ば以後継続する低金利、低成長、. 証券投資、中でも株式や株式投資信託への投資が. 人口動態の変化などによって激変している。最大. 必要であるとの見方もできる。. の変化は、90年代初めにあった定額郵便貯金の. 日本では、後者の見方に立って、株式や株式投. ような、安全で、利回りも高い金融商品はもはや. 資信託への投資を推進する政策がとられている。. 存在しないことである。こうした中にあって、日. 例えば、96年に始まった日本版金融ビッグバン. 本では1,835兆円の家計金融資産のうち977兆円. によって、フリー・フェア・グローバルな市場の. が利回りの低い現預金で、525兆円が年金・保険. 設計が目指された中で、インターネット証券の参. などで、278兆円が株式や投資信託などの証券で. 入を契機に株式取引手数料が引き下げられた。最. 運用されている(資金循環統計2019年第1四半. 近では、14年からの少額投資非課税制度(NISA)、. 期速報) 。こうした金融資産保有比率は、不動産. 17年度からの個人型確定拠出年金制度の適用範. 藤木 裕(ふじき ひろし) 中央大学商学部教授。1987年東京大学経済学部卒業、93年シカゴ大学大学院修了。日本 銀行を経て、2014年4月より現職。. 30. 証券アナリストジャーナル 2020. 1.

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