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ウサギの四肢交流通電によう強直性痙攣について
1。 緒 東京女子医科大学生理学教室(主任富田恒男教授) 菊 地 キク チ 田 沢 タ ザワ 言調号●甲 史
美 禰・山 中
ミ ネ ヤマ ナカ 一 郎 イチ ロウ 妙 子 タエ コ(受付 昭和31年11月20日)
人間や他の哺乳動物の頭部通電及び薬物注射に. よる痙攣の報告は多いがユ・5・7・9・20)四肢通電による 痙攣についての報告は見当らない。我々はウサギ の四肢交流通電を行った揚合観察される強直性痙 攣に着目し,その通電方法と閾値との関係,痙攣 の持続,発現等に関して二,三の知見を得たの で,主として頭部通電による痙攣に関する報告を 参照し予察を行い報告する。2.実験方法
実験戴物:体重1.5∼1.7kgのウサギを雌雄を問わ ず用いた。 通電方法及び記録方法:ウサギの前腕部及び下腿部 の毛を皮膚を傷つけないようによく刈り,約20%食塩 水でよくしめし上記食塩水で濡らしたガーゼを巻きそ の上を電極ではさんだ。電極は市販の金属性紙鋏みを 用いこれに導線をハンダつけし第1図に示した通電及 び記録回路に接続した。導線の長さは兎が自由に動け舞
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1 i曼・CIL 卜 し一.”一.L一.” 一.一J るよう充分長く(約2m)した。 電極接着は通常左前肢一旗後肢に行ったが目的によ り通電方向をいろいろに変えた実験をも追加した。電 極の接着が充分なされているかどうかは両極間の直流 抵抗を測定して確かめた。電極がよく接着していれば 体抵抗は大体3.5kΩ以下でそれ以上のものは接着不 良と考えた。 第1図のS1はモノステeブルマルチバイブレ e一罪・・ で動作し,通電時は右の4回路スイッチを閉路し通電 直後右に倒してウサギの痙攣に伴う筋活動電流を記録 する。この場合通電回路は開路される。安全装置S2の 後に1kΩの直列抵抗を入れたのは,生物自体及び電 極装着部位の抵抗の相違による電撃電流の変化を少く する目的であるがこの抵抗をとって行った場合もあ る。人間の頭部通電による痙攣では潜伏時が約2秒あ り5・10)又通電後短時間の痙攣をも全部入れると通電時 強直との区別が困難となり測定の誤差を生ずるので目 標としては通電が終った後も四肢及び頸部に伸展が2 秒以上持続する場合を強直性痙攣と定義して用いた。 (第2図参照) 申枢神経系の手術19)(第3図参照) 視床動物,去脳動物*:後頭部より両眼中央部迄局 麻下に正中切開を加え頭蓋穿孔の後,小骨鉗子でかち り骨蛾を使って骨からの出血を止めつつ矢状洞を傷つ けぬようにして充分開頭した後硬膜を切開し,他方頸 動脈を圧追しつつブi) iで作ったヘラで半球を起して Rヨ OSCIL 第1図 電撃実験用電気回路 Slモノステーブフレマル チバィブレPタFにより動作 S2自動安全装置で開閉 *中脳上部を除去した動物であるが、この切断はい わゆる猫や犬で去脳硬直がみられる位置に対応するの で去脳動物と呼ぶことにした。Ryoji KIKUCHI, lchiro TANAKA, Mine TAZAWA and Taeko YAMANAKA (Department of Physiology, Tokyo Women’s Medical College.) : Studies on the tonic convu]sion induced by the application of altemative current to the limbs of rabbits.
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1 第2図左前肢,右後肢より誘導した通電時の筋電図 Aは強直性痙攣の発生せるもの。Bは通電時あばれたもの。本文参照 Thala皿ug l /cereb?um誓賊蹴甑
鑑三:1三鄭一
1覧 /一 IV ?ars lumbalts 第3図中枢切断部位 1 視床動物。■ 去脳動物 皿 延髄動物。IV 脊髄切断動物 視床(視床動物)叉は上丘下層の中ばより上部(去脳動 物)を手ばやく切断して切断部より上位を取出し温リ ングルを浸した脱脂綿をつめ出血の少いことをたしか めて皮膚を縫合した。 延髄動物,脊髄横断動物:頭頂から頸部迄正中線に 沿って切開しエレバトリウムで筋肉をはがし延髄動物 の場合は小骨鉗子で後頭骨を広くかちり小脳虫部を充 分露錫,ブリキのヘラを第4脳室の方向に入れ左右に 動かして後髄帆を切断した後延髄幽幽より腹側錐体交 叉上部縁に横切を加え延髄にふれぬようヘラで断面を 上部に押して切断を確実にし温リンゲルを浸した脱脂 綿で軽く覆って皮膚を縫合した。 脊髄切断動物は腰髄上部を長さ約3mm丈切断除去 した動物であり術後四肢及び呼吸,心臓の状態を調べ 実験に不適な状態にないことを確め術後約20分経過し てから用いた。 脊髄切断動物を除いた他は実験終了後更に肉眼的に 切断部位を一応確め10%ホルマリン液で固定保存し次 回の参考とした。 3.実験結果 1)強直性痙攣の出現を目標とした電圧一時間 の闘係:通電により約10%以上も電圧の下降がみ られるが通電前両電極聞にかかる電圧と通電時間 との関係を見ることにした。便宜上第4図から強 直性痙攣を目標とすると対数目盛でとられた電圧 一時間の開係はほぼ直線的であることが推定され v’ 1◎oo 剛 x 500 10e sc 10 ×海《(★①ΦO co o xe x o ン階 過◎翼qDqP O x雄 躍 ゆ 繍 髭 蝕 ゆ域め 燗 縛蟹 xco o 潔 減 罵鷺 翼 翼 翼 瞭。 o 舞。 噂Oef ⑪.錫 1.o 5.0 SEC,
第4図 強直性痙攣iを目標とした電圧一時間との関係 ○ 強直性痙攣をおこしたもの
× 強直匹i痙攣をおこさなかたつもの
との関係:第5図に電磁オッシログラムの通電々 流の初めの値と終りの値の平均値を対数グラフの 縦軸に,時間を横軸にとると,両者の関係は電圧 一時間の関係と同様ほぼ直線的になることが見ら れる。 rnA tooo soo loo 陶 to 巽8 受毎 。 XOO Q O O む 趣。隻。・。窮 。
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第5図強直性痙攣を目標とした電圧一時間との関係 ○ 強直性痙攣をおこしたもの × 強直性痙攣をおこさなかったもの 3)通電方向による閾値の相違:同様な強直性 痙攣を目標とした場合通電方向によって閾値の相 違があるかどうかを調べるために通電時閥を一定 にして電圧を変える方法,或いは電圧を一定にし 通電下闇を変える=方法をとった。 第1表 通電方向による閾値の相違 一表に掲げた。前述の電流時聞関係が成立するこ とを容認するならばこの表から前肢闇,後肢間の 通電の揚合は一般に同側及び対側前後肢通電の閾 値より高いことが結論される。 4)痙攣の持続時間と通電条件との関係:印加 電圧,通電電流,通電時間及び動物を通過したエ ネルギi一・量馨と痙攣の持続時間との関係を第2表 に示した。第6図にエネルギ・一一・と痙攣持続時間と の関係をプロットしたものを示した。この実験範 囲では痙攣持続時間と電圧,電流,或いは通過し たエネルギー:量との明確な関係を導き出すことは できないので痙攣が発現すればその持続はこれら の要素に依存しないと考えられる。 9ifi一!lillecurrelLtptlculrrtnt(g.tt) う リョ
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O.36 0. 36 O. 48 0. 48 174 1 十 152 1 十 167 197 十 十O IO 20 30
了挑零竃 tSEC ) 第6図 強直性痙攣持続時間と通電 エネルギーとの関係。本文参照 5)痙攣の発生と中枢神経系との関係:強直性 痙攣の発生に対し中枢神経系のどの部位が関与す るかを確める目的で第2図に示した1(視床動物), ll(去脳動物),皿(延髄動物), IV(脊髄横断動物) について左前肢一町後肢の通電方向を用い充分閾 値以上と思われる条件(800V, O. 5sec)で通電し た所IV以外の切断動物には総て痙攣が出現した。 この実験成績から少くとも延髄以下が無傷の動物 *電磁オツシ・グラフの記録から実験動物のインピ P一ダンスは通電中増加すると思われるが,このエネル ギrの計算にはさしあたりDarlzielが分析でAssume resistanceといって使ったと同様直流抵抗を用いた。第2表 強直性痙攣持続乞田と印加電圧,電流,・通電霞継,通電エネフレギーとの関係 Ani.maA
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1工 18 20 84 87 0.2 94 23 26 29 32 38 39 42 43 1(.rnA) R(k9) Duration of shock (sec.) Duration of I I2Rticonvulsion (sec.) il j Direction IOO t/ 1! 20e ク 400 r/ 500 tf t/ ヴ goo ゲ If 1, oeo tl rl ゲ t1 34 32 35 42 42 84 96 133 185 197 320 212 200 300 561 51e 501 462 450 2.7 2.2 2. 4 3.3 3.2 2.7 3.0 3.5 2. 2 2. 2 2. 3 1.7 1.g 1.8
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O.36 0. 36 8.5 15 19 20 1f−lh r1 170 172 ・ le1 157 143 167 142 141 155 30e グ 500 ft 7eo グ seo 1, OOO tl 187 230 614 640 560 975 1, 020 1, 020 1, 400 1”6 1.3 1,..5 1.2 1.5 1一.e e.7 1.1 1.1 O.18 0. 20n O. 42 0. 18 0. og O. 10 0. 08 0. 22 0. 10 16 3 1]. 2.ro 7 4. 4 5 3 5 1e1 18 238 89 38 95 s.g 252 216 工f→rh tl ヴ tf fl rf rx I! rt であれば強直性痙攣は起りうることが判った。 4.考 察 従来中枢のいろいろの部位を電気的に刺激した り或いは薬物注射をすることによっておこる一連 の痙攣において強直性痙攣はその初期におこるこ とが報告されている。実験動物の頭部交流通電に よる痙攣の型に関する研究では一般に哺乳動物は 通電によりまつ屈筋強縮がみられ15),人聞におい ては330∼400mA,0.5secの交流通電で50%が 伸筋の収縮から始まるといわれ1),伊藤の行った 80V又は90 V,3secの頭部交流通電でその約50% は伸筋強縮が最:初におこり,伸筋強縮の反運動 (rebound)がみられるのは90Vでは25%,80Vで は34%であると述べている10♪。ウサギの頭部通電 においては屈伸配筋の強縮がみられ他の哺乳動物 の型と異っているといわれる15)。ウサギと他の哺 乳動物との相違はtonic neck reflexについても報 告されており8), こうした結,果から四肢の伸展に 関する運動系についてウサギは他の哺乳動物と異 った機構をもつているかもしれないと思われる。 Alexander2)は患者の胸壁の運動を記録しつつ頭 部に平均電流330mA,0.5誕ecの通電を行うと早 い震面様収縮を伴った痙攣がおこり潜伏時が2秒 あること又直流通電時は通電時間に比例して潜伏一71一
No. 81 39 48 ca 69 73 74 82 83 26
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158 159 160 144 167 146 142 124 141 153 155 60 300 rt t1 500 tl ゲ 700 800 500 tt tl 700 tl soe t1 1, OOO lt tt I1 1(rnA) R(kS)) 30. 1 136 230 209 236 300. 2 332 400 1.0 1.0 1.O O. 95 1.1 1.2 1.1 1.3 0.9 0.8 current (sec. ) 25 0. 44 (1.0) (O. 75) O.3 0. 44 0. 44 0.3 0. 34 0. 45 417 417 454 636 70e 800 1, 020 910 1, 100 910L2
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(一) (一) (一) (一) (一) 7 (一) (一) 2 2 (一) 2.5 (一) (一) 4 (一) 5 (一) 3 (一) 5 hind・1egs 〃 tS 〃 ケ fore・legs 5∼6分後恢復 1.hind−leg 10分後恢復 hind−1egs 〃 〃 r.hind・!eg hind−legs hind−legs 1. fore−leg r/ hind−legs tt tl v lf tl t/ rl 時がのびるとのべ,叉他の著者は500mA,0.4sec の交流頭部通電では潜伏時は0.1∼24, 9sec(平均 1.8εec)と報告している15)。我々の行った通電方 法では通電後記録を行うため回路を切換えるので EMGから潜伏時を決定できない。故に殆んど観 察によったがあまり長い潜伏時は認められなかっ た。 更に第2図に示されているように1,II,皿の 中枢切断を加えたウサギにおいても頸部と四肢の 強縮性伸展が必ずみられ屈筋の強縮や,頭部通電 や薬物注入による一般的な痙攣にみられる間代性 痙攣とみなされる状態は見当らなかった。しかも 痙攣の形としては頭部通電の典型的な揚合とこと なりいわゆるextens・or typeのみしか観察されず 痙攣の終了は一般に進展したまま筋の緊張度が弱 まるという経過をとり犬にみられるlocomotive movement(交代性痙攣)は認められなかった。 動物によっては直後或いは暫くの後に死亡した。我々の使用したRC増巾器の時定数はEMG記録
のため小さく,心電図をとるのは不適当であった が明らかに不整脈がありventricular complexの 見当らないものがあったことから恐らく心室細動 によるものと推定される。動物により四肢の弛緩 性麻痺(21例),下痢,摂食の減退,失禁等がみと められたが,かかる障害は人間や動物の頭部通電 による痙攣後では殆ど報告がみられないのでこれ らは脊髄を通して電流が流れることによる障害と みなされる。これが脊髄直接の通電効果か,通電 に伴う深脊筋,浅三筋の同時収縮による椎骨圧迫 による二次的脊髄障害の何れによるかは判明しな い。弛緩性麻痺は通電による痙:攣発生をみとめな かった動物にもおこり(第6表),特に後肢:に多く 発生した。運動麻痺の程度はさまざまで数時間 後,或いは一昼夜後回復した動物もある。数日に わたり麻痺が治癒しないような動物では他の症状 も激しく死亡する例もあった。 神経系では前肢一前肢,前肢一後肢の通電で数 アンペアで神経系の麻痺がおこるという報告18)が あるが我々のウサギによる実験では30mAでも25 秒の通電で障害がみられた。この四肢の麻痺をお こした動物の坐骨神経を露出し神経幹直接刺戟を 行った、ところ,下肢筋は正常と区別できない反応 を示したので麻痺は脊髄の障害によるものと考え られる。動物によっては排尿排便反射障害及びこれに関連する自律神経系の障害がみとめられる が,これに上位の中枢1(視床下部等)がどの様に 関与しているかは不明である。 電撃による生理的効果は印加された電圧値の函 数ではなく入体を通過する電流値による18)といわ れるが,我々の行った痙攣発現を目標とした実験 は他の著者のシmネズミの強直性痙攣を目標とし た実験と21)同様電圧と時間,及び電流と時間の問 の関係はほぼV =kt−i,/a,1=kt”i!aと21)推定さ れ,この関係は通電による他の反応例えば心室細 動を目標とした実験と比べると閾値は異なるが, 同様に成立すると思われる6・21)。 強直性痙攣の発現に必要な中枢の部位をきめる ために中枢の各部位の切断を行って同様に通電実 験を行った。第H,第皿切断の場合,手術直後に は両側前肢に軽い硬直がみられたものもあるが20 分以内には殆ど消失したのでその後の通電による 強直と区別できた。第IH切断の場合著明な硬直が みられなかったのは前庭核の傷害によるのか上述 の反射や痙攣の型のごとくウサギにおける硬直発 現様式が他の哺乳動物と異るのかどうか明らかで ない。呼吸中枢を障害せぬように前庭核破壊を行 った犬においても椎骨動脈内への薬物注射により 時として強直性痙攣のみみとめられ,叉伸筋強直 は使用したどの薬物によっても闇代性痙攣や交代 性痙攣に比べて容易に起つたと述べているし5), 伸筋ノイロンの基電流並びに各閾値は屈筋のそれ らよりも低いことが知られており 15),Alexander のarm−flexor convulsionlま比較的高位の,arm− extensor convulsionは比較的下位の中枢機構 の興奮に基ずくと云う意見とも一致する1)。この ことは注射薬品が最も高濃度で作用すると思われ る延髄が強直性痙攣に関与していることを裏書き する一つの事実と思われる。強直性痙攣の生理学 的分析は未だ充分に行われていないが,現在のと ころ去脳硬直と関連して理解するのが最も妥当だ と考えられる。伸展反射がfacilitate(疎通)し た状態と理解される魚脳硬直を持続するに必要か くべからざる脳幹の神経核については現在のとこ ろ意見がまちまちであるが前庭核が含まれている ことだけは明らかであるといわれる4)。従来癩滴 様痙攣癸現の中枢局在についての分析はあるが後 根切断を行った動物についての通電実験は行われ ていない。この強直性痙攣の発現機序の分析には 延髄刺激では無品痙攣が発生するが腰髄刺激では おこらないという犬についての実,eal「),叉N. gracilisと:N. cuneatusの注射針による穿1刺で四 肢にtonic movementがあらわれるという報告9)
を検討し,更にRhinesとMagounの見出した
脊髄反射,去脳硬直,運動領野の刺激に由来する 運動を疎通,或いは抑制する延髄網様体の2種の 部分との関係環2)や,筋からの求心性衝撃の脊髄 より上位中枢に対する影響をも雷雨して更に動的 な発現様式を考える必要があると考える。 我々の実験で通電方向による閾値の相違がみら れることなどからこの強直性痙攣の登現には脊髄 を通しての電流密度の高いことが1つの条件にな ると考えられる。猫においては5秒という比較的 長い通電では強さ如何に拘らずほぼ痙攣持続時間 は35∼39secであるといわれるが,我々の目標と した強直性痙攣の場合は一たん発現するとその持 続時問は,電圧,電流,エネルギー量(Watt/sec) と明確な関係はないという結果であり,人間の頭 部通電でもほぼ同一電流を同一時間流しても,こ の持続時聞は約2倍近く変動しているという結果 と同様痙攣持続には多くの要素が関与しているこ とを思わせる。 5.要 約 ウサギにおいて四肢交流通電を行い,通電が終 った後もしばらく持続する四肢及び頸部の伸展を 強直性痙攣と定義しそれを目標として実験を行い 次の結果を得た。 1)強直性痙攣を目標とした電圧一時間,電流 一時間は各々両者の対数が,逆比例する様な関係 にある。 2)前肢問,後肢聞の通電による痙攣の発現す る閾値は同側或いは対側前後肢通電による閾値よ り高いと推定される。 3)痙攣が発生した場合,痙攣の持続時間と電 圧,通電々流,エネルギー量との間に明確な関係 は見当らなかった。 4)上記強直性痙攣は延髄以下の中枢が無傷で あれば発現しうる。 5)強直性痙攣の発現機序,随伴障害について も考察を試みた。 欄筆に当り種々有益な御助言を賜った富田恒男教授 に滋雨の謝意を表す。 交 献 一 78 .一(1953)
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