目 次
(人間関係学科)
北九州市立大学文学部
2014年3月発行
第 21 巻
田中 信利 学習到達度チェックリストの「発達段階の意義」に関する一検討 ―その理論的・実践的役割に着目して― ・・・・・・・・・・・・・・ 1学習到達度チェックリストの「発達段階の意義」に関する一検討
―その理論的・実践的役割に着目して―
田 中 信 利
“Signifi cance of developmental stage” in a checklist for assessing the learning progress
of children with intellectual disabilities: The theoretical and practical contribution
Nobutoshi Tanaka
要 約 本論文は、障害をもつ子どもの実態把握と目標設定を目的として開発された学習到達度チェックリ ストの「発達段階の意義」に焦点を当て、それが理論的・実践的側面の双方においてどのような機能 を有するかを検討した。まず、「発達段階の意義」から構成される発達の系統と段階の概要を提示し た。その後、学習到達度チェックリストを使用する際に発達の系統と段階を含めた「発達段階の意 義」を踏まえる重要性を指摘し、その具体的手続きを提案した。最後に、学習到達度チェックリスト の現時点における限界について言及した。 キーワード:学習到達度チェックリスト、重度・重複障害 1.はじめに 障害が重度な子どもの多くが在籍する特別支援学校では、児童生徒の実態に応じた弾力的な教育課 程が編成され、その代表的なものとして、普通学校に準ずる教育課程、知的障害教育代替の教育課 程、そして自立活動を主とする教育課程がある。障害の状態がより重度な子どもの多くが自立活動を 主とする教育課程で学習しているが、その教育課程では、各学校の判断で各教科等による指導を自立 活動による指導に置き換えて編成し、その内容を個々の子どもの実態に応じて選ぶことができるよう になっている。無論、各教科を自立活動に置き換えるとしても、教科指導の視点が自立活動の指導に 適切に反映される配慮や工夫が必要だろう。なぜならば、算数や国語等の教科によって育まれる「確 かな学力」がいずれの教育課程においても保証されることが学校教育に求められるからである。だ が、実際は必ずしもそのようになっていない。教科の視点で個々の子どものもてる能力を伸ばすこと を検討せず、各教科を自立活動に置き換える明確な根拠をもち合せないまま、前年度の教育課程を踏 襲している学校が多い(一木, 2013)。教科の視点を常に意識しながら教育課程を検討することが特 別支援学校の責務であるにもかかわらず、それが果たされていないのが実情である。こうした状況に 対して、教科の視点を採り入れた授業実践を目的として障害が重度な子どもの実態把握や目標設定を 行うためのツールとして開発されたのが、学習到達度チェックリスト(徳永, 2006)である。学習到達度チェックリスト1(以下、チェックリストと表記)の特徴として、教科の視点と学びの 順序性がある。教科の視点は、例えば「国語」の場合、「聞く」「話す」「読む」「書く」といった 観点としてチェックリストに採り入れられている。一方、学びの順序性は、チェックリストのスコア がそれに対応し、スコアの値の低い方から高い方へと段階的に学んでいくことになる。各スコアの値 は、子どもの誕生後の月齢にほぼ該当し、外界の対象や事象、他者に対する子どもの理解や反応に関 して発達の節目とされる時期である。そして、各時期の特徴を示しているのが「発達段階の意義」 (以下、段階意義と表記)である。 表1は、スコア1からスコア18までの段階意義を示している。これらは、注意行動、相互交渉、操 作性、関係性に関する初期発達の主要な特徴である。チェックリスト内の各行動項目は、段階意義を 反映する代表とされる行動であり、すべての行動項目がいずれかの段階意義と対応している。つま り、子どもがある行動項目を達成している場合には、その行動項目と対応する段階意義の発達的特徴 を子どもが身につけていることを意味し、段階意義が行動項目を概念的に説明する役割を担ってい る。 だが、チェックリストのなかに個々の段階意義は表記されているが、それらが全体でどのような構 造を有しているか、すなわちチェックリストの基底となる発達の概念構造とは何かに関しては明示さ れていない。そのため、学びの順序性がどのような発達の流れに沿って、或いはどのような発達の段 階を経て成立しているかをチェックリストから直接読み取ることができない。チェックリストの系統 性や段階性が明確に示されないと、教師が学びの順序性の内実を理解しないまま、チェックリストを 用いた実態把握や目標設定を行うことになり、結果として、学びの順序性が形骸化する可能性があ る。こうした理由から、段階意義に焦点を当て、それが構成する発達の流れを示すことはきわめて重 要だろう。また、スコアが発達の節目とされる時期であると述べたが、その節目、すなわちチェック リストが想定する発達段階に関しても同様に、段階意義を手掛かりとして明らかにすることが必要だ 1 その概要と使用に関しては、徳永 (2013a,b) 等を参照されたい。 表1 各スコアでの段階意義 スコア 段階意義 18 言葉の意味理解、意図の理解と共有、要求の明確化 12 言語指示への応答、相互的なやりとりの拡大、発語、手指の巧緻性、移動 8 言葉への応答、物を介したやりとりの芽生え、音声や身振りによる働きかけ、 活動と結果の理解、探索的操作、姿勢の保持・変換 6 学習による行動変化、やりとりの予測・パターン化、音声や表情の模倣、注意 の追従、物のやや複雑な操作、状況に合わせた自体の操作 4 他者への注意と反応、発声、注意の持続、物の単純な操作、自体の操作 2 外界への注意の焦点化と探索、自発運動 1 外界の刺激や活動への遭遇、反射的反応
ろう。こうして段階意義によって浮き彫りにされたチェックリストの発達の系統と段階が、今度は立 場を代えて段階意義それ自体に作用し、それまで羅列的に配置されていた個々の段階意義の位置関係 や相互関係を浮き彫りにすることになる。それによって、各段階意義が意味する内容と範囲が明確に なり、それと対応する行動項目をより詳細に説明することが可能になる。そして、これがチェックリ ストを用いた実践場面で有効に機能し、実態把握と目標設定がより的確で適切になると考えられる。 以上のことから、本論文は、段階意義が構成するチェックリストの発達の系統や段階を明らかに し、さらにこれらをもとにして障害をもつ子どもの実態把握と目標設定を行うための具体的手続きを 提案する。 2.段階意義から導き出される発達の系統と段階 (1)段階意義の系統図 段階意義の系統図(田中, 2013)は、各スコアの段階意義がどのような発達の系統に含まれるかを 図示化したものである。チェックリストが障害が重度で重複している子どもの指導を念頭に置いて開 発されたことを反映して、系統図はスコア1からスコア18までの各段階意義が構成する発達の側面を 表す概念図となっている(図1)。この図から、チェックリストが大別して4つの発達の側面から構 成されることがわかる(点線の円で囲まれた部分)。発達初期には、他者を含めた外界への注意の焦 点化や持続、追従といった<注意の制御>の側面が子どもの発達の主要な部分となり、これが他の発 達の側面の基盤となる。障害が重度で重複している子どもでは、この側面が指導の対象となることが 多い。<社会性・コミュニケーション行動>は、スコア2の「自発運動」から分化した「発声」と、 「外界の探索と注意の焦点化」から分化した「他者への注意と反応」が起点となり、その後、発語、 社会的行動、言語理解の3つの系統へと枝分かれする。<物の理解と操作>は、スコア2の「自発運 動」から分化した微細運動と「外界の探索と注意の焦点化」から分化した対象理解の系統が対になっ て発達する側面である。最後の<自体の操作>は、「自発運動」から分化して「姿勢の保持」や「移 動」といった粗大運動の系統となっている。 (2)発達段階 次に、各スコアの段階意義をもとにして、チェックリストが想定する発達段階について概説する。 ①スコア1:外界との遭遇 視覚、聴覚、触覚等の感覚刺激を通じて、外界の状況や変化に遭遇して体験する。またこれらの刺 激に対して、驚く、泣く、動くといった反射行動が中心となっている。 ②スコア2:外界への興味に伴う注意機能の出現 それまでの外界との受動的な関わりから、外界への興味による自発的な関わりへと移行する。その 代表的なものが注意機能である。短時間ではあるが、外界の事物や他者に向けて注意を焦点化した り、注意を方向づけるようになる。また手足を動かすといった自発運動が見られるようになる。 ③スコア4:注意の集中と持続 外界の対象や事象、他者に対して、それまで一時的に焦点づけていた注意を集中し持続させて、一
図1 段階意義の系統図 ʃɽɬ
±¸
ᛵɁᆬԇ َɁျᜓȻц ᕹɁ֞ျᜓ±²
ሉӦ ਖ਼Ɂࢀᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑȽɗɝȻɝɁ છ۾ ᇉɋɁख़ኌ¸
ݎӯɁίધˁ ۰૰ ጪᄑͽ ๊ӦȻፀɁျᜓ ᬩۦɗᡵળɝȾɛɞ ЄȠȞȤ ࿎ɥ̿ȪȲɗɝȻɝ Ɂᓾႆț ᕹɋɁख़ኌ¶
มȾնɢȮȲ ᒲͶɁͽ ࿎Ɂɗɗᛓ᫆Ƚ ͽ าɁᣜि ᬩۦɗ᚜ষɁൌώ ɗɝȻɝɁ̙ລǾ ʛʉ˂ʽԇ ޙȾ ɛɞᚐӦ ۰ԇ´
ᒲͶɁͽ ࿎ɁԨጠȽͽ าɁધፖ ᄉۦ ͅᐐɋɁาȻ Օख़²
ᒲᄉᤆӦ ۶ႜɁጪȻ าɁཱིཟԇ±
ՕߪᄑՕख़ ۶ႜɁҨ༜ɗ๊Ӧ ɋɁᤜᤃ ዮ۾ᤆӦ ॊጯᤆӦ ᄉ ျᜓ ᇋ͢ᄑ ᚐӦ าɁ Ҥॅ ᇋ͢ॴˁɽʩʯ ʕɻ˂ʁʱʽ ᚐӦ ࿎Ɂျᜓ Ȼͽ ᒲͶɁ ͽ ߦ៎ျᜓ貫した行動を見せるようになる。例えば、物を見て手を伸ばそうとしたり、手に触れたものをつかむ ようになる。また身近な他者からの働きかけに対する応答行動や、子どもから相手に声を出して発信 する自発行動が見られるようになり、他者との情動的なコミュニケーションが成立し始める。 ④スコア6:外界からの意味の抽出 それまでの他者からの働きかけに単に応答する段階から移行して、例えば、他者との情動的コミュ ニケーションが他者の音声や表情の模倣へと収斂したり、やりとりのその後の展開を予測する等、や りとりそれ自体を理解するようになる。また動く物を目で追う注意の追従のように、外界の対象や事 象の推移への関心が高くなる。 ⑤スコア8:自らの活動による外界からの意味の抽出 やりとりが多様になり、音声や身振りによる働きかけによって大人をやりとりの場へと巻き込んだ り、大人とのやりとりの場に物が加わったり、他者の発した言葉に対して応答するようになる。また 玩具をつかんでぶつけたり、落とす等の循環反応が見られるようになり、外界の事物に積極的に関わ る探索行動が出現する。 ⑥スコア12:象徴機能への気づき それまでの自己と他者、或いは自己と対象から構成される二項的なやりとりから、自己、他者、対 象を統合する三項的なやりとり(共同注意)へと移行する。この三項関係を基盤として指示と指示対 象の関係に気づき、発語や言語指示への応答といった言語発達が芽生え始める。 ⑦スコア18:象徴機能の理解と使用 三項関係のやりとりを通じて、指さし等の身ぶりの指示機能を理解し、自らも使用するようにな る。併せて、他者の意図を理解したり、自らの意図を他者に伝えようとする意図の理解と共有が可能 になる。また言葉の理解や使用が拡大する。 以上、段階意義から構成される発達の系統と段階についてその概要を述べた。これらは、チェック リストが前提とする学びの順序性の具体的様相を示している。したがって、真の意味で学びの順序性 を踏まえるためには、これらを理解しておく必要がある。以下では、実際にチェックリストを使用し て子どもの実態把握と目標設定を行う際に、発達の系統と段階を含めた段階意義を踏まえる重要性と その活用の仕方について述べる。 3.段階意義から導き出される実態把握と目標設定 チェックリストによって学習評価と目標設定を行う場合には、まずチェックリストの行動を子ども が獲得しているかどうかを確認する。そして、それらの行動と対応する段階意義をもとに、子どもが 身につけている発達の力を見立て、子どもに育むべき発達の力を見いだす。例えば、大人が指さした 対象を子どもが見る指さし理解の行動が見られるようになった場合(スコア12)では、その行動が出 現した背景に、スコア12の段階意義の「相互的なやりとりが拡大」したこと、すなわちそれまでの二 項関係から三項関係への発達の移行がなされ、「象徴機能への気づき」の発達段階に到達したことを 読み取る必要がある。次に、この実態把握をもとに指導目標が設定される。具体的には、その段階意
義に含まれる内容(例、応答的共同注意)を確立させることに併せて、次の段階意義の「意図の理解 と共有」(スコア18)を引き出すことがその候補となるだろう。この目標に基づいて、子どもが他者 の意図や注意を理解するばかりでなく、他者に自らの意図や注意を伝えようとする動機づけが芽生え るような指導内容が計画、実施される。それによって子どもが場面を共有しようとして他者に自発的 に働きかけるための足場が形成されることになり、首尾よくいけば、その一例として、他者に伝えよ うと指さしをする叙述の指さし行動(スコア18)が見られるだろう。 以上のことから、チェックリスト内の個々の行動の有無が授業づくりの基礎資料となるが、それを 手掛かりとして子どもの発達の様相を浮かび上がらせ、今後の指導のあり方を見いだすプロセスが、 チェックリストによる学習評価と目標設定である。そして、その中心的な役割を担っているのが段階 意義である。そこで、これを踏まえながら授業づくりができるように考案されたのが、段階意義と行 動項目の対応図(田中, 2013)である。 図2は、国語の教科の4観点の1つ、「聞く」の前段階とされる[受け止め・対応]の各行動項目 がどの段階意義の代表となる行動であるかを示している。この図で、左側の行動項目欄のアルファ ベット記号が、右側の図の同一記号と対応している。例えば、スコア1にある「大きな音にびっくり する」の行動項目は、同一スコアの段階意義の「反射的反応」の代表となる行動である。こうした行 動項目と段階意義との対応関係を視覚提示することで、各行動項目がどの段階意義と対応するか、ま たどの発達の側面や系統に含まれるかを理解することが容易になる。また、教科やその観点を発達の 側面から捉え直すこともでき、例えば、この図から、[受け止め・対応]の観点が<注意の制御>の 発達を基盤として主に言語理解の系統に沿って育まれることがわかる。 図3∼図5は、それぞれ国語の教科の[表現・要求](「話す」の前段階)、[見ること](「読 む」の前段階)、[操作](「書く」の前段階)の各観点に関する段階意義と行動項目の対応図であ る。これらの図から、[表現・要求]の観点が主として発語の系統に沿って育まれること、[見るこ と]の観点が対象理解の系統と社会的行動の系統の2つから育まれること、そして[操作]が主として微 細運動の系統から育まれることがわかる。
図2 段階意義と行動項目の対応図[受け止め・対応] ᬱᄻ ʃɽ ɬ ᐨȗ ȹ Ǿµρ ȣ ɜ ȗ Ɂ ᕹ ȟ ɢ Ȟ ɞ
㿛
Ȉ ʄ ʦʽ ˨ȥ ȹ ȉȈఏ ᑱ ȗ Ⱥȉ Ɂᇉ Ⱥᚐ Ӧ Ȭ ɞ㿚
±¸
ᛵ Ɂ ᆬ ԇ َ Ɂ ျ ᜓ Ȼ ц ᕹ Ɂ ֞ ျ ᜓ ȈȦ ɟ Ȟ ɜ ȝ ᝈ ȟ ȕ ɞ Ȟ ɜ ȉȻ ș Ȼ ᐨ Ȣݎ ӯ Ⱦ Ƚ ɞ㿙
㿙
㿚㿛
ዊԨ Ƚ Ȧ Ȼ Ƀ ɥ ᐨ ȗ ȹ ᅊ ͬ Ȭ ɞ㿘
ᒲ ґ Ɂջ Ұɥ ֣ Ƀ ɟ ɞ Ȼ Ǿᣌ̜ ɥ Ȭ ɞ㿗
±²
ሉӦ ਖ਼ Ɂ ࢀ ᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑ Ƚ ɗ ɝ Ȼ ɝ Ɂ છ۾ ᇉ ɋ Ɂ ख़ ኌ ᕹ Ⱦɛ ɞዊ Ԩ Ƚ ᛵ Ⱦ ኌ ț ɞ㿖
㿖㿗
㿘
ջҰ ɥ ֣ Ƀ ɟ ɞ Ȼ ળ ɝ ᣌ ȶ ȹ Ȧ ȴ ɜ ɥ ɞ㿕
Ȉȴ ɚ ș ȳ ȗ ȉɁᡵ ɉ ɝ Ⱥ Ǿ࿎ɥࢃ Ȫ ҋ Ȱș Ȼ Ȭ ɞ㿔
¸
ݎӯ Ɂ ί ધ ˁ ۰ ૰ ጪ ᄑ ͽ ๊ Ӧ Ȼ ፀ Ɂ ျ ᜓ ᬩۦ ɗ ᡵ ળ ɝ Ⱦ ɛ ɞ ЄȠ ȞȤ ࿎ɥ̿ Ȫ Ȳɗ ɝ Ȼ ɝ Ɂ ᓾႆ ț ᕹ ɋ Ɂ ख़ ኌ ȈȦ ȶ ȴ ȳ ɛ ȉȻۦ ɥȞ Ȥ ɞ Ȼ Ȧ ȴ ɜ ɥ ɞ㿓
㿔
㿓㿕
Ȉ±ᴩ ²Ɂ ³ ȉȺǾ ³Ɂ Ұ Ⱦ ఙ श Ȭ ɞ ᚜ ষ ɥȬ ɞ㿒
Ȉȗ Ȥ ɑ Ȯ ɦ ȉȽȼ Ɂ ۦ Ⱥ ǾӦȠ ȟ ඨ ɑɞ Ȟ Ǿ᚜ ষ ȟ ۰ɢɞ㿑
¶
ม Ⱦ ն ɢ Ȯ Ȳ ᒲͶ Ɂ ͽ ࿎Ɂɗ ɗ ᛓ ᫆ Ƚ ͽ า Ɂ ᣜ ि ᬩۦ ɗ ᚜ ষɁ ൌ ώ ɗɝ ɝɁ ̙ ລ Ǿ ʛʉ ˂ ʽ ԇ ޙ Ⱦ ɛ ɞ ᚐ Ӧ ۰ ԇ Ȉɬ ˂ȉ Ƚ ȼ ዊ ԨȽᬩ Ⱥ ȕ ɟ Ƀ ᅊ ͬ Ȭ ɞ㿐
㿐
㿒㿑
ȕɗ Ȩ ɟ ɞ Ȼ ታ ș㿏
ۦɥ ȞȤ ɜ ɟ ɞ Ȼ ᚜ ষ Ⱥख़ ȫ ɞ㿎
´
ᒲͶ Ɂ ͽ ࿎ ɁԨ ጠ Ƚ ͽ า Ɂ ધ ፖ ᄉ ۦ ͅ ᐐ ɋ Ɂ า Ȼ Օ ख़ ࿑ް Ɂ ۦ Ⱦ ɛ Ȣ Օ ख़Ȭ ɞ㿍
㿍
㿎㿏
ᬩȟ Ȭ ɞ Ȼ Ӧ Ƞ ɥ ඨ ɔ ɞ㿌
ᬩ ɗ ۦɁ Ȭ ɞ Ɏș Ⱦ Ɂ տ ɥ ۰ țɞ㿋
²
ᒲᄉ ᤆ Ӧ ۶ႜ Ɂ ጪ Ȼ า Ɂ ཱི ཟ ԇ ۦɥ ᐨ ȗ ȹ Ӧ Ƞ ɥ ඨ ɔ ɞ㿊
㿊㿋
㿌
۾ Ƞ Ƚ ᬩ Ⱦ Ɇ ȶ Ȣ ɝȬɞ㿉
̷Ɂ ۦ Ⱥ ᚜ ষ ɥ ۰ ț ɞ㿈
±
Օߪ ᄑ Օ ख़ ۶ႜ Ɂ Ҩ ༜ ɗ ๊ Ӧ ɋ Ɂᤜ ᤃ㿉㿈
図3 段階意義と行動項目の対応図[表現・要求] ᬱᄻ ʃɽɬ ᒲ ґ Ɂᛵ ɥ ͤț ɞ Ȳ ɔ ȾȈȕ Ȥ ȹȉ Ƚȼ µ ρ ȣ ɜ ȗ Έ ț ɞ
㿵
ͤț ɛ ș Ȼ ᒲ ᄉ ᄑ Ⱦ Ȩ Ȫ ɥ Ȭ ɞ㿴
±¸
ᛵɁᆬԇ َɁျᜓȻц ᕹɁ֞ျᜓ Ȉᒲ ґ Ⱥ Ȭ ɞ ȉȻᛵ Ȭ ɞ㿳
㿳
㿵
㿴
ඕ Ȫ ȗ࿎ȟȕ ɞ ȻȈȴ ɚ ș ȳ ȗ ȉȻ șǾ Րɂۦ ɥ ҋ Ȭ㿲
Ȉʨȉ Ȉʚȉ Ȉʛȉ Ȉʡȉ Ƚȼ Ɂ ᬩ ۦ ɗȈʨ ʨȉ Ȉʛ ʛȉ ኄɁ ᕹ ȟȕ ɞ ǿ㿱
±²
ሉӦ ਖ਼Ɂࢀᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑȽ ɗɝȻɝɁ છ۾ ᇉɋɁख़ኌ ɎȪ ȗ ࿎ ɥ Ȩ Ȫ Ⱥ ᛵ Ȭ ɞ㿰
㿱
㿲
㿰
፷ ɗ ۦ ǾȞɜ ȳɥ Ӧ Ȟ Ȫ Ȳ ɝ Ȫ ȹ Ǿ ᄾ ਖ਼Ɂา ɥ ऀ Ȣ㿯
ɮʮ Ȼ ᮐ ɥ ળ ɝ Ƚ ȟ ɜ ઑ ք Ȭ ɞ㿮
¸
ݎӯɁίધˁ ۰૰ ጪᄑͽ ๊ӦȻፀɁျᜓ ᬩۦɗᡵળɝȾɛɞ ЄȠ ȞȤ ࿎ɥ̿ȪȲɗɝȻɝɁ ᓾႆț ᕹɋɁख़ኌ ਖ਼ɥ ͩɃ Ȫ ȹȈɬ ˂ȉ Ȼۦ ɥ ҋ Ȫ ȹ ᛵ Ȭ ɞ㿭
㿭
㿮
㿯
ȬȺ Ⱦ ᅺ ȶ ȹ ȗ ɞ Ȧ Ȼ Ⱦఙ श Ȫ ȹ ᛵ Ȭ ɞ㿬
۾̷ Ɂ ᅊ ͬ ɥ Ȫ ȹ ǾȈɬ ˂ ɰ ˂ȉ Ȼۦ ɥҋ Ȭ㿫
¶
มȾնɢȮȲ ᒲͶɁͽ ࿎Ɂɗɗᛓ᫆Ƚ ͽ าɁᣜि ᬩۦɗ᚜ষɁൌώ ɗɝɝɁ̙ລǾ ʛʉ˂ ʽ ԇ ޙȾɛɞᚐӦ۰ԇ Ɂ ᚜ ষ ɥ ᅊ ͬȬ ɞ㿪
㿪
㿫
㿬
ջҰ ɥ ֣ Ƀ ɟ ɞ Ȼ ख़ ȫ ɞ㿩
Ȉɬ ˂ȉ Ȉɴ ˂ȉ Ȉɰ ˂ȉ Ƚȼ ۦ ɥ ҋ Ȭ㿨
´
ᒲͶɁͽ ࿎ɁԨጠȽ ͽ าɁધፖ ᄉۦ ͅᐐɋɁาȻՕख़ ᜆȪ ȗ ̷ ɗ ȝ ɕ ȴ ɖ Ƚ ȼ Ⱦ տ Ȟ ȶ ȹ ۦɥ ҋ Ȭ ǾՐɂ ਖ਼ ɥ ͩ Ƀ Ȭ㿧
㿨
㿧
㿩
ۦɥ ҋ Ȫ ȹ ታ ș㿦
ਖ਼ɥ ɢ ȭ ȞȾӦ Ȟ Ȭ㿥
²
ᒲᄉᤆӦ ۶ႜɁጪȻ าɁཱིཟԇ ɓȭ Ȟ ɞ ɛ ș Ⱦะ Ȣ㿤
㿤
㿥
㿦
ۦɥ ҋ Ȫ ȹ ะ Ȣ㿣
ሶུ Ɂ ᬩ ɗ б Ⱦ ፯ ए Ȫ ȹ ᡵ ഫ ț ɞ㿢
±
ՕߪᄑՕख़ ۶ႜɁҨ༜ɗ๊Ӧɋ Ɂᤜᤃ㿣㿢
図4 段階意義と行動項目の対応図[見ること] ᬱᄻ ʃɽɬ ۾̷ ȟ Ȩ Ȫ Ȳ տ ɥ ળ ɝ ᣌ ȶ ȹ ɞ
Ô
ඕ Ȫ ȗ࿎ȟȕ ɞ Ȼ ᛵ Ȭ ɞ ɛ ș Ⱦ ۾ ̷Ɂ ɥ ɞÓ
±¸
ᛵɁᆬԇ َɁျᜓȻц ᕹɁ֞ျᜓ ͅɁ ފ ȼ ɕ Ɂ Ȫ ȣ Ȩ ɥ ȹ ᅊ ͬ ɥ Ȭ ɞÒ
Ó
Ò Ô
۾ ̷ Ȼˢ ፳ Ⱦ ፎ ట Ɂ ʤ ˂ ʂ ɥ ɔȢ ȶ ȹɒ ɞÑ
۾̷ ȟ Ȩ Ȫ Ȳ տ ɥ ɞÐ
±²
ሉӦ ਖ਼Ɂࢀᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑȽ ɗɝȻɝɁ છ۾ ᇉɋɁख़ኌ ۾̷ Ɂ ፷ ɥ ᣜ ȶ ȹ պ ȫ ࿎ ɥ ɞÏ
Ï Ð Ñ
۾̷ ȟሥ ɦ Ⱥ ȗ ɞ ሥ ɒ జ ɥ ȫ ȶ Ȼ ɞÎ
ᕶ Ȼ ȪȲ ȝ ɕ ȴɖ Ƚ ȼ ɥ ɞÍ
¸
ݎӯɁίધˁ ۰ ૰ ጪᄑͽ ๊ӦȻፀɁျᜓ ᬩۦɗᡵળɝȾɛɞ ЄȠ ȞȤ ࿎ɥ̿ȪȲɗɝȻɝɁ ᓾႆț ᕹɋɁख़ኌ ፎ ట Ɂ˹Ɂ Ӧ ࿎ Ƚ ȼ ɥ Ȩ Ȭ Ȼ Ȱ ɟ ɥ ɞÌ
Í
Î
Ì
ȝɕ ȴ ɖ ɥՠ Ⱦ ધ ȶ ȹ ȗȠȽ ȟ ɜ ɞË
±¸ ° ࣊ Ǿȹ ࿎ ɥ ᣜșÊ
¶
มȾնɢȮȲ ᒲͶɁͽ ࿎Ɂɗɗᛓ᫆Ƚ ͽ าɁᣜि ᬩۦɗ᚜ষɁൌώ ɗɝɝɁ̙ລǾ ʛʉ˂ʽԇ ޙȾɛɞᚐӦ۰ԇ ȝ ɕ ȴ ɖ Ɂɗ ᢆ ȟ ɞʦ ˂ ʵ ɥ ᄻ Ⱥ ᣜșÉ
É Ê Ë
ᜆ Ȫ ȗ ̷ Ⱦ ॊ ታ ɓ Ƚ ȼ ધፖᄑ Ⱦ า ɥ ᪿ ˹ Ȫ ɞÈ
ීᜆ ɗ ᡵ ᣋ Ƚ ̷ ɥ ȹ ਖ਼ ɥ ͩ Ƀ ȬÇ
´
ᒲͶɁͽ ࿎ɁԨጠȽ ͽ าɁધፖ ᄉۦ ͅᐐɋɁาȻՕख़ ᒲ ґ Ɂ ਖ਼ ɥ ȷɔ ɞÆ
Æ
Ç È
̷Ɂ ɥ ᴰ ᇽ Ɏ ȼ ȫȶ Ȼ ɞÅ
࿎ ɥ ᴰᇽ ɎȼɞÄ
²
ᒲᄉᤆӦ ۶ႜɁጪȻ าɁཱིཟԇ ȝ ɕ ȴ ɖ ɥ ࢃ ȪҋȬ Ȼ Ȱ ɟɥ ɞÃ
Ã Ä Å
۶Ⱦ ҋ ɞ Ȼ ɑ ɉ Ȫ Ȱ ș Ⱦ ᅓ ɥ ᩐ ȫ ɞÂ
ɞ Ȩ ɗ ᓨɁ ۰ ԇ Ⱦᯆ ȢÁ
±
ՕߪᄑՕख़ ۶ႜɁҨ༜ɗ๊Ӧɋ ɁᤜᤃÂÁ
図5 段階意義と行動項目の対応図[操作] ᬱᄻ ʃɽɬ ሥɒ జɥ ³ ȷ ɀɞ
ô
Ȉȴ ɚ ș ȳ ȗ ȉȻ ɢ ɟ Ȳ Ɏ ș Ⱦ ʦ ˂ ʵɥ ੵ ȥ ɞ Ȧ Ȼ ȟ Ⱥ Ƞ ɞó
±¸
ᛵɁᆬԇ َɁျᜓȻц ᕹɁ֞ျᜓ ጤɥ˽ ɔ ɞò
ò ô
ó
Ȉȴ ɚ ș ȳ ȗ ȉȻ ș Ȼ ધ ȶ ȹ ȗ ɞ ࿎ ɥ ຝȬñ
ࡿծ ୵ ɔ Ƚ ȼ Ⱦ Ƚ ȣ ɝ ૫ Ƞ ɥ Ȭ ɞð
±²
ሉӦ ਖ਼Ɂࢀᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑȽ ɗɝȻɝɁ છ۾ ᇉɋɁख़ኌ ᜆ Ȼ ̷ ࢃ Ȫ Ⱥ ࿎ ɥ ȷ Ȟ ɓï
ï
ð
ñ
ȝɕ ȴ ɖ Ƚ ȼ ɥ ɉ ȷȤ ɞî
ᄻɁ Ұ Ɂ ȝɕ ȴ ɖ Ⱦਖ਼ ɥ ͩ Ƀ Ȫ ȹȷ Ȟɓí
¸
ݎӯɁίધˁ ۰૰ ጪᄑͽ ๊ӦȻፀɁျᜓ ᬩۦɗᡵળɝȾɛɞ ЄȠ ȞȤ ࿎ɥ̿ȪȲɗɝȻɝɁ ᓾႆț ᕹɋɁख़ኌ Ȉȼ ș ȱ ȉȻ࿎ ɥ ȕ ȥ ɞ Ȼՙ Ȥ ɞì
í
î
ì
ඕȪ ȗ ࿎ Ⱦਖ਼ ɥ ͩ Ƀ Ȭë
૱ɜ Ȯ ɞ Ȼ ɶ ʳ ɶ ʳ Ƚ ȼɥળ ɞê
¶
มȾնɢȮȲ ᒲͶɁͽ ࿎Ɂɗɗᛓ᫆Ƚ ͽ าɁᣜि ᬩۦɗ᚜ষɁൌώ ɗɝɝɁ̙ລǾ ʛʉ˂ʽԇ ޙȾɛɞᚐӦ۰ԇ Ⱦ Ȟ Ȥ ɜ ɟ Ȳ ʉ ɴ ʵ Ƚ ȼ ɥ ɞé
é
ê ë
ਖ਼Ⱦ᜔ ɟ Ȳ ࿎ ɥ ȷ Ȟ ɓè
Ȩɢɜ ɟ ɞ Ȼ ፯ ए Ȭ ɞ ȟ Ǿ̙֖ ɥ Ȭ ɞȻ ፯ ए Ȫ Ƚ ȗç
´
ᒲͶɁͽ ࿎ɁԨጠȽ ͽ าɁધፖ ᄉۦ ͅᐐɋɁาȻՕख़ ᜆȪ ȗ ̷ ɋ ਖ਼ ɥ ͩ Ƀ Ȭæ
è
f
g
ᑼɗ ਖ਼ ᠴ ɥ Ӧ Ȟ Ȭå
ਖ਼ȟ ՠ Ⱦ Ӧ Ȣä
²
ᒲᄉᤆӦ ۶ႜɁጪȻ าɁཱིཟԇ Ȟɜ ȳɥȰ ɜ Ȭã
ã
ä å
ӦȞ Ȩ ɟ ɞ Ȧ Ȼ Ⱦ ᯆ Ȣâ
ॲȾȠ Ȟ Ȟ ț ɜ ɟɞ Ȼ Ǿᡵഫț ɞá
±
ՕߪᄑՕख़ ۶ႜɁҨ༜ɗ๊Ӧɋ Ɂᤜᤃá
â
4.事例による検討 次に、実際の事例を交えながら、段階意義と行動項目の対応図を使用して子どもの実態把握と目標 設定を行う具体的手続きについて概説する。図6は、国語の教科に含まれるすべての行動項目がどの 段階意義と対応するかを示した図である。なお、前出の図2に合わせて、[受け止め・対応]の行動 項目をアルファベット大文字の丸囲み(例、Ⓐ)としている(その他の観点に関しても同様に、[表 現・要求]をⓐ、[見ること]をA、[操作]をaとそれぞれ表記)。 手続きとして、子どもの行動観察をもとに作成されたチェックリストの結果を段階意義と行動項目 の対応図に転記する。その際、当該の行動が生起しているかどうかが判別できるように区別して記入 する。図6に、肢体不自由特別支援学校に在籍する生徒に施行したチェックリスト結果を載せている が、行動が生起している場合に白抜きの記号、部分的に可能である場合に枠囲みとなっている。こう して記入された段階意義と行動項目の対応図から子どもがどのような発達の力を獲得しているかを確 認し、それを踏まえて子どもの発達の全体像を描き出す作業へと進む。 図6を見ると、この生徒が全般にスコア2の「外界への興味に伴う注意機能の出現」の発達段階に達 しているが、スコア4以降が未確立となっていることがわかる。特に<注意の制御>の発達の側面に 関して、外界への一時的な注意の焦点化は可能だが、注意の持続や追従が難しい。ただ、他者への注 意と反応に関する行動がいくつか表出していることから、事物に比べて人への関心が高いと言える。 また、物の操作が可能である。こうした実態把握から、手指による操作や教師からの働きかけによっ て課題への注意の集中や持続を促し、スコア4の「注意の集中と持続」の発達段階へと導いて確立さ せるといった指導目標が設定される。そして、この目標に基づいて、それぞれの観点に特徴づけられ た指導の方針や内容が導き出されることになる。
図6 国語の教科に関する段階意義と行動項目の対応図 ʃɽɬ
±¸
ᛵ Ɂ ᆬ ԇ َ Ɂ ျ ᜓ Ȼ ц ᕹ Ɂ ֞ ျ ᜓ±²
ሉӦ ਖ਼ Ɂ ࢀ ᎄॴ ᄉ ᄾ̠ᄑ Ƚ ɗ ɝ Ȼ ɝ Ɂ છ۾ ᇉ ɋ Ɂ ख़ ኌ¸
ݎӯ Ɂ ί ધ ˁ ۰ ૰ ጪ ᄑ ͽ ๊ Ӧ Ȼ ፀɁျ ᜓ ᬩۦ ɗ ᡵ ળ ɝ Ⱦ ɛ ɞ ЄȠ Ȟ Ȥ ࿎ɥ ̿ Ȫ Ȳ ɗ ɝ Ȼ ɝ Ɂᓾ ႆț ᕹ ɋ Ɂ ख़ ኌ¶
ม Ⱦ ն ɢ Ȯ Ȳ ᒲͶ Ɂ ͽ ࿎Ɂɗ ɗ ᛓ ᫆ Ƚ ͽ า Ɂ ᣜ ि ᬩ ۦ ɗ ᚜ ষ Ɂ ൌ ώ ɗɝ ɝɁ ̙ ລ Ǿ ʛʉ ˂ ʽ ԇ ޙ Ⱦ ɛ ɞ ᚐ Ӧ ۰ ԇ´
ᒲͶ Ɂ ͽ ࿎ ɁԨ ጠ Ƚ ͽ า Ɂ ધ ፖ ᄉ ۦ ͅᐐ ɋ Ɂ า Ȼ Օख़²
ᒲᄉ ᤆ Ӧ ۶ႜ Ɂ ጪ Ȼ า Ɂ ཱི ཟ ԇ±
Օߪ ᄑ Օ ख़ ۶ႜ Ɂ Ҩ ༜ ɗ ๊ Ӧ ɋɁ ᤜ ᤃ㿉
㿈
㿢
㿌
㿋
㿊
㿏
㿍
㿎
㿒
㿑
㿓
㿔
㿖
㿗
㿙
㿚
㿐
㿕
㿘
㿛
㿤
㿩
㿪
㿫
㿬
㿯
㿲
㿳
㿴
㿮
㿭
㿰
㿱
㿧
㿵
㿦
㿣
㿥
㿨
㪘
㪞
㪙
㪚
㪛
㪜
㪟
㪝
㪠
㪢
㪨
㪤
㪡
㪥
㪩
㪣
㪧
㪪
㪫
㪦
㫅
㪺
㪻
㪼
㪹
㪸
㫁
㫀
㫆
㫇
㫈
㫉
㫊
㫋
㫃
㫄
㪾
㪽
㪿
㫂
5. おわりに 本論文では、段階意義から構成される発達の系統と段階を明らかにし、これらに基づいて障害をも つ子どもの実態把握と目標設定を行う意義と実際について論じた。 チェックリストは、Rochat (2001)やStern (1985)等の初期発達研究を基盤として開発されたものであ り、本論文で検討したその発達の系統と段階は定型発達を示している。つまり、チェックリストは、 障害をもつ子どもの障害特性を加味していない。したがって、チェックリストによる実態把握や目標 設定を行う際に、障害特性の影響によって子どもが獲得できないとされる行動項目がある場合には、 その項目の代替となる行動を検討する必要がある。例えば、手指操作の困難さをもつ肢体不自由児は 指さし行動を産出することができないため、[表現・要求]の観点のスコア12の行動項目「ほしいもの を指さしで要求する」を獲得していない。だが、特定の事物と身近な大人との間を頻繁に見る交互凝 視の行動や、それに伴う発声が明らかに観察されるとするならば、その行動項目を獲得していると見 なすことになる。その際、その行動項目の段階意義である「相互的なやりとりの拡大」が手掛かりに なるが、その判断はあくまでも教師に委ねられている。したがって、障害をもつ子どもの障害特性を どのように捉えるかは教師の力量に左右され易く、チェックリスト自体が明確な指針を提供できてい ないという限界がある。 障害をもつ子どもの特異的発達に関して、チェックリストはさらに深刻な問題を抱える。自閉症 児は、アタッチメント(高橋, 2006)や意図の理解と共有(Tomasello et al., 2005)に特異的な発達を 見せることが知られている。例えば、自閉症児は行動や情緒の共有(例、身体模倣)が難しいが、 それに比べて、その後の発達段階の目標や知覚の共有(例、応答的共同注意)を見せることがある (Tomasello et al., 2005)。こうした特徴を示す自閉症児に指導を行う場合に、あくまでも定型発達に 沿って行動や情緒の共有が着実に身につくように指導するか、それとも目標や知覚の共有の指導に 徐々に比重を置いていくかに関して、チェックリストはほとんど何も提供できていないという限界が ある。 もしかすると、障害をもつ子どもの障害特性や特異的発達は、定型発達を基軸とするチェックリス トの守備範囲外であり、特別支援学校では個別の指導計画によって検討されるべき性質のものかもし れない。だが、個別の指導計画の目標のみに準拠することが、冒頭で述べた教科の視点を欠いた自立 活動による指導をもたらしているとするならば、その弊害を打開するために開発されたチェックリス トに対する期待は大きいと予想され、今後はこうした課題にも積極的に取り組む必要があるだろう。 引用文献 一木薫 2013 特別支援学校の教育課程と子どもの学び . 教育と医学 ,61(8),42-47.
Rochat,P. 2001 The infant's world. Cambridge: Harvard University Press.(板倉昭二・開一夫監訳 2004 乳児の世界 . ミネ ルヴァ書房)
Stern,D.N. 1985 The interpersonal world of the infant: A view from psychoanalysis and developmental psychology. New York: Basic Books. (小此木啓吾・丸田俊彦監訳 1989 乳児の対人世界−理論編− . 岩崎学術出版社)
高橋脩 2006 自閉症と ADHD の愛着の発達について . そだちの科学 7, 66-72. 田中信利 2013 学習到達度チェックリストにおける「段階意義」の発達経路−「国語」の教科を題材として . 第 10 回障害のある子どもの学習評価と授業改善を考える研究会発表資料 . 徳永豊 2006 重度・重複障害児における共同注意関連行動と目標設定及び学習評価のための学習到達度チェックリ ストの開発 . 平成 15 年度∼平成 17 年度科学研究費補助金研究成果報告書 . 徳永豊 2013a 学習到達度チェックリストの概要と特徴について−身につけたい力の観点と発達の段階・意義 . 教育 と医学 , 61(9), 60-68. 徳永豊 2013b 学習到達度チェックリストの使い方と留意点−子どもの実態(スコア)把握と目標設定 . 教育と医学 , 61(10), 50-58.
Tomasello.M., Carpenter,M., Call,J., Behne,T.,& Moll,H. 2005 Understanding and sharing intentions: The origins of cultural cognition. Behavioral and brain sciences,28,675-735.
THE FACULTY OF HUMANITIES
THE UNIVERSITY OF KITAKYUSHU
Published
by The Faculty of Humanities
The University of Kitakyushu
Kitakyushu, Japan
(HUMAN RELATIONS)
CONTENTS
Vol. 21
Nobutoshi Tanaka
“Significance of developmental stage” in a checklist for assessing the learning progress of children with intellectual disabilities: The theoretical and practical contribution 1