Steering committee of symposium on ultrasonic electronics
NII-Electronic Library Service Steering oommittee of symposium on ultrasonio eleotronios
Pl
−
18
第23回超 音 波エ レ ク トロ ニ クス の基礎と応 用に関 する シンポ ジ ゥム解析信号
の
相
互
相
関 関数
を
用
いた
位 相速度 お
よ
び
群速 度
の
測
定
* 菅澤 忍 (海 技 研・
新 材 料G) † 1.
は じ め に 超 音 波 を 用い た 計測の重 要な応 用の一
つ とし て, 物質 中を伝 搬 す る弾 性 波の速 度 を求 めるこ とが あ げ られ る.
こ のた め今まで に様々 な計 測 方 法が提案され て き た が,
超 音 波パ ル ス を利 用 する方 法はその中でも 広く用い ら れてい る.一
方,
伝 搬 速 度は位 相 速 度 と群 速 度と に 分 け られ る が,
大 部 分の手 法 は位 相 速 度の導 出 をその 目的と し てい る.
群速 度を直 接求 め る 方法は,
位 相ス ペ ク トル 法 1)な ど限 られ てい る,
群 速 度は,
弾性波がもつ エ ネル ギー
の伝 搬 速 度に 等 しい た め,
物 性の研 究におい て 興 味 深い情 報を与え て く れ る もの と期 待で き る.
ま た,
分 散 性 媒 質下 で, 超 音 波を 距離の測定に 用いる場 合に は,
パ ル ス 自身は全 体と して 群 速 度で移 動 す るの で,
伝 搬 距 離 が 長 くなると,
位相 速 度で は 正確な測 定が難しく なっ て く ることが推 測 さ れ る.
さて,
著 者は解 析 信 号の 相互相関 関数の理 論 を 展開し た が 2},
その 中で,
媒 質に分 散が存 在 する 場合に適用す る と,
郡 速 度が直 接 得 られること を示し た.
本 報 告に お いて,
こ の理論 をパ ル スエ コー
法に適用 し,
実 際に,
物 質 中の弾性波の 位 相速 度お よ び 群 速 度 を 測 定 した 結果に つい て報 告 する.
2.
群 速 度 お よ び解析信号 の相互相 関 関 数 適 用 する理論の主要な結 果につ い て簡 単に述べ る,
分 散 的 な 等 方 性 媒 質 内 に おい て,
原点 に おい て ノ(t)の よ う に振 動し てい るパ ル スが x 軸の 方向に伝 搬 するも の と仮 定する.
これを,
位置Xo に おい て観測し た とき,
g(
t)
の ように振 動し てい た とす る.
こ の とき,
ノ(
t)
と g (t)の時 間 差を測定する こ とを 考え る.
た だ し,(
1)群 速度 Vg はパ ル ス の周 波 数 帯 域 内で一
定と見 なせ る,(
2)
あ るWo に お け る位相 速 度 と して Vp をもつ,
(3)パ ル ス は x に到 達したとき,
位 相シ フ トφo お よ びα@ )の減衰 を受ける,
と仮 定 する.
f
(t)のFourier
変 換 をF
@ )とお く とき,
∫(
t)
とg(
t)
の解 析 信 号の相 互 相 関 関 数の 112 をCfg (
丁)
と おくと,
Cfg (
T)
一 ・蝋
゜° ・(・)1
・(・)1
・・・…一
・ ・f
・g…
(
1)
と表 すこ とが でき る.
た だ し,
θ・= ω ・毋・(
1
/
Vg− 11Vp)
+φ・(
2
)
で あ り,
ω に依 存しない 定数で あ る.
式 (1)
よ り以 下の こ と が導か れ る:(
1)Cfg (
τ)
は複 素 信号 で あ るが, 実 数成分は, ∫(t)と g (t)との相互相 関 関ta
3):・fg
(
・)一
々
(
t)
9(
t+ ・)
dt(・
)
に等し い.
ま た,
ICfg
(
T)
1
はCfg
(
T)
の包 絡線である.
(
2)
ICfg
(
τ)
1
は,
rg=
Xo1Vg に おいて最 大 値 を 持つ,
こ の性 質は,
減 衰 係 数が周 波 数 依 存 性をもっ て い て も変 わらない もの であ る.
こ の rg とXo を 用い ることに よっ て群 速 度 を求め る こと ができる.一
方,
減 衰係 数が周 波 数 依 存 性 を もつ 場 合,
波 動の波 形 は 歪んで くるた め,
た ん に,
f
(t)とg (t)に含まれ る位 相の 比較では 正 しい時 間 差を 求 める こと が 困難になる.
(3
)SN
比 は,
matched−filter
と 同等な値を 持つ.
3.
位 相速度 分散性媒 質の場合は, 周波 数に よっ て位相 速 度が違っ て くるた め,
パ ル ス の よ うに周 波 数 帯 域に幅 が ある揚 合 は,
実の相互相 関 関 数に よっ て,
ど の周波 数で の位 相速 度が求ま る か が問題 に な る.
こ の とき 参考に な るの が,
パル ス の パ ワー
ス ペ ク トル がGauss
関 数で近 似で きる場 合である.
群 速 度が Vg,
w=
ωoで の位 相 速 度が Vp,
とい う性 質 を もつ とき,
パ ル ス の パ ワー
ス ペク トル が3
(
w)=Aexp {
一
(
ω一
ωo)
12
σ2}
とい う形 状を持つ ならば, x=0
お よ び x=
Xo に おけ る 相 互 相 関 関 数 は,
式 (1)
よ り,
Cfg
(τ)・・ > tgsi「
A
・冖
・ 2 (・m
・ ・fVg
)2/2 c ・ ・ ω。(T−
x。1
・ ,) (4) と表 すこ とがで きる,
これよ り, x=0
に おい て は,
Cfg
(τ)の最 大値とその包 絡 線の最 大 値は一
致 す るが,
x が大 き く な る に従っ て,
そ れ らの位 置 は 徐々 にず れて く るこ と が わ か る.
上の式 よ り,Cfg(
T)
の最 大 値は,
x が 小 さい 間は,
大 体rp = Xo/
Vp に現 れることが言 え る.
こ の値よ り,
中心周 波 数に おける位 相 速 度を求めることが で きる.
掌
Measurementsof phase velocity and grollp velocity using ana 互ytical cross
−
correlation me もhod.
† Shinobu Sugasawa, Materials Engilleering Group
,
National Mar 至time Research Inst正tute一
43一
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4 .
測定お よび解 析 パ ル スエ コー
法に よっ て 、 表一1
に あ げる材 料 (厚 さ10mm
程 度の板 材 ) 中 を 多重反射 する超 音 波パ ルス を測 定した。
測 定装置 :超音波セ ンサー
は,
中心周 波 数5MHz ・
縦 波 の 広帯 域センサー
〔パナ メ トリクス社 製 ),
パ ル ス の送 受 信には,
MODEL5052PR
(同) , 波形の表示・
記 録 に は,
デジタル・
オシロ ス コー
プ (ソニー ・
テ ク トロ ニ クス社製TDs3012
:振 幅 分 解 能9bit
, 周波数帯域100
MHz ,
時 間分 解 能 最 高1.
25
GS
!
s) を 用いた.
測 定 条 件 :接 触 媒 質 とし てグリセ リンを用い る と と も に.
サンプ リング時 間は O.
002ps
を選 択した.
1番目の底面 エ コー
は,
励 起パ ル ス のすそ 野と重 なっ てい たので,2
番 目以降の底 面エ コー
列 を 記録し た.
ま た,
接 触 媒質の 量,
セ ンサー
を押 す圧力に よっ て波 形が変わ るので,
オ シ ロ ス コー
プに表示し た と き, 底面エ コー
が最も数多く 観 測で きる状 態 を選ん だ.
そし て,
波 形 を 保 存 する前に128
回の平 均化処 理 を行い雑 音を低 減させ た後にオシロ ス コー
プに 保存し たデー
タ をPC
に転 送し,
FFT
等の ディジ タル 信号 処 理の手法で解 析を行っ た.
以 下に
,一
例 とし て,
軟 鋼(
SS41)
に上 述の 理論を適 用して解析し た結 果を し めす,
図一
1は,
エ コー
列 中の 最初のエ コー
を基 準と して,
全エ コー
との相互相 関 関 数 お よ び こ れ らの解析信号の相互相 関 関 数の絶 対 値 (す な わ ち 包 絡 線 ) と を 示 し た もの である.
相 互相 関 関数の x=0
に お け るピー
クの位 置の変化をA
点 で表 して い るがほぼ3.
368μs の間 隔で変化 し た.
これは,
3.
よ り位 相 速 度に対 応 する時 間 間 隔 を表し て い ると言 える.
しか し,
x = 8d,
x = 10d で は,
ピー
ク の高 さは B 点よ りも 低 く なっ て しまっ て いる.
こ の こ とか ら,
通 常 行 われて い る よ うに,
ピー
ク の高 さに着目し て時 間 間 隔 を 測 定す ると,
媒 質 に 分 散があ る場 合,
伝 搬 距 離が長い と誤 差が 生じ る可 能 性があることがわかる.
一
方,
包 絡 線は大 体3.
388
μ8 の間 隔で ピー
ク の位 置は 変 化し て いっ た.
これ は,
2.
に よ る と群 速 度で伝 搬 する 時間に対応し て い る もの と考え ら れる.
他の材 料に関し て も 同 様 に 時 間 差 を 測 定 し}
t
位 相速度 お よ び 群 速 度 を 求 め た 結 果 を 表一
1に 示 す.
群 速 度 に 関 し て は,
参 考のた め位 相ス ペ ク トル 法 を用い て求 め た結 果 も 示す.
5.
まと め 解析信号の相互相 関 関 数を 用い るこ と に よっ て,
波動 の伝 搬とい う観点 か ら,
群 速 度と位 相速度の 違い を 自然 な形 で 理解でき る.
今後 は 得 ら れ たデー
タの 精 度につ い て も検 討 してい きたい.
1.
5 o』・
1.
5−
0,
50■
0.
25 0.
00PS
1.
0 0.
0・
t.
0 2.
880.
50 4.
OO O.
25 0.
50・
0.
50 6280.
25 O.
OO 3.
083.
283.
483.
683.
88 心25 9.
670.
15 0.
00 6.
486.
686.
887.
087.
28・
0.
怖 13,
07 O.
te 0.
00 心.
IO 9.
871e.
e710.
2710.
4710.
67 て3,
27t3.
47ps13.
6713.
8714.
e7 16.
47 16.
67 16.
e7 17響
07 1727 17.
47 図1
:相 互 相 関 関数 お よ び 包 絡 線の伝 搬 (た だ し,
d =
IO.
e2mm .
ま た,
A ,
B
点 は 原 点 に お け る最 大 お よび2番 目に 高いピー
クの各 伝 搬 距 離に お け る位 置を表 す.
) 表一
1 測 定 試 料お よ び解 析 結 果 materia1Sphase velocity (mm /μs) gr・up vel・city envelope phase slope( /μs) (mm /μs) SS41SUS430SUS630FC105
,
9505.
9255,
8134.
953 5.
915 5,
908 5.
887 5.
884 5,
795 5.
796 4.
909 4,
896 参考文献1) W
.
Sachse and Y.
−
H.
Pao:J.
Acoust.
Soc.
Am,
49(1978)pp
.
4320−
4327.
2) S
.
Sugasawa:Jpn.
J.
Appl.
Phys.
,
41 (20e2)pp.
3299−
3307.
3) D
,
R.
Hu11,
H.
E.
Kautz a皿d
A .
Vary :”Mater.
,
EvaL,
43(1985)pp