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〔資 料〕 戒山慧堅撰『盂盆獻供儀』翻刻と解題

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Academic year: 2021

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(1)

〔解 題〕 滋賀県栗東市安養寺町に所在する真言宗泉涌寺派東方山放光院安養寺は、 天平十二年 (七四〇) 聖武天皇の勅願によって東大寺良弁が薬師如来を本 尊として開山したと伝える。良弁開基伝承は近江湖南仏教の一大拠点だっ た金勝山金勝寺 (栗東市荒張) をはじめとして湖南一帯の多くの寺院に残 り、 安養寺も金勝寺二十五別院の一だったという。 しかし大永四年 (一五 二四) 四月二十五日付 『東方山安養寺本堂再建勧進状』 は良弁僧正の事績 には触れず、 「承和元年 (八三四) 近衛関白御建立之聖跡」と記し、藤原冬 嗣 (七七五~八二六) の本願によって建立されたと伝える。 冬嗣は天長三 年 (八二六) に没しているから、 右の 『本堂再建勧進状』 を 重んじれば、 安養寺建立は冬嗣の遺願によるものであったことになる。いずれにしても 安養寺の創剏は明確ではない。 近江栗田 の 豪 商田中適斎 (一七六八~一八二一) の 『 近江栗太郡志』 は 『 興 福寺官務帳』を引いて、安養寺は亀山天皇 (一二四九~一三〇五) の叡願に よって弘長三年 (一二六三) に再興されたが、四十年後の嘉元二年 (一三〇 四) 十二月二十日に炎上したと記している。 『本堂再建勧進状』 にも亀山 天皇の勅願所であったという記述があるから、他史料に見出せないが、本 尊の薬師如来三尊像の造立年代も「十三世紀半ばを前後する頃の作例 1 」で もあり、安養寺には亀山天皇と何がし深い因縁があったように思われる。 嘉元二年十二月の炎上後、 安 養寺はいつしか再建されたようで、 『長興 宿禰記』長享元年 (一四八七) 十月四日条、 『蔭涼軒日録』同十月九日条に よれば、長享元年十月四日、六角高頼討伐のため近江に親征した足利九代 将軍義尚の陣所とされている。陣所は同二十七日に下鈎真宝館に移された が、このわずかの間に本尊が雨露に侵されるほどに堂塔房舎は損壊したと いう。大永四年四月の『東方山安養寺本堂再建勧進状』はおそらくこうし たことを受けて出されたものと考えられる。勧進は成就したようであるが、 しかし 『近江粟田郡志』 によれば、 元亀元年 (一五七〇) 信長の兵火に罹り、 「安養寺堂舎僧房十二箇院等」 はことごとく したと伝えている。安養寺は 小 堂に本尊薬師如来を安 く荒 廃 した。 貞 享二年 (一六八五) 安養寺は 復 興した。 同寺二世 安養寺中興 祖戒 山 堅 和尚伝』 (宝永元年 (一七〇四) ) によると、 口 正信 居 士 は 戒 山 慧堅 を 崇敬 すること ま ことに 篤 く、 し、その 妻 子 孫 など一 族 十 余人 も 慧堅 に 帰 して出 病 没したの ち 、 口 氏 一 族 は 居 士 の遺 貲 をもって荒 廃 その中興 第 一世として 慧堅 を 迎 えたのだという。 これを伝える 六九~一七二〇) は 俗姓 を 口 といい、 京都 の 人 というから正信 統 に 相違 なく、 慧淑 の師 慧堅 に 対 する 尋常 なら ざ る 熱 元 禄 四年 (一六九一) に 慧堅 の 病 気 平 癒 を 祈 って 書写 本願 厳功徳経 』によっても 知 ることがで き 、 ひ いて る 甚 深の 景仰心 を 容易 に 推量 せしめる。 右の 慧淑 『 戒 山 堅 和尚伝』 ま た『 青龍 山 野 中寺僧 戒 山 慧堅 (一六四九~一七〇四) は 俗姓 江上 氏 。 筑 後 国久留米 二年十二月十八日 肥 後 城主 有 馬 玄蕃 の 家 臣 の 子 として 里 千栄 寺の 書 生 となった。 寛文 五年 (一六六五) 十七 学苑 資 料 紹介特集号 第 九〇一 号 一六四~二一六(二〇一五 一一)

慧堅





盆獻供儀

翻刻

解題

〔資 料〕

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を志して間もない黄檗の鉄眼道光 (一六三〇~一六八二) が千栄寺の本寺千 光寺で大乗起信論を講じたのを聴聞して鉄眼の膝下で出家し、同寺学頭巌 宗悦禅に就いて学んだ。当初からの念願だったのであろう、慧堅は戒律を 志し、曹洞の畸僧肥後法巌寺桃水雲渓の勧めで当今律宗随一の哲匠と称さ れた慈忍慧猛 (一六一〇~一六七三) を城州宇治田原の東陽山巌松院に訪ね て門下となった。慧猛は洛東泉涌寺雲龍院正専如周に学び、俊正明忍が戒 律復興の拠点とした洛北槙尾西明寺平等心王院の沙弥衆に入って自誓受戒 し、南都西大寺の長老高喜から伝法灌頂を受け、叡尊以来の西大寺正流と 松橋流の秘璽を享けた俊才で、平等心王院一山の衆僧に推されて巌松院を 司掌していた。慧堅はここで慧猛に師事して息慈戒を受けたのである。 寛文十年 (一六七〇) 春、 慧猛が聖徳太子開創と伝える河内青龍山野中 寺の中興開山に迎えられるに随従して青龍山に移り、そこで具足戒を受け た。ほどなく野中寺は槙尾西明寺 堺大鳳山神鳳寺と並んで戒律復興の三 大拠点の一に数えられるに至り、律学の研鑽と実践を志す多くの俊秀が参 集したが、 慧堅の行業は抜群であって、 延 宝元年 (一六七三) 慧猛が洛西 太秦広隆寺桂宮院を結界し四分衆法布 を行じたとき、慧堅は慧猛に代わ って説戒を勤めたほどであった。 延宝元年三月、師の慧猛が六十三歳で入寂すると、高弟慈門信光が野中 寺二世を継いだ。これを機に慧堅は野中寺を出て、和泉の長曽根村に小庵 を結び、また山城深草の浄土宗西山義の真宗院に 籠居 するなどしたが、法 兄 慈門の勧めで泉涌寺 退塵 庵に 止住 すると道 香 は 市井 に高まり、 教 説を 求 めて衆 庶 が 蝟 集した。 折 しも慈門が野中寺に灌頂 壇 を開くと慧堅は 進 んで 入 壇 した。慈門はこれを悦び慧堅に西大寺正流と松橋流秘璽を 授 けた。 貞 享二年、 口氏蘭軒 正信 居 士 とその一 族 の 篤 志に よ って 安養 寺が 再 興 され、中興開山に迎えられると、慧堅はこれを 持 戒 持 律の道 場 として 経営 した。そのことは慧堅が弟子た ち に 示 した 『雑要 家 訓』 十二 条 と 『雑要再 訓』 七 条 に よ っても明らかである。 その後、 元 禄 十一年 (一六 九 八) 同寺 に灌頂 壇 を開くと 翌 十二年後 董 を 湛堂 慧 淑 に 譲 り、 退 耕 老 人 と称して洛東 の浄慈庵に 退 いた。しかし同十六年野中寺衆僧の 招 請 に よ って野中寺三世 住 持 に就いたが、 翌 宝 永 元年 (一八〇四) 三月四 日 、 五 十六歳で浄慈庵に 入寂した。 慧堅はその 生涯 を 近 世の 仏 教 界を 席 巻 した戒律復興の 投 じた 人 であって、その 持 戒 持 律の行業はまたその 口氏 一 族 から中興開山に迎えられた慧堅は元 禄 苑 僧宝伝 3 』 十 五 巻 七 冊 を 版 行し、 翌 三年に 『 盂 には 『 近 住 八戒 威儀録 要』 一 冊 を 上梓 して、慧猛に師事して以来の学業の 成果 を開 陳 している。 安養 寺に自 筆 本が伝わる 『雑要 には、 壇 越 の 恩 に 感謝 すること、村 民 には慈 悲 心をもって 林 の 木竹 を 濫用 せぬ こと、 請 雨 法を 厳粛 に勤めること等 れているが、 『 近 住 八戒 威儀録 要』 にも 雛 僧の行 書 き 記 され、また 『 盂 盆獻 供儀 』 には 仮名 文をもって 盆 の 意 義と 由 来、また 各 々 の 祖霊 に 対 する 献 供 の に説いている。慧堅の行実に 通底 するのは、師 る心であって、 『 盂 盆獻 供儀 』 に お いてはそれがとくに よ うに 思 われる。 『 盂 盆獻 供儀 』 は 「 盂 盆獻 供儀 小 引」 七 丁 十二 丁 から 成 る。 その初 版 は元 禄 三年であるが、 (宮 島コレ クション蔵 ) を 底 本として 翻刻紹介 する。 を尊 重 したが、 やむ を 得 ず 通 行 字 体 に 改 めたところがある。な 成 には 鈴 木 香 菜 さん ( 歴史 文 化 学 科 三年 生 ) の 助力 谷 俊 亮 師 前栗 東 歴史 民 俗博物館 長 佐 々 木 進氏 いただいた。 御礼申 上 げ る。 注 1 『 企画展 東 方 山 安養 寺の 歴史 と 美術 』(平 成 六年十月、 所載 の 佐 々 木 進氏 の 解 説に よ る。 2 『 日 本に お ける戒律伝 播 の研 究 』(研 究 代 表者稲 元興寺文 化 財 研 究所 )に 所載 。 3 『 唐 招 提 寺 律宗戒 学院 叢 書 第 二 輯 律 苑 僧宝伝 』( 関 口 靜雄 山本 昭 和 女 子大学 近 代文 化 研 究所 )に 翻刻 と 解 題 を

(3)

再 治



盆獻供儀

(4)

盂 盆獻供儀小引 南山 正宗 佛 ノ 之道 ハ 以 レ善為 レ 用。善固 ニ 夥 シ 矣而孝其 ノ 端 ナリ 也。為 シテ レ 道而不 ンハ レ 在 二 ノ 用 一 能為 ンヤ 二 大道 一乎。 為 シテ レ 用而不 ンハ レ 先 セ 二 ノ 端 一 能為 ンヤ 二 溥用 一乎。是 ノ 故 ニ 佛為 二出世 ノ 之道 一也無 二 トシテ 不 ト云フ 一 レ 善 ナラ 。為 二 出 之善 一也。未 ス タ 三 始 ヨリ 忘 二 ヲ 於其 ノ 親 ニ 一。方 テ 二 ノ 成道 盂 盆献供儀引 ○一  之初 ニ 一。諭 二 父王 ヲ 于聖道 一。而國人亦皆化 ス 之。又升 リ 二 利天 ニ 一 為 レ母説法 スル 者 ノ 三月。及 二 父王 ノ 之崩 一 也則躬 カラ 率 テ 二 釋 一 二 テ 其棺 一。至 ス ハ 三 于訓 スルニ 二 弟子 ヲ 一 則謂 ク 父母 ハ 與 二 補處 ノ 菩 一 シ 。許 スト 下 弟子減 シテ 二 衣鉢 ノ 之資 ヲ 一 フヲ 中 其 ノ 父 母 ヲ 上。又目連欲 スレハ レ 后 ント 二 其母 一則為 メニ 説 二盂蘭盆

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法 一。且 ツ 囑 シテ 二 弟子 ニ 一 歳 コトニ 必 ス 行 セシム レ 之。藏中 ノ 勸勉 不 シテ レ 一 ナラ 而足 レリ 。是以古 ノ 之稱 スル 二 高僧賢衲 ト 一 。 ヒト 未 ス タ レ ラ 下 不 二 ナル 其 ノ 親 一 上 ノハ 也。今 有 テ 二  ノ 徒 一 シテ レ 不 ラント レ 先 ンセ 二 其端 ヲ 一 自謂 ク 我 ハ 出家專 スト レ 道。豈 ヤ ニ レ レ 背 二 スルニ 如来 ノ 遺意 ニ 一乎。予不幸 ニシテ 蚤 トニ 喪 ス レ 父 而 シテ 従 テ 二 ニ 於外 ニ 一二十餘年矣。進 テ 不 レ 能 ハ レ ルコト 盂 盆献供儀引 ○二 レ ヲ 退 テ 不 レ 能 ハ レ 侍 スルコト レ 母 ニ 。不孝 ノ 之罪無 シ レ レ ルヽ 也。 然 トモ 予惟 ルニ 口體 ノ 之奉 ハ 未 ス タ レ 足 レ ルニ レ 孝 ト 。而 シテ 大孝 ハ 在 リ レ ルニ レ 神也。原 ルニ 夫 レ 盂 盆 ノ 一經 ハ 乃報恩 ノ 之大訓 神 ノ 之妙方 ナリ 也。故 ニ 毎 當 テ 二 御歡喜 ノ 之日 ニ 一 。啓 二目連祭祀 ノ 之儀 ヲ 一 。用 テ 致 二 二親 ノ 之福祐 一。微 ク 報 ス 二罔極 ノ 之恩德 ニ 一 。竊 ニ 念

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不 ルハ レ 得 下 ルコト 二 人 ノ 之親 一 スルコトヲ 中 已 レカ 之親 上。非 ス 二 大士 志 ニ 一。嘗 テ 見 ルニ 下 士女 ノ 之修 スル 二 此法 一 上 ノヲ 。率 ネ 多不 レ 遵 聖敎 ニ 一。欲 ストモ レ 贊 ント 二 其父母 ノ 冥福 ヲ 一。不 ヤ 二 亦 一 カラ 乎。予 甚 タ 嘆 ス レ 之。昔 シ 遍 園祖師。製 シテ 二 盆獻供儀 一 以 テ 示 ス 二 祭法 ヲ 一。其 ノ 書雖 レ 在 セリト 。而童蒙 ノ 輩 ハ 未 タ レ通焉。故 ニ 數年前嘗 テ 為 メニ 翻 シテ 作 シ 二和語 ト 一 。作 二 盂 盆献供儀引 ○三   一本 ヲ 一。依行 スル ノ 不 レ ト レ 多 カラ 矣。今茲 トシ 孟秋。有 テ レ スルコト 二 於衷 ニ 一 。乃重 テ 為 シ 二刪補 ヲ 一 。易 ルニ 以 名 ヲ 一。盍 シ 式 レハ也 二 祖師 ノ 之供儀 ニ 一 也。緇衣 ノ 之士 ノ 其 亦何 ソ 事 トセン 二 於斯 ヲ 一 圍 クハ 士女 ノ 之覽 ン レ 之者 ノ 。知 二 以 レ善為 レ 用 ト 善 ハ 以 レ 孝為 ルコトヲ 一レ 端 ト 。而年 盂 后 之誠 ノ ヲ 一 。令 メン 三 存 父母 ノ ヲシテ 。同 ク 躋 二於至

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善 ノ 之域 ニ 一 。此 レ 予 カ 一片報親 ノ 之志 シ 。故 ニ 未 タ レ アラ レ フ ルニ 二 文字 ヲ 於和 之間 ノ ニ 一 元祿二年歳次己巳季冬望後三日 湖東安養比丘堅戒山和南書于 蒲軒 釋氏 慧堅 盂 盆献供儀引 ○四  戒 山

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盂 盆献供儀 ○五  佛 ほとけ 利 たうり 天 てん の。 歡 くはん 喜 ぎ 園 おん 。質 しつ 多 た 樹 じゆ の。下 もと にましまして。 三 み 月 つき 安 あん 居 ご し給ふ。身 み より千 せん の光 くはう 明 みやう を放 はなつ て。大 だい 千 てらし。文 もん 殊 じゆ に告 つげ て。のたまはく。 汝 なんぢ 。我 わが 毋 はゝ のもとに徃 我 われ こゝにあり。しばらく来 きた りて。三宝 ばう を禮 らい 敬 きやう あれと。文 殊 じゆ 徃 ゆい て。摩 ま 耶 や にまうす。摩 ま 耶 や 聞 きい て。踊 ゆ 躍 やく 怡 い 悦 ゑつ し。す なはち。文 もん 殊 じゆ と共 とも に。 佛 ほとけ の所 みもと にいたる。 佛 ほとけ はるかに。毋 れるを見給ひて。須 しゆ 弥 み 山 せん 鼓 く 動 どう の相 さう のごとし。すなはち。 梵 ぼん 音 おん を出 いだ して。廣 ひろ く。説 せつ 法 はう し給ふ。摩 ま 耶 や 。法 はう を聞 きい なはち。須 しゆ だ 果 おんくは をえたりと云 うん 。為 ゐ 毋 も 説 せつ 法 はう 經 きやう 佛升利爲母

(9)

盂 盆献供儀 ○六  佛 ほとけ の父 ちゝ 。浄 じやう 飯 ぼん 王 わう 。やまひに染 そみ て。 甚 はなはだ おもし。もろ もろの臣 しん に告 つげ ていはく。われ 命 いのち のおはらんこと は慮 おもんばか らず。たゞうらむらくは。 もろ  のこ 諸 しよ 子 し 等 とう を。見ざ らんことを。時 とき に佛 ほとけ 。神 じん 通 づう を以 もつ て。はるかに 是 これ をしり。難 なん 。阿 だ あ 難 なん 。羅 ら 雲 うん と共 とも に。身 み を 虚 こ 空 くう におどらし。父 ぶ 王 わう のもとにいたり。大 だい 光 くはう 明 みやう をはなつて。父 ぶ 王 わう の身 み をてらし。又 また 。金 こん 色 じき の 御 み 手 て を出 いだ して。その 額 ひたい につけ。為 ため にひろく。 説 せつ 法 はう し給ふ。父 ぶ 王 わう 大 おほい に。 歓 くはん 喜 ぎ し。 佛 ほとけ の御 み 手 て を 至維爲父擔棺

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むねのうへ 心 しん 上 じやう に引 ひき 。心 こゝろ に佛 ほとけ を禮 らい し。つゐに氣 き たえ。 命 いのち つきて。 浄 じやう 居 ご 天 てん に生 しやう ず。 佛 ほとけ 。當 たう 来 らい 世 せ の人 ひと 。 みな あらく 兇 けう 暴 ばう にして。父 ぶ 毋 も 養 やう 育 いく の恩 おん を。報 はう ぜ ざらんことを。おもひ給ひて。みづから。その 棺 くはん 擔 にな ひ給ふ。その時 とき 。三千 ぜん 世 せ 界 かい 。六種 しゆ に震 しん 動 どう す。 諸 しよ 天 てん 。龍 りう 神 じん 。皆 みな 来 きた り。 佛 ほとけ に。 代 かはり て。 棺 くはん を擔 になは む とす。 佛 ほとけ 。四 し 天 てん 王 わう に。ゆるして。その 棺 くはん を。になはし め。みづから。香 かう 爐 ろ をとりて。前 まえ に在 あり て。ゆき 給ふと云 うん 。浄  じやう 飯 ぼん 王 わう 泥 ない  おんぎやう に出 いで たり 盂 盆献供儀 ○七 

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盂蘭盆獻供儀 并縁 起 盂 う 蘭 らん 盆 ぼん と云 いつ は。これ佛 ぶつ 弟 で 子 し の孝 かう を申 のべ 。 恩 おん を報 はう ずる法 はう なり。盂 う 蘭 らん の二字 じ は。天 てん 竺 ぢく の語 ことば 。 からのことば 言 たうごん には。倒 たう 懸 けん といふ。倒 たう 懸 けん と は。 うえかはく 飢 渇 かつ のくるしみなり。盆 ぼん の一字 じ は。もと より 言 たうごん 。その苦 くる しみをすくふ。 噐 うつはもの を云 なり。いはゆる。種 しゆ   きよくいさぎよき 浄 じやう 潔 けつ の。碗 わん 鉢 はつ をも つて。種 しゆ の浄 じやう 潔 けつ の。美 み 食 じき を盛 もり 。十方 はう の 盂 盆献供儀 ○一  僧 そう に供 く 養 やう して。其 その ちゝはゝ 父 毋 も の。倒 たう 懸 けん の苦 くる し みを。すくふなり。これ目 もく 連 れん 尊 そん 者 じや の。毋 はゝ をたすけしより。はじまれり。ひそかに 經 きやう 文 もん をうかゞひ見るに。大 だい 目 もく 揵 けん 連 れん 。はじめ。 六通 つう をえて。父 ぶ 毋 も を度 ど して。乳 にう 哺 ぼ の恩 おん を報 はう ぜんとおもひ。すなはち道 だう 眼 げん を以 もつ て。 世 せ 間 けん を みる 觀 くわん 視 し せしに。その亡 まう 毋 も 。餓 が 鬼 き の中 なか に 生 しやう じて。飲 おん 食 じき をみず。 かはほねつらなりたち 皮 骨 こつ 連 れん 立 りう せり。目 もく 連 れん かなしみあはれむ 悲 哀 あい し。鉢 はち をもつて飯 いひ を盛 もり 。ゆいて。

(12)

其毋 そのはゝ に餉 かれいひ するに。飯 いひ 猛 みやう 火 くは と化 け し。つゐに 食 じき することをえず。目連 もくれん いたくなき 痛 つう 哭 こく して。 佛 ほとけ に まうす。 佛 ほとけ ののたまはく。 汝 なんぢ が毋 はゝ 。罪 つみ おもし。 汝 なんぢ 一人 にん のちからにしては。いかむともすると ころにあらず。十方 はう 衆 しゆ 僧 ぞう の威 ゐ 神 じん の力 ちから を かり。まさに七月十五日。佛 ぶつ 歓 くはん 喜 ぎ 日 にち 。僧 そう 自 じ 恣 し の時 とき におゐて。毋 はゝ のために。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 斎 さい をまうけ。 佛 ほとけ 及 および 僧 そう に。供 く 養 やう せば。はじめて よく。 すくひぬく 済 さい 抜 ばつ すべしと。目連 もくれん 。をしへのごとく。 斎 盂 盆献供儀 ○二  をまうく。その毋 はゝ すなはち。是 この 日 ひ におゐて。 餓 が 鬼 き の苦 くる しみを。まぬかるゝことをえたり。 目 もく 連 れん 。又 また 佛 ほとけ にとふていはく。未 み 來 らい 世 せ の。一 いつ 切 さい の佛 ぶつ 子 でし も。かくのごとく。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 斎 さい を 修 しゆ すべしやと。 佛 ほとけ ののたまはく。若 もし は比 び 丘 く 。比 び 丘 く 尼 に 。國 こく 王 わう 。太 たい 子 し 。大 だい 臣 じん 。宰 さい 相 しやう 。三 さん 公 こう 。百 ひやく 官 くはん 嚴 しよ 人 にん を。論 ろん ずることなく。皆 みな 此 この 法 はう を修 しゆ し。 現 げん 在 ざい の父 ぶ 毋 も は。寿 じゆ 命 みやう 百 ひやく 年 ねん にして。一 いつ 切 さい 苦 く 悩 のう の。うれへなく。乃 ない 至 し 。七世 せ の父 ぶ 毋 も は。餓 が 鬼 き の。

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苦 くる しみをはなれ。人 にん 天 でん の中 なか に生 しやう じ。福 ふく 楽 らく きはまりなからんことを。ねがふべしと。是 これ より 盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 勝 しやう 會 ゑ 。萬 ばん 世 せ に流 ろ 通 づう せり。 出 しゆつ 家 け の 人は通 つう じて。佛 ぶつ 法 はう をしれば。此 この 法 はう を行 おこな ひ 来 きた りし事。まことにいふもさらなり。その 在 ざい 家 け におゐても。上 かみ 。天 てん 子 し より。下 しも 。 嚴 しよ 人 じん に至 いた るまで。みな是 これ を修 しゆ せずといふことなし。 震 しん 旦 だん には。齊 せい の太 たい 祖 そ 。髙 かう 皇 くはう 帝 てい 。七月十五日 におゐて。あまねく。衆 しゆ 僧 ぞう を供 く 養 やう し給ふ 盂 盆献供儀 ○三  唐 たう の代宗 たいそう 皇 くはう 帝 てい は。常 つね に盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 會 ゑ を。禁中 きんちう にまふけて。先 せん 祖 ぞ の冥 みやう 福 ふく に すゝめ。宋 そう の真宗 しんそう 。仁宗 じんそう の。諸帝 しよてい に至 いた る までも。法 はう によりて。 行 おこな ひ給はずといふこと なし。本朝 ほんてう には。斉明 さいめい 皇 くはう 帝 てい 。はじめて。盂 う 蘭盆 らんぼん 供 く をおこなひ。又 また 群臣 ぐんしん に勅 ちよく し。諸 しよ 寺 じ におゐて。盂 う 蘭盆 らんぼん 經 ぎやう を講 かう じ。父 ぶ 毋 も の 恩 おん を報 はう ぜしむ。又 また 聖 しやう 武 む 皇 くはう 帝 てい 。盂 う 蘭盆 らんぼん 供 く を宮中 きうちう に置 おき 。又 また 司 し 膳 ぜん 寺 じ に。 詔 みことのり して。此

(14)

供 く をそなへしめ。ことに立 たて て。式 しき とし給ふ。 それよりこのかた。千秋 せんしう かはらず。直 ぢき に今 いま に 至 いた るまで。道俗 だうぞく 男女 なむによ 。 かど 戸   につたへ。家 いゑ  におこなはずと。いふことなし。然 しか れども。時 とき 末代 まつだい にをよび。人淺識 ひとせんしき なれば。佛 ぶつ 教 けう に したがふ 随 ずい 順 じゆん して。盆 ぼん 供 く を。いとなむものまれ なり。おほくはたゞ。父 ぶ 毋 も 眷属 けんぞく の霊 れい に。飯 はん 菜果 めんさいくは の類 たぐ ひを。そなへまつり。これを 盂 う 蘭盆 らんぼん 供 く と思 おも へり。是 これ しかしながら。盂 う 盂 盆献供儀 ○四  蘭 らん 盆 ぼん 經 ぎやう の意 こゝろ を。しらざればなり。十方 じつはう 自 じ 恣 し の大徳 だいとく 衆 しゆ 僧 ぞう を請 しやう じて。供 く 養 やう し。 その 力 ちから によりて。父 ぶ 毋 も をすくふをこそ。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん とはいふめれ。たゞ父 ぶ 毋 も 眷属 けんぞく の霊 れい を。 供 く ずるは。 精 しやう 霊 りやう 祭 まつり とて。その事 じ 。別 べつ なる ものなり。此 この ゆへに。孝 けう 順 じゆん のこゝろざしをつくし て。 古 いにし へより。なし来 きた りし。 精 しやう 霊 りやう まつりをも。お こたらず又 また さらに。十五日には。十方 はう 自 じ 恣 し の。 衆 しゆ 僧 ぞう を請 しやう じて。供 く 養 やう し。その力によりて。

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亡者 まうじや を救 すく ふべし。  およそ 盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 供 く は。他力 たり き を たのむを以 もつ て。本意 ほん い とす。こゝを以て。目 もく 連 れん 尊者 そんじや の。神通 じんづう 一なるすら。なを十方 だい はう 自 じ 恣 し 僧 そう の力 ちから を。頼 たの みて。其毋 そのはゝ を すくひぬく 済抜 さいばつ し 給ふ。増 まし て末世 まつ せ の人をや。ます  誠 まこと をつ くして。十方 はう 僧 そう の威 ゐ 神力 じんりき を。たのむべきことに こそあれ。もし 誠 まこと をつくして。法 ほう によりて。 行 おこな ふ ものならば。あながちに。供 く 養 やう の多少 たせ う には。よるべ からず。 貧 まづし き人は。 ひとまろめ 一摶 だん の いひ 飯 はん 。 ひとむすび 一掬 きく の水 みづ にもあれ。 盂 盆献供儀 ○五  十方 はう 自 じ 恣 し 僧 そう を請 しやう じて。供 く 養 やう し。其 その 神 じん 力 りき をたのまば。いかでか父 ぶ 毋 も の霊 れい 。たちま地 ち 。三塗 づ の苦 く 報 ほう を。まぬかれて。諸 しよ 佛 ぶつ の浄 じやう 刹 せつ に。 生 しやう ぜざらん。つらく父 ぶ 毋 も の恩 をん を。はかりおもふ に。須 しゆ 弥 み よりも髙 たか く。巨 こ 海 かい よりも深 ふか し。 身 み をくだき。骨 ほね を粉 こ にすといふとも。いかでか。 報 ほう じつくすべき。是 これ と思 おも ひつゞくるにも。い とゞ。 佛 ほとけ の慈 じ 恩 をん のふかく。法 ほう 力 りき の妙 たえ なるこ とこそ。かたじけなく。有 あり 難 がた く侍 はんべ れ。本 ほん 師 し

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釋 しや 如 かによ 来 らい 。菩 ぼ の。ちかひを。たて給ひし。 さつ より。このかた。やゝもすれば。頭 づ 目 もく 髓 ずい 脳 のう を 捨 すて て。父 ぶ 毋 も に孝 けう 養 やう し。天 てん 地 ち 神 じん も。感 ぎ かん 動 どう するにいたる。すでにして。 成 じやう 佛 ぶつ し。 つたなき。我 われ らがために。この濁 にご れる 世に。をりたちて。大 だい 小 せう の教 けう 法 ばう をとき。 さま  にこしらへ。孝 けう 順 じゆん の道 みち を教 おし へ給ふ。 梵 ぼん 網 まう 經 ぎやう には。父 ぶ 毋 も 師 し 僧 そう 。三 さん 寳 ぼう に孝 けう 順 じゆん す べし。孝 けう 順 じゆん は。至 し 道 だう の法 はう なり。孝 けう を名 な づけ 盂 盆献供儀 ○六  て戒 かい とし。又 また は制 せい 止 し と名 な づくととき。涅 ね 槃 はん 經 ぎやう には。奇 き なるかな。父 ぶ 毋 も 。われらを はごくみ 生 しやう 育 いく して。 大 くるしみなやむ 苦 悩 のう をうく。まさに恩 おん を報 はう じて。 したがひ 隨 ずい 順 じゆん 供 く 養 やう すべしとゝき。難 なん 報 はう 經 きやう には。 左 ひだり の肩 かた に 父 ちゝ を持 じ し。右 みぎ の肩 かた に毋 はゝ を持 じ し。千 せん 年 ねん を ふる 経 きやう 歴 りやく して。 せなかのうへ 背 はい 上 しやう におゐて。便 べん 利 り をしむ とも。猶 なを 父 ぶ 毋 も の恩 おん を。報 はう ずる事。あたはじ ととき。雜 ざつ 寳 はう 經には。父 ぶ 毋 も のもとにおゐて。すこし の供 く 養 へう をなすに。 さいはい 福 ふく を得 う ること。はかり

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なし。すこしの不 ふ 順 しゆん をなすに。罪 つみ を得 う ること またはかりなしととき。又 また むかしの孝 けう 養 やう に よりて。今 いま 成 じやう 佛 ふつ することを。えたりととき 子 ゑんし 經 きやう には。我 われ をして。とく無 む 上 じやう 正 しやう 真 しん の 道 みち を成 じやう ぜしむるものは。皆 みな 孝 けう 徳 とく によれり とゝき。地 ぢ 獄 ごく 經 きやう には。人 ひと の弟 で 子 し として。師 し 僧 そう の過 とが をとくものは。たとひ師 し 。 まこと 実 しつ なりと も いのちおはり 命 みやう 終 じう して。かならず地 ぢ 獄 ごく にいり。其 その した 舌 ぜつ 根 こん をくらはる。もし好 こう 食 じき 美 み 果 くは 等 とう を得 え て。 盂 盆献供儀 ○七  父 ぶ 毋 も 師 し 僧 そう にあたへずして。まづみづから くひ 食 じき くらふ すれば。餓 たん が 鬼 き の中 なか におち。後 のち 生 むま れて。人 ひと と なりても。 まづしく 貧 びん 窮 ぐう なりととき。中 ちう 陰 おん 經 きやう には。 児 こ 生 うま れて。三歳 さい にいたるまで。毋 はゝ の乳 ち を飲 のむ こと。一 百 ひやく 八十斛 こく なりととき。増 ぞう 一阿 あ 含 ごん 經 ぎやう に は。父 ふ 毋 も に孝 けう 順 じゆん し。供 く 養 やう する功 く 徳 どく 果 くは 報 はう は。 一生 しやう 補 ふ 處 しよ の菩 ぼ の功 さつ く 徳 どく と。一 ひとし 等 とう なりと とき。又 また 佛 ほとけ 。もろ  の比 び 丘 く に告 つげ たまはく。 若 もし 衆 しゆ 生 じやう ありて。 おんをかへすこと 返 へん 復 ふく をしらば。此 この 人 ひと うやまふ

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べし。小 せう 恩 おん すら尚 なを わすれず。いかにいはんや 大 だい 恩 おん をや。たとひ此 この 間 あいだ をはなるゝこと。 百 ひやく 千 せん 由 ゆ 旬 じゆん なりとも。なを我 われ にちかづく にことならず。我 われ 常 つね に ほめほむ 誉 たんよ す。若 もし 衆 しゆ 生 じやう ありて。返 へん 復 ふく することを。しらざるものは。大 だい 恩 おん すら尚 なを おもはず。いかにいはんや小 せう 恩 おん を や。かれ我 われ にちかづかず。我もかれに近 ちか づか ず。たとひ僧 そう 伽 が 梨 り を被 き て。わが左 さ 右 う にあ りとも。此 この 人猶 なを とをし。是 この 故 ゆへ に比 び 丘 く 。まさに 盂 盆献供儀 ○八  返 へん 復 ふく することをおもふべしととき。心 しん 地 ぢ 観 くわん 經 ぎやう には。若 もし 衆 しゆ 生 じやう ありて。不 ふ 孝 けう を行 きやう じ。毋 はゝ を して。暫 ざん 時 じ も うらみ 恨 こん 心 しん をおこさしめ。 うらみ 怨 おん 念 ねん の 辞 ことば すこしばかり 少 せう 分 ぶん も生 しやう じぬれば。子 こ すなはち。言 こと にし たがひ。苦 く 難 なん にあふ。若 もし 男 なん 女 によ ありて。毋 はゝ の教 おしへ により。 かほばせ 顔 げん 色 じき を  ぜうじゆん して。相 さう 違 い せざれば。 一切 さい の災 さい 難 なん 。こと  く きえのぞく 消 せう 除 じよ し。諸 しよ 天 てん まもり 擁 おう まもる 護 ご して。常 つね に安 あん 楽 らく なりととき。 観 くはん 無 む 量 りやう 寿 じゆ 經 きやう には。父 ぶ 毋 も に孝 けう 養 やう するは。三世 ぜ の諸 しよ 佛 ぶつ 。淨 じやう

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業 ごう の正 しやう 因 ゐん なりとゝき。父 ぶ 毋 も 恩 おん 重 ぢう 經 きやう には。父 ぶ 毋 も の恩 おん 徳 どく 。はかりなく。ほとりなし。たとひ 人ありて。 左 ひたり の肩 かた に父 ちゝ をになひ。右 みぎ の 肩 かた に毋 はゝ をになひ。須 しゆ 弥 み 山 せん をめぐること。 百 ひやく 千 せん めぐり 匝 ざう をふるとも。父 ぶ 毋 も の深 じん 恩 おん を。報 はう ず ることあたはじ。恩 おん を報 はう ずることを。えむと おもはゞ。父 ぶ 毋 も のために。此 この 經 きやう を かきうつす 書 しよ 写 しや し。 父 ぶ 毋 も のために。此 この 經 きやう を よむ 讀 どく 誦 じゆ し。父 ぶ 母 も のた めに。 つみとが 罪 ざい を けん くやみ 懴 さん 悔 げ し。父 ぶ 毋 も のために。三寳 ばう 盂 盆献供儀 ○九  を供 く 養 やう し。父 ぶ 毋 も のために。斉 さい 戒 かい を うけ 受 じゆ 持 じ し 。父 ぶ 毋 も のために。布 ふ 施 せ 修 しゆ 福 ふく せよ。若 もし よく。 かくのごとくなるときは。孝 けう 順 じゆん の子 こ とせむ。 此 この 行 ぎやう をなさゞるは。これ地 ぢ 獄 ごく の人なりと とき給ふ。かくのごときの文 もん 。ひろくは。法 はう 苑 おん 珠 じゆ 林 りん 等 とう の。書 しよ に見えたり。 悉 こと  くしるしかたし。 世 よ の人。たやすく。釋 しやく 氏 し は。父 ちゝ を無 なみ し。毋 はゝ を 無 なみ すといふ。 みきくこと 見 けん 聞 もん の。ひろからざるにあらず や。しかるに。孝 かう に二つあり。 一 ひとつ には世 せ 間 けん の孝 かう

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二 ふたつ には。 出 しゆつ 世 せ 間 けん の孝 かう なり。その 情 じやう にしたがひ。そ の形 かたち をたすくるは。世 せ 間 けん の孝 かう なり。その 性 しやう にしたがひ。その神 しん をたすくるは。 出 しゆつ 世 せ 間 けん の 孝 かう なり。このゆへに。世 せ 間 けん の孝 かう を以 もつ ては。一 いつ 世 せ の禮 れい 法 はう をまもり。時 とき にしたがつて。衣 い 食 しよく の 資 し 具 ぐ を供 く し。 出 しゆつ 世 せ 間 けん の孝 かう を以 もつ ては。三世 ぜ の遠 おん 見 けん をひらき。機 き にしたがひ。顕 けん 密 みつ の教 けう 法 ばう をすゝむべし。蓮 れん 池 ち 大 だい 師 し のいはく。その しん をすゝむるに。斉 さい 戒 かい 念 ねん 佛 ぶつ を以 もつ てし。ながく 盂 盆献供儀 ○十  六趣 しゆ をはなれ。蓮 れん 胎 たい に質 かたち を托 たく し。したしく 弥 み 陀 だ を見たてまつり。不 ふ 退 たい 轉 てん を得 え せしむる を。 出 しゆつ 世 せ 間 けん の大 だい 孝 かう と名 な づくと。まことなる哉 かな 。 いへること。人 ひと の子 こ の。劬 く 労 らう の恩 おん に報 はう ずる。こゝ におゐて。 大 おほい なりとす。世 よ の人 ひと 。その子 こ の我 われ に。孝 かう ならんことを。こひねがへども。みづから。 その 心 こゝろ をおし。その身 み をかろめて。その親 おや に。孝 けう 養 やう をつくすもの。まれなり。老 おひ たる も。 少 わかき も。父 ぶ 毋 も 世 よ にいまさば。すゝめて。斉 さい 戒 かい

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念 ねん 佛 ぶつ せしめ。父 ぶ 毋 も 世をさらば。常 つね につと めて。作 さ 善 ぜん 追 つい 福 ふく すべし。又 また 年 とし の七月十  五日には。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 斉 さい をまふけ。 佛 ほとけ 。および。 十方 はう の自 じ 恣 し 僧 そう に供 く 養 やう し。ことには。父 ぶ 毋 も の 深 じん 恩 おん を報 はう 答 たう し。すべては。法 はう 界 かい の衆 しゆ 生 じやう に。 向 ゑかう すべし。  およそ 善 ぜん 根 ごん を修 しゆ すれども。 向 ゑかう の 心 こゝろ 。あまねからざれば。その功 く 徳 どく 。かぎりあり。 必 かならず 修 しゆ するところの善 ぜん は。ひろく衆 しゆ 生 じやう に。 ほどこすべきなり。まして 佛 ほとけ も。よろづの。生 いき 盂 盆献供儀 ○十一  としいけるものは。皆 みな ひとしく。父 ぶ 毋 も なりと とき給ふをや。しかはあれど。わきて其 その 親 しん を愛 あい して。人 ひと におよぼすをこそ。道 みち と は云 いふ めれば。まづ今 こん 生 じやう の父 ぶ 毋 も に。孝 かう 順 じゆん し。次 つぎ て。 生 しやう  の父 ぶ 毋 も に。およぼすべし。ゆへにこそ。 芝 し 園 おん 祖 そ 師 し も。如 によ 来 らい にならひて。まづ二 に 親 しん を度 ど し。目 もく 連 れん にならひて。まづ亡 まう 毋 も を すくはむとは。ちかひ給ふらめ。されば。 古 いにし への。髙 かう 僧 そう 名 めい 緇 し と。稱 せう する人。いまだ

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其 その 親 しん に。孝 かう ならざるはあらじ。道 だう 興 こう 律 りつ 師 し は。身 み をすて。 命 いのち をかろめ。乱 らん 賊 ぞく の中 なか に 入 いり て。毋 はゝ をすくひ。道 だう 紀 き 法 ほつ 師 し は。常 つね に毋 はゝ を 荷 になひ て。聴 てう 学 がく し。道 だう 明 みやう 禅 ぜん 師 じ は。蒲 ほ 履 り を 作 つく りて。毋 はゝ をやしなへり。かくのごときの賢 けん 孝 かう の儔 ともがら 。つぶさにあげがたし。それがし。故 こ 郷 きやう をはなれて。  およそ 二十餘 よ 年 ねん 。うらむら くは。常 つね に親 しん のかたはらに。侍 じ して。孝 けう 養 やう をつくすこと。あたはさることを。はるかに。古 盂 盆献供儀 ○十二  郷 きやう を。千 せん 里 り の外 ほか にのぞみ。みづから不 ふ 孝 かう をもつて。毋 はゝ に謝 じや す。毋 はゝ のいはく。我 われ を諭 さと すに。佛 ぶつ 道 だう をもつてする。是 これ 大 だい 孝 かう にあ らずやと。又いはく。我 われ を かへりみる 帰 省 せい するによつ て。みづから守 まも るところを。さまたぐべからずと。 おもひみるに。わが毋 はゝ 。佛 ぶつ 道 だう の遠 おん 理 り に。くらし といへども。 丈 ぢやう 夫 ぶ の。 心 こゝろ ざし。あるがごとし。むかし 明 みやう 教 げう 大 だい 師 し 。はじめ道 だう を。四 し 方 はう にとはんと。し 給ふとき。 郷 きやう 人 ひと 。これをとゞむるあり。其 その 毋 はゝ

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のいはく。 汝 なんぢ すてに。 佛 ほとけ にしたがへり。その道 たう を つとめんこと。宜 むべ なり。など愛 あい を以 もつ て。 汝 なんぢ を 滞 とゞこほ らしめむと。まことにいみじく。たうとかり ける 心 こゝろ なり。我 わが 毋 はゝ 。これにたぐふべきにあら ねど。その かへりみる 帰 省 せい するによりて。 自 みづから 守 まも るところ を。さまたげざれといへる一 ひと 言 こと は。おほくゆづる ましきをや。たゞはづらくは。それがし。 明 みやう 敎 げう の あとを学 まな ぶことあたはずして。徒 たゞ に。背 はい 恩 おん の 人とならんことを。しづかに。おもひつゞくれは。 盂 盆献供儀 ○十三   なみだ 漣 れん 然 ぜん としてくだり。毋 はゝ の言 こと 葉 ば のもたしが たくて。こゝに及 およ べり。見む人。親 しん 愛 あい すると ころに。辟 へき すといふのそしり。われいかにして か辞 じ せん。むかし芝 し 薗 おん 祖 そ 師 し 。蘭 らん 盆 ぼん 献 けん 供 く 儀 ぎ といへる。書をあらはして。天下に流 る 布 ふ し。盆 ぼん 供 く の法 はう をしめし給 たま ふ。しかれども士 し 女 ぢよ の ひらき見るに。たへざるものおほし。このゆへに。 三五年 ねん がさき。如 によ 來 らい の金 きん 言 げん 。祖 そ 師 し の供 く 儀 ぎ によつて。もろこしの。こはき文を。此 この 國 くに の。耳 みゝ

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なれたる 辞 ことば にかへて。盆 ぼん 供 く の縁 ゑん 起 ぎ 。一 巻 くはん をあらはし。いさゝか。父 ぶ 毋 も の恩 おん にむくふ。樂 げう 善 ぜん の士 し 女 じよ 。したがひおこなふもの。おほし。今 こ 年 とし はじめのあき 孟 まう 秋 しう 。たま  。感 かん ずるところありて。前 さき の 文 もん を。刪 さん 補 ほ しさだめて。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 獻 けん 供 く 儀 ぎ と名づく。ねがふところは。貴 き 賤 せん 老 らう 少 せう と なく。佛 ぶつ 教 けう に隨 ずい 順 じゆん して。盆 ぼん 供 く をいとなみ。 自 し 他 た の父 ぶ 毋 も をして。すみやかに。悪 あく 趣 しゆ をは なれ。おなじく 淨 じやう 刹 せつ にいたらしめむと也 盂 盆献供儀 ○十四 

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盂 盆献供儀 ○十五  目餉母忽化火炭 目説盆供母生天上

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盂蘭盆獻供儀  およそ 盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 供 く を。修 しゆ せむとおもはゞ。まつ 力 ちから をつくして。道 だう 塲 ぢやう を かざり 莊 しやう 厳 ごん し。 百 ひやく 味 み 。五 ご 果 くは 。 香 かう 。油 ゆ 。 ともしび 挺 ちやう 燭 そく 等 とう の。供 く 養 やう 物 もつ を。そなへおき。 みづから。 みくちこゝろ 身 しん 口 く 意 い をきよめ。道 だう 塲 ぢやう にいたり。 焼 せう 香 かう 禮 らい 拜 はい し。をはつて。 ひざまづきてをあはせ 長 ちやう 跪 き 合 がつ 掌 しやう し。 あまねく。三寳 ばう を請 しやう ずべし。これに。六位 ゐ あり。 一に。本 だい ほん 師 し 釋 しや 如 かによ 来 らい を請 しやう じ。 だい 盂 盆献供儀 ○十六  二に。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 經 きやう 蔵 ざう を請 しやう じ。第 だい 三に。十 方 はう 自 じ 恣 し の菩 ぼ 僧 さつそう を請 しやう じ。 四に。十方 だい はう 自 じ 恣 し の縁 ゑん 覺 がく 僧 そう を請 しやう じ。第 だい 五に。十 方 はう 自 じ 恣 し の。 聲 しやう 聞 もん 僧 ぞう を請 しやう じ。 六に。 だい 目 もく 連 れん 者 そんじや を請 しやう ずるなり。まさしく 請 しやう じ たてまつるときは。 心 こゝろ におもへ。 佛 ほとけ 及 および 十方 はう の 自 じ 恣 し 僧 そう 。わが 誠 まこと を かんが み。わが 請 しやう に。したが ひ。道 だう 塲 ぢやう に くだりのぞみ 降 がう 臨 りん し。我 わか 供 く 養 やう をうけ給ふ と。かならず 誠 まこと をつくすべし。ゆめ 。 かろ 輕 きやう

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がろしく 卒 そつ にすべからず。その請ずる文 もん は。下 しも に列 つら ぬるがごとし 一心 しん に請 しやう じたてまつる。蘭 らん 盆 ぼん 教 けう 主 しゆ 。久 く 報 はう 親 しん 恩 おん 。 釋 しや 牟 かむ 尼 に 佛 ぶつ 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に降 がう 臨 りん し て。わが供 く 養 やう をうけ給へ 三たび 請 しやう じて一礼 らい せよ。 下 しも みな。これにおなじ 一心 しん に請 しやう じたてまつる。蘭 らん 盆 ぼん 至 し 教 けう 。報 はう 親 しん 拔 ばつ 苦 く 法 はう 門 もん 。修 しゆ 多 た 羅 ら 蔵 ざう 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に 降 がう 臨 りん して。わが供 く 養 やう をうけ給へ 一心 しん に請 しやう じたてまつる。十方 はう 自 じ 恣 し 。得 とく 道 だう 聖 しやう 盂 盆献供儀 ○十七  賢 げん 。菩 ぼ 僧 さつそう 衆 しゆ 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に降 がう 臨 りん して。わが供 く 養 やう をうけ給へ 一心 しん に請 しやう じたてまつる。十方 はう 自 じ 恣 し 。得 とく 道 だう 聖 しやう 賢 げん 。縁 ゑん 覚 がく 僧 そう 衆 しゆ 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に降 がう 臨 りん して。わが供 く 養 やう をうけ給へ 一心 しん に請 しやう じたてまつる。十方 はう 自 じ 恣 し 。得 とく 道 だう 聖 しやう 賢 けん 。聲 しやう 聞 もん 僧 そう 衆 しゆ 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に降 がう 臨 りん して。わが供 く 養 やう をうけ給へ 一心 しん に請 しやう じたてまつる。報 はう 親 しん 入 にう 道 だう 。 教 きけう 利 り 生 しやう

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目 もく 連 れん 者 そんじや 。たゞねがはくは。道 だう 塲 ぢやう に。降 がう 臨 りん し て。わが供 く 養 やう をうけ給へ 請 しやう じおはりなば。次 つぎ に三寳 はう を称 せう し。咒 たん しゆ 願 ぐはん すべし 釋 しや と。真 か しん 教 けう 法 ばう と。三 さん 乘 ぜう の賢 げん 聖 じやう と。目 もく れん とを。稽 そん けい 首 しゆ したてまつる。われいま。教 けう をうけて。親 しん 恩 おん を報 はう ず。ねがはくは。慈 じ 悲 ひ を うごかして。讃 さん 嘆 だん をゆるし給へ われら。をの  。  しよしやう の父 ぶ 毋 も の。罔 まう 極 ごく 深 じん 恩 おん 盂 盆献供儀 ○十八 を。報 はう 答 たう せんがために。飯 ぼん 。百 ひやく 味 み 。五 ご 果 くは 。香 かう 油 ゆ 挺 ちやう 燭 そく をそなへて。三寳 ばう と。十 じつ 方 はう の自 じ 恣 し 大 だい 徳 とく 。 衆 しゆ 僧 ぞう とに。供 く 養 やう したてまつる。ねがはくは。現 げん 在 ざい の父 ぶ 毋 も をして。壽 じゆ 命 みやう 百 ひやく 年 ねん 。一 いつ 切 さい 苦 く 悩 のう の。 うれへなく。乃 ない 至 し 。七 しち 世 せ の父 ぶ 毋 も 。餓 が 鬼 き のくるしみ をはなれ。諸 しよ 佛 ぶつ の國 くに に生 しやう じ。福 ふく 樂 らく きはま りなからしめ。法 はう 界 かい にあまねき。無 む 量 りやう の衆 しゆ 生 じやう 。この熏 くん 修 しゆ をうけて。ともに利 り 楽 らく にう るほはむ。 三べん となふべし

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咒 しゆ 願 くはん しをはりて。次 つぎ に。本 ほん 師 し 釋 しやく の。 そん 名 みやう 号 がう をとなへよ。あるひは七返 へん 。あるひは 二十一返 へん 。時 とき にしたがひて。至心 しん に称 せう 念 ねん す べし 南 な 無 む 大 たい 孝 けう 釋 しや 牟 かむ 尼 に 佛 ぶつ 名 みやう 号 がう をとなへをはりて。次 つぎ に前 さき に請 しやう ぜし ところの。三寳 ばう を禮 らい すべし。すなはち又 六位 ゐ あり。第 たい 一には。本 ほん 師 し 釈 しや 牟 かむ 尼 に 仏 ぶつ 。 だい 二には。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 経 きやう 蔵 ざう 。 三には。菩 だい ぼ 僧 さつそう 。 盂 盆献供儀 ○十九  四には。縁 だい ゑん 覚 がく 僧 そう 。 五には。 だい 聲 しやう 聞 もん 僧 ぞう 。第 だい 六 には。目 もく 連 れん 尊 そん 者 じや なり。をの 。となふるに したがひ。 いたりてまこと 至 誠 じやう に一禮 らい すべし。祖 そ 師 し の供 く 儀 ぎ には。讃 さん の文 だん もん 。ありといへども。今は在 ざい 家 け の士 し 女 によ のため。その要 よう を示 しめ すがゆへに。こ れを 畧 りやく せり 一 いつ 心 しん 頂 ちやう 禮 らい 。南 な 無 む 蘭 らん 盆 ぼん 教 けう 主 しゆ 。久 く 報 はう 親 しん 恩 おん 。釋 しや か 文 もん 佛 ぶつ 一心 しん 頂 ちやう 禮 らい 。蘭 らん 盆 ぼん 至 し 教 けう 。報 はう 親 しん 拔 ばつ 苦 く 法 はう 門 もん 修 しゆ 多 た

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羅 ら 蔵 ざう 一心頂禮。十 じつ 方 はう 自 じ 恣 し 。得 とく 道 だう 聖 しやう 賢 げん 。菩 ぼ 僧 さつそう 衆 しゆ 心頂禮。十方自恣。得道聖賢。縁 ゑん 覚 がく 僧衆 一心頂禮。十方自恣。得道聖賢。 聲 しやう 聞 もん 僧衆 一心頂禮。報 はう 親 しん 入 にう 道 だう 。起 き 教 けう 利 り 生 しやう 。目 もく れん 者 そんじや 礼しおはらば。次に。ひざまづき。 あるとなきと 存 ぞん 亡 もう の父 ぶ 毋 を。 おひおもふ 追 つい 想 さう し。至 し 誠 じやう に懴 さん 悔 げ すべし。  およそ 懴 さん 悔 げ といふは。徃 すぎ にし過 とが を悔 くひ 。来 きた れる善 ぜん を修 しゆ する義 ぎ なれば。たとひ。在 ざい 家 け の人 ひと なり 盂 盆献供儀 ○二十  とも。此 この 盆 ぼん 供 く の日 ひ にあたりては。よろしく 父 ぶ 毋 も にかはりて。三 さん 帰 き 。五 ご 戒 かい 。八 はつ 戒 かい 等の。法 はう を うけ。下 しも の文 もん をとなへて。懴 さん 悔 げ を修 しゆ すべ きなり。そのこゝろざし深 ふか ふして。常 つね に持 ぢ 戒 かい 修 しゆ 善 ぜん の人は。いよ よし 可 也 なり 至 し 心 しん に懴 さん 悔 げ す。われら うめるところ しよしやう の父 ぶ 毋 も 。多 た 世 せ の 親 しん 縁 ゑん 。みづから真 しん 常 じやう にそむき。とこしなへに。 生 しやう 死 し にながる。無 む 明 みやう にしたがつて。倒 たう 想 さう し。欲 よく 境 きやう にしたがつて。攀 ほん 縁 ゑん す。六 情 じやう をほしひま

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まにして。ことさらに十悪 あく をつくる貪 とん 。嗔 しん 邊 へん 見 けん 。殺 せつ 。盗 たう 。邪 じや 婬 ゐん 。兩 りやう 舌 ぜつ 。悪 あつ 口 く もつて欺 ご 誣 ふ し。 綺 き 語 ご 。妄 まう 言 ごん 。しかも誑 わう 惑 わく す。しかのみならず。 たから 財 ざい をおしみ。 いろ 色 しき にすさみ。酒 さけ をたのしみ。音 こゑ をたしむ。僧 そう 尼 に を あなどりはづかしめ 慢 まん 辱 にく し。佛 ぶつ 法 はう を かろしめ 輕 きやう 凌 りやう し。 衆 しゆ 生 じやう の。血 けつ 肉 にく を くらひくらふ ざん し。無 たん む 量 りやう の いけるもの 含 がん 霊 れい を。 やぶりそこなふ 傷 しやう 残 ざん す。萬 まん 劫 ごう の殃 わざはひ をおもはず。たゞ一時 じ の。 このめる 美 をかへりみる。あるひは。現 げん に わざはひなやむ 厄 やく 難 なん にあひ。 あるひは。のちに。 しづみおちいる 沈 ちん 淪 りん をうけん。かたじけなく。 盂 盆献供儀 ○二十一  心 こゝろ をおこして。 佛 ほとけ に帰 き することをえたり。理 り 。身 み をおさめて。徳 とく に報 はう ずべし。さいはいに。佛 ぶつ 歓 くはん 喜 ぎ 日 にち 。僧 そう 自 じ 恣 し の時 とき にあひ。あふひで ほとけ 調 でう 御 ご の法 はう 門 もん にしたがひ。もつて盂 う 蘭 らん 盆 ぼん の供 く を奉 ぶ す。たゞおもんみれば。 生 しやう 義 ゑんぎ おもく。 哀 あい 慕 ぼ 情 じやう ふかし。これによつて。たやすく。 き 瑕 け ず 疵 し をのべ。かはつて。懴 さん 悔 げ をのぶ。三 さん 寳 ばう 威 ゐ 神 じん の加 か 被 び 。衆 しゆ 僧 ぞう 功 く 行 ぎやう の冥 みやう 熏 くん によつて。彼 かの 罪 ざい 根 こん をして。 ともに 時 くじ に のぞきけし 除 ぢよ 滅 めつ せしめ。 なくなれる 亡 まう 沒 もつ は。たま

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しゐを。佛 ぶつ 國 こく にうつして。ながく 冥 みやう 途 づ を脱 たつ し。 いきています 生 しやう 存 ぞん は。ことぶきを。人 にん 間 げん にたもつて。つねに やまひなやみ 病 びやう 悩 のう なく。善 ぜん 根 ごん いよ  かたく。 正 しやう 信 しん ます  ふかく。ともに輪 りん をいでゝ。こと ゑ  く。安 あん 養 やう に生 しやう せん。無 む 縁 ゑん あまねくおほひ。感 かん あるは。つ ゐにつうぜん。ねがはくは。 あはれみ 哀 あい 憐 れん をたまはつて。 俯 ふ して。護 ご 念 ねん をなし給へ 一 となふること三べん。あるひは へん。時の早 さう 晩 ばん にしたがふべし 懴 さん 悔 げ しをはりなば。次 つき に座 ざ につき。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 經 ぎやう を讀 どく 誦 じゆ せよ。あるひは餘 よ 經 きやう 或 あるひ は 盂 盆献供儀 ○二十二  密 みつ 咒 しゆ 。あるひは佛 ぶつ 号 がう 。その機 き にしたかひ て。つとむべし

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佛 ぶつ 説 せつ 盂 う 蘭 ら 盆 ぼん 經 きやう 西晋三蔵法師竺法護奉 詔譯 聞 きける ことかくのごとし。一時 じ 。佛 ほとけ 。舎 しや 衛 ゑ 國 こく 樹 ぎじゆ 給 きう 孤 こ 獨 どく 園 おん に。まします。大 だい 目 もく けん 。はじめて。 れん 六通 つう をえ。父 ぶ 毋 も を度 ど して。乳 にう 哺 ぼ の恩 おん を。 報 はう ぜんと欲 ほつ す。すなはち。道 だう 眼 げん をもつて。 世間 せけ ん を。 みる 觀 くわん 視 し す。その亡 まう 毋 も をみるに。餓鬼 がき の 中 なか に生 しやう じて。飲食 おんじき をみず。 かは ほね つらなりたつ 皮 ひ 骨 こつ  立 れん りう せり。 目連 もくれん 。 かなしみ 悲哀 ひあ い し。すなはち。鉢 はち をもつて。飯 いひ を 盂 盆献供儀 ○二十三  もり。徃 ゆい て。その毋 はゝ に。 餉 かれいひ す。母 はゝ 。鉢 はち の飯 いひ をえ て。すなはち。 左 ひだり の手 て をもつて。鉢 はつ を。さへ。右 みぎ の 手 て に。食 じき をとる。食 じき 。いまだ口 くち にいらざるに。化 け して ひ 火 くは 炭 たん となり。つゐに食 じき することをえず。目  もくれん おほいにさけび。 かなしみさけびなきなく 悲 號 がう 涕泣 ていきう して。はせかへり。 佛 ほとけ にまうして。 具 つぶさ にのぶること。かくのごとし。 ほとけの。のたまはく。 汝 なんぢ が毋 はゝ 。罪 ざい 根 こん ふかく。むす べり。 汝 なんぢ 一人 にん の力 ちから にしては。いかんともする に あらず。 汝 なんぢ 。孝 けう 順 じゆん の聲 こゑ 。天地 てん ち をうごかすといふ

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とも。天神 てんじん 。地  ぢぎ 。邪魔 じや ま 。外道 げだ う の道士 だう じ 。四天王 てんわう 神 じん も。また。いかんともすること。あたはじ。まさにす べからく。十方 はう 衆 しゆ 僧 ぞう の。威 ゐ 神 じん の力 ちから をもつて。 すなはち解脱 げだ つ をうべし。われ今まさに。救済 くさ い の法 はう をときて。一切 さい の難 なん をして。みな うれへ 憂 くるしみ 苦 を。はなれしむべし。 佛 ほとけ 。目  もくれん につげたまはく。 十方 はう の衆 しゆ 僧 ぞう 。七月十五日は。僧 そう 自 じ 恣 し の時 とき な り。まさに七世 しち せ の父 ぶ 毋 も 。および現在 げんざい の父 ぶ 毋 も 。厄 やく 難 なん の中 なか の。ものゝために。飯 ぼん 。百味 ひやくみ 。五果 ごく は 。  ぎうくはん 盂 盆献供儀 ○二十四  の盆器 ぼん き 。香油 かう ゆ 。挺燭 ちやうそく 。牀 ゆか にしく臥 ぐは 具 ぐ を。そな へ。世 よ の甘味 かん み をつくしてもつて。盆 ぼん の中 なか に つけ。十方 はう の大徳 だいとく 。衆 しゆ 僧 ぞう に供 く 養 やう すべし。この 日 ひ にあたつて。一切 さい の聖 しやう 衆 じゆ 。あるひは。山間 せんげん にあ つて。禅 定 ぜんぢやう し。 或 あるひ は。四道果 し だうくは をえ。 或 あるひ は樹下 じゆ げ にあつて。 經 きやう 行 ぎやう し。あるひは六 自在 つうじざ い にして。 教化 けう け し 。声聞 しやうもん 縁 ゑん 覚 がく 。或 あるひ は。十地 ぢ の菩 ぼさ つ 。大 だい 人 にん 権化 ごん け の比丘 びく 。大衆 だいしゆ の中にあつて。みなお なじく。一心に。鉢和 はつ わ 羅 ら 飯 ぼん をうく。 清 浄 しやうじやう の

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戒 かい を具 ぐ して。 聖 しやう 衆 じゆ の道 だう 。其 その 徳 とく 。汪 わう 洋 やう たり。 それ此 これ 等 ら の自 し 恣 し の僧 そう を。供 く 養 やう すること あるものは。現世 げん ぜ の父 ぶ 毋 も 。六親 ろくしん 眷属 けんぞく 。三塗 づ の 苦 くる しみを出 いづ ることをえて。時 とき に應 おう じて。解 げ 脱 だつ し。衣食 ゑじ き 。自然 じね ん なるべし。若 もし 父 ぶ 毋 も 。現在 けんざい の ものは。福樂 ふくらく 百年 ひやくねん ならん。若 もし 七世 せ の父 ぶ 毋 も は。 天 てん に生 しやう じ。自在 じさ い に化 け 生 しやう して。天 てん の華光 けくはう に いりなん。時 とき に佛 ほとけ 。十方 はう の衆 しゆ 僧 ぞう に勅 ちよく した まはく。皆 みな まづ施主家 せし ゆけ のために。咒 願 しゆぐはん して。 盂 盆献供儀 ○二十五  七世 せ の父 ぶ 毋 も を願 ぐわん じ。禅 せん 定 ぢやう 意 い を行 ぎやう じ。 然 しかう してのち食 じき をうけよ。初 はじ めに食 じき をうくる 時 とき 。まづ佛 ぶつ 前 ぜん 。塔寺 たう じ の中 なか の。佛 ふつ 前 ぜん に安在 あんざい して。 衆 しゆ 僧 ぞう 咒願 しゆぐはん し。をはりて。すなはち。みづから食 じき をうくべし。時 とき に目  もくれん 比丘 びく 。および大菩  だ いぼさ つ 衆 しゆ 。 みなおほいに 歓 くわん し。目 ぎ  もくれん 。 かなしみなく 悲啼泣 ていきう の聲 こゑ 。 釋 しやく 然 ねん として。除 ぢよ 滅 めつ す。このとき目  もくれん の毋 はゝ 。 すなはち。この日におゐて。一劫 こう 。餓鬼 がき の苦 くる し みを。脱 だつ することをえたり。目  もくれん また。 佛 ほとけ に

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まうしてまうさく。 子 でし が所 生 しよしやう の毋 はゝ は。三 さん 寶 ばう 功 く 徳 どく のちから。衆 しゆ 僧 ぞう 威 ゐ 神 じん の。ちからを かふむることを。うるがゆへなり。もし未来世 みら いせ の。一切 さい の佛 ぶつ 子 でし もまた。盂蘭盆 う らんぼん を奉 ぶ し て。現在 げんざい の父 ぶ 毋 も 。乃至 ない し 。七世 しち せ の父 ぶ 毋 も を。 すくふ 救 く 度 ど すべきこと。しかるべしとせんや。いなや。 佛 ほとけ ののた まはく。おほいによしごゝろよくとへり。我 われ まさ に。とかんとおもふ。 汝 なんぢ いままたとふ。善 ぜん 男子 なん し もしは。比丘 びく 。比丘尼 びくに 。國 こく 王 わう 。太子 たい し 。大臣 だいじん 。宰 相 さいしやう 盂 盆献供儀 ○二十六  百 ひやく 官 くはん 。萬民 まんみん 嚴 人 しよにん の。慈 じ 孝 けう を行 ぎやう ずるものは。 みなまづ。 うめるところ 所 しよ 生 しやう の。現在 げんざい の父 ぶ 毋 も 。過去 くは こ 七代 たい の 父 ぶ 毋 も のために。七月十五日。佛 ぶつ 歡 くはん 喜 ぎ 日 にち 。僧 そう 自 じ 恣 し の日 ひ におゐて。 百 味 ひやく み の飲食 おんじき をもつて。 盂蘭盆 う らんぼん の中 なか にをき。十方 じつはう の。自 じ 恣 し 僧 そう に ほどこし。現在 げんざい の父 ぶ 毋 も をして。壽 じゆ 命 みやう 百 ひやく 年 ねん にして。やまひなく。一切苦惱 いつさい く の う の。うれへも なく。乃至 ない し 七世 しち せ の父 ぶ 毋 も 。餓鬼 がき の苦 くる しみをは なれ。人天 にんてん の中 なか に生 しやう じ。福樂 ふくらく 。きはまりな

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からしめむと。ねがふべし。この佛 ぶつ 子 でし 。孝 けう 順 じゆん を修 しゆ するものは。まさに念 ねん  の中 うち に。つ ねに。父 ぶ 毋 も 乃至 ない し 。七世 しち せ の父 ぶ 毋 も を おもふ 憶 おく し。年 とし  の七月十五日に。常 つね に孝慈 けう じ をもつて。 しよ 生 しやう の父 ぶ 毋 も をおもひ。ために盂蘭盆 う らんぼん を なし。 佛 ほとけ および。僧 そう にほどこしてもつて。父 ぶ 毋 も の ひとゝなしやしなひいつくしみあはれむ 長 ちやう 養 やう 慈 じ 愛 あい の恩 おん を むくふ 報 はう ずべし。もし 一切 さい の佛 ぶつ 子 でし 。まさにこの法 はう を奉 ぶ 持 ぢ す べし。時 とき に目連 もくれん 比丘 びく 。四 の弟子 はい でし 。歓 くはん ぎ 盂 盆献供儀 ○二十七 して奉 ぶ 行 ぎやう しき。 讀 どく 經 きやう 念佛 ねんぶつ 等 とう 。をはらば。次 つぎ に。盂蘭盆 う らんぼん 供 く 養 やう の。功德 くど く をもつて。父 ぶ 毋 も およ び一切 さい 衆 しゆ 生 じやう に。 向 ゑか し。ともに 浄 じやう 土 ど に 生 しやう ぜんと。ねがふべし ねがはくは。盆 ぼん 供 く しよしやう の善 ぜん をもつて。 父 ぶ 毋 も 劬労 くら う の徳 とく を。報答 はうたう し。存 ぞん せる者 ひと は。冨 ふく 樂 らく にして。 壽 ことぶき きはまりなく。亡 まう せ る者 ひと は。苦 く をはなれて。安養 あんやう に生 しやう じ

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四 し 恩 おん 三 さん 有 う 。もろ  の含 がん 識 じき 。三途 さん づ 八 はつ 難 なん 。くる しみの衆 しゆ 生 じやう 。ともに修熏 しゆくん を。かふふつて。罪 ざい 障 しやう を滅 めつ し。こと  く。輪 りん をいでゝ。 ゑ 浄 じやう 土 ど に生 しやう ぜん 向 ゑか しおはりなば。至心 しし ん に。三禮 らい して。 さるべし 盂 盆献供儀 ○二十八 

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問辯附 有 ある が問 とはく 。前 さき の請 しやう ずる文 もん に。十 じつ 方 はう 自 じ 恣 し 得 とく 道 だう 僧 そう 衆 しゆ といへるは。いかなる儀 ぎ そや。 曰 いはく 。律 りつ に。 前 ぜん 中 ちう 後 ご 。三種 しゆ の安 あん 居 ご 僧 そう あり。しばらく。前 ぜん 安 あん 居 ご の僧 そう に。つゐていはゞ。四月十六日より。 夏 げ をむすび。七月十五日の。夜 や 分 ぶん つくる時 とき 。 夏 げ みつるなり。この一夏 げ 九旬 じゆん の間 あいだ 。もろ  の聖 しやう 賢 げん 僧 そう 。をの  。道 だう を修 しゆ し。功 く 徳 どく を つみ給ひて。その夏 げ のをはりに。自 じ 恣 し の法 はう 盂 盆献供儀 ○二十九  を。なし給ふを。十方 はう 自 じ 恣 し 。得 どく 道 だう 僧 そう 衆 しゆ と いふなり。此 この 内 うち に。菩 ぼ 僧 さつそう あり。縁 ゑん 覚 がく 僧 そう あり。 聲 しやう 聞 もん 僧 そう あり。菩 ぼ 僧 さつそう とは。 観 くはん 音 おん 。勢 せい 至 し 。文 もん 殊 じゆ 。普 ふ 賢 げん 。地 ぢ 蔵 ざう 。弥 み 勒 ろく 等 とう をはじめ。 十方 はう 一切 さい の賢 げん 聖 じやう 僧 そう なり。 覚 ゑんがく 僧 そう 。聲 しやう 聞 もん 僧 そう とは。 葉 かせう 。阿 あ 難 なん 。舎 しや 利 り 弗 ほつ 。目 もく 等 れんとう を はじめ。十方 はう 一切 さい の。賢 げん 聖 しやう 僧 そう なり。此 これ 等 ら の。 聖 しやう 僧 そう を。 勧 くはん 請 じやう して。供 く 養 やう すれば。その功 く 徳 どく によつて。父 ぶ 毋 も 。六親 しん 。眷 けん 属 ぞく 。三途 づ のくるしみ

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を。まぬかれて。 浄 しやう 土 ど 。天 てん 堂 だう に。 生 しやう ずるなり。今 世 ぜ は。あやまりおほく。父 ぶ 毋 も 眷 けん 属 ぞく の。亡 まう 栗 こん を まつるばかりにて。十方 はう 自 じ 恣 し 僧 そう を。供 く 羈 やう す る人。まれなり。このゆへに。父 ぶ 毋 も をたすくる。 功 く 徳 どく も。またかならず。盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 経 ぎやう の。 意 こゝろ にも あらざるにより。今 いま の供 く 儀 ぎ に。くはしく。 經 きやう によ りて。その供 く 養 やう の法 はう を。あらはすもの也 又 また とはく。自 じ 恣 し とは。いかなる儀 ぎ ぞや。 曰 いはく 。聖 しやう 対 ぼん 僧 ぞう に通 つう じて。おこなふ法 はう なり。此 この 法 はう 。律 りつ 盂 盆献供儀 ○三十  にくはしく出 いで たり。但 たゞ 。大 だい 比 び 丘 く の行 おこなふ ところにして。 未 み 受 じゆ 具 ぐ 戒 かい 人 にん の。なすわざにあらず。今 いま 畧 りやく して。自 じ 恣 し と云 いふ 義 ぎ をいはゞ。九 旬 じゆん 安 あん 居 ご の 間 あいだ 。みづから。身 しん 心 じん を くはしくねる 精 しやう 錬 れん すといへども。人 ひと お ほくは。おのれにまよひ。みづから。過 とが をしら ず。このゆへに。安 あん 居 ご のをはりにおゐて。他 た 人 にん に對 たい して。自 じ 己 こ の過 とが を。 恣 ほしいまゝ にあらはさしむ。 これすなはち。自 じ 恣 し なり。 聖 しやう 僧 そう は。 あらきとが 麁 過 くは なしといへども。諸 しよ 佛 ぶつ の正 しやう なるがゆへに。 き

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みなこの自 じ 恣 し の法 はう を。なし給はずといふ ことなし。 佛 ほとけ 。舎 しや 利 り 弗 ほつ に對 たい し。自 じ 恣 し の 法 はう をなして。のたまはく。身 しん 口 く 意 い の過 とが 。なし や。いなや。舎 しや 利 り 弗 ほつ のいはく。大 だい 千 せん 界 がい の尊 そん 。 何 なん ぞ。過 とが あらんと。 佛 ほとけ すら。かくのごとし。いか にいはむや。その餘 よ の者 ひと をや。このゆへに。 盂 う 蘭 らん 盆 ぼん 會 ゑ には。十方 はう 自 じ 恣 し 。得 とく 道 だう 聖 しやう 賢 げん 僧 そう と。となへ 請 しやう じて。供養するなり。又 また たとひ。今世の 対 ぼん 僧 そう なりとも。如 によ 説 せつ 修 しゆ 行 ぎやう 盂 盆献供儀 ○三十一  の人 ひと は。これを 請 しやう じて。供 く 養 やう をなさば。 いよ  。可 か なるべし 又 また とはく。 經 きやう に。 百 ひやく 味 み 五 ご 果 くわ を。そなへよと。とけ り。その品 しな いかん。 曰 いはく 。百 ひやく 味 み とは。大 たい 数 すう なり。 必 かならず も。 百 ひやく 色 いろ と。いふにはあらず。もし 力 ちから の及 およ ぶ 人は。 百 ひやく 味 み にも。かぎるべからず。千 せん 味 み 萬 まん 味 み を もそなふべし。 經 きやう に。尽 じん 世 せ 甘 かん 美 み とあれば。 飲 おん 。菓 じき くは 子 し 等 とう の。好 こう 味 み なるもの。おほく供 く して。可 か なり。又 また 五 ご 果 くは とは。 一 ひとつ には。核 かく 果 くは 。 なつめ 贇 さう

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からもゝもゝすもゝ 杏 きやう 桃 たう 李 り の類 たぐひ 。二には。膚 ふ 果 くは 。 うりなしからなしくわのみ 瓜 くは り  ない じん の類 たぐひ 。三には殻 こく 果 くは 。 くるみ 胡 桃 たう 。石 じやく 榴 ろ の類 たぐひ 。四には 碆 くはい 果 くは 。 まつかへのみ 松 せう 拍 はく 子 し 。 しそのみ 蘓 荏 じん の類 たぐひ 。五には。角 かく 果 くは 。 ひし 菱 りよう まめ 豆 の類 たぐひ なり。此 この 五果 くは も。 生 しやう にて食 じき するに。 たへざるものは。 にとゝのへ 調 しよてう して供 く ずべし。 たゞし。 精 しやう 霊 りやう をまつることは。自 じ 恣 し 聖 しやう 僧 そう の。供 く 養 やう に。異 こと なれば。今 いま ま でまつりしがごとく。つとめおこなふ事 こと さまたぐべからず 盂 盆献供儀 ○三十二  又 また とはく。世 よ の甘 かん 美 み を尽 つく して。供 く 養 やう せよと いはゞ。まづしきものは。及 およ びかたからん。 曰 いはく といふに。 兩 ふたつの 意 こゝろ あり。もし 冨 とめる 人 ひと は。天 てん 下 か の奇 珎 ちん をつらね。 貧 まづしき 者 もの は。一 いつ 己 こ の力 りき 量 りやう をつく すべし。それ自 じ 恣 し 僧 そう を供 く して。救 く 済 さい を 乞 こふ には。もとより。 誠 まこと をつくすことを。たつ とむ。自 じ 恣 し 僧 そう の供 く をうけ給ふも。亦 また たゞ その 誠 まこと に應 おう して。はじめより。物 もの の おほくすくなし 多 少 せう を論 ろん ずることなし。書 しよ にいはく。 神 きしん 常 つね

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に享 うく るなし。克 よく 誠 まこと あるをうくと。いはんや。 三寳 ばう をや 又 また 問 とはく 。自 じ 恣 し 僧 そう を供 く 養 やう して。その 力 ちから により て。亡 まう 者 じや をすくふとならば。その亡 まう 者 じや には。飯 おん 食 じき を供 く ずまじきや。 曰 いはく 。自 じ 恣 し 僧 そう を請 しやう じて。 供 く 羈 やう することを知 しら ずして。たゞ亡 まう 者 じや の。ま つりのみをして。たれりとおもふは。あやま りなり。丁 てい 寧 ねい に。自 じ 恣 し 僧 そう を。供 く 養 やう した るうへには。亡 まう 者 じや に供 く ずること。何 なん ぞさまたげ 盂 盆献供儀 ○三十三  む。變 へん 食 じき の真 しん 言 ごん 等 とう をもつて。これを加 か 持 ぢ し。父 ぶ 毋 も 。乃 ない 至 し 。萬 ばん 霊 れい に。供 く 養 やう せむこと。む べなり 變 へん 食 じき の真 しん 言 ごん は。すなはち下 しも に。出 いだ すところの。無 む 量 りやう 威 ゐ 徳 とく 自 じ 在 ざい 光 くはう 明 みやう 勝 しやう 妙 めう 力 りき 羅 だら 尼 に 。これなり 又 また 問 とはく 。この盆 ぼん 供 く は。非 ひ 時 じ にも。修 しゆ すべきや。 曰 いはく 。 対 ぼん 僧 ぞう すら。非 ひ 時 じ に食 じき せず。いはんや。自 じ 恣 し の 賢 げん 聖 じやう をや。かならず。 ひるまへ 日 につ 中 ちう 前 ぜん におゐて。供 く 養 やう を修 しゆ すべし。律 りつ の中 なか に。朝 あさ の明 みやう 相 さう より。 日 につ 中 ちう 前 ぜん を。時 じ と名 な づけ。日 につ 中 ちう より。 明 みやう 相 さう い まだ出 いで ざる前 さき を。非 ひ 時 じ となづくと。とけり。

参照

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Q7 

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また、手話では正確に表現できない「波の音」、 「船の音」、 「市電の音」、 「朝市で騒ぐ 音」、 「ハリストス正教会」、

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添付資料 2.7.3 解析コード及び解析条件の不確かさの影響評価について (インターフェイスシステム LOCA).. 添付資料 2.7.4

3R・適正処理の促進と「持続可能な資源利用」の推進 自然豊かで多様な生きものと 共生できる都市環境の継承 快適な大気環境、良質な土壌と 水循環の確保 環 境 施 策 の 横 断 的 ・ 総

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