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新形式道路護岸(フレア護岸)の設計手法と試製作

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Academic year: 2022

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(1)VI-297. 新形式道路護岸(フレア護岸)の設計手法と試製作 国土交通省 北海道開発局. 正. 三田村 浩. 北海道開発土木研究所. 正. 今野 久志. (株)ドーコン. 正. 井上 雅弘. 正. 梅木 宏也. (株)神戸製鋼所. 正○市川 靖生. 正. 竹鼻 直人. 1.はじめに 臨海部の道路において,越波による通行止めや,打上げられた越 波水塊による乗用車のフロントガラス破損といった事例が報告され ている1).これらの被害を低減するために,護岸の沖側に消波ブロ ックを設置する方法が多く採られるが,越波低減方法として筆者ら は図-1 に示す新形式護岸(フレア護岸)を提案している2)3).こ の護岸は,堤体上部を海側に大きく迫り出す形状をしており,円弧 形状で波を滑らかに沖側に返すことにより越波流量の低減が可能で 図-1 フレア護岸のイメージ. ある.水理実験により消波ブロック被覆護岸と同等の越波低減効果 を有することも確認されている4).一方,機能面では,堤体上部を. 公園・歩道・駐車帯など多目的に利用したり,海側に道路を拡幅することが 可能である.また,前面水域の消失を少なくし親水性領域を確保できるとい. 設計条件の決定. 基本断面の設定. った利点も有している. 今回,フレア護岸の設計手法を試設計・試製作を通じてとりまとめたので, その概要を報告する.なお,陸上施工,現地工期短縮が可能な施工方法とし. 水理特性の検討 安定性の検討. て,軽量化が可能な鋼・コンクリートのハイブリッド構造を適用し,かつ現 地工事の簡略化が可能なプレファブ構造とした.. 基本断面の決定 部材断面の設定. 2.基本設計 図-2 に示す設計フローに従い,試設計を行った.主な設計条件を表-1 に. 部材設計. 示す.設置水深は+0.3m,内湾で比較的波の穏やかな条件を想定している. この条件に基き,天端高さ,堤体幅を検討した.天端高さは越波流量試験結 果5)から,堤体幅は滑動・転倒の安定計算からそれぞれ求めた.安定計 算では上載荷重と土圧を考慮した.この結果得られた基本断面を図-3 に. 終. 了. 図-2 フレア護岸の設計フロー. 示す.護岸の高さは 3m,堤体幅は 2m である.なお,安定計算の結果を表-2 に記すが,地震時の滑動で堤 体幅が決定されている. 表-1 設計条件 潮位. 上載荷重. 設計波 2. H.W.L +1.2m 常時 5.0kN/m 沖波有義波高H1/3 L.W.L ±0.0m 地震時 0.0kN/m2 有義波周期 T1/3 R.W.L +0.4m. 安全率 常 時 地震時 1.5m 滑動 1.2 1.0 4.7sec 転倒 1.2 1.1. 表-2 安定計算結果 滑動 転倒 地盤支持力. キーワード 連絡先. 常時 1.75>1.20 3.53>1.20 P=53.5kN/m2. 地震時 1.03>1.00 2.01>1.10 P=81.7kN/m2. 図-3 基本断面. 越波,道路護岸,ハイブリッド,FEM. 〒657-0845 神戸市灘区岩屋中町 4-2-15 神戸製鋼所. -594-. Tel.078-261-7285. Fax.078-261-7807. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) VI-297. 3.詳細設計 3−1.構造イメージ 基本断面決定後は部材設計等の詳 細設計を行う.構造としては,鉄骨 によるフレーム構造とし,沖側前面 の円弧部を鋼板とコンクリートのハ 4)円 弧 部 コ ン クリート打設. イブリッド構造とした.そのイメー 護岸設置 場所にて. ジを図-4 に示す.. 3)円弧部配筋 2)円弧部設置・. 3−2.部材設計. スタッド溶接. 部材の設計は,特殊な円弧形状であることもあり,FEM. 1)骨組み製作. 工場にて製作. 解析により応力照査を行い断面決定をした.解析は常時, 地震時に加え,吊上げ時に関して行った.その解析結果の一. 図-4 構造イメージ. 例を図-5 に,解析結果をまとめたものを表-3 に示す.今回 の部材設計は試製作のためやや安全側の設計としている. 4.試製作 以上の設計により,実際に試製作を行ったのでその概略を 説明する.製作・設置は神戸製鋼所播磨工場にて行った.そ の施工順序は次の通りである.(図-4 参照) 1)骨組み製作 2)円弧部設置・スタッド溶接 3)円弧部配筋. 図-5 工場にて製作. 4)円弧部コンクリート打設. 表-3 FEM 計算結果. 5)現地据付 6)底版コンクリート打設 7)中詰砂投入. FEM 解析結果一例. (鋼板表面,常時,最小主応力). 護岸設置場所にて. 8)蓋コンクリート設置 この一例写真を写真-1,2 に示す.. 常時 地震時 4 点吊時 3 点吊時. コンクリート 最大引張応力<1.9 0.97 0.96 0.73 0.90. 鋼殻部最大応力 <140 23.7 24.2 19.2 22.1. (N/mm2). 5.今後の課題 今後,FEM を用いない簡略な 設計方法の確立,設置条件に合わ せた設計・施工法の確立について 検討が必要である.また,越波防 止効果の確認を試製作した護岸の 現地観測により行う予定である.. 写真-1. 鋼殻写真(施工手順 2). 写真-2. 護岸設置状況(施工手順 8). 【謝辞】本護岸の水理実験は,九州大学入江教授,宮崎大学村上助教授にご指導を頂きました.ここに感謝の意を表します. 【参考文献】1) 木村他;道路護岸における波の打上げ特性に関する現地観測,海岸工学論文集 Vol45,1998,pp676-680 2) 三田村他;消波ブロックによらない既設道路護岸の越波対策方法,第 55 回土木学会年次学術講演会 3) 市川他;フレア型護岸の道路護岸への適用に関する基礎的検討,第 25 回海洋開発シンポジウム,2000 4) 村上他;非越波型防波護岸の護岸天端高さと作用波圧,海岸工学論文集 Vol43,1996,pp776-780 5) 片岡他;フレア型護岸の不規則波による水理特性の検討,第 26 回海洋開発シンポジウム,2001(投稿中). -595-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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