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上部フレア型護岸の越波性能と波力

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Academic year: 2022

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表-3 各構造物の推定越波流量 構造物 越波流量

(m3/m/s) 直立護岸 0.012 消波護岸 0.004 フレア型護岸 0.002 キーワード 越波、フレア、越波流量、直立、改修

連絡先 〒657-0845 神戸市灘区岩屋中町4−2−15 Tel.078-261-7285  Fax.078-261-7807 上部フレア型護岸の越波性能と波力

      神戸製鋼所         ○正会員 竹鼻 直人 正会員 濱崎 義弘       神戸製鋼所      正会員 奥村 昌好 正会員 片岡 保人       神戸製鋼所      正会員 塙 洋二

1.はじめに

現在,わが国の海岸整備においては,沖合施設や砂 浜等を組合せることにより,防護のみならず環境や利 用の面からも優れた面的防護方式を推進している.し かし,現地条件,コストなどによっては,このような 面的防護方式が採用できず,堤防の嵩上げや消波工の みで海岸線を防護する線的防護方式で対処することも ありえる.ただし,地域住民の要望によっては,海へ の眺望が悪くなる堤防の嵩上げや前面水域を消失する 消波工が嫌われることもある.

一方,著者らは,以前から越波阻止性能に優れたフ レア型護岸の開発を進めてきた 1).また,越波流量の 推定にあたり,直立護岸や消波護岸の設計の際に通常 用いられている越波流量推定線図 2)と同様なフレア型 護岸の越波流量推定線図も報告している3)

本研究では,図-1に示すように直立護岸の上部工へ のフレア型護岸の適用性について検討する.ただし,

報告済みのフレア型護岸の越波流量推定線図がこの ような構造形式に適用可能かは不明である.そこで,

所定の設計条件における水理特性(越波特性,波 力)を明らかにし,越波流量推定線図の適用性と 設計法について考察を加える.

2.越波流量の推定

表-1,2 に示す設計条件に基づき直立護岸,

消波護岸,フレア型護岸の越波流量を推定した.

直立護岸,消波護岸は港湾の基準 2)による越波 流量推定線図を用い,フレア型護岸は図-2の越 波流量推定線図3)を用いた.

各形式の越波流量推定線図から求めた越波流 量を表-3 に示す. ただし,フレア型護岸の越 波流量推定線図は,海底面上に直接設置した実 験(図-2参照)の結果であり,図-1に示したような 直立護岸の上部をフレア型にした構造への有効性 は未確認であるため,実験により検証する.

図-1 直立護岸上部に設置したフレア型護岸

1.E-06 1.E-05 1.E-04 1.E-03 1.E-02

0 1 2 3

h/Ho' q/( 2g(Ho') )0.5

1.5

hc/Ho 海底勾配1/30,Ho'/L=0.036

hc h

0.5 0.75

1.0

1.25

図-2 越波流量推定線図(フレア型護岸) 表-2 設計パラメータの値

H0’/L0 0.036 h/H0’ 3.0 hc/H0’ 1.0

表-1 波浪条件 沖波周期T0 5.4s 沖波波長L0 45.5m 換算沖波波高H0’ 2.0m

波形勾配H0’/L0 0.044 堤前H1/3 1.9m 堤前Hmax 3.4m 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

‑497‑

VI‑249

(2)

表-4 越波流量測定結果 現地

潮位

実験 水深

無次元 越波流量

現地換算し た越波流量

(m3/m/s) +3.2m 24cm 9.5e-6 0.00012 +0.6m 13.4cm 5.3e-7 6.9e-6 3.水槽による確認実験

3−1.実験条件

水槽実験は,2次元造波水槽中に1/30海底勾配を模擬し た斜面を設置し,その斜面上に護岸モデルを置いて行った (図-3参照).

3−2.実験方法

本研究では,不規則波にて越波流量、規則波にて水平波 力を計測した.

a) 不規則波実験;不規則波は,修正Bretschneider-光易型 の標準スペクトルを基準とし,越波流量はモデル上部に 30cm幅の水路を設け,単位時間・単位幅の越波流量を 算出した.

b) 水平波力測定;規則波を作用させて,フレア型護岸前 面に取り付けた波圧計により測定した.

3−3.結果と考察 3−3−1越波流量 

実験潮位は,設計潮位の H.H.W.L.と静水面が直立部にあ たる潮位の2ケースを行った.表-5に,測定結果を示す.

表-3と比較すると,越波流量推定線図より求めた越波流量 の約1/20になっていることが分かった.波形勾配による影響 が現われているかと思われるが,かなり安全側の結果になっ ている.

3−3−2水平波力 

図-4に,実験における各波圧計の有効領域を考慮して平均 した水平波圧を示す.一時的に衝撃的な波圧が作用している が,実際の波力に有効な波圧は500〜600N/m2程度であると考 えられる.模型縮尺を考慮すると実際の構造物に作用する波圧 は,14〜16kN/m2となり,合田式2)で求めた平均波圧37.6kN/m2 より小さくなっている.

4.まとめ

上部フレア型護岸は,本研究で提示した設計条件においては 越波阻止性能に優れていることが分かった.さらに,波力に関 しては,合田式の波圧を用いれば,安全側に設計できることも 分かった.このように,上部をフレア型にするような構造物は,

重力式だけではなく,図-5に示すような鋼管杭の上部工に適用 することも可能と思われる.

参考文献 

1) 市川靖生,片岡保人,竹鼻直人,濱崎義弘,入江功,村上啓介:フレア型護岸の道路護岸への適用に関する基礎的検討,

海洋開発論文集Vol.16pp251-2562000

2) 運 輸 省 港 湾 局 : 港 湾 の 施 設 の 技 術 上 の 基 準 ・ 同 解 説 、 日 本 港 湾 協 会 ,1999

3) 片岡保人,市川靖生,榊原健男,竹鼻直人,入江功:フレア型護岸の不規則波による水理特性の検討,海洋開発論文集Vol.17,

pp61-662001

hc

h

H0

L0

1/30スロープ

進行波

造波機

図-3 フレア型護岸の実験概要

-200 0 200 400 600 800 1000

0 2 4 6 8 10

時間(sec)

平均水平波圧(N/m2)

図-4 平均水平波圧の時刻暦図

図-5 上部工フレア型鋼管杭 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

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参照

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