• 検索結果がありません。

特集 副 甲状腺疾患 ・カル シウム代謝異常 トピ ックス

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "特集 副 甲状腺疾患 ・カル シウム代謝異常 トピ ックス"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)特集 副 甲状腺疾患 ・カル シウム代謝異常 トピ ックス. III .ト ピックス 1.カ. ル シ ウム 代 謝 調 節 因 子:最. 2)副. 甲状 腺 ホル モ ン関 連 蛋 白 とそ の作 用 大津留. 晶. 山下. 要 副 甲 状 腺 ホ ル モ ン 関 連 蛋 白(PTHrP)は,悪 さ れ た.PTHrPのN端. 用 を 発 揮 す る.し. る ホ ル モ ン で あ るPTHに. 性 腫 瘍 に 伴 う高 カル シ ウ ム血 症 の 原 因 物 質 と して 発 見. か し,副. 対 し, PTHrPは. 俊一. 旨. は 副 甲 状 腺 ホ ル モ ン(PTH)と. 受 容 体 に 結 合 し,作. 高 い 相 同 性 を 有 し,い. 甲 状 腺 よ り 分 泌 さ れ,血. の た めPTHrPの. 中 カ ル シ ウ ム レベ ル を 調 節 す. words:PTHrP,. 理. 生 工 学 的手 法 な どの 発 展 に伴 い. の 機 能 の 実 態 が 徐 々 に 明 らか に さ れ つ つ あ る. 〔日 内 会 誌. Key. に 応 じ て 分 泌 さ れ,生. 実 そ の 受 容 体 は全 身 に幅 広 く分 布 し. 生 理 作 用 は 不 明 な 点 が 数 多 くあ っ た が,発. 骨 ・軟 骨 系 の 新 知 見 を 始 め,そ. ず れ も共 通 のPTH/PTHrP. あ ら ゆ る 臓 器 の 様 々 な 細 胞 よ り,時. 的 に は 主 に パ ラ ク ラ イ ン ・オ ー トク ラ イ ン 的 に 作 用 し て い る.事 て い る.こ. 近 の進 歩. PTH/PTHrP受. 容 体,. HHM,内. 軟 骨 性 骨 化,ノ. 88:1271〜1276,1999〕. ッ ク ア ウ トマ ウ ス. 1991年 にcDNAが. 発 表 され た. PTHrPの. 生 理作. 用 は そ の 発 現 の パ タ ー ン や,in vitro系. は じ め に. におけ. る 添 加 刺 激 実 験 な ど に よ り,心 血 管 系 ・消 化 管 副 甲 状 腺 ホ ル モ ン(parathyroid PTH)の. れ に 対 し,副. PTHrP)は,長. 甲状 腺 ホ ル モ. と し て,1987年. トマ ウ ス の シ ス テ ム を 駆 使 す る こ と に よ り次 第. HHM)の. に,肺. 扁 平 上皮 癌. 用 を 紹 介 し,最. ・乳 癌 ・腎 細. ら に1989年. 方,共. 後 に 悪 性 腫 瘍 に お け るHHM以. 外 の病 態 生理 作 用 に つ いて 最近 の知 見 を述 べ た. に はhu‑. い.. に はgenomic. 白 共 役 型 受 容 体 で あ るPTH/PTHrP受 あ き ら,や ま した. の 分 子 構 造 と現 在 ま で に 明 らか に さ れ た 生 理 作. 主 要 な 起 因物 質. ク ロ ー ニ ン グ さ れ た.一. おおつる. に 明 ら か に な りつ つ あ る2).本 稿 で は,PTHrP. hypercalce‑. PTHrPのcDNAが,1993年. DNAが. 存 在 す る胎. い こ と不 明 で あ っ た悪 性. 胞 癌 な ど か ら発 見 さ れ た.さ man. 発 現 が よ く認 め. 中 に も 生 理 的 にPTHrPが. 児 の発 生期 にお け る役 割 につ い て は ノ ック ア ウ. hormone‑related. 腫 瘍 の 高 カ ル シ ウ ム 血 症(humoral of malignancy,. ら れ,血. pro‑. ン 関 連 蛋 白(parathyroid. mia. き た1).成 体 に 比 し,PTHrPの. 世 紀 の 半 ば に は 既 に ウ シ のPTHが. 精 製 さ れ て い た.こ. 盤お よび. 神 経 系 にお け るパ ラ ク ラ イ ン機 能 が 推 測 さ れ て. 存 在 が 明 ら か に さ れ た の は,1925年. で あ り,今. tein,. ・膀 胱 ・子 宮 な ど の 平 滑 筋 ,乳 腺,胎. hormone,. 通 のG蛋. 1.PTHrP遺. 容 体 は,. 伝 子 とそ の 分子 構 造. しゅん い ち:長 崎 大 学. ヒ トPTHrP遺. 原 爆 後 障害 医 療研 究 施 設分 子 医療 部 門 (91). 伝 子 は12番 目 の 染 色 体 短 腕 に. 日本 内科学会 雑誌. 第88巻. 第7号. ・平 成11年7月10日.

(2) 1272. 表1.PTHrPの. 分 子 構 造 ・機 能 比 較. PTH/PTHrP受. 容 体 を 介 し,骨. ・腎 ・平 滑 筋 等. の 多 くの 細 胞 で 作 用 を 有 す る(図1).中 分 のPTHrP(35〜111)は. 間部. 動 物 の種 で 非 常 に よ. くそ の ア ミ ノ 酸 配 列 が 保 存 さ れ て い る と と も に,他. の 蛋 白 と の 相 同 性 は な く,PTHrP特. 有. の 重 要 な 機 能 を 司 る こ とが 推 測 さ れ る.中. 間部. 分 の う ちPTHrP(87〜107)の シ グ ナ ル が あ り,核. 領 域 に は核 移 行. に 局 在 す るPTHrPが. アポ. トー シ ス を 防 止 す る 作 用 が あ る と い う報 告 が あ る.C端. のPTHrP(111〜139)はN端. 半 減 期 が 長 く,安. に 比 し,. 定 で血 中 や 関節 液 中 な どで の. 検 出 指 標 と して 利 用 さ れ て い る.ま 図1.PTHとPTHrPの. 遺伝 子構 造 の比 較.. く保 存 さ れ た 部 分 を 有 し,破 骨 細 胞 の 活 性 化 を 抑 制 能 の 報 告 を 認 め る が,そ. 位 置 し,9個. のexonと8個. 11番 と12番 が11番. のintronか. た一 部 に よ. の詳 細 は不 明 で あ. る.. ら な る.. の 染 色 体 は 姉 妹 染 色 体 で あ り,PTH. 染 色 体 に 存 在 す る こ と よ り,や. 2.骨. は り同様. ・軟 骨 系 の 生 理 ・病 理 作 用. な 存 在 様 式 を 示 す イ ン ス リ ン とIGF‑1(insulin‑ like growth. factor‑1)と. 類 似 の 関 係 に あ る(表. 1).PTHrPmRNAはPTHに. 骨 ・軟 骨 系 に お け るPTHrPの. 比べ 複 雑 な転 写 機. 生 理 作用 の解. 明 は 発 生 工 学 的 手 法 を 用 い る こ と に よ り飛 躍 的. 構 と 多 様 な ス プ ラ イ シ ン グ が 存 在 す る.PTHrP. に 進 歩 し た.PTHrP遺. 遺 伝 子 の プ ロ モ ー タ ー は 少 な く と も3つ. 存 在. た マ ウ ス は 著 明 な骨 ・軟 骨 異 形 成 を 示 し,肋 軟. イ トカ イ ン遺 伝 子 等 に 特 徴 的 な モ チ ー フ. 骨 の 異 常 な 骨 化 の た め 恐 ら く呼 吸 不 全 に て 出 生. し,サ. を 有 す る こ と よ りmRNAの 時 間 と 短 い.ま 141,173ア. 半 減 期 も30分. 〜2. 直 後 に死 亡 す る.内. 端 ペ プ チ ド(1〜34)はPTHに. 同 性 が 高 くPTH様 日本 内科学会雑 誌. 作 用 を 有 し,. 第88巻. 第7号. PTHと. ・平 成11年7月10日. 軟 骨 性 骨 化 過 程 の 障 害 を組. 織 学 的 に 検 討 す る と,正. た ス プ ラ イ シ ン グ に よ り139,. ミ ノ 酸 の 異 な る 成 熟 蛋 白 が 存 在 す る.. こ の う ちN末. 伝 子 を ノ ッ ク ア ウ トし. 常 でPTHrPの. 発現 を. 認 め る骨 端 軟 骨 の 静 止 層 と増 殖 層 が ノ ッ ク ア ウ トの マ ウ ス で は 著 明 に 短 縮 し,肥. 相. 大 化 層 内 に肥. 大 化 して い な い軟 骨細 胞 が 不 規 則 に混在 して い. 共 通 の (92).

(3) 1273. る こ と が 観 察 さ れ る .同 PTHrP受. 様 の 現 象 はPTH/. 形 態 形 成 に 重 要 な シ グ ナ ル に 対 す る修 飾 因 子 と. 容 体 ノ ッ ク ア ウ トマ ウ ス で も 認 め ら. れ る た め,PTHrPの. し て,FGFやTGF‑β. 作 用 の う ち 骨 ・軟 骨 の 分. 化 制 御 は,PTHや. 重 要 な因. 子 の 一 つ で あ る と い う魅 力 的 な 仮 説 の 実 施 が 今. 他 の サ イ トカ イ ン に よ り代. 償 さ れ な い も の と考 え ら れ る.さ. に 加 えPTHrPが. 後 展 開 して 行 く と 予 想 され る.. ら にATF‑2や. 出 生 後 軟 骨 で はPTHrPの. 発 現 は著 明 に低 下. bcl‑2ノ ッ ク ア ウ トマ ウ ス で も類 似 の 軟 骨 の 早. して ゆ くが,軟. 期 成 熟 を 認 め る こ と よ り,軟 骨 の 分 化 過 程 に お. あ る 慢 性 関 節 リ ウ マ チ で は 再 びPTHrPの. け るPTHrPの. が 上 昇 し,特. 作 用 は, bcl‑2を 介 し た 抗 ア ポ トー. 骨 の 変性 疾 患 や破 壊性 の疾 患 で 発現. に 関 節 液 中 で 著 明 に 増 加 す る.こ. シス に よ る軟 骨 細 胞 の 分 化 制 御 と も考 え られ. れ がPTHrPの. る.. てい るか どうか不 明 だ が興 味深 い知見 で あ る。. PTH/PTHrP受. 容 体 の ク ロ ー ニ ング とノ ック. ァ ウ トマ ウ ス 作 製 を 行 っ たKronenbergら ル ー プ は 発 生 期 に お け るPTHrPの. な 仮 説 を 提 唱 し て い る.す. 骨 リ モ ー デ リ ン グ の 観 点 よ り見 る と,PTH. のグ. やPTHrPが. 内軟骨性 骨. 化 に お け る作 用 メ カ ニ ズ ム に つ い て 図2の. ア ポ トー シ ス 抑 制 効 果 と 関 与 し. 血 中 で 持 続 的 に上 昇 して い る病 態. で は 骨 吸 収 が 進 む.し. よう. 生 理 作 用 は,逆. な わ ち シ ョウジ ョウ. か し,内. 因 性PTHrPの. に 骨 形 成 を 促 す 方 向へ 働 く こ と. がin vitroやin vivoで 証 明 さ れ て い る.こ. のこと. バ エ の 分 節 化 ・極 性 遺 伝 子 ヘ ッ ジ ホ ッ ク の 脊 椎. はPTHrPア. 動 物 に お け る 相 同 遺 伝 子 の 一 つlndian. 療 薬 と し て 働 く可 能 性 を示 唆 し,治 療 へ の 応 用. hog(Ihh)がPTH/PTHrP受 骨 よ り分 泌 さ れ,軟. hedge‑. 容 体 を発 現す る軟. の 試 み が 開 始 さ れ て い る. ま た,非. 骨 分 化 作 用 を促 進 し,Ihh. の 受 容 体 で あ るPTCそ. し てPTCの. ナ ロ グが 骨 粗 爆 症 な ど に対 す る 治. シ グ ナ ル伝. 常 に 稀 な 遺 伝 性 疾 患 で あ るJansen‑. typeの 軟 骨 異 形 成 症 候 群 は,高. 達 転 写 因 子 で あ るGliが さ ら に 軟 骨 の 増 殖 と 分. を 示 し,血. 化 に対 し ネ ガ テ ィ ブ フ ィー ドバ ッ ク 機 構 と し て. 下 し て い る.こ. PTHrPの. 伝 子 の 解 析 の 結 果,constitutive. 転 写 を 促 す と い う も の で あ る. PTC. 中 のPTHお. カ ル シウ ム血 症. よ びPTHrPは. 著 明に低. の 疾 患 のPTH/PTHrP受. 容体遺. activeな 点 突. 然 変 異 が あ る こ と が 報 告 され た.. やGliが 軟 骨 性 骨 化 だ け で な く 表 皮 や 毛 根 そ し て 肺 の 細 胞 の 分 化 に 関 与 して い る こ と よ り考 え て も,ヘ. ッ ジ ホ ッ ク やWntフ. 3.心. ァ ミリー の よ うな. PTHを. ・血 管 系 に お け る 作 用. 静 脈 内 に投 与 す る と血 圧 が 降 下 す る. こ と が 以 前 よ り知 ら れ て い た こ と よ り,PTHrP も局 所 の 心 血 管 の トー ヌ ス を 調 整 す る 弛 緩 因 子 と し て 働 い て い る こ とが 予 想 され た.血 筋 を始 め,消. 管 平滑. 化 管 ・膀 胱 ・子 宮 の 平 滑 筋 で は機. 械 的 な 伸 展 刺 激 に 対 し,直 接PTHrPmRNAの 転 写 が 刺 激 さ れ 発 現亢 進 が 引 き起 こ さ れ る.ま たPTHrPmRNAの. 転 写 は ア ン ギ オ テ ン シ ンII. な ど に よ り さ ら に 相 乗 的 に 増 加 す る.平 PTHrPを. 介 した 弛 緩 反 応 の うち 即 時 的 な反 応. は 内 皮 を 介 し たNO等 図2.軟. 骨分 化 過 程 にお けるPTHrPの. れ る.一. 役割(仮 説) (93). 滑筋 の. 方,直. に よ る弛 緩 作 用 が 予 想 さ. 接 平 滑 筋 細 胞 に 働 きcAMPシ. 日本内科学 会雑誌. 第88巻. 第7号. ・平 成11年7月10日. グ.

(4) 1274. ナ ル を 介 しL型 カ ル シ ウ ム チ ャ ン ネ ル の ブ ロ ッ. も そ の 作 用 は な く,PTHrP(67‑86)投. クに よ る緩徐 で 長 時 間 反応 す る平 滑 筋 の 自己調. め た こ と よ り,PTH/PTHrP受. 整 作 用 の 方 が,平. PTHrP特. 滑 筋 由 来PTHrPの. 用 で あ る 可 能 性 が 高 い.実 平 滑 筋 のPTHrP発. 硬 化 巣 やPTCA後 もPTHrPの. 際 ヒ ト冠 動 脈 の 中 膜. 容 体 以 外 の. 異 的受 容 体 の存 在 を 強 く示 唆 して い. る.. 現 は 動 脈 の 閉 塞 率 と比 例 す. る 傾 向 を 認 め た.ト. PTHrPは. 重 要 な作. 与 で認. ー ヌ ス 調 整 と は 別 に,動. 脈. 5.そ. の 他 の生 理 作 用. の新 生 内 膜 内 の増 殖 平 滑 筋 に. 過 剰 発 現 を 認 め る こ と に よ り,. 胎 児 組 織 で は発 育 段 階 に応 じ て 多 くの 組 織 で. 平 滑 筋 細 胞 の 脱 分 化 ・細 胞 増 殖 ・ア. PTHrPの. 発 現 が み ら れ る.成. 人 で は 骨 ・軟 骨,. ポ トー シ ス 抑 制 ・遊 走 な どの 反 応 に も先 に 述 べ. 血 管 平 滑 筋 以 外 に も,皮. た 軟 骨 細 胞 と類 似 の 反 応 が あ る こ と が 予 想 さ れ. 末 梢 神 経,心. る.. ど種 々 の 組 織 で 定 常 状 態 で は 発 現 を 認 め な い も. 心 筋 細 胞 で は 腎 不 全 の 時 の 高PTH血. 症 が心. む し ろ 心 筋 の 保 護 へ 働 く事 が 報 告 さ. トで はPTHrPは. れ て い る.. 胱,内. 枢 神 経, 分 泌細 胞 な. 細 胞 の 増 殖 抑 制 と分 化 促 進 を. 促 し て い る こ とが 示 さ れ て い る.ま. 最 近,我 PTHrPが. 化 管,膀. 腺,中. の の,何 ら か の 刺 激 に 応 じ てPTHrPの 発現が 一 過 性 に 増 加 す る .例 え ば 皮 膚 の ケ ラ チ ノ サ イ. 肥 大 を 促 進 す る こ と が 知 られ て い る が 内 因 性 の PTHrPは. 筋,消. 膚,乳. 々 は悪 性 腫 瘍 の 血 管 新 生 に お い て. プ ロ モ ー タ ー 制 御 下 のPTHrPト. た ケ ラチ ン ラ ンス ジ ェ. ニ ッ ク マ ウ ス は 毛 の う の 発 達 障 害 を 認 め る.さ. 血管新 生促進 因子の一 つで ある こと. を見 出 し た が3},ま た 成 人 に お け る 生 理 的 血 管. ら に 母 体 で は 吸 乳 刺 激 に 応 じ てPTHrPが. ミル. 新 生 の 代 表 で あ る 子 宮 内 膜 に お い て も,月. 経周. ク 中 に 大 量 に 分 泌 さ れ て る こ と に よ り,そ. の新. 期 と シ ン ク ロ ナ イ ズ し,子 宮 内 膜 血 管 の 新 生 期. 生 児 に 対 す る 役 割 が 注 目 され て い る が,そ. の意. に 一 致 し てPTHrPの. 義 は 現 在 も 不 明 で あ る.血. 発 現 の 増 加 が 認 め られ る. 管 平 滑筋 以外 の消 化. こ と は 血 管 新 生 に お け る何 ら か の 役 割 を 示 唆 す. 管 ・子 宮 ・膀 胱 の 平 滑 筋 に お け る 主 要 生 理 作 用. る もの で あ る.. も や は り機 械 的 刺 激 に対 す る トー ヌ ス の 調 整 が 考 え ら れ る.例. 4.胎. PTHrPの. 盤 の カ ル シ ウム 輸 送 作 用. え ば妊 娠 後 期 に 子 宮 平 滑 筋 で. 発 現 が 増 加 す る の は胎 児 や 羊 水 に よ. る 子 宮 過 伸 展 の 緊 張 を取 り早 産 を 予 防 し て い る と も考 え ら れ る.出. 出 生 後 は カル シウ ムの 主要 な供給 源 は骨 と腎 と腸 か ら の 吸 収 で,そ. れ はPTHを. トロ ー ル さ れ て い る.一 は 発 現 せ ず,カ. 方,胎. 中心 にコ ン. 明 もPTHrPノ. と と思 わ れ る.ま. ル シ ウ ム 代 謝 は胎 盤 に お け る 母. PTHrP(1‑86)で. た.さ. 増 強 が 認 め ら れ る の は,潰. ッ ク ア ウ トマ ウ ス を. 治 療 す る と胎 盤 の カ ル シウ. しれ な い4).. は 全 くそ の 効 果 は 見 られ な か っ. 第88巻. 第7号. ・平成11年7月10日. 瘍 の 増 悪,消. 発現 化管穿. 孔 や 膀 胱 破 裂 を 防 ぐ意 味 で 重 要 な 生 理 作 用 か も. ら に 興 味 深 い こ と にPTHrP(1‑34)に. 日本内科 学会雑 誌. る い は,. 尿 が 充 満 し た 膀 胱 の 平 滑 筋 で もPTHrPの. ム の 能 動 的 輸 送 が 有 意 に増 加 す る の に 対 し PTH(1‑84)に. レウス の 時 の 拡. 張 し た 消 化 管 の 平 滑 筋 に お い て も,あ. の証. ッ ク ア ウ トマ ウ ス を 用 い た 系 で. な さ れ た2)。す な わ ち,ノ. た 活 動 型 の 胃 潰 瘍 ・十 二 指 腸. 潰 瘍 に お け る 胃 の 過 仲 展 や,イ. れ にPTHrP. が 関 与 し て い る こ とが 予 測 さ れ て き た.そ. 発現. が 急 に 減 少 す る の も 陣 痛 を促 し理 に か な っ た こ. 児 期 で はPTH. 体 よ りの 能 動 的 輸 送 に 依 存 し,そ. 産 の 直 前 にPTHrPの. (94).

(5) 1275. 表2.悪. 腫瘍. 癌 の 深 達 度 とPTHrPの. 発現. 陽性率. 報告者. 50%(10/20) 98%(10 /107) 65%(13/20) 100%(8/8). Ito,et al(J CIinPathol1993) Nakashima, et al(J Pathol1995) Matsumura, et al(Acta PatholJ 1992) Mune, et a1(JCEM 1998). 69%(56/81) 100%(33/33) 71%(5/7) 95%(40/42) 94%(36/34) 100%(16/16). Liapis,et al(Am J Pathol 1993) Iwamura, et al(Cancer Res 1993) Matias,et al(Cancer 1994) Gotoh,et al(Cancer 1993) Kitazawa,et al(Cancer 1991) Dunne, et al(Cancer 1991). 66%(61/92) 100%(45/45) 73%(16/22) 94%(86/91). Alipov,et al(J Pathol1997) unpublisheddata unpublisheddata Nishihara,et al(J Pathol1999). 内分泌腫瘍 下垂体腫瘍 甲状腺癌 副甲状腺癌 褐色細胞腫 ホルモ ン依存性腫瘍 乳癌 前立腺癌 卵巣癌 腎細胞癌 肺扁平上皮癌 子宮頸癌 消化器系癌 胃癌 胆嚢癌 膵癌 大腸癌. 表3.胃. 性 腫瘍 にお け るPTHrPの. が 挙 げ られ る が,PTHrPは. 発現. 癌 細 胞 よ り分 泌 さ. れ る 脱 分 化 シ グナ ル と して 非 癌 細 胞 へ 作 用 し て,胎. 児 期 と類 似 した 様 々 な 作 用 を示 して い る. 可 能 性 が あ る.そ. れ は 内皮細 胞 に働 け ば血 管 新. 生 作 用 で あ り,リ. ンパ 球 に 対 して は 腫 瘍 免 疫 抑. 制 作 用,線. 維 芽 細 胞 で は 浸 潤 能,骨. 移 形 成 能 で あ る.オ. 組 織 で は転. ー トク ラ イ ン ・イ ン タ ー ク. ラ イ ン的 に癌 細 胞 に作 用 す る 場 合 は 抗 ア ポ トー 6.癌. に お け るPTHrPの. シ ス 作 用 が あ る か も し れ な い.PTHrPの. 病態生理. 中和. 抗 体 や ア ンチ セ ンス を用 い て一 部 の腫 瘍 で は 治 HHMを もPTHrPの Rasや. 発 現 が 増 加 し て い る(表2).変. 変 異p53遺. PTHrPの. 異. お わ りに. 転 写 活 性 が 上 昇 す る こ とが い くつ か. 関 与 が 疑 わ れ る.我. 性化進展 と HHMを. 々 の 検 討 で も例. (表3).ま. 胞 に 有 意 に 多 く,ヌ モ デ ル で はPTHrPの. 付 け られ る よ う に な っ た.一. 性癌細. 方,出. 生後 の生 理. 作 用 に つ い て も徐 々 に 明 ら か と な っ て き て い. ー ドマ ウ ス を用 い た 骨 転 移 中和抗 体が骨転 移形成 を. 阻 止 す る こ と が 証 明 さ れ て い る.癌. そ の 後 の 研 究 の 発 展 に よ り,骨. ・軟 骨 の 発 育 に 必 須 の サ イ トカ イ ン と し て 位 置. 発 現 頻 度 が 増 加 す る こ と が 判 明 し た51 た 乳 癌 の 骨 転 移 はPTHrP陽. 生 じ る ホ ル モ ン様 因 子 と し て 見 出 さ. れ たPTHrPは. え ば 胃癌 で は 癌 の 深 達 度 が 深 くな る に従 っ て PTHrPの. れ は上 記 の メ カ. ニ ズ ム の 存 在 を 示 唆 し て い る3).. 伝 子 を導 入す る こ とに よ り. の 細 胞 株 で 実 証 さ れ て お り,悪 PTHrPの. 療 効 果 が 証 明 され て い る が,そ. き た さ な い 多 くの 悪 性 腫 瘍 に お い て. 細 胞 の 特徴. る.他. の 因 子 に よ り あ る 程 度rescure可. め,現. 在 の ノ ッ ク ア ウ トマ ウ ス シ ス テ ム で は 解. 析 困 難 な 生 理 作 用 や,軟. に 脱 分 化 に よ り胎 児 型 の 形 質 へ と転 化 す る こ と (95). 日本 内科学会 雑誌. 骨 再 生,動. 第88巻. 第7号. 能 なた. 脈 硬化 の予. ・平成11年7月10日.

(6) 1276. 防,癌 の 治 療 に も,PTHrP作 用 の 細 胞 ・器 官 ・生 体 レベ ル に お け る 分 子 機 構 の 解 明 が さ ら に 重 要 に な っ て き て い る.近. い 将 来,細. 胞 内情 報. 伝 達 系 の ク ロ ス トー ク の 解 明 やPTHrPに. 特異. 的 な 受 容 体 の 存 在 な ど の 発 見 に よ り,サ. イ トカ. イ ン と し て のPTHrPの. 生 理 作 用,各. 2) Lanske B, et al : Parathyroid hormone-related peptide (PTHrP) and parathyroid hormone (PTH) /PTHrP receptor. Critical Reviews in Eukaryotic Gene Expression 8 : 297-320,1998. 3) Akino K, et al : Antisense inhibition of parathyroid hormone-related peptide gene expression reduces malignant pituitary tumor progression and metastasis in. 種病 態 と. the rat. Cancer Res 56: 77-86.1996. 4) Ito M, et al : Expression of parathyroid hormone-related. の か か わ り合 い が 明 ら か に さ れ る もの と期 待 さ れ る.. peptide in relation to pertarbation of gastric motility in the rat. Endocrinology 134: 1936-1942, 1994. 文. 1)池. 田 恭 治:PTHrP(PTH‑related. 代 謝 疾 患,最 書 店,東. 5) Alipov GV, et al : Expression of parathyroid hormonerelated peptide in human gastric tumor. J Patology 182: 174-179.1997.. 献 peptide),内. 近 内 科 学 大 系,金. 分泌 ・. 澤 一 郎 他 編 初 版,中. 山. 京,1997,p325‑333. 日本 内科 学会雑 誌. 第88巻. 第7号. ・平成11年7月10日. (96).

(7)

参照

関連したドキュメント

生細胞を物理的に減らす手段として、手術(甲状腺切除)と放射性ヨード治療があります。い

発巣の精査を行ったが,他臓器に明らかな原発巣

- 20 - 上皮内腺癌 腺癌 腺腫性ポリープ内上皮内腺癌 腺腫性ポリープ内腺癌 管状腺癌 肛門腺腺癌(肛門管) カルチノイド腫瘍 虫垂カルチノイド腫瘍

腫瘍性疾患 眼瞼の良性腫瘍:脂漏性角化症、母斑細胞性母斑 眼瞼の悪性腫瘍:基底細胞癌、脂腺癌 結膜の良性腫瘍:乳頭腫、母斑細胞性母斑

8480/3 Colloid adenocarcinoma コロイド腺癌 膠様(コロイド)腺癌・粘液 嚢胞腺癌

また、甲状腺全摘出術を施した甲状腺機能 低下症モデルに、甲状腺細胞シートを移植 することにより甲状腺機能を改善すること

 浸透率は 80%− 90%と推定されている。両親に胚細 胞変異を認めず,発端者から胚細胞変異が認められる

査でも異常値を認めたが,通常甲状腺癌のみで