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生石灰を主成分 とす る静的破砕剤 ( 第

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Academic year: 2021

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(1)

研 究 論 文

生石灰を主成分 とす る静的破砕剤 ( 第

1報)

福 井 久 明*

生石灰の水和反応による膨張圧発生のメカニズムを知るため,専モル反応である乾式水和 と.

水和水過剰 となる湿式水和の初期過程を観察 し.その差異を検討 した。その結果.湿式水和は 液相中で生石灰表面で生成された消石灰粒子が,瞬時, ' =表面から分離 し水に放出され,生成物 は消石灰からなる短粒径結晶の溌縮体であるのに対 し.乾式水和は,表層軌 または生石灰粒 子内層部で,部分的に消石灰結晶が生乳 成長を行った内部歪を多 く持つ大粒径消石灰粒子 と なる串が判明 した。

また水和理姶丑は .Hを 0/ Ca 0‑3 2 / 1 0 0 重丑部であるがⅩ線分析の結果,添加水皿は 6 0 /l o o 以上で.は じめて水和反応が完了 している事が確認 された。

1 . 緒 言

生石灰の水和当両は生石灰 1 0 0 部に対 し.水 3 2 部で あ り,これは固相

Ca

Oに水を吸収 させる反応形態で, はば固相反応に近 く乾式水和となる。一方水和を完結 させるために札 水中へ生石灰を分散させる湿式水和 が通常の方法である。

一般に湿式水和は広 く研究 されてお り.溶液中の

c

a◆ 2 ィォ・ /と OE‑ イオ ・ /が生成結合 し, Ca( OH ) 2が 生成するが.この液相過程では過飽和溶液ができ,そ の溶液か ら Ca( OH ) 2が次々に結晶 となって析出,成 長 し水和が完結すると富われている l卜 3) .

一方,乾式水和の反応は.固相反応に近い状態で進 行 し,その反応 メカニズムは充分解明されているとは 言い難い。そこI C本報文は.匝式水和 と乾式水和を対 比させ,特に後者の反応 メカニズムを明確に してい く

ことを主 目的 とした。

2.

実 験 2. 1 試 薬

試料は合成酸化カルシウム ( 赦丑成分 A1 2 03 0. 0 02

%)と,試薬 グレー ド水酸化カルシウムを用いた。各 々の平均粒度は,前者が 5 5 pm ,後者が 8 8 f J m であっ た。

なお,散見分析は蛍光

X

線B・ 折によるもの‑ < ・ ,駄科 粉末をセルT '‑スJ lウ〆‑にて正路成型 し,ペ レット

1 9 9 6 年 1 月 1 8 日受理 事

FZ

ックスE ]本株式会社

〒 1 0 3 東京都中央区 日本横浜町 1‑ 5‑ 2 恵比寿 ビル 3F

TEL 0 3 ‑ 3 8 6 3 1汀4 8 FAX 0 3 ‑ 3 8 6 3 1 0 7 4 9

LO O

'>

l

l●

=

● ○ 亡 ■

50.00

3 4 . O l 1 0 . 0 0

2.0

F i g.l Ca O/ Ca( OH) 2Ⅹ r a y

di

f hT a C t i o np

a t t e m 状にて測定 した結果で

ある。

2.2

装置 ●

および方法

試料の高純度生石灰と消石灰を.一定の

割合で混合 しその混合物の X 線回折を

卿定 した。

①装置 l )ガタ製 RU‑2 0 0B

@測定条件 ( イ) 管 電 圧 5 0KV (p) 管 電 流

1 6 0

mA

( ‑)タIy‑ ツト

Cu

( ニ) 送 り速度

4

o/min

測定 された回折固形か ら CaO の ( 2 00 ) を

求ゎ,これ らをそれぞれ A,B とする ( Fi g.1 ) 。

Ca

Oの

含有率は, Ca O と Ca( OH ) 2とを各 々一定剖合混合 し

て X 線回折 を行い,その 〔 A/ A+B ]と混合比 より検丑 線 ( F

i g. 2) を作成 し,それによって反応率の定丑分析

を行った。

X

. 線回折における回折線の幅は,結晶子

の大 きさと その結晶の轟っ歪みによって決まる。今回

の生石灰で は

Ca

Oの ( I ll )面を,消石灰では Ca( OH ) 2の

( 1 0 1 ) 面の賓身幅 ( 回折線の高 さと,その面萩が

同 じになる ような短形で表現するときの塩形の僻)を

それぞれ結 晶子の大 きさの評価す争目安 として用いた。

( 群分備

‑B/E)

‑ 62

(2)

5 0 1 0 0 Ca lc i um o x i dc o n t e n t s(

%)

F i g.2 Ca li br a t i o nl i neo fCa O/ 血0( OH) 2Wtr a

tio

2. 3 括果および

X 線回折 よ り添加水丑が 考察 4 0 部 までは反応が不 完全 であるが ,6 0 部以上では じめてはば完全に水和

反応 が,終結 したと見なされる。一方,生成 した消石

灰の 結晶粒子の大 きさは ,6 0 部 までは,初期の粒子

形態 を保 っているものの ,1 00 部以上では結晶が ラン

ダム に成長 し,初期状態は保持 されな

Ta bl e lに水和 ( Ca OI O O 部に対する添加水丑 い。

の重 畳部)と水和反応率の関係を示す。上表の水和時間

は, 酸化 カルシウムと水が完全に分散 した状態をもっ

て水 和時間とし.ここで得 られた生成物を X 線定丑に

用い た 。Fi g. 3 に添加水丑の異なる水和反応生成物の

回折 回を示

す。

水添加丑が 1 0 0 部以上になると反応形態は,湿 式水 和の状態にな り.生成 される水酸化カルシウムの

結晶 面 も明確に成長 してお り,シャープな回折を示 し

てい る。 次に,水比の異な る水和生成物の走査型厨敢鏡

35 10AELlit

id bt

e I

Chtent 3DpltS

llprt1

60pltl

TODprt8 200prts

2e

F i g・3

r a ydi 払a c do nPa t t e r nso fhy dr a t e dp d uc t sf o rv a r io uswa t e rc o n t e m ・

nt ( SEM) 写英を示す。拭料は.カーポ ソ 1 0nm 程

度蒸 着 し検鏡拭料 とし

SEM ① 触 た。 感 日立 ‑4 3 0Ke v e x

⑧ 槙原条件 ACC1 5KV,WD1 5 z b Z n SEM 写共では .3 0 部から 6 0 部 までは原料生石灰

のサ イコ. '状の形態が保持され,その東面に針状や板

状の 結晶が新たに生成 している。 これに対 し ,1 0 0 部

以上 ではサイコ. 2状のものは殆 どみられず,換縮粒子

の集 合体 となっている。その形態 も不定形であって.

水中 で消石灰粒子が自由に析出,成長 し,最終生成状

物態 となっているものと考えられ

2 . 4 破砕剤組成での水和初期 る。

過程

水比を変化させる串によって,乾式水札 湿式 水和 の初期挙動を破砕剤組成で観察 した。同時に水和

時に 発生する温度を光温度計を用いて測定 した。破砕

剤組 成は,生石灰 8 0 乱 ボル トラL /ドセメン ト 2 0 部

を粉 体圧搾 したもので.、 その見掛密度は .2. 6 5 であっ 2 . 4. 1 水和の初期 た。

挙動

乾式水和は水比 0. 3 5 ,湿式水和は水此 1 . 5 0 で 室温 下 ( 2 5 ℃) ,乗体額合銀 ( オ リl /パス製)にて,水

和の 初期過程を観察 した。挙動は ビデオカメラにて投辞

し.

その画像を以下に示

Tab 一 el l l y d r a do ny i e l da ndh y dr a do nt i す。

me

Cdc i u m h ydr a t e h yi n t e gr a t i o n Hy d

ra

d o

n也me

Yi e l d( %) ( B/ H

) ( m

in )

Ca

O( RⅣ ma t e r ia l)

0. 5

vtX

h■ 白

Plo

<

A‑ 3 0

h

rb

7 7 0. 5 6 3. 0

A= 4 0

Pad)

9 0 0. 5 0 2. 0 A‑ 6 0

P

1 0 0 0. 4 4

2 . 0 A‑1 0 0 P n 1 0 0 0. 3 0

2 . 0

A‑2 0 0 P a r t ' l o o 0. 21 5 . 0

Ka ya k u G

(3)

p h o t o.l l

Ch

Ogr a in( gr a nu l es i z e瓦

‑5 5 f L ) Phot o.4 Hydr a t e d pr o duc tby addi t i o n o f60

(4)

① 乾 式 水 和

Photo.7 2

m

hafterH.D.(

H.D.=hydradon) Photo.8 4

m

inafterH.D.

Photo.9 5minafterH.D. Photo

(5)

② 湿 式 水 和

Phot o.12 4mi na f t e rH. D.

P hot o.13 5mi na f t e rH. D.

Phot o.1 4 6

m

i na f t e rH.

(6)

・Sa mpl ewt a dd e dwa t e r wa t e rr a t i o ( g) ( g) ( W/ 姐

mp l e ) Hy d

ra

do nby

d r ys t a t e 3. 0

1 . 2 I . 0 6 Hy d r a t i o nby

we ts

tate

3.

0 1 2 . 0 1 2 . 5 6 上記観察結果から水

和理姶丑比に近い乾式水和は.坐 石灰表面へ 部分的

に水が付加する状感であって,求 和は部分的に進行 し

ている。その結果,消石灰が生成 した領域は堆軒が膨

張す るため,未水和部 と粒子内で 結合J :ランスが崩れ

全体的に内部歪を多 く抱えた消 石灰粒子へ と変換 し

ていることがわかる5 ㌔ 一方.湿 式水和は全体的に水

和時間は,水で冷却 されているた め,遅延化 されてい

るものの,消石灰が生成 されると 瞬時に液相部へ分離

・放出され 液絡的に初期の液相 部全体にわたって消

す石灰が生成 している。 この析出 と剥離 ( 生成物の分離

・放出)現象の動的挙動形態は, 今回 8‑1 0 分の 2

分間内で急故に進行 してお り, こ の反応の律速段階は

,水の没透速度 よりも,析出粒子 の水中への移動 ( 剥

鯉現象)速度である串が推定 され る。一方,乾式水和

は逐次反応的であ り,明らかK生 石灰への水の浸透速

度が,その辞速であると考えられ る。今後,この両者の反応形感 とその速

度式を明確に する必要が

2 . 4. 水和による発熱丑は,理静的 2 水和発熱量 ある。

に 1 5. 2Kc a l/ . tルとか な り大きな値であっ

て,この発熱曲線 より水和度を推 定する事が可能であ

る。 ここでは耽科の発熱 した表面 温度を測定すること

により,乾式,湿式の各々の水和 挙動の相違を検討

した。測定法札 光温度計 (日本7 ビアエクス ,TV‑3 5 0

0) で,反応拭料の熱画像を 1 0 秒間隔で記録 し,

数値化 した。光温度計のふ く射率 は下記のよ うに定義 され,通常石灰 0. 3 ‑0. 4 である

ため,今回は ふく肺 0. 3 を採用 した。

芸諾 監 諾 芸詑 …霊芙::…霊 : 測定試料 として下記の 3 組成を

用いた。

( 1 )

C

d 乾式

(2)

破砕旦庇の乾式 水和

(3)

破砕鼠成の湿式水和 水和 ( 讐 芋 芸誌 Tb

OE, 認 諾 芸ニ;;這㌫ )

測定結果 よ り,その特散的なことは,破砕剤組成によ

500

[ ∴ m

Ti

l れ

●(S●OI

F i g.4 Sd a c et e mpa ra t

u r ef orCa Ohy dr a do n る乾式水和

は二段の発熱 ピークを持 っている。 これは 初期固体表面

で .Ca O 乾式水和 と同一時間帯で発熟 し,次いで

その後内層‑水和が進行すにつれ,湿式水 和 とほぼ同

一時間帯で水和が生起するため.二段 ピー クを持つも

のと考えられる。生石灰単独では.水添加 後 ,8 0‑9

0 秒で療高発熱を示 してお り.また発熱温 度 も 90 ℃に達 し.急激な水和反応が進

行す る串が進 行する事

を証明 している。

2. 5 生石灰の膨張率 生石灰の膨張

は,理論的に CaO( OH) 2 / CaO=

1 . 9 5( 2 5 ℃

)と,ほぼ 2 倍になる。 自由空間での体街 膨張測定は全

く結晶歪が生成 しない串が前提 となるが, 今回は前節

の実体頭数鏡‑ビデオ投影による画像処理 を行 った結集で,内部歪をある程度有 してい

るまま, その膨破性を検討 した。 ( ※三芳̲

0. 3 . / 諾 . 慧 誌 ,誓芸芸諾 b ^

a

l

j

上記,画像処

理からの膨張率は,長径側で 1 . 3 8 倍, 短径側で 1 . 4 5

倍になっている。平均 1 . 4 倍の両群比 と すれば,体怒比に換井 し 1 . 9 6 倍 とほぼ理

姶値に近い 値 となる。

3.

生石灰の水和は ま と め ,

Na Cl 型岩晶の

Ca

OがCdI 2型結晶

の Ca( OH ) 2に

変化する反応である。 この とき ,Ca O

Ka ya ku Ga kk a i s hi ′Vol ・5

(7)

P l

スケー

.

ルく

p

… )

! ?hoto.17 VolumeexpansionforhydrationofCaO

Hydrated

a f t e r

‑‑ 1 0

seconds

・.叩 rJ

30seconds

.̀i

‑ 2

minu

tes Photo.

18

Expansionforhyd

(8)

(NaCl型) (CdI2)

Fig.5 Cr

ys

talstructureofCaO andCa(OH)

2 因子 と考えられ る。

( 1 )

CaO(S)+H20(hg)

也 (OH)2+Ql(15.2

Kc a l

(2)CaO(S)+H200

i

g.g)

‑H〔 )

cao

払0〕(

移転生成体)

(3)

苅〔

caoH20

b (OH)2(

8品転移) 固体裏面では ( 1 )式に

よって

Ca

O表面に

Ca(OH

) 2が 生成 され ると同

時に.水和熱に よって

H20

は部分的 に蕉気化 し,気相一

固相の水和も同時に生起する。次 に乾式水和では.その水

和発熱速度特定からも,

CaO

と水は,その接触によっ

て瞬時に

Ca(OH

) 2 結晶へ転 移す るのではな く

,(2

)

式に示す転移生成体を経て痕 終結晶体へ移行すると考え

られる。 この 〔

Ca

O・

H20〕

の水付加状感である

転移前駆体は .5 ℃以下の低温下 では完全な結晶転移

が行なわれず:膨張特性 も尭挿 さ れない

。(2)

に示す この転移生成体は水和熱で発生

する熟を一定丑吸収 し.は じめて固相状態下結晶転移

Ph

oto.19 ExampleofgrowingCa(OH)

2Crystal

が行なわれていると考えられ

る。

濃淡に有益な

御助言をいただきました,九州工業大 学長田英世名誉教

授,九州産業大学永石俊幸教授に深 く感謝いた します。また実等 如こ御協力い

ただいた日本 煙火協会.玩具虐

火検査所の宮原所長,畑中氏には深 くお礼申 し上げ ます。文 献

1)K・Schweden,Zemment

Ka lk

Gips7(1973) 2)

笠井好一

,

石膏 と

石灰

」No130(1974) 3)

「 石灰‑ソ ドブック」 日本石灰協会

(1992) 4)D

・ Be r u t

s,

L.Barco,I.Am er.C

e r a m

,Soc.64

,

74(198

1 )

5)H.S:Song,C.H.Kin,Cemmen

tandConcrete ResarchVo120

,P

815(1990)

Staticdemolbyitionbyca一cium oxide

HisaakiFukui+

Hydrationproceduresofcalcium oxideareinvesigated.Part

ic

u l

arly,thisreportis a

imedthatthedifferencesbetweensolidstateandsolution

statehydration.

Equivalenthydrati

onisbasicdlysolidstate,butthishydrationprocessisnotknm deeplyonnotinvestig

atedprecisely.

Inthisresult,equivatenthydrationdoesn'tchangetoCa(OH)2funy,and

itsyieldis 77%.Theopaquecalcium hydratecrystalarefreelygrowntosomedirectiononC

aOparti clesurfaces.Theresultantcryst

(9)

ofparticalvolumechangefromCaOtoCa(OH)2

0nthecont

r a

ry,hydration丘om solutionstatemakesmanycoagulatedg

r a i

nscon・

sistedofCa(OH)2Crystal.

Then,thesegrAm sarecaslyisolatedtosoludonsandgrowcrystalsizemorei

n

this 丘eld.

Finally,thedegreeofex

p

ansionfrom

C a

OtoCa(OH)2isinvesdgatedbythepicttqe recordingsystem ofmicroscope

w i t h

videoscope.

Theresultis1.96timesroughlybyvolume.ThetheoredcalvalueiS1.95 ti

m e

s(25

℃).This

exp

ansiondegreeofCaOshowstoutilizeasthedemolidonagent.

(*Rox.Japan.Co.,Ltd.,EbisuBld.3F,Hamacho1‑ 5‑ 2,Nihonbashi,Chuo‑

k

u

,Tokyo)

‑ 701

火薬学会誌

参照

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