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52.7%である。石灰ダストは,細骨材の一部として用いた。コンクリート

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Academic year: 2022

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(1)

フッ化カルシウムを含む廃棄石灰石微粉末がコンクリートの強度および耐久性に及ぼす影響

岡山大学大学院 正 会 員 ○藤井 隆史 岡山大学大学院 学生会員 田村 裕美 岡山大学大学院 正 会 員 綾野 克紀 岡 山 大 学 フェロー 阪田 憲次

1.はじめに

フッ素を利用する半導体工場等においては,その製造工程で排出されるフッ素を安全に処理することが社 会的な責任としてある。一般に,フッ素は,フッ化カルシウムとして固定化し,特定産業廃棄物として埋立 処理されている 1)。しかし,近い将来には,受け入れる余地のある埋立処分場は少なくなることが危惧され ており,新たな処理方法が課題となっている。本研究は,大量に排出されるフッ化カルシウムを含む廃棄石 灰石微粉末をコンクリート用材料としての有効利用を検討したものである。フッ化カルシウムを含む廃棄石 灰石微粉末が,コンクリートのフレッシュ性状,強度および耐久性に及ぼす影響を調べた。

2.実験概要

結合材には,普通ポルトランドセメント(密度:3.15g/cm3,ブレーン値:3,300cm2

/g)を用いた。細骨材

には,砂岩砕砂(密度:2.61g/cm3,吸水率:2.30%),粘板岩砕砂(密度:2.65g/cm3,吸水率:2.01%),安山 岩砕砂(密度:2.58g/cm3,吸水率:2.04%)および石灰岩砕砂(密度:2.60g/cm3,吸水率:2.61%)を用いた。

粗骨材には,砕石(最大寸法:20mm,密度:2.75g/cm3,吸水率:0.54%)を用いた。フッ化カルシウムを含 む廃棄石灰石微粉末(以下,石灰ダストと呼ぶ)は,粒径が

0.15mm

以下のものを用いた。密度は,2.65g/cm3 で,フッ化カルシウムの含有率は

52.7%である。石灰ダストは,細骨材の一部として用いた。コンクリート

の単位水量は

175kg/m

3,水セメント比が

60%で一定とした。混和剤は,ポリカルボン酸系高性能減水剤およ

AE

剤を,それぞれ,セメント質量の

0.4%および 0.006%用いた。ブリーディング試験には,内径が 250mm

で,内高が

285mm

の金属製容器を用いた。乾燥収縮試験には,100×100×400mmの角柱供試体を用いた。

乾燥収縮ひずみの測定は,温度が

20.0±1.0℃で,相対湿度が 65±5%の恒温恒湿度室内で行なった。中性化

試験は,温度が

30.0±1.0℃で,相対湿度が 60±5%で,炭酸ガス濃度が 20.0±2.0%の条件で行なった。

3.実験結果および考察

図1,石灰ダストの添加量がコンクリートのスランプに及ぼす影響を示したものである。石灰ダストは,

細骨材質量の

0%, 9%, 12%および 15%添加している。石灰ダストをいずれの岩種の細骨材に添加した場合

も,コンクリートのスランプは小さくなっていることが分かる。とくに,安山岩系砕砂および粘板岩系砕砂 を用いた場合が,スランプの低下が大きい。図2は,石灰ダストの添加量がコンクリートの空気量に及ぼす 影響を示したものである。この図より,粘板岩系砕砂を用いた場合には,空気量が減少しているのに対し,

石灰岩砕砂を用いた場合には,空気量が減少していることが分かる。砂岩系砕砂および安山岩系砕砂を用い た場合には,石灰ダストが空気量に及ぼす影響は小さい。図3は,石灰ダストがコンクリートのブリーディ ング量に及ぼす影響を示したものである。いずれの岩種の砕砂でも,石灰ダストの添加量の増加に伴い,ブ リーディング量は減少していることが分かる。とくに,石灰岩砕砂および安山岩砕砂を用いた場合,石灰ダ ストがブリーディング量に及ぼす影響が大きい。図4は,石灰ダストがコンクリートの材齢

28

日における圧 縮強度に及ぼす影響を示したものである。いずれの岩種の砕砂を用いた場合でも,コンクリートの圧縮強度 は増加している。図5は,石灰ダストがコンクリートの乾燥収縮ひずみに及ぼす影響を示したものである。

図の縦軸の乾燥収縮ひずみの最終値は,実験データを双曲線(ε=a・t/(b+t)),ε:乾燥収縮ひずみ(×10-6),

t:乾燥期間,a

および

b

は未定係数)により回帰し,未定係数

a,b

を求め,aを乾燥収縮ひずみ最終値とし

(2)

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0

0.0 5.0 10.0 15.0

Slump - cm

Sandstone Andesite Slate Limestone

Lime dust content - %

図1 石灰ダストがスランプに及ぼす影響

0.0 40.0 80.0 120.0 160.0

0.0 5.0 10.0 15.0

Bleeding - mL

Sandstone Andesite Slate Limestone

Lime dust content - %

図3 石灰ダストがブリーディング量に及ぼす影響

500 600 700 800 900

0.0 5.0 10.0 15.0

Ultimate drying shrinkage strain x 10-6

Sandstone

Andesite Slate

Limestone

Lime dust content - %

図5 石灰ダストが乾燥収縮ひずみに及ぼす影響

1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0

0.0 5.0 10.0 15.0

Ai r con te n t - %

Sandstone Andesite Slate

Limestone

Lime dust content - %

図2 石灰ダストが空気量に及ぼす影響

25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 50.0

0.0 5.0 10.0 15.0

28 da ys c o m p re ss iv e st re n g th - N /m m

2

Sandstone Andesite

Slate Limestone

Lime dust content - %

図4 石灰ダストが圧縮強度に及ぼす影響

2.20 2.40 2.60 2.80 3.00 3.20

0.0 5.0 10.0 15.0

Canbonation speed modulus - mm/day

Sandstone Andesite

Slate Limestone

Lime dust content - %

図6 石灰ダストが中性化に及ぼす影響

た。石灰ダストを添加することで,乾燥収縮ひずみの最終値が小さくなっている。とくに,砂岩砕砂を用い た場合には,

200×10

-6程度,乾燥収縮ひずみの最終値が小さくなっている。図6は,石灰ダストがコンクリ ートの中性化に及ぼす影響を示したものである。粘板岩系砕砂を用いた場合には,中性化の進行が遅くなっ ているのに対し,石灰岩砕砂を用いた場合には,中性化の進行が早くなっている。これらは,石灰ダストの 添加による空気量の増減が影響しているものと思われる。

4.まとめ

石灰ダストの添加により,コンクリートのスランプは小さくなる。さらに,石灰岩砕砂と用いる場合には,

空気量が増加し,中性化の進行も早くなる。しかし,コンクリートに石灰ダストを添加すると,圧縮強度は 増加し,ブリーディング量や乾燥収縮ひずみは減少する。

参考文献

1)

三木正博ほか:フッ素化学が拓くプロセスイノベーション,サイペック(1995)

参照

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