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平成 30 年度 学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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平成 30 年度 学内研究助成金 研究報告書

研 究 種 目

奨 励 研 究 助 成 金 □研究成果刊行助成金

□21世紀研究開発奨励金   (共同研究助成金)

□21世紀教育開発奨励金   (教育推進研究助成金)

研 究 課 題 名 推論否定を導くbecause節の談話機能的分析

研究者所属・氏名 研究代表者: 吉川裕介 共同研究者:

1.研究目的・内容

本研究では、主節に先行するbecause節を含む構文を取り上げ、構文を構成する各語彙とその特性をつ ぶさに記述し、それらの語彙計算と談話機能によって因果関係や推論関係が構築されるメカニズムを 解明する。

2.研究経過及び成果

  平成30年度近畿大学学内研究助成金の助成を受け、本研究の対象となるJB-X DM-Y構文の語彙の 語彙特性や意味機能をつぶさに観察し、これらの語彙特性が談話の中で果たす機能的役割について説 明を与え、becauseが導く因果関係と推論関係がどのようなメカニズムによって決定されているのかに ついて分析を試みた。また、映像メディアにおいて使用された実例を分析の対象とすることで、従来 の理論言語学では指摘がされてこなかった談話機能を明らかにすることができ、特にTED Talksなど のプレゼンテーションにおいて、JB-X DM-Y構文が単に推論否定を導くだけではなく、話者の主張を 明示的・暗示的に導く役割を果たしていることを明らかにした。具体的には、TED TalksにおいてJB-X DM-Y 構文は話者の主張と結びつく傾向が強く見られ、一般的に広く知られている事実、文脈から構 築される、あるいは類推される推論関係を否定する機能を果たし、concluding signalとして話者の主張 の新規性や妥当性を聞き手に効果的に伝える役目を果たしていることを明らかにした。

  以上の分析をまとめ、本研究に関する発表を以下で行なった。

<研究発表>

・映像メディアに見られる JB-X DM-Y 構文の談話機能について, 吉川裕介, Mebius Summer Session 2018 2018年9月 7日

・Active Vocabulary Learning through Multimedia: For better understanding in real-life communicative settings, KANEDA Naoko (Kyoto Women’s University) WING POON Ken (Freelance) ETO Keiichi (Kyoto University of Foreign Studies) YOSHIKAWA Yusuke (Kindai University) YOKOYAMA Hitoshi (Kyoto Women’s University) 第24回ATEM全国大会シンポジウム(於:京都外国語大学) 2018年10月27日

・英語構文の諸相—談話機能と言語使用域—, 吉川裕介, 2019 Workshop on Text Mining and Discrete Spectral Analysis 2019年3月6日

<研究論文>

・映像メディアに見られるJB-X DM-Y構文の談話機能について −−−映画やTED Talksの用例を中心に

−−−, 吉川裕介, 映像メディア英語教育研究第24号p. 60-68.(第8回ATEM優秀論文賞受賞論文)

(2)

3.本研究と関連した今後の研究計画

本研究で取り上げた映像メディアに使用される英語は、英語母語話者が日常的な会話で無意識的に 使用する英語とは異なり、より幅広い層の視聴者の存在を意識して原稿が作成されていると言える。

映画やTED Talksにおいても、脚本家や話者によって自らの主張やメッセージをより効果的に聞き手

に伝えようと推敲を重ねている点で、より大衆的に受け入れられる表現が話者の計算によって使用さ れていると言える。このような観点から、これらの映像メディアに見られる英語は、意識的に使用さ れた表現であることから話者の意図を捉えやすく、学習者が特定の英語表現のもつ意味や機能を理解 する上で非常に有効であると言えよう。また、映像メディアが理論言語学と学習者の接点となり、よ り本質的な理解と実際的な運用を身につける手段となり得ることから、理論と実践を結びつける橋渡 しとしてより一層、教育面への応用が期待できる。

4.成果の発表等

発  表  機  関  名 種類(著書・雑誌・口頭) 発表年月日(予定を含む) 京都外国語大学Mebius研究会 口頭 2018年9月7日

映像メディア英語教育学会 口頭 2018年10月27日 映像メディア英語教育学会ジャーナル 雑誌 2019年3月31日

参照

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