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 今月の指導(12月)

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今月の指導(12月)

短歌の学習(百人一首大会をしよう!)4

年生以上

初等教育研究所 福本 菊江

『伝統的な言語文化に慣れ親しむ学習』が、工夫をしながら取り組まれてい ることだろう。

さて、今回は、4学年での指導として百人一首について考えてみたい。

中学年の指導事項として、次のことが挙げられている。

・易しい文語調の短歌や俳句について、情景を思い浮かべたり、リズムを感じ取 りながら音読や暗唱をしたりすること。

・長い間使われてきたことわざや慣用句、故事成語などの意味を知り、使うこと。

中学生で古典を学んだとき、文語調の言葉が難しい上に、文法や解釈が中心で、

楽しめなかった経験をだれも苦い思い出としてもっている。受験に必要な知識が 先行して国語嫌いをつくっていたともいえる。

先人の知恵や生き方を学ぶ古典の学習と言語の学習としての指導で、『楽しむ』

ことを考えた指導を考えたいものである。ゲーム的手法を取り入れた『カルタ遊 び』に挑戦してはどうだろうか。

書店には様々なカルタが売られている。ことばカルタ・昔話カルタ・犬棒カル タ・ことわざカルタ・慣用句カルタ・百人一首など色鮮やかに彩色され、子供た

1

生きる力の糧

(2)

ちが興味を示すだろう。

そこで、『百人一首大会をしよう!』という単元で、導入を学校でし、その後

は、年末、年始には家庭で家族と一緒にカルタ遊びをする。新年度が始まったら、

『百人一首大会』をする計画はどうだろう。

●百人一首大会をしよう! 学級会で具体的な案をつくる。

①百人一首について

和歌は、文語調のリズムがあり、言葉の美しい響きがある。音読をすることで 美しい響きやリズムを体で感じ取ることができる。そして、さらに想像をふくら ませることができる。

和歌は五・七・五・七・七の三十一文字でできている。和歌には、上の句(五・

七・五)と下の句(七・七)がある。

【例】

山里は 冬ぞさびしさ まさりける・・・・上の句 人目も草も かれぬと思えば・・・下の句

百人一首は、 100人の歌人の歌を一人一首ずつ選んでつくった和歌集である。

②カルタについて

百人一首のカードは、二種類ある。読み札(絵札)と取り札(字札、下の句)

である。読み札は絵札で、カラーで和歌が一首書かれている。取り札は、字札で 平仮名で下の句が書かれている。読み手が読み札を読み上げ、取り手は取り札を

2

(3)

とるのである。取り札の多い方が勝ちである。

では、ゲームの前に、短歌の学習の指導について考える。

①短歌について説明を聞く。

日本独特の短い詩であること。

五・七・五・七・七の三十一音からできていること。

上の句と下の句に分かれている。

②情景を子どもがたやすく想像できる短歌を選んで、音読する。

③繰り返し音読し、情景を想像する。

④好きな短歌を視写する。

⑤ペア―で「上の句」と「下の句」に分かれて、練習し、暗唱する。

⑥「わたしの好きな短歌の暗唱」の発表会をする。

大事なことは、児童の想像したことを引き出すことはもちろんだが、決して解 釈を押しつけてはいけない。しかし、先生は解釈の説明を、簡単にすることであ る。

音読練習では、朝の会の始まりに、全員で音読したり、日直が上の句で全員が 下の句とか、学級を二グループに分け、AグループとBグループで上の句と下の 句のように練習をする。繰り返し練習するうちに暗唱できるようになる。

また、カルタゲームを取り入れると、次第に私の好きな短歌ができてきて、短 歌に興味を示すようになる。

家庭を巻き込んで、百人一首大会にもっていきたい。

3

(4)

では、次に百人一首の遊び方について説明する。

『散らし取り(お散らし)』は古くから行われた遊び方の一つで、あまり競争

意識は働かない。ただし大人数で同時に遊ぶためには都合のいい遊び方で、かつ てのかるた会などではたいていこの方法に片寄っていた。

散らし取りに限らず、江戸時代までは読み手は作者の名前から順に読み上げ、

上の句が終わったところで読むことをやめるのが普通であったようだ。しかし、

現在では作者名を省き、最後まで読んでしまう。なかなか取り手が取れない場合 には下の句を繰り返すようにする。

散 らし

取 り( お 散

らし

)の 遊 び 方

①読 み手 を選 ぶ( ふ つう は一 人だ が、 交代 で読 んで もよ い。

②読 み札 を読 み手 に渡 し、 取り 札は 百枚 すべ てを 畳の 上な どに 並べ る。

③取り手は何人でもよい。みんなで取り札のまわりを

囲む

。 この とき 不平 等に なら ない よう に、 取り 札の 頭は そ

れぞればらばらな方を向いているように並べる。

④読み手が読み札を混ぜてから、札の順に歌を読み

上げ る。

⑤歌 が読 み始 めら れた ら、 取り 手は 取り 札を 探し て取

って

よい

⑥同

時に 何人 かが 同じ 札を 押さ えた 場合 には

、手 がい ちば ん下 にあ る人 がこ れを 取る

⑦間 違っ た札 を取 った 場合

( お手 つき

) には 何ら かの 罰

則をする。(例一回休みなど)

⑧百 枚目 を取 った とこ ろで 終了

。最 も 多く の札 を取 っ

た人が勝ちである。

ひさかた

け の き ひかりの

ど はるの ひに しづ ここ ろな く はな のち るら む しづ ここ ろな く はな のち るら む

しつ

ここ ろ なくはなの ちる ら む

4

(5)

5

資料

百人 一首 1秋の田の

かりほの

いおの苫 とま

をあら み わが 衣手 ころも

露にぬれつつ

天智

天皇 てんの

2春すぎて

夏来 にけらし

白妙 しろたえ

衣ほ すてふ

天の 香

具山

とう天皇 てんの

3あしひきの

山鳥 やまどり

の尾の

しだ り尾の

ながながし

を ひと りか も寝む

柿 本

かきのもとの

人麻呂

4田子

の浦 うら

うち 出

でて 見れ ば 白妙 しろたえの富士

高嶺

に雪は降

りつつ

山部赤人 あかひ

5奥山 おくやまにもみじ踏みわけ鳴く鹿 しか

声き くときぞ

秋はか なし き

猿丸 さるまる

大夫

6かささぎの

渡せ る橋に

おく 霜 しもの しろ きを 見れば

ぞふけ にける

中納言 ちゅうなご家持 やかもち

7天 あまの原 はらふりさけ見れば

春日

なる

三笠

の山

に 出 でし月かも

安倍

仲麿 なかまろ

8わが 庵 いおは都 みやこ

のたつみ

しかぞすむ

世をうじ山と

ひとはいふな

喜撰

法師

9花の色は

うつりにけりな

いたづらに

わが 身

にふ る

ながめせしまに小野小町

10これやこの

行くも帰るも

別れ ては しる もしらぬも

あふ

さか

の関

せみまる

11わたの原八十島

かけて

こぎ 出 でぬと

人には 告 げよ

海人

のつり

ぶねさんたかむら

12天 あま

つ風 雲のかよひ

吹きとぢ

よ を とめのすがた

しばしとど

めむ

僧正 そうじょう

遍昭 へん

13筑波

嶺の

みね より落つる

みな の川 こひ ぞつもりて淵 ふちとなりぬる陽 ようぜいいん

14みち のく の しのぶも

ぢずり

たれ 故 ゆえに乱 みだ

れそめに

し われな らな くに

河原 かわら大臣 だいじん

(6)

6

15君がため

春の野に

でて 若菜

つむ

わが 衣手 ころも

雪は 降

りつつ

こうこう天皇 てんの

16たち 別れ いなば の山の

みねに生

まつ としきかば

今帰 いまかえり来 中納言 ちゅうなご行平 ゆきひ

17ちはやぶる神代

もき

かず 龍 たつ

田川

からくれなゐ

水くくる

とは

在 原 業 平

ありりひそん

18住の江の すみ

岸に 寄

る波 よる さへや夢 ゆめ

のか よひ路

人目

よくら

藤原 ふじ

としゆきそん

19難波

がた

みじかき

あしの節 ふしの間 もあは でこの世 をすぐしてよとや伊

20わびぬれば

今はたお

なじ 難波

なる

みを つく して も 逢

んと ぞ思 ふ 元良 もとよ親王 しんのう

21 今 いまといひ

しばか りに 長月 ながつの有明 ありあけ

の月を

待ち

でつるかな

素性

法師

22吹

くか らに 秋の草木の

しを

るれば

むべ山風 やまかぜ

あらしとい

らむ 文屋 ふんややすひで

23月見れば

ちぢ にもの こそ 悲 かな

しけ れ わが 身 一つの

秋に はあらねど

大江 おお

千里

24このたびは幣 ぬさ

もと りあ へ ず手 向山 むけやまもみじの錦 にしき

神の まにまに

かん

25名にし

ば逢坂山 おうさかやま

さねかづら

人に 知られで

くるよしも

がな

三 条

さんうの大臣 だいじん

26小倉山 おぐらやま

みね

のもみじ

こころ あらば

今ひと たび の みゆき 待た なむ貞信公 ていしんこう

27みか の原 わきて 流るる

いづみ川いつみきとてか

恋しかるら

中納言兼 ちゅうなごかねすけ

28山里は

冬ぞ さび しさ まさりける

人目

も草も

かれぬ と思 へ ば源 みなもとの

宗于 むね

そん

29心あてに折

らばや 折 らむ 初霜 はつし

おき まど は せる白菊 しら

の花

おおし

河内躬

つね

(7)

7

30有明の ありあけ

つれなく見え

し 別れ より あか つきばか

り 憂 きものはなし

壬生忠 岑

みぶ

31朝ぼ らけ 有明 ありあけの月 つき

みる まで に 吉野

の里にふれる白雪 さとしらゆき

坂 上

さかのう是則 これの

32山川に やまかわ

風のか けたる

しが らみ は 流れ もあ へ ぬ もみ じなり けり

春道 はるみ

列樹

33久方の ひさ

光の どけ き 春の 日に しづ ごころなく

花の 散

るら む きの友則 とものり

34たれをか

も 知る人に

せむ高砂の松 たかさまつ

もむ かし の 友な らな くに

藤原 ふじ

興風 おき

35人はいさ

心も知らず

ふるさとは

花ぞむか

しの

香に にほ

ける紀 きの貫之 つらゆき

36夏の 夜 は まだ 宵 よい

ながら

けぬるを

雲のいづこに

つき宿 やどる らむ

清原 きよ

らのふか養父

37しらつゆに

風の 吹 きしく

秋の野 は つらぬ きと めぬ 玉ぞ 散

りけ る

文屋 ぶんやあさやす

38忘 わす

らるる

をば 思 おもずちかひ てし

人の 命 いののを

しくも ある かな

こん

39浅茅生の小野の篠原 しのは

しのぶ れど あまり てな どか 人の 恋 こい

しき

さんひと

40しのぶ れど 色に 出 でにけり

わが 恋 こいは もの や思 ふ と 人の 問

まで

たいらかねもり

41恋す こい

てふ

わが名 はま だき 立ち にけ り 人 ひとれずこそ思 おも

そめしか

壬生

ただ

42契 ちぎ

りき な かたみに

そでを しぼ りつつ

すえの松山 まつやまなみ

こさじ とは

清原元 きよ

らのすけ

43あひ

みて の 後 のち

のこ ころ に くらぶれば

むかしはものを思は ざりけり権 ごん中納言 ちゅうなごあつただ

44逢ふ

こと の たえて しな くは なかなかに

人を も身をも

うらみざらまし

中納言 ちゅうなごあさただ

(8)

8

45あは

れと も いふ

べき 人は 思 おも

えで 身

のい たづら に なりぬべきかな謙 けんとくこう

46由良

の門

渡る

舟人 ふなびと

かぢ を絶え

ゆく へ も知

らぬ 恋 こい

のみ ちかな

ねの好忠 よしただ

47八重

むぐら

しげれ る宿の やど

さびしさに

人こ そ見え ね 秋は来にけり恵慶 えぎょう法師

48風を いた み 岩う つ波の

おの れのみ

くだけて

もの を 思ふ

ころ かな

みなもとの重之 しげゆき

49みかき もり 衛士

のたく火の

よる

はもえ

ひるは消 えつつ

もの をこそ思

大 中 臣 能 宣

おおなかとみのよしのそん

50君がため

しからざ

りし 命 いのさへ

長くもがなと

おもけるかな藤 ふじ

原義 わら

のよしたか

51かくとだに

えや はいぶき

の さし も草 ぐさ

さしも 知

らじな

ゆる思 おも

藤原 ふじ

実方 さね

かたのそん

52明けぬれば暮

るるもの

とは 知

りな がら なほ うらめしき朝 あさぼらけかな

藤原 ふじ

みちのぶそん

53なげきつつ

ひと り寝る夜の明

くるま は いかに久 ひさ

しき ものとかは知る右

大将 だいし

みち

綱母 つなのはは

54わすれじ

の 行末 ゆくすえ

まで は

かたければ

今日

をかぎり

いのともがな儀 同三司母 どうさんしのはは

55滝の音は たきおと

たえ て久しく ひさ

なりぬれど

こそ流 なが

れて なほ

こえけれ

大納言 だい なごん

きんとう

56あらざらむ

この世

のほかの

おもにいまひとたびのあふ

こと もがな

和泉 式部

57めぐりあ

て見

しや それと も 分

かぬまに

くもがくれにし

夜半

の月影 つきかげむらさき

式部

58有馬山 あり

猪名

のささ

はらかぜけば

いで そよ 人 ひとを忘 わす

れや は する大 だい

弐三位 じのさんい

59やすらはで寝なましものをさ夜

ふけて

かたぶ くま での 月を 見しかな

あかぞめ

衛門

(9)

9

60大江山

いく野 の道 みちの遠 とお

ければ

まだふ みも見ず

あまの橋立 はしだ

小式部内侍 こしきぶのな

61いにしへの奈良の都の みやこ

八重

ざくら

けふ

九重にに ここ

ほひ

ぬる

かな

伊勢

大輔

62夜をこめて

鳥の 空音

はか ると も よに 逢坂 おうさかの関 せき

はゆるさじ

清少納言 せいょうなごん

63今はた だ 思 おもひ絶

えな む とばかりを

人づて なら で いふ

よしもがな

左京 さき

ょうの

大夫

道雅 みちまさ

64朝ぼ らけ 宇治 の川 かわぎり

たえだえ

に あら は

れわたる

瀬々

網代

木権中納言定頼 ごんちごんより

65恨 うら

みわ び ほさ ぬ袖だに そで

あるもの

を 恋 こい

にく ちな む こそ惜

しけ れ

さが

66もろ とも に あはれと思へ

山ざくら

花よりほかに

知る人もなし

大僧正 だい

そうじぎょそん

67春の 夜 の夢 ゆめ

ばかりなる

手枕 たまくらにかひ なく立たむ こそ惜

しけ れ

周防内 すおうのない

68心にも

あらで うき 世 にながらへば恋 こい

しか るべき

夜半

の月 つき

かな

さんじょいん

69あらし 吹 く三室

の山の やま

もみ じ葉は

龍田

の川の

にしきなりけり能因 のういん法師

70さびしさに

宿 やどを 立ち 出

でて なが むれば

いづくも

おなじ

秋の 夕暮 ゆうぐれ

良暹 りょ

法師

71夕されば

門田

稲葉

おと づれて

あし

のま ろ屋に秋風ぞ吹く あき

大納言 だい なごん

つねのぶ

72音に聞く

高師

の浜の はま

あだ波は

かけじや

そでの ぬれ もこ そす れ

祐子

内親王家 ないしんのうけ

紀伊

73高砂の たかさ

尾上

のさ

くら 咲 きにけり

外山

のかす

み 立たず もあらな

前中納言 さき

のちなごん匡房 まさふさ

74憂かりける

人を はつ せの 山お ろし はげし かれと は 祈 いの

らぬもの

源俊頼 みなもとのとしよそん

(10)

10

75契 ちぎ

りおき し させもが

つゆを命 いの

にて あはれ 今年

の秋 あき

もいぬめり

ふじ

原基 わら

のもとし

76わたの原 はら

漕ぎ出

でて

見れば

ひさかたの

雲居

にまが

おきつ白波 しら法性寺 ほっしょうじ

入 道 前

にゅうどうさき関白 かんぱく

太政 だい

大臣 だいじん

77瀬をはやみ岩 いわ

にせか るる 滝川 たきがわ

われ ても 末 すえに逢 わんとぞ思 おもとくいん

78淡路

島かよふ しま

千鳥

のなく声に幾夜 こえ

寝ざめぬ

須磨

の関守 せきみなもとのかねまさ

79秋風に あき

たな びく 雲 くもの絶

えまより

もれ 出 づる月 がつの影 かげ

のさやけ

左京大夫顕輔 さきょうだいふ

80長 なが

から む 心も知ら

ず 黒髪 くろの乱 みだ

れて 今朝 はものをこそ思 おもたい

賢門 院

けんもんいん堀河 ほりかわ

81ほと とぎ す 鳴 きつるかたを

なが むれば

ただ 有明 ありあけ

月ぞ 残 のこれる後 とく大寺 だいじの大臣 だいじん

82思ひわび おも

さて も 命 いのはあるものを憂 きにたへ

ぬは なみだなりけり動因 どういん法師

83世の中よ道こそなけれ思ひいる山の奥 なかみちおもおく

にも 鹿 しかぞ鳴

くな る

皇太后宮 こう

ぐう

大夫

俊成 しゅんぜい

84長らへば なが

またこ のごろや

しのばれむ

しと 見 し世 ぞ今 いまは恋 こい

しき

藤原 ふじ

きよすけのそん

85夜

もす がら もの思 おも

ころ は 明 けやらで閨 ねや

のひ まさへ

つれなか

りけ り

しゅん法師

86なげ けとて

月や はも のを 思 おもする

かこち がほなるわがなみだかな

西行 さいぎ

法師

87村雨の露 むらさめつゆ

もま だひ ぬ まき の葉に

霧立

ちのぼる秋の夕暮寂蓮法師 あきゆうぐれじゃれん

88難波

江の芦 あし

のか りね の ひとよゆ

みを つく して や 恋 わたるべき皇 こう嘉門院 かもんいん別当 べっとう

89玉の緒よ絶 たま

えなば 絶

えね ながら へば 忍 しの

ぶる こと の 弱 よわ

りもぞする

式子

内親王 ないしんのう

(11)

11

90見

せばやな

じま

のあまの

そでだにも

濡れ

れにぞ濡 れし

色はか は

らず

いん富門院 ぷも

大輔

91きりぎりす鳴

くや 霜 しものさ筵 むしに衣 ころも

片敷

ひとりかも

京極 きょ

摂 政 前

せっしょうさき

太政 だい

大臣 だいじん

92わが 袖 そでは 潮干

に見えぬ

おきの石 いし

人こ そ知

らね 乾 かわ

くまもなし

二条院 にじょういん

讃岐

93世の中は常 なかつね

にもがもな

なぎさこ

ぐ あまの 小舟

の綱手

かなしも

鎌倉 かまくら

大臣 だいじん

94み吉野

の山の秋風さ夜 やまあき

ふけて

ふるさと寒 さむく衣 ころもうつなり

参議

雅経 まさつね

95おほけなく憂き世の民におほふ たみ

かな わが 立 つ杣 そまにすみぞめの袖 そで

前大僧正

さきのだいょうえん

96花さそふ はな

あらしの

にわの雪 ゆきならでふりゆくものは

わが 身 なりけり

入 道 前

にゅうどうさき

太政 だい

大臣 だいじん

97来ぬ人

まつほ の浦の夕なぎに焼 うらゆう

くや 藻塩

の身

もこ がれつつ

ごん中納言 ちゅうなご

定家

98風 かぜ

そよぐ

なら の小川

の夕暮は ゆうぐれ

みそぎぞ

なつの しるし なり ける

じゅ

二位家

いえたか

99人もをし人 ひとひと

もう らめ し あじき なく 世 を思 おもうゆゑ にもの思 おもは後

鳥羽院

100ももしきや

ふるき 軒端

しのぶにも

なほあまりあるむかしなりけり順 じゅんとくいん

参照

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